JP2009220911A - エレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置 - Google Patents
エレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009220911A JP2009220911A JP2008064384A JP2008064384A JP2009220911A JP 2009220911 A JP2009220911 A JP 2009220911A JP 2008064384 A JP2008064384 A JP 2008064384A JP 2008064384 A JP2008064384 A JP 2008064384A JP 2009220911 A JP2009220911 A JP 2009220911A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- main rope
- elevator system
- car
- detection device
- abnormality
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
Abstract
【課題】主ロープの異常を迅速に検出してエレベータシステムの安全を確保することができるエレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置を提供する。
【解決手段】本発明によるエレベータシステム8は、エレベータの乗りかご2と、この乗りかご2に主ロープ4を介して連結された釣合重り3と、主ロープ4を巻上げる巻上機1とを備えている。この巻上機1に巻上機1を制御する制御装置15が接続され、この制御装置15に遠隔監視装置16が接続されている。また、制御装置15に、主ロープ4の異常を検出する主ロープ断線検出装置14が接続されている。この主ロープ断線検出装置14は、主ロープ4が貫通自在な環状部10aと、この環状部10aを支持する支持部10bとを含む検出手段10と、固定側接点11aと、この固定側接点11aに対向して設けられ、固定側接点11aとの間に支持部10bを押圧自在に挟持する可動側接点10bとを含む装置本体18とを有している。
【選択図】図1
【解決手段】本発明によるエレベータシステム8は、エレベータの乗りかご2と、この乗りかご2に主ロープ4を介して連結された釣合重り3と、主ロープ4を巻上げる巻上機1とを備えている。この巻上機1に巻上機1を制御する制御装置15が接続され、この制御装置15に遠隔監視装置16が接続されている。また、制御装置15に、主ロープ4の異常を検出する主ロープ断線検出装置14が接続されている。この主ロープ断線検出装置14は、主ロープ4が貫通自在な環状部10aと、この環状部10aを支持する支持部10bとを含む検出手段10と、固定側接点11aと、この固定側接点11aに対向して設けられ、固定側接点11aとの間に支持部10bを押圧自在に挟持する可動側接点10bとを含む装置本体18とを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータの主ロープの異常を検出するエレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置に係り、とりわけ、主ロープの異常を迅速に検出してエレベータシステムの安全を確保することができるエレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置に関する。
従来より、エレベータの昇降路内を昇降自在に設けられた乗りかごと、この乗りかごに主ロープを介して連結され、乗りかごに対応して昇降路内を昇降する釣合重りと、主ロープを、綱車を介して巻上げる巻上機とを備えたつるべ式のエレベータシステムが知られている。このうち、主ロープは、ワイヤロープからなる鋼芯、あるいは繊維ロープからなる繊維芯の周りに、素線からなる複数のストランドを撚り合わせて構成され、巻上機の綱車、乗りかごのかご吊車、および釣合重りの重り吊車に掛け渡されている。このため、乗りかごが昇降することに伴い、主ロープは曲げを繰り返し、また、巻上機の綱車、乗りかごのかご吊車、および釣合重りの重り吊車から摩擦を受ける。このことにより、主ロープは、使用年数が経つにつれて強度が徐々に低下していく。
そこで、主ロープの強度を確認するために保守点検が行われている。この保守点検においては、一般に、JISにて規定されている管理項目である主ロープの素線の断線数、摩耗寸法、ロープ径、錆の発生状態が点検される(JIS A 4302)。そして、この点検結果に基づいて、主ロープの残存強度または残り寿命を確認している。
しかしながら、この主ロープは昇降路の全体に渡って引き回されるため、主ロープの全長は長くなる。このことにより、限られた保守点検時間の範囲内において、主ロープの全長に渡って精度良く点検を行うことは難しい。
