JP4637510B2 - 発光素子および発光装置 - Google Patents

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本発明は、発光素子用電子注入性組成物、発光素子に発光素子用電子注入性組成物を用いて形成された発光素子、および発光素子を有する発光装置に関するものである。
薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動などの特徴を有する材料を発光体として用いた発光素子は、次世代のフラットパネルディスプレイへの応用が期待されている。また、発光素子をマトリクス状に配置した発光装置は、従来の液晶表示装置と比較して、視野角が広く視認性が優れる点に優位性があると言われている。
発光素子の発光機構は、一対の電極間に発光物質を含む層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光物質を含む層の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光するといわれている。励起状態には一重項励起と三重項励起が知られ、発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられている。
このような発光素子に関しては、その素子特性を向上させる上で、材料に依存した問題が多く、これらを克服するために素子構造の改良や材料開発等が行われている。
材料に依存した問題の1つとして、透明導電膜を形成するのに適した材料が少ないことが挙げられる。透明導電膜を形成するのに適した材料として知られているのは、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)等の仕事関数の大きい(具体的には、仕事関数4.0eV以上)材料であり、発光素子からの光を外部に取り出す透明電極にこれらの透明導電膜が用いられることから、透明電極が発光素子の陽極として機能しているのが通例である。
これに対し、電極からの電子の注入性を向上させるための層(以下、電子注入層とよぶ)を透明電極との界面に形成することにより、透明電極からの電子の注入性を向上させ、仕事関数の大きいITO等を用いて形成された透明電極を陰極として機能させることができるという報告がなされている(例えば、非特許文献1、2参照。)。この場合、電子注入層は、電子輸送性を有する材料(例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3と示す)、2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(バソキュプロインともいう)(以下、BCPと示す)、銅フタロシアニン(以下、Cu−Pcと示す)等)にアルカリ金属をドープして形成される。
また、電子注入層の中でも、電子のみの輸送性に優れた材料として知られているBCPにLiをドーピングした場合に電極からの電子注入性を著しく向上させることができるという報告がなされている。
しかし、BCPは、膜を形成した際にアモルファス状態を維持しづらく、経時的に結晶化し易いという欠点を有するために、素子を形成した場合に発光効率の変化による輝度ムラ等の素子特性の低下を招くだけでなく、輝度の低下によって素子の寿命が短くなるという問題を抱えている。
Junji Kido,Toshio Matsumoto,Applied Physics Letters,Vol.73,No.20(16 November 1998),2866-2868
G.Parthasarathy,C.Adachi,P.E.Burrows,S.R.Forrest,Applied Physics Letters,Vol.76,No.15(10 April 2000),2128-2130
そこで、本発明では、優れた電子注入性を有し、かつ成膜した場合に経時的に結晶化しにくい発光素子用電子注入性組成物を提供すると共に、これを用いることにより従来よりも素子特性に優れ、素子寿命の長い発光素子、およびそれを用いた発光装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、ベンゾオキサゾール誘導体が、優れた電子輸送性を有し、かつ成膜した場合に結晶化しにくい材料であり、さらにアルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のうちの少なくとも一種を含むことにより電子注入性に優れた層を形成することを見出した。そこで、一対の電極間に発光物質を含む層を有する発光素子において、発光物質を含む層の一部にベンゾオキサゾール誘導体を用いることを発案した。
すなわち、本発明の構成は、一般式(1)で表される物質と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のいずれか一とを0.1〜10(モル比)、より好ましくは0.5〜2(モル比)で含有することを特徴とする発光素子用電子注入性組成物である。つまり、一般式(1)で表される物質のモル数と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のいずれか一のモル数との比が1:0.1〜10、より好ましくは1:0.5〜2で含有することを特徴とする発光素子用電子注入性組成物である。
