JP4871216B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ブラシレスモータに係り、特に、振動吸収部材を備えて構成されたブラシレスモータに関する。
従来、この種の振動吸収部材を備えて構成されたブラシレスモータとしては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載の例では、モータ固定用フランジと固定子との間に防振ゴムが介挿されている。
特許第3051827号公報
しかしながら、この種のブラシレスモータにおいては、モータ本体に弾性部材(例えば、ゴムやバネ等)からなる振動吸収部材が備えられているため、モータ本体のアンバランス振動が悪化し、回転一次振動が増加する虞がある。このため、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが課題となっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能なブラシレスモータを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のブラシレスモータは、環状に構成されたコア部材を備えたステータと、前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、前記回転軸部材に支持されたロータと、前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持するセンターピースと、前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状とされると共に、前記コア部材と前記中心部との径方向間に、軸方向に幅を有すると共に径方向に延在し且つ周方向に弾性変形可能な弾性片を有する振動吸収部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載のブラシレスモータによれば、ステータに備えられたコア部材とセンターピースに設けられた中心部との間には、これらを繋ぐように板状の振動吸収部材が設けられている。従って、モータ作動中にトルクリップルが発生し、ステータが周方向に振動しても、このトルクリップルに起因するステータの周方向の振動を吸収することができる。これにより、トルクリップルによりモータ本体(ステータ及びセンターピース)が周方向に振動することが抑制され、ひいては、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能となる。
また、振動吸収部材は、コア部材と中心部との径方向間に、径方向に延在し且つ周方向に弾性変形可能な弾性片を有している。従って、この弾性片によってステータの周方向の振動をより効果的に吸収することができる。また、弾性片は、軸方向に幅を有して構成されている(つまり軸方向に延在されている)ので、ねじれや折れ等を抑制しつつ振動吸収効果を発揮できる。
請求項2に記載のブラシレスモータは、請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、前記中心部の外周面には、係止部が設けられ、前記弾性片の先端部は、前記係止部と周方向に係止されていることを特徴とする。
請求項2に記載のブラシレスモータによれば、中心部の外周面には、係止部が設けられ、弾性片の先端部は、係止部と周方向に係止されている。従って、振動吸収部材のセンターピースに対する周方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材の振動吸収効果を確保できる。
請求項3に記載のブラシレスモータは、請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、前記係止部は、前記弾性片の先端部と周方向一方側及び他方側にそれぞれ係止される第一係止部及び第二係止部を有して構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載のブラシレスモータによれば、係止部は、弾性片の先端部と周方向一方側及び他方側にそれぞれ係止される第一係止部及び第二係止部を有して構成されている。従って、振動吸収部材のセンターピースに対する周方向一方側及び他方側の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材の振動吸収効果をより確保できる。
前記課題を解決するために、請求項4に記載のブラシレスモータは、環状に構成されたコア部材を備えたステータと、前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、前記回転軸部材に支持されたロータと、前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持すると共に、軸方向に分割された第一センターピース及び第二センターピースを有して構成されたセンターピースと、前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状とされると共に、その少なくとも一部が前記第一センターピースと前記第二センターピースとの軸方向間に介在されている振動吸収部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載のブラシレスモータによれば、ステータに備えられたコア部材とセンターピースに設けられた中心部との間には、これらを繋ぐように板状の振動吸収部材が設けられている。従って、モータ作動中にトルクリップルが発生し、ステータが周方向に振動しても、このトルクリップルに起因するステータの周方向の振動を吸収することができる。これにより、トルクリップルによりモータ本体(ステータ及びセンターピース)が周方向に振動することが抑制され、ひいては、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能となる。
また、センターピースは、軸方向に分割された第一センターピース及び第二センターピースを有して構成され、振動吸収部材は、その少なくとも一部が第一センターピースと第二センターピースとの軸方向間に介在されている。従って、振動吸収部材のセンターピースに対する軸方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材の振動吸収効果を確保できる。
