JP4869723B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、透明又は半透明の液体柔軟剤組成物に関する。
近年、審美的観点から組成物の外観を透明又は半透明にした柔軟剤組成物の開発が行われており、特許文献1〜7には特定のLogPを有する溶剤を用いる技術が開示されている。これらは水不溶性の3級アミンの酸塩や4級アンモニウム塩化合物等のカチオン性界面活性剤を、特定溶剤によりマイクロエマルジョン化又は可溶化することで透明化を達成しているものと考えられる。水不溶性のカチオン性界面活性剤として、ジ(オレオイルオキシエチル)ジメチル4級塩のような不飽和結合を有するカチオン性界面活性剤を用いることが一般的である。不飽和結合を比較的多く有するカチオン性界面活性剤やアルキル鎖の短いカチオン性界面活性剤を用いた場合、可溶化する為の溶剤を極力少なくすることが出来、コスト面等でメリットがある。
特開2004−232163号公報 特開2004−60079号公報 特開2004−84143号公報 特開2004−84144号公報 特表2001−515151号公報 特開2003−105667号公報 特開2003−328268号公報
しかしながら、不飽和結合を有するカチオン性界面活性剤を配合した柔軟剤組成物は、処理衣料において、室内干しは柔らかく仕上がるが、日干しは柔らかさが大きく低減するという問題を発生する。この問題を解決することが望まれている。また、外観が透明ないし半透明であることは、審美性、保存安定性、均一付着性などの点で望ましいが、そのような外観を維持しつつ上記の効果を発現させることは困難である。
従って本発明の課題は、室内干し、日干しに関係なく、処理衣料に高い柔軟性を付与できる透明又は半透明の液体柔軟剤組成物を提供することにある。
本発明は、(a)下記一般式(1)又は(2)の化合物〔以下、(a)成分という〕を1〜30質量%、(b)25℃での動粘度が100〜20000mm2/s、アミノ当量が400〜8000g/molのアミノ変性シリコーン化合物〔以下、(b)成分という〕を0.1〜20質量%、(c)LogPが−0.2〜3の有機溶剤〔以下、(c)成分という〕を1〜30質量%含有し、(a)/(c)質量比が15/85〜70/30である透明又は半透明の液体柔軟剤組成物に関する。
Figure 0004869723
〔式中、R1及びR3はそれぞれ独立に、炭素数12〜36の炭化水素基であり、R2及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキレン基である。R5は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はR1−[A−R2]a−で表される基であり、R6は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。A及びBはそれぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、a及びbはそれぞれ0又は1の数であり、Y-は陰イオンである。また、R1、R3及びR5は一般式(1)又は(2)で表される化合物のヨウ素価が15〜110になるように選ばれる。〕
なお、本発明でいう透明又は半透明とは、測定セルの光路長10mmの石英セルを使用し、対照側セルにイオン交換水を入れた場合に660nmの波長の光透過率が30%以上であることをいう。
本発明の透明又は半透明の液体柔軟剤組成物は、室内干し、日干しに関係なく、処理衣料に高い柔軟性を付与できる。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、下記一般式(1)又は(2)の化合物である。
Figure 0004869723
〔式中R1及びR3はそれぞれ独立に、炭素数12〜36、好ましくは13〜26、特に好ましくは13〜18の炭化水素基であり、R2及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基、特にエチレン基又はプロピレン基である。R5は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はR1−[A−R2]a−で表される基、好ましくはメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基であり、R6炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基である。A及びBはそれぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基、好ましくは−COO−又は−CONH−であり、a及びbはそれぞれ0又は1の数、好ましくは1である。Y-は陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン又は炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオンである。また、R1、R3及びR5は一般式(1)又は(2)で表される化合物のヨウ素価が15〜110、好ましくは20〜90、より好ましくは25〜80になるように選ばれる。〕