(式中、Arはアリール基を示し、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ基、アルキル基(ただし、炭素数1〜10)、ハロアルキル基(ただし、炭素数1〜10)、アルコキシル基(ただし、炭素数1〜10)、置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環残基を示す。)
また、本発明の構成として、一般式(1)で表される物質と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属の少なくとも一種とを0.1〜10(モル比)、より好ましくは0.5〜2(モル比)で含有することを特徴とする発光素子用電子注入性組成物も含むこととする。つまり、一般式(1)で表される物質のモル数と、アルカリ金属のモル数、アルカリ土類金属のモル数、遷移金属のモル数を合計したモル数との比がが1:0.1〜10、より好ましくは1:0.5〜2で含有することを特徴とする発光素子用電子注入性組成物である。
上述した発光素子用電子注入性組成物が、電子注入性に優れていることから、本発明における別の構成として、発光素子用電子注入性組成物を用いて形成された電子注入層を有する発光素子を含めることとする。
すなわち、一対の電極間に発光物質を含む層を少なくとも有する発光素子において、前記発光物質を含む層は一般式(1)で表される物質と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のうちの少なくとも一種とを含む層を有することを特徴とする発光素子である。
なお、上記構成において、前記一般式(1)で表される物質と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のうちの少なくとも一種とを含む層は、前記一般式(1)で表される物質のモル数と、アルカリ金属のモル数、アルカリ土類金属のモル数、遷移金属のモル数を合計したモル数との比が0.1〜10(モル比)、より好ましくは0.5〜2(モル比)で含有することを特徴とする発光素子である。
つまり、一般式(1)で表される物質のモル数と、アルカリ金属のモル数、アルカリ土類金属のモル数、遷移金属のモル数を合計したモル数との比が1:0.1〜10、より好ましくは1:0.5〜2であることが望ましい。
また、上記構成において、前記一般式(1)で表される物質と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のうちの少なくとも一種とを含む層は、一対の電極のうち、一方の電極と接して形成されることを特徴とする。なお、この場合、一方の電極は、陰極として機能する電極(陰極)であり、他方の電極は陽極として機能する電極(陽極)である。また、陰極として機能する電極と接して、前記層が電子注入層として働く場合には、陰極として機能する電極が可視光に対して70%以上の透過率を有することを特徴とする。
なお、本発明では、一対の電極が、いずれも可視光に対して70%以上の透過率を有する場合の構成も含めることとする。
さらに、本発明では、上述した発光素子をその一部に有する発光装置も本発明の構成に含めることとする。
なお、モル比とは、物質のモル数とモル数との比を表す。
本発明では、ベンゾオキサゾール誘導体と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のうちの少なくとも一種とを含む発光素子用電子注入性組成物を用いて電子注入層を形成することにより、陰極として機能する電極からの電子注入性を高めることができる。さらに、ベンゾオキサゾール誘導体は成膜した場合に結晶化しにくい材料であることから、従来よりも素子特性に優れ、素子寿命の長い発光素子、およびそれを用いた発光装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本発明における発光素子の素子構成は、図1に示すとおりであり、基本的には、一対の電極(第1の電極101及び第2の電極103)間に発光物質を含む層102を挟持した構成であり、発光物質を含む層102は、発光層104、および本発明の発光素子用電子注入性組成物からなる電子注入層105を少なくとも有し、その他、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層(ホールブロッキング層)、電子輸送層等を適宜組み合わせて構成される。また、ここでは、基板100上に形成された第1の電極101が陽極として機能し、第2の電極103が陰極として機能する場合について説明する。
なお、本発明において、発光素子用電子注入性組成物は、下記一般式(1)に示すベンゾオキサゾール誘導体(BzOSと示す)にアルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属をドーピングすることにより形成され、電子注入層は、発光素子の陰極と接して設けられる。
(式中、Arはアリール基を示し、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ基、アルキル基(ただし、炭素数1〜10)、ハロアルキル基(ただし、炭素数1〜10)、アルコキシル基(ただし、炭素数1〜10)、置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環残基を示す。)
なお、一般式(1)に示されるベンゾオキサゾール誘導体(BzOS)に含まれる具体的な材料としては、構造式(2)〜(4)に示す物質が挙げられる。
