JP4869830B2 - ガラス保護用粘着シート類および自動車ガラス用保護フィルム - Google Patents

ガラス保護用粘着シート類および自動車ガラス用保護フィルム Download PDF

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Description

本発明は、粘着シート類、より詳細には、ガラス面を有する被着体の表面保護に用いる粘着シート類に関する。また、本発明は、前記粘着シート類を用いた自動車ガラス用保護フィルムに関する。
近年、保管や流通過程における傷などの損傷を防止するため、電気・電子材料や精密機械を中心に、木製製品、金属製品、ガラス製品、プラスチック製品など、様々な分野で表面保護シートが用いられている。また、輸出自動車などの保管や流通過程においても、自動車本体(金属部分、プラスチック部分など)への傷などを保護するため、ポリオレフィン系樹脂のフィルムに粘着剤層を形成した表面保護フィルムなどが用いられている。
しかしながら、夏場などの屋外暴露では屋根部の温度が80℃以上にも達するとされる上述の自動車向け用途のように、屋外の高温下に長期間保管、放置される用途にあっては、紫外線や熱等による強度や柔軟性等の劣化、接着力の経時上昇などにより、ガラス面に接着した保護用フィルムを剥離することが困難になる問題点があった。
また、自動車ガラスの表面保護用に用いるためには、保管や流通過程において、保護用フィルムを貼り付けた状態で個々の自動車を随時動かす必要があるため、運転に支障のない透明性が求められる。
さらには、特に輸出用の自動車などにおいては、完成車両が需要者に渡るまでに屋外に数ヶ月から半年程度の一時保管を経る場合が多く、かかる保管期間中や輸送中に強風や台風等の激しい天候に遭遇した場合、小石や砂などによりガラス面に傷やひびなどの破損を生じてしまう問題があることが判明した。一般に、自動車の塗装部分の損傷の場合には、再仕上げなどにより部分的に補修することが可能であるが、自動車のガラス部分に生じた傷やひびの場合には、一部であっても全面取替えを要するため、作業的、コスト的にも大きな問題となる。このため、近年、自動車などの出荷、保管時におけるガラス面を保護するための保護材が求められつつある。
これら上述した問題点を改善する試みとして、ガラス面を保護する材料が提案されている。たとえば、ポリプロピレンからなる支持体にポリエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる粘着剤を用いた表面保護フィルムが開示されている(たとえば、特許文献1参照)。しかし、かかる提案では、実際の使用環境下の80℃程度の保管であっても剥離後に糊残りを生じてしまい、耐候性および耐衝撃性に不十分であり、特に屋外にて保管、保護が行われることが多い自動車ガラス用への適用は不十分であることが判明した。
一方、表面保護シートとは異なる手法として、自動車のウインドガラスの一部をカバーシートで覆うガラス保護装置が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。しかし、かかる提案においては、コスト面や作業性に劣るとともに透明性に劣るため、保管や流通過程において個々の自動車を随時動かす必要がある自動車ガラス用への適用は不十分である。
特開2001−150608号公報 特開2004−106820号公報
本発明は、このような事情に照らし、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れたガラス保護用粘着シート類、および前記ガラス保護用粘着シート類を用いた自動車ガラス用保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に示す粘着シート類により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の粘着シート類は、ガラス保護用であって、
モノマー単位として、(A)2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート40〜99.9重量%、(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマー0.1〜10重量%、および、(C)前記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマー0〜59.9重量%含有してなる(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤組成物からなる粘着剤層、ならびに、ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層からなる3層構造を有する支持体、
を有することを特徴とする。
本発明によると、実施例の結果に示すように、上述の特定のモノマー単位組成からなる(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとして用いた粘着剤組成物からなる粘着剤層を、ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層からなる3層構造を有する支持体上に形成した粘着シート類は、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れたものとなる。
上記粘着剤層が、かかる特性を発現する理由の詳細は明らかではないが、上述の特定のモノマー単位組成からなる(メタ)アクリル系ポリマーを用いた粘着剤層と上述の特定構造の支持体を組み合わせることにより、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性をバランスよく奏することができると推測される。
本発明においては、モノマー単位として、(A)2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート40〜99.9重量%、(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマー0.1〜10重量%、および、(C)前記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマー0〜59.9重量%含有してなる(メタ)アクリル系ポリマーが用いられる。かかる(メタ)アクリル系ポリマーを粘着剤組成物のベースポリマーとして用いることにより、耐候性およびガラスへの接着信頼性に優れた粘着シート類となる。
なお、本発明における(メタ)アクリル系ポリマーとは、アクリル系ポリマーおよび/またはメタクリル系ポリマーをいう。また(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートをいい、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとは、アクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタアクリル酸アルキルエステルをいう。
本発明の粘着シート類においては、上記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、さらに耐候安定剤0.1〜5.0重量部を前記粘着剤組成物に含有してなることが好ましい。かかる耐候安定剤を所定量含有させることにより、より確実に耐候性優れたものとなる。
なお、本発明における耐候安定剤とは、紫外線吸収剤、光安定剤、または酸化防止剤をいい、これらの化合物は耐候安定剤として、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明の粘着シート類においては、上記(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマーがヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートであることが好ましい。
さらに、本発明においては、上記粘着剤層のゲル分率が70〜98重量%であることが好ましい。
一方、本発明の粘着シート類において、上記支持体のポリプロピレン層がポリプロピレンのホモポリマー、またはポリプロピレン96〜99.9モル%にエチレン、ブテンなどのモノマー0.1〜4モル%をランダム共重合したポリプロピレンのランダムコポリマー(ランダムポリプロピレン)を50〜90重量%含むものであることが好ましい。かかる支持体を用いることにより、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性をよりバランスよく奏するものとなる。
また、上記支持体のポリプロピレン層の厚みが30〜100μmであることが好ましい。
さらに、本発明の粘着シート類において、耐衝撃性試験における傷面積率が0.20%以下であることが好ましく、0.16%以下であることがより好ましく、0.12%以下であることがさらに好ましい。上記の値を有する粘着シート類は、屋外等での長期保管、流通過程を経るガラス保護用途向けとして特に適したものとなる。