本発明の(a)成分のヨウ素価は、低温での保存安定性の観点から、15以上であり、20以上が好ましく、25以上がより好ましい。また、組成物の色相劣化、匂い劣化の観点から110以下であり、90以下が好ましく、80以下がより好ましい。ここでヨウ素価とは、化学大辞典9 共立出版社1997年9月20日36刷 449項に記載されている方法により算出された値である。このようなヨウ素価を得る目的から、一般式(1)及び(2)において、R1及びR3は炭素数12〜36、好ましくは13〜26、特に好ましくは13〜18のアルキル基及びアルケニル基が混合された炭化水素基が好ましく、分子中に存在するR1及びR3の合計数に対して、アルキル基の数が1〜15%、好ましくは1〜13%、より好ましくは1〜10%、特に好ましくは5〜10%、アルケニル基の数が85〜99%、好ましくは87〜99%、より好ましくは90〜99%、特に好ましくは90〜95%であり、且つ炭素−炭素不飽和結合を2つ以上有するアルケニル基の数が15%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは0.1〜5%、さらに好ましくは0.5〜4%、特に好ましくは0.5〜3%である化合物が好適である。
本発明の(a)成分としては、特に下記一般式(1−1)〜(1−3)で表される化合物及び下記一般式(2−1)〜(2−3)で表される化合物が好適である。
Figure 0004869723
〔式中、R1、R3、R5、R6及びY-は前記の意味を示し、d及びeはそれぞれ2又は3の数である。〕
通常(a)成分は牛脂やパーム油等の油脂から蒸留等の精製工程を経て得られるオレイン酸(又はその低級アルキルエステル)あるいはオレイルアルコールを原料として製造される。また、このようなオレイン酸(又はその低級アルキルエステル)やオレイルアルコールにはステアリン酸、パルミチン酸等の飽和脂肪酸やステアリルアルコール、パルミチルアルコールなどの飽和アルコールが5〜15モル%、リノール酸やリノールアルコールなどの炭素−炭素2重結合を2つ以上有する化合物が7〜15モル%含まれる。本発明では特にリノール酸やリノールアルコールを低減化させた原料を用いて(a)成分を製造することが好ましい。
(a)成分の好ましい製造方法としては、このようなリノール酸を低減化した脂肪酸とメチルジエタノ−ルアミンとの脱水エステル化反応により、上記式(1−1)で表される化合物を得ることができ、さらに式(1−1)で表される化合物をメチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のアルキル化剤でアルキル化することで、式(2−1)で表される化合物を得ることができる。また、リノール酸を低減化した脂肪酸とN,N−ジアミノプロピル−N−メチルアミンとのアミド化反応により、式(1−2)で表される化合物を得ることができ、さらにアルキル化することで、式(2−2)で表される化合物を得ることができる。さらに、リノール酸を低減化した脂肪酸とN−ヒドロキシエチル−N−アミノプロピル−N−メチルアミンとの反応により、式(1−3)で表される化合物が得られ、さらにアルキル化することで、式(2−3)で表される化合物を得ることが可能である。
なお、化合物(1)は無機又は有機の酸で中和した塩の形態であってもよく、柔軟剤組成物に配合する前にアミノ基を酸剤により中和したものを用いることもできる。
本発明では、(a)成分として、化合物(1)又は化合物(2)を用いる場合には、不飽和結合を1つ有する炭化水素基においてシス体とトランス体を含むことができ、シス体/トランス体は25/75〜100/0、好ましくは50/50〜95/5(モル比)が透明化の点から好適である。
(a)成分としては、化合物(1)及び化合物(2)を併用することが柔軟効果を向上させる目的から好適であり、化合物(1)/化合物(2)を質量比で、好ましくは1/99〜50/50、より好ましくは5/95〜40/60、特に好ましくは10/90〜30/70の割合で用いることが柔軟効果を向上させる点から好適である。
<(b)成分>
(b)成分のアミノ変性シリコーン化合物は、25℃での動粘度(以下特記のない場合、粘度はこの粘度を意味する)が100〜20000mm2/s、アミノ当量が400〜8000g/molである。25℃での動粘度はオストワルト型粘度計で求めることができる。柔軟性能の点から100mm2/s以上が好ましく、200mm2/s以上がより好ましく、500mm2/s以上が特に好ましい。一方、配合安定性の点から20000mm2/s以下が好ましく、10000mm2/s以下がより好ましく、5000mm2/s以下が特に好ましい。