また、ここでベンゾオキサゾール誘導体と共に含まれる金属(アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属)としては、具体的にはLi、Na、K、Rb、Cs、Fr、Mg、Ca、Sr、Ce、Yb等を用い、ベンゾオキサゾール誘導体とこれらの金属とのモル比が0.1〜10、より好ましくは0.5〜2となるようにする。なお、電子注入層の膜厚は、5〜50nmとするのが好ましく、10〜30nmとするのがさらに好ましい。
また、第1の電極101に用いる陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陽極材料の具体例としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。
一方、第2の電極103に用いる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いることができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)とを積層したものを用いることもできる。
なお、本発明においては、陰極と接して電子注入性に優れた電子注入層を設けることから、先に陽極材料として挙げたITOやIZO等の仕事関数の大きい材料を用いることもできる。
上述した陽極材料及び陰極材料は、蒸着法、スパッタリング法等により薄膜を形成することにより、それぞれ陽極及び陰極を形成する。膜厚は、5〜500nmとするのが好ましい。
本発明の発光素子において、発光物質を含む層102におけるキャリアの再結合により生じる光は、第1の電極(陽極)101または第2の電極(陰極)103の一方、または両方から外部に出射される構成となる。すなわち、第1の電極101から光を出射させる場合には、第1の電極101を透光性の材料で形成し、第2の電極103側から光を出射させる場合には、第2の電極103を透光性の材料で形成し、両電極側から光を出射させる場合には、両電極を透光性の材料で形成する。
また、発光物質を含む層102には公知の材料を用いることができ、低分子系材料および高分子系材料のいずれを用いることもできる。なお、発光物質を含む層102を形成する材料には、有機化合物材料のみから成るものだけでなく、無機化合物を一部に含む構成も含めるものとする。
本発明において、一対の電極間に形成される発光物質を含む層102を構成する正孔注入層、正孔輸送層、発光層、または、電子輸送層に用いる具体的な材料を以下に示す。
正孔注入層を形成する正孔注入性材料としては、有機化合物であればポルフィリン系の化合物が有効であり、フタロシアニン(以下、H2−Pcと示す)、銅フタロシアニン(以下、Cu−Pcと示す)等を用いることができる。また、導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと示す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下、PEDOTと示す)などを用いることもできる。
また、正孔輸送層を形成する正孔輸送性材料としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物が好適である。広く用いられている材料として、例えば、N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ジフェニル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジアミン(以下、TPDと示す)の他、その誘導体である4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、α−NPDと示す)や、4,4',4''−トリス(N−カルバゾリル)−トリフェニルアミン(以下、TCTAと示す)、4,4',4''−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、TDATAと示す)、4,4',4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、MTDATAと示す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
また、発光層を形成する発光性材料としては、具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3と示す)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Almq3と示す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、BeBq2と示す)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)−アルミニウム(以下、BAlqと示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、Zn(BOX)2と示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、Zn(BTZ)2と示す)などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。
なお、ゲスト材料と組み合わせて発光層を形成する場合には、キナクリドン、ジエチルキナクリドン(DEQD)、ジメチルキナクリドン(DMQD)、ルブレン、ペリレン、クマリン、クマリン545T(C545T)、DPT、Co−6、PMDFB、BTX、ABTX、DCM、DCJTの他、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)3と示す)、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン−白金(以下、PtOEPと示す)等の三重項発光材料(燐光材料)をゲスト材料として用いることができる。
