JP4872787B2 - 2ステージターボシステム - Google Patents

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Description

本発明は、一段過給と二段過給とを切替可能な2ステージターボシステムに関するものである。
従来、車両などのエンジンに二段過給を行うべく2つのターボチャージャー(ターボ)を直列に設けてなる2ステージターボシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そのような2ステージターボシステムの一例を図9および図10に基づき説明する。
まず、排気側(タービン側)から説明すると、図9の2ステージターボシステム61では、エンジン62の排気マニフォールド63に高圧段ターボチャージャー64の高圧段タービン65が接続される。その高圧段タービン65の下流には排気切替弁(バルブ)66が設けられ、その排気切替弁66は、また、排気マニフォールド63にも接続される。その排気切替弁66の下流に低圧段ターボチャージャー67の低圧段タービン68が接続される。また、高圧段タービン65の上流と下流とが高圧段タービン65を迂回するための高圧段タービンバイパス管69で接続され、その高圧段タービンバイパス管69に該高圧段タービンバイパス管69を通る排気量を調整するための高圧段排気調整弁70が設けられる。
これらの高圧段タービン65および低圧段タービン68の動きを説明する。
排気切替弁66が閉まっている段階で高圧段排気調整弁70が全閉のときは、排気(排気ガス)の全量が高圧段タービン65を通る。排気は、高圧段タービン65で仕事をした後、低圧段タービン68を通り、更に低圧段タービン68で仕事をする。
高圧段排気調整弁70が開きだすと高圧段タービン65を通る排気の一部は高圧段タービン65を迂回して直接低圧段タービン68に流入する。そのため、高圧段タービン65の仕事は減り、低圧段タービン68の仕事が増える。更に排気切替弁66が開きだすと低圧段の仕事分配が増える。
排気切替弁66が全開になると、排気の全量が高圧段タービン65を迂回して低圧段タービン68に流れるので、高圧段タービン65は仕事をせず、低圧段タービン68だけが仕事をすることになる。
このように、高圧段排気調整弁70と排気切替弁66の開度を調整することで高圧段タービン65と低圧段タービン68の仕事の分配が制御される。
次に、吸気側(コンプレッサー側)を説明する。
高圧段ターボチャージャー64の高圧段コンプレッサー71と低圧段ターボチャージャー67の低圧段コンプレッサー72とが、高圧段コンプレッサー71を下流側、低圧段コンプレッサー72を上流側にして各々配置される。
低圧段コンプレッサー72の出口を出た分岐管73は、高圧段コンプレッサー71の手前で二股状に分岐され、一方が高圧段コンプレッサー71の入口に接続され、他方が高圧段コンプレッサー出口管74を介して高圧段コンプレッサー71の出口に接続される。
その高圧段コンプレッサー71の出口側の高圧段コンプレッサー出口管74と、分岐管73との合流部には、吸気切替弁75が設けられる。
この吸気切替弁75により吸気の流れを切り替えることで、(イ)低圧段コンプレッサー72から高圧段コンプレッサー71を通りエンジン62に至る経路(以下、高圧段吸気経路という)と、(ロ)低圧段コンプレッサー72から高圧段コンプレッサー71を通らずにエンジン62に至る経路(以下、低圧段吸気経路という)とが各々形成される(図10参照)。
以後、(イ)の状態を吸気切替弁75の”ON”、(ロ)の状態を吸気切替弁75の”OFF”と称する。
図10に示すように、吸気切替弁75は、高圧段コンプレッサー出口管74と分岐管73との接続部に軸支された弁本体76を有し、その弁本体76が図示しないエアシリンダなどで駆動される。
弁本体76は、吸気切替弁75がONのとき、分岐管73(低圧段吸気経路)を閉塞する。これにより吸気の経路は(イ)の高圧段吸気経路となる
他方、吸気切替弁75がOFFのとき、弁本体76は低圧段と高圧段の中間位置に位置して、高圧段コンプレッサー出口管74および分岐管73の両方を開放する。
この吸気切替弁75がOFFのとき、分岐管73と高圧段コンプレッサー出口管74とは共に全開となるが、高圧段タービン65が働いていないので高圧段コンプレッサー71は過給仕事を行わず過給された吸気の経路は(ロ)の低圧段吸気経路となる。
この吸気切替弁75のON/OFFの切替タイミングについて説明する。
高圧段排気調整弁70と排気切替弁66とが全閉のときは、コンプレッサー側は吸気切替弁75がONとなって前記(イ)の高圧段吸気経路をとり、低圧段コンプレッサー72から高圧段コンプレッサー71を通る二段過給が行われる。
これは、もし高圧段排気調整弁70と排気切替弁66とが全閉のときに、吸気切替弁75をOFFにして(ロ)の低圧段吸気経路とすると、高圧段タービン65が回転するにも拘わらず高圧段コンプレッサー71に導入される空気量が少ない経路(回路)となるため、高圧段コンプレッサー71を通る空気が流れずに、高圧段タービン65が過回転となり破壊される虞があるためである。
高圧段排気調整弁70が或る開度で開き、かつ排気切替弁66も一定開度(所定開度)未満にあるときは、コンプレッサー側は吸気切替弁75がONとなって前記(イ)の高圧段吸気経路をとる。このときは、上述の高圧段排気調整弁70と排気切替弁66とが全閉のときに対して、高圧段ターボチャージャー64と低圧段ターボチャージャー67の仕事分配比率を変えた形で二段過給が行われる。
このときも高圧段吸気経路をとるのは、もし、高圧段排気調整弁70が或る開度で開き、排気切替弁66も一定開度未満にあるときに、(ロ)の低圧段吸気経路とすると、高圧段コンプレッサー71で過給された空気が通る経路が存在しないので、高圧段タービン65が過回転するか、閉じ込められている空気をかき回すだけの無駄仕事をすることになるためである。
排気切替弁66が一定開度以上から全開になると、基本的には、低圧段タービン68のみが仕事をすることになるので、コンプレッサー側を前記(ロ)の低圧段吸気経路(吸気切替弁75をOFF)とすることで低圧段ターボチャージャー67のみの過給となる。
これは、もし(イ)の高圧段吸気経路(吸気切替弁75をON)とすると、低圧段コンプレッサー72で圧送される過給吸気は高圧段コンプレッサー71を通ってエンジン62側に向かうことになるが、高圧段タービン65の仕事は0なので、高圧段コンプレッサー71により高圧段タービン65を回すことになるので、エンジン62への過給圧(高圧段側出口の過給圧)が大幅に低下してしまうためである。
以上の高圧段排気調整弁70、排気切替弁66および吸気切替弁75の制御は、エンジン62の回転速度と供給燃料量とによって定まる各弁開度、又は弁ON/OFFが示されたされたMAPによりコンピュータを用いて制御されている。図4に各弁66、70、75の作動域の一例を示す。
特開平4−164125号公報
