JP4641827B2 - 透明又は半透明の液体柔軟剤組成物 - Google Patents

透明又は半透明の液体柔軟剤組成物 Download PDF

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本発明は、透明又は半透明の液体柔軟剤組成物に関する。
透明又は半透明の柔軟剤組成物はすでに知られており(例えば、特許文献1〜8)、これら公報には、貯蔵安定性を目的に非イオン界面活性剤を用いることが記載されている。
特開2004−232163号公報 特開2004−60079号公報 特開2004−84143号公報 特開2004−84144号公報 特表2001−515151号公報 特開2003−328268号公報 特開2000−328454号公報 特開2000−355876号公報
近年、審美的観点から組成物の外観を透明又は半透明にした柔軟剤組成物の開発が行われており、特許文献1〜8には特定のlogPを有する溶剤を用いる技術が開示されている。これらは水不溶性の4級アンモニウム塩化合物を、特定溶剤によりマイクロエマルジョン化又は可溶化することで透明化を達成しているものと考えられる。水不溶性の4級アンモニウム塩化合物として、ジ(オレオイルオキシエチル)ジメチル4級塩のような不飽和結合を有するジアルキルカチオン活性剤を用いることが一般的である。特に、不飽和結合を比較的多く有するカチオン活性剤を用いた場合、可溶化する為の溶剤を極力少なくすることが出来、コスト面等でメリットがある。
しかしながら、透明又は半透明の柔軟剤組成物を低温において長期保存すると、析出物(白いもや状の析出物など)が生成するという問題が発生するため、これを解決することが望まれている。
従って本発明の課題は、低温長期貯蔵においても析出物の生成がない、透明又は半透明の液体柔軟剤組成物を提供することにある。
本発明は、課題の解決手段として、
(a)下記一般式(1−1)〜(1−3)の化合物を5〜35質量%、
(b)下記一般式(2)の非イオン界面活性剤を0.5〜20質量%、
(c)logPが0.1〜3の有機溶剤を1〜35質量%及び
(d)水を含有する透明又は半透明の液体柔軟剤組成物を提供する。
Figure 0004641827
〔式中、
11は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、
12は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
13は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
14は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
15は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基もしくは炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
16は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、
17は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
18は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり
19は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
11、R16、R18の合計モル数に対してアルケニル基が70〜99モル%であり、
A、Bは、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、a、bは0又は1の数であり、Xは陰イオン基である。
一般式(1−1)〜(1−3)中の各Rのうち、同じ意味のものは同一でも異なっていてもよい。〕
21−O−(AO)−OH (2)
〔式中、R21は炭素数11〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Aはエチレン基又はプロピレン基であり、cは平均付加モル数であり、80を超え300未満の数である〕。
なお、本発明でいう透明又は半透明とは、測定セルの光路長10mmの石英セルを使用し、対照側セルにイオン交換水を入れた場合に660nmの波長の光透過率が30%以上であることをいう。
本発明の透明又は半透明の液体柔軟剤組成物は、低温で長期保存した場合でも析出物の生成がない。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、下記一般式(1)の化合物である。
Figure 0004641827
〔式中、
11は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、
12は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
13は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
14は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
15は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基もしくは炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
16は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、
17は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
18は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり
19は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
11、R16、R18の合計モル数に対してアルケニル基が70〜99モル%であり、
A、Bは、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、a、bは0又は1の数であり、Xは陰イオン基である。一般式(1−1)〜(1−3)中の各Rのうち、同じ意味のものは同一でも異なっていてもよい〕。
