JP4872118B2 - 水道用器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた耐腐食性と優れた鉛溶出防止性の両方、あるいはどちらか片方を備えた銅又は銅合金製の通水路構成部品を有する水道用器具に関する。
【0002】
水道用器具とは、水栓金具、水道メーター、給湯機部材、温水洗浄便座部材、湯沸器、温水器、冷水器、浄水器、温水ボイラー、自動販売機、ボールタップ、ロータンク、バルブ、フラッシュバルブ、熱交換器、接手、管、流し台、洗面台、便器、浴槽、住宅設備ユニットなどで、給水管につながる器具を全て含む。
【0003】
【従来の技術】
水栓金具、水道メーター、給湯機部材、温水洗浄便座部材をはじめとする水道用器具には水道水、井戸水、中水、海水、温泉水など多種多様な水が使用される。これら器具の通水路には、成形加工性や強度に優れる銅や銅合金製の部品が従来から広く使われている。
また、銅又は水道用器具の外部表面は、装飾性、耐食性、耐摩耗性向上の目的でめっきが施される場合が多い。めっきは品質面とコスト面で有利な電気めっき法が使用される場合が多いため、外部表面にはめっきされるが、内部の通水路にはほとんどめっきがつかないので、銅又は銅合金がそのまま多種多様な水と接触することとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、銅や銅合金は水質、水温、水流などの物理化学的要因の影響で、緑青発生、孔食、潰食、脱亜鉛現象などの腐食が発生する場合がある。腐食が発生すると部品の肉厚が減少して強度が低下したり、腐食が貫通して穴があき漏水する場合がある。あるいは、緑青などの腐食生成物が温度調節機能部分や止水機能部分などに詰まり、機能障害が発生する場合もある。
【0005】
また、銅合金は多くの場合、部品製造過程における切削加工の際の切削性を向上させるために構成元素として鉛を含有している。この鉛は水道用器具の通水路部品の接水面から水に溶出し、その水を長期間飲用すると人体に悪影響を与えるおそれがある。
【0006】
耐腐食性に優れた材料として、ステンレスや樹脂などがあるが、ステンレスは成形加工性に劣るほか価格が高く、樹脂は強度の点で問題がある。
【0007】
また、鉛の溶出を防止するために、鉛を含有していない銅合金を使用すると、切削性が悪いために生産効率が低下する問題がある。
【0008】
銅や銅合金の腐食と鉛溶出を抑える方法として樹脂を被覆する方法がある。
【0009】
代表的な被覆方法としてスプレー塗装法、静電塗装法がある。しかしながらこれらの塗装法では、外部表面には塗膜を被覆させることができるが、水道用器具の本体部品のような袋形状部品の内面にはほとんど塗膜を被覆できない。また、複雑形状の部品の場合、塗膜厚みのばらつきが大きくなり、局所的に塗膜切れが発生し腐食の起点となる欠点がある。さらに、ネジ部には過剰に塗料が付着し、組立て工程においてネジの締結に支障をきたす。
【0010】
袋形状部品の内面に塗膜を被覆する方法として浸漬塗装があるが、やはり複雑形状の部品の場合、塗膜厚みのばらつきが大きくなり、局所的に塗膜切れが発生し腐食の起点となる欠点がある。また、スプレー塗装、静電塗装と同じく、ネジ部には過剰に塗料が付着し、組立て工程においてネジの締結に支障をきたす。
【0011】
また、外部表面についても、昨今の環境悪化やお客様の要求度の高まりにより従来のめっきのみでは装飾性、耐食性、耐摩耗性が不十分な場合もでてきている。
特に水栓金具をはじめとする水道用器具は、例えば浴室に設置された場合、高温高湿の環境であり、めっき腐食に至る場合もある。また、屋外使用においても、工業地帯や温泉地などの過酷な環境で使用される場合もあり、めっき腐食に至る場合もある。装飾性についても、従来のめっき法では不十分であり、多彩で見栄えのする表面処理が待ち望まれている。
【0012】
本発明において解決すべき課題は、水道用器具の通水路を構成する銅および銅合金部品の接水面に、適切な方法によって均一な厚みの樹脂を被覆し、多種多様な水に対する優れた耐腐食性と優れた鉛溶出防止性の両方、あるいはどちらか片方を備えた銅又は銅合金製の通水路構成部品を有する水道用器具を提供することにある。
【0013】
また、解決すべき他の課題として、外部表面の耐食性向上及び装飾性向上の両方を達成するため、電着塗装によって外部表面に樹脂を被覆した銅又は銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水道用器具を提供することにある。
【0014】