高圧段排気調整弁70、排気切替弁66および吸気切替弁75の制御を、図4のようなMAP制御方式で行う場合、吸気切替弁75の開閉時期(ON/OFF時期)もエンジン62の回転速度と燃料量で一義的に決まる。
このMAP制御には、車両の加速時にエンジン負荷が低負荷から高負荷へと増加する場合に、吸気切替弁75の切替時に、以下の(1)−(3)のいずれかの現象が発生する。
(1)エンジン負荷が緩やかに増加する場合は、MAP制御で吸気系および排気系の変化に充分に対応できる。
(2)エンジン負荷が急激に増加する場合は、図4の吸気切替弁75の切替遷移領域(IV)を一瞬にして通過するので、問題は顕著に表れずMAP制御で問題はない。
(3)(1)と(2)の中間の急加速を行う場合、排気切替弁66がMAP指示に従って一定開度(吸気切替弁75がONからOFFに変わる開度)に設定されても、低圧段ターボチャージャー67の応答遅れや排気の慣性によって低圧段コンプレッサー72の過給圧の立ち上がりが遅れる。
低圧段コンプレッサー72の過給圧が立ち上がる前に、吸気経路が高圧段吸気経路から低圧段吸気経路に切り替わると、高圧段コンプレッサー71で過給された吸気は、吸気切替弁75を通して高圧段コンプレッサー71の入口に再び吸い込まれることになる。
そのため、低圧段コンプレッサー72の過給圧が一定圧まで上がるか、高圧段タービン65の回転が十分に落ちるまでは、高圧段コンプレッサー71の出口から吸気切替弁75を通り高圧段コンプレッサー71の入口へと一部の過給吸気が循環する流れが発生する。この循環される吸気は高圧段コンプレッサー71の仕事により加熱されるだけであり、エンジン62の過給仕事には寄与しない。この現象は、図4の吸気切替遷移領域(IV)で顕著となる。
上述の(3)の現象が生じると、低圧段ターボチャージャー67の過給圧の立ち上がりが更に遅れ、空気不足となり、エンジン62から煤が発生するという問題があった。
また、EGRを行っている場合は、十分なEGR量を掛けられないので、同時にNOxの排出も増えるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、エンジン負荷が増加する過渡時の過給応答性の向上を図った2ステージターボシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、エンジンの排気通路に設けられた高圧段タービンと上記エンジンの吸気通路に設けられた高圧段コンプレッサーとを有する高圧段ターボチャージャーと、上記高圧段タービンよりも下流の排気通路に設けられた低圧段タービンと上記高圧段コンプレッサーよりも上流の吸気通路に設けられた低圧段コンプレッサーとを有する低圧段ターボチャージャーと、上記高圧段コンプレッサーの下流の吸気通路に設けられると共に上記高圧段コンプレッサーと上記低圧段コンプレッサーとの間の吸気通路に接続され、上記低圧段コンプレッサーの出口を上記高圧段コンプレッサーの入口と上記エンジンの吸気入口とに各々連通させるOFFと、上記低圧段コンプレッサーの出口を上記高圧段コンプレッサーの入口にのみに連通させるONとで切替可能な吸気切替弁と、上記吸気切替弁を制御するための制御手段とを備え、上記制御手段は、エンジン低負荷時には、上記吸気切替弁をONにして上記低圧段コンプレッサーで過給した吸気をさらに上記高圧段コンプレッサーで過給し、他方、エンジン高負荷時には、上記吸気切替弁をOFFにして、上記低圧段コンプレッサーのみで吸気を過給するようにした2ステージターボシステムにおいて、上記高圧段コンプレッサーの出口から吐出された過給吸気の一部がOFFにされた吸気切替弁を通り上記高圧段コンプレッサーの入口に再び吸入される過給吸気の再循環を検出するための再循環検出手段を備え、上記制御手段は、車両の加速時にエンジン負荷の増加に応じて上記吸気切替弁をOFFにした際に、上記再循環検出手段により上記過給吸気の再循環を検出したとき、上記吸気切替弁をONに切り替えるものである。
好ましくは、上記低圧段タービンと上記高圧段タービンとの間の排気通路に設けられると共に上記エンジンの排気出口に接続され、全閉時に上記高圧段タービンの出口からの排気のみを上記低圧段タービンの入口に流し、弁開度が大きくなるにつれ上記高圧段タービンの出口から上記低圧段タービンの入口に流れる排気を減らすと共に上記エンジンの排気出口から上記低圧段タービンの入口に流れる排気を増やし、かつ全開時に上記エンジンの排気出口からの排気のみを上記低圧段タービンの入口に流す排気切替弁と、上記高圧段タービンを迂回すべく該高圧段タービンの上流の排気通路を上記高圧段タービンと上記排気切替弁との間の排気通路に接続する高圧段タービンバイパス通路と、その高圧段タービンバイパス通路に設けられ全閉時に上記高圧段タービンバイパス通路を閉塞する高圧段排気調整弁とを備え、上記制御手段は、エンジン低負荷時には、上記排気切替弁と上記高圧段排気調整弁とを全閉にし、エンジン負荷が高まるにつれ上記高圧段排気調整弁の弁開度を大きくし、その高圧段排気調整弁が全開に達したときに上記排気切替弁を開くと共にその弁開度をエンジン負荷が高まるにつれ大きくし、その排気切替弁の弁開度が所定開度に達したときに上記吸気切替弁をOFFにするものである。
好ましくは、上記吸気通路は、上流端が上記低圧段コンプレッサーの出口に接続されると共に、下流側が分岐部にて二股状に分岐し、その分岐した一方の下流端が上記高圧段コンプレッサーの入口に接続され他方の下流端が上記エンジンの吸気入口に接続された分岐通路と、そのエンジン側に分岐した分岐通路に上記高圧段コンプレッサーの出口を接続する高圧段コンプレッサー出口通路とを備え、上記吸気切替弁が、上記エンジン側に分岐した分岐通路と上記高圧段コンプレッサー出口通路との接続部に設けられたものである。
好ましくは、上記再循環検出手段は、上記低圧段コンプレッサーから吐出された吸気の温度を検出するための低圧段コンプレッサー出口温度検出手段と、上記高圧段コンプレッサーに吸入される吸気の温度を検出するための高圧段コンプレッサー入口温度検出手段とを備えたものである。
好ましくは、上記制御手段は、上記高圧段コンプレッサー入口温度検出手段により検出された高圧段コンプレッサー入口温度から上記低圧段コンプレッサー出口温度検出手段により検出された低圧段コンプレッサー出口温度を引いた温度差が所定温度差を超えるときに、上記高圧段コンプレッサーでの上記過給吸気の再循環が発生していると判断するものである。
好ましくは、上記低圧段コンプレッサー出口温度検出手段が、上記低圧段コンプレッサーの出口と上記分岐部との間の分岐通路に設けられ、上記高圧段コンプレッサー入口温度検出手段が、上記高圧段コンプレッサーの入口と上記分岐部との間の分岐通路に設けられたものである。
好ましくは、上記再循環検出手段は、上記高圧段コンプレッサーに吸入される吸気の圧力を検出するための高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段と、上記高圧段コンプレッサーから吐出された吸気の圧力を検出するための高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段とを備えたものである。
