JP4869665B2 - 発光素子、発光装置、及び照明装置 - Google Patents

発光素子、発光装置、及び照明装置 Download PDF

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Description

本発明は、エレクトロルミネッセンスを利用する発光素子及びそれを備えた発光装置に関する。
近年、発光性の有機化合物を用いた発光素子の研究開発が盛んに行われている。これら発光素子の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層を挟んだものである。この素子に電圧を印加することにより、一対の電極から電子及び正孔がそれぞれ発光性の有機化合物を含む層に注入され、電流が流れる。そして、それらキャリア(電子及び正孔)が再結合することにより、発光性の有機化合物が励起状態を形成し、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。このようなメカニズムから、このような発光素子は、電流励起型の発光素子と呼ばれる。
なお、有機化合物が形成する励起状態の種類としては、一重項励起状態と三重項励起状態が可能であり、一重項励起状態からの発光が蛍光、三重項励起状態からの発光が燐光と呼ばれている。
このような発光素子は通常1μm以下、例えば0.1μm程度の有機薄膜で形成されるため、薄型軽量に作製できることが大きな利点である。また、キャリアが注入されてから発光に至るまでの時間は1μ秒程度あるいはそれ以下であるため、非常に応答速度が速いことも特長の一つである。これらの特性は、フラットパネルディスプレイ素子として好適であると考えられている。
また、これらの発光素子は膜状に形成されるため、大面積の素子を形成することにより、面状の発光を容易に得ることができる。このことは、白熱電球やLEDに代表される点光源、あるいは蛍光灯に代表される線光源では得難い特色であるため、照明等に応用できる面光源としての利用価値も高い。
このように、発光性の有機化合物を用いた電流励起型の発光素子は、表示装置や照明等への応用が期待されているが、有機化合物を用いた有機薄膜を積層する構造であるため、耐久性や耐熱性、発光効率に問題がある。
一方、有機薄膜ではなく、シロキサン結合により構成された骨格中に化合物を分散した層を適用した発光素子も報告されている(特許文献1参照)。特許文献1においては、素子の耐久性が向上すると報告されている。しかし、特許文献1に記載された発光素子では、充分な発光効率が得られない。
特開2000−306669号公報
上記問題に鑑み、本発明は、発光効率が高い発光素子、及びそれを用いた発光装置を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、多重量子井戸構造を有する発光領域を有する発光素子を作製することにより、本課題が解決できることを見いだした。
よって、本発明の発光素子は、一対の電極の間に発光領域を有し、発光領域は、発光性を有する有機基を含有する物質の層と、無機化合物の層が交互に積層している構造を有することを特徴とする。
上記構成において、無機化合物の伝導帯下端のエネルギー準位よりも発光性を有する有機基を含有する物質の伝導帯下端のエネルギー準位が低く、且つ、無機化合物の価電子帯上端のエネルギー準位よりも発光性を有する有機基を含有する物質の価電子帯上端のエネルギー準位が高いことを特徴とする。
また、上記構成において、発光性を有する有機基を含有する物質は、Si−O結合又はGe−O結合を有していることを特徴とする。
また、上記構成において、発光領域は、ゾル−ゲル法により作製されることを特徴とする。
また、上記構成において、無機化合物の層の厚さが2〜5nmであることを特徴とする。
また、上記構成において、発光性を有する有機基を含有する物質の層の厚さが2〜10nmであることを特徴とする。
また、本発明は、上述した発光素子を有する発光装置も範疇に含めるものである。本明細書中における発光装置とは、発光素子と、発光素子の発光を制御する制御手段とを有するものである。具体的には、画像表示装置、もしくは光源(照明装置を含む)を指す。また、コネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、またはCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールもすべて発光装置に含むものとする。
本発明の発光素子は、発光領域が多重量子井戸構造を有するため、発光効率が高い。
また、本発明の発光装置は、発光効率の高い発光素子を有しているため、高輝度な発光を示す。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の発光素子、特に発光領域について説明する。
発光素子の発光効率を向上させるためには、発光領域に注入される電子及び正孔の注入バランスが重要である。発光効率を向上させるためには、電子または正孔の一方が過多になるのではなく、ほぼ同量の電子と正孔が注入されることが好ましい。また、発光領域に注入された電子と正孔は効率良く再結合することが望まれる。また、発光領域で再結合せずに陽極まで到達する電子、発光領域で再結合せずに陰極まで到達するホールの量を減らすことも重要である。
そのためには、発光領域に多数の再結合領域が存在する多重量子井戸構造を形成することが好ましい。
本発明の発光素子の発光領域は、多重量子井戸構造を有する。具体的には、無機化合物と有機無機ハイブリッド材料とを組み合わせて構成される。
ここで、無機化合物と、有機無機ハイブリッド材料との組み合わせとしては、無機化合物の伝導帯下端のエネルギー準位よりも有機無機ハイブリッド材料の伝導帯下端のエネルギー準位が低く、且つ、無機化合物の価電子帯上端のエネルギー準位よりも有機無機ハイブリッド材料の価電子帯上端のエネルギー準位が高いことが必要である。この条件を満たすことにより、多重量子井戸構造を形成することができる。