上記課題を解決するため、請求項1は、電着塗装法によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの樹脂を被覆した銅又は銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具であり、銅又は銅合金製の通水路構成部品の接水面は樹脂被覆されることによって、通水路を流れる水とは接しなくなるので、腐食の発生を防止できる。また材質が鉛含有銅合金の場合には、腐食のみならず鉛の溶出も防止できる。電着塗装は、アニオン型又はカチオン型の電着塗料中に被塗物を浸漬し、アニオン型電着塗料の場合は被塗物を陽極として、又カチオン型電着塗料の場合は被塗物を陰極として直流電流を通じることによって、塗料成分を被塗物表面まで電気泳動させ、被塗物表面で電気的に析出させて塗膜を形成する塗装方法であり、被塗物の形状に影響されることなく電気的に導通のある部分全てに対して、印加される電力量に応じた均一の厚みの塗膜を被覆することができる。被覆は、まず被塗物の外部表面に塗膜が形成され、順次導通のある内面に塗膜が形成されていく。したがって、水栓金具の本体部品のような袋形状部品の内面や複雑形状部品に対しても、均一な厚みの塗膜を被覆でき、腐食や鉛溶出の起点となる塗膜切れは発生しない。さらに、ネジ部での過剰な塗料の付着も発生しないので、組立て工程においてネジの締結に支障をきたすこともない。
【0015】
請求項2は、めっきを施した後、上記電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの樹脂を被覆した銅又は銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具である。耐腐食性と鉛溶出防止性の向上のためにクロムやスズ系合金等の高耐腐食性金属をめっきによって被覆する方法があるが、多くの場合、電気めっき法で行われるため、被めっき物が袋形状部品や複雑形状部品の場合には、銅や銅合金が未被覆の状態で露出している部分が発生し、十分な耐腐食性と鉛溶出防止性を付与することができない。めっき後電着塗装をすることによって、めっきの未被覆部分を含め、外部表面および内面の全面が均一に塗装されるため、十分な耐腐食性と鉛溶出防止性を付与できる。
【0016】
請求項3は、ニッケルめっき後、クロムめっきを施した後、上記電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの透明樹脂を被覆した銅又は銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具である。水栓金具をはじめとする水道用器具には、美観、耐腐食性、耐摩耗性の観点からニッケルめっき後、クロムめっきが適用される部品がある。このような部品に対してもニッケルめっき後、クロムめっきを施した後、透明樹脂を電着塗装で被覆することによって、外観を損なうこと無く耐腐食性と鉛溶出防止性を向上できる。
【0017】
請求項4は、金めっきを施した後、上記電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの透明樹脂を被覆した銅又は銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具である。水栓金具には、豪華な美観、高級感を求めて金めっきが適用される部品がある。しかしながら金めっきは、耐摩耗性に劣り、傷が付きやすいことが欠点である。このような部品に対しても金めっきを施した後、透明樹脂を電着塗装で被覆することによって、耐腐食性と鉛溶出防止性の向上のみならず、塗膜の保護効果によって、耐摩耗性が向上し、傷が付きにくくなる効果も併せ持つ。
【0018】
請求項5は、請求項1乃至4記載の発明において、電着塗装によって外部表面に均一な厚みの樹脂を被覆したことを特徴とする。外部表面も樹脂被覆されることによって、各種の大気環境下からの腐食を防ぎ、また、多種多様な色により装飾性も向上できる。すなわち、外部表面の耐食性が向上し、さらに、外部表面の装飾性においては、電着塗装により透明色、赤、青、白、黒、黄及びそれらの中間色などの多種多様な色を出せ、また、各種めっきと電着塗装の組み合わせによっても、多彩で独特な色調が出せる。さらに、めっきの色と電着塗装の色を組み合わせることにより、従来のめっきのみや電着塗装のみでは出せなかった、多彩で独特な見栄えのする外観となり、装飾性が向上できる。なお、もちろん、電着塗装は透明色を使用しめっきの色のままで耐食性を向上させることも可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明による電着塗装を施した銅又は銅合金製通水路構成部品の製造方法は、一般の塗装前処理後、公知技術である電着塗装を行うものであり、特に規定されるものではない。塗装前処理は一般的には、スケール除去後、脱脂を行い、その後クロメート処理、リン酸処理、ノンクロメート処理等の化成処理を行う場合が多い。
【0020】
電着塗装の電着塗料の例としては、ポリカルボン酸樹脂、ポリアミノ樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等があるが特に限定されるものではなく、市販の電着塗料が使用できる。塗膜色としては、透明以外にも、樹脂に顔料や染料を添加して、白、黒、黄、青、緑、金又はそれらの中間色の狙いとする色ができる。
【0021】
