JP4869385B2 - ロープ式エレベーター - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、ロープ振動等に強く、更には作業性等にも優れたロープ式エレベーター提供を提供することにあるが、それらの目的については以下述べる実施例で詳述する。
前記他の目的を達成するために、本発明では、上記挟持型楔部材と巻付け型楔部材との間に、挟持型楔部材から巻付け型楔部材に向かうロープと巻付け型楔部材に巻き付けた後の末端側のロープとを互いに把持する把持部材を設けることで、ロープ振動等に対する信頼性も高め、更にはソケットの構成等を工夫して信頼性及び取り付け作業性等も向上しているが、これらの詳細については以下述べる実施例で詳述する。
本発明の他の特徴によれば、ロープ振動等に対しても信頼性が高く、取り付け作業性等にも優れたロープ式エレベーターを提供することが出来るが、その他の効果については以下述べる実施例で述べる。
巻付け型楔部材3は,図4に示すように、直線溝301と曲線溝302により形成されている。ロープ1を巻きつけた際にロープ1がつぶれないようにするために、曲線溝302の曲率半径はロープ1の直径との関係で規定される。
図1のクリップ4は、ロープ1のつぶれをできるだけ抑えながら、ロープ1に対して十分な摩擦力で固定される必要があるため,突き合わせ面をもち,ねじによる締め付け量を制限する構造としてある。
ロープ1に本支持装置を接続する場合、狭持型楔部材2でロープ1を挟む。そして、小開口部503よりロープ1を引っ張る。ロープ1を引っ張ると、ロープ1がソケット内部より小開口部503の方向に移動する。狭持型楔部材2は傾斜面で形成された楔受け面501に沿って小開口部503に移動するため、ロープ1は狭持型楔部材2により挟持されることになる。狭持型楔部材2とロープ1の摩擦力が狭持型楔部材2と楔受け面501の摩擦力より大きくなると、狭持型楔部材2はロープ1と同時に小開口部503に移動し、ロープ1の圧縮による反発力と狭持型楔部材2による押付け力がつりあったときに狭持型楔部材2は停止する。
しかし、ロープ1を狭持型楔部材2で挟持することで、ロープ1の外層樹脂107が狭持型楔部材2の曲面201で摩擦力を受ける。この摩擦力が繰返しかかることにより外層樹脂107が剥離する恐れがある。外層樹脂107が剥離しロープ1が狭持型楔部材2からずれ落ちそうになった場合、ロープ中部110に荷重がかかる。ロープ中部110に荷重がかかることで、ロープ1が巻付け型楔部材3上をすり抜けようとするが、クリップ4においてロープが把持され、巻付け型楔部材3とソケット5の傾斜面である受け面504とにより狭持される。したがって、巻付け型楔部材3およびクリップ4によりソケット5からのロープ1の抜けを防止することができる。このように、ロープ1のつぶれを防ぐことで、樹脂で被覆したロープ1のロープ端部111にあって素線束、即ちシェンケル103同士の接触を避けることが可能となり、これによって、導通検出器を用いたロープ1の検査を精度良く行うことができる。
第2の実施形態のロープ支持装置は、図8に示すように、複数に分割され、ロープ1を挟むようにして配置される狭持型楔部材2と、ロープ1を把持する把持部材6と、挟持型楔部材2と把持部材6との間に挿入される弾性体10と、ロープ1を巻付ける巻付け型楔部材3と、これらの挟持型楔部材2、把持部材6、弾性体10及び巻付け型楔部材3を内包するソケット5とから構成され、ソケット5の上部に取り付けられたピン8にシンブルロッド9が固定され、図6及び図7に示したように、かご、カウンターウェイト、若しくは昇降路壁面と接続される。
弾性部材10は、図8に示すように、例えば、圧縮によりばね力が発生するコイルばねが用いられている。弾性部材10としてコイルばねを用いたが、本発明はこれに限らず、例えば皿ばねを弾性部材として用いることもできる。皿ばねは、コイルばねと比較して短いたわみで大きな荷重を得ることができる。したがって、皿ばねを用いることで狭持型楔部材2と把持部材6との距離を短くし、ひいては、ソケット5の長さ寸法を短くすることができる。なお、皿ばねの他に、板ばねを用いることもできる。
2・・・狭持型楔部材
3・・・巻付け型楔部材
4・・・クリップ
5・・・ソケット
6・・・把持部材
10・・・弾性体
101・・・素線
102・・・ストランド
