JP2006179580A - ソレノイド - Google Patents
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Abstract
【課題】 良好な吸引力特性を得ることができるソレノイドを提供する。
【解決手段】 励磁コイル2と、励磁コイル2の励磁により吸着動作される固定鉄心3と可動鉄心4を有し、可動鉄心4の中心軸方向に穴部4bを形成して断面積を小さく形成し、可動鉄心4が固定鉄心3に吸着される直前に磁気飽和させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 励磁コイル2と、励磁コイル2の励磁により吸着動作される固定鉄心3と可動鉄心4を有し、可動鉄心4の中心軸方向に穴部4bを形成して断面積を小さく形成し、可動鉄心4が固定鉄心3に吸着される直前に磁気飽和させるようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、直線的な負荷駆動源として用いられるソレノイドに関するものである。
ソレノイドは、励磁コイルを巻いた筒状のコイルボビンの中空部に固定鉄心と、この固定鉄心に接離可能な可動鉄心を配置し、励磁コイルの励磁により可動鉄心を固定鉄心に吸着させることで直線駆動するようにしたもので、プリンタなどのOA機器を始め、自動車のドアロックなどの負荷駆動源として広く利用されている。
ところで、このようなソレノイドは、励磁コイルの励磁により直線駆動される可動鉄心に作用される吸引力Fは、下式から与えられることが知られている。
F[N]=(1/2μ0)Bg(x)S …(1)
ここで、μ0は透磁率、Bgは磁束密度、xはストローク、Sは断面積 (1)式からも明らかなように、可動鉄心の吸引力Fは、固定鉄心に近づくにしたがい増加していき、吸着直前で急激に大きくなる。
ここで、μ0は透磁率、Bgは磁束密度、xはストローク、Sは断面積 (1)式からも明らかなように、可動鉄心の吸引力Fは、固定鉄心に近づくにしたがい増加していき、吸着直前で急激に大きくなる。
図17(a)は、固定鉄心101と可動鉄心102の当接側端部に凹部101aと突出部102aを形成したタイプのソレノイド、同図(b)は、固定鉄心201と可動鉄心202の当接側端部をフラットに形成したタイプのソレノイドを示しており、これらソレノイドの吸引力特性は、それぞれ同図(c)の(A)、(B)に示すように可動鉄心102(202)が固定鉄心101(201)から離れたストロークxの大きい動作初期段階では、吸引力Fは小さいものの、固定鉄心に近づいてストロークが小さくなると吸引力Fが急激に増加するようになる。
特開2002−57024号公報
このように、これまでのソレノイドは、可動鉄心が固定鉄心に吸着する直前に急激に吸引力が大きくなる吸引力特性を有するため、可動鉄心にフラットな直線駆動力を得るのが難しい。このため、例えば、引き始めの力を低下させることなく一定の力を保ったまま、所定の距離だけ直線駆動させたいような負荷駆動に適用するのは、不向きとされていた。
また、可動鉄心が固定鉄心に近づいてストロークが小さくなると、吸引力が急激に増加することは、固定鉄心に吸着する瞬間の衝突により大きな音が発生するという問題もあった。
このような衝突時の動作音を低減させるための技術として、可動鉄心に止め輪や緩衝用ゴムリングなどの緩衝部材を設けて可動鉄心が直接固定鉄心に当たらないようにしたものがあり、一例として特許文献1などが知られている。
ところが、このようにしたものは、緩衝部材が介在することで固定鉄心と可動鉄心の間に不要なストロークが存在するため、負荷側で要求される動作ストロークを確保するには、可動鉄心と固定鉄心との間のストロークを緩衝部材の分だけ大きくとる必要があり、このため、可動鉄心の引き始め、つまり、動作開始時の力が大幅に低下してしまうという問題を生じる。