好ましくは、上記制御手段は、上記高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段により検出された高圧段コンプレッサー出口圧力から上記高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段により検出された高圧段コンプレッサー入口圧力を引いた圧力差が所定圧力差を超えるときに、上記高圧段コンプレッサーでの上記過給吸気の再循環が発生していると判断するものである。
好ましくは、上記高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段が、上記高圧段コンプレッサーの入口と上記分岐部との間の分岐通路に設けられ、上記高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段が、上記高圧段コンプレッサー出口通路に設けられたものである。
好ましくは、上記エンジンの回転速度を検出するためのエンジン回転速度検出手段と、上記エンジンに供給される燃料量を検出するための供給燃料量検出手段とを備え、上記制御手段は、上記供給燃料量検出手段により検出した供給燃料量を基にエンジン負荷を求めると共に、そのエンジン負荷の増加に応じて上記吸気切替弁をOFFにした際に、上記エンジン回転速度検出手段により検出したエンジン回転速度が中速域のとき、上記再循環検出手段による上記過給吸気の再循環の検出に基づく上記吸気切替弁のONへの切り替え制御を行うものである。
上記制御手段は、車両の加速時にエンジン負荷の増加に応じて上記吸気切替弁をOFFにした際に、上記再循環検出手段により上記過給吸気の再循環を検出したとき、上記吸気切替弁をONに切り替え、所定期間の経過後、上記排気切替弁の弁開度が上記所定開度以上のときは上記吸気切替弁を再びOFFに戻すものでもよい。
本発明によれば、エンジン負荷が増加する過渡時の過給応答性を向上させることができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態の2ステージターボシステムは、例えば、トラックなどの大型車両に搭載されたディーゼルエンジン(以下、エンジンという)に適用される。
まず、図1から図3に基づき本実施形態の2ステージターボシステムの概略構造を説明する。
本実施形態の2ステージターボシステム1は、エンジン2に吸気を供給するための吸気通路3と、エンジン2の排気を排出するための排気通路4と、エンジン2に過給された吸気(空気)を供給するための高圧段ターボチャージャー5および低圧段ターボチャージャー6と、低圧段ターボチャージャー6を駆動する排気の経路を切り替えるための排気切替弁7と、低圧段ターボチャージャー6にて過給された吸気の経路を切り替えるための吸気切替弁8と、高圧段ターボチャージャー5を通る排気量を調整するための高圧段排気調整弁9と、エンジン2の回転速度を検出するためのエンジン回転速度検出手段10と、エンジン2に供給される燃料量を検出するための供給燃料量検出手段11と、それらエンジン回転速度検出手段10および供給燃料量検出手段11の検出値に基づき、吸気切替弁8と排気切替弁7と高圧段排気調整弁9とを各々制御する制御手段(以下、コンピュータという)12とを備える。
エンジン2には、図示しないEGR装置が設けられ、そのEGR装置は、NOxを低減すべく排気通路の排気の一部をEGR管を介して吸気通路に戻し、かつEGR管に設けたEGR弁によりEGR率を制御するようにしている。
高圧段ターボチャージャー5と低圧段ターボチャージャー6とは、高圧段ターボチャージャー5をエンジン2側にして直列に配置される。
より具体的には、高圧段ターボチャージャー5は、排気通路4に設けられた高圧段タービン16と吸気通路3に設けられた高圧段コンプレッサー17とを有し、低圧段ターボチャージャー6は、高圧段タービン16よりも下流の排気通路4に設けられた低圧段タービン18と高圧段コンプレッサー17よりも上流の吸気通路3に設けられた低圧段コンプレッサー19とを有する。
排気通路4は、エンジン2の各気筒に各々接続された排気マニフォールド21と、その排気マニフォールド21を高圧段タービン16の入口に接続する高圧段タービン入口管22と、高圧段タービン16の出口を低圧段タービン18の入口に接続すると共に排気切替弁7が設けられたタービン接続管23と、排気切替弁7を排気マニフォールド21に接続する排気導入管24と、高圧段タービン16を迂回すべく高圧段タービン入口管22(高圧段タービン16の上流の排気通路4)を、タービン接続管23(高圧段タービン16と排気切替弁7との間の排気通路4)に接続する高圧段タービンバイパス管(高圧段タービンバイパス通路)25とを備える。
排気切替弁7は、低圧段タービン18と高圧段タービン16との間の排気通路4をなすタービン接続管23に設けられると共に、エンジン2の排気出口をなす排気マニフォールド21に排気導入管24を介して接続される。
排気切替弁7は、排気マニフォールド21とタービン接続管23との間を指定開度で自在に開閉する弁本体(図示せず)を有する。
具体的には、排気切替弁7は、全閉時に高圧段タービン16の出口からの排気のみを低圧段タービン18の入口に流し、弁開度が大きくなるにつれ、高圧段タービン16の出口から低圧段タービン18の入口に流れる排気を減らすと共に排気マニフォールド21から低圧段タービン18の入口に流れる排気を増やし、かつ全開時に排気マニフォールド21からの排気のみを低圧段タービン18の入口に流すように構成される。
排気切替弁7は、コンピュータ12に接続され、そのコンピュータ12から入力される開度信号(指定開度)に基づき、弁開度が連続的に制御される。
高圧段排気調整弁9は、高圧段タービンバイパス管25に設けられ、高圧段タービンバイパス管25を流れる排気の量を調整する。その高圧段排気調整弁9は、指定開度で自在に開閉する弁本体(図示せず)を有する。
高圧段排気調整弁9は、全閉時に高圧段タービンバイパス管25を閉塞し、弁開度が大きくなるにつれ、高圧段タービンバイパス管25を通る排気を増やすように構成される。
高圧段排気調整弁9は、コンピュータ12に接続され、そのコンピュータ12から入力される開度信号(指定開度)に基づき、弁開度が連続的に制御される。
吸気通路3は、低圧段コンプレッサー19の入口に吸気(空気、新気)を導入する低圧段コンプレッサー入口管31と、低圧段コンプレッサー19の出口を高圧段コンプレッサー17の入口とエンジン2の吸気入口とに各々接続すべく、上流端が低圧段コンプレッサー19の出口に接続されると共に、下流側が分岐部32にて二股状に分岐し、その分岐した一方の下流端が高圧段コンプレッサー17の入口に接続され他方の下流端がエンジン2の吸気入口に接続された分岐管(分岐通路)33と、そのエンジン2側に分岐した分岐管33に高圧段コンプレッサー17の出口を接続する高圧段コンプレッサー出口管(高圧段コンプレッサー出口通路)34とを備える。