一般式(1−1)〜(1−3)の化合物において、R11 16 18は、R11 16 18の合計モル数に対して、アルキル基が1〜30モル%、好ましくは1〜25モル%、より好ましくは1〜20モル%、特に好ましくは5〜15モル%であり、アルケニル基が70〜99モル%、好ましくは75〜95モル%、より好ましくは80〜99モル%、特に好ましくは85〜95モル%である。尚、上記のアルケニル基は、炭素−炭素不飽和結合を2つ以上有する基も含んだ値である。また、炭素−炭素不飽和結合を2つ以上有するアルケニル基の割合が2〜20モル%、好ましくは4〜15モル%、より好ましくは6〜12モル%が、透明化又は半透明化の点から好適であり、しかも製造コストの点から好ましい。
A及びBは−COO−が特に好ましい。
本願発明の一般式(1−1)〜(1−3)の化合物は、脂肪酸とアルカノールアミンやアミノアルキルアミン、アルカノール等とのエステル化反応で製造される。この場合、飽和と不飽和が混合した脂肪酸を用いると、大部分は、R11 16 18が少なくとも1つのアルケニル基を有する化合物が製造される。
一般式(1−1)〜(1−3)においてA及びBが−COO−である化合物は、上記好ましいアルキル組成を有する脂肪酸と対応するモノアルキルジアルカノールアミン又はトリアルカノールアミンとの脱水エステル化反応、あるいは好ましいアルキル組成を有する脂肪酸低級アルキル(炭素数1〜3)エステルとモノアルキルジアルカノールアミン又はトリアルカノールアミンとのエステル交換反応で製造したアミンを、ジアルキル硫酸(炭素数1〜3)、ハロゲン化アルキル(炭素数1〜3)から選ばれるアルキル化剤を用いて4級化反応を行うことで製造することができる。
脂肪酸又は脂肪酸エステルは、牛脂、ヒマワリ油、ナタネ油、サフラワー油、綿実油、トウモロコシ油、大豆油から選ばれる油脂をケン化して得られる脂肪酸組成のものが好適である。また、これらは炭素−炭素不飽和結合を2つ以上有するアルケニル基が多量に含有するため、例えば特開平4−306296号公報に記載されているような晶析や、特開平6−41578号公報に記載されているようにメチルエステルを減圧蒸留する方法、あるいは特開平8−99036号公報に記載の選択水素化反応を行うことで炭素−炭素不飽和結合を2つ以上含有する脂肪酸の割合を制御する方法等により製造することができる。
なお、選択水素化反応を行った場合には不飽和結合の幾何異性体の混合物が形成するが、本発明ではシス/トランスが25/75〜100/0、好ましくは50/50〜95/5(モル比)が好ましい。
エステル化反応あるいはエステル交換反応における脂肪酸又は脂肪酸エステルとモノメチルジアルカノールアミン、又はトリアルカノールアミンとのモル比率は1.4:1〜2.2:1、好適には1.6:1〜2.0:1が好ましい。
本発明においては、柔軟剤組成物の透明化と製造コストの点から、一般式(1−2)の化合物100質量部に対して、一般式(1−1)を25〜70質量部、一般式(1−3)を40〜120質量部含有する混合物が好適である。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、下記一般式(2)の非イオン界面活性剤である。(b)成分を含有することにより、低温長期貯蔵において優れた析出物の生成抑制効果を発揮できる。
21−O−(AO)−OH (2)
〔式中、R21は炭素数11〜22のアルキル基又は炭素数11〜22のアルケニル基であり、Aはエチレン基又はプロピレン基であり、cは平均付加モル数であり、80を超え300未満の数である。〕
21は、好ましくは炭素数12〜18のアルキル基又は炭素数12〜18のアルケニル基であり、Aはエチレン基が好ましい。cは、100以上300未満が好ましく、特に130以上300未満が好ましい。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、logPが0.1〜3の有機溶剤である。(c)成分は、logPが、好ましくは0.5〜2、より好ましくは0.5〜1.8、特に好ましくは0.5〜1.6のものである。
ここで、「logP」とは、有機化合物の水と1−オクタノールに対する親和性を示す係数である。1−オクタノール/水分配係数Pは、1−オクタノールと水の2液相の溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡で、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数logPの形で示すのが一般的である。多くの化合物のlogP値が報告され、Daylight Chemical Information Systems, Inc. (Daylight CIS)などから入手しうるデータベースには多くの値が掲載されているので参照できる。
実測のlogP値がない場合には、Daylight CISから入手できるプログラム“CLOGP”で計算すると最も便利である。このプログラムは、実測のlogP値がある場合にはそれと伴に、Hansch, Leoのフラグメントアプローチにより算出される“計算logP(ClogP)”の値を出力する。フラグメントアプローチは化合物の化学構造に基づいており、原子の数及び化学結合のタイプを考慮している(cf. A. Leo, Comprehensive Medicinal Chemistry, Vol.4, C. Hansch, P.G. Sammens, J.B. Taylor and C.A. Ramsden, Eds., p.295, Pergamon Press, 1990)。
このClogP値は、現在最も汎用的で信頼できる推定値であるので、化合物の選択に際して実測のlogP値の代わりに用いることができる。本発明では、logPの実測値があればそれを、無い場合はプログラムCLOGP v4.01により計算したClogP値を用いた。
(c)成分の具体的に好ましい有機溶剤としては、下記一般式(3)、一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物が好適である。
31−OH (3)
〔式中、R31は炭素数4〜8の炭化水素基、好ましくはアルキル基、アリール基又はアリールアルキル基である〕。
41−(O−R42−O−R43 (4)
〔式中、
41及びR43は、それぞれ独立に、水素原子、R44CO−(ここでR44は炭素数1〜3のアルキル基)又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基又はアリールアルキル基であり、
42は、炭素数2〜9の分岐鎖を有していてもよいアルキレン基である。ただし、R42が炭素数2〜3のアルキレン基で、かつR41及びR43の両方が水素原子である場合を除く。fは1〜5の数である〕。
51−O−CHCH(O−R52)CH−O−R53 (5)