さらに、従来のソレノイドで比較的容量の大きなものでは、可動鉄心の重量が大きくなり、動作時のコイルボビンの中空部周面との接触により、摺動面の摩耗も無視できないことがある。このため、コイルボビンの中空部に、可動鉄心のガイド用として黄銅パイプを挿装したものがあるが、このようにすると、軽量化が難しく、さらに、部品点数が増えることから組み立て工数が増えて価格的にも高価になるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、良好な吸引力特性を得ることができるソレノイドを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、励磁コイルと、該励磁コイルの励磁により吸着動作される固定鉄心と可動鉄心を有し、前記可動鉄心が前記固定鉄心に吸着される直前に磁気飽和するように、前記固定鉄心および可動鉄心の少なくとも一方の一部の断面積を小さく形成したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、筒状の励磁コイルと、前記励磁コイルの一方開口端部に設けられた固定鉄心と、前記励磁コイルの他方開口端より前記固定鉄心に吸着されるように前記励磁コイルの中空部に沿って移動可能に設けられ、且つ前記固定鉄心に吸着される側端部と反対側端部に中心軸方向に沿った穴部が形成された可動鉄心と、を具備したことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記固定鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に凹部が設けられ、前記可動鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に前記固定鉄心の凹部に対応する突出部が設けられることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、筒状の励磁コイルと、前記励磁コイルの一方開口端部に設けられ、且つ中心軸方向に沿って穴部が形成された固定鉄心と、前記励磁コイルの他方開口端より、前記固定鉄心に吸着されるように前記励磁コイルの中空部に沿って移動可能に設けられた可動鉄心と、を具備したことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記固定鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に突出部が設けられ、前記可動鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に前記固定鉄心の突出部に対応する凹部が設けられることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項3又は5記載の発明において、前記突出部は、前記可動鉄心又は固定鉄心に対して取付け可能としたものであることを特徴としている。
本発明によれば、フラットな良好な吸引力特性を得ることができるソレノイドを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるソレノイドの概略構成を示している。図において、1は筒状のコイルボビンで、このコイルボビン1には、励磁コイル2が巻装されている。
図1は、第1の実施の形態にかかるソレノイドの概略構成を示している。図において、1は筒状のコイルボビンで、このコイルボビン1には、励磁コイル2が巻装されている。
コイルボビン1(励磁コイル2)の一方開口端には、固定鉄心3が設けられている。固定鉄心3は、コイルボビン1の中空部に位置される端部に円錐状の凹部3aが形成されている。
コイルボビン1(励磁コイル2)の他方開口端には、可動鉄心4が設けられている。可動鉄心4は、コイルボビン1(励磁コイル2)の中空部に沿って移動可能に設けられ、固定鉄心3に吸着可能になっている。また、可動鉄心4は、コイルボビン1の中空部に位置される端部に、固定鉄心3の凹部3aに対応する円錐状をした突出部4aが形成されている。この突出部4aは、可動鉄心4が固定鉄心3に吸着された状態で、固定鉄心3の凹部3aに入り込むようになっている。
可動鉄心4は、突出部4aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って穴部4bが形成されている。この穴部4bは、突出部4aの近傍まで達する深さを有するもので、可動鉄心4の断面積が小さくなるようにしている。
励磁コイル2の周囲には、ヨーク5が設けられている。このヨーク5は、平行に配置された一対の脚部5a、5bを有する断面コ字形をしたものである。また、ヨーク5の脚部5a、5bで挟まれた底部5cには、固定鉄心3が固定され、この間を磁気的に接続している。