また、(b)成分のアミノ当量は、組成物の黄変の観点から400g/mol以上が好ましく、600g/mol以上がより好ましく、800g/mol以上が特に好ましい。又、柔軟性の観点から8000g/mol以下が好ましく、5000g/mol以下がより好ましく、4000g/mol以下が特に好ましい。尚、アミノ当量は、窒素原子1つ当りの分子量で、アミノ当量=分子量/窒素原子数で求められ、元素分析法によって求められる窒素の重量%から求めることが出来る。
(b)成分の具体例として、一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004869723
〔式中、R2aは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基又は水素原子から選ばれる基を示し、R2bは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子から選ばれる基を示し、Bは少なくとも一つのアミノ基を有する側鎖を示し、R2cは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜3のアルコキシ基から選ばれる基である。c及びdはそれぞれ平均重合度を示し、該化合物の25℃の動粘度及びアミノ当量が上記範囲になるように選ばれる。尚、R2a、R2b、R2cはそれぞれ同一でも異なっていても良く、また複数個のR2b、R2cは同一でも異なっていても良い。〕
一般式(3)の化合物において、R2aはメチル基又はヒドロキシ基が好ましく、R2bはメチル基又はヒドロキシ基が好ましく、R2cはメチル基が好ましい。cは10〜10,000の数が好ましく、20〜3,000の数が更に好ましい。dは1〜1,000の数が好ましく、1〜100の数が更に好ましい。一般式(3)の化合物の重量平均分子量は、好ましくは2,000〜1,000,000、より好ましくは5,000〜100,000、特に好ましくは8,000〜50,000である。ここで、重量平均分子量はポリスチレンを標準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求めることができる。
一般式(3)において、アミノ基を有する側鎖Bとしては、下記のものを挙げることができる。
−C36−NH2
−C36−NH−C24−NH2
−C36−NH−[C24−NH]e−C24−NH2
−C36−NH(CH3)
−C36−NH−C24−NH(CH3)
−C36−NH−[C24−NH]f−C24−NH(CH3)
−C36−N(CH3)2
−C36−N(CH3)−C24−N(CH3)2
−C36−N(CH3)−[C24−N(CH3)]g−C24−N(CH3)2
−C36−NH−cyclo−C511
ここで、e、f、gはそれぞれ1〜30の数である。
本発明で用いることができる(b)成分としては、GE東芝シリコーン(株)製のTSF4703(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量1600g/mol)、TSF4708(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量2800g/mol)、日本ユニカー(株)製のSS-3551(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量1600g/mol)FZ-3705(粘度250mm2/s(25℃)、アミノ当量4000g/mol)、FZ-319(粘度2000mm2/s(25℃)、アミノ当量4000g/mol)、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のSF8451C(粘度600mm2/s(25℃)、アミノ当量1700g/mol)、SF8452C(粘度700mm2/s(25℃)、アミノ当量6400g/mol)、SF8457C(粘度1200mm2/s(25℃)、アミノ当量1800g/mol)、信越化学工業(株)製のKF862、KF8001、KF880、KF-864(粘度1700mm2/s(25℃)、アミノ当量3800g/mol)等を挙げることができる。
また、(b)成分としては、着色及び風合いの観点から、アミノ基を有する側鎖Bが−C36−NH2で表される化合物〔以下、(b1)成分という〕が好適である。(b1)成分としては、信越化学工業(株)製のKF-864(粘度1700mm2/s(25℃)、アミノ当量3800g/mol)、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のBY16-897(粘度900mm2/s(25℃)、アミノ当量2900g/mol)、BY16-898(粘度1300mm2/s(25℃)、アミノ当量2900g/mol)を挙げることができる。