分岐管33は、低圧段コンプレッサー19の出口を分岐部32に接続する低圧段コンプレッサー出口管36と、分岐部32を高圧段コンプレッサー17の入口に接続する高圧段コンプレッサー入口管37と、分岐部32を吸気切替弁8に接続する吸気バイパス管38と、吸気切替弁8をエンジン2の吸気入口をなす吸気マニフォールド(図示せず)に接続するエンジン入口管39とで構成される。
以下の説明において、低圧段コンプレッサー19の出口から順に、低圧段コンプレッサー出口管36、分岐部32、高圧段コンプレッサー入口管37、高圧段コンプレッサー17、高圧段コンプレッサー出口管34、吸気切替弁8およびエンジン入口管39を通り吸気マニフォールドに至る経路を高圧段吸気経路という(図2の白抜き矢印参照)。また、低圧段コンプレッサー19の出口から、低圧段コンプレッサー出口管36、吸気バイパス管38、吸気切替弁8およびエンジン入口管39を順に通り吸気マニフォールドに至る経路を低圧段吸気経路という(図3の白抜き矢印参照)。
吸気切替弁8は、高圧段コンプレッサー出口管34と、吸気バイパス管38(エンジン2側に分岐した分岐管33)との接続部に設けられる。その吸気切替弁8は、高圧段コンプレッサー出口管34を介して高圧段コンプレッサー17の出口に接続され、吸気バイパス管38および分岐部32を介して低圧段コンプレッサー19の出口に接続される。
図2および図3に示すように、吸気切替弁8は、高圧段コンプレッサー出口管34と吸気バイパス管38との合流部に配置されON/OFFで切替自在な弁本体41と、その弁本体41を切替駆動するための図示しない弁駆動手段(例えば、エアシリンダなど)とを有する。
より詳細には、高圧段コンプレッサー出口管34の下流部と吸気バイパス管38の下流部とエンジン入口管39の上流部とがY字状に接続され、その股部に弁本体41の基端部が回動可能に軸支される。
図2に示すように、吸気切替弁8がONのとき、弁本体41は、吸気バイパス管38の下流端を閉塞する閉塞位置に位置して、低圧段コンプレッサー19の出口を高圧段コンプレッサー17の入口にのみに連通させる。この吸気切替弁8がONのときに、上述した高圧段吸気経路が形成される。
他方、図3に示すように、吸気切替弁8がOFFのとき、弁本体41は、吸気バイパス管38の下流端と高圧段コンプレッサー出口管34の下流端との両方を開放する中間位置に位置して、低圧段コンプレッサー19の出口を高圧段コンプレッサー17の入口とエンジン2の吸気入口とに各々連通させる。中間位置は、例えば、吸気バイパス管38と高圧段コンプレッサー出口管34との開口面積が等しくなる位置が考えられる。
この吸気切替弁8がOFFのときは、高圧段コンプレッサーが非作動の場合に、上述した低圧段吸気経路が形成される。
吸気切替弁8は、コンピュータ12に接続され、そのコンピュータ12から入力されるON/OFF信号に基づき制御される。
エンジン回転速度検出手段10は、例えば、エンジン2のクランク角センサなどが考えられる。供給燃料量検出手段11は、例えば、エンジン2の運転状態(アクセル開度やエンジン回転速度など)に基づいて供給燃料量(燃料噴射量)を決定するエンジンECUなどが考えられる。
それらエンジン回転速度検出手段10と供給燃料量検出手段11とは、コンピュータ12に接続され、そのコンピュータ12に検出信号(エンジン回転速度、供給燃料量)を入力する。また、コンピュータ12には、空気量検出手段(例えば、MAFセンサ)42が接続されエンジン空気量が入力される(図1参照)。
コンピュータ12は、基本的には、入力されたエンジン回転速度や供給燃料量などに基づいて、吸気切替弁8をON/OFF制御すると共に、排気切替弁7および高圧段排気調整弁9を弁開度制御する。
例えば、コンピュータ12は、供給燃料量検出手段11により検出した供給燃料量を基にエンジン負荷を求めると共に、そのエンジン負荷の増加に応じて吸気切替弁8を切り替える。
コンピュータ12は、基本的には、エンジン低負荷時(および/またはエンジン低回転時)には、吸気切替弁8をONにして低圧段コンプレッサー19で過給した吸気をさらに高圧段コンプレッサー17で過給する。他方、エンジン高負荷時(および/またはエンジン高回転時)には、吸気切替弁8をOFFにして、低圧段コンプレッサー19のみで吸気を過給する。
より詳細には、コンピュータ12は、エンジン低負荷時には、排気切替弁7と高圧段排気調整弁9とを全閉、かつ吸気切替弁8をONにし、車両の加速に伴いエンジン負荷が高まるにつれ、高圧段排気調整弁9の弁開度を大きくし、その高圧段排気調整弁9が全開に達したときに排気切替弁7を開くと共にその弁開度をエンジン負荷が高まるにつれ大きくし、その排気切替弁7の弁開度が所定開度に達したときに吸気切替弁8をOFFにする。
この吸気切替弁8を車両の加速時などにONからOFFに切り替えたときに、吸気切替弁8を通る吸気が吸気バイパス管38を逆流して高圧段コンプレッサー17に流れ再循環することで、過給応答性が低下する虞がある。
そこで、本実施形態では、過給吸気の再循環を抑制すべく、再循環を検出すると共に再循環時にOFFに切り替えた吸気切替弁8を再度ONに戻すようにした。
すなわち、本実施形態の2ステージターボシステム1は、高圧段コンプレッサー17の出口から吐出された過給吸気の一部がOFFにされた吸気切替弁8を通り高圧段コンプレッサー17の入口に再び吸入される過給吸気の再循環を検出するための再循環検出手段45を備える。
その再循環検出手段45はコンピュータ12に接続され、コンピュータ12は、車両の加速時にエンジン負荷(および/またはエンジン回転速度)の増加に応じて吸気切替弁8をOFFにした際に、再循環検出手段45により過給空気の再循環を検出したとき、吸気切替弁8をONに切り替える。
本実施形態の再循環検出手段45は、低圧段コンプレッサー19から吐出された吸気の温度を検出するための低圧段コンプレッサー出口温度検出手段(以下、低圧段コンプレッサー出口温度計という)46と、高圧段コンプレッサー17に吸入される吸気の温度を検出するための高圧段コンプレッサー入口温度検出手段(以下、高圧段コンプレッサー入口温度計という)47とで構成される。
低圧段コンプレッサー出口温度計46は、低圧段コンプレッサー19の出口下流にて高圧段コンプレッサー17側と吸気切替弁8側とに分岐する分岐管33の分岐部32の上流で、低圧段コンプレッサー19に近い位置に配置される。つまり、低圧段コンプレッサー出口温度計46は、低圧段コンプレッサー出口管36に配置され、好ましくは、低圧段コンプレッサー19の出口に近接させて配置される。
高圧段コンプレッサー入口温度計47は、分岐管33の分岐部32の下流で高圧段コンプレッサー17の入口に近い位置に配置される。つまり、高圧段コンプレッサー入口温度計47は、高圧段コンプレッサー入口管37に配置され、好ましくは、高圧段コンプレッサー17の入口に近接させて配置される。
それら低圧段コンプレッサー出口温度計46と高圧段コンプレッサー入口温度計47とはコンピュータ12に各々接続され、コンピュータ12に検出信号(低圧段コンプレッサー出口温度Tout、高圧段コンプレッサー入口温度Tin)を各々入力する。