なお、本発明における耐衝撃性試験(耐衝撃性の評価)は、試験片寸法のガラスに作製した粘着シートを貼り付けたサンプルを用い、下記試験条件にて飛石試験機(スガ試験機製、JA−400)により試験を行い、試験後の各被着体の一定面積あたりの傷面積率(%)を下記式により算出し数値化したものをいう。
傷面積率(%)=[(傷部分の総面積)/(全体の面積)]×100
他方、本発明の自動車ガラス用保護フィルムは、上記いずれかの粘着シート類を1種以上用いてなることを特徴とする。本発明の自動車ガラス用保護フィルムによると、上記のごとき作用効果を奏する粘着シート類を用いるため、自動車ガラスの表面保護フィルム向けの、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れた機能を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
すなわち、本発明の粘着シート類は、ガラス保護用であって、
モノマー単位として、(A)2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート40〜99.9重量%、(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマー0.1〜10重量%、および、(C)上記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマー0〜59.9重量%含有してなる(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤組成物からなる粘着剤層、ならびに、ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層からなる3層構造を有する支持体、
を有することを特徴とする。
本発明に用いられる(メタ)アクリル系ポリマーとしては、モノマー単位として、(A)2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート40〜99.9重量%、(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマー0.1〜10重量%、および、(C)前記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマー0〜59.9重量%含有してなるものが用いられる。
本発明における上記(A)成分として、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが40〜99.9重量%が用いられるが、50〜99重量%であることがより好ましく、60〜98重量%であることがより好ましい。なお、40重量%未満では、ガラス面に対する接着力の低下を招く場合がある。
本発明における上記(B)成分として、官能基含有(メタ)アクリル系モノマーが用いられる。かかる官能基含有(メタ)アクリル系モノマーは、主として、基材への密着性を向上させ、また被着体への初期接着性を良くするために用いられる。
本発明における官能基含有(メタ)アクリル系モノマーとは、分子内に1つ以上のカルボキシル基、酸無水物基、水酸基などの官能基を有するアクリル系モノマーをいい、たとえば、カルボキシル基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーなどがあげられる。なかでも、ヒドロキシル基含有モノマーなどが好適に用いられる。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などがあげられる。なかでも、特にアクリル酸、およびメタクリル酸が好ましく用いられる。
上記酸無水物基含有モノマーとしては、たとえば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などがあげられる。
上記ヒドロキシル基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどがあげられる。
本発明において、上述の官能基含有(メタ)アクリル系モノマーは、単独で使用しても良く、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は(メタ)アクリル系ポリマーの単量体全体において、0.01〜10重量%であり、0.01〜7重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%であることがより好ましい。0.01重量%未満では、基材との密着性が低下する場合があり、一方、10重量%を越えると、接着力の経時上昇を招く場合がある。
本発明における上記(C)成分として、上記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマーが用いられる。上記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマーとは、主として、初期接着力や経時接着力の調整、さらには凝集力の調整などの目的で必要に応じて用いられる。
共重合可能なビニル系モノマーとして、たとえば、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステルモノマー、芳香族ビニルモノマーなどの凝集力・耐熱性向上成分や、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、ビニルエーテルモノマーなどの接着力向上や架橋化基点としてはたらく官能基を有す成分、ならびに、アルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー((メタ)アクリル酸アルキルエステル)、その他のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー((メタ)アクリル酸アルキルエステル)などを適宜用いることができる。これらのモノマー化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記スルホン酸基含有モノマーとしては、たとえば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などがあげられる。
上記リン酸基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートがあげられる。
上記シアノ基含有モノマーとしては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどがあげられる。
上記ビニルエステルモノマーとしては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ビニルピロリドンなどがあげられる。
上記芳香族ビニルモノマーとしては、たとえば、スチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
上記アミド基含有モノマーとしては、たとえば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどがあげられる。
上記アミノ基含有モノマーとしては、たとえば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステルなどがあげられる。
上記イミド基含有モノマーとしては、たとえば、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミドなどがあげられる。
上記エポキシ基含有モノマーとしては、たとえば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあげられる。
上記ビニルエーテルモノマーとしては、たとえば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどがあげられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、炭素数2〜14のアルキル基を有する(メタ)(メタ)アクリレートであれば特に制限はないが、炭素数3〜13が好ましく、4〜12のものがより好ましい。また、上記炭素数5以上のアルキル基は、直鎖または分岐鎖のいずれも使用できるが、ガラス転移点が低いことから分岐鎖のものが好ましい。
より具体的には、たとえば、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどがあげられる。なかでも、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどが好適に用いられる。
その他のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、たとえば、ケイ素原子を含有するシラン系モノマーなどがあげられる。