前記課題を解決するために、請求項5に記載のブラシレスモータは、積層コア及び前記積層コアの内周面と径方向に対向する対向壁部が設けられ前記積層コアを覆うインシュレータを有し環状に構成されたコア部材を備えたステータと、前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、前記回転軸部材に支持されたロータと、前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持するセンターピースと、前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状とされると共に、その基部が前記積層コアの内周面と前記対向壁部との間に介在されている振動吸収部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載のブラシレスモータによれば、ステータに備えられたコア部材とセンターピースに設けられた中心部との間には、これらを繋ぐように板状の振動吸収部材が設けられている。従って、モータ作動中にトルクリップルが発生し、ステータが周方向に振動しても、このトルクリップルに起因するステータの周方向の振動を吸収することができる。これにより、トルクリップルによりモータ本体(ステータ及びセンターピース)が周方向に振動することが抑制され、ひいては、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能となる。
また、インシュレータには、積層コアの内周面と径方向に対向する対向壁部が設けられ、振動吸収部材の基部は、積層コアの内周面と対向壁部との間に介在されている。従って、振動吸収部材のコア部材に対する径方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材の振動吸収効果を確保できる。
請求項6に記載のブラシレスモータは、請求項5に記載のブラシレスモータにおいて、前記対向壁部は、周方向に沿って一対設けられ、前記振動吸収部材の基部には、前記一対の対向壁部間に係合された係合片が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載のブラシレスモータによれば、対向壁部は、周方向に沿って一対設けられており、振動吸収部材の基部には、一対の対向壁部間に係合された係合片が設けられている。従って、振動吸収部材が周方向に位置決めされた状態でコア部材に固定されるので、これにより、振動吸収部材の振動吸収効果を確保できる。
請求項7に記載のブラシレスモータは、請求項6に記載のブラシレスモータにおいて、前記対向壁部には、その軸方向に延在する縁部に対して周方向に突出され前記係合片と軸方向に係合されるストッパ部が設けられ、前記ストッパ部の突出端側且つ径方向外側の縁部は、面取り状に形成されたガイド面とされていることを特徴とする。
請求項7に記載のブラシレスモータによれば、対向壁部には、その軸方向に延在する縁部に対して周方向に突出されたストッパ部が設けられており、このストッパ部には係合片が軸方向に係合される。従って、振動吸収部材のコア部材に対する軸方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材の振動吸収効果を確保できる。
また、ストッパ部の突出端側且つ径方向外側の縁部は、面取り状に形成されたガイド面とされている。従って、振動吸収部材をコア部材に組み付ける際には、係合片をガイド面に摺接させてガイドさせながら係合片とストッパ部とを係合させることができる。
請求項8に記載のブラシレスモータは、請求項7に記載のブラシレスモータにおいて、前記インシュレータには、前記振動吸収部材の基部に対して軸方向に付勢力を付与する弾性付勢部が設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載のブラシレスモータによれば、インシュレータには、振動吸収部材の基部に対して軸方向に付勢力を付与する弾性付勢部が設けられている。従って、この弾性付勢部によって振動吸収部材を軸方向に付勢することにより係合片をストッパ部に軸方向に係合させることができ、また、振動吸収部材の軸方向のガタツキも抑制できる。
前記課題を解決するために、請求項9に記載のブラシレスモータは、環状に構成されたコア部材を備えたステータと、前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、前記回転軸部材に支持されたロータと、前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持するセンターピースと、前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状の振動吸収部材と、を備え、前記コア部材は、積層コア及び前記積層コアを覆うインシュレータを有して構成され、前記積層コアには、前記積層コアの内周面との径方向間に前記振動吸収部材の基部が位置される固定壁部が設けられ、前記固定壁部の軸方向端側は、径方向外側へかしめられていることを特徴とする。
請求項9に記載のブラシレスモータによれば、ステータに備えられたコア部材とセンターピースに設けられた中心部との間には、これらを繋ぐように板状の振動吸収部材が設けられている。従って、モータ作動中にトルクリップルが発生し、ステータが周方向に振動しても、このトルクリップルに起因するステータの周方向の振動を吸収することができる。これにより、トルクリップルによりモータ本体(ステータ及びセンターピース)が周方向に振動することが抑制され、ひいては、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能となる。
また、積層コアには、積層コアの内周面との径方向間に振動吸収部材の基部が位置される固定壁部が設けられている。従って、この固定壁部により振動吸収部材のコア部材に対する径方向の変位を抑制できる。しかも、この固定壁部の軸方向端側は、径方向外側へかしめられている。従って、この固定壁部により振動吸収部材のコア部材に対する軸方向の変位も抑制できる。これにより、振動吸収部材の振動吸収効果を確保できる。
[第一実施形態]
以下、図1乃至図14に基づき、本発明の第一実施形態について説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10の構成が示されている。この図に示されるブラシレスモータ10は、例えば、乗用自動車等の車両に搭載されたエアコン送風用ブロワモータやラジエータを冷却するためのファンモータ等として好適に用いられるものである。このブラシレスモータ10は、ステータ12と、回転軸部材14と、ロータ16と、センターピース18と、複数の振動吸収部材20と、を主要な構成として備えている。
ステータ12は、図1,図2に示されるように、環状に構成されたコア部材22を備えて構成されている。コア部材22は、積層コア24及びインシュレータ26により構成されている。インシュレータ26は、軸方向に二分割された上側インシュレータ28及び下側インシュレータ30により構成されており、コア部材22に軸方向両側から装着されている。なお、図1,図2において、図示を省略しているが、積層コア24の突極部32には、インシュレータ26を介して巻線が巻回されている。
