JP4868533B2 - シアン耐性ニトリルヒドラターゼ - Google Patents

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Description

本発明は、特に、高められたシアン耐性を有するシュードモナス・プチダ株又はシュードモナス・マルギナリス株由来のシアン耐性ニトリルヒドラターゼ、それをシアン化合物の存在下でニトリルからアミドを製造するために用いる使用及び前記酵素をコードするポリヌクレオチド配列に関する。
α−ヒドロキシニトリル(シアンヒドリン)及びα−アミノニトリルをニトリルヒドラターゼを用いて相応のアミドに転化させることは、α−ヒドロキシ酸及びα−アミノ酸を合成する新規の変法を与える。それというのもα−ヒドロキシアミド及びα−アミノアミドは、容易に鹸化することができるからである(メチオニンの製造方法及びそのための触媒(Process and catalysts for the production of methionine. Ponceblanc, Herve; Rossi, Jean-Christophe; Laval, Philip; Gros, Georges. (Rhone-Poulenc Animal Nutrition SA, Fr.), (WO2001060789号))。代替的に、α−ヒドロキシアミドとアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物とを反応させて、相応のヒドロキシ酸の塩にすることもできる。この場合に特に、4−メチルチオ−α−ヒドロキシブチルアミド(MHA−アミド)と水酸化カルシウムとを反応させることが好ましい。それというのも、カルシウム−MHAはメチオニンの代替生成物形として直接使用でき、又はMHAは飼料添加物として使用することができるからである。
しかしながら、α−ヒドロキシニトリル及びα−アミノニトリルは容易に分解して、アルデヒドと青酸あるいはアルデヒドと、青酸と、アンモニアとなる。生成する青酸は、ほぼ全ての公知のニトリルヒドラターゼにとっての強力なインヒビターであるが、ロドコッカス・エクイXL−1由来のニトリルヒドラターゼは例外であり、そのニトリルヒドラターゼは、20mMのシアン化合物で、今まで知られたなかで最も低い活性損失を示す(シアン耐性ニトリルヒドラターゼを有するロドコッカス・エクイ細胞によるニトリルからのアミドの製造(Production of amides from nitriles by Rhodococcus equi cells having a cyanide resistant-nitrile hydratase). Nagasawa, Tohru; Matsuyama, Akinobu. (Daicel Chemical Industries, Ltd., Japan)、(EP1266962A号))。
休止細胞の生体乾燥質量1gあたり約8gのアミドという低い生産性と、43時間という長い反応時間と、75g/Lという比較的低い生成物濃度のため、改善されたニトリルヒドラターゼの探求に導かれる。
従って、本発明の目的は、前記の制限下にない生体触媒を提供することである。更に、該生体触媒がシアン化合物に対して更に高い耐性があることが好ましい。それというのも、α−ヒドロキシニトリル及びα−アミノニトリルは、迅速かつ完全なアルデヒドの反応を保証するために、生成物中に部分的に残留する青酸が、有利には1〜3%過剰で製造されるからである。従って、生体内変換の間に、20mMを上回るシアン化合物濃度を有することがある。副生成物及び試薬、例えば補助塩基として使用されるアミンも同じく、ニトリルヒドラターゼ活性を阻害してはならない。
本発明の課題は、ニトリルからアミドへの転化に際して反応溶液中に存在するシアン化物イオンに対して、高められた安定性を有するニトリルヒドラターゼを提供することである。
本発明の対象は、特にシュードモナス属の微生物由来の単離されたポリヌクレオチドであって、配列番号2、3、5、7、8、10の配列に含まれるアミノ酸配列と90〜100%まで同一なアミノ酸配列を有するポリペプチドであり配列番号2、3、5又は配列番号7、8、10の配列を有するポリペプチドが、共にそれぞれシアン耐性ニトリルヒドラターゼの活性を有し、あるいはこれらのニトリルヒドラターゼを形成するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。
該ポリヌクレオチドが、シュードモナス・プチダ又はシュードモナス・マルギナリスに由来することが好ましい。
本発明の対象は、
a)配列番号1、4、6、9からのヌクレオチド配列又はそれに相補的なヌクレオチド配列を有するか又は該配列からなるポリヌクレオチド、