本発明において、共重合可能なビニル系モノマーは、単独で使用しても良く、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は(メタ)アクリル系ポリマーの単量体全体において、0〜59.9重量%であり、0〜49.9重量%であることが好ましく、0〜39.9重量%であることがより好ましい。60重量%を超えると、初期接着力の低下を招く場合がある。
本発明に用いられる(メタ)アクリル系ポリマーは、重量平均分子量が10万以上、好ましくは25万以上、さらに好ましくは40万以上であることが望ましい。重量平均分子量が10万より小さい場合は、耐久性に乏しくなり、粘着剤層の凝集力が小さくなることにより糊残りを生じる傾向がある。一方、作業性の観点より、上記重量平均分子量は100万以下が好ましい。なお、重量平均分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定して得られたポリスチレン換算値である。
また、粘着性能のバランスが取りやすい理由から、上記(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)が0℃以下(通常−100℃以上)、好ましくは−10℃以下であることが望ましい。ガラス転移温度が0℃より高い場合、ポリマーが流動しにくく被着体への濡れが不十分となり、被着体と粘着シート類の粘着剤層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。なお、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、用いるモノマー成分や組成比を適宜変えることにより上記範囲内に調整することができる。なお、ガラス転移温度(Tg)(℃)は、一般的な値を採用してよく、たとえば、Polymer Handbook Fourth Edition(J.Brandupら編、1999 John Wiley & Sons, Inc)VI章198から253項に記載されている数値等を用いることができる。また、新規ポリマーの場合には、粘弾性測定法(剪断法、測定周波数:1Hz)における損失正接(tanδ)のピーク温度をガラス転移温度(Tg)として採用すればよい。
このような上記(メタ)アクリル系ポリマーの製造は、溶液重合、塊状重合、乳化重合などの公知のラジカル重合法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などいずれでもよい。
なお、溶液重合においては、重合溶媒として、たとえば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロへキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、メシチレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、水、各種水溶液などが用いられる。反応は窒素などの不活性ガス気流下で、通常、60〜80℃程度で、4〜10時間程度行われる。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤などは特に限定されず適宜選択して使用することができる。
本発明に用いられる重合開始剤としては、たとえば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬製、VA−057)などのアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキシド、ジ−n−オクタノイルパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキシド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムの組み合わせなどの過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤などをあげることができるが、これらに限定されるものではない。
上記重合開始剤は、単独で使用しても良く、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー100重量部に対して、0.005〜1重量部程度であることが好ましく、0.02〜0.5重量部程度であることがより好ましい。
また、本発明においては、重合において連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤を用いることにより、アクリル系ポリマーの分子量を適宜調整することができる。
連鎖移動剤としては、たとえば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグルコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノールなどがあげられる。
これらの連鎖移動剤は、単独で使用しても良く、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー100重量部に対して、0.01〜0.1重量部程度である。
本発明の(メタ)アクリル系ポリマーは、上記のような構成を有するものである。また、本発明における粘着剤組成物は、上記(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとするものである。
本発明の粘着剤組成物は、上記の(メタ)アクリル系ポリマーを、架橋剤を用いて架橋することにより、より耐候性・耐熱性などに優れたものとなる。本発明に用いられる架橋剤としては、上記の官能基含有(メタ)アクリル系モノマーの官能基と反応(結合形成)可能な官能基を少なくとも2つ以上分子内に有する化合物が用いられ、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン系樹脂、アジリジン誘導体、および金属キレート化合物などが用いられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
このうち、ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート、乳化型イソシアネートなどがあげられる。
より具体的には、ポリイソシアネート化合物としては、たとえば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業製、商品名コロネートL)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業製、商品名コロネートHL)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業製、商品名コロネートHX)などのイソシアネート付加物、自己乳化型ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、商品名アクアネート200)などがあげられる。これらのポリイソシアネート化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
オキサゾリン化合物としては、たとえば、2−オキサゾリン、3−オキサゾリン、4−オキサゾリン、5−ケト−3−オキサゾリン、エポクロス(日本触媒製)などがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物としては、たとえば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名TETRAD−X、三菱瓦斯化学製)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン(商品名TETRAD−C、三菱瓦斯化学製)、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジル−o−トルイジンなどのポリグリシジルアミン化合物などがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
メラミン系樹脂としてはヘキサメチロールメラミン、水溶性メラミン系樹脂などがあげられる。
アジリジン誘導体としては、たとえば、市販品としての商品名HDU(相互薬工製)、商品名TAZM(相互薬工製)、商品名TAZO(相互薬工製)などがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
金属キレート化合物としては、金属成分としてアルミニウム、鉄、スズ、チタン、ニッケルなど、キレート成分としてアセチレン、アセト酢酸メチル、乳酸エチルなどがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