ヨーク5の脚部5a、5b先端の間には、ヨーク蓋6が設けられている。このヨーク蓋6は、可動鉄心4が貫通する透孔6aが形成されている。この場合、ヨーク蓋6の透孔6a周面と可動鉄心4との間は、僅かな空隙を介して磁気的に接続されている。
このように構成されたソレノイドは、可動鉄心4に不図示の負荷が連結されるとともに、不図示のばねの弾性力により可動鉄心4を固定鉄心3より離間させた状態で使用される。
この状態から、励磁コイル2に不図示の電源より電圧が印加されると、上述した(1)式に基づいて吸引力Fが発生する。これにより、可動鉄心4は、不図示のばねの弾性力に抗して固定鉄心3に吸着されるまでコイルボビン1の中空部を移動し、負荷を直線的に駆動する。
この状態を図2に示している。この場合、図2(a)に示すように可動鉄心4が固定鉄心3から離れたストロークの大きい動作初期状態では、可動鉄心4の突出部4a先端と固定鉄心3の凹部3aの開口周縁部の間でのみ吸引力Faが作用し、可動鉄心4は、固定鉄心3側への移動を開始する。
次に、同図(b)に示すように、可動鉄心4が固定鉄心3に近づいて、ストロークが縮まると、可動鉄心4の突出部4a周面と固定鉄心3の凹部3a内周面との間の比較的広い範囲で吸引力Fbが作用し、可動鉄心4は、固定鉄心3側へさらに移動する。
そして、同図(c)に示すように、可動鉄心4が固定鉄心3に近接して可動鉄心4の突出部4aが固定鉄心3の凹部3a内に入り込みストロークが極めて小さくなると、可動鉄心4の突出部4a周面と固定鉄心3の凹部3a内周面のほぼ全体で吸引力Fcが作用し、可動鉄心4は、固定鉄心3に吸着するまで移動する。
この場合、(1)式から明らかなように、図2(a)に示す動作初期状態では、可動鉄心4と固定鉄心3の間のストロークが大きく、可動鉄心4の磁束密度Bgが小さいため、このときの吸引力Faは、不図示の負荷の駆動を開始させる程度の小さいものである。
また、同図(b)に示すように、可動鉄心4が固定鉄心3に近づいて、ストロークが縮まると、可動鉄心4の磁束密度Bgが増加するので、このときの吸引力Fbは大きくなり、可動鉄心4は、固定鉄心3側へさらに移動する。
そして、同図(c)に示すように、可動鉄心4の突出部4aが固定鉄心3の凹部3aに入り込み、ストロークが極めて小さくなると、可動鉄心4の磁束密度Bgが急激に増加しようとする。ところが、この場合、磁気回路の一部を構成する可動鉄心4は、突出部4aの近傍まで達する深さを有する穴部4bが形成され、断面積が小さく形成されているので、可動鉄心4を透過する磁束が飽和する、いわゆる磁気飽和状態になってしまい、これ以上の磁束密度Bgの増加が抑制される。このため、吸引力Fcの急激な増加が大幅に抑制され、この吸引力Fcにより可動鉄心4は、固定鉄心3に吸着するまで移動する。
図3(a)は、このように構成したソレノイドの吸引力特性を示すもので、可動鉄心4の動作初期状態での吸引力Faに対し、可動鉄心4が固定鉄心3に近づいてストロークが縮まると、吸引力Fbは増加傾向になるが、可動鉄心4が固定鉄心3に近接してストロークが極めて小さくなっても、吸引力Fcの急激な増加が抑制される。これにより、可動鉄心4の固定鉄心3への吸着直前の不必要に大きな吸引力が取り除かれ、可動鉄心4の引き始め(動作初期状態)から固定鉄心3への吸着までの吸引力Fをほぼフラットな状態にすることができる。
このような吸引力特性は、可動鉄心4の穴部4bの径寸法によって変化し、例えば、穴部4bの径寸法を大きくして、可動鉄心4の断面積をさらに小さくしていけば、可動鉄心4が磁気飽和するタイミングが早まることから、図3(b)(c)に示すように、吸引力Fcを引き始めの吸引力Faと同じか、それ以下に設定することができる。反対に、穴部4bの径寸法を小さくして、可動鉄心4の断面積をさらに大きくしていけば、可動鉄心4が磁気飽和するタイミングが遅くなることから、図3(d)(e)に示すように、吸引力Fcを引き始めの吸引力Faより大きく設定することもできる。
従って、このようにすれば、可動鉄心4の固定鉄心3への吸着直前の不必要に大きな吸引力を除去して、引き始めから吸着までの吸引力Fがほぼフラットな吸引力特性を得られるので、引き始めの力を低下させることなく一定の駆動力を保ったまま、所定の距離だけ直線駆動させたいような負荷に対して最適である。