(b)成分の中和度は、柔軟性の観点から、0.4〜1.0が好ましく、0.5〜1.0がより好ましく、0.6〜1.0が特に好ましい。尚、(b)成分の中和度は組成物のpHを調整することで、所望の値で配合することが出来る。
ここで(b)成分の中和度とは、アミノ変性シリコーンのアミノ基が中和に用いる塩基と化学量論的に反応したときの中和されたアミノ基のモル比率を示す値であり、具体的には以下の式で表される値である。
中和度=(化学量論的に中和されているアミノ基のモル数)/(アミノ変性シリコーンの全アミノ基のモル数)
(b)成分の中和に用いる水溶性の酸としては、塩酸、酢酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、安息香酸、乳酸、酪酸、リン酸、硫酸等が挙げられる。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、LogPが−0.2〜3の有機溶剤である。(d)成分は、LogPが、好ましくは0.5〜2、より好ましくは0.5〜1.8、特に好ましくは0.5〜1.6のものである。
ここで、「LogP」とは、有機化合物の水と1−オクタノールに対する親和性を示す係数である。多くの化合物のlogP値が報告され、Daylight Chemical Information Systems, Inc. (Daylight CIS)などから入手しうるデータベースには多くの値が掲載されているので参照できる。
実測のlogP値がない場合には、Daylight CISから入手できるプログラム“CLOGP”で求める。
このClogP値は、現在最も汎用的で信頼できる推定値であるので、化合物の選択に際して実測のlogP値の代わりに用いることができる。本発明では、logPの実測値があればそれを、無い場合はプログラムCLOGP v4.01により計算したClogP値を用いた。
(c)成分の具体的に好ましい有機溶剤としては、下記一般式(5)、一般式(6)及び一般式(7)で表される化合物が好適である。
31−OH (5)
〔式中、R31は炭素数4〜8の炭化水素基、好ましくはアルキル基、アリール基又はアリールアルキル基である〕
41−(O−R42f−O−R43 (6)
〔式中、
41及びR43は、それぞれ独立に、水素原子、R44CO−(ここでR44は炭素数1〜3のアルキル基)又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基又はアリールアルキル基であり、
42は、炭素数2〜9の分岐鎖を有していてもよいアルキレン基である。ただし、R42が炭素数2〜3のアルキレン基で、かつR41及びR43の両方が水素原子である場合を除く。fは1〜5の数である〕
51−O−CH2CH(O−R52)CH2−O−R53 (7)
〔式中、R51は炭素数3〜8のアルキル基であり、R52及びR53はそれぞれ独立に、水素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基である〕
(c)成分としては、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール、ノナン−1,6− ジオール、2−プロポキシ−1−プロパノール、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、2−メチル−2,4−ペンタンジオールが好ましく、組成物の透明化及び貯蔵安定性の点から、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノ(n−ブチル)エーテル、2−メチル−2,4−ペンタンジオールから選ばれる1種以上が特に好ましい。
<その他の成分>
本発明の(d)成分は水であり、水中に微量に存在するカルシウム、マグネシウム等の硬度成分や鉄等の重金属を除去した水が好ましく、イオン交換水又は蒸留水を用いることができる。また、水を殺菌あるいは滅菌する目的から少量の塩素を含有しても差し支えない。
本発明では、任意ではあるが貯蔵安定性を向上させる目的から非イオン性界面活性剤(以下(e)成分という)を含有することが好ましく、(e)成分を用いると、貯蔵安定性を著しく向上させることができる。
(e)成分としては、アルキル基の炭素数が10〜18の1級アルコール、又は2級アルコールに、オキシエチレン基を付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。アルキル基の炭素数は、10〜16がより好ましく、特に10〜14が好ましい。オキシエチレン基の付加モル数は、2〜100が好ましく、2〜50がより好ましく、特に2〜30が好ましい。
<液体柔軟剤組成物>
本発明の液体柔軟剤組成物は、上記した各成分を下記の含有量になるように混合して得ることができる。