そのコンピュータ12は、高圧段コンプレッサー入口温度計47により検出された高圧段コンプレッサー入口温度Tinから低圧段コンプレッサー出口温度計46により検出された低圧段コンプレッサー出口温度Toutを引いて温度差ΔT=Tin−Toutを求め、その温度差ΔTが所定温度差Trを超えるときに、高圧段コンプレッサー17での過給吸気の再循環が発生していると判断する。
さらに、コンピュータ12は、吸気切替弁8をOFFにした際に、低圧段コンプレッサー出口温度計46と高圧段コンプレッサー入口温度計47とにより過給吸気の再循環を検出したとき、吸気切替弁8をONに切り替え、所定期間の経過後、排気切替弁7の弁開度が所定開度以上のときは、吸気切替弁8を再びOFFに戻す。
また、本実施形態の2ステージターボシステム1は、低圧段コンプレッサー出口温度計46、高圧段コンプレッサー入口温度計47の検出信号を、コンピュータ12に伝達(送信)するための伝達手段49を備える。伝達手段49は、例えば、電気ケーブルなどが考えられる。
次に、本実施形態の2ターボシステムの作動を図4、図5および図6の制御フローチャートを用いて説明する。
図4は、供給燃料量とエンジン回転速度とを基に決定される排気切替弁7、高圧段排気調整弁9および吸気切替弁8の弁開度(指示開度)のMAPの一例である。このMAPは、例えば、コンピュータ12のメモリに格納され、そのコンピュータ12がMAPに基づき排気切替弁7、高圧段排気調整弁9および吸気切替弁8をMAP制御する。
図4において、ラインLQは全負荷燃料量を示すラインである。このラインLQと縦軸(供給燃料量Q)と横軸(エンジン回転速度rpm)とにより区画された領域が領域(I)−(V)に分割され、各領域(I)−(V)ごとに、排気切替弁7、高圧段排気調整弁9および吸気切替弁8の弁開度が各々設定される。
領域(I)は、排気切替弁7が全閉、高圧段排気調整弁9が全閉、かつ吸気切替弁8がONに設定される領域である。
領域(II)は、排気切替弁7が全閉、高圧段排気調整弁9が開弁状態、かつ吸気切替弁8がONに設定される領域である。この領域(II)において、高圧段排気調整弁9の弁開度は、ラインL1で全閉であり、エンジン回転速度が高いほど、また供給燃料量が多いほど大きく設定され、ラインL2で全開に達する。
領域(III)は、排気切替弁7が所定開度以下の開弁状態、高圧段排気調整弁9が全開、かつ吸気切替弁8がONに設定される領域である。この領域(III)において、排気切替弁7の弁開度は、ラインL2で全閉であり、エンジン回転速度が高いほど、また供給燃料量が多いほど大きく設定され、ラインL3で所定開度に達する。
以上の領域(I)から領域(III)では、基本的には、高圧段ターボチャージャー5と低圧段ターボチャージャー6との両方が作動する。
領域(IV)は、排気切替弁7が所定開度を超える開弁状態、高圧段排気調整弁9が全開、かつ吸気切替弁8がOFFに設定され、遷移する領域である。この領域(IV)において、排気切替弁7の弁開度は、ラインL3で所定開度であり、エンジン回転速度が高いほど、また供給燃料量が多いほど大きく設定され、ラインL4で全開に達する。
領域(V)は、排気切替弁7が全開、高圧段排気調整弁9が全開、かつ吸気切替弁8がOFFに設定される領域である。
以上の領域(IV)および領域(V)では、基本的には、低圧段ターボチャージャー6のみが作動する。
この低圧段ターボチャージャー6による一段過給に、高圧段ターボチャージャー5と低圧段ターボチャージャー6とによる二段過給から切り替えた際に、領域(IV)で高圧段コンプレッサー17での過給吸気の再循環が発生する虞がある。
すなわち、図中の領域(III)と領域(IV)とは、高圧段排気調整弁9が全開になり、かつ排気切替弁7が開きだしてから全開になるまでの間の領域である。領域(III)では、吸気切替弁8がONであり、この領域(III)において排気切替弁7が所定開度まで開くと、領域(IV)に入り吸気切替弁8はOFFになる。
ここで、エンジン負荷が低負荷から高負荷に緩やかに増加する場合、全ての弁がMAPで設定された開度で開閉を行っても過給系は追従するので問題はない。また、エンジン負荷が瞬間的に低負荷から高負荷に急激に増加する場合、吸気切替弁8の遷移領域(IV)を瞬間的に通るので過給系の応答遅れがあるとしても実害は少ない。
しかしながら、エンジン負荷が前記2つの場合の中間の速度で増加すると、高圧段排気調整弁9が全開になり排気切替弁7が所定開度まで開いても、高圧段タービン16を通る排気は慣性で流れ、高圧段コンプレッサー17は瞬時には回転速度が下がらない。
そのため、高圧段コンプレッサー17はまだ働き出口の圧力(吐出圧)がある程度高い状態が続く。他方、低圧段コンプレッサー19は立ち上がりの応答が遅れ、低圧段コンプレッサー19の吐出圧はすぐには上昇しない。
このときに、図4のMAP制御に基づき吸気切替弁8を即座にOFFにすると、高圧段コンプレッサー17の出口から吐出された一部の過給吸気が、吸気切替弁8を通して高圧段コンプレッサー17の入口から吸入され、過給吸気が高圧段コンプレッサー17を再循環してしまう(図5参照)。
そこで、この再循環を抑制するために、本実施形態では、高圧段コンプレッサー17の入口吸気温度(入口空気温度)Tinが低圧段コンプレッサー19の出口吸気温度(出口空気温度)Toutよりも規定値(所定温度差Tr)を超えて上がった場合、再循環が発生していると判断して、MAP上は吸気切替弁8がOFFであっても所定期間、吸気切替弁8をONにして(後述する図6のフロチャートでは1秒を例に取り説明する)高圧段吸気経路を生かす。つまり、吸気バイパス管38の下流端を吸気切替弁8にて閉塞することで、高圧段コンプレッサー17から吐出された過給空気が吸気バイパス管38を逆流することを防止する。
より詳細に説明すると、低圧段コンプレッサー19から吐出された吸気は高圧段コンプレッサー17で過給されると温度がさらに上がることから、高圧段コンプレッサー17の出口の吸気温度は、低圧段コンプレッサー19で過給された吸気の温度Toutに対して高い。
この高圧段コンプレッサー17から吐出された高温空気が吸気切替弁8を介して高圧段コンプレッサー17の入口に再循環すると、その高圧段コンプレッサー入口吸気温度Tinは低圧段コンプレッサー出口吸気温度Toutよりも上昇する。
本実施形態では、この現象を検知して吸気切替弁8を制御することで、高圧段コンプレッサー17の出口から高圧段コンプレッサー17の入口に吸い戻される吸気の再循環を防ぎ、これにより、エンジン2への過給吸気(空気)の供給が吸気切替遷移領域(IV)で悪化することを抑制できる。
ようするに、定常運転や過渡状態などの過給機系の状態によって加圧された吐出空気を吸入側が吸い戻す状態が発生する場合があるので、吸気切替弁8のON/OFF切替の可否判断が極めて重要になり、その可否判断は、エンジン回転速度や燃料負荷などで一義的に決められるものではない。