b)遺伝子コードの縮重の範囲でa)の配列に相当するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、
c)a)によるヌクレオチド配列であって機能的に中立な同義突然変異を有するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、
d)a)又はc)からの相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド
の群から選択される他のポリヌクレオチドであって、シアン耐性ニトリルヒドラターゼをコードするポリヌクレオチドである。
また本発明の対象は、前記のポリヌクレオチドによってコードされ、配列番号2、3、5又は配列番号7、8、10の配列を有し、シュードモナス属の微生物由来のシアン耐性ニトリルヒドラターゼの活性を有するポリペプチドであって、微生物中に蓄積されてか又は単離された形で存在しうるポリペプチドである。配列番号2及び配列番号7は、ニトリルヒドラターゼのα−サブユニットをコードし、配列番号3及び配列番号8は、ニトリルヒドラターゼのβ−サブユニットをコードし、配列番号5及び配列番号10は、ニトリルヒドラターゼの活性のために同時発現することが必須であるアクチベータータンパク質をコードする(Nojiri et al., 1999, Journal of Biochemistry, 125:696-704)。
本発明によれば、本発明によるポリヌクレオチドによって形質転換又はトランスフェクションされた宿主細胞を使用することが好ましい。
宿主細胞には、特に安定な発現系が知られている真核生物又は原核生物を数えることができる。
宿主生物としては、発現系のために挙げられる有利な微生物、例えばシュードモナス、ピチア、種々異なる酵母、サッカロマイセス、アスペルギルス又はストレプトマイセス科、特に大腸菌が用いられる。ロドコッカス属の微生物も同様に適している。
ベクターDNAは、真核細胞又は原核細胞中に、公知の形質転換技術又はトランスフェクション技術により導入することができる。
“形質転換”、“トランスフェクション”、“接合”及び“遺伝子導入”とは、異種DNAを導入するための先行技術により知られる処置を指す。
また本発明の対象は、シュードモナス・マルギナリス又はシュードモナス・プチダからの完全な遺伝子又はその一部を含む相応の遺伝子バンクと、本発明による配列番号1、4又は配列番号6、9からなるポリヌクレオチド又はその断片を有するプローブとをハイブリダイズさせることによりスクリーニングし、そして挙げられるポリヌクレオチド配列を単離することによって得られるポリヌクレオチド配列から主になっているポリヌクレオチドである。
本発明による配列を有するポリヌクレオチドは、RNA、cDNA及びDNAのためのハイブリダイゼーションプローブとして、本発明によるタンパク質をコードする核酸あるいはポリヌクレオチド又は遺伝子を全長で単離するか又は本発明による遺伝子の配列と高い配列相似性を有する核酸あるいはポリヌクレオチド又は遺伝子を単離するために適している。また該ポリヌクレオチドは、いわゆる“アレイ”、“マイクロアレイ”又は“DNAチップ”上に適用することができ、そこで相応のポリヌクレオチド又はそこから導き出される配列、例えばRNA又はcDNAの検出及び決定がなされる。
本発明による配列を有するポリヌクレオチドは、更に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で本発明によるタンパク質をコードする遺伝子のDNAを作製できるプライマーとして適している。
プローブ又はプライマーとして用いられるかかるオリゴヌクレオチドは、少なくとも25又は30の、有利には少なくとも20の、殊に有利には少なくとも15の連続したヌクレオチドを有する。同様に、少なくとも40又は50のヌクレオチド長を有するオリゴヌクレオチドが適している。場合により、少なくとも100、150、200、250又は300のヌクレオチド長を有するオリゴヌクレオチドも適している。
“単離された”とは、その自然な環境から切り離されたことを意味する。
“ポリヌクレオチド”は、一般に、改変されていないRNAもしくはDNA又は改変されたRNAもしくはDNAであってよいポリリボヌクレオチド及びポリデオキシリボヌクレオチドを指す。
本発明によるポリヌクレオチドは、配列番号1、4、6、9によるポリヌクレオチド又はそこに含まれる断片と、その配列番号1、4、6、9によるポリヌクレオチド又はそこに含まれる断片と少なくとも90%、93%、95%、97%又は99%同一であるものを包含する。
“ポリペプチド”とは、ペプチド結合を介して結合した2つ又はそれ以上のアミノ酸を有するペプチド又はタンパク質を表す。