これらの架橋剤の使用量は、架橋すべき(メタ)アクリル系ポリマーとのバランスにより、さらには、粘着シート類としての使用用途によって適宜選択される。(メタ)アクリル系ポリマーの凝集力により充分な耐候性、耐熱性を得るには一般的には、上記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、1〜10重量部含有されていることが好ましく、2〜8重量部含有されていることがより好ましい。含有量が1重量部よりも少ない場合、架橋剤による架橋形成が不十分となり、溶剤不溶分率が低下する傾向があり、また、粘着剤層の凝集力が小さくなり、糊残りの原因となる傾向がある。一方、含有量が10重量部を超える場合、粘着剤層の初期接着力が不足し、また、ポリマーの凝集力が大きく、流動性が低下し、被着体への濡れが不十分となって、はがれの原因となる傾向がある。
また、本発明の粘着シート類は、上記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、さらに耐候安定剤0.1〜5.0重量部を上記粘着剤組成物に含有することにより、より耐候性および再剥離性に優れたものとなる。また、上記耐候安定剤は0.1〜3.0重量部用いることが好ましく、0.1〜2.0重量部用いることがより好ましい。
本発明における耐候安定剤とは、紫外線吸収剤、光安定剤、または酸化防止剤をいい、これらの化合物は耐候安定剤として、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
紫外線吸収剤としては、たとえば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤など公知の紫外線吸収剤を適宜使用することができる。これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
光安定剤としては、たとえば、ヒンダードアミン系光安定剤やベンゾエート系光安定剤など公知の光安定剤を適宜使用することができる。これらの光安定剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
酸化防止剤としては、たとえば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、ラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤など公知の酸化防止剤を適宜使用することができる。これらの酸化防止剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
さらに本発明の粘着剤組成物には、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、たとえば、着色剤、顔料などの粉体、染料、界面活性剤、可塑剤、粘着性付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、界面活性剤、軟化剤、帯電防止剤、無機または有機の充填剤、金属粉、粒子状、箔状物などを使用する用途に応じて適宜添加することができる。また、これらの任意成分の配合量は、表面保護材の分野で通常用いられている使用量を用いることができる。
一方、本発明の粘着剤層は、上記のような(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤組成物からなるものである。また、本発明の粘着剤層は、上記粘着剤組成物を架橋してなるものから形成することもできる。その際、上記粘着剤組成物の架橋は、上記粘着剤組成物の塗布後に行うのが一般的であるが、架橋後の粘着剤組成物からなる粘着剤層を支持体などに転写することも可能である。
支持体上に粘着剤層を形成する方法は特に問わないが、たとえば、上記粘着剤組成物を剥離処理したセパレーターなどに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を支持体に形成する方法、または支持体上に上記粘着剤組成物を塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を支持体に形成する方法などにより作製される。その後、粘着剤層の成分移行の調整や架橋反応の調整などを目的として養生(エージング処理)を行なってもよい。また、粘着剤組成物を支持体上に塗布して粘着シート類を作製する際には、支持体上に均一に塗布できるよう、該組成物中に重合溶剤以外の一種以上の溶媒(溶剤)を新たに加えてもよい。
本発明において用いられる溶媒としては、たとえば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロへキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、メシチレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、水、各種水溶液などがあげられる。これらの溶剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明の粘着剤層の形成方法としては、粘着シート類の製造に用いられる公知の方法が用いられる。具体的には、たとえば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法があげられる。
また、上記粘着剤層の表面にはコロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの表面処理をおこなってもよい。
本発明においては、架橋された粘着剤層のゲル分率が、70〜98重量%となるようにイソシアネート系架橋剤の添加量を調整することが好ましく、80〜97重量%となるように添加量を調整することがより好ましく、85〜97重量%となるように添加量を調整することがさらに好ましい。ゲル分率が70重量%より小さくなると、凝集力が低下するため耐久性や曲面接着性に劣る場合があり、98重量%を超えると、接着性に劣る場合がある。
本発明における粘着剤組成物のゲル分率とは、粘着剤層の乾燥重量W(g)を酢酸エチルに浸漬した後、前記粘着剤層の不溶分を酢酸エチル中から取り出し、乾燥後の重量W(g)を測定し、(W/W)×100として計算される値をゲル分率(重量%)とした。
より具体的には、たとえば、4フッ化エチレン樹脂膜(日東電工製、ニトフロン、NTF1122、孔径:0.2μm)に架橋後の粘着剤層をW(g)(約100mg)採取した。次いで、前記サンプルを酢酸エチル中に約23℃下で7日間浸漬し、その後、前記サンプルを取り出し、130℃で2時間乾燥し、得られた粘着剤層のW(g)を測定した。このWおよびWを上記の式に当てはめることにより、ゲル分率(重量%)を求めた。
所定のゲル分率に調整するためには、イソシアネート系架橋剤の添加量を調整することとともに、架橋処理条件(加熱処理温度、加熱時間など)の影響を十分考慮する必要がある。
また、かかる架橋処理は、粘着剤層の乾燥工程時の温度で行ってもよいし、乾燥工程後に別途架橋処理工程を設けて行ってもよい。
なお、本発明においては、上記粘着剤層の乾燥後の厚みが5〜50μm、好ましくは10〜30μm程度となるように作製する。
このような表面に粘着剤が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(剥離シート、セパレーター、剥離ライナー)で粘着剤層を保護してもよい。
セパレーター(剥離シート、剥離ライナー)の構成材料としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などをあげることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのフィルムとしては、上記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。
上記セパレーターの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。
上記セパレーターには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉などによる離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理もすることもできる。特に、上記セパレーターの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理を適宜おこなうことにより、上記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
なお、上記の製造方法において、剥離処理したシート(剥離シート、セパレーター、剥離ライナー)は、そのまま粘着シート類のセパレーターとして用いることができ、工程面における簡略化ができる。
本発明の粘着剤層は、上記のような構成を有するものである。
また、本発明の粘着シート類は、上記の構成を有する粘着剤層を支持体の片面または両面に形成してなるものである。
なお、本発明において、シート類とは平面状の材料を意味し、通常、テープ、フィルムとよばれるものを含む。
本発明の支持体としては、ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層からなる3層構造を有する樹脂層が用いられる。
上記支持体には、ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層からなる3層構造を少なくとも含む多層構造の樹脂層を用いることができ、本発明の効果を損なわない範囲で、各層の層間や表面にその他の層を含んでいてもよい。