本発明の発光素子の発光領域は、例えば酸化ケイ素(SiO2)のような無機化合物と、有機無機ハイブリッド材料とを交互に積層した構造である。
なお、有機無機ハイブリッド材料とは、無機化合物と有機化合物が結合してなる材料のことを言い、本発明においては、主にシロキサン結合(Si−O結合)によって形成される骨格中の全てあるいは一部のケイ素原子に有機基が結合している材料のことを有機無機ハイブリッド材料と言う。
本発明の発光素子のエネルギー準位についてより詳しく説明する。本発明の発光素子のエネルギー準位を示す概略図を図3に示す。図3において、第1の電極102から注入された正孔は、正孔注入性の高い物質を含む第1の層103、正孔輸送性の高い物質を含む第2の層104を経て、発光領域である第3の層105へ輸送される。第2の電極107から注入された電子は電子輸送性の高い物質を含む第4の層106を経て、発光領域である第3の層105へ輸送される。第3の層105において正孔と電子とが再結合し、発光する。第3の層105は、有機無機ハイブリッド材料と無機化合物とを含み、多重量子井戸構造を有している。
図3は、無機化合物と有機無機ハイブリッド材料とが交互に積層した構成を示している。図3において、無機化合物の層108は障壁として機能し、有機無機ハイブリッド材料の層109は井戸として機能する。このとき、無機化合物の伝導帯下端のエネルギー準位よりも有機無機ハイブリッド材料の伝導帯下端のエネルギー準位が低く、且つ、無機化合物の価電子帯上端のエネルギー準位よりも有機無機ハイブリッド材料の価電子帯上端のエネルギー準位が高いことが必要である。発光領域である第3の層105に注入された正孔は、有機無機ハイブリッド材料の層(井戸)に入り、電子と再結合する。最初の井戸を通り抜けた正孔は第2の井戸に入り、電子と再結合する。井戸が多数形成されていることにより、正孔は井戸にトラップされ、電子との再結合確率が向上する。電子についても同様であり、有機無機ハイブリッド材料の層(井戸)に入り、正孔と再結合する。最初の井戸を通り抜けた電子は第2の井戸に入り、正孔と再結合する。井戸が多数形成されていることにより、正孔は井戸にトラップされ、電子との再結合確率が向上する。よって、正孔と電子の再結合確率が向上することにより、発光効率が向上する。
なお、交互に積層された無機化合物の層の厚さは2〜5nmであることが好ましい。また、有機無機ハイブリッド材料の層の厚さは2〜10nmが好ましい。
また、発光領域全体の厚さは15〜35nmが好ましいため、無機化合物と有機無機ハイブリッド材料の積層回数もその範囲で適宜設定すればよく、本実施の形態に示したものに限られることはない。
(実施の形態2)
本実施の形態では、発光領域をゾル−ゲル法により形成する方法について説明する。
まず、テトラエトキシシランを中性、酸性、もしくはアルカリ性とした溶媒(例えば低級アルコール等)に溶解し、溶液Aを作製する。酸性、もしくはアルカリ性とすることによって、テトラエトキシシランの縮重合が促進され、速やかにゾルが形成される。液性を酸性とした場合は縮重合後の状態が繊維状となり、アルカリ性とした場合は塊状となるため、溶液Aの液性は酸性であることが望ましい。溶液AのpHはpH1からpH3程度となるようにするとさらに好ましい。また、テトラエトキシシランの代わりにテトラメトキシシランを用いても良いし、テトラエトキシシランとテトラメトキシシランを同時に用いても良い。あるいは、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランと共に、モノアルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン(例えば、メチルトリメトキシシラン、ポリジメチルシロキサン等)を同時に用いても良い。このように、ケイ素上にアルキル基を導入することによって、膜の脆性を低減させ、膜質を向上させることができる。
溶液Aはさらに加熱攪拌や熟成のどちらか、又は両方をおこなうことによってさらに縮重合反応を進行させても良い。加熱攪拌は数十度で数時間、熟成の場合は室温中で十数時間から一日程度行えばよい。
無機化合物の層を形成したい表面に、作製したゾルを塗布し、焼成(100℃〜300℃で数時間)することによって、無機化合物の層を作製することができる。焼成は大気中でも窒素などの不活性雰囲気中でも真空中でもよい。
上記塗布は湿式塗布法、例えばディップコート法、スピンコート法、インクジェット法などの液滴塗布法を用いることができる。
以上の工程により、発光領域の無機化合物の層が形成できる。
次に、有機無機ハイブリッド材料の層をゾル−ゲル法で形成する方法について説明する。
まず、テトラエトキシシラン及び/又はメチルトリエトキシシランと、発光性有機置換基を有するトリアルコキシシランを酸性もしくはアルカリ性とした溶媒(例えば低級アルコール等)に溶解し、溶液Bを作製する。酸性もしくはアルカリ性とすることによってテトラエトキシシラン及び/又はメチルトリエトキシシラン、発光性有機置換基を有するトリアルコキシシランが縮重合しゾルが形成される。液性を酸性とした場合は縮重合後の状態が繊維状となり、アルカリ性とした場合は塊状となるため、溶液Bの液性は酸性であることが望ましい。溶液BのpHはpH1からpH3程度となるようにするとさらに好ましい。また、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランと共に、モノアルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン(例えば、メチルトリメトキシシラン、ポリジメチルシロキサン等)を同時に用いても良い。このように、ケイ素上にアルキル基を導入することによって、膜の脆性を低減させ、膜質を向上させることができる。
