JP4872053B2 - ソレノイド - Google Patents

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Description

本発明は、ソレノイドの構造に関する。
一般に、ソレノイドは、電気的エネルギーを機械的直線運動に変換し、ソレノイドの可動部に結合された外部機構(機械的負荷)を駆動するものである。従来、その代表的な例としては、図13に示すような平坦型と図14に示すような円錐型とがある。ここで、図13に示す平坦型と、図14に示す円錐型とは、後述するように、可動部と固定部のそれぞれの先端形状が異なっている。
これらの主要部の構造は、いずれも図13および図14に示すように、コイル1と、シャフト2と、プランジャ(可動部)3と、ケース5と、軸受け6と、エアギャップスペーサ7と、ボビン8と、ベース(固定部)9とから構成されている。
ここで、コイル1は、ケース5とともに、主磁気回路10を形成し、発生した磁界によってプランジャ(可動部)3を駆動する。プランジャ3は可動磁極を構成し、主磁気回路10において発生した磁界により、図中の吸引方向に駆動される。エアギャップスペーサ7は、プランジャ3がケース5に接触する際の吸音作用と残留磁気の影響による吸着防止を担っており、非磁性体材料で形成されている。ボビン8は、コイル1とケース5との絶縁部材であり、ベース9は、固定磁極を形成している。
一般的なソレノイドでは、コイル1は、ケース5の内部に保持されており、シャフト2は、コイル1の中心軸上に配置され、ベース9の中心に設けられた軸受け6を貫通している。シャフト2の外周にはフランジ状のプランジャ3が取り付けられ、シャフト2が吸引方向に移動すると、図13では、プランジャ3の背面(図では下面)がベース9上のプランジャ3の先端部に対向する面に設けられたエアギャップスペーサ7まで移動し、図14では、プランジャ3の背面(図では下面)がケース5上の端面(図では上面)に設けられたエアギャップスペーサ7まで移動するような構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、ソレノイドの駆動は、プランジャ(可動部)3がコイル1に流した時に発生する磁束により、ベース(固定部)9との間に作用する吸引力によって、ベース(固定部)9に向かって、その軸方向に急速かつ直線的にベース(固定部)9に密着するまで移動することにより行われ、これにより、外部機構に機械的運動を与える。ここで、コイル1への通電を継続すればプランジャ(可動部)3は、ベース(固定部)9に吸着した状態を保つが、コイル1への電流の供給を遮断すると、シャフト(可動部)2に結合している外部機構又は図示しない復旧バネの力で元の位置に引き戻される。
特開2003−338408号公報
ところで、従来の一般的なソレノイドの標準推力、標準駆動力と負荷との関係は、図12に示すようになっている。すなわち、図12に示すように、従来の一般的なソレノイドでは、ストロークが長くなるほど標準推力が減少し、反面、作動範囲終止点に近づくほど、標準推力が指数関数的に上昇する特性を有している。
これは、ソレノイドが、作動範囲終止点で磁気ギャップが最も小さくなると最大の吸引力を示し、磁気ギャップが大きな始動点付近では、小さな推力しか得られないためである。そのため、これを負荷との関係で見ると、標準推力の曲線が負荷線を上回るポイント以下のストロークでなければ、実質的に起動できないため、ストロークを長く設定することに限界があったという問題があった。
一方で、上記のように、標準推力は、作動範囲終止点に近づくほど、指数関数的に上昇する特性を有している。一般に、機械負荷の駆動においては、始動点において最大の駆動力を必要とし、動作を開始して静摩擦から動摩擦に移行すると駆動力が低下するが、図12に示すように、作動範囲終止点に向けての標準推力の上昇があまりに大きいために、推力の多くが、負荷駆動に用いられることなく、作動範囲終止点において、衝突による振動や衝突による大きな衝撃音が騒音となるといった問題があった。
この問題に対して、上述の従来技術のように、プランジャとベースあるいはプランジャとケースとの間に、エアギャップスペーサやゴム、その他の緩衝材を設けて衝撃音を緩和するものが提案されているが、部材を追加することによるコストアップや取り付けによる工数の増加に加え、これらの緩衝材の経時変化による消音効果の変化等、多くの課題があった。
また、上記の手法とは異なり、図11に示すように、ストロークに対する吸引力の特性を変えて、作動範囲終止点近傍の吸引力を低下させるようなソレノイドも提案されているが、このようなソレノイドでは、確かに、作動範囲終止点での衝突による大きな衝撃音を緩和できるものの、有効吸引力の発生範囲が狭く、起動付近での吸引力が低いために十分なストロークを確保できないという問題があった。また、作動範囲終止点付近での吸引力のピークがブロードの特性を有しているために、静止位置精度が悪いという問題もあった。