電子輸送層を形成する電子輸送性材料としては、先に述べたAlq3、Almq3、BeBq2などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体や、混合配位子錯体であるBAlqなどが好適である。また、Zn(BOX)2、Zn(BTZ)2などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、PBDと示す)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(以下、OXD−7と示す)などのオキサジアゾール誘導体、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、TAZと示す)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、p−EtTAZと示す)などのトリアゾール誘導体を用いることができる。
以上により、発光物質を含む層102の一部に本発明の発光素子用電子注入性組成物からなる電子注入層105を有し、かつ電子注入層105が、陰極(本実施の形態においては第2の電極103)と接して形成された本発明の発光素子が得られる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
本実施例では、発光素子の第1の電極および第2の電極の両側から発光物質を含む層で生じた光を出射させる構造(以下、両面出射構造という)の場合であって、発光物質を含む層の一部に電子注入層を設けた本発明の発光素子について図2を用いて説明する。
まず、基板200上に発光素子の第1の電極201が形成される。なお、本実施例では、第1の電極201は陽極として機能する。材料として透明導電膜であるITOを用い、スパッタリング法により110nmの膜厚で形成する。
次に、第1の電極(陽極)201上に発光物質を含む層202が形成される。なお、本実施例における発光物質を含む層202は、正孔注入層211、正孔輸送層212、発光層213、電子輸送層214、電子注入層215からなる積層構造を有している。
第1の電極201が形成された基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに第1の電極201が形成された面を下方にして固定し、真空蒸着装置の内部に備えられた蒸発源に銅フタロシアニン(以下、Cu−Pcと示す)を入れ、抵抗加熱法を用いた蒸着法により20nmの膜厚で正孔注入層211を形成する。なお、正孔注入層211を形成する材料としては、公知の正孔注入性材料を用いることができる。
次に正孔輸送性に優れた材料により正孔輸送層212を形成する。正孔輸送層212を形成する材料としては、公知の正孔輸送性材料を用いることができるが、本実施例では、4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、α−NPDと示す)を同様の方法により、40nmの膜厚で形成する。
次に発光層213を形成する。なお、発光層213において正孔と電子が再結合し、発光を生じる。本実施例では、発光層213を形成する材料のうちホスト材料となるAlq3と、ゲスト材料となるクマリン545T(C545T)とを用い、C545Tが、1wt%となるように共蒸着法により40nmの膜厚で形成する。
次に、電子輸送層214を形成する。電子輸送層214を形成する材料としては、公知の電子輸送性材料を用いることができるが、本実施例では、Alq3を用い、20nmの膜厚で蒸着法により形成する。
次に、電子注入層215を形成する。電子注入層215には、本発明の電子注入性組成物を用いることとする。電子注入性組成物は、一般式(1)で示されるベンゾオキサゾール誘導体と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のいずれか一とを0.1〜10(モル比)で含有するものである。なお、本実施例では、下記構造式(2)で示されるベンゾオキサゾール誘導体とアルカリ金属であるLiとのモル比が2となるようにして、20nmの膜厚で共蒸着法により形成する。
このようにして、正孔注入層211、正孔輸送層212、発光層213、電子輸送層214、および電子注入層215を積層して形成される発光物質を含む層202を形成した後、陰極として機能する第2の電極203をスパッタリング法または蒸着法により形成する。
なお、第2の電極203は、電子注入性に優れた電子注入層215と接して形成されることから、本実施例では、発光物質を含む層202上にITO(110nm)をスパッタリング法により形成し、第2の電極203を得る。
以上により、両面出射構造の発光素子が形成される。
なお、本実施例で示す発光素子の電子注入層に用いる発光素子用電子注入性組成物に含まれるベンゾオキサゾール誘導体は、優れた電子注入性を有し、かつ成膜した場合に結晶化しにくい材料であることから、素子特性に優れ、素子寿命の長い発光素子を形成することができる。
[比較例1]
実施例1に示した発光素子と比較するため、電子注入層としてBCPを用いた従来の発光素子を作製した。