本発明によるポリペプチドは、配列番号2、3、5、7、8、10によるポリペプチドと、その配列番号2、3、5、7、8、10によるポリペプチドと少なくとも90%、特に有利には少なくとも91%、95%、97%又は99%同一であるものを包含する。
所望の遺伝子バンクから得られたDNA配列を、次いで公知のアルゴリズム又は配列解析プログラムを用いて、例えばStaden(Nucleic Acids Research 14, 217-232(1986))、Marck(Nucleic Acids Research 16, 1829-1836 (1988))によるプログラム、又はButler(Methods of Biochemical Analysis 39, 74-97 (1998))によるGCG−プログラムにより調査することができる。
配列番号1、4、6、9の配列に含まれる配列の遺伝子コードの縮重によって得られたコーディングDNA配列も同様に本発明の要素である。同様に、前記の配列又はその一部とハイブリダイズするDNA配列も本発明の要素である。当業界においては、更に、タンパク質中での保存的アミノ酸置換、例えばグリシンとアラニンの置換又はアスパラギン酸とグルタミン酸の置換は、“同義突然変異”(“sense mutations”)として知られ、この置換は、タンパク質活性の根本的変化をもたらさず、すなわち機能的に中立である。更に、タンパク質のN−末端及び/又はC−末端での変化が、その機能を実質的に損ねず又はそれどころか安定化できることは知られている。当業者は、それらの説明を、とりわけBen−Bassat他(Journal of Bacteriology 169:751-757 (1987))で、O’Regan他(Gene 77:237-251 (1989)で、Sahin−Toth他(Protein Sciences 3:240-247 (1994))で、Hochuli他(Bio/Technology 6:1321-1325 (1988))で、かつ遺伝学と分子生物学の公知の教科書において見出す。
最後に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、配列番号1、4、6、9から得られるプライマーを使用して作製されるDNA配列は本発明の要素である。かかるオリゴヌクレオチドは、一般に、少なくとも15の連続したヌクレオチドの長さを、特に20、30又は40の連続したヌクレオチドの長さを有する。
当業者は、ハイブリダイゼーションによるDNA配列の同定の手引きを、とりわけベーリンガーマンハイムGmbH社のマニュアル“フィルタハイブリダイゼーションのためのDIGシステム利用者手引き(The DIG System Users Guide for Filter Hybridization)”(ドイツ・マンハイム在、1993年)において、そしてLiebl他(International Journal of Systematic Bacteriology (1991) 41: 255-260)で見出す。ハイブリダイゼーションは、ストリンジェントな条件下で実施される、すなわち、プローブと目的配列、つまりそのプローブで処理されるポリヌクレオチドとが少なくとも90%同一である場合にのみハイブリッドが形成される。洗浄工程を含むハイブリダイゼーションのストリンジェンシーが、バッファー組成の変更、温度変更及び塩濃度変更によって左右されあるいは規定されることは公知である。ハイブリダイゼーション反応は、洗浄工程に対して比較的低いストリンジェンシーで実施することが好ましい(Hybaid社ハイブリダイゼーションガイド(Hybaid Hybridisation Guide)、Hybaid有限会社(Hybaid Limited)、英国・テディントン在、1996年)。
ハイブリダイゼーション反応のためには、例えば5×SSCバッファーは、約50℃〜68℃の温度で使用することができる。この場合に、プローブは、プローブの配列に対して70%未満の同一性を有するポリヌクレオチドともハイブリダイズすることができる。かかるハイブリッドは、あまり安定ではなく、そしてストリンジェントな条件下で洗浄によって取り除かれる。このことは、例えば塩濃度を2×SSCにまで下げ、場合により引き続き0.5×SSCにまで下げることによって、その際に温度を約50℃〜68℃に調整して達成することができる(フィルタハイブリダイゼーションのためのDIGシステム利用者手引き(The DIG System Users Guide for Filter Hybridization)、ベーリンガーマンハイム社(ドイツ・マンハイム在、1995年))。場合により、塩濃度を0.1×SSCにまで下げることが可能である。ハイブリダイゼーション温度を、約1〜2℃の幅で、50℃から68℃に段階的に高めることによって、使用されるプローブの配列と例えば少なくとも90%〜95%の同一性を有するポリヌクレオチド断片を単離することができる。ハイブリダイゼーションについての更なる手引きは、いわゆるキットの形で市場から入手することができる(例えばロシュ・ディアグノスティクスGmbH社(ドイツ・マンハイム在)のDIG Easy Hyb、カタログ番号1603558)。