そこで、本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を発生させないソレノイドを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の事項を提案している。
(1)本発明は、環状のコイル(例えば、図1、図7、図8のコイル21に相当)と、該コイルの軸方向終端側に設けられた第1の固定磁極(例えば、図1、図7、図8の第1の固定磁極22に相当)と、該コイルの軸方向終端側に対して前記第1の固定磁極とは反対側に設けられた第2の固定磁極(例えば、図1、図7、図8の第2の固定磁極23に相当)と、前記コイルの軸方向に直線状に可動する可動磁極(例えば、図1、図7、図8の可動磁極24に相当)と、を備えるソレノイドであって、前記可動磁極は、尾端部から中心部(例えば、図1、図7、図8の可動磁極の中心部25に相当)に向けて所定の径と深さを備え、中心軸が前記可動磁極の中心軸と同じである円柱状又は円錐状の凹部を形成してあり、前記可動磁極の中心軸と直交する前記第1の固定磁極側の任意の面から前記凹部の底面までの距離が前記任意の面から前記可動磁極の尾端部の面までの距離より短くなっているとともに、前記コイルに電圧を印加しないときには、前記任意の面から前記凹部の底面までの距離を前記任意の面から前記第2の固定磁極の背向面までの距離よりも長くなっており、前記コイルに電圧を印加したときには、前記可動磁極が、前記第1の固定磁極方向に動作し、前記第1の固定磁極と前記可動磁極とが当接、または前記可動磁極が動作終了地点に達したときに、前記任意の面から前記凹部の底面までの距離を前記任意の面から前記第2の固定磁極の背向面(例えば、図1、図7、図8の第2の固定磁極の背向面23a相当)までの距離よりも短くなるようにしたことを特徴とするソレノイドを提案している。
この発明によれば、可動磁極は、中心軸と直交する第1の固定磁極内の任意の面から可動磁極の中心部までの距離がこの任意の面から可動磁極の外周部の一部または全部の距離より短くなっている。また、コイルに電圧を印加したときに、可動磁極が、第1の固定磁極方向に動作し、第1の固定磁極と前記可動磁極とが当接し、または可動磁極が動作終了地点に達したときに、任意の面から可動磁極の中心部までの距離を任意の面から第2の固定磁極の背向面までの距離よりも短くなるよう構成している。したがって、可動磁極の位置によって、磁束量を適切にコントロールすることにより、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
(2)本発明は、(1)のソレノイドについて、前記第1の固定磁極(例えば、図1、図8の第1の固定磁極22に相当)は、前記可動磁極と対向していることを特徴とするソレノイドを提案している。
この発明によれば、第1の固定磁極が、可動磁極と対向する構成となっている。これにより、吸引力特性をより向上させることができる。
(3)本発明は、(1)または(2)のソレノイドについて、前記可動磁極の前記第2の固定磁極との対向面(例えば、図1、図7、図8の第2の固定磁極の対向面23b相当)から背向面(例えば、図1、図7、図8の第2の固定磁極の背向面23a相当)に向けて、少なくとも1つの凸部(例えば、図3、図4に相当)を設け、前記任意の面から前記可動磁極の中心部(例えば、図1、図7、図8の可動磁極の中心部25に相当)までの距離を前記任意の面から前記外周部(例えば、図1、図7、図8の外周部26に相当)の一部または全部の距離より短くしたことを特徴とするソレノイドを提案している。
この発明によれば、可動磁極の第2の固定磁極との対向面から背向面に向けて、少なくとも1つの凸部を設け、任意の面から可動磁極の中心部までの距離を前記任意の面から可動磁極の外周部の一部または全部の距離より短くなるよう構成している。これにより、可動磁極の位置によって、磁束量を適切にコントロールすることにより、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
(4)本発明は、(1)または(2)のソレノイドについて、前記可動磁極が前記第2の固定磁極の背向面(例えば、図1、図7、図8の第2の固定磁極の背向面23a相当)から少なくとも前記中心軸に沿って切欠部(例えば、図2に相当)を設け、前記任意の面から前記可動磁極の中心部(例えば、図1、図7、図8の可動磁極の中心部25に相当)までの距離を前記任意の面から前記外周部(例えば、図1、図7、図8の外周部26に相当)の一部または全部の距離より短くしたことを特徴とするソレノイドを提案している。