ポリプロピレンは透明性、耐熱性に優れ、ある程度の耐衝撃性を有する材料であるが、粘着剤層との密着性を十分に得ることが困難である。そこで、本発明においては、上述のようにポリエチレン層を粘着剤層側に設けるとともに、さらに、カールなどの現象を抑制するために、表面側の外層も同じくポリエチレン層を設けることにより、耐衝撃性、耐候性、接着性をバランスよく奏する粘着シート類となることを見出した。
特に屋外使用を考慮し、耐候性と耐衝撃性の観点から、最外層にポリエチレン系樹脂層からなるポリエチレン層が用いられる。ポリエチレン系樹脂層としては、たとえば、エチレン系ポリマー(低密度、高密度、リニア低密度等)、エチレン・αオレフィン共重合体などのオレフィン系ポリマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・αオレフィン共重合体などのエチレンと他モノマーとのオレフィン系ポリマーなどからなる樹脂層があげられる。これらのポリエチレン層を用いることにより、耐候性、耐衝撃性、透明性、ならびに、最外層および他層との密着性の観点において好ましいものとなる。
上記ポリエチレン層におけるポリエチレンユニットの含有量は60重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上である。ポリエチレンユニットの含有量が50重量%未満であると、粘着剤層との投錨力が低下し、強粘着化した場合や経時にて粘着力が上昇した場合に糊残りが発生しやすくなる。また、上記最外層は樹脂を延伸したものであっても無延伸のものでもよい。また、これらのポリエチレン系樹脂層は単独で使用してもよく、また2種以上を貼り合せて使用してもよい。
上記ポリエチレン層の厚さはそれぞれ3〜30μm、特に5〜20μmが一般的であるが、これに限定されない。
上記ポリプロピレン層として、ポリプロピレン系樹脂層が用いられる。ポリプロピレン系樹脂層としては、たとえば、プロピレン系ポリマー(ホモポリマー、分子鎖中にプロピレン以外のエチレンまたは他のコモノマーをランダムに挿入したランダム共重合ポリマー(以下、ランダムポリプロピレンという)、分子鎖中にエチレンをブロック的に共重合したブロック共重合ポリマー(以下、ブロックポリプロピレンという)、なお、商業上のブロックポリプロピレンは純粋なブロック共重合体に限定されず、ホモポリマーのマトリックス中にブロック共重合物以外の副生成物であるエチレンやエチレン・プロピレンゴムが混合物として存在する場合も多いが、これらも包含してブロックポリプロピレンという)、熱可塑性エラストマー(TPE)や熱可塑性ポリオレフィン系樹脂(TPO)などとして知られているインパクト共重合体(インパクト共重合体は、通常ホモポリマーのマトリックス中にエチレン・プロピレンゴムを50%程度まで含有しているものをいい、ブロックポリプロピレンに比較しゴム分の含有量が多いTPOやTPEをいう)、エチレン・プロピレン共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・αオレフィン共重合体などのオレフィン系ポリマーなどのプロピレンと他モノマーとのオレフィン系ポリマーなどからなる樹脂層があげられる。これらのポリプロピレン層を用いることにより、耐候性、耐衝撃性、透明性、ならびに、最外層および他層との密着性の観点において好ましいものとなる。
上記ポリプロピレン層におけるポリプロピレンユニットの含有量は60重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上である。ポリプロピレンユニットの含有量が50重量%未満であると、耐熱性に劣り、屋外使用時に浮きが発生しやすくなる。また、上記ポリプロピレン層は樹脂を延伸したものであっても無延伸のものでもよい。また、これらのポリプロピレン系樹脂層は単独で使用してもよく、また2種以上を貼り合せて使用してもよい。
上記ポリプロピレン層の厚さはそれぞれ30〜150μm、特に30〜100μmが一般的であるが、これに限定されない。
また、上記ポリエチレン層と上記ポリプロピレン層の層間の密着性を向上させるために、上記ポリプロピレン層に改質剤を含有させる手法、またはポリエチレンユニットを含有するポリプロピレン系樹脂層をポリプロピレン層に用いる手法などを用いることができる。
上述の接着性を向上させるためにポリプロピレン層に用いる樹脂としては、たとえば、非晶性軟質ポリプロピレン系材料やポリプロピレンのブロックコポリマー(ブロックポリプロピレン)などをあげることができる。また、より具体的な例としては、たとえば、タフセレン(住友化学製)などがあげられる。
なかでも、上記ポリプロピレン層として非晶性軟質ポリプロピレン系材料を0〜50重量%含むものであることが好ましく、5〜40重量%含まれることがより好ましい。非晶性軟質ポリプロピレン系材料の含有量が50重量%以上であると、耐熱性に劣る場合がある。
また、上記ポリプロピレン層におけるポリエチレンユニットの含有量は0〜20重量%であることが好ましい。ポリエチレンユニットの含有量が20重量%以上であると、ポリプロピレンユニットとポリエチレンユニットが相分離しやすくなり、透明性が得られなくなる場合がある。
上述の3層構造を含む樹脂層(支持体)の厚さは40〜170μm、特に50〜120μmが一般的であるが、これに限定されない。
また、他の樹脂層、粘着剤層、下塗り剤等との密着性を向上させるため、支持体(または各樹脂層)の表面には、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの表面処理をおこなってもよい。また、支持体(樹脂層)には背面処理を行ってもよい。
また、耐候性の観点より、本発明の透明性等を損なわない範囲内で、上記支持体(または各樹脂層)に耐候安定剤を用いた処理を適宜行うことができる。
上記耐候安定剤(紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤)を用いた処理は、上記樹脂層表面に塗布処理、または転写処理、上記樹脂層への練りこみ等によっておこなうことができる。
紫外線吸収剤としては、たとえば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤など公知の紫外線吸収剤を適宜使用することができる。これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記紫外線吸収剤の添加量は、各樹脂層のベースポリマー100重量部に対して、5重量部以下が好ましく、より好ましくは3重量部以下、さらに好ましくは0.1〜1重量部程度である。
光安定剤としては、たとえば、ヒンダードアミン系光安定剤やベンゾエート系光安定剤など公知の光安定剤を適宜使用することができる。これらの光安定剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記光安定剤の添加量は、各樹脂層のベースポリマー100重量部に対して、5重量部以下が好ましく、より好ましくは3重量部以下、さらに好ましくは0.1〜1重量部程度である。
酸化防止剤としては、たとえば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、ラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤など公知の酸化防止剤を適宜使用することができる。これらの酸化防止剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記酸化防止剤の添加量は、各樹脂層のベースポリマー100重量部に対して、3重量部以下が好ましく、より好ましくは1重量部以下、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部程度である。
また、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記支持体(または各樹脂層)に難燃剤、不活性無機粒子、有機粒子、滑剤、帯電防止剤など任意の添加剤も配合することができる。
また、特に表面保護フィルムに用いる場合には、支持体として耐熱性および耐溶剤性を有すると共に可とう性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルム(支持体)が可とう性を有することにより、ロールコーターなどによって粘着剤組成物を塗布することができ、ロール状に巻き取ることができる。
また、上記支持体(樹脂層)には、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や酸処理、アルカリ処理、プライマー処理、塗布型、練り込み型、蒸着型などの静電防止処理をすることもできる。
また、上記支持体(樹脂層)には、必要に応じて、表面コート層、たとえば、ハードコート層やソフトコート層を適宜設けることもできる。そのような例としては、シリコーン系、メラミン系、ウレタン系、シラン系、アクリレート系などの熱硬化型もしくは化学反応硬化型の表面コート層をあげることができる。これにより、耐擦傷性、耐薬品性、耐候性、防曇性などにおいて、より優れた表面保護フィルムとすることができる。