当業者は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いたDNA配列の増幅のための手引きを、特に、Gaitによるマニュアル:オリゴヌクレオチド合成(Oligonucleotide synthesis):実際のアプローチ(a practical approach)(IRL出版(IRL Press)、英国・オックスフォード在、1984年)及びNewton及びGraham:PCR(スペクトラム・アカデミッシャー出版(Spektrum Akademischer Verlag)、ドイツ・ハイデルベルク在、1994年)で見出す。
一般的に行われるのは、良好に発現可能な遺伝子は低コピー数を有するベクター中にクローニングし、より弱い発現能力を有する遺伝子はより高いコピー数及び/又は強力なプロモーターを有するベクター上でクローニングすることである。宿主細胞は、前記のベクターで形質転換されており、こうして該細胞は、出発生物と比較して、ニトリルヒドラターゼの形成をコードする付加的なヌクレオチド配列コピーを少なくとも各々有する。
こうして作製された、特にシュードモナス属の形質転換された微生物又は組み換え微生物も同様に本発明の一部である。
本発明によるニトリルヒドラターゼとヘルパータンパク質P47Kをコードする遺伝子を微生物において増強することによって、ニトリルヒドラターゼの産生向上がもたらされ、又はニトリルヒドラターゼの活性増大ももたらされる。
概念“増強”とは、この関連においては、微生物中で相応のDNAによってコードされる1種又はそれ以上の酵素の細胞内活性を、例えば1種あるいは複数の遺伝子のコピー数を高めるか、強力なプロモーターを使用するか、又は高い活性を有する相応の酵素をコードする遺伝子を使用し、そして場合によりこれらの処置を組み合わせて、組み換えられていない出発生物と比較して高めることを説明している。
過剰発現の達成のために、構造遺伝子の上流にあるプロモーター領域及び調節領域又はリボソーム結合部位を突然変異させることができる。構造遺伝子の上流に組み込まれる発現カセットが同様にはたらく。更に、誘導可能なプロモーターによって、発酵によるアミノ酸産生の過程において発現を増大させることも可能である。m−RNAの寿命の延長のための処置によっても同様に、発現は改善される。
更に、酵素タンパク質の分解の防止によっても同様に、酵素活性は増強される。遺伝子又は遺伝子構築物は、種々異なるコピー数を有するプラスミド中に存在するか又は染色体に組み込まれそして増幅されうる。更に代替的に、当該遺伝子の過剰発現は、培地組成及び培養操作の変更によって達成することができる。
同様に以下も本発明の対象である。
1)ニトリルからアミドを酵素により製造する方法において、以下の工程:
a)ニトリル基を有する化合物と、ニトリルヒドラターゼ活性を有する微生物の酵素とを反応させる工程と、
b)形成されたアミドを分離する工程とを有し、その際、
c)ニトリルからアミドへの反応のために、本発明によるニトリルヒドラターゼを使用する方法。その酵素の残留活性は、メタクリルニトリルを20mM(mM=ミリモル/l)のシアン化物イオンの存在下で20℃で反応させた30分後に、その酵素を同じ条件下にシアン化物イオンの不在下で反応に使用した場合の酵素の残留活性の少なくとも90%の残留活性であることが好ましい。
2)1)による方法において、50mMのシアン化物イオンの存在下で反応させた後の残留活性が少なくとも60%であることを特徴とする方法。
3)1)又は2)による方法において、酵素を産生しかつ含有する微生物又はその溶解物を使用することを特徴とする方法。
4)3)による方法において、微生物の休止細胞を使用することを特徴とする方法。
5)1)又は2)による方法において、精製酵素を使用することを特徴とする方法。
6)1)ないし5)による方法において、酵素が、シュードモナス属の微生物、特にシュードモナス・プチダ又はシュードモナス・マルギナリスに由来することを特徴とする方法。
7)6)による方法において、酵素が、シュードモナス属の微生物であって番号DSM16275及びDSM16276として寄託されている微生物に由来し、かつ配列番号2、3、5、7、8、10の配列を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする方法。