この発明によれば、可動磁極が第2の固定磁極の背向面から少なくとも中心軸に沿って切欠部を設け、任意の面から可動磁極の中心部までの距離を任意の面から可動磁極の外周部の一部または全部の距離より短くなるよう構成している。つまり、可動磁極が第2の固定磁極の背向面から少なくとも中心軸に沿って切欠部を設けることにより、加工性を向上させながら、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
本発明によれば、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を発生させないという効果がある。
以下、本発明の実施形態に係るソレノイドについて、図面を用いて詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1の実施形態>
本実施形態に係るソレノイドは、図1に示すように、環状のコイル21と、コイルの軸方向終端側に設けられた第1の固定磁極22と、コイルの軸方向終端側に対して第1の固定磁極22とは反対側に設けられた第2の固定磁極23と、コイルの軸方向に直線状に可動する可動磁極24とからなる。可動磁極24は、尾端部から中心部25に向けて所定の径と深さを備え、中心軸が可動磁極24の中心軸と同じである略円柱状の凹部を形成してある。可動磁極24の中心軸と直交する第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離が第1の固定磁極22側の任意の面から尾端部(外周部)26の面までの距離より短くなっているとともに、コイル21に電圧を印加しないときには、第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離を第1の固定磁極22側の任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも長くなっている。一方、コイル21に電圧を印加したときには、可動磁極24が、第1の固定磁極22方向に動作し、第1の固定磁極22と可動磁極24とが当接したときに、第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離を第1の固定磁極22側の任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも短くなるよう構成されている。
つまり、可動磁極24が、可動磁極24の中心軸と直交する第1の固定磁極22側の任意の面から中心部25までの距離が任意の面から外周部26の一部の距離より短くなっており、コイル21に電圧を印加したときに、可動磁極24が、第1の固定磁極22方向に動作し、第1の固定磁極22と可動磁極24とが当接したときに、任意の面から中心部25までの距離を任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも短くなるよう構成することにより、可動磁極24と第2の固定磁極22により構成される磁気回路の磁束量を適切にコントロールすることができ、十分なストロークを確保しつつ、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
また、本実施形態におけるソレノイドでは、第1の固定磁極が、可動磁極と対向する構造になっている。これにより、吸引力特性をより向上させることができる。
さらに、本実施形態におけるソレノイドでは、可動磁極の尾端部から中心部25に向けて形状が、所定の径と深さを備える略円柱状の凹部として形成されている。これは、可動磁極24と対向磁極である第2の固定磁極23との形状を変更することにより、発生する推力を調整するためのものである。
また、可動磁極24と第2の固定磁極23との対向面23bから背向面23aに向けて、1つまたは複数の凸部が設けられている。なお、具体的な形状は、図3のように、柱状のものでも良いし、図4のように、円柱状のものでもよい。また、図2のように、切り欠を設けたような形状のものでもよい。なお、図2のような形状の場合には、加工性に優れるという利点を併せ持つ。
さらに、可動磁極の先端部は、図1に示すように、テーパー状になっている。このような形状とすることにより、絶対推力よりも磁気ギャップが大きな範囲、具体的には、動作開始点からストロークの中間点までの範囲においてより大きな推力を得ることができる。
図5は、ストローク0mmに対する可動磁極の端面から第2の固定磁極の背向面23aまでの距離(図中、offsetと示す)をパラメータとした場合のストローク中間点から作動範囲終止点までの推力の特性を示す図である。
図中、太線部は、offsetが+1.0mmの場合であり、実線「△」は、offsetが0mm、実線「■」は、offsetが−0.5mm、実線「▲」は、depthが−1.0mm、実線「□」は、offsetが−1.5mm、実線「×」は、offsetが−2.5mmの場合を示している。