下側インシュレータ30には、図3に示されるように、周方向に沿って環状部34が設けられており、この環状部34には、一対の対向壁部36が周方向に等間隔で合計三組設けられている。各対向壁部36は、環状部34から軸方向上側に向けて立設されており、図2に示されるように、インシュレータ26が積層コア24に装着された状態では、積層コア24の内周面24Aと径方向に対向される構成とされている。
また、一対の対向壁部36には、図5に示されるように、互いの側に軸方向に延在する縁部36Aが形成されており、この縁部36Aにおける軸方向上側には、周方向に沿って互いの側に突出するストッパ部38が形成されている。また、図7(a)に示されるように、各ストッパ部38の突出端側且つ径方向外側の縁部は、面取り状(テーパ状)に形成され、後に詳述する如く振動吸収部材20の係合片20Cをガイドするためのガイド面38Aとされている。
さらに、図7(b)に示されるように、各ストッパ部38の互いの側に形成された軸方向に延在する縁部38Bの軸方向上側には、軸方向下側に向かうに従って互いの周方向間隔を狭めるように傾斜された傾斜部38Cがそれぞれ形成されている。また、図3に示されるように、下側インシュレータ30の環状部34には、一対の対向壁部36の周方向間に舌片状の弾性付勢部40が径方向内側に向けて設けられている。
ロータ16は、図1に示されるように、有底筒状のロータハウジング42を有して構成されている。ロータハウジング42の底部の中央部には、回転軸部材14の先端が挿入されて嵌合される筒状の嵌合部44が形成されている。また、ロータハウジング42の円筒部の内周面には、ロータマグネット46が固着されている。
センターピース18は、図1,図2に示されるように、軸方向に二分割された上側センターピース48及び下側センターピース50(第一センターピース及び第二センターピースに相当)により構成されている。上側センターピース48及び下側センターピース50には、その中心部に筒状の軸部52,54(軸部54は中心部に相当)がそれぞれ設けられている。そして、上側センターピース48の軸部52には、軸受部材56を収容するための有底筒状の軸受収容部60が一体的に設けられており、下側センターピース50の軸部54には、軸受部材58を収容するための有底筒状の軸受収容部62が一体的に設けられている。
また、図2に示されるように、下側センターピース50の軸部54の外周面には、周方向に等間隔で係止部64が複数設けられている。各係止部64は、図12(b)に示されるように、軸部54の外周面から径方向外側に突設された支柱部64A(第一係止部に相当)と、この支柱部64Aの先端に設けられて周方向に延在する周方向壁部64Bと、この周方向壁部64Bの両端からそれぞれ径方向内側に向けて突出された突出部64C(第二係止部に相当)を有して構成されている。なお、各突出部64Cと軸部54の外周面との径方向間には、隙間64Dが形成されている。
各振動吸収部材20は、図4に示されるように、例えば、金属板をプレス加工により打ち抜いて形成された板バネにより構成されている。この振動吸収部材20は、周方向に延びる基部20Aと、この基部20Aの周方向両端側に径方向内側に向けて折り曲げられ且つ軸方向に幅を有して形成された一対の弾性片20Bとを備えている。
基部20Aの中央部には、その一部が径方向内側に向けて垂直に切り起こされて形成された一対の係合片20Cが設けられている。また、弾性片20Bの先端部は、折り返されており、上述の係止部64に係止される被係止部20Dとして構成されている。
そして、上記構成から成るブラシレスモータ10は、例えば、次の要領で組み立てられる。
すなわち、はじめに、図5乃至図9に示されるように、積層コア24にインシュレータ26を装着して構成されたコア部材22に、振動吸収部材20を軸方向上側から組み付ける。このとき、先ず、図5に示される如く、積層コア24の内周面24Aと対向壁部36との径方向間に振動吸収部材20の基部20Aを挿入し、振動吸収部材20をコア部材22に対して軸方向下側へスライドさせる。そして、このようにして、振動吸収部材20をコア部材22に対して軸方向下側へスライドさせていくと、振動吸収部材20の係合片20Cが対向壁部36の傾斜部38Cに摺接されて傾倒される。
この状態からさらに振動吸収部材20をコア部材22に対して軸方向下側へスライドさせていくと、係合片20Cが傾斜部38Cに摺接された状態から、図6の上図及び図7(a)に示される如く対向壁部36のガイド面38Aに摺接される状態となる。そして、この状態から振動吸収部材20をコア部材22に対して軸方向下側へスライドさせていくと、係合片20Cがガイド面38Aに摺接されることによって傾倒されたまま軸方向下側へガイドされる(図7(b)参照)。なお、このとき、係合片20Cは、弾性変形された状態とされる。
そして、振動吸収部材20をコア部材22に対して軸方向下側へさらにスライドさせていくと、係合片20Cがガイド面38Aを通過し、その後、図6の下図に示される如く、係合片20Cがその弾性力により基部20Aに対して垂直な状態に復元される。
また、上述の如く係合片20Cがガイド面38Aから離間して基部20Aに対して垂直な状態に復元されるときには、図8に示される如く、基部20Aの下縁部が弾性付勢部40を押圧し、この弾性付勢部40が軸方向下側に弾性変形される。
そして、図9に示される如く、弾性付勢部40がその弾性力により軸方向上側に復元することにより、このときの弾性付勢部40の反力が振動吸収部材20の基部20Aに作用し、振動吸収部材20の基部20Aに対して軸方向上側への付勢力が付与される。これにより、係合片20Cがストッパ部38と軸方向に係合され、振動吸収部材20の軸方向上側への移動が規制される。また、振動吸収部材20の基部20Aには、軸方向下側から弾性付勢部40が当接されるので、振動吸収部材20の軸方向下側への移動も規制される。
さらに、このときには、振動吸収部材20の基部20Aが、積層コア24の内周面24Aと対向壁部36との径方向間に介在されるので、振動吸収部材20の径方向への移動も規制される。また、係合片20Cは、上述の如くその弾性力により基部20Aに対して垂直な状態に復元されたときには一対の対向壁部36間に係合されるので、これにより、振動吸収部材20の周方向への移動も規制される。
そして、上述の如く、各振動吸収部材20をコア部材22に取り付けることにより、図10に示される如く、各振動吸収部材20が周方向に沿って等間隔に複数配置される。