また、本実施形態では、図4に示すように、エンジン2の中速域にて2段過給から1段過給への切替(吸気切替弁8のONからOFFへの切替)を行っている。そのため、コンピュータ12は、エンジン回転速度検出手段10により検出したエンジン回転速度が中速域のときに、再循環検出手段45による過給空気の再循環の検出に基づく吸気切替弁8のONへの切り替え制御を行うことになる。
次に、図6のフローチャートに基づき本実施形態の2ステージターボシステム1の作動の一例を詳細に説明する。図6のフローチャートは、コンピュータ12により実行される。
ステップS1では、キースイッチがONにされ、作動が開始される。
このステップS1の後、コンピュータ12は、排気切替弁7、吸気切替弁8および高圧段排気調整弁9を図4のMAPに基づきMAP制御する。そのMAP制御の際に、エンジン回転速度と供給燃料量とが図4における領域(IV)内に入ったとき、コンピュータ12は、吸気切替弁8をOFFに切り替えて、ステップS2に進む。
ステップS2では、エンジン回転速度検出手段10がエンジン回転速度Nrpmを測定し、供給燃料量検出手段11がエンジン2に投入された供給燃料量Qmm3/stを測定し、それらの測定値がコンピュータ12に入力される。
ステップS3では、コンピュータ12は、ステップS2で測定した条件(エンジン回転速度、供給燃料量)を基に図4のMAPから高圧段排気調整弁9の弁開度、排気切替弁7の弁開度および吸気切替弁8のON/OFFを読み取る。
ステップS4では、コンピュータ12は、高圧段排気調整弁9および排気切替弁7をMAPで読み取った値に制御する。
ステップS5では、コンピュータ12は、ステップS3で読み取った排気切替弁7開度が中間開度(本例では、0%(全閉)を超え100%(全開)未満の開度)にあるときに、ステップS6に進む。
そのステップS6では、コンピュータ12は、低圧段コンプレッサー出口温度計46から低圧段コンプレッサー出口温度Toutを読み込むと共に、高圧段コンプレッサー入口温度計47から高圧段コンプレッサー入口温度Tinを読み込む。
ステップS7では、コンピュータ12は、ステップS6で読み込んだ低圧段コンプレッサー出口温度Toutと高圧段コンプレッサー入口温度Tinを基に、高圧段コンプレッサー入口温度Tinから低圧段コンプレッサー出口温度Toutを引いた温度差ΔT=Tin−Toutを演算する。
ステップS8では、コンピュータ12は、温度差ΔTが所定温度(規定値ともいう、図例では、5℃)Trを超えるか否か判断する。温度差ΔTが所定温度Trを超える場合は、高圧段ターボチャージャー5がまだ働いているので、ステップS9にてMAP指示の如何にかかわらず高圧段空気経路を開く。すなわち、ステップS9では、コンピュータ12は、吸気切替弁8をONに設定する。
一方、ステップS8で温度差ΔTがほとんどない場合は高圧段ターボチャージャー5は既に働いていないので、ステップS10にて低圧段吸気経路を開く。すなわち、ステップS8で温度差ΔTが所定温度Tr以下の場合は、コンピュータ12は、ステップS10にて吸気切替弁8をOFFに設定する。
ステップS11およびステップS13では、吸気切替弁8を、所定期間(本例の場合は1秒間)ONまたはOFFに固定する。この所定期間は、実際は実験によって決定される。
具体的には、コンピュータ12は、ステップS11でタイマーT0が0秒であるか否か(0秒を超えるか否か)を判断する。タイマーが0秒である場合は、初めて吸気切替遷移領域(IV)に突入したことになるのでステップS12でタイマーT0を作動させてステップS2に戻り、再度エンジン回転速度および供給燃料量の測定を開始する。
一方、タイマーT0が0秒を超えるときは、ステップS13に進む。
ステップS13では、コンピュータ12は、タイマーT0が1秒未満か否かを判断する。タイマーT0が作動していて1秒以上の場合、ステップS14にてタイマーT0を停止、リセットし、ステップS15にて吸気切替弁8をMAPで指示されるONまたはOFFに設定、制御する。その後、ステップS2に戻り再度計測を開始する。
ステップS13で、タイマーT0が1秒未満の場合、コンピュータ12は、吸気切替弁8の状態をONまたはOFFに固定して再度ステップS2に戻り計測を開始する。
また、ステップS5で排気切替弁7が中間開度にない場合、コンピュータ12は、ステップS16に進みタイマー作動中か否か判断する。そのステップS16で、タイマーT0が作動中で1秒未満の場合は、吸気切替弁8がONまたはOFFに固定される期間であるため、ステップS2に戻り高圧段排気調整弁9と排気切替弁7の制御のみを行う。
これにより、車両の加速に伴いエンジン負荷が増加する過渡時に、吸気切替弁8が固定されることになる。
例えば、車両加速中の過渡時、まず、始めの制御サイクルでは、ステップS5で排気切替弁7が中間開度(領域IIIまたは領域IV)であると判断されると共にステップS9で吸気切替弁8がONに切り替えられる。次の制御サイクルでは、ステップS5で排気切替弁7が全開(領域V)と判断され、ステップS16を経てステップS2に戻る。このステップS2からステップS16が、タイマーT0が1秒以上になるまで(所定期間が経過するまで)繰り返され、その所定期間は、吸気切替弁8がONに固定される。
一方、ステップS16で、タイマーT0が1秒以上の場合は、ステップS14でタイマーT0を停止、リセットした後、ステップS15に移行し、吸気切替弁8をMAPで指示されるONまたはOFFに制御する。
このように、本実施形態の2ステージターボシステムでは、高圧段コンプレッサー17の出口から吸気切替弁8を経て高圧段コンプレッサー17の入口に至る経路で、過給吸気(空気)の一部が再循環する場合に、吸気切替弁8の遷移領域(IV)でも吸気切替弁8をOFFにせず、高圧段吸気経路を所定時間生かすことで過給圧の異常な応答遅れを回避し、煤の発生を抑えることができる。
すなわち、エンジン負荷が増加する過渡時に、過渡状態に合わせて過給応答性を改良することができ、煤を抑制することができる。また、EGRを作動させる場合は、NOxを抑制することができる。
また、高圧段コンプレッサー17での過給空気の再循環を早期に中止することで、エンジン2の過給吸気の低下を抑制して過給吸気を確実に確保することができる。
また、過給空気の一部が再循環する状況にあるか否かの判断を、高圧段コンプレッサー17の入口の吸気温度と低圧段コンプレッサー19の出口の吸気温度とを比較して行うことで、再循環を確実に検出することができる。
[他の実施形態]
次に、図7および図8に基づき他の実施形態の2ステージターボシステムを説明する。
本実施形態は、上述の図1の実施形態とは、再循環検出手段の構成が異なり、その他は実質的に同じである。したがって、上述の実施形態と同一の要素については、図中同一符号を付すに止め、詳細な説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の2ステージターボシステム51では、高圧段コンプレッサー17の入口側と出口側との圧力差により、高圧段コンプレッサー17が作動しているか否かを判断して、過給吸気の再循環を判断する。