8)1)ないし7)の1つ又はそれ以上による方法において、一般式
Figure 0004868533
[式中、
Xは、OH、H、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、NHを意味し、
Rは、H、1〜12個の炭素原子を有し分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であってNHで置換されていてよい飽和アルキル基、1つの二重結合を有しかつ1〜12個の炭素原子を有し分枝鎖状もしくは非分枝鎖状の不飽和アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、アルキルチオ基で置換されたアルキレン基であってそのアルキルがC〜C−基に相当しかつそのアルキレンが二価のC〜C−基に相当する基を意味し、
R′は、H(RがHを意味しない場合に)、1〜3個の炭素原子を有するアルキルを意味し、
R′′は、6〜12個の炭素原子を有し1もしくは2つのアルキル基(C〜C)、Cl、Br、Fで置換されていてよい一核もしくは二核の不飽和環、1〜6個の炭素原子を有する一価のアルキルニトリル基を意味する]で示される化合物を転化させて、相応のアミドを得ることを特徴とする方法。
9)8)による方法において、一般式(I)の化合物を青酸又は青酸の塩の存在下で反応させることを特徴とする方法。
10)9)による方法において、反応を、使用されるニトリルに対して0.1モル%のシアン化合物ないし3モル%のシアン化合物、有利には>2〜3モル%のシアン化合物の存在下に実施することを特徴とする方法。このことは、1モルの最終濃度で、3モル%の場合に30ミリモルのシアン化合物に相当する。
11)1)ないし10)の1つ又はそれ以上による方法において、ニトリルとして、メチオニンニトリルを使用することを特徴とする方法。
12)1)ないし10)の1つ又はそれ以上による方法において、ニトリルとして、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを使用することを特徴とする方法。
青酸、3−メチルチオプロピオンアルデヒドを、補助塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で、先行技術に従って反応させて得られる反応混合物を使用することが好ましい。
該混合物は、有利には後精製することなく使用することができる。
このことは、本発明による酵素がアルデヒドとアミンに対して付加的に安定性があることを指示ししてる。
13)メタクリルアミドのための前駆物質として、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニトリルを使用する方法。
14)本発明は、同様に、シュードモナス属であって番号DSM16275(MA32、シュードモナス・マルギナリス)及びDSM16276(MA113、シュードモナス・プチダ)として寄託されている単離と精製がなされた微生物にならうものである。
15)シュードモナス属の菌株、特に番号DSM16275及びDSM16276として寄託されているシュードモナス・プチダ及びシュードモナス・マルギナリスの菌株から単離されたシアン耐性ニトリルヒドラターゼ。
その寄託は、2004年3月9日に、DSMZ(ドイツ微生物細胞培養コレクション)(ブラウンシュバイク在)にてブタペスト条約に従って行った。
これらの菌株は、本発明による酵素を産生するのに特に適している。
“単離と精製がなされた微生物”は、天然にみられるより高い濃度で存在する微生物に関連する。
また本発明の対象は、前記のシアン耐性ニトリルヒドラターゼの製造方法において、
a)前記ニトリルヒドラターゼを産生する微生物、特にシュードモナス・マルギナリス又はシュードモナス・プチダといったシュードモナス属の微生物を、該酵素がその微生物中に形成される条件下で発酵させ、そして
b)対数増殖期の完了後できるだけ早期に細胞を回収する方法である。
引き続き、
a)酵素を含有する微生物を、休止細胞の形で、場合により細胞膜の透過性を高めた後でか、又は
b)細胞の溶解物を、又は
c)微生物の細胞から公知の処置で単離された酵素を、
そのいずれかを、ニトリルからアミドへの本発明による転化に使用する。
そのニトリルヒドラターゼは、組み換えられていない微生物により産生された酵素でも組み換え微生物により産生された酵素でもよい。
更に本発明の対象は、本発明によるポリペプチドの組み換えによる製造方法において、このポリペプチドを産生する微生物を培養し、場合により関連するポリヌクレオチドの発現を誘導し、そして該酵素を場合により培養から単離する方法である。
一般には、