溶液Bはさらに加熱撹拌や熟成のどちらか、又は両方をおこなうことによってさらに縮重合反応を進行させても良い。加熱撹拌は数十度で数時間、熟成の場合は室温中で十数時間から1日程度行えばよい。
溶液Bはテトラエトキシシラン及び/又はメチルトリエトキシシランを用いず、発光性有機置換基を有するトリアルコキシシランのみで作製しても構わないが、好ましくはテトラエトキシシラン及び/又はメチルトリエトキシシランと発光性有機置換基を有するトリアルコキシシランとの比がモル比で10:1から1:10の間であることが望ましい。さらに好ましくはテトラエトキシシラン及び/又はメチルトリエトキシシランと発光性有機置換基を有するトリアルコキシシランとの比がモル比で5:1から1:5であることが望ましい。
有機無機ハイブリッド材料の層を形成したい表面に、作製したゾルを塗布し、焼成(100℃〜300℃で数時間)することによって、シロキサン結合(Si−O結合)により構成された骨格中のシリコンに有機基が共有結合した有機無機ハイブリッド材料を作製することができる。焼成は大気中でも窒素などの不活性雰囲気中でも真空中でもよい。
上記塗布は湿式塗布法、例えばディップコート法、スピンコート法、インクジェット法などの液滴塗布法を用いることができる。
以上の工程により、発光領域の有機無機ハイブリッド材料の層が形成できる。
上記の方法を用いて、無機化合物の層と有機無機ハイブリッド材料の層の作製を交互に行うことにより、多重量子井戸構造が得られる。
このように、量子井戸構造を有する発光領域を無機化合物と、無機化合物に発光性を付与することが可能な有機基を結合させた有機無機ハイブリッド材料とで構成することで、発光領域をすべて有機物で作製した場合と比べて耐久性に優れ、電気的にも安定な発光素子が得られる。また、障壁となる無機化合物(酸化ケイ素又は酸化ゲルマニウム)及び井戸となる有機無機ハイブリッド材料はどちらもゾル−ゲル法で作製することができるため、層の密着性が良く、信頼性が向上する。
(実施の形態3)
本実施の形態では、発光領域に用いる材料について説明する。
無機化合物としては、酸化ケイ素(SiO2)又は酸化ゲルマニウム(GeO2)を用いることができる。酸化ケイ素(SiO2)又は酸化ゲルマニウム(GeO2)は、バンドギャップが非常に大きく、多重量子井戸構造の障壁として用いることができる。
有機無機ハイブリッド材料としては、本発明においては主にシロキサン結合(Si−O結合)によって形成される骨格中の全てあるいは一部のケイ素原子に有機基が結合している材料のことを言うが、Ge−O結合によって形成される骨格中の全てあるいは一部のゲルマニウム原子に有機基が結合している材料を用いることもできる。これらは無機化合物(SiO2及びGeO2)に比べ、バンドギャップが小さい。同時に、これらの伝導帯下端のエネルギー準位は無機化合物(SiO2及びGeO2)の伝導帯下端のエネルギー準位よりも低く、且つ、これらの価電子帯上端のエネルギー準位は無機化合物(SiO2及びGeO2)の価電子帯上端のエネルギー準位よりも高いため、有機無機ハイブリッド材料は多重量子井戸構造の井戸として用いることができる。
発光領域の有機無機ハイブリッド材料の層の構成としては大きく分けて2種類挙げられる。一つは有機無機ハイブリッド材料を単層で用いるものである。もう一つは有機無機ハイブリッド材料よりもバンドギャップの小さい発光物質(以下、ドーパント)を有機無機ハイブリッド材料の層に少量添加するものである。
有機無機ハイブリッド材料としては、下記構造式(1)〜(27)などを用いることができる。下記構造式(1)〜(27)において、Rはメチル基(CH3)あるいはエチル基(C25)である。
Figure 0004869665
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有機無機ハイブリッド材料は、無機化合物に発光性を付与することが可能な有機基が一種結合していても良いし、二種以上の有機基が結合していても良い。二種以上の有機基が結合している場合、バンドギャップの大きい有機基からバンドギャップの小さい有機基へエネルギー移動が起こるため、バンドギャップの小さい有機基のみが発光する。無機化合物に発光性を付与することが可能な有機基が二種以上結合している有機無機ハイブリッド材料は、実施の形態2で示した作製方法で作製することができる。
ドーパントとしては、キナクリドン、ジアルキルキナクリドン、ルブレン、ペリレン、5,12−ジフェニルテトラセン、DCMなどの他、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムや2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン−白金錯体等の三重項発光可能な有機金属化合物などが挙げられる。これらのドーパントは、有機無機ハイブリッド材料を製膜する際に単に混合すればよい。あるいは、これらのドーパントにトリアルコキシシリル基(例えば、化合物(23)〜(27))を導入して、有機無機ハイブリッド材料の製膜時に混合することでハイブリッド材料と共有結合を形成しても良い。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の発光素子について説明する。
本発明の発光素子は、一対の電極間に複数の層を有する。当該複数の層とは、電極から離れたところに発光領域が形成されるように、つまり電極から離れた部位でキャリア(担体)の再結合が行われるように、キャリア注入性の高い物質やキャリア輸送性の高い物質からなる層を組み合わせて積層されたものである。また、本発明の発光素子は、発光領域に多重量子井戸構造を有している。
本発明の発光素子の一態様について図1(A)を用いて以下に説明する。