すなわち、再循環検出手段52は、高圧段コンプレッサー17に吸入される吸気の圧力を検出するための高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段(以下、高圧段コンプレッサー入口圧力計という)53と、高圧段コンプレッサー17から吐出された吸気の圧力を検出するための高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段(以下、高圧段コンプレッサー出口圧力計という)54とを備える。
高圧段コンプレッサー入口圧力計53は、低圧段コンプレッサー19の出口下流にて高圧段コンプレッサー17側と吸気切替弁8側とに分岐する分岐管33の分岐部32の下流で、高圧段コンプレッサー17に近い位置に配置される。つまり、高圧段コンプレッサー入口圧力計53は、高圧段コンプレッサー入口管37に配置され、好ましくは、高圧段コンプレッサー17の入口に近接させて配置される。
高圧段コンプレッサー出口圧力計54は、高圧段コンプレッサー17の出口下流で吸気切替弁8よりも上流に配置される。つまり、高圧段コンプレッサー出口管34に配置され、好ましくは、高圧段コンプレッサー17の出口に近接させて配置される。
それら高圧段コンプレッサー入口圧力計53と高圧段コンプレッサー出口圧力計54とは電気ケーブルなどの伝達手段49を介してコンピュータ12に接続され、コンピュータ12に検出信号(高圧段コンプレッサー入口圧力Pin、高圧段コンプレッサー出口圧力Pout)を各々入力する。
そのコンピュータ12は、高圧段コンプレッサー出口圧力計54により検出された高圧段コンプレッサー出口圧力Poutから高圧段コンプレッサー入口圧力計53により検出された高圧段コンプレッサー入口圧力Pinを引いて圧力差ΔP=Pout−Pinを求め、その圧力差ΔPが所定圧力差Prを超えるときに、高圧段コンプレッサー17での過給吸気の再循環が発生していると判断する。なお、所定圧力差Prは、高圧段コンプレッサー17の吸い込み負圧分未満であるので、高くても数kPa程度である。
さらに、コンピュータ12は、吸気切替弁8をOFFに切り替えた際に、高圧段コンプレッサー出口圧力Poutが入口圧力Pinよりも所定圧力差Pr(規定値)高い場合には、一定期間(後述する図8のフロチャートでは1秒を例に取り説明する)吸気切替弁8をONにして、高圧段吸気経路を生かす。
この結果、高圧段コンプレッサー17の出口から入口に戻る吸気の再循環が防止され、エンジン2への吸気の供給が吸気切替遷移領域(IV)で悪化することを防止できる。
ようするに、定常運転や過渡状態などの過給機系の状態によって加圧された吐出吸気(空気)を吸入側が吸い戻す状態が発生する場合があるので、吸気切替弁8のON/OFF切替の可否判断が極めて重要になり、その可否判断は、エンジン回転速度や燃料負荷などで一義的に決められるものではない。
次に、図8のフローチャートに基づき本実施形態の2ステージターボシステム51の作動の一例を詳細に説明する。
図8のフローチャートは、上述した図6のフローチャートとは、ステップS106からステップS108が異なる。そこで、ステップS106からステップS108のみを説明する。
ステップS106では、コンピュータ12は、高圧段コンプレッサー入口圧力計53から高圧段コンプレッサー入口圧力Pinを読み込むと共に、高圧段コンプレッサー出口圧力計54から高圧段コンプレッサー出口圧力Poutを読み込む。
ステップS107では、コンピュータ12は、ステップS106で読み込んだ高圧段コンプレッサー入口圧力Pinと高圧段コンプレッサー出口圧力Poutを基に、高圧段コンプレッサー出口圧力Poutから高圧段コンプレッサー入口圧力Pinを引いた圧力差ΔP=Pout−Pinを演算する。
ステップS108では、コンピュータ12は、求めた圧力差ΔPが所定圧力(規定値ともいう、図例では、2kPa)Prを超えるか否か判断する。圧力差ΔPが所定圧力Prを超える場合は、高圧段ターボチャージャー5がまだ働いているので、ステップS9にてMAP指示の如何にかかわらず高圧段空気経路を開く。すなわち、ステップS9では、コンピュータ12は、吸気切替弁8をONに設定する。
一方、ステップS108で圧力差ΔPがほとんどない場合は高圧段ターボチャージャー5は既に働いていないので、ステップS10にて低圧段吸気経路を開く。すなわち、ステップS108で圧力差ΔPが所定圧力Pr以下の場合は、コンピュータ12は、ステップS10にて吸気切替弁8をOFFに設定する。
本実施形態でも上述の図1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
例えば、図1の実施形態では、吸気切替弁8から高圧段コンプレッサー17の入口に逆流する再循環吸気の温度により、高圧段コンプレッサー17が作動しているか否か(再循環が発生しているか否か)を判断した。そこで、高圧段コンプレッサー入口管37に設けた高圧段コンプレッサー入口温度計47の代わりに、吸気バイパス管38に温度計を設けることも考えられる。
また、図7の実施形態では、高圧段コンプレッサー17の入口圧と出口圧との圧力差により高圧段コンプレッサー17が作動しているか否か(再循環が発生しているか否か)を判断したが、これに限定されず、低圧段コンプレッサー19の出口圧と高圧段コンプレッサー17の入口圧との圧力差により再循環の発生を判断するようにしてもよい。例えば、高圧段コンプレッサー入口管37に設けた高圧段コンプレッサー入口圧力計53の代わりに、低圧段コンプレッサー出口管36に圧力計を設けることが考えられる。
図1は、本発明に係る一実施形態による2ステージターボシステムの概略構成図である。 図2は、本実施形態の吸気切替弁の作動を説明するための図であり、吸気切替弁のON時を示す。 図3は、本実施形態の吸気切替弁の作動を説明するための図であり、吸気切替弁のOFF時を示す。 図4は、本実施形態の排気切替弁、高圧段排気調整弁および吸気切替弁の制御MAPの一例を説明するための図である。 図5は、吸気の再循環を説明するための図である。 図6は、本実施形態の2ステージターボシステムのフローチャートの一例である。 図7は、他の実施形態に係る2ステージターボシステムの概略構成図である。 図8は、他の実施形態の2ステージターボシステムのフローチャートの一例である。 図9は、従来の2ステージターボシステムの概略構成図である。 図10は、従来の吸気切替弁の作動を説明するための図である。
符号の説明
1、51 2ステージターボシステム
2 エンジン
3 吸気通路
4 排気通路
5 高圧段ターボチャージャー
6 低圧段ターボチャージャー
7 排気切替弁
8 吸気切替弁
9 高圧段排気調整弁
12 制御手段
16 高圧段タービン
17 高圧段コンプレッサー
18 低圧段タービン
19 低圧段コンプレッサー
25 高圧段タービンバイパス通路
45、52 再循環検出手段

Claims (11)

  1. エンジンの排気通路に設けられた高圧段タービンと上記エンジンの吸気通路に設けられた高圧段コンプレッサーとを有する高圧段ターボチャージャーと、