図5の特性をみると、offsetを大きくしていくに従って、作動範囲終止点に至る推力の減推量が大きくなる一方で、ストローク中間点から作動範囲終止点近傍に至る推力がフラットな特性から崩れていくことが分かる。つまり、図5は、単体のパラメータを調整するだけでは、ストローク中間点から作動範囲終止点に至る任意のポイントまでの推力をフラットに維持しながら、作動範囲終止点近傍で急峻に推力を減衰させるような理想的な特性を得ることができないことを示している。
一方、図6は、凹部の深さ(図中、depthと示す)とストローク10mmに対して、可動磁極の端面から第2の固定磁極の背向面23aまでの距離(図中、offsetと示す)とをパラメータとした場合のストローク中間点から作動範囲終止点までの推力の特性を示す図である。
図中、実線部は、全てoffsetが+9.5mmの場合であり、点線部は、全てoffsetが+10mmの場合を示している。また、実線「−」は、depthが−2mm、実線「□」は、depthが−3mm、実線「■」は、depthが−4mm、実線「△」は、depthが−4.5mm、実線「×」は、depthが−5mmの場合を示しており、点線「×」は、depthが−2mm、点線「▲」は、depthが−3mm、点線「●」は、depthが−4mm、点線「|」は、depthが−5mmの場合を示している。
図6の特性を見ると、単純に、1つのパラメータにより特性の傾向が決定されるのではなく、相互のパラメータとの関係で特性が決定されることがわかる。したがって、複数のパラメータを適宜調整することにより、ストローク中間点から作動範囲終止点に至る任意のポイントまでの推力をフラットに維持しながら、作動範囲終止点近傍で急峻に推力を減衰させるような理想的な特性を作ることができる。
したがって、本実施形態によれば、可動磁極の中心軸と直交する第1の固定磁極側の任意の面から中心部までの距離がこの任意の面から外周部の一部または全部の距離より短くし、コイルに電圧を印加したときに、可動磁極が、第1の固定磁極方向に動作し、第1の固定磁極と前記可動磁極とが当接し、または可動磁極が動作終了地点に達したときに、前記任意の面から中心部までの距離を任意の面から第2の固定磁極の背向面までの距離よりも短くするとともに、可動磁極の形状を決定する複数のパラメータを最適化することにより、可動磁極の位置によって、磁束量を適切にコントロールして、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
<変形例>
本変形例に係るソレノイドは、図7に示すように、環状のコイル21と、コイルの軸方向終端側に設けられた第1の固定磁極22と、コイルの軸方向終端側に対して第1の固定磁極22とは反対側に設けられた第2の固定磁極23と、コイルの軸方向に直線状に可動する可動磁極24とからなる。可動磁極24は、尾端部から中心部25に向けて所定の径と深さを備え、中心軸が可動磁極24の中心軸と同じである略円柱状の凹部を形成してある。可動磁極24の中心軸と直交する第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離が第1の固定磁極22側の任意の面から尾端部(外周部)26の面までの距離より短くなっているとともに、コイル21に電圧を印加しないときには、第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離を第1の固定磁極22側の任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも長くなっている。一方、コイル21に電圧を印加したときには、可動磁極24が、第1の固定磁極22方向に動作し、可動磁極24が動作終了地点に達したときに、第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離を第1の固定磁極22側の任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも短くなるよう構成されている。
つまり、可動磁極24が、可動磁極24の中心軸と直交する第1の固定磁極22側の任意の面から中心部25までの距離が任意の面から外周部26の一部の距離より短くなっており、コイル21に電圧を印加したときに、可動磁極24が、第1の固定磁極22方向に動作し、可動磁極24が動作終了地点に達したときに、任意の面から中心部25までの距離を任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも短くなるよう構成することにより、可動磁極24と第2の固定磁極23により構成される磁気回路の磁束量を適切にコントロールすることができ、十分なストロークを確保しつつ、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