このような問題を解決するために、永久磁石等の磁化器により主ロープ内に直流磁界を発生させて、主ロープの一部が損傷しているか否かを確認する漏洩磁束方式の磁気探傷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この磁気探傷装置を用いて、一部が損傷した主ロープに直流磁界を印加すると、この損傷した部分から主ロープ外部に漏れる磁束が、コイルまたは磁歪素子からなる磁気センサにより検出されて、主ロープの一部が損傷していることを確認することができる。
特開2005−162379号公報
また、一般に、主ロープは、通常の使用環境下において使用基準に基づいて適切に使用される場合、主ロープの強度が急激に低下することはなく、機械的疲労、あるいは摩耗等を受けることにより徐々に強度が低下していく。そして上述した保守点検において、主ロープの強度が低下して交換基準に達したと判断された場合に、この主ロープが交換される。この交換基準は、主ロープの強度が交換基準に達した場合においても、エレベータシステムの安全を確保することができる十分な強度となるように設定されている。このため、一般に、主ロープの強度は常に十分に確保され、エレベータシステムの安全が確保されるようになっている。
しかしながら、主ロープが据え付け不良により損傷を受けた場合、あるいは腐食環境下において使用されたことにより主ロープが腐食した場合、主ロープの張力が適切に調整されていないと、主ロープの一部に負荷が集中することがある。この場合、主ロープの強度低下が急激に進み、主ロープを構成するストランドの素線の一部が断線して、次回の保守点検が行われるまで放置されることが考えられる。この場合、この素線の断線部分が、昇降路内に設置された他の機器に触れて、この機器を破損させるという問題も考えられる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、エレベータの主ロープの異常を迅速に検出してエレベータシステムの安全を確保することができるエレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、エレベータの昇降路内を昇降自在に設けられた乗りかごと、この乗りかごに主ロープを介して連結され、乗りかごに対応して昇降路内を昇降する釣合重りと、主ロープを、綱車を介して巻上げる巻上機と、この巻上機に接続され、巻上機を制御する制御装置と、この制御装置に接続され、遠隔においてエレベータの状態を監視する遠隔監視装置と、制御装置に接続され、主ロープの異常を検出する少なくとも一つの主ロープ断線検出装置と、を備え、主ロープ断線検出装置は、主ロープが貫通自在な環状部と、この環状部を支持する支持部とを含む検出手段と、固定側接点と、この固定側接点に対向して設けられ、固定側接点との間に支持部を押圧自在に挟持する可動側接点とを含む装置本体とを有することを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、装置本体の可動側接点に、可動側接点を固定側接点に対して押圧する押圧手段が連結されることを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、装置本体の可動側接点は、弾性材料からなることを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、検出手段の環状部は、主ロープの外径よりも略10%大きい内径を有することを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、検出手段は、樹脂材料からなることを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、乗りかごは主ロープが掛け渡されるかご吊車を有し、釣合重りは主ロープが掛け渡される重り吊車を有し、主ロープ断線検出装置は、巻上機の綱車の近傍、乗りかごのかご吊車の近傍、および釣合重りの重り吊車の近傍のうち少なくとも一箇所に配置されることを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、主ロープ断線検出装置が主ロープの異常を検出した場合、制御装置は、主ロープ断線検出装置からの異常信号に基づいて、乗りかごを停止させるよう巻上機を制御することを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、主ロープ断線検出装置が主ロープの異常を検出した場合、制御装置は、主ロープ断線検出装置からの異常信号に基づいて、乗りかごを最寄階に着床させて乗りかごを停止させるよう巻上機を制御することを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、主ロープ断線検出装置が主ロープの異常を検出した場合、制御装置は、主ロープ断線検出装置からの異常信号に基づいて、遠隔監視装置に主ロープの異常信号を送信することを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、遠隔監視装置は、遠隔監視装置が主ロープの異常信号を受信した場合、主ロープの異常が発生したエレベータシステムの設置場所情報、および当該主ロープの仕様情報のうち少なくとも一つの情報を表示する表示手段を有することを特徴とするエレベータシステムである。