(a)成分の含有量は、処理衣料の柔軟性能と透明な外観の維持の観点から、1〜30質量%、好ましくは5〜27質量%、より好ましくは12〜25質量%である。
(b)成分の含有量は、処理衣料の柔軟性能と透明な外観の維持の観点から、0.1〜20質量%、好ましくは0.3〜15質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。
(c)成分は、透明な外観の維持の観点から、1〜30質量%、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは5〜27質量%、特に好ましくは10〜25質量%である。
また、(a)成分と(c)成分の質量比は、布地上のシミ残りを抑制する観点から、(a)/(c)で、15/85〜70/30、好ましくは25/75〜60/40、より好ましくは30/70〜55/45、特に好ましくは40/60〜55/45である。
本発明の(e)成分は任意ではあるが、貯蔵安定性の点から重要である。(e)成分の含有量は、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%である。
本発明では上記成分を(d)成分である水に溶解、又は分散させた水溶液の形態であり、特に(a)成分、(b)成分は組成物中にマイクロエマルジョンあるいは(c)成分に可溶化された状態と推察される。(d)成分は組成物中に30〜95質量%、更に40〜85質量%含有することが好ましい。
さらに本発明の組成物は、貯蔵安定性の点から、組成物の25℃におけるpHを1〜8.5、更に1〜8、特に2〜6に調整することが好ましい。
pHは、冷却後(25℃)のpHを、(株)堀場製作所製pHメータD−52S、pH電極6367−10Dを用いて測定したものである。
合成例
ヒマワリ油を原料としたヨウ素価90、酸価201mgKOH/gの脂肪酸とトリエタノールアミンを反応モル比1.95/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で定法に従って脱水縮合反応を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチルアミンを主成分とした脱水縮合物を得た。次に、この縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、エタノール溶媒存在下、定法に従って4級化を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とし、エタノールを15質量%含有する第4級アンモニウム塩混合物を得た(以下、(a−1)という)。(a−1)には、本願の一般式(2)に該当する化合物が65質量%含まれていた。
実施例1〜3、比較例1〜6及び参考例1
下記配合成分を用いて、表1に示す液体柔軟剤組成物を下記調製方法に従い調製した。得られた液体柔軟剤組成物の外観、室内干しと日干しでの柔軟効果を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
<配合成分>
(a−1):合成例1で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(b−1):信越化学工業(株)製 KF−864(粘度1700mm2/s(25℃)、アミノ当量3800g/mol)
(b−2):信越化学工業(株)製 KF−860(粘度250mm2/s(25℃)、アミノ当量7600g/mol)
(b−3):信越化学工業(株)製 KF−8003(粘度2200mm2/s(25℃)、アミノ当量2000g/mol)
(b−4):信越化学工業(株)製 KF−873(粘度30000mm2/s(25℃)、アミノ当量19000g/mol)
(b−5):信越化学工業(株)製 KF−857(粘度70mm2/s(25℃)、アミノ当量830g/mol)
(b−6):信越化学工業(株)製 KF−8005(粘度1200mm2/s(25℃)、アミノ当量11000g/mol)
(c−1):ポリエチレングリコール(平均縮合度3)モノフェニルエーテル(ClogP値 1.317)
(c−2):2−メチル−2,4−ペンタンジオール(ClogP値 −0.020)
(c−3):グリセリン(ClogP値 −1.538)
(d−1):イオン交換水
(e−1):炭素数12の直鎖の1級アルコールにエチレンオキサイドを平均21モル付加させた非イオン性界面活性剤
(e−2):炭素数12〜14の2級アルコールにエチレンオキサイドを平均3モル付加させた非イオン性界面活性剤
(i−1):香料
pH調整剤:20質量%塩酸、「調整量」は、表中のpHとするための量である。
<液体柔軟剤組成物の調製方法>