本形態において、発光素子は、第1の電極102と、第1の電極102の上に順に積層した第1の層103、第2の層104、第3の層105、第4の層106と、さらにその上に設けられた第2の電極107とから構成されている。なお、本形態では第1の電極102は陽極として機能し、第2の電極107は陰極として機能するものとして以下説明をする。
基板101上は発光素子の支持体として用いられる。基板101としては、例えばガラス、またはプラスチックなどを用いることができる。なお、発光素子を作製工程において支持体として機能するものであれば、これら以外のものでもよい。
第1の電極102としては、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、ケイ素を含有したインジウム錫酸化物、酸化インジウムに2〜20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したターゲットを用いてスパッタリングで形成したインジウム亜鉛酸化物(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化タングステンを0.5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いてスパッタリングで形成したインジウム錫酸化物(IWZO)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタにより成膜されるが、ゾル−ゲル法などを応用して作製しても構わない。その他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン:TiN)等が挙げられる。
第1の層103は、正孔注入性の高い物質を含む層である。モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、マンガン酸化物(MnOx)等を用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:H2Pc)や銅フタロシアニン(CuPC)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても第1の層103を形成することができる。
また、第1の層103に、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いてもよい。特に、有機化合物と、有機化合物に対して電子受容性を示す無機化合物とを含む複合材料は、有機化合物と無機化合物との間で電子の授受が行われ、キャリア密度が増大するため、正孔注入性、正孔輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、正孔の輸送に優れた材料であることが好ましい。具体的には、アリールアミンまたはアリールカルバゾールであることが好ましい。無機化合物としては、有機化合物に対し電子受容性を示す物質であればよく、具体的には、遷移金属の酸化物であることが好ましい。例えば、チタン酸化物(TiOx)、バナジウム酸化物(VOx)、モリブデン酸化物(MoOx)、タングステン酸化物(WOx)、レニウム酸化物(ReOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、クロム酸化物(CrOx)、ジルコニウム酸化物(ZrOx)、ハフニウム酸化物(HfOx)、タンタル酸化物(TaOx)、銀酸化物(AgOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物を用いることができる。第1の層103に有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いた場合、第1の電極102とオーム接触をすることが可能となるため、仕事関数に関わらず第1の電極を形成する材料を選ぶことができる。
第2の層104を形成する物質としては、正孔輸送性の高い物質、具体的には、アリールアミン(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)であることが好ましい。広く用いられている材料として、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル,その誘導体である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPBと記す)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)トリフェニルアミン、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンなどのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。ここに述べた物質は、主に10-6cm2/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、第2の層104は、単層のものだけでなく、上記物質の混合層、あるいは二層以上積層したものであってもよい。
第3の層105は、実施の形態1に示した多重量子井戸構造を有する発光領域である。具体的には、無機化合物と有機無機ハイブリッド材料とを交互に積層して構成される。