また、可動鉄心4の固定鉄心3への吸着直前の不必要に大きな吸引力が除去されることから、固定鉄心に吸着する瞬間の衝突により大きな音が発生するのを防止できる。つまり、固定鉄心3へ吸着する直前の可動鉄心4の速度を低減できることから、現状の消音タイプと同等な動作音のものを実現できる。
図4は、可動鉄心4の動作初期状態(復帰)から吸着(ストロークゼロ)までの動作変位波形を示したもので、同図(a)に示すように励磁コイル2の印加する電圧をONにすると、従来品は、図示破線(b)のように速やかに吸着(ストロークゼロ)に達するのに対し、本発明品では、可動鉄心4の固定鉄心3への吸着直前の不必要に大きな吸引力が除去されることから、図示実線(c)のように従来品より遅れて吸着(ストロークゼロ)に達する。そして、このようにして得られた可動鉄心変位波形に対して吸着直前の位置で接線を書き込むと、従来品の可動鉄心変位波形に対する接線b’に比べて本発明品の可動鉄心変位波形に対する接線c’は、傾きが大きくなっており、吸着時の速度が遅くなっていることが理解できる。
このことは、従来の消音タイプのように緩衝部材を一切設けることなく、消音効果を期待できることであり、従来の緩衝部材を用いたものと比べ、部品点数の低減と組み込み工数の低減が可能となり、価格的に安価な製品を得ることができる。また、従来の消音タイプのように負荷側で要求されるストロークを確保すると、緩衝部材の存在により可動鉄心の動作開始時の力が低下するのが避けられなかったものと比べ、可動鉄心4の引き始めの吸引力を低下させることなく、所望するストロークを確保することも可能となる。
ちなみに、衝撃力の比較として、例えば、励磁コイル2として1600AT(アンペア・ターン)のものを使用し、550gの負荷をストローク5mm駆動するようなソレノイドの場合、重量28gの従来の可動鉄心を用いたものでは、速度0.58ms/s、動作時間58.8sec、運動エネルギー9.42ジュールだったものが、上述した本願のソレノイドで、Φ6mmの穴部4bを有する重量18gの可動鉄心4を用いたものでは、速度0.24ms/s、動作時間58.4sec、運動エネルギー1.04ジュールとなり、速度比を41.4%、運動エネルギーについては89%も減少させることが可能となった。この結果、動作音については、従来品では、67.9dBの動作音であったものが、上述した可動鉄心4を用いたものでは、64.5dBとなり、3.4dBも低減できることが確認された。
同様に、例えば、励磁コイル2として2000AT(アンペア・ターン)のものを使用し、550gの負荷をストローク5mm駆動するようなソレノイドの場合、重量28gの従来の可動鉄心を用いたものでは、速度0.71ms/s、動作時間31.6sec、運動エネルギー14.11ジュールだったものが、上述した本願のソレノイドで、Φ6mmの穴部4bを有する重量18gの可動鉄心4を用いたものでは、速度0.25ms/s、動作時間42.8sec、運動エネルギー1.13ジュールとなり、速度比を35.2%、運動エネルギーについては92%も減少させることが可能となった。この結果、動作音については、従来品では、72,1dBの動作音であったものが、上述した可動鉄心4を用いたものでは、66.0dBとなり、6.1dBも低減できることが確認された。
さらに、可動鉄心4は、穴部4bを設けることで軽量化されているので、動作時の衝突力を軽減でき、動作耐久性の向上を図ることができる。さらに、軽量化に伴い可動鉄心4との摺動面に与える影響も軽減できる。これにより、従来の可動鉄心ガイド用として用いられた黄銅パイプを省略することもできるので、さらに軽量化が実現できるとともに、この点でも、部品点数の低減と組み込み工数の低減が可能となり、安価な製品を得ることができる。
さらに、一定の使用条件において、可動鉄心4の穴部4bの径寸法を変更して断面積を変化させるだけで、吸引力特性に変化を与えることができるので、従来のように負荷条件により最適な特性を得るため可動鉄心や固定鉄心の先端形状や組み合わせを変更するような場合、部品種類の増加が避けられなかったものと比べ、部品の共通化が可能となり、さらに安価な製品を実現できる。