さらに、本発明の粘着シート類において、耐衝撃性試験における傷面積率が0.20%以下であることが好ましく、0.16%以下であることがより好ましく、0.12%以下であることがさらに好ましい。上記の値を有する粘着シート類は、屋外等での長期保管、流通過程を経るガラス保護用途向けとして特に適したものとなる。
なお、本発明における耐衝撃性試験(耐衝撃性の評価)は、試験片寸法のガラスに作製した粘着シートを貼り付けたサンプルを用い、下記試験条件にて飛石試験機(スガ試験機製、JA−400)により試験を行い、試験後の各被着体の一定面積あたりの傷面積率(%)を下記式により算出し数値化したものをいう。
傷面積率(%)=[(傷部分の総面積)/(全体の面積)]×100
また、本発明の自動車ガラス用保護フィルムは、上記いずれかの粘着シート類を1種以上用いてなることを特徴とする。本発明の自動車ガラス用保護フィルムによると、上記のごとき作用効果を奏する粘着シート類を用いるため、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れた機能を有する。このため、屋外等での長期保管、流通過程を経る自動車ガラス保護用の表面保護フィルムに特に適したものとなる。
なお、本発明において、自動車ガラス用保護フィルムとは、屋内・屋外にて自動車等のガラス面を保護するフィルムを意味し、たとえば、小型自動車、普通乗用車、大型自動車、特殊車両、重機、またはオートバイなどのガラス面の保護向け用途に用いられるものをいう。
本発明は、上述の構成を有することにより、ガラスの表面保護用の、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れた粘着シート類となる。さらには、上記粘着シート類を用いることにより、屋外等での長期保管、流通過程を経る自動車ガラス保護用に特に適した、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れた表面保護フィルムとなる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
<分子量の測定>
重量平均分子量は、GPC装置(東ソー製、HLC−8120GPC)を用いて測定を行った。測定条件は下記の通りである。
・溶離液:THF
・流速:0.5ml/min
・測定温度:40℃
・カラム:TSKgel GMH−H(S)(2本)
・検出器:示差屈折計(RI)
なお重量平均分子量はポリスチレン換算値にて求めた。
<ガラス転移温度(Tg)の測定>
ガラス転移温度(Tg)(℃)は、各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度Tgn(℃)として下記の文献値を用い、下記の式により求めた。
式: 1/(Tg+273)=Σ〔Wn/(Tgn+273)〕
〔式中、Tg(℃)は共重合体のガラス転移温度、Wn(−)は各モノマーの重量分率、Tgn(℃)は各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度、nは各モノマーの種類を表す。〕
文献値:
・2−エチルヘキシルアクリレート:−70℃
・ヒドロキシエチルアクリレート:−15℃
・エチルアクリレート:−22℃
・メチルメタクリレート:105℃
<初期粘着力の測定>
作製した粘着シート(機械方向を長手に150mm×20mm)を、スライドガラス(松浪硝子工業製、MICRO SLIDE GLASS)に貼り付け、2kgのローラーを一往復させる方法で圧着し、23℃×50%RHの環境下で30分間放置し、評価用サンプル(a)を得た。
次いで、上記評価用サンプル(a)を万能引張試験機(島津製作所製、オートグラフ)にて引張速度(クロスヘッド速度)300mm/分、剥離角度180°で粘着シートを剥離したときの粘着力(N/20mm)を測定した。測定は23℃×50%RHの環境下で行った。
<高速剥離粘着力の測定>
作製した粘着シート(150mm×20mm)を、スライドガラス(松浪硝子工業製、MICRO SLIDE GLASS)に貼り付け、2kgのローラーを一往復させる方法で圧着し、23℃×50%RHの環境下で30分間放置し、評価用サンプル(b)を得た。
次いで、上記評価用サンプル(b)を高速剥離試験機(テスター産業製)にて引張速度30m/分、剥離角度180°で粘着シートを剥離したときの粘着力(N/20mm)を測定した。測定は23℃×50%RHの環境下で行った。
<耐候性の評価>
作製した粘着シート(150mm×50mm)を、スライドガラス(松浪硝子工業製、MICRO SLIDE GLASS)に貼り付け、2kgのローラーを一往復させる方法で圧着し、23℃×50%RHの環境下で30分間放置し、評価用サンプル(c)を得た。
上記評価用サンプル(c)をキセノンウェザー(ATLAS製、Ci4000 Xenon Weather Ometer)によりISO 4892−2に準拠して500時間処理を行った。より具体的には、セグメント1(光照射102分、スプレーオフ)およびセグメント2(光照射18分、スプレーオン)からなる1サイクル120分の処理工程を行った。なお、セグメント1およびセグメント2においては、照射照度:0.50W/m(at340nm)、ブラックパネル温度:65℃、試験槽温度:40℃、相対湿度:50%、ラックスプレーオフの条件であった。その後、室温(約23℃)に戻し、評価用サンプル(c’)を得た。
次いで、上記評価用サンプル(c’)を万能引張試験機(島津製作所製、オートグラフ)にて引張速度300mm/分、剥離角度180°で粘着シートを剥離したときの促進耐候性試験後の粘着力(N/20mm)を測定した。測定は23℃×50%RHの環境下で行った。
<定荷重試験>
作製した粘着シート(150mm×50mm)を、スライドガラス(松浪硝子工業製、MICRO SLIDE GLASS)に貼り付け、2kgのローラーを一往復させる方法で圧着し、23℃×50%RHの環境下で48時間放置し、評価用サンプル(d)を得た。
次いで、上記評価用サンプル(d)を80℃に調製した恒温槽内に投入し、30分間エージングをした後、その末端に1gの荷重をかけ、15分後に粘着シートがガラス面より剥離した部位の状態を観察した。なお、評価基準は以下のとおりである。
・糊残りが発生していなかった場合:○
・糊残りが発生していた場合:×
<透明性の評価>
作製した粘着シートの可視光の全光線透過率(%)(分光光度計、MPS−2000、島津製作所製)は、JIS K 7361−1に準拠して測定、評価した。なお、本発明の用途にあっては、全光線透過率が50以上であることが好ましく、70以上であることがより好ましい。
また、作製した粘着シートのヘイズ値(%)(HAZEMETER HM150、村上色彩技術研究所製)は、JIS K 7136に準拠して測定、評価した。なお、本発明の用途にあっては、ヘイズ値が10以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましい。
<耐衝撃性の評価>
耐衝撃性の評価は、試験片寸法のガラス(強化ガラス、藤原工業製、厚さ:5mm)に作製した粘着シートを貼り付けたサンプルを準備し、下記試験条件にて飛石試験機(スガ試験機製、JA−400)により試験を行い、試験後の各被着体の一定面積あたりの傷面積率(%)を下記式により算出し数値化することにより評価した。
傷面積率(%)=[(傷部分の総面積)/(全体の面積)]×100
なお、試験条件は以下の条件でおこなった。
・空気圧力:0.50MPa(5kgf/cm
・吹き付け距離:350mm
・飛石量:約200g/10sec
・石のサイズ:直径3〜5mm
・試験片寸法:幅90mm×高さ145mm
・試験環境:23℃×50%RH
<(メタ)アクリル系ポリマーの調製>
〔アクリル系ポリマー(A)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート100重量部、ヒドロキシエチルアクリレート4重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(キシダ化学製)0.2重量部、および酢酸エチルを仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って10時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(A)溶液(固形分50重量%)を調製した。このアクリル系ポリマー(A)は、重量平均分子量5.4×10、Tg=−68℃であった。
〔アクリル系ポリマー(B)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート50重量部、エチルアクリレート50重量部、メチルメタクリレート5重量部、ヒドロキシエチルアクリレート4重量部、重合開始剤としてジベンゾイルパーオキサイド(日本油脂製、ナイパーBW)0.2重量部、およびトルエンを仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って10時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(B)溶液(固形分50重量%)を調製した。このアクリル系ポリマー(B)は、重量平均分子量4.7×10、Tg=−43℃であった。