103・・・シェンケル
104・・・芯シェンケル
105・・・側シェンケル
106・・・内層樹脂
107・・・外層樹脂
111・・・ロープ端部
501・・・狭持型楔部材受け面
502・・・大開口部
503・・・小開口部
504・・・巻付け型楔部材受け面
505・・・貫通孔
603・・・ロープ把持面
700・・・かご
701・・・カウンターウェイト
702・・・シーブ
703・・・導通検出器
Claims (10)
- 建屋内を昇降するかご及びカウンターウェイトをロープを介して吊り下げ、このロープの端部をロープ支持装置を用いて上記建屋側、かご、又はカウンターウェイトのいずれかに支持してなるロープ式エレベーターにおいて、上記ロープの導通状態を検出する導通検出器を設け、上記ロープ支持装置は、ロープを挟むようにして支持する挟持型楔部材と、該挟持型楔部材に挟まれたロープの末端側を巻き付けて支持する巻付け型楔部材と、上記挟持型楔部材を押圧し、上記巻付け型楔部材との間でロープを挟圧するソケットとを備えたことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項1において、前記ロープは金属性の素線束間に樹脂を充填した樹脂被覆ロープであって、前記導通検出器は、当該樹脂被覆ロープを構成する金属性の素線束の導通状態を検出するように構成したことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項1において、前記ロープ支持装置は、前記巻付け型楔部材に巻き付けた後の末端側のロープと、当該巻付け型楔部材の巻き始め側のロープとを、互いに束ねるクリップを備えたことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項3において、前記ソケットは中空状の内部に前記挟持型楔部材、クリップ、及び巻付け型楔部材を内包し、少なくとも上記クリップの側面に貫通孔を形成したことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項4において、前記ソケットの側面に設けた貫通孔を通して、ロープ端部の電気信号を前記導通検出器へ導くようにしたことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項1において、前記ソケットは中空状の内部に前記挟持型楔部材及び巻付け型楔部材を内包し、前記挟持型楔部材の押圧部及び前記巻付け型楔部材との間のロープ挟圧部は、前記ソケットの側面に夫々傾斜面を形成することで構成したことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 建屋内を昇降するかご及びカウンターウェイトをロープを介して吊り下げ、このロープの端部をロープ支持装置を用いて上記建屋側、かご、又はカウンターウェイトのいずれかに支持してなるロープ式エレベーターにおいて、上記ロープの導通状態を検出する導通検出器を設け、上記ロープ支持装置は、ロープを挟むようにして支持する挟持型楔部材と、該挟持型楔部材に挟まれたロープの末端側を巻き付けて支持する巻付け型楔部材と、上記挟持型楔部材と上記巻付け型楔部材との間であって、当該挟持型楔部材から上記巻付け型楔部材に向かうロープと上記巻付け型楔部材に巻き付けた後の末端側のロープとを互いに把持する把持部材とを備えたことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項7において、前記挟持型楔部材と前記把持部材との間に、互いを押圧する弾性体を介在させたことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項7において、前記挟持型楔部材、把持部材、及び巻付け型楔部材を内包するソケットを備え、当該ソケットは、少なくとも上記把持部材の側面に貫通孔を形成したことを特徴とするロープ式エレベーター。
- 請求項9において、前記ソケットの側面に複数の傾斜面を形成し、内包した前記挟持型楔部材の押圧力、及び前記巻付け型楔部材との間のロープ挟圧力を、夫々上記傾斜面との関係で作用するように構成したことを特徴とするロープ式エレベーター。
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