上記成分を用いて表1に示す液体柔軟剤組成物を出来あがり質量が200gとなるように調製した。300mLビーカーに、所要量の(c)成分、(e)成分、及び必要な量の95%相当量の(d)成分を入れ、一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌し(300r/min)、溶解させた。次に、(b)成分を添加した後、(a)成分を添加し、ウォーターバスで60℃に昇温後、5分攪拌した。その後、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら25℃に冷却した。目標のpHにするために必要な35%塩酸水溶液と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、(i)成分を添加した。出来あがり質量にするのに必要な量の25℃の(d)成分を添加し、5分間攪拌後、液体柔軟剤組成物を得た。なお、表1に示すpHは冷却後(25℃)のpHである。
<外観の評価方法>
以上に示した調製方法により調製された表1の液体柔軟剤組成物を、25℃で1時間放置した後、各組成物の光透過率を測定した。光透過率は、島津製作所製のUV−2500PC型測定器を用い、測定セルは光路長10mmの石英セルを用い、対照側セルにイオン交換水を入れた場合の波長660nmの光透過率を測定した。光透過率30%以上を○、30%未満を×として表示した。
<柔軟効果の評価方法>
以上に示した調製方法により調製された表1の液体柔軟剤組成物を用い、下記方法で処理した衣料の柔軟効果を、10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、それぞれ平均点を求めた。
(柔軟処理方法)
バスタオル(木綿100%)5枚を市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0667質量%、水道水30L使用、水温20℃、10分間)。その後、洗浄液を排出し、3分間脱水後、30Lの水道水を注水して5分間すすぎを行い、排水後3分間脱水を行った。その後再度30Lの水道水を注水した後、表1記載の液体柔軟剤組成物7mlを添加し5分間攪拌した。その後、室内干し(25℃/湿度40%、6時間乾燥)又は日干し(天気晴れ、6時間乾燥)を行った。
(柔軟効果の評価基準)
比較例1の液体柔軟剤組成物の室内干しでの柔軟効果を基準(1点)とした。
基準と比較して柔らかい……2点
基準と比較してやや柔らかい……1.5点
基準と同等の柔らかさ……1点
基準と比較してやや硬い……0.5点
基準と比較して硬い……0点
Figure 0004869723

Claims (1)

  1. (a)下記一般式(1)又は(2)の化合物を1〜30質量%、(b)25℃での動粘度が100〜5000mm2/s、アミノ当量が400〜8000g/molの、下記一般式(3)で表されるアミノ変性シリコーン化合物を0.1〜20質量%、(c)LogPが−0.2〜3の有機溶剤を1〜30質量%含有し、(a)/(c)質量比が15/85〜70/30である透明又は半透明の液体柔軟剤組成物。
    Figure 0004869723

    〔式中、R1及びR3はそれぞれ独立に、炭素数12〜36の炭化水素基であり、R2及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキレン基である。R5は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はR1−[A−R2]a−で表される基であり、R6は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。A及びBはそれぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、a及びbはそれぞれ0又は1の数であり、Y-は陰イオンである。また、R1、R3及びR5は一般式(1)又は(2)で表される化合物のヨウ素価が15〜110になるように選ばれる。〕
    Figure 0004869723

    〔式中、R 2a は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基又は水素原子から選ばれる基を示し、R 2b は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子から選ばれる基を示し、Bは−C 3 6 −NH 2 を示し、R 2c は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜3のアルコキシ基から選ばれる基である。c及びdはそれぞれ平均重合度を示し、該化合物の25℃の動粘度及びアミノ当量が上記範囲になるように選ばれる。尚、R 2a 、R 2b 、R 2c はそれぞれ同一でも異なっていても良く、また複数個のR 2b 、R 2c は同一でも異なっていても良い。〕
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