〔実施例1〕
(粘着剤溶液の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、コロネートL)2重量部、添加剤としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル製、エンビライザー OL−1)0.035重量部、光安定剤としてTINUVIN XT850(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、紫外線吸収剤としてTINUVIN X234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.5重量部を加えて均一に混合撹拌し、アクリル系粘着剤溶液(1)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル系粘着剤溶液(1)を、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層フィルム(ポリエチレン層:LDPE(低密度ポリエチレン)、ノバチャックLF580(日本ポリエチレン製)、ポリプロピレン層:エクセレンEPX(住友化学製、KS37F3)80重量部、タフセレン(住友化学製、T3712)20重量部、耐候剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、TINUVIN 622LD)0.2重量部、CHIMASSORB 2020FDL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、IRGANOX HP2225(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、厚み:ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層=10μm/80μm/10μm、全厚み:100μm)のポリエチレン層のコロナ処理面に塗布し、80℃で3分間加熱して、乾燥後の厚さが20μmの粘着剤層を形成した。
次いで、セパレーターとしてLDPE(低密度ポリエチレン)フィルム(大倉工業製、100μm)を上記粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを作製した。
〔実施例2〕
(粘着剤溶液の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、コロネートL)3重量部、添加剤としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル製、エンビライザー OL−1)0.035重量部、光安定剤としてTINUVIN XT850(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部を加えて均一に混合撹拌し、アクリル系粘着剤溶液(2)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル系粘着剤溶液(2)を、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層フィルム(ポリエチレン層:LDPE(低密度ポリエチレン)、ノバチャックLF580(日本ポリエチレン製)、ポリプロピレン層:エクセレンEPX(住友化学製、KS37F3)80重量部、タフセレン(住友化学製、T3712)20重量部、耐候剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、TINUVIN 622LD)0.2重量部、CHIMASSORB 2020FDL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、IRGANOX HP2225(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、厚み:ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層=10μm/55μm/10μm、全厚み:75μm)のポリエチレン層のコロナ処理面に塗布し、80℃で3分間加熱して、乾燥後の厚さが15μmの粘着剤層を形成した。
次いで、セパレーターとしてLDPE(低密度ポリエチレン)フィルム(大倉工業製、100μm)を上記粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを作製した。
〔実施例3〕
(粘着剤溶液の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、コロネートL)3重量部、添加剤としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル製、エンビライザー OL−1)0.05重量部、紫外線吸収剤としてTINUVIN X234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.25重量部を加えて均一に混合撹拌し、アクリル系粘着剤溶液(3)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル系粘着剤溶液(3)を、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層フィルム(ポリエチレン層:LDPE(低密度ポリエチレン)、ノバチャックLF580(日本ポリエチレン製)、ポリプロピレン層:エクセレンEPX(住友化学製、KS37F3)80重量部、タフセレン(住友化学製、T3712)20重量部、耐候剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、TINUVIN 622LD)0.2重量部、CHIMASSORB 2020FDL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、IRGANOX HP2225(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、厚み:ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層=10μm/80μm/10μm、全厚み:100μm)のポリエチレン層のコロナ処理面に塗布し、80℃で3分間加熱して、乾燥後の厚さが20μmの粘着剤層を形成した。
次いで、セパレーターとしてLDPE(低密度ポリエチレン)フィルム(大倉工業製、100μm)を上記粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを作製した。
〔実施例4〕
(粘着剤溶液の調製)
上記アクリル系ポリマー(A)溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、コロネートL)4重量部、添加剤としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル製、エンビライザー OL−1)0.035重量部、光安定剤としてTINUVIN XT850(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.1重量部を加えて均一に混合撹拌し、アクリル系粘着剤溶液(4)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル系粘着剤溶液(4)を、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層フィルム(ポリエチレン層:LDPE(低密度ポリエチレン)、ノバチャックLF580(日本ポリエチレン製)、ポリプロピレン層:エクセレンEPX(住友化学製、KS37F3)80重量部、タフセレン(住友化学製、T3712)20重量部、耐候剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、TINUVIN 622LD)0.2重量部、CHIMASSORB 2020FDL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、IRGANOX HP2225(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、厚み:ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層=10μm/30μm/10μm、全厚み:50μm)のポリエチレン層のコロナ処理面に塗布し、80℃で3分間加熱して、乾燥後の厚さが20μmの粘着剤層を形成した。