実施例1に記載した発光素子と同様に電子輸送層まで形成し、電子注入層としてBCPとアルカリ金属であるLiとのモル比が2となるようにして、20nmの膜厚で共蒸着法により形成する。その後、陰極として機能する第2の電極をスパッタリング法または蒸着法により形成する。本比較例では、ITO(110nm)をスパッタリング法により形成する。
本比較例で作製した発光素子「比較例1」と、実施例1で作製した発光素子「実施例1」の規格化輝度時間変化のグラフを図7に示す。なお、規格化輝度時間変化とは、初期輝度を100%として規格化した輝度の時間変化を、電流密度を一定にして測定したものである。
図7より、「実施例1」の発光素子は、「比較例1」の発光素子よりも時間経過による輝度の低下が起こりにくい、つまり、長寿命であることがわかる。より具体的には、「比較例1」の発光素子の規格化輝度が58%になるまでの寿命は560時間であるのに対し、「実施例1」の発光素子の規格化輝度が60%になるまでの寿命は1800時間であった。このことから、本発明の、ベンゾオキサゾール誘導体と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属のうちの少なくとも一種とを含む発光素子用電子注入性組成物を用いて電子注入層を形成することにより、素子特性に優れ、素子寿命の長い発光素子を形成することができることがわかる。
本実施例では、発光素子の片側から発光物質を含む層で生じた光を出射させる構造の場合であって、特に発光物質を含む層の上に形成される第2の電極側から光を出射させる構造(以下、上面出射構造という)について図3を用いて説明する。
なお、ここでは、実施例1と構成が異なる部分についてのみ説明することとし、本実施例では、第1の電極以外の構成について実施例1と同様であるので説明は省略する。
本実施例における第1の電極301は、陽極として機能し、発光物質を含む層302で生じた光を出射させない電極である。すなわち、第1の電極を形成する材料としては、仕事関数が大きく、かつ遮光性を有する元素周期律の第4族、第5族、又は第6族に属する元素の窒化物または炭化物、具体的には窒化チタン、窒化ジルコニウム、炭化チタン、炭化ジルコニウム、窒化タンタル、炭化タンタル、窒化モリブデン、炭化モリブデン等を用いることができる。また、仕事関数の大きい透明導電膜と反射性(遮光性を有する場合も含む)を有する導電膜(反射性導電膜)とを積層することにより第1の電極を形成することもできる。
なお、本実施例では、反射性導電膜と仕事関数の大きい透明導電膜とを積層して第1の電極301を形成する場合について説明する。
具体的には、基板300上にAl−Si膜を300nmの膜厚で形成した後、Ti膜を100nmの膜厚で積層することにより、反射性導電膜304を形成し、その上に透明導電膜305としてITOを20nmの膜厚で形成する。
第1の電極301を形成した後は、実施例1と同様にして、正孔注入層311、正孔輸送層312、発光層313、電子輸送層314、電子注入層315、および第2の電極303が順次積層形成される。
以上のようにして、第2の電極側からのみ光を出射させる上面出射構造の発光素子を形成することができる。
なお、本実施例の場合も実施例1と同様にして発光素子の電子注入層に用いる発光素子用電子注入性組成物に含まれるベンゾオキサゾール誘導体は、優れた電子注入性を有し、かつ成膜した場合に結晶化しにくい材料であることから、素子特性に優れ、素子寿命の長い発光素子を形成することができる。
本発明では、実施例2と同様に発光素子の片側から発光物質を含む層で生じた光を出射させる構造の場合であって、図4に示すように発光物質を含む層502に含まれる電子注入層515側から光を出射させる構造(以下、上面出射構造という)とすることもできる。
実施例2と同様にして、基板500上に、第1の電極501として、反射性導電膜504を形成し、その上に透明導電膜505を形成する。第1の電極501を形成した後は、実施例1及び実施例2と同様に、正孔注入層511、正孔輸送層512、発光層513、電子輸送層514、電子注入層515、および第2の電極503を順次積層形成する。
すなわち、本実施例の場合には、発光物質を含む層502の一部の上に補助電極として機能する第2の電極(陰極)503が形成されるため、発光物質を含む層で生じた光は、第2の電極503が形成されていない部分から出射される構成となる。なお、本実施例において、第2の電極503に用いる材料としては、仕事関数の小さい陰極材料であれば、必ずしも透光性の材料を用いる必要はなく、遮光性の材料であってもよい。
本実施例では、両面出射構造の場合であって、発光物質を含む層の一部に電子注入層を設けた本発明の発光素子について説明する。本実施例では、電子注入層にベンゾオキサゾール誘導体と、複数種の金属を含む場合について説明する。
実施例1と同様に、基板上に第1の電極として、陽極として機能するITOを110nm、第1の電極上に発光物質を含む層が形成される。発光物質を含む層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層。電子輸送層、電子注入層からなる積層構造を有している。より具体的には正孔注入層としてCu−PCを20nm、正孔輸送層としてα―NPDを40nm、発光層としてAlq3とC545Tとを用い、C545Tが1wt%となるよう共蒸着法により40nmの膜厚で形成する。次に、電子輸送層としてAlq3を20nmの膜厚で形成する。