本発明は、エレベータの昇降路内を昇降自在に設けられた乗りかごと釣合重りとを連結する主ロープの異常を検出するエレベータシステムの主ロープ断線検出装置において、主ロープが貫通自在な環状部と、この環状部を支持する支持部とを含む検出手段と、固定側接点と、この固定側接点に対向して設けられ、固定側接点との間に支持部を押圧自在に挟持する可動側接点とを含む装置本体と、を有することを特徴とするエレベータシステムの主ロープ断線検出装置である。
本発明によれば、エレベータの主ロープに異常が発生して主ロープの一部が断線した場合、この断線した部分が主ロープの外周から外方に突出し、主ロープが貫通している主ロープ断線検出装置の検出手段の環状部に引っ掛かる。この場合、主ロープが巻上げられることに伴い、この検出手段が巻上げられ、検出手段の支持部が、装置本体の固定側接点と可動側接点との間から離脱する。このことにより、可動側接点が固定側接点に押圧されて、可動側接点が固定側接点に当接し、主ロープに異常が発生したことが検出される。このため、主ロープの異常を迅速に検出して、エレベータシステムの安全を確実に確保することができる。
発明の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1乃至図5は、本発明の実施の形態におけるエレベータシステムを示す図である。このうち図1は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置を示す図であり、図2は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置の検出手段を複数の主ロープに配置した状態を示す図であり、図3は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置をエレベータシステムの複数の箇所に配置した状態を示す図である。また、図4は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置に接続された制御装置および遠隔監視装置を示す図であり、図5は、エレベータシステムの全体構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1乃至図5は、本発明の実施の形態におけるエレベータシステムを示す図である。このうち図1は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置を示す図であり、図2は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置の検出手段を複数の主ロープに配置した状態を示す図であり、図3は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置をエレベータシステムの複数の箇所に配置した状態を示す図である。また、図4は、本発明の実施の形態における主ロープ断線検出装置に接続された制御装置および遠隔監視装置を示す図であり、図5は、エレベータシステムの全体構成を示す図である。
まず、図5によりエレベータシステム8の全体構成について説明する。図5に示すようにエレベータシステム8は、エレベータの昇降路7内を昇降自在に設けられた乗りかご2と、この乗りかご2に主ロープ4を介して連結され、乗りかご2に対応して昇降路7内を昇降する釣合重り3と、主ロープ4を、綱車1aを介して巻上げる巻上機1とを備えている。このうち、乗りかご2は、主ロープ4が掛け渡されるかご吊車5を有し、釣合重り3は、主ロープ4が掛け渡される重り吊車6を有している。また、主ロープ4は、ワイヤロープからなる鋼芯(図示せず)、あるいは繊維ロープからなる繊維芯(図示せず)の周りに、素線4bからなる複数のストランド4aを撚り合わせて構成されている。
また、図4に示すように、巻上機1に、巻上機1を制御する制御装置15が接続されている。この制御装置15に、遠隔においてエレベータシステム8の状態を監視し、主ロープ4の異常が発生した場合に、主ロープ4の異常が発生したエレベータの設置場所情報、および当該主ロープ4の仕様情報を表示する表示手段16aを有する遠隔監視装置16が接続されている。
次に本発明によるエレベータシステム8の主ロープ断線検出装置14について、図1を用いて説明する。ここで主ロープ断線検出装置14は、主ロープ4の異常を検出するためのものである。
図1に示すように主ロープ断線検出装置14は、主ロープ4が貫通自在な環状部10aと、この環状部10aを支持する支持部10bとを含む検出手段10と、固定側接点11aと、この固定側接点11aに対向して設けられ、固定側接点11aとの間に支持部10bを押圧自在に挟持する可動側接点11bとを含む装置本体18とを有している。また、検出手段10の支持部10bは、固定側接点11aと可動側接点11bとの間に挟持されている。すなわち、装置本体18はフレーム18aを有し、固定側接点11aと可動側接点11bはこのフレーム18aにより保持されている。また、固定側接点11aと可動側接点11bは互いに導電性材料から形成されている。