次いで、セパレーターとしてLDPE(低密度ポリエチレン)フィルム(大倉工業製、100μm)を上記粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを作製した。
〔実施例5〕
(粘着剤溶液の調製)
上記アクリル系ポリマー(B)溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、コロネートL)2重量部、添加剤としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル製、エンビライザー OL−1)0.005重量部、光安定剤としてTINUVIN XT850(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、紫外線吸収剤としてTINUVIN X234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.5重量部を加えて均一に混合撹拌し、アクリル系粘着剤溶液(5)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル系粘着剤溶液(5)を、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層フィルム(ポリエチレン層:LDPE(低密度ポリエチレン)、ノバチャックLF580(日本ポリエチレン製)、ポリプロピレン層:エクセレンEPX(住友化学製、KS37F3)80重量部、タフセレン(住友化学製、T3712)20重量部、耐候剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、TINUVIN 622LD)0.2重量部、CHIMASSORB 2020FDL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、IRGANOX HP2225(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、厚み:ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層=10μm/30μm/10μm、全厚み:50μm)のポリエチレン層のコロナ処理面に塗布し、80℃で3分間加熱して、乾燥後の厚さが15μmの粘着剤層を形成した。
次いで、セパレーターとしてLDPE(低密度ポリエチレン)フィルム(大倉工業製、100μm)を上記粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを作製した。
〔実施例6〕
(粘着剤溶液の調製)
上記アクリル系ポリマー(B)溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、コロネートL)3重量部、添加剤としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル製、エンビライザー OL−1)0.020重量部、光安定剤としてTINUVIN XT850(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、紫外線吸収剤としてTINUVIN X234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.25重量部を加えて均一に混合撹拌し、アクリル系粘着剤溶液(6)を調製した。
(粘着シートの作製)
上記アクリル系粘着剤溶液(6)を、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層フィルム(ポリエチレン層:LDPE(低密度ポリエチレン)、ノバチャックLF580(日本ポリエチレン製)、ポリプロピレン層:エクセレンEPX(住友化学製、KS37F3)80重量部、タフセレン(住友化学製、T3712)20重量部、耐候剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、TINUVIN 622LD)0.2重量部、CHIMASSORB 2020FDL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、IRGANOX HP2225(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.2重量部、厚み:ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層=10μm/30μm/10μm、全厚み:50μm)のポリエチレン層のコロナ処理面に塗布し、80℃で3分間加熱して、乾燥後の厚さが20μmの粘着剤層を形成した。
次いで、セパレーターとしてLDPE(低密度ポリエチレン)フィルム(大倉工業製、100μm)を上記粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを作製した。
〔比較例1〕
(粘着剤溶液の調製)
比較例1の粘着シートとして、Glassguard tesa 50550(Beiersdorf Aktienge Sellschaft製、厚み:60μm、粘着剤:ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有率:40〜80重量%、14μm)、支持体:ポリプロピレン系樹脂、46μm)を用いた。
上記方法にしたがい、作製した粘着シートの粘着力の測定(初期粘着力、高速剥離粘着力)、耐候性の評価(耐候性試験後の粘着力、定荷重試験)、透明性の評価、ならびに耐衝撃性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 0004869830
上記表1の結果より、本発明によって作製された粘着シートを用いた場合(実施例1〜6)、いずれの実施例においても、透明性に優れること、ならびに、ガラスに対する粘着力および再剥離性(接着信頼性)に優れることがわかる。さらに、いずれの実施例においても、耐候試験後の粘着力の大幅な変化や糊残りの発生もなく、また、耐衝撃性にも優れることがわかる。
これに対して、本発明の構成とは異なり、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた場合(比較例1)、耐衝撃性が十分ではなく、また、屋外向けの実用条件処理後の耐久性(定荷重試験)も十分ではない結果となった。したがって、比較例の粘着シートは、耐候性、耐衝撃性が特に必要とされる自動車ガラスなどの屋外ガラスの保護用途にはいまだ十分なものではないことが明らかとなった。
以上により、本発明の粘着シート類は、ガラスの表面保護向けの、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れたものであることがわかる。

Claims (6)

  1. モノマー単位として、(A)2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート40〜99.9重量%、(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマー0.1〜10重量%、および、(C)前記(A)および/または(B)と共重合可能なビニル系モノマー0〜59.9重量%含有してなる(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤組成物からなる粘着剤層、ならびに、ポリエチレン層/ポリプロピレン層/ポリエチレン層からなる3層構造を有する支持体、を有する屋外用ガラス保護用粘着シートであって、
    前記粘着剤組成物は、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、さらに耐候安定剤0.01〜5.0重量部および架橋剤を含有し、
    前記シートのヘイズ値が5%以下であり、かつ、可視光の全光線透過率が70%以上であることを有することを特徴とする屋外用ガラス保護用粘着シート類。
  2. 前記(B)官能基含有(メタ)アクリル系モノマーがヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートである請求項1に記載の屋外用ガラス保護用粘着シート類。
  3. 前記支持体のポリプロピレン層がポリプロピレンのホモポリマーまたはポリプロピレンのランダムコポリマーを50〜90重量%含むものである請求項1または2に記載の屋外用ガラス保護用粘着シート類。
  4. 前記支持体のポリプロピレン層の厚みが30〜100μmである請求項1〜のいずれかに記載の屋外用ガラス保護用粘着シート類。
  5. 耐衝撃性試験における傷面積率が0.20%以下である請求項1〜のいずれかに記載の屋外用ガラス保護用粘着シート類。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の屋外用ガラス保護用粘着シート類を1種以上用いた自動車ガラス用保護フィルム。
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