第4の層106を形成する物質としては、電子輸送性の高い物質、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)アルミニウム(略称:BAlq)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)などの典型金属錯体が挙げられる。あるいは9,10−ジフェニルアントラセンや4,4’−ビス(2,2−ジフェニルエテニル)ビフェニルなどの炭化水素系化合物なども好適である。あるいは、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾールなどのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリンやバソキュプロインなどのフェナントロリン誘導体を用いても良い。ここに述べた物質は、主に10-6cm2/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を第4の層106として用いても構わない。また、第4の層106は、単層のものだけでなく、混合層でもよく、また上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
第2の電極107を形成する物質としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることができる。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の1族または2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、及びマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属及びこれらを含む合金等が挙げられる。しかしながら、第2の電極107と発光層との間に、電子注入を促す機能を有する層を、当該第2の電極と積層して設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、ケイ素を含むITO等様々な導電性材料を第2の電極107として用いることができる。
なお、電子注入を促す機能を有する層としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物を用いることができる。また、この他、電子輸送性を有する物質からなる層中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有させたもの、例えばAlq3中にマグネシウム(Mg)やリチウム(Li)を含有させたもの等を用いることができる。
また、第1の層103、第2の層104、第4の層106の形成方法は、湿式法、乾式法を問わず、どのような手法を用いても良い。また各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。なお、第3の層105は、実施の形態2に示した方法で形成することが好ましい。
以上のような構成を有する本発明の発光素子は、第1の電極102と第2の電極107との間に生じた電位差により電流が流れ、第3の層105において正孔と電子とが再結合し、発光するものである。つまり第3の層105に発光領域が形成されるような構成となっている。
発光は、第1の電極102または第2の電極107のいずれか一方または両方を通って外部に取り出される。従って、第1の電極102または第2の電極107のいずれか一方または両方は、透光性を有する物質で成る。第1の電極102のみが透光性を有する物質からなるものである場合、図1(A)に示すように、発光は第1の電極102を通って基板側から取り出される。また、第2の電極107のみが透光性を有する物質からなるものである場合、図1(B)に示すように、発光は第2の電極107を通って基板と逆側から取り出される。第1の電極102及び第2の電極107がいずれも透光性を有する物質からなるものである場合、図1(C)に示すように、発光は第1の電極102及び第2の電極107を通って、基板側及び基板と逆側の両方から取り出される。
なお第1の電極102と第2の電極107との間に設けられる層の構成は、上記のものには限定されない。発光領域と金属とが近接することによって生じる消光が抑制されるように、第1の電極102及び第2の電極107から離れた部位に正孔と電子とが再結合する発光領域を設けた構成であり、且つ、発光領域が多重量子井戸構造を有するものであれば、上記以外のものでもよい。
つまり、層の積層構造については特に限定されず、電子輸送性の高い物質または正孔輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質等から成る層を、本発明の複合材料を含む層と自由に組み合わせて構成すればよい。
図2に示す発光素子は、陰極として機能する第1の電極302の上に電子輸送性の高い物質からなる第1の層303、発光層である第2の層304、正孔輸送性の高い物質からなる第3の層305、正孔注入性の高い物質からなる第4の層306、陽極として機能する第2の電極307とが順に積層された構成となっている。なお、301は基板である。
本実施の形態においては、ガラス、プラスチックなどからなる基板上に発光素子を作製している。一基板上にこのような発光素子を複数作製することで、パッシブ型の発光装置を作製することができる。また、ガラス、プラスチックなどからなる基板以外に、例えば薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基板上に発光素子を作製してもよい。これにより、TFTによって発光素子の駆動を制御するアクティブマトリクス型の発光装置を作製できる。なお、TFTの構造は、特に限定されない。スタガ型のTFTでもよいし逆スタガ型のTFTでもよい。また、TFTアレイ基板に形成される駆動用回路についても、N型及びP型のTFTからなるものでもよいし、若しくはN型またはP型のいずれか一方からのみなるものであってもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の発光素子を有する発光装置について説明する。