また、装置本体18のフレーム18aと可動側接点11bとの間に、可動側接点11bを固定側接点11aに対して押圧するばね(押圧手段)12が連結されている。
また、検出手段10の環状部10aは、主ロープ4の外径(公称径)よりも略10%大きい内径を有している。
また、検出手段10は、樹脂材料からなっている。このことにより、検出手段10の支持部10bが、装置本体18の固定側接点10aと可動側接点10bとの間に挟持されている場合、固定側接点10aと可動側接点10bとの間を絶縁することができる。
また、固定側接点11aと可動側接点11bに、出力端子13が接続され、この出力端子13に、制御装置15が接続されるようになっている。
ところで、主ロープ4は、その全長に渡って複数本並列に設けられており、この各主ロープ4に対して主ロープ断線検出装置14が設置されている。この場合、図2に示すように、一つの主ロープ断線検出装置14の検出手段10は、隣接する他の主ロープ検出装置14の検出手段10に対して主ロープ4の軸線方向に対してずれて配置されて、各主ロープ4に取り付けられている。このことにより、各主ロープ4間の距離を短くし、主ロープ4全体としての設置スペースを小さくすることができる。また、このように各主ロープ4に主ロープ断線検出装置14を設けることにより、各主ロープ4の張力の相違または据え付け時に受けた損傷の程度の相違などにより異常の発生する可能性が異なる各主ロープ4において生じる異常を確実に検出することができる。
また、図3に示すように、主ロープ断線検出装置14は、巻上機1の綱車1aの近傍、乗りかご2のかご吊車5の近傍、および釣合重り3の重り吊車6の近傍の各箇所において、上述したように、複数本並列に設けられた各主ロープ4に対して配置されている(図2参照)。このことにより、主ロープ4の異常が生じる可能性の高い巻上機1の綱車1、乗りかご2のかご吊車5、および釣合重り3の重り吊車6の近傍において生じた主ロープ4の異常を迅速に検出することができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、図1および図3に示すように、主ロープ4に異常が発生することがない場合、主ロープ4は、巻上機1により主ロープ断線検出装置14の検出手段10の環状部10aを貫通して巻上げられ、乗りかご2が通常運転される。この場合、主ロープ4を構成するストランド4aの素線4bが断線することがなく、検出手段10の環状部10aの内径は、主ロープ4の外径よりも略10%大きいため、主ロープ4は検出手段10の環状部10aに引っ掛かることがない。
ところで、乗りかご2を通常運転している間、何らかの原因により、主ロープ4のストランド4aの素線4bが断線して、主ロープ4の外周から外方に突出することが考えられる。この場合、まず、主ロープ4が巻上機1により巻上げられることに伴い、この素線の断線部分が移動する。次に、この断線部分が、巻上機1の綱車1aの近傍、乗りかご2のかご吊車5の近傍、あるいは釣合重り3の重り吊車6の近傍のいずれかに達し、検出手段10の環状部10aに引っ掛かる。次に、この状態で主ロープ4がさらに巻上げられると、この断線部分に環状部10aが引っ掛かった検出手段10が、主ロープ4と共に巻上げられる。これと同時に、検出手段10の支持部10bが、装置本体18の固定側接点10aと可動側接点10bとの間から離脱される。
次に、可動側接点10bがばね12により固定側接点10aに押圧されて、固定側接点10aに可動側接点10bが当接し、主ロープ4に異常が発生したことが検出される。この場合、固定側接点10aと可動側接点10bが導通され、異常信号が出力端子13を介して制御装置15に送信される。
次に、制御装置15により、主ロープ断線検出装置14からの異常信号に基づいて、乗りかご2を停止させるように巻上機1が制御される。なお、この場合、制御装置15は、主ロープ4に異常が発生した場合の特別な運転モードにより巻上機1を制御してもよい。
乗りかご2を停止させるように巻上機1を制御することと同時に、制御装置15により、主ロープ断線検出装置14からの異常信号に基づいて、遠隔監視装置16に主ロープ4の異常信号が送信される。
次に、遠隔監視装置16の表示手段16aにより、主ロープ4の異常が発生したエレベータの設置場所情報、およびこの主ロープ4の仕様情報(ロープ長さ、ロープ径、ロープ材料等)が表示される。このことにより、主ロープ4のストランド4aの素線4bの断線を検出した後、遠隔監視装置16が設置されたサービスセンターにおいて、主ロープ4の異常が発生したことを迅速に報知して復旧活動に取りかかることができる。このため、主ロープ4を迅速に交換することができ、エレベータの乗りかご2の運転が停止する時間を短縮することができる。
このように本実施の形態によれば、エレベータの主ロープ4のストランド4aの素線4bが断線した場合、この素線の断線部分が主ロープ4の外周から外方に突出し、主ロープ4が貫通している主ロープ断線検出装置14の検出手段10の環状部10aにこの素線の断線部分が引っ掛かる。この場合、主ロープ4が巻上げられることに伴い、この検出手段10が巻上げられ、検出手段10の支持部10bが、装置本体18の固定側接点11aと可動側接点11bとの間から離脱する。このことにより、可動側接点11bが固定側接点11aに押圧されて、可動側接点11bが固定側接点11aに当接し、主ロープ4に異常が発生したことを検出することができる。このため、主ロープ4の異常を迅速に検出して、エレベータシステム8の安全を確実に確保することができる。