〔式中、R51は炭素数3〜8のアルキル基であり、R52及びR53はそれぞれ独立に、水素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基である〕。
(c)成分のより具体的に好ましい化合物としては、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ノナンー1,6−ジオール、2−メチルオクタン−1,8−ジオール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、2−(2−メチル)プロポキシエタノール、ジエチレングリコールモノ−2−メチルプロピルエーテル、2−プロポキシ−1−プロパノール、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、2−ブトキシ−1−プロパノール、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、2−t−ブトキシ−1−プロパノール、2−フェノキシ−1−プロパノール、2−エトキシプロピル−1−アセテート、2−プロポキシプロピル−1−アセテート、1,2−ジアセトオキシプロパン、3−ジメチル−3−メトキシ−1−プロパノール、1,3−ジメチルブチルグリセリルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、ヘキシルグリセリルエーテルを挙げることができる。
これらの中でもn−ヘキサノール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール、ノナンー1,6− ジオール、2−プロポキシ−1−プロパノール、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテルが好ましく、組成物の透明化及び貯蔵安定性の点から、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノ(n−ブチル)エーテルから選ばれる1種以上が特に好ましい。
<(d)成分>
本発明の(d)成分は水であり、水中に微量に存在するカルシウム、マグネシウム等の硬度成分や鉄等の重金属を除去した水が好ましく、イオン交換水又は蒸留水を用いることができる。また、水を殺菌あるいは滅菌する目的から少量の塩素を含有しても差し支えない。
<その他の成分>
本発明では、任意ではあるが柔軟効果を向上させる目的から陰イオン界面活性剤(以下(e)成分という)を含有することが好ましく、特に上記(a) 成分において一般式(1−2)の化合物を用いる場合に(e)成分を用いると、柔軟効果を著しく向上させることができる。
(e)成分としては、炭素数14〜20、好ましくは炭素数16〜18の飽和又は不飽和脂肪酸、あるいはそのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩〔以下(e1)成分という〕、又は炭素数10〜36、好ましくは12〜28のアルキル基又はアルケニル基を有し、−SOM基及び/又は−OSOM基〔M:対イオン〕を有する陰イオン界面活性剤〔以下(e2)成分という〕が好ましい。
(e1)成分としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルミトレイン酸から選ばれる脂肪酸あるいはそれらの塩を挙げることができ、特にステアリン酸、オレイン酸が好適である。
(e2)成分としては、上記炭素数を有するアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル(又はアルケニル) 硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸エステル、オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸、α−スルホ脂肪酸、α−スルホ脂肪酸エステル及びこれらの塩が好ましい。これらの中でも特に炭素数16〜28のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル(又はアルケニル)硫酸エステル、炭素数16〜28のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキシド平均付加モル数が1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3であるポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸エステル及びこれらの塩から選ばれる1種以上を配合することが好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、及びマグネシウム塩が貯蔵安定性の点から良好である。
本発明の組成物には、(f)成分として金属封鎖剤を含有することが好適である。金属封鎖剤としては、(I)クエン酸、りんご酸、コハク酸などのポリカルボン酸化合物、(II)エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸などのアミノポリカルボン酸、(III)1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチルホスホン酸などのホスホン酸から選ばれる1種以上が好適である。(f)成分としては、特にエチレンジアミン4酢酸及び/又は1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸が好ましい。
本発明の組成物には、(g)成分として無機塩を含有することができる。無機塩としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムが貯蔵安定性の点から好ましい。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、このような界面活性剤の使用によって組成物に混入する無機塩は上記制限を受けるものではない。
本発明の組成物には、貯蔵安定性を改善する目的で(h)成分として炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物を含有することができるが、透明な外観を得るために種類や含有量に留意する必要がある。含有できる化合物としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリエステル、ソルビタンエステルを挙げることができる。