    上記高圧段タービンよりも下流の排気通路に設けられた低圧段タービンと上記高圧段コンプレッサーよりも上流の吸気通路に設けられた低圧段コンプレッサーとを有する低圧段ターボチャージャーと、
    上記高圧段コンプレッサーの下流の吸気通路に設けられると共に上記高圧段コンプレッサーと上記低圧段コンプレッサーとの間の吸気通路に接続され、上記低圧段コンプレッサーの出口を上記高圧段コンプレッサーの入口と上記エンジンの吸気入口とに各々連通させるOFFと、上記低圧段コンプレッサーの出口を上記高圧段コンプレッサーの入口にのみに連通させるONとで切替可能な吸気切替弁と、
    上記吸気切替弁を制御するための制御手段とを備え、
    上記制御手段は、エンジン低負荷時には、上記吸気切替弁をONにして上記低圧段コンプレッサーで過給した吸気をさらに上記高圧段コンプレッサーで過給し、他方、エンジン高負荷時には、上記吸気切替弁をOFFにして、上記低圧段コンプレッサーのみで吸気を過給するようにした2ステージターボシステムにおいて、
    上記高圧段コンプレッサーの出口から吐出された過給吸気の一部がOFFにされた吸気切替弁を通り上記高圧段コンプレッサーの入口に再び吸入される過給吸気の再循環を検出するための再循環検出手段を備え、
    上記制御手段は、車両の加速時にエンジン負荷の増加に応じて上記吸気切替弁をOFFにした際に、上記再循環検出手段により上記過給吸気の再循環を検出したとき、上記吸気切替弁をONに切り替えることを特徴とする2ステージターボシステム。
  2. 上記低圧段タービンと上記高圧段タービンとの間の排気通路に設けられると共に上記エンジンの排気出口に接続され、全閉時に上記高圧段タービンの出口からの排気のみを上記低圧段タービンの入口に流し、弁開度が大きくなるにつれ上記高圧段タービンの出口から上記低圧段タービンの入口に流れる排気を減らすと共に上記エンジンの排気出口から上記低圧段タービンの入口に流れる排気を増やし、かつ全開時に上記エンジンの排気出口からの排気のみを上記低圧段タービンの入口に流す排気切替弁と、
    上記高圧段タービンを迂回すべく該高圧段タービンの上流の排気通路を上記高圧段タービンと上記排気切替弁との間の排気通路に接続する高圧段タービンバイパス通路と、その高圧段タービンバイパス通路に設けられ全閉時に上記高圧段タービンバイパス通路を閉塞する高圧段排気調整弁とを備え、
    上記制御手段は、エンジン低負荷時には、上記排気切替弁と上記高圧段排気調整弁とを全閉にし、エンジン負荷が高まるにつれ上記高圧段排気調整弁の弁開度を大きくし、その高圧段排気調整弁が全開に達したときに上記排気切替弁を開くと共にその弁開度をエンジン負荷が高まるにつれ大きくし、その排気切替弁の弁開度が所定開度に達したときに上記吸気切替弁をOFFにする請求項1記載の2ステージターボシステム。
  3. 上記吸気通路は、上流端が上記低圧段コンプレッサーの出口に接続されると共に、下流側が分岐部にて二股状に分岐し、その分岐した一方の下流端が上記高圧段コンプレッサーの入口に接続され他方の下流端が上記エンジンの吸気入口に接続された分岐通路と、そのエンジン側に分岐した分岐通路に上記高圧段コンプレッサーの出口を接続する高圧段コンプレッサー出口通路とを備え、
    上記吸気切替弁が、上記エンジン側に分岐した分岐通路と上記高圧段コンプレッサー出口通路との接続部に設けられた請求項1または2記載の2ステージターボシステム。
  4. 上記再循環検出手段は、上記低圧段コンプレッサーから吐出された吸気の温度を検出するための低圧段コンプレッサー出口温度検出手段と、上記高圧段コンプレッサーに吸入される吸気の温度を検出するための高圧段コンプレッサー入口温度検出手段とを備えた請求項1から3いずれかに記載の2ステージターボシステム。
  5. 上記制御手段は、上記高圧段コンプレッサー入口温度検出手段により検出された高圧段コンプレッサー入口温度から上記低圧段コンプレッサー出口温度検出手段により検出された低圧段コンプレッサー出口温度を引いた温度差が所定温度差を超えるときに、上記高圧段コンプレッサーでの上記過給吸気の再循環が発生していると判断する請求項4記載の2ステージターボシステム。
  6. 上記低圧段コンプレッサー出口温度検出手段が、上記低圧段コンプレッサーの出口と上記分岐部との間の分岐通路に設けられ、上記高圧段コンプレッサー入口温度検出手段が、上記高圧段コンプレッサーの入口と上記分岐部との間の分岐通路に設けられた請求項4または5記載の2ステージターボシステム。
  7. 上記再循環検出手段は、上記高圧段コンプレッサーに吸入される吸気の圧力を検出するための高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段と、上記高圧段コンプレッサーから吐出された吸気の圧力を検出するための高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段とを備えた請求項1から3いずれかに記載の2ステージターボシステム。
  8. 上記制御手段は、上記高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段により検出された高圧段コンプレッサー出口圧力から上記高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段により検出された高圧段コンプレッサー入口圧力を引いた圧力差が所定圧力差を超えるときに、上記高圧段コンプレッサーでの上記過給吸気の再循環が発生していると判断する請求項7記載の2ステージターボシステム。
  9. 上記高圧段コンプレッサー入口圧力検出手段が、上記高圧段コンプレッサーの入口と上記分岐部との間の分岐通路に設けられ、上記高圧段コンプレッサー出口圧力検出手段が、上記高圧段コンプレッサー出口通路に設けられた請求項7または8記載の2ステージターボシステム。
  10. 上記エンジンの回転速度を検出するためのエンジン回転速度検出手段と、上記エンジンに供給される燃料量を検出するための供給燃料量検出手段とを備え、
    上記制御手段は、上記供給燃料量検出手段により検出した供給燃料量を基にエンジン負荷を求めると共に、そのエンジン負荷の増加に応じて上記吸気切替弁をOFFにした際に、上記エンジン回転速度検出手段により検出したエンジン回転速度が中速域のとき、上記再循環検出手段による上記過給吸気の再循環の検出に基づく上記吸気切替弁のONへの切り替え制御を行う請求項1から9いずれかに記載の2ステージターボシステム。
  11. 上記制御手段は、車両の加速時にエンジン負荷の増加に応じて上記吸気切替弁をOFFにした際に、上記再循環検出手段により上記過給吸気の再循環を検出したとき、上記吸気切替弁をONに切り替え、所定期間の経過後、上記排気切替弁の弁開度が上記所定開度以上のときは上記吸気切替弁を再びOFFに戻す請求項2記載の2ステージターボシステム。
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