また本実施の形態によれば、上述したように、主ロープ断線検出装置14の検出手段10の環状部10aがこの素線の断線部分に引っ掛かると、主ロープ4の移動に伴い、検出手段10の支持部10bが装置本体18の固定側接点11aと可動側接点11bとの間から離脱される。主ロープ検出装置14の装置本体18に過大な力が加わることを防止することができる。
また本実施の形態によれば、素線の断線部分に環状部10aが引っ掛かった検出手段10が主ロープ4と共に巻上げられ、この検出手段10が巻上機1の綱車1a、乗りかご2のかご吊車5、または釣合重り3の重り吊車6に巻き込まれることが考えられる。しかしながら、上述したように検出手段10は樹脂材料からなっているため、綱車1a、かご吊車5、および重り吊車6が損傷することを防止することができる。また、主ロープ4と共に巻上げられる検出手段10が、隣接する主ロープ4に接触して騒音を発生させることおよび接触した主ロープ4を損傷させることを抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、上述したように、装置本体18の可動側接点11bに、可動側接点11bを固定側接点11aに対して押圧するばね(押圧手段)12が連結されている。しかしながら、可動側接点11bにばね12を連結することに限られることはなく、例えば、ばね12を用いることなく、弾性材料からなる可動側接点11bを用いてもよい。
また、本実施の形態においては、上述したように、主ロープ断線検出装置14が主ロープ4の異常を検出した場合、制御装置15は、主ロープ断線検出装置14からの異常信号に基づいて、乗りかご2を停止させるよう巻上機1を制御している。しかしながら、このことに限られることはなく、制御装置15は、主ロープ断線検出装置14からの異常信号に基づいて、乗りかご2を最寄階に着床させて乗りかご2を停止させるよう巻上機1を制御するようにしても良い。このことにより、主ロープ4の異常が検出された場合に乗りかご2に乗車していたエレベータの利用者を迅速に降車させて、利用者の安全を確保することができる。
1 巻上機
1a 綱車
2 乗りかご
3 釣合重り
4 主ロープ
4a ストランド
4b 素線
5 かご吊車
6 重り吊車
7 昇降路
8 エレベータシステム
10 検出手段
10a 環状部
10b 支持部
11a 固定側接点
11b 可動側接点
12 ばね
13 出力端子
14 主ロープ断線検出装置
15 制御装置
16 遠隔監視装置
16a 表示手段
1a 綱車
2 乗りかご
3 釣合重り
4 主ロープ
4a ストランド
4b 素線
5 かご吊車
6 重り吊車
7 昇降路
8 エレベータシステム
10 検出手段
10a 環状部
10b 支持部
11a 固定側接点
11b 可動側接点
12 ばね
13 出力端子
14 主ロープ断線検出装置
15 制御装置
16 遠隔監視装置
16a 表示手段
Claims (11)
- エレベータの昇降路内を昇降自在に設けられた乗りかごと、
この乗りかごに主ロープを介して連結され、乗りかごに対応して昇降路内を昇降する釣合重りと、
主ロープを、綱車を介して巻上げる巻上機と、
この巻上機に接続され、巻上機を制御する制御装置と、
この制御装置に接続され、遠隔においてエレベータの状態を監視する遠隔監視装置と、
制御装置に接続され、主ロープの異常を検出する少なくとも一つの主ロープ断線検出装置と、を備え、
主ロープ断線検出装置は、主ロープが貫通自在な環状部と、この環状部を支持する支持部とを含む検出手段と、固定側接点と、この固定側接点に対向して設けられ、固定側接点との間に支持部を押圧自在に挟持する可動側接点とを含む装置本体とを有することを特徴とするエレベータシステム。 - 装置本体の可動側接点に、可動側接点を固定側接点に対して押圧する押圧手段が連結されることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 装置本体の可動側接点は、弾性材料からなることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 検出手段の環状部は、主ロープの外径よりも略10%大きい内径を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエレベータシステム。
- 検出手段は、樹脂材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベータシステム。
- 乗りかごは主ロープが掛け渡されるかご吊車を有し、釣合重りは主ロープが掛け渡される重り吊車を有し、
主ロープ断線検出装置は、巻上機の綱車の近傍、乗りかごのかご吊車の近傍、および釣合重りの重り吊車の近傍のうち少なくとも一箇所に配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエレベータシステム。 - 主ロープ断線検出装置が主ロープの異常を検出した場合、制御装置は、主ロープ断線検出装置からの異常信号に基づいて、乗りかごを停止させるよう巻上機を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベータシステム。