また、本変形例におけるソレノイドでは、可動磁極の尾端部から中心部25に向けて形状が、所定の径と深さを備える略円柱状の凹部として形成されている。これは、可動磁極24と対向磁極である第2の固定磁極23との形状を変更することにより、発生する推力を調整するためのものである。
また、可動磁極24の第2の固定磁極23との対向面23bから背向面23aに向けて、1つまたは複数の凸部が設けられている。なお、具体的な形状は、図3のように、柱状のものでも良いし、図4のように、円柱状のものでもよい。また、図2のように、切り欠を設けたような形状のものでもよい。なお、図2のような形状の場合には、加工性に優れるという利点を併せ持つ。
さらに、可動磁極の先端部は、図7に示すように、テーパー状になっている。このような形状とすることにより、絶対推力よりも磁気ギャップが大きな範囲、具体的には、動作開始点からストロークの中間点までの範囲においてより大きな推力を得ることができる。
したがって、本変形例においても、第1の実施形態と同様に、可動磁極24と第2の固定磁極23により構成される磁気回路の磁束量を適切にコントロールすることができ、十分なストロークを確保しつつ、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
<第2の実施形態>
本実施形態に係るソレノイドは、図8に示すように、環状のコイル21と、コイルの軸方向終端側に設けられた第1の固定磁極22と、コイルの軸方向終端側に対して第1の固定磁極22とは反対側に設けられた第2の固定磁極23と、コイルの軸方向に直線状に可動する可動磁極24とからなる。可動磁極24は、尾端部から中心部25に向けて所定の径と深さを備え、中心軸が可動磁極24の中心軸と同じである略円錐状の凹部を形成してある。可動磁極24の中心軸と直交する第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離が第1の固定磁極22側の任意の面から尾端部(外周部)26の面までの距離より短くなっているとともに、コイル21に電圧を印加しないときには、第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離を第1の固定磁極22側の任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも長くなっている。一方、コイル21に電圧を印加したときには、可動磁極24が、第1の固定磁極22方向に動作し、第1の固定磁極22と可動磁極24とが当接したときに、第1の固定磁極22側の任意の面から凹部の底面までの距離を第1の固定磁極22側の任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも短くなるよう構成されている。
つまり、可動磁極24が、可動磁極24の中心軸と直交する第1の固定磁極22側の任意の面から中心部25までの距離が任意の面から外周部26の一部の距離より短くなっており、コイル21に電圧を印加したときに、可動磁極24が、第1の固定磁極22方向に動作し、第1の固定磁極22と可動磁極24とが当接したときに、任意の面から中心部25までの距離を任意の面から第2の固定磁極23の背向面23aまでの距離よりも短くなるよう構成することにより、可動磁極24と第2の固定磁極22により構成される磁気回路の磁束量を適切にコントロールすることができ、十分なストロークを確保しつつ、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
また、本実施形態におけるソレノイドでは、第1の固定磁極が、可動磁極と対向する構造になっている。これにより、吸引力特性をより向上させることができる。
さらに、本実施形態におけるソレノイドでは、可動磁極の尾端部から中心部25に向けて形状が、所定の径と深さを備える略円錐状の凹部として形成されている。これは、可動磁極24と対向磁極である第2の固定磁極23との形状を変更することにより、発生する推力を調整するためのものである。
また、可動磁極24の第2の固定磁極23との対向面23bから背向面23aに向けて、1つまたは複数の凸部が設けられている。なお、具体的な形状は、図3のように、柱状のものでも良いし、図4のように、円柱状のものでもよい。また、図2のように、切り欠を設けたような形状のものでもよい。なお、図2のような形状の場合には、加工性に優れるという利点を併せ持つ。
さらに、可動磁極の先端部は、図8に示すように、テーパー状になっている。このような形状とすることにより、絶対推力よりも磁気ギャップが大きな範囲、具体的には、動作開始点からストロークの中間点までの範囲においてより大きな推力を得ることができる。
図9は、略円錐状の凹部を形成するテーパー部の角度(図中、Angle)を変化させた場合のストローク中間点から作動範囲終止点までの推力の特性を示す図である。なお、テーパー部の角度以外のパラメータは固定された状態である。