a)特にシュードモナス・マルギナリス又はシュードモナス・プチダといったシュードモナス属の微生物を発酵させるにあたり、それを、シュードモナスの科の微生物由来の単離されたポリヌクレオチドであって配列番号2と3と5又は配列番号7と8と10中の配列を含むアミノ酸配列と90〜100%まで同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードしそのポリペプチドがそれぞれ共通してシアン耐性ニトリルヒドラターゼの活性を有するポリヌクレオチドを、増強し、特に組み換えにより過剰発現させて行い、
b)これらの微生物から、ニトリルヒドラターゼ活性を有する酵素を場合により単離するか又はこの酵素を含有するタンパク質分画を製造し、そして
c)a)による微生物又はb)による酵素又はこの酵素を含有するタンパク質分画を、一般式(I)及び(II)のニトリル基含有化合物を含有する培地に移す方法である。
発酵に使用される培養培地は、適宜、その都度の菌株の要求を満たさねばならない。様々な微生物の培養培地の説明は、米国微生物学学会(American Society for Bacteriology)のマニュアル“一般的な細菌学の方法のマニュアル(Manual of Methods for General Bacteriology)”(米国・ワシントンD.C.、1981年)に含まれている。
炭素源として、糖及び炭水化物、例えばグルコース、サッカロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、糖蜜、デンプン及びセルロース、油脂、例えば大豆油、ヒマワリ油、ピーナッツ油、ヤシ脂、脂肪酸、例えばパルミチン酸、ステアリン酸及びリノール酸、アルコール、例えばグリセリン及びエタノール、及び有機酸、例えば酢酸を使用することができる。これらの物質は、単独で又は混合物として使用することができる。
窒素源としては、有利には、有機ニトリル又は酸アミド、例えばアセトニトリル、アセトアミド、メタクリルニトリル、メタクリルアミド、イソブチロニトリル、イソブチルアミド又は尿素を使用することができ、また他の窒素含有化合物、例えばペプトン、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、コーンスティープリカー、大豆粉との組み合わせで、及び/又は無機化合物、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムを使用することができる。前記窒素源は、単独で又は混合物として使用してよい。
リン源として、リン酸、リン酸水素カリウム又はリン酸水素二カリウム又はこの相応するナトリウム含有塩を使用することができる。前記培養培地は更に、金属塩、例えば硫酸マグネシウム又は硫酸鉄を含有することが必要であり、これらは成長に必要である。最後に、必須栄養成長物質、例えばアミノ酸及びビタミンを上述の物質に加えて使用してよい。上述の使用物質は、1回のバッチの形で培養物に添加するか、又はこの培養の間に適宜供給することができる。
前記培養物のpH調節のために、塩基性化合物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、又はアンモニア水、又は酸性化合物、例えばリン酸、又は硫酸が適宜使用される。気泡発生の制御のために、消泡剤、例えば脂肪酸ポリグリコールエステルを使用してよい。好気条件を維持するために、酸素又は酸素含有のガス混合物、例えば空気を培養に導入する。培養温度は、通常では、10℃〜40℃であり、有利には10℃〜30℃である。培養は、対数増殖期が完了するまで続ける。この目標は、通常では、10時間〜70時間の間に達成される。これに引き続き、細胞を、有利には、回収し、洗浄し、バッファー中に懸濁液としてpH値6〜9、特に6.8〜7.9で取り込む。その細胞濃度は、1〜25%、特に1.5〜15%(湿分質量/容量)に達する。透過性は、物理的又は化学的な方法により、例えばトルエンを用いて、例えばWilms et al., J. Biotechnol., 86巻 (2001), 19-30で記載されるように、この転化すべきニトリルが細胞壁を透過してアミドが流出できるように高めることができる。
以下のニトリルを転化させることが好ましい:
飽和モノニトリル:
アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、バレロニトリル、イソバレロニトリル、カプロニトリル
飽和ジニトリル:
マロンニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル
芳香族の非置換及び置換のモノニトリル及びジニトリル:
ベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリル、テレフタロニトリル