本実施の形態では、画素部に本発明の発光素子を有する発光装置について図4を用いて説明する。なお、図4(A)は、発光装置を示す上面図、図4(B)は図4(A)をA−A’及びB−B’で切断した断面図である。点線で示された601は駆動回路部(ソース側駆動回路)、602は画素部、603は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、604は封止基板、605はシール材であり、シール材605で囲まれた内側は、空間607になっている。
なお、引き回し配線608はソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図4(B)を用いて説明する。素子基板610上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601と、画素部602中の一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はnチャネル型TFT623とpチャネル型TFT624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバ一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、駆動回路を基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部602はスイッチング用TFT611と、電流制御用TFT612とそのドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極613上には、発光物質を含む層616、及び第2の電極617がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極613に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO膜、またはケイ素を含有したインジウム錫酸化物膜、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウム膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、亜鉛膜、白金膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
発光物質を含む層616は、実施の形態1及び実施の形態3で示した無機化合物と有機無機ハイブリッド材料とを含む発光領域を有している。また、発光領域は、実施の形態2で示した方法により形成することが好ましい。
さらに、発光物質を含む層616上に形成され、陰極として機能する第2の電極617に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(アルミニウム、マグネシウム、リチウム、カルシウム、またはこれらの合金及び化合物MgAg、MgIn、AlLi、フッ化カルシウム、または窒化カルシウム)を用いることが好ましい。なお、発光物質を含む層616で生じた光が第2の電極617を透過させる場合には、第2の電極617として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウム、ケイ素を含有したインジウム錫酸化物、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
さらにシール材605で封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、素子基板610、封止基板604、及びシール材605で囲まれた空間607に発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されており、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材605で充填される場合もある。
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の発光素子を有する発光装置を得ることができる。
本発明の発光装置は、実施の形態1及び実施の形態3で示した多重量子井戸構造の発光領域を有し、発光効率の高い発光素子を有する。よって、本発明を用いることにより、高輝度で信頼性の高い発光装置を提供することができる。
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の発光装置について説明したが、この他、トランジスタ等の駆動用の素子を特に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の発光装置であってもよい。図5には本発明を適用して作製したパッシブ型の発光装置の斜視図を示す。図5において、基板951上には、電極952と電極956との間には発光物質を含む層955が設けられている。電極952の端部は絶縁層953で覆われている。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられている。隔壁層954の側壁は、基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなっていくような傾斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台形状であり、底辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接する辺)の方が上辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接しない辺)よりも短い。このように、隔壁層954を設けることで、静電気等に起因した発光素子の不良を防ぐことが出来る。また、パッシブ型の発光装置においても、発光効率が高い本発明の発光素子を含むことによって、高輝度で信頼性の高い発光装置を得ることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態4に示す発光装置をその一部に含む本発明の電子機器について説明する。本発明の電子機器は、実施の形態1及び実施の形態3に示した発光領域を有し、輝度の高い表示部を有する。