- 主ロープ断線検出装置が主ロープの異常を検出した場合、制御装置は、主ロープ断線検出装置からの異常信号に基づいて、乗りかごを最寄階に着床させて乗りかごを停止させるよう巻上機を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベータシステム。
- 主ロープ断線検出装置が主ロープの異常を検出した場合、制御装置は、主ロープ断線検出装置からの異常信号に基づいて、遠隔監視装置に主ロープの異常信号を送信することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のエレベータシステム。
- 遠隔監視装置は、遠隔監視装置が主ロープの異常信号を受信した場合、主ロープの異常が発生したエレベータシステムの設置場所情報、および当該主ロープの仕様情報のうち少なくとも一つの情報を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項9に記載のエレベータシステム。
- エレベータの昇降路内を昇降自在に設けられた乗りかごと釣合重りとを連結する主ロープの異常を検出するエレベータシステムの主ロープ断線検出装置において、
主ロープが貫通自在な環状部と、この環状部を支持する支持部とを含む検出手段と、
固定側接点と、この固定側接点に対向して設けられ、固定側接点との間に支持部を押圧自在に挟持する可動側接点とを含む装置本体と、を有することを特徴とするエレベータシステムの主ロープ断線検出装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008064384A JP2009220911A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | エレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置 |
CN200910118065A CN101531311A (zh) | 2008-03-13 | 2009-02-27 | 电梯系统以及电梯系统的主曳引绳断线检测装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008064384A JP2009220911A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | エレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009220911A true JP2009220911A (ja) | 2009-10-01 |
Family
ID=41102199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008064384A Pending JP2009220911A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | エレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009220911A (ja) |
CN (1) | CN101531311A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022054314A1 (ja) * | 2020-09-10 | 2022-03-17 | 株式会社島津製作所 | ワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査方法 |
CN117023321A (zh) * | 2023-10-04 | 2023-11-10 | 辛格林电梯有限公司 | 一种具有主机防倾倒结构的主动安全监测控制电梯 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2011158871A1 (ja) * | 2010-06-16 | 2013-08-19 | Natac株式会社 | エレベータ用ワイヤロープの損傷監視方法及びエレベータ用ワイヤロープの損傷監視装置 |
CN106966258B (zh) * | 2017-05-24 | 2019-06-04 | 住友富士电梯有限公司 | 一种电梯维护方法 |
CN111891873B (zh) * | 2020-08-05 | 2022-01-25 | 鹤山扬阳智能机械装备有限公司 | 一种电梯制动组件 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003060752A (ja) * | 2001-08-09 | 2003-02-28 | Terufumi Tsukuda | 警報ブザー付き携帯電話機 |