続いて、上述の如く、複数の振動吸収部材20が取り付けられたコア部材22を、図11に示される如く、軸方向上側から下側センターピース50に取り付ける。このとき、図12に示される如く、コア部材22の径方向内側に下側センターピース50の軸部54を位置させると共に、各振動吸収部材20の弾性片20Bの先端部に形成された被係止部20Dを、軸部54に形成された係止部64のうち支柱部64Aと周方向壁部64Bと突出部64Cとに囲まれる部分に挿入する。
これにより、被係止部20Dが、支柱部64A及び突出部64Cとそれぞれ周方向一方側及び他方側に係止されると共に、周方向壁部64B及び軸部54の外周面とそれぞれ径方向外側及び内側に係止された状態となる。また、このときには、軸方向に幅を有する弾性片20Bが、コア部材22と軸部54との径方向間にコア部材22と軸部54とを繋ぐように設けられ、且つ、径方向に延在し周方向に弾性変形可能(コア部材22から伝達される周方向の振動を吸収可能)な状態とされる。
そして、上述の如くコア部材22が取り付けられた下側センターピース50に、図13に示される如く、上側センターピース48を軸方向上側から取り付ける。このとき、上側センターピース48の軸部52を下側センターピース50の軸部54の孔部54Aに圧入する。これにより、図14に示される如く、上側センターピース48が下側センターピース50に一体的に固定される。
また、このときには、図1に示される如く、各振動吸収部材20の弾性片20Bが、上側センターピース48の軸受収容部60の端面60Aと下側センターピース50の軸受収容部62の端面62Aとの軸方向間に介在され、軸方向への移動が規制された状態となる。なお、このときには、コア部材22と上側センターピース48及び下側センターピース50とは接触せず離間された状態とされる。また、コア部材22は、振動吸収部材20を介してセンターピース18に支持される。
そして、上述の如く、複数の振動吸収部材20、コア部材22、センターピース18を一体的に組み付けた後に、上側センターピース48及び下側センターピース50の軸受収容部60,62に軸受部材56,58をそれぞれ収容すると共に、上側センターピース48の軸部52に形成された孔部52Aに回転軸部材14を遊挿し、且つ、この回転軸部材14を軸受部材56,58によって回転自在に支持する。これにより、回転軸部材14がコア部材22の径方向内側に配置されて軸方向に延在され、且つ、回転可能とされる。続いて、この回転軸部材14の先端にロータハウジング42の嵌合部44を挿入嵌合し、ロータ16を回転軸部材14に一体回転可能に取り付ける。
以上の要領により、ブラシレスモータ10は組み立てられる。なお、上記組立要領は、一例であって、組立順序を適宜入れ替えできることは勿論である。
そして、上記ブラシレスモータ10によれば、以下の作用効果を奏する。
すなわち、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、ステータ12に備えられたコア部材22と下側センターピース50に設けられた軸部54との間には、これらを繋ぐように板状の振動吸収部材20が設けられている。従って、モータ作動中にトルクリップルが発生し、ステータ12が周方向に振動しても、このトルクリップルに起因するステータ12の周方向の振動を吸収することができる。つまり、ロータ16からの振動がコア部材22に伝達されると、この振動によりコア部材22が主に周方向に揺れながら振動するが、振動吸収部材20は、コア部材22の振動吸収部材20に対する相対的な周方向への揺れながらの振動を吸収することができる。これにより、トルクリップルによりモータ本体(ステータ12及びセンターピース18)が周方向に振動することが抑制され、ひいては、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能となる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、振動吸収部材20は、金属製の板バネにより構成されている。従って、ステータ12の周方向の振動を簡単な構成でより効果的に吸収することができる。また、振動吸収部材20を金属製とすることにより環境温度が高い状況下においても振動吸収部材20が振動吸収効果を発揮できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、振動吸収部材20は、周方向に沿って等間隔に複数配置されている。従って、ステータ12の周方向の振動をバランス良く吸収することができる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、振動吸収部材20は、コア部材22と軸部54との径方向間に、径方向に延在し且つ周方向に弾性変形可能な弾性片20Bを有している。従って、この弾性片20Bによってステータ12の周方向の振動をより効果的に吸収することができる。また、弾性片20Bは、軸方向に幅を有して構成されている(つまり軸方向に延在されている)ので、ねじれや折れ等を抑制しつつ振動吸収効果を発揮できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、軸部54の外周面には、係止部64が設けられ、弾性片20Bの先端部は、係止部64と周方向に係止されている。従って、振動吸収部材20のセンターピース18に対する周方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材20の振動吸収効果を確保できる。
特に、係止部64は、弾性片20Bの先端部と周方向一方側及び他方側にそれぞれ係止される支柱部64A及び突出部64Cを有して構成されている。従って、振動吸収部材20のセンターピース18に対する周方向一方側及び他方側の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材20の振動吸収効果をより確保できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、センターピース18は、軸方向に分割された上側センターピース48及び下側センターピース50を有して構成され、振動吸収部材20は、その一部である弾性片20Bが上側センターピース48の軸受収容部60の端面60Aと下側センターピース50の軸受収容部62の端面62Aとの軸方向間に介在されている。従って、振動吸収部材20のセンターピース18に対する軸方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材20の振動吸収効果を確保できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、インシュレータ26には、積層コア24の内周面24Aと径方向に対向する対向壁部36が設けられ、振動吸収部材20の基部20Aは、積層コア24の内周面24Aと対向壁部36との間に介在されている。従って、振動吸収部材20のコア部材22に対する径方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材20の振動吸収効果を確保できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、対向壁部36は、周方向に沿って一対設けられており、振動吸収部材20の基部20Aには、一対の対向壁部36間に係合された係合片20Cが設けられている。従って、振動吸収部材20が周方向に位置決めされた状態でコア部材22に固定されるので、これにより、振動吸収部材20の振動吸収効果を確保できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、対向壁部36には、その軸方向に延在する縁部36Aに対して周方向に突出されたストッパ部38が設けられており、このストッパ部38には係合片20Cが軸方向に係合される。従って、振動吸収部材20のコア部材22に対する軸方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材20の振動吸収効果を確保できる。
また、ストッパ部38の突出端側且つ径方向外側の縁部は、面取り状に形成されたガイド面38Aとされている。従って、振動吸収部材20をコア部材22に組み付ける際には、係合片20Cをガイド面38Aに摺接させてガイドさせながら係合片20Cとストッパ部38とを係合させることができる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、インシュレータ26には、振動吸収部材20の基部20Aに対して軸方向上側に付勢力を付与する弾性付勢部40が設けられている。従って、この弾性付勢部40によって振動吸収部材20を軸方向上側に付勢することにより係合片20Cをストッパ部38に軸方向に係合させることができ、また、振動吸収部材20の軸方向のガタツキも抑制できる。
また、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10によれば、振動吸収部材20が薄い板バネにより構成されているので、インシュレータ26とコア部材22との間の狭い空間内に簡単に配置でき、センターピース18の係止部64の内部にも簡単に係止できる。さらに、この振動吸収部材20は、一枚の金属板からプレス加工で簡単に形成することができ、さらに上述の如くインシュレータ26とコア部材22との間に軸方向に押し込むだけで簡単に組み付けでき、組み付け性にも優れる。
[第二実施形態]
以下、図15乃至図24に基づき、本発明の第二実施形態について説明する。
本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110は、上述の本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10に対し、各振動吸収部材120及びコア部材122の構成が変更されている。なお、本発明の第二実施形態において、各振動吸収部材120及びコア部材122以外の構成については、上述の本発明の第一実施形態と同一であるので、この同一の構成については上述の本発明の第一実施形態と同一の符号を用いることとしてその説明を省略する。
本発明の第二実施形態において、コア部材122は、図15,図16に示されるように、積層コア124及びインシュレータ126により構成されている。インシュレータ126は、軸方向に二分割された上側インシュレータ128及び下側インシュレータ130により構成されており、コア部材122に軸方向両側から装着されている。なお、インシュレータ126は、上述の本発明の第一実施形態に係るインシュレータ26に対し、対向壁部36及び弾性付勢部40が省かれた構成とされている。
積層コア124には、図16に示されるように、周方向に沿って環状部134が設けられており、この環状部134には、固定部136が周方向に等間隔で合計三個設けられている。各固定部136には、軸方向に延在し径方向内側に突出する基部136Aと、この基部136Aから周方向に沿って延在し且つ積層コア124の内周面124Aと径方向に対向する一対の固定壁部136Bが設けられている。
各振動吸収部材120は、上述の本発明の第一実施形態に係る振動吸収部材20と同様に、例えば、金属板をプレス加工により打ち抜いて形成された板バネにより構成されている。図17に示されるように、この振動吸収部材120は、周方向に延びる基部120Aを備えている。この基部120Aの周方向両端側は、周方向に折り返されて係合部120Cとして構成されている。
また、振動吸収部材120には、係合部120Cの周方向に折り返された部分から径方向内側に向けて折り曲げられ且つ軸方向に幅を有して形成された弾性片120Bが備えられている。この弾性片120Bの先端部は、上述の本発明の第一実施形態に係る振動吸収部材20と同様に、折り返されており、上述の係止部64に係止される被係止部120Dとして構成されている。
そして、上記構成から成るブラシレスモータ110は、例えば、次の要領で組み立てられる。
すなわち、はじめに、図18乃至図20に示されるように、積層コア124にインシュレータ126を装着して構成されたコア部材122に、振動吸収部材120を軸方向上側から組み付ける。このとき、先ず、図18から図19に示される如く、隣り合う一対の固定部136間に振動吸収部材120を位置させ、積層コア124の内周面124Aと固定部136の固定壁部136Bとの径方向間に振動吸収部材120の係合部120Cを挿入して係合する。
この状態から、図20に示されるように、固定壁部136Bの軸方向両端側を径方向外側へかしめる。これにより、固定壁部136Bの軸方向両端側にかしめ部136Cが形成され、この結果、係合部120Cが固定部136に固定され、振動吸収部材120の軸方向、径方向、周方向への移動が規制される。
そして、上述の如く、各振動吸収部材120をコア部材122に取り付けることにより、図20(b)に示される如く、各振動吸収部材120が周方向に沿って等間隔に複数配置される。
続いて、上述の如く、複数の振動吸収部材120が取り付けられたコア部材122を、図21に示される如く、軸方向上側から下側センターピース50に取り付ける。このとき、図22に示される如く、コア部材122の径方向内側に下側センターピース50の軸部54を位置させると共に、各振動吸収部材120の弾性片120Bの先端部に形成された被係止部120Dを、軸部54に形成された係止部64のうち支柱部64Aと周方向壁部64Bと突出部64Cとに囲まれる部分に挿入する。
これにより、被係止部120Dが、支柱部64A及び突出部64Cとそれぞれ周方向一方側及び他方側に係止されると共に、周方向壁部64B及び軸部54の外周面とそれぞれ径方向外側及び内側に係止された状態となる。また、このときには、軸方向に幅を有する弾性片120Bが、コア部材122と軸部54との径方向間にコア部材122と軸部54とを繋ぐように設けられ、且つ、径方向に延在し周方向に弾性変形可能(コア部材122から伝達される周方向の振動を吸収可能)な状態とされる。
そして、上述の如くコア部材122が取り付けられた下側センターピース50に、図23に示される如く、上側センターピース48を軸方向上側から取り付ける。このとき、上側センターピース48の軸部52を下側センターピース50の軸部54の孔部54Aに圧入する。これにより、図24に示される如く、上側センターピース48が下側センターピース50に一体的に固定される。
また、このときには、図15に示される如く、各振動吸収部材120の弾性片120Bが、上側センターピース48の軸受収容部60の端面60Aと下側センターピース50の軸受収容部62の端面62Aとの軸方向間に介在され、軸方向への移動が規制された状態となる。なお、このときには、コア部材122と上側センターピース48及び下側センターピース50とは接触せず離間された状態とされる。また、コア部材122は、振動吸収部材120を介してセンターピース18に支持される。
そして、上述の如く、複数の振動吸収部材120、コア部材122、センターピース18を一体的に組み付けた後に、上側センターピース48及び下側センターピース50の軸受収容部60,62に軸受部材56,58をそれぞれ収容すると共に、上側センターピース48の軸部52に形成された孔部52Aに回転軸部材14を遊挿し、且つ、この回転軸部材14を軸受部材56,58によって回転自在に支持する。これにより、回転軸部材14がコア部材22の径方向内側に配置されて軸方向に延在され、且つ、回転可能とされる。続いて、この回転軸部材14の先端にロータハウジング42の嵌合部44を挿入嵌合し、ロータ16を回転軸部材14に一体回転可能に取り付ける。
以上の要領により、ブラシレスモータ110は組み立てられる。なお、上記組立要領は、一例であって、組立順序を適宜入れ替えできることは勿論である。
そして、上記ブラシレスモータ110によれば、以下の作用効果を奏する。
すなわち、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、ステータ112に備えられたコア部材122と下側センターピース50に設けられた軸部54との間には、これらを繋ぐように板状の振動吸収部材120が設けられている。従って、モータ作動中にトルクリップルが発生し、ステータ112が周方向に振動しても、このトルクリップルに起因するステータ112の周方向の振動を吸収することができる。つまり、ロータ16からの振動がコア部材122に伝達されると、この振動によりコア部材122が主に周方向に揺れながら振動するが、振動吸収部材120は、コア部材122の振動吸収部材120に対する相対的な周方向への揺れながらの振動を吸収することができる。これにより、トルクリップルによりモータ本体(ステータ112及びセンターピース18)が周方向に振動することが抑制され、ひいては、モータ本体のアンバランス振動を悪化させることなく、モータ騒音を低減することが可能となる。
また、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、振動吸収部材120は、金属製の板バネにより構成されている。従って、ステータ112の周方向の振動を簡単な構成でより効果的に吸収することができる。また、振動吸収部材120を金属製とすることにより環境温度が高い状況下においても振動吸収部材120が振動吸収効果を発揮できる。
また、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、振動吸収部材120は、周方向に沿って等間隔に複数配置されている。従って、ステータ112の周方向の振動をバランス良く吸収することができる。
また、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、振動吸収部材120は、コア部材122と軸部54との径方向間に、径方向に延在し且つ周方向に弾性変形可能な弾性片120Bを有している。従って、この弾性片120Bによってステータ112の周方向の振動をより効果的に吸収することができる。また、弾性片120Bは、軸方向に幅を有して構成されている(つまり軸方向に延在されている)ので、ねじれや折れ等を抑制しつつ振動吸収効果を発揮できる。
また、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、上述の本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ110と同様に、軸部54の外周面には、係止部64が設けられ、弾性片120Bの先端部は、係止部64と周方向に係止されている。従って、振動吸収部材120のセンターピース18に対する周方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材120の振動吸収効果を確保できる。
特に、係止部64は、弾性片120Bの先端部と周方向一方側及び他方側にそれぞれ係止される支柱部64A及び突出部64Cを有して構成されている。従って、振動吸収部材120のセンターピース18に対する周方向一方側及び他方側の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材120の振動吸収効果をより確保できる。
また、センターピース18は、軸方向に分割された上側センターピース48及び下側センターピース50を有して構成され、振動吸収部材120は、その一部である弾性片120Bが上側センターピース48の軸受収容部60の端面60Aと下側センターピース50の軸受収容部62の端面62Aとの軸方向間に介在されている。従って、振動吸収部材120のセンターピース18に対する軸方向の変位が抑制され、これにより、振動吸収部材120の振動吸収効果を確保できる。
また、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、積層コア124には、環状部134に複数の固定部136が設けられており、各固定部136には、基部120Aから周方向に沿って延在し且つ内周面24Aと径方向に対向する固定壁部136Bが設けられている。そして、振動吸収部材120の基部120Aの周方向両端側に設けられた係合部120Cは、積層コア124の内周面124Aと固定壁部136Bとの間に介在されている。従って、振動吸収部材120のコア部材122に対する径方向の変位を抑制できる。
しかも、この固定壁部136Bの軸方向両端側は、径方向外側へかしめられている(かしめ部136Cが形成されている)ので、振動吸収部材120のコア部材122に対する軸方向の変位も抑制できる。さらに、振動吸収部材120の係合部120Cは、固定部136の基部136Aと周方向に係止されるので、振動吸収部材120のコア部材122に対する周方向の変位も抑制できる。これにより、振動吸収部材120の振動吸収効果を確保できる。
また、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110によれば、振動吸収部材120が薄い板バネにより構成されているので、インシュレータ126とコア部材122との間の狭い空間内に簡単に配置でき、センターピース18の係止部64の内部にも簡単に係止できる。さらに、この振動吸収部材120は、一枚の金属板からプレス加工で簡単に形成することができ、さらに上述の如く積層コア124に軸方向に押し込むだけで簡単に組み付けでき、組み付け性にも優れる。
[第三実施形態]
以下、図25乃至図28に基づき、本発明の第三実施形態について説明する。
本発明の第三実施形態に係るブラシレスモータは、上述の本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ110の各振動吸収部材120に弾性部材200を追加したものである。なお、本発明の第三実施形態において、弾性部材200を追加した以外の構成については、上述の本発明の第二実施形態と同一であるので、この同一の構成については上述の本発明の第二実施形態と同一の符号を用いることとしてその説明を省略する(本発明の第三実施形態に係るブラシレスモータの全体図については図15を参照のこと)。
図25に示されるように、本発明の第三実施形態において、各振動吸収部材120の弾性片120Bには、径方向に沿って延在するように直方体により構成された弾性部材200が固着されている。弾性部材200は、例えば、ゴム部材やスポンジ等で構成され、金属製の振動吸収部材120と異なる減衰特性を有している。
そして、上記ブラシレスモータによれば、以下の作用効果を奏する。
すなわち、本発明の第三実施形態に係るブラシレスモータによれば、振動吸収部材120には、この振動吸収部材120と異なる減衰特性を有する弾性部材200が一体的に設けられている。従って、例えば、振動吸収部材120がトルクリップルに起因するステータ112の周方向の振動を吸収する際に振動したりモータ停止中に振動したりした場合でも、この振動吸収部材120の振動を弾性部材200により効果的に吸収することができる。
なお、本発明の第三実施形態において、上述の本発明の第二実施形態と同一の構成により奏される作用及び効果については、上述の第二実施形態の説明を参照することとしてその説明を省略する。
ところで、上記実施形態では、弾性部材200が振動吸収部材120の弾性片120Bに径方向に沿って延在するように固着される例について説明したが、弾性部材200の形状及び配置等については種々変更することができることは勿論である。
例えば、図26に示されるように、弾性部材200は、周方向に沿って環状に構成されて各振動吸収部材120の弾性片120Bをそれぞれ貫通するように設けられていても良い。
また、図27に示されるように、弾性部材200は、振動吸収部材120の弾性片120Bの根元部分に軸方向に沿って延在するように固着されていても良い。このとき、弾性部材200に弾性片120Bが貫通されていても良い。
また、図28に示されるように、弾性部材200は、振動吸収部材120の弾性片20Bの先端部分に軸方向に沿って延在するように固着されていても良い。また、このとき、上記と同様に、弾性部材200に弾性片120Bが貫通されていても良い。
また、上記実施形態では、弾性部材200が上述の本発明の第二実施形態に係る振動吸収部材120に設けられていたが、上述の本発明の第一実施形態に係る振動吸収部材20に弾性部材200が設けられていても良い。
本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータの断面図である。 図1に示されるブラシレスモータの一部を構成する部材の分解斜視図である。 図2のコア部材に備えられたインシュレータのうち下側インシュレータを示す図で、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 図2の振動吸収部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図2のコア部材に振動吸収部材を組み付ける過程を説明する図である。 図2のコア部材に振動吸収部材を組み付ける過程を説明する図である。 図6の上図の要部拡大斜視図で、(a)は平面図、(b)は上方から見た斜視図である。 図6の下図の要部拡大斜視図で、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 図2のコア部材に振動吸収部材を組み付けた状態を示す要部拡大斜視図である。 図2のコア部材に振動吸収部材を組み付けた状態を示す図で、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 図2の振動吸収部材及びコア部材を下側センターピースに組み付ける過程を説明する図である。 図2の振動吸収部材及びコア部材を下側センターピースに組み付けた状態を示す図で、(a)は上方から見た斜視図、(b)は要部拡大斜視図である。 図2の振動吸収部材、コア部材、下側センターピースに上側センターピースを組み付ける過程を説明する図である。 図2の振動吸収部材、コア部材、下側センターピースに上側センターピースを組み付けた状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータの断面図である。 図15に示されるブラシレスモータの一部を構成する部材の分解斜視図である。 図16の振動吸収部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図16のコア部材に振動吸収部材を組み付ける過程を説明する図である。 図16のコア部材に振動吸収部材を組み付けた状態を示す図で、(a)は要部拡大斜視図、(b)は一部断面を含む斜視図である。 図16のコア部材に振動吸収部材をかしめ固定した状態を示す図で、(a)は要部拡大斜視図、(b)はさらに詳細な要部拡大斜視図である。 図16の振動吸収部材及びコア部材を下側センターピースに組み付ける過程を説明する図である。 図16の振動吸収部材及びコア部材を下側センターピースに組み付けた状態を示す図で、(a)は上方から見た斜視図、(b)は要部拡大斜視図である。 図16の振動吸収部材、コア部材、下側センターピースに上側センターピースを組み付ける過程を説明する図である。 図16の振動吸収部材、コア部材、下側センターピースに上側センターピースを組み付けた状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るブラシレスモータに備えられた振動吸収部材に弾性部材が固着された状態を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図25に示される弾性部材の第一変形例を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図25に示される弾性部材の第二変形例を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図25に示される弾性部材の第三変形例を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。
符号の説明
10,110…ブラシレスモータ、12,112…ステータ、14…回転軸部材、16…ロータ、18…センターピース、20,120…振動吸収部材、20A,120A…基部、20B,120B…弾性片、20C…係合片、20D,120D…被係止部、22,122…コア部材、24,124…積層コア、24A,124A…内周面、26,126…インシュレータ、28,128…上側インシュレータ、30,130…下側インシュレータ、32…突極部、34,134…環状部、36…対向壁部、36A…縁部、38…ストッパ部、38A…ガイド面、38B…縁部、38C…傾斜部、40…弾性付勢部、42…ロータハウジング、44…嵌合部、46…ロータマグネット、48…上側センターピース(第一センターピース)、50…下側センターピース(第二センターピース)、52…軸部、54…軸部(中心部)、52A,54A…孔部、56,58…軸受部材、60,62…軸受収容部、60A,62B…端面、64…係止部、64A…支柱部(第一係止部)、64B…周方向壁部、64C…突出部(第二係止部)、64D…隙間、120C…係合部、136…固定部、136A…基部、136B…固定壁部、136C…かしめ部、200…弾性部材

Claims (9)

  1. 環状に構成されたコア部材を備えたステータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、
    前記回転軸部材に支持されたロータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持するセンターピースと、
    前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状とされると共に、前記コア部材と前記中心部との径方向間に、軸方向に幅を有すると共に径方向に延在し且つ周方向に弾性変形可能な弾性片を有する振動吸収部材と、
    を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記中心部の外周面には、係止部が設けられ、
    前記弾性片の先端部は、前記係止部と周方向に係止されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 前記係止部は、前記弾性片の先端部と周方向一方側及び他方側にそれぞれ係止される第一係止部及び第二係止部を有して構成されていることを特徴とする請求項2に記載のブラシレスモータ。
  4. 環状に構成されたコア部材を備えたステータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、
    前記回転軸部材に支持されたロータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持すると共に、軸方向に分割された第一センターピース及び第二センターピースを有して構成されたセンターピースと、
    前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状とされると共に、その少なくとも一部が前記第一センターピースと前記第二センターピースとの軸方向間に介在されている振動吸収部材と、
    を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  5. 積層コア及び前記積層コアの内周面と径方向に対向する対向壁部が設けられ前記積層コアを覆うインシュレータを有し環状に構成されたコア部材を備えたステータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、
    前記回転軸部材に支持されたロータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持するセンターピースと、
    前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状とされると共に、その基部が前記積層コアの内周面と前記対向壁部との間に介在されている振動吸収部材と、
    を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  6. 前記対向壁部は、周方向に沿って一対設けられ、
    前記振動吸収部材の基部には、前記一対の対向壁部間に係合された係合片が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のブラシレスモータ。
  7. 前記対向壁部には、その軸方向に延在する縁部に対して周方向に突出され前記係合片と軸方向に係合されるストッパ部が設けられ、
    前記ストッパ部の突出端側且つ径方向外側の縁部は、面取り状に形成されたガイド面とされていることを特徴とする請求項6に記載のブラシレスモータ。
  8. 前記インシュレータには、前記振動吸収部材の基部に対して軸方向に付勢力を付与する弾性付勢部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のブラシレスモータ。
  9. 環状に構成されたコア部材を備えたステータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置され軸方向に延在された回転軸部材と、
    前記回転軸部材に支持されたロータと、
    前記コア部材の径方向内側に配置された中心部を有して構成され、前記コア部材を支持するセンターピースと、
    前記コア部材と前記中心部とを繋ぐように設けられ前記コア部材から伝達される周方向の振動を吸収可能な板状の振動吸収部材と、
    を備え、
    前記コア部材は、積層コア及び前記積層コアを覆うインシュレータを有して構成され、
    前記積層コアには、前記積層コアの内周面との径方向間に前記振動吸収部材の基部が位置される固定壁部が設けられ、
    前記固定壁部の軸方向端側は、径方向外側へかしめられていることを特徴とするブラシレスモータ。
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