本発明の発光装置を表示装置として用いて作製された電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図7に示す。
図6(A)は本発明に係るテレビ装置であり、筐体9101、支持台9102、表示部9103、スピーカー部9104、ビデオ入力端子9105等を含む。このテレビ装置において、表示部9103は、実施の形態1及び実施の形態3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、発光効率が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部9103も同様の特徴を有するため、高輝度な発光を示すテレビ装置となる。また、発光領域をゾル−ゲル法で作製できるため、層の密着性が良く、信頼性の高いテレビ装置が得られる。また、発光領域を有機物で作製した場合と比べて、耐久性に優れたテレビ装置が得られる。
図6(B)は本発明に係るコンピュータであり、本体9201、筐体9202、表示部9203、キーボード9204、外部接続ポート9205、ポインティングマウス9206等を含む。このコンピュータにおいて、表示部9203は、実施の形態1及び実施の形態3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、発光効率が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部9203も同様の特徴を有するため、高輝度な発光を示すディスプレイを有するコンピュータとなる。また、発光領域をゾル−ゲル法で作製できるため、層の密着性が良く、信頼性の高いディスプレイを有するコンピュータが得られる。また、発光領域を有機物で作製した場合と比べて、耐久性に優れたディスプレイを有するコンピュータが得られる。
図6(C)は本発明に係るゴーグル型ディスプレイであり、本体9301、表示部9302、アーム部9303を含む。このゴーグル型ディスプレイにおいて、表示部9302は、実施の形態1及び実施の形態3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、発光効率が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部9302も同様の特徴を有するため、高輝度な発光を示すゴーグル型ディスプレイとなる。また、発光領域をゾル−ゲル法で作製できるため、層の密着性が良く、信頼性の高いゴーグル型ディスプレイが得られる。また、発光領域を有機物で作製した場合と比べて、耐久性に優れたゴーグル型ディスプレイが得られる。
図6(D)は本発明に係る携帯電話であり、本体9401、筐体9402、表示部9403、音声入力部9404、音声出力部9405、操作キー9406、外部接続ポート9407、アンテナ9408等を含む。この携帯電話において、表示部9403は、実施の形態1及び実施の形態3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、発光効率が高いという特徴を有するため、高輝度な発光を示すディスプレイを有する携帯電話となる。また、発光領域をゾル−ゲル法で作製できるため、層の密着性が良く、信頼性の高いディスプレイを有する携帯電話が得られる。また、発光領域を有機物で作製した場合と比べて、耐久性に優れたディスプレイを有する携帯電話が得られる。
図6(E)は本発明の係るカメラであり、本体9501、表示部9502、筐体9503、外部接続ポート9504、リモコン受信部9505、受像部9506、バッテリー9507、音声入力部9508、操作キー9509、接眼部9510等を含む。このカメラにおいて、表示部9502は、実施の形態1及び実施の形態4で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、発光効率が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部9502も同様の特徴を有するため、高輝度な発光を示すカメラとなる。また、発光領域をゾル−ゲル法で作製できるため、層の密着性が良く、信頼性の高いカメラが得られる。また、発光領域を有機物で作製した場合と比べて、耐久性に優れたカメラが得られる。
以上の様に、本発明の発光装置の適用範囲は極めて広く、この発光装置をあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。本発明の発光装置を用いることにより、高輝度な表示部を有する電子機器を提供することが可能となる。
また、本発明の発光装置は、発光効率の高い発光素子を有しており、照明装置として用いることもできる。本発明の発光素子を照明装置として用いる一態様を図7〜図8を用いて説明する。
図7は、本発明の発光装置をバックライトとして用いた液晶表示装置の一例である。図8に示した液晶表示装置は、筐体901、液晶層902、バックライト903、筐体904を有し、液晶層902は、ドライバIC905と接続されている。また、バックライト903は、本発明の発光装置が用いられおり、端子906により、電流が供給されている。
本発明の発光装置を液晶表示装置のバックライトとして用いることにより、高輝度なバックライトが得られる。また、本発明の発光装置は、面発光の照明装置であり大面積化も可能であるため、バックライトの大面積化が可能であり、液晶表示装置の大面積化も可能になる。