次に、電子注入層として、本発明の電子注入性組成物を用いる。つまり、一般式(1)で示されるベンゾオキサゾール誘導体と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属の少なくとも一種を含有するものである。より具体的には、一般式(1)で示されるベンゾオキサゾール誘導体のモル数と、アルカリ金属のモル数、アルカリ土類金属のモル数、遷移金属のモル数を合計したモル数との比が、1:0.1〜10、より好ましくは1:0.5〜2であることが望ましい。本実施例では、上記構造式(2)で示されるベンゾオキサゾール誘導体のモル数と、アルカリ金属であるLiのモル数、アルカリ土類金属であるCaのモル数を合計したモル数との比が、1:2となるようにして、20nmの膜厚で形成する。より具体的には、上記構造式(2)で示されるベンゾオキサゾール誘導体のモル数と、Liのモル数と、Caのモル数との比が、1:1.5:0.5となるように形成する。
このようにして、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、および電子注入層を積層して形成される発光物質を含む層を形成した後、陰極として機能する第2の電極をスパッタリング法または蒸着法により形成する。本実施例ではITOを110nmの膜厚で形成する。
以上により、両面出射構造の発光素子が形成される。
なお、本実施例で示す発光素子の電子注入層に用いる発光素子用電子注入性組成物に含まれるベンゾオキサゾール誘導体は、優れた電子注入性を有し、かつ成膜した場合に結晶化しにくい材料であることから、素子特性に優れ、素子寿命の長い発光素子を形成することができる。
本実施例では、画素部に本発明により形成される発光素子を有する発光装置について図5を用いて説明する。なお、図5(A)は、発光装置を示す上面図、図5(B)は図5(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された401は駆動回路部(ソース側駆動回路)、402は画素部、403は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、404は封止基板、405はシール材であり、シール材405で囲まれた内側は、空間407になっている。
なお、引き回し配線408はソース側駆動回路401及びゲート側駆動回路403に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)409からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図5(B)を用いて説明する。基板410上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路401と、画素部402が示されている。
なお、ソース側駆動回路401はnチャネル型TFT423とpチャネル型TFT424とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部402はスイッチング用TFT411と、電流制御用TFT412とそのドレインに電気的に接続された第1の電極413とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極413の端部を覆って絶縁物414が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
第1の電極413上には、発光物質を含む層416、および第2の電極417がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極413に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、発光物質を含む層416は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。発光物質を含む層416には、本発明の発光素子用電子注入性組成物からなる電子注入層が含まれる。その他にも、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。なお、これらの層を形成する際には、低分子系材料、中分子材料(オリゴマー、デンドリマーを含む)、または高分子系材料を用いることができる。また、発光物質を含む層を形成する場合には、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本発明においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。
さらに、発光物質を含む層416上に形成される第2の電極(陰極)417に用いる材料としては、透明導電膜であるITOを用いることとする。
さらにシール材405で封止基板404を素子基板410と貼り合わせることにより、素子基板410、封止基板404、およびシール材405で囲まれた空間407に発光素子418が備えられた構造になっている。なお、空間407には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材405で充填される構成も含むものとする。
なお、シール材405にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板404に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明により形成される発光素子を有する発光装置を得ることができる。
なお、本実施例に示す発光装置は、実施例1、実施例2、実施例3に示した発光素子の構成を自由に組み合わせて実施することが可能である。