α−アミノニトリル:
α−アミノプロピオニトリル、α−アミノメチルチオブチロニトリル、α−アミノブチロニトリル、アミノアセトニトリル、天然アミノ酸から導き出される全てのニトリル、α−アミノ−3,3−ジメチルプロピオニトリル、α−アミノ−2,3−ジメチルプロピオニトリル
カルボキシル基を有するニトリル:
シアノ酢酸
β−アミノニトリル:
アミノ−3−プロピオニトリル
不飽和ニトリル:
アクリルニトリル、メタクリロニトリル、アリルシアニド、クロトノニトリル
α−ヒドロキシニトリル:
α−ヒドロキシ−n−プロピオニトリル、α−ヒドロキシ−n−ブチロニトリル、α−ヒドロキシ−イソブチロニトリル、α−ヒドロキシ−n−ヘキサノニトリル、α−ヒドロキシ−n−ヘプタノニトリル、α−ヒドロキシ−n−オクタノニトリル、α,γ−ジヒドロキシ−β,β−ジメチルブチロニトリル、アクロレインシアノヒドリン、メタクリルアルデヒド シアノヒドリン、3−クロロラクトニトリル、4−メチルチオ−α−ヒドロキシブチロニトリル及びα−ヒドロキシ−フェニルプロピオニトリル。
転化させるべきニトリルの反応溶液中での濃度は、規定の範囲に制限されない。
基質による酵素活性の阻害を回避するために、ニトリルの濃度は、一般には、乾燥細胞質量としての生体内触媒の量に対して、0.02〜10質量%、特に0.1〜2質量%に保持される。基質は、転化開始時に全体を添加することができ又は転化の過程において連続的にもしくは断続的に添加することができる。
乾燥質量の測定は、湿分分析器(Moisture Analyser)MA45型(ザルトリウス社)で行われる。
水性反応系へのニトリル化合物の溶解度が低すぎる場合には、溶解補助剤を添加してよい。
しかしながら代替的に、その反応を、水/有機溶剤の二相系で実施することもできる。
微生物の細胞を酵素活性物質として使用する場合には、使用される細胞の量は、基質量に対して、乾燥細胞質量として有利には0.02〜10質量%である。
また、単離された酵素を、一般に知られる技術に従って固定化し、そしてその形で使用することも可能である。
反応は、一般には、−5℃〜50℃、特に0℃〜30℃の温度で、かつ0.1〜100時間の時間で実施される。
保持されるべき反応混合物のpH値は、酵素活性が損なわれない限りは一定の範囲に制限されない。転化の後に、形成されたアミドを、反応溶液から公知のように分離し、精製してよい。
また本発明の対象は、アミドもしくはアミドを含有する溶液を、例えばバイオマスの細胞から分離し、そしてそのアミドを、鹸化させて相応の酸にするか、又はアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物を添加しつつ転化させて、相応の酸の塩にする方法である。MHA−アミドを水酸化カルシウムで鹸化させ、そして相応のカルシウム塩を単離することが好ましい。
実施例
実施例1
培養条件
前培養は、24時間以内で、30℃で振盪下に、容量5mlでガラス試験管中で増殖を行った。1mlの前培養を、100mlの主培養に接種し、そして25℃で42時間、全容量1000mlを有するエルレンマイヤーフラスコ中で振盪した。
Figure 0004868533
Figure 0004868533
実施例2
微生物の単離及び同定
両者の菌株MA32とMA113とを、休止細胞のニトリルヒドラターゼ活性を2mMのシアン化カリウムの存在下で測定することによって選択した。
Figure 0004868533
その細胞性脂肪酸のプロフィールは、シュードモナスのI群に典型的である。
484塩基対長の16S rRNA断片の解析によって、シュードモナス・マルギナリスの配列との100%の一致が結果として得られた。
全てのデータを考慮に入れて、MA32は、シュードモナス・マルギナリスとして同定できた。
Figure 0004868533
その細胞性脂肪酸のプロフィールは、シュードモナスのI群に典型的である。
476塩基対長の16S rRNA断片の解析によって、シュードモナス・プチダの配列との100%の一致が結果として得られた。
全てのデータを考慮に入れて、MA113は、シュードモナス・プチダとして同定できた。
実施例3
酵素活性の測定
細胞を、実施例1に記載されるように増殖させ、遠心分離により培養培地から分離し、そして標準的バッファー(50mMのリン酸カリウムバッファー pH7.5)中に再懸濁した。この細胞懸濁液50μlを、標準的バッファー700μlに添加し、そして反応の開始のために、ニトリルを標準的バッファー中に溶かした200mM溶液250μlと混合した。この場合に、細胞懸濁液中の細胞の濃度は、ニトリルが20℃で10分後に、5〜30%まで転化されるように見積もられた。20℃で10