なお、上述した実施の形態では、可動鉄心4に穴部4bを形成して断面積を小さくするようにしたが、可動鉄心4の断面積を小さくする方法は、他にも種々考えられる。例えば、図5(a)(b)に示すように突出部4aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って4個の穴部4cを形成したもの、図6(a)(b)に示すように突出部4aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って2個の穴部4dを形成したものでもよい。同様に、図7(a)(b)に示すように突出部4aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って断面が矩形状をした穴部4eを形成したもの、図8(a)(b)に示すように突出部4aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って断面が楕円形状をした穴部4fを形成したもの、図9(a)(b)に示すように突出部4aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って断面が徐々に小さくなるような穴部4gを形成したものでもよい。
さらに、図10(a)(b)に示すようにパイプ状の可動鉄心11に対して、別に用意された円錐状をした突出部11aを取付けるようにした2部品から構成したもの、図11(a)(b)に示すようにパイプ状の可動鉄心12の一方開口端部を絞り加工して、突出部12aとして形成したもの、図12(a)(b)に示すように小径で断面積の小さな可動鉄心13の先端に円錐状をした突出部13aを設けるようにしたもの、図13(a)(b)に示すように断面積が徐々に変化するような可動鉄心14の先端に円錐状をした突出部14aを取付けるようにしたものでもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図14は、本発明の第2の実施の形態にかかるソレノイドの概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、コイルボビン1(励磁コイル2)の一方開口端に設けられる固定鉄心21は、コイルボビン1の中空部側に位置される端部に、円錐状をした凹部21aが形成されている。また、固定鉄心21は、凹部21aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って穴部21bが形成されている。この穴部21bは、凹部21aの近傍まで達する深さを有するもので、固定鉄心21の断面積が小さくなるようにしている。
また、コイルボビン1(励磁コイル2)の他方開口端に設けられる可動鉄心22は、コイルボビン1の中空部側に位置される端部に、固定鉄心21の凹部21aに対応する円錐状をした突出部22aが形成され、突出部22aが形成された端部と反対側端部に、中心軸方向に沿って穴部22bが形成されている。この穴部22bは、突出部22aの近傍まで達する深さを有するもので、可動鉄心22の断面積も小さくなるようにしている。
このようにすると、固定鉄心21の凹部21aに可動鉄心22の突出部22aが入り込み、ストロークが極めて小さくなると、固定鉄心21と可動鉄心22での磁束密度Bgが急激に増加しようとするが、これら固定鉄心21と可動鉄心22は、それぞれ形成された穴部21b、22bにより断面積が小さくなるようになっているいるので、磁気的に飽和してしまい、これ以上の磁束密度Bgの増加が抑制される。このため、吸引力Fの急激な増加が大幅に抑制され、この吸引力Fにより可動鉄心22は、固定鉄心21に吸着するまで移動する。
従って、このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
(変形例)
図15は、第2の実施の形態の変形例を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
図15は、第2の実施の形態の変形例を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、固定鉄心23は、コイルボビン1の中空部側に位置される端部に、円錐状をした突出部23aが形成されている。また、固定鉄心23は、突出部23aの基端部には、周面の円周方向に沿って溝部23bが形成され、固定鉄心21の断面積が小さくなるようにしている。
また、コイルボビン1(励磁コイル2)の他方開口端に設けられる可動鉄心24は、コイルボビン1の中空部側に位置される端部に、固定鉄心23の突出部23aに対応する円錐状をした凹部24aが形成されている。