本実施例では、例えば実施例5で形成される発光装置をその一部に含む様々な電気器具について説明する。
本発明を用いて形成される発光装置を用いて作製された電気器具として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルビデオディスク(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電気器具の具体例を図6に示す。
図6(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明を用いて形成される発光装置をその表示部2003に用いることにより作製される。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用装置が含まれる。
図6(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明を用いて形成される発光装置をその表示部2203に用いることにより作製される。
図6(C)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明を用いて形成される発光装置をその表示部2302に用いることにより作製される。
図6(D)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明を用いて形成される発光装置をこれら表示部A、B2403、2404に用いることにより作製される。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図6(E)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明を用いて形成される発光装置をその表示部2502に用いることにより作製される。
図6(F)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609、接眼部2610等を含む。本発明を用いて形成される発光装置をその表示部2602に用いることにより作製される。
ここで図6(G)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明を用いて形成される発光装置をその表示部2703に用いることにより作製される。
以上の様に、本発明を用いて形成された発光装置の適用範囲は極めて広く、また発光装置に含まれる発光素子は、発光物質を含む層の一部に電極からの電子の注入性を高める電子注入層を有し、電子注入層は、結晶化しにくい材料を用いて形成されることから、駆動電圧が低く、長寿命であるという特徴を有している。従って、この発光装置をあらゆる分野の電気器具に適用することにより、低消費電力化、長寿命化を実現することができる。
本発明の発光素子について説明する図。 両面出射構造の発光素子について説明する図。 上面出射構造の発光素子について説明する図。 上面出射構造の発光素子について説明する図。 発光装置について説明する図。 電気器具について説明する図。 本発明の発光素子と従来の発光素子の規格化輝度時間変化を示した図。
符号の説明
100 基板
101 第1の電極(陽極)
102 発光物質を含む層
103 第2の電極(陰極)
104 発光層
105 電子注入層

Claims (8)

  1. 第1の電極と、
    ITOまたはIZOでなる第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間の発光物質を含む層と、
    前記発光物質を含む層中の電子注入層と、を有し、
    前記電子注入層は前記第2の電極に接しており、
    前記電子注入層は構造式(1)で表される物質とLiとを含み、
    前記構造式(1)で表される物質のモル数と前記Liのモル数との比が1:0.1〜10であることを特徴とする発光素子。
  2. 第1の電極と、
    ITOまたはIZOでなる第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間の発光物質を含む層と、
    前記発光物質を含む層中の電子注入層と、を有し、
    前記電子注入層は前記第2の電極に接しており、
    前記電子注入層は構造式(1)で表される物質とLiとCaとを含み、
    前記構造式(1)で表される物質のモル数と、前記Liのモル数と前記Caのモル数とを合計したモル数との比が1:0.1〜10であることを特徴とする発光素子。
  3. 請求項1において、前記構造式(1)で表される物質のモル数と前記Liのモル数との比は、1:2であることを特徴とする発光素子。
  4. 請求項2において、前記構造式(1)で表される物質のモル数と、前記Liのモル数と前記Caのモル数を合計したモル数との比は、1:2であることを特徴とする発光素子。
  5. 請求項2において、前記構造式(1)で表される物質のモル数と、前記Liのモル数と、前記Caのモル数との比は、1:1.5:0.5であることを特徴とする発光素子。
  6. 請求項乃至請求項のいずれか一において
    第2の電極は陰極として機能することを特徴とする発光素子。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
    前記第1の電極は透光性の材料でなることを特徴とする発光素子。
  8. 請求項乃至請求項のいずれか一に記載の発光素子を有することを特徴とする発光装置。
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