図中、実線「△」はテーパー角45度の場合、実線「○」はテーパー角22度の場合、実線「□」はテーパー角17度の場合を示している。この図によれば、テーパー角が小さいほど作動範囲終止点に至る推力の減推量が大きくなる一方で、ストローク中間点から作動範囲終止点近傍に至る推力がフラットな特性から崩れていくことが分かる。本実施形態における場合も、第1の実施形態と同様に理想的な特性を得るためには、複数のパラメータを最適化することが必要である。
したがって、本実施形態によれば、可動磁極の中心軸と直交する第1の固定磁極内の任意の面から中心部までの距離がこの任意の面から外周部の一部または全部の距離より短くし、コイルに電圧を印加したときに、可動磁極が、第1の固定磁極方向に動作し、第1の固定磁極と前記可動磁極とが当接し、または可動磁極が動作終了地点に達したときに、前記任意の面から中心部までの距離を任意の面から第2の固定磁極の背向面までの距離よりも短くするとともに、可動磁極の形状を決定する複数のパラメータを最適化することにより、可動磁極に位置によって、磁束量を適切にコントロールして、十分なストロークを確保できるとともに、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができる。
図10は、上記において説明したすべての実施形態に共通するパラメータを最適化した場合のストローク対推力および駆動力の特性を示している。この図によれば、始動位置において、負荷線を十分上回る駆動力を得るとともに、作動範囲終止点近傍までほぼフラットな特性を有し、作動範囲終止点近傍から作動範囲終止点にかけて推力、駆動力が急速に減衰している。このため、十分なストロークを維持しながら、作動範囲終止点において大きな振動や衝撃音を防止することができるソレノイドを構成することができる。
以上、本発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、本実施形態における可動磁極の尾端部から中心部に向けて、所定の径と深さを備えて形成される略円柱状あるいは略円錐状の凹部は、異なる径の円柱あるいは円錐によって段部が形成されるような形態であってもよい。
第1の実施形態に係るソレノイドの断面図である。 ソレノイド端部の形状を示す図である。 ソレノイド端部の形状を示す図である。 ソレノイド端部の形状を示す図である。 特定のパラメータを変化させたときの推力特性の一例を示す図である。 第1の実施形態における推力特性を示す図である。 変形例に係る断面図である。 第2の実施形態に係るソレノイドの断面図である。 第2の実施形態における推力特性を示す図である。 本発明の推力、駆動力特性を示す図である。 従来例の吸引力特性を示す図である。 従来例における標準推力と負荷線との関係を示す図である。 従来の平坦型ソレノイドの断面図である。 従来の円錐型ソレノイドの断面図である。
符号の説明
1・・・コイル、2・・・シャフト、3・・・プランジャ(可動部)、5・・・ケース、6・・・軸受け、7・・・エアギャップスペーサ、8・・・ボビン、9・・・ベース(固定部)、21・・・コイル、22・・・第1の固定磁極、23・・・第2の固定磁極、23a・・・第2の固定磁極の背向面、23b・・・第2の固定磁極の対向面、24・・・可動磁極、25・・・可動磁極の中心部、26・・・外周部

Claims (2)

  1. 環状のコイルと、該コイルの軸方向終端側に設けられた第1の固定磁極と、該コイルの軸方向終端側に対して前記第1の固定磁極とは反対側に設けられた第2の固定磁極と、前記コイルの軸方向に直線状に可動する可動磁極と、を備えるソレノイドであって、
    前記可動磁極は尾端部から中心部に向けて所定の径と深さを備え、中心軸が前記可動磁極の中心軸と同じである円柱状又は円錐状の凹部を形成してあり、前記可動磁極の中心軸と直交する前記第1の固定磁極側の任意の面から前記凹部の底面までの距離が前記任意の面から前記可動磁極の尾端部の面までの距離より短くなっているとともに、前記コイルに電圧を印加しないときには、前記任意の面から前記凹部の底面までの距離がを前記任意の面から前記第2の固定磁極の背向面までの距離よりも長くなっており、前記コイルに電圧を印加したときに、前記可動磁極が、前記第1の固定磁極方向に動作し、前記第1の固定磁極と前記可動磁極とが当接、または前記可動磁極が動作終了地点に達したときに、前記任意の面から前記凹部の底面までの距離を前記任意の面から前記第2の固定磁極の背向面までの距離よりも短くなるようにしたことを特徴とするソレノイド。
  2. 前記第1の固定磁極は、前記可動磁極と対向していることを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
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