このようにしても、固定鉄心21の一部断面の面積を小さくできるので、第2の実施の形態と同様な効果を期待することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、第1の実施の形態では、固定鉄心3のコイルボビン1の中空部に位置される端部に円錐状の凹部3aを形成し、可動鉄心4のコイルボビン1の中空部に位置される端部に、固定鉄心3の凹部3aに対応する円錐状をした突出部4aが形成したものについて述べたが、図1と同一部分には、同符号を付した図16に示すように固定鉄心3と可動鉄心4の当接面がフラットなものであっても良い。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
1…コイルボビン、2…励磁コイル
3…固定鉄心、3a…凹部
4…可動鉄心、4a…突出部、4b〜4g…穴部
5…ヨーク、5a.5b…脚部
6…ヨーク蓋、6a…透孔
11〜14…可動鉄心
11a〜14a…突出部、21…固定鉄心
21a…凹部、21b…穴部
22…可動鉄心、22a…突出部、22b…穴部
23…固定鉄心、23a…突出部、23b…溝部、
24…可動鉄心、24a…凹部
3…固定鉄心、3a…凹部
4…可動鉄心、4a…突出部、4b〜4g…穴部
5…ヨーク、5a.5b…脚部
6…ヨーク蓋、6a…透孔
11〜14…可動鉄心
11a〜14a…突出部、21…固定鉄心
21a…凹部、21b…穴部
22…可動鉄心、22a…突出部、22b…穴部
23…固定鉄心、23a…突出部、23b…溝部、
24…可動鉄心、24a…凹部
Claims (6)
- 励磁コイルと、該励磁コイルの励磁により吸着動作される固定鉄心と可動鉄心を有し、
前記可動鉄心が前記固定鉄心に吸着される直前に磁気飽和するように、前記固定鉄心および可動鉄心の少なくとも一方の一部の断面積を小さく形成したことを特徴とするソレノイド。 - 筒状の励磁コイルと、
前記励磁コイルの一方開口端部に設けられた固定鉄心と、
前記励磁コイルの他方開口端より前記固定鉄心に吸着されるように前記励磁コイルの中空部に沿って移動可能に設けられ、且つ前記固定鉄心に吸着される側端部と反対側端部に中心軸方向に沿った穴部が形成された可動鉄心と、
を具備したことを特徴とするソレノイド。 - 前記固定鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に凹部が設けられ、前記可動鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に前記固定鉄心の凹部に対応する突出部が設けられることを特徴とする請求項2記載のソレノイド。
- 筒状の励磁コイルと、
前記励磁コイルの一方開口端部に設けられ、且つ中心軸方向に沿って穴部が形成された固定鉄心と、
前記励磁コイルの他方開口端より、前記固定鉄心に吸着されるように前記励磁コイルの中空部に沿って移動可能に設けられた可動鉄心と、
を具備したことを特徴とするソレノイド。 - 前記固定鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に突出部が設けられ、前記可動鉄心は、前記励磁コイルの中空部に位置される端部に前記固定鉄心の突出部に対応する凹部が設けられることを特徴とする請求項4記載のソレノイド。
- 前記突出部は、前記可動鉄心又は固定鉄心に対して取付け可能としたものであることを特徴とする請求項3又は5記載のソレノイド。
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Cited By (2)
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JP2008270356A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Shindengen Mechatronics Co Ltd | ソレノイド |
CN106762174A (zh) * | 2016-12-23 | 2017-05-31 | 广州三业科技有限公司 | 断油装置和柴油机 |
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