図8(A)は、本発明の発光装置を室内の照明2001として用いたものである。本発明の発光装置は発光効率が高いため、高輝度な照明装置を得ることができる。面発光の照明装置であり、大面積化も可能であるため、例えば、天井全面に本発明の照明装置を用いることもできる。また、天井に限らず、壁、床や柱等にも本発明の発光装置を用いることができる。さらに、可撓性を有する基板を用いて本発明の発光装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得ることができる。そのため、曲面に設置することも可能である。また、室内に限らず、室外で使用することも可能であり、外灯として、建物の壁等に設置することもできる。
図8(B)は、本発明の発光装置を、トンネル内の照明2002として用いたものである。本発明の発光装置は発光効率が高いため、高輝度な照明装置を得ることができる。また、可撓性を有する基板を用いて本発明の発光装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得ることもできる。そのため、トンネル内の壁の曲面に沿って設置することが可能である。
図8(C)は、本発明の発光装置をインテリア用の照明2003として用いた一例である。本発明の発光装置は発光効率が高いため、高輝度な照明装置を得ることができる。また、可撓性を有する基板を用いて本発明の発光装置を作製することにより、薄型で可撓性を有する照明装置を得ることができる。また、本発明の発光装置は、面発光であるため、図8(C)のように、自由な形状に加工することが可能である。
また、本発明の発光装置は、写真を撮影する際の照明として用いることもできる。写真を撮影する場合は、大面積で高輝度の光で被写体を照らすことにより、自然光で被写体を照らした場合と同様な写真を撮ることができる。
本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明の発光装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明の発光装置を用いた電子機器を説明する図。
符号の説明
101 基板
102 第1の電極
103 第1の層
104 第2の層
105 第3の層
106 第4の層
107 第2の電極
301 基板
302 第1の電極
303 第1の層
304 第2の層
305 第3の層
306 第4の層
307 第2の電極
601 ソース側駆動回路
602 画素部
603 ゲート側駆動回路
604 封止基板
605 シール材
607 空間
608 引き回し配線
609 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
610 素子基板
611 スイッチング用TFT
612 電流制御用TFT
613 第1の電極
614 絶縁物
616 発光物質を含む層
617 第2の電極
618 発光素子
623 nチャネル型TFT
624 pチャネル型TFT
901 筐体
902 液晶層
903 バックライト
904 筐体
905 ドライバIC
906 端子
951 基板
952 電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 発光物質を含む層
956 電極
2001 照明
2002 照明
2003 照明
9101 筐体
9102 支持台
9103 表示部
9104 スピーカー部
9105 ビデオ入力端子
9201 本体
9202 筐体
9203 表示部
9204 キーボード
9205 外部接続ポート
9206 ポインティングマウス
9301 本体
9302 表示部
9303 アーム部
9401 本体
9402 筐体
9403 表示部
9404 音声入力部
9405 音声出力部
9406 操作キー
9407 外部接続ポート
9408 アンテナ
9501 本体
9502 表示部
9503 筐体
9504 外部接続ポート
9505 リモコン受信部
9506 受像部
9507 バッテリー
9508 音声入力部
9509 操作キー
9510 接眼部


Claims (7)

  1. 一対の電極の間に発光領域を有し、
    前記発光領域は、発光性を有する有機基及びGe−O結合を含有する物質の層と、GeOからなる無機化合物の層が交互に積層している構造を有することで、多重量子井戸構造を形成していることを特徴とする発光素子。
  2. 一対の電極の間に発光領域を有し、
    前記発光領域は、発光性を有する有機基及びGe−O結合を含有する物質の層と、GeOからなる無機化合物の層が交互に積層している構造を有することで、多重量子井戸構造を形成し、
    前記無機化合物の伝導帯下端のエネルギー準位よりも前記発光性を有する有機基及びGe−O結合を含有する物質の伝導帯下端のエネルギー準位が低く、且つ、前記無機化合物の価電子帯上端のエネルギー準位よりも前記発光性を有する有機基及びGe−O結合を含有する物質の価電子帯上端のエネルギー準位が高いことを特徴とする発光素子。
  3. 請求項1または2において、
    前記発光領域は、ゾル−ゲル法により作製されることを特徴とする発光素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記無機化合物の層の厚さが2nm以上5nm以下であることを特徴とする発光素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記発光性を有する有機基及びGe−O結合を含有する物質の層の厚さが2nm以上10nm以下であることを特徴とする発光素子。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の発光素子を有する発光装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の発光素子を有する面発光の照明装置。
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