塗膜厚みは厚いほうが耐腐食性と鉛溶出防止性の点では好ましいが、塗膜が厚すぎる場合には、勘合部の寸法公差を越える場合も発生するので、部品仕様、要求品質に応じて塗膜厚みは適宜判断する。一般的には5μm〜15μmの間が適当である。
【0022】
電着塗装前に施すめっきの例としては、ニッケル、クロム、金、亜鉛、鉄、ニッケル鉄合金、梨地ニッケル、黒ニッケル、ニッケルリン合金、、黒クロム、銀、ロジウム、白金、銅、銅亜鉛合金、スズ、スズ鉛合金、スズコバルト合金、スズニッケル合金等が用いられるが、特に制約させるものではない。また、単層めっき、複層めっきの何れでも問題ない。めっきの製法についても、電気めっき、置換めっき、無電解めっき等があるが、特に制約されるものではない。
【0023】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に以下に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で多くの改変をなしえることはもちろんである。
また、本発明の水道用器具とは優れた耐腐食性と優れた鉛溶出防止性の両者を兼ね備えた水道用器具だけではなく、どちらか片方のみを備えた水道用器具も含まれるものである。
【0024】
図1に示す黄銅鋳物(JIS CAC203)の水栓金具本体を使用し、以下に記載した条件で各種の塗装を行い、通水路となる内面への塗膜の被覆性、ネジの締結作業性、内面の耐腐食性および鉛溶出防止性を評価した。なお、塗装前処理は、60℃のオルトケイ酸ナトリウム50g/Lの液に3分浸漬後、30秒間水洗して、常温の10%硫酸に1分浸漬後、30秒間水洗、さらに常温の無水クロム酸50g/Lの液に1分浸漬後、30秒間水洗の条件で統一した。
【0025】
内面への塗膜の被覆性は、評価に供した水栓金具本体を切断して、内面の被覆状態を目視にて観察して評価した。
【0026】
ネジの締結作業性は、評価に供した水栓金具本体のオネジ部に適合するナットを手締めにて締結し作業性を比較して評価した。
【0027】
耐腐食性は、水道水に炭酸ガスを吹き込みpH6に調整した試験水を、評価に供した水栓金具本体に通水し、3ヶ月後の接水面の腐食生成物の目視観察および切断面の腐食深さを光学顕微鏡にて測定して評価した。
【0028】
鉛溶出防止性は、JIS S3200−7(1997年)「水道用器具−浸出性能試験方法」にしたがって、評価に供した水栓金具本体について、溶出した鉛濃度を分析して評価した。
【0029】
実施例1
試験サンプルを上記塗装前処理後、市販の電着塗装液を使用し、アニオン型電着塗料である透明のアクリル樹脂を、液温25℃、電圧120V、時間3分の条件で電着塗装し、その後、60℃で10分の乾燥後、180℃で30分の焼き付けを行った。外面の塗膜厚みは約10μmであった。
【0030】
実施例2
試験サンプルを公知の電気めっき法で、光沢ニッケルめっきを10μm施した後、クロムめっきを0.3μm施した。その後実施例1と同じ方法で電着塗装した。外面の塗膜厚みは約10μmであった。
【0031】
比較例1として、試験サンプルを上記塗装前処理後、市販の白色顔料入りエポキシ塗料を使用し、電圧50kV、時間30秒の条件で静電粉体塗装した。その後、180℃で20分の焼き付けを行った。外面の塗膜厚みは約100μmであった。
【0032】
比較例2として、試験サンプルを上記塗装前処理後、市販の透明のアクリル塗料を使用し、浸漬時間30秒の条件で常温で浸漬塗装した。その後、150℃で30分の焼き付けを行った。外面の塗膜厚みは約15μmであった。
【0033】
さらに、未処理の黄銅鋳物水栓金具を比較例3とした。
【0034】
内面への塗膜の被覆性の評価結果を表1にまとめた。
【表1】
以上から明らかなとおり、実施例1と実施例2は塗料溜りの発生はなく、均一な厚みで内面に塗膜を被覆できることが確認された。
【0035】
ネジの締結作業性の評価結果を表2にまとめた。
【表2】
以上から明らかなとおり、実施例1と実施例2はネジの締結作業性に問題のないことが確認された。
【0036】
耐腐食性の評価結果を表3にまとめた。
【表3】
以上から明らかなとおり、実施例1と実施例2は耐腐食性に優れていることが確認された。
【0037】
鉛溶出防止性の評価結果を表4にまとめた。
【表4】
以上から明らかなとおり、実施例1と実施例2は鉛溶出防止性に優れていることが確認された。
【0038】
以上の評価結果から、内面の被覆性、ネジの締結作業性、耐腐食性、鉛溶出防止性の全てにおいて、電着塗装が優れていることが確認された。
【0039】
次に、図1、図2に示す黄銅鋳物(JIS CAC203)の水栓金具本体を使用し、以下に記載した条件で各種の塗装、めっき及びその組み合わせを行い、外部表面の色調及び耐食性、また、ネジの締結作業性、さらに、接水面の耐食性を評価した。
また、塗装及びめっき前処理は、60℃のオルソケイ酸ナトリウム50g/Lの液に3分浸漬後、30秒間水洗して、常温の10%硫酸に1分浸漬後、30秒間水洗で統一した。尚、電着塗装する前には、常温の無水クロム酸50g/Lの液に1分浸漬後、30秒間水洗の条件で統一した。