JP2008050140A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Shinmaywa Engineerings Ltd | 昇降装置およびワイヤーロープの損傷検知装置 |
-
2008
- 2008-03-13 JP JP2008064384A patent/JP2009220911A/ja active Pending
-
2009
- 2009-02-27 CN CN200910118065A patent/CN101531311A/zh active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003060752A (ja) * | 2001-08-09 | 2003-02-28 | Terufumi Tsukuda | 警報ブザー付き携帯電話機 |
JP2008050140A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Shinmaywa Engineerings Ltd | 昇降装置およびワイヤーロープの損傷検知装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022054314A1 (ja) * | 2020-09-10 | 2022-03-17 | 株式会社島津製作所 | ワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査方法 |
CN117023321A (zh) * | 2023-10-04 | 2023-11-10 | 辛格林电梯有限公司 | 一种具有主机防倾倒结构的主动安全监测控制电梯 |
CN117023321B (zh) * | 2023-10-04 | 2024-01-09 | 辛格林电梯有限公司 | 一种具有主机防倾倒结构的主动安全监测控制电梯 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN101531311A (zh) | 2009-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5436776B2 (ja) | エレベータ装置 | |
JP6154730B2 (ja) | エレベータ監視システム | |
JPS6017754B2 (ja) | ワイヤロ−プの異常検出装置 | |
JP4926613B2 (ja) | 昇降装置およびワイヤーロープの損傷検知装置 | |
WO2011158871A1 (ja) | エレベータ用ワイヤロープの損傷監視方法及びエレベータ用ワイヤロープの損傷監視装置 | |
JP2009220911A (ja) | エレベータシステムおよびエレベータシステムの主ロープ断線検出装置 | |
JP4869385B2 (ja) | ロープ式エレベーター | |
WO2005105650A1 (ja) | エレベータ装置 | |
CN106629330A (zh) | 一种电梯用钢丝绳张紧力在线检测系统 | |
US10974935B2 (en) | Drum-type conveying installation with cable-monitoring device | |
JP2015086026A (ja) | エレベータの主ロープテンション計測装置及びエレベータ制御システム | |
JP2010195580A (ja) | 吊支持用ロープ | |
EP3107855A1 (en) | Connector for inspection system of elevator tension member | |
JP5378426B2 (ja) | エレベーター装置及びロープ検査装置 | |
WO2017002192A1 (ja) | エレベータの綱溝摩耗量検知装置 | |
JP2011032018A (ja) | エレベーター | |
CN108046100B (zh) | 一种建筑用升降机保护结构 | |
JP2013043762A (ja) | エレベータの非接触給電システム | |
JP2014210656A (ja) | 昇降機 | |
JP2009220962A (ja) | エレベータ用ロープ監視装置 | |
JP2005248405A (ja) | ワイヤロープ及びこれを用いた昇降装置 | |
KR20170078943A (ko) | 엘리베이터의 고장예측시스템 | |
JP6067813B1 (ja) | エレベーター脱レール検出装置 | |
JP2016003101A (ja) | 異物挟み検出装置 | |
JP2009132482A (ja) | エレベーターのロープ破断検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120413 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120424 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20120814 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |