JP4870176B2 - プライマー組成物およびそれを用いた光半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばLED(発光ダイオード)などの光半導体素子を実装した基板と、この光半導体素子を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物とを強固に接着するプライマー組成物およびそれを用いた光半導体装置に関する。
光半導体装置として知られるLEDランプは、光半導体素子として発光ダイオード(LED)を有し、基板に実装されたLEDを透明な樹脂からなる封止剤で封止した構成である。このLEDを封止する封止剤としては、従来からエポキシ樹脂ベースの組成物が汎用されてきた(例えば特許文献1参照)。
しかし、エポキシ樹脂ベースの封止剤では、近年の半導体パッケージの小型化、LEDの高輝度化にともなう発熱量の増大および光の短波長化によってクラッキングおよび黄変が発生しやすく、信頼性の低下を招いていた。
そこで、優れた耐熱性を有する点から、封止剤としてシリコーン組成物が使用されるに至った。特に、付加反応硬化型のシリコーン組成物は、加熱により短時間で硬化するため生産性がよく、LEDの封止剤として適している(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、LEDを実装する基板と、付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物からなる封止剤との接着性は十分と言えるものではない。LEDを実装する基板として、機械的強度に優れる点からポリフタルアミド樹脂が多用されてきたので、この樹脂に適したプライマーが開発されている(例えば特許文献3参照)。しかしながらハイパワーな光量を必要とするLED用の基板材料としてはポリフタルアミド樹脂は耐熱性が不十分で変色してしまう。そのため、最近はポリフタルアミド樹脂よりも耐熱性に優れるアルミナに代表されるセラミックスが基板材料として用いられることが多くなってきている。
しかし、アルミナセラミックスから構成される基板と、シリコーン組成物の硬化物からなる封止剤との間では剥離を生じやすい。また、シリコーン組成物は、一般に気体透過性に優れるため、封止されたLEDは外部環境から影響を受けやすい。即ち、LEDランプが大気中の硫黄化合物、排気ガスなどに曝されると、硫黄化合物などがシリコーン組成物の硬化物を透過して、該硬化物で封止された基板上の金属電極、特にAg電極を経時的に腐食して黒変させる。
特開2000−198930号公報 特開2004−292714号公報 特開2008−179694号公報
本発明の目的は、このような課題を解決することにあり、光半導体素子を実装した基板と、この光半導体素子を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物との接着性を向上させるとともに、基板上に形成された金属電極の腐食を防止することが可能なプライマー組成物およびそれを用いた高信頼性の光半導体装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、プライマー組成物の成分として、1分子中に少なくとも一つのSiH基を含有したアクリル酸エステルを単量体成分として含む重合体または共重合体を用いることにより該目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、光半導体素子を実装した基板と、前記光半導体素子を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物とを接着するプライマー組成物であって、
(A)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも一つ含有した(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、または、該ケイ素原子に結合した水素原子を含有した(メタ)アクリル酸エステルと、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体、ならびに、
(B)溶剤
を含有することを特徴とするプライマー組成物を提供するものである。
また、本発明は、光半導体素子を実装した基板と、前記光半導体素子を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物と、前記基板と前記付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物とを接着する請求項1乃3のいずれか1項に記載のプライマー組成物の層とを有してなることを特徴とする光半導体装置を提供する。
本発明の上記プライマー組成物を用いることにより、光半導体素子を実装した基板とこの光半導体素子を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物とを強固に接着させることができるとともに、基板上に形成された金属電極、特にAg電極の腐食を防止することができる。したがって、本発明の光半導体装置は高い信頼性を有する。
本発明に係る光半導体装置の一例であるLEDランプを示す断面図である。 本発明のプライマー組成物の接着性を評価する試験を説明するテストピースの斜視図である。
<プライマー組成物>
以下、本発明のプライマー組成物について説明する。
[(A)成分]
(A)成分の1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(以下、Si−H基とも云う)を少なくとも一つ含有した(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、または、該ケイ素原子に結合した水素原子を含有した(メタ)アクリル酸エステル(以下、「Si−H基含有(メタ)アクリル酸エステル」という)と、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体は、本発明組成物の特徴成分である。該成分は、例えばLEDを実装する基板、特にセラミックス基板およびポリフタルアミド樹脂基板、に対して十分な接着性を与えるとともに、該基板上に形成された金属電極(特にAg電極)を保護し、経時的な腐食を抑制する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」の用語はアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの上位概念として用いられる。
1分子中に少なくとも一つのSiH基を含有した(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、以下の式(1)で表される構造をもつ化合物があげられる。
Figure 0004870176

(式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は1価の有機基、R2は2価の有機基を示す。
n=0、1または2)
1は、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基等の炭素原子数6〜10のアリール基等が例示され、メチル基、フェニル基が好ましい。R2は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の炭素原子数1〜10のアルキレン基が例示され、炭素原子数1〜3のアルキレン基が好ましい。
また、下記式(2)で表される構造を有する化合物も例示される。
Figure 0004870176
(式中、R、R1およびR2は式(1)に関し定義の通りであり、lは0または正の整数、好ましくは、0〜1000、より好ましくは0〜100の整数)、mは正の整数、好ましくは1〜1000、好ましくは1〜100の整数である。また、l+mは1〜1000、より好ましくは1〜200、特に好ましくは1〜100の整数である。)
この構造は、分子中に1つあっても2つ以上あってもよいが、2つ以上あると重合時にゲル化することがあり、分子中に1つあるものが好ましい。また、この構造はケイ素原子と結合していることが好ましく、特に下記式(3)または下記式(4)で表される構造と結合しているものが好ましい。
Figure 0004870176

(式中、Rは炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基等の炭素原子数2〜6のアルケニル基、またはフェニル基等の炭素原子数6〜10のアリール基であり、特に好ましくはメチル基、ビニル基およびフェニル基である。xは0〜1,000の整数、好ましくは0〜100の整数である。)
Figure 0004870176

(式中、R、R1およびR2は式(1)に関し定義の通りであり、oおよびpは独立に正の整数(好ましくは、1〜1000)である。)
これらの中で式(1)で表される化合物、および式(2)で表される構造を有する化合物が好ましい。
Si−H基含有(メタ)アクリル酸エステルと共重合させることができるアクリル酸エステおよびメタクリル酸エステルについて説明する。これらは、1種単独でもまたは2種以上を組み合わせても使用することができる。アクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸n−デシル、アクリル酸イソデシル等が挙げられる。メタクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸イソデシル等が挙げられる。なかでも、アルキル基の炭素原子数が1〜12、特にアルキル基の炭素原子数が1〜4のアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルが好ましい。
(A)成分のSi−H基含有(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸エステルの(共)重合割合は質量比で100〜10:0〜90であることが好ましく、特に50〜20:50〜80であることが好ましい。
(A)成分のSi−H基含有(メタ)アクリル酸エステルを含む単独重合体および共重合体は、該当する所要のモノマーをAIBN(2,2'-アゾビスイソブチロニトリル)等のラジカル重合開始剤で処理することによって得られる。
[(B)成分]
(B)成分の溶剤としては、(A)成分および必要に応じて用いられる後述の任意成分を溶解し、本組成物が均一な溶液として得られる有機溶剤であれば限定されるものではなく、公知の有機溶剤を使用できる。例えばキシレン、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、リグロイン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ゴム揮発油、シリコーン系溶剤などが挙げられる。これらの中で、芳香族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤が好ましい。プライマー塗布作業時の所要の蒸発速度に応じて、1種単独でも2種以上を組合せて混合溶剤としても用いることができる。
(B)成分の配合量は、塗布作業性および乾燥作業性に支障のない範囲であればいかなる量でもよく、組成物全体の70質量%以上、好ましくは70〜99.9質量%、特に好ましくは80〜99.5質量%である。
本発明の組成物には必要に応じて適切な任意的成分を加えることができる。代表的任意成分として、シランカップリング剤を(C)成分として説明する。
[(C)成分]
一般的なシランカップリング剤を用いることができ、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有シランカップリング剤、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等のイソシアネート基含有シランカップリング剤、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有シランカップリング剤、アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤等があげられ、ビニル基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤が好ましい。
(C)成分の配合量としては全組成物に対し0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%以下である。
[その他の成分]
本発明のプライマー組成物に必要に応じて添加されるその他任意成分としては、例えば金属腐食抑制剤として、ベンゾトリアゾール、ブチルヒドロキシトルエン、ハイドロキノンまたはその誘導体を配合してもよい。これらは、LEDランプが過酷な外部環境に曝されて、例えば大気中の硫黄化合物がLEDランプの封止体(付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物からなる)を透過した場合に、この封止体で封止された基板上の金属電極、特にAg電極の腐食をより効果的に抑制する成分である。
また(A)成分中のSiH基と付加反応硬化型シリコーン組成物との接着力を向上させるために付加反応の触媒である白金触媒を本組成物の安定性を損なわない量添加しても良い。
さらに、その他任意成分として補強性充填剤、染料、顔料、耐熱性向上剤、酸化防止剤、接着促進剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
[調製]
本発明のプライマー組成物の製造方法としては、(A)成分、(B)成分、および所要の任意成分を常温下で混合撹拌機により均一に混合する方法等が挙げられる。
<光半導体装置>
次に、本発明に係る光半導体装置を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る光半導体装置の一例であるLEDランプを示す断面図である。光半導体装置1は、上述したプライマー組成物2により、光半導体素子としてLED3を実装した基板4と、LED3を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物5とが接着されている。基板4には、Ag電極などの金属電極6が形成されており、ボンディングワイヤ7でLED3の電極端子(図示略)と金属電極6とが電気的に接続されている。
付加反応硬化型シリコーンの硬化物5は、少なくとも、ビニル基含有ポリオルガノシロキサン、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンおよび白金系触媒を含有する付加反応硬化型シリコーン組成物を硬化させることによって得られ、透明な硬化物であり、ゴム状弾性体であることが好ましい。該シリコーン組成物には、その他任意成分として反応抑制剤、着色剤、難燃性付与剤、耐熱性向上剤、可塑剤、補強性シリカ、接着性付与剤等を硬化物の透明性に影響を与えない範囲で添加してもよい。
基板4の構成材料としては、ポリフタルアミド樹脂、各種繊維強化プラスチック、セラミックス等が挙げられ、特に耐熱性が良好な点から、アルミナセラミックスが好ましい。
光半導体装置1の製造方法としては、予め、AgメッキでAg電極などの金属電極6が形成された基板4にLED3などの光半導体素子を接着剤で接合して、ワイヤボンディングによりLED3の電極端子(図示略)と金属電極6とを電気的に接続しておき、この後、LED3が実装された基板4を必要に応じて清浄にしてから、スピンナー等の塗布装置や噴霧器でプライマー組成物2を基板4に塗布した後、加熱、風乾などによりプライマー組成物2中の溶剤を揮発させ、好ましくは厚さ10μm以下、より好ましくは0.01〜1μmの被膜を形成する。プライマー処理した後、付加反応硬化型シリコーン組成物をディスペンサー等で塗布し、室温で放置または加熱硬化させて、ゴム状の硬化物5でLED3を封止する。
このとき、本発明に係るプライマー組成物を使用することで、LED等の光半導体素子を実装した基板と付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物とを強固に接着し、高い信頼性の光半導体装置、特にLEDランプを提供できる。
また、LEDランプが過酷な外部環境に曝されて、大気中の硫黄化合物などが該シリコーン組成物の硬化物内に透過するような場合にも、このプライマー組成物を使用することで基板上の金属電極、特にAg電極の腐食を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、光半導体素子の一例としてLEDを用いて説明したが、これ以外に、例えばフォトトランジスタ、フォトダイオード、CCD、太陽電池モジュール、EPROM、フォトカプラなどに適用することもできる。
本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
−SiH基含有メタクリル酸エステル重合体の合成−
メタクリル酸メチル43質量部、下記構造のSiH含有メタクリル酸エステル22質量部、IPA(イソプロピルアルコール)と酢酸エチルの質量比100:500の混合溶剤600質量部、およびAIBN(2,2'-アゾビスイソブチロニトリル)0.5質量部を反応容器内で80℃で3時間加熱攪拌し、SiH基含有メタクリル酸エステル重合体を含有する溶液を調製した。
Figure 0004870176
[合成例2]
−SiH基含有メタクリル酸エステル重合体の合成−
メタクリル酸メチル57質量部、下記構造のSiH含有メタクリル酸エステル24質量部、酢酸エチル600質量部、およびAIBN(2,2'-アゾビスイソブチロニトリル)0.5質量部を80℃で反応容器内で3時間加熱攪拌し、SiH基含有メタクリル酸エステル重合体を含有する溶液を調製した。
Figure 0004870176
[比較合成例1]
メタクリル酸メチル100質量部、酢酸エチル900質量部、およびAIBN(2,2'-アゾビスイソブチロニトリル)0.5質量部を反応容器内で80℃で3時間加熱攪拌し、メタクリル酸メチル重合体を含有する溶液を調製した。
[比較合成例2]
メタクリル酸メチル83質量部、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン17質量部、酢酸エチル900質量部、およびAIBN(2,2'-アゾビスイソブチロニトリル)0.5質量部を80℃で3時間加熱攪拌し、メタクリル酸メチル重合体を含有する溶液を調製した。
[実施例1]
上記合成例1で調製したSiH基含有メタクリル酸エステル重合体の酢酸エチル溶液100質量部にビニルトリメトキシシラン1質量部、ハイドロキノン0.1質量部を添加、攪拌し、プライマー組成物を得た。
得られたプライマー組成物について以下のようにして特性を評価した。結果を表1に示す。
[外観]
得られたプライマー組成物をアルミナセラミックス基板に刷毛塗りし、23℃で30分間放置して乾燥させてプライマー組成物被膜を形成した。得られたプライマー組成物被膜上に付加反応硬化型シリコーンゴム組成物(信越化学工業株式会社製、試作品)を塗布して150℃で1時間硬化させて、得られた硬化物層の外観を観察した。
[透過率]
得られたプライマー組成物をスライドガラス上に刷毛塗りし、23℃で30分間放置して乾燥させてプライマー組成物被膜を形成した。このプライマー組成物被膜を形成したスライドガラスの波長400nmにおける透過率を、空気をブランク(対照)として測定した。
次に、プライマー組成物被膜を形成したスライドガラスを150℃で500時間放置した後にスライドガラスの透過率を上記と同様にして測定した。
[接着性(接着強度)]
2枚の幅25mmのアルミナセラミックス板11、12(ケーディーエス社製)のおのおのの片面にプライマー組成物を厚さ0.01mmで塗布し、23℃で60分放置して乾燥させプライマー組成物被膜を形成した。この2枚のアルミナセラミックス板のそれぞれの端部を、図2に示すように、プライマー組成物被膜を形成した側の面を対向させて、その間に付加反応硬化型シリコーンゴム組成物(信越化学工業株式会社製、試作品)13を1mm厚で挟み込むようにして重ね、150℃で2時間加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させた。こうしてシリコーンゴム硬化物層13で接着された二枚のアルミナセラミックス板11、12からなるテストピース14を作製した(このとき、接着面積25mm×10mm=250mm)。
このテストピースを構成するアルミナセラミックス板11,12のおのおのの接着されていない端部を反対方向(図2における矢印方向)に引っ張り試験機(島津製作所製、オートグラフ)を用いて引張速度50mm/分で引っ張り、破断に到った際の引張り力を測定し、単位面積あたり引張力を求め、接着強度(MPa)として表した。
[腐食性試験]
得られたプライマー組成物を銀メッキ板に刷毛塗りし、23℃で30分放置して乾燥させてプライマー組成物被膜を形成した。このプライマー組成物被膜上に付加反応硬化型シリコーンゴム組成物(信越化学工業株式会社製、試作品)を1mm厚で塗布し、150℃で1時間硬化させてゴム状弾性体層を形成しテストピースを作製した。このテストピースを硫黄結晶0.1gとともに100ccガラス瓶に入れ密閉して70℃で放置し、1日後、7日後、および10日後の各時点でシリコーンゴム層を剥がして、銀メッキ層の腐食の程度を目視で観察し、表2には次の基準で表した。
○・・・腐食(変色)なし
△・・・多少の腐食(変色)あり
×・・・黒変あり
[実施例2]
上記合成例2で調製したSiH基含有メタクリル酸エステル重合体の酢酸エチル溶液100質量部にビニルトリメトキシシラン1質量部、ハイドロキノン0.1質量部を添加、攪拌し、プライマー組成物を得た。この組成物を実施例1と同様にして特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
アルミナセラミックス板11、12のいずれにもプライマー組成物を塗布しない以外は実施例1に記載の方法と同様にして接着性試験および腐食性試験を行った。
[比較例2]
比較合成例1にて調製したメタクリル酸エステル重合体の酢酸エチル溶液100質量部にビニルトリメトキシシラン1質量部、ハイドロキノン0.1質量部を添加、攪拌しプライマー組成物を得た。この組成物を実施例1と同様にして特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
比較合成例2にて調製したメタクリル酸エステル重合体の酢酸エチル溶液100質量部に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1質量部、テトラ−n−ブチルチタネート1質量部を添加、攪拌し、プライマー組成物を得た。この組成物を実施例1と同様にして特性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004870176
(注)
1.透過率の試験で、比較例2および3のプライマー組成物被膜には150℃、500時間の加熱した時点でクラックが生じた。
表1から明らかなように、SiH基含有メタクリル酸エステル重合体を配合した各実施例は、アルミナセラミックス板と、付加反応硬化型シリコーン組成物のゴム状硬化物とを強固に接着する。
スライドガラスに塗布したプライマー組成物の塗膜自身の耐熱性試験では変色がなく膜自身の変化も無く耐熱性も優れている。
また、アルミナセラミックス板の代わりに、Agメッキ板を使用した腐食性試験では、各実施例は1日経過後で変色がなく、10日経時しても変色(腐食)抑制の効果がある。
1 光半導体装置
2 プライマー組成物層
3 LED
4 基板
5 ゴム状硬化物
6 金属電極
11 アルミナセラミックス板
12 アルミナセラミックス板
13 シリコーンゴム硬化物層
14 テストピース

Claims (3)

  1. 光半導体素子を実装した基板と、前記光半導体素子を封止する付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物とを接着するプライマー組成物であって、
    (A)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも一つ含有した(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、または、該ケイ素原子に結合した水素原子を含有した(メタ)アクリル酸エステルと、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体、ならびに、
    (B)溶剤
    を含有することを特徴とするプライマー組成物。
  2. 前記(B)成分の配合量が、該組成物全体の70質量%以上であることを特徴とする請求項1に係るプライマー組成物。
  3. さらに、(C)シランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1または2に係るプライマー組成物。
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