本発明の組成物は、上記(c)成分以外の溶剤〔以下(i)成分という〕を含有してもよい。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる溶媒であり、特にエタノールが匂いの点から好ましい。
本発明の柔軟剤組成物には、通常繊維処理剤に香料(特に好ましくは特開平8−113871号公報記載の成分(c)及び(d)にて示された香気成分の組み合わせ)、を配合しても差し支えない。また、本発明の柔軟剤組成物には水溶性染料を含有することができ、好ましくは特開平11−256474号公報の(b)成分として示される化合物や特開2004−60079号公報の(c)成分として記載されている化合物が好適である。
<液体柔軟剤組成物>
本発明の液体柔軟剤組成物は、上記した各成分を下記の含有量になるように混合して得ることができる。
(a)成分の含有量は、処理衣料の柔軟性能の観点から、5〜35質量%、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%である。
(b)成分の含有量は、低温における貯蔵安定性の観点から、0.5〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
(a)成分/(b)成分は、透明化又は半透明化の観点から、質量比で好ましくは98/2〜50/50、より好ましくは95/5〜80/20である。
(c)成分は、透明な外観の維持の観点から、1〜35質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜30質量%である。
本発明の(e)成分は任意ではあるが、柔軟効果及び貯蔵安定性の点から重要である。
(e1)成分としては、その含有量は、好ましくは0.1〜1.0質量%、特に好ましくは0.2〜0.5質量%である。また、(a)成分/(e1)成分は質量比で99.5/0.5〜95/5、特に99.5/0.5〜98/2が好ましい。
(e2)成分としては、その含有量は、好ましくは0.5〜12質量%、特に好ましくは1〜10質量%である。また、(a)成分/(e2)成分は質量比で99/1〜50/50、特に95/5〜60/40が好ましい。
(a)成分として一般式(1−4)の化合物を選択する場合には(e2)成分が好ましく、その含有量は、好ましくは1〜12質量%、特に好ましくは2〜10質量%である。また、(a)成分/(e2)成分は質量比で99/1〜50/50、特に95/5〜60/40が好ましい。
本発明の(f)成分は透明又は半透明の柔軟剤組成物の安定性を向上させる目的からは重要な成分であり、好ましくは25〜2000ppm(質量基準)、好ましくは25〜1000ppm、特に好ましくは50〜500ppmである。
また、(g)成分、(h)成分、(i)成分も貯蔵安定性の点から含有することが好ましく、組成物中に(g)成分を好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.01〜1質量%、(h)成分を好ましくは1〜10質量%、特に好ましくは1〜5質量%、(i)成分を好ましくは0.5〜5質量%、特に好ましくは1〜3質量%が好適である。
本発明では上記成分を(d)成分である水に溶解、又は分散させた水溶液の形態であり、特に(a)成分は組成物中にマイクロエマルジョンあるいは(c)成分に可溶化された状態と推察される。(d)成分は組成物中に30〜95質量% 、更に50〜85質量%含有することが好ましい。
さらに本発明の組成物は、貯蔵安定性の点から、組成物の25 ℃ におけるpHを1〜8.5、更に1〜8、特に2〜8に調整することが好ましい。pH調製剤としては塩酸、硫酸、燐酸などの無機酸や(f)成分を酸剤として用いることができ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等をアルカリ剤として用いることができる。
pHは、冷却後(25℃)のpHを、(株)堀場製作所製pHメータD−52S、pH電極6367−10Dを用いて測定したものである。
実施例及び比較例
<配合成分>
以下に実施例に用いた成分を示す。
合成例1:(a−1)の合成
ヒマワリ油を特開平8−99036号公報に従って部分水素化反応し、蒸留して得られた脂肪酸混合物(オレイン酸88%(エライジン酸1%を含む)、ステアリン酸6%、パルミチン酸6%)とトリエタノールアミンをモル比1.95/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で定法に従って脱水縮合反応を行った。次にこの縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、エタノール溶媒存在下、定法に従って4級化を行い、固形分90%の(a−1)成分を得た。得られた混合物の一部をアルカリで中和した後、1H-NMRスペクトルにより各アンモニウム塩と未反応アミン(トリアルカノイルオキシエチルアミン)のmol比を求め、それぞれの理論分子量から(a−1)成分の組成を求めた(表1)。
Figure 0004641827
合成例2:(a−2)の合成
脂肪酸混合物としてオレイン酸60%、エライジン酸10%、ステアリン酸25%、パルミチン酸5%のものを用い、モル比1.65/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)にした以外は合成例1と同様の方法で合成し、(a−2)成分を得た。合成例1と同様の分析により(a−2)成分は下記組成であることを確認した(表2)。
Figure 0004641827
合成例3:(a−3)の合成
脂肪酸混合物としてオレイン酸40%、エライジン酸10%、ステアリン酸40%、パルミチン酸10%のものを用い、モル比1.65/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)にした以外は合成例1と同様の方法で合成し、(a−3)成分を得た。合成例1と同様の分析により(a−3)成分は下記組成であることを確認した(表3)。
Figure 0004641827
合成例4:(a−4)の合成
ヒマワリ油を特開平8−99036号公報に従って部分水素化反応し、蒸留して得られた脂肪酸混合物(オレイン酸88%(エライジン酸1%を含む)、ステアリン酸6%、パルミチン酸6%)とN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンとの脱水アミド化反応により(a−4)を合成した。すなわち、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン161gと混合脂肪酸273.3gを攪拌機、温度計、脱水管のついた4つ口フラスコに入れ、180℃まで昇温した。