【0040】
外部表面の色調は、目視で相対評価した。
【0041】
外部表面の耐食性は、JIS−H−8502(1999)記載のキャステスト48時間としてRN(レイティングナンバー)で評価した。
【0042】
ネジの締結作業性は、評価に供した水栓金具本体のオネジ部に適合するナットを手締めにて締結し作業性を比較して評価した。
【0043】
接水面の耐食性は、水道水に炭酸ガスを吹き込みpH6に調整した試験水を、評価に供した水栓金具本体の内面に通水し、3ヶ月後の内面の腐食生成物について目視観察および切断面の腐食深さを光学顕微鏡にて測定して評価した。
【0044】
実施例3
試験サンプルを上記前処理後、上記クロム酸浸漬を行い、市販の電着塗装液を使用し、アニオン型電着塗料である黄色のアクリル樹脂を、液温25℃、電圧120V、時間3分の条件で電着塗装し、その後、60℃で10分の乾燥後、180℃で30分の焼き付けを行った。外面の塗膜厚みは約10μmであった。
【0045】
実施例4
試験サンプルを上記前処理後、公知の電気めっき法で、光沢ニッケルめっきを10μmを行い、上記クロム酸浸漬後、実施例3と同じ方法で電着塗装した。外面の塗膜厚みは約10μmであった。
【0046】
実施例5
試験サンプルを上記前処理後、公知の電気めっき法で、光沢ニッケルめっきを10μm施した後、クロムめっきを0.3μm施した。その後、上記クロム酸浸漬を行い、市販の電着塗装液を使用し、アニオン型電着塗料である透明のアクリル樹脂を、液温25℃、電圧120V、時間3分の条件で電着塗装し、その後、60℃で10分の乾燥後、180℃で30分の焼き付けを行った。外面の塗膜厚みは約10μmであった。
【0047】
実施例6
試験サンプルを上記前処理後、公知の電気めっき法で、光沢ニッケルめっきを10μm施し、金めっきを1μm施した後、上記クロム酸浸漬を行い、実施例5と同じ方法で電着塗装した。外面の塗膜厚みは約10μmであった。
【0048】
比較例4
試験サンプルを上記前処理後、上記クロム酸浸漬を行い、市販の黄色顔料入りエポキシ塗料を使用し、電圧50kV、時間30秒の条件で静電粉体塗装した。その後、180℃で20分の焼き付けを行った。外面の塗膜厚みは約100μmであった。
【0049】
比較例5
試験サンプルを上記前処理後、公知の電気めっき法で、光沢ニッケルめっきを10μm施した後、クロムめっきを0.3μm施した。
【0050】
比較例6
試験サンプルを上記前処理後、公知の電気めっき法で、光沢ニッケルめっきを10μm施した後、金めっきを1μm施した
【0051】
各種試験サンプルの評価結果を表5にまとめた。
【表5】
以上の評価結果から、
1. 外部表面の色調は、電着塗装色とめっき色の組み合わせにより、いろいろな外観になることが確認された。さらに、透明電着塗装を使用すれば下地のめっき色をそのまま出すことができることが確認された。
2.外部表面の耐食性は、電着塗装を施すことにより向上することが確認された。
3.ネジの締結性は、電着塗装のみとめっきと電着塗装の組み合わせでは全く問題ないことが確認された。
4.接水面の耐食性は、電着塗装を施すことにより大きく向上することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 各種の塗装方法の比較評価に供した水栓金具本体の断面を示す図である。
【図2】 各種表面処理の比較評価に供した水栓金具本体の外観写真(ニッケルクロムめっき品)である。
Claims (5)
- 電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの樹脂を被覆したことを特徴とする銅または銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具。
- めっきを施した後、電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの樹脂を被覆したことを特徴とする銅または銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具。
- ニッケルめっきを施した後、電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの透明樹脂を被覆したことを特徴とする銅または銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具。
- 金めっきを施した後、電着塗装によって通水路となる内面の全面に均一な厚みの樹脂を被覆したことを特徴とする銅または銅合金製の通水路構成部品を少なくとも1個以上含む水栓金具。
- 電着塗装によって外部表面に均一な厚みの樹脂を被覆したことを特徴とする請求項1乃至4記載の水栓金具。
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