次に、その温度で約5時間生成する水を留去しながら加熱撹拌した。その後、120℃に冷却し、減圧下、未反応のアミンを留去し、目的とするN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン(a−4)を得た。
(a−1):合成例1で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(a−2):合成例2で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(a−3):合成例3で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(a−4):合成例4で得たN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンを主成分とする反応物
(b’−1):ポリエチレングリコールラウリルエーテル(平均縮合度50)
(b−2):ポリエチレングリコールラウリルエーテル(平均縮合度100)
(b−3):ポリエチレングリコールステアリルエーテル(平均縮合度80)
(b−4):ポリエチレングリコールステアリルエーテル(平均縮合度130)
(b−5):ポリエチレングリコールステアリルエーテル(平均縮合度300)
(c−1):2−フェノキシエタノール(ClogP=1.19)
(c−2):ポリエチレングリコール(平均縮合度3)モノフェニルエーテル(ClogP=1.32)
(d−1):イオン交換水
(e−1):オレイン酸
(e−2):ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(f−1):エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
(g−1):硫酸ナトリウム
(h−1):オレイン酸とソルビタンとの脱水縮合物(オレイン酸/ソルビタンのモル比は3/1である)
(i−1):エタノール
(i−2):プロピレングリコール
<液体柔軟剤組成物の調製方法>
上記成分を用いて表1に示す液体柔軟剤組成物を調製した。300mLビーカーに、柔軟剤組成物の出来あがり質量が200gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで60℃に昇温した。一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌しながら(300r/min)、所要量の(a)成分、(b)成分、(e)成分を溶解させた。そのまま5分攪拌後、順次、(c)成分、(f)成分〜(i)成分を添加し、5分攪拌後、35%塩酸水溶液と48%水酸化ナトリウム水溶液で目標のpHに調整し、出来あがり質量にするのに必要な量の60℃のイオン交換水を添加した。その後10分間攪拌し、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら25℃に冷却した。なお、表1に示すpHは冷却後(25℃)のpHを記載した。
<初期外観評価>
以上に示した調製方法により表1に示す柔軟剤組成物を調製し、25℃で1時間放置した後、各組成物の光透過率を測定した。結果を表1に示す。
<貯蔵安定性評価>
表1の組成物を調製後、0℃においてそれぞれ50日間保存し、各組成物の光透過率を測定した。結果を表1に示す。
(光透過率の測定法)
光透過率は、島津製作所製のUV−2500PC型測定器を用い、測定セルは光路長10mmの石英セルを用い、対照側セルにイオン交換水を入れた場合の波長660nmの光透過率を測定した。光透過率30%以上を○、30%未満を×として表示した。
Figure 0004641827
実施例1〜9の組成物は、いずれの温度における保存でも変化がなく、透明又は半透明の外観を維持していた。一方、比較例10〜16の組成物は、0℃で長期間(50日)保存したとき、白いもや状の析出物が生成した結果、透明度が低下したため、光透過率が低下した。

Claims (1)

  1. (a)下記一般式(1−1)、(1−2)及び(1−3)の化合物を含む混合物5〜35質量%、
    (b)下記一般式(2)の非イオン界面活性剤を0.5〜20質量%、
    (c)logPが0.1〜3の有機溶剤を1〜35質量%及び
    (d)水を含有する透明又は半透明の液体柔軟剤組成物。
    Figure 0004641827
    〔式中、
    11は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、
    12は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
    13は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
    14は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
    15は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基もしくは炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、
    16は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、
    17は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
    18は、炭素数16〜20のアルキル基又はアルケニル基であり
    19は、炭素数1〜6のアルキレン基であり、
    11、R16、R18の合計モル数に対してアルケニル基が70〜99モル%であり、
    A、Bは、−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、a、bは0又は1の数であり、X-は陰イオン基である。
    一般式(1−1)〜(1−3)中の各Rのうち、同じ意味のものは同一でも異なっていてもよい。〕
    21−O−(AO)c−OH (2)
    〔式中、R21は炭素数11〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Aはエチレン基又はプロピレン基であり、cは平均付加モル数であり、130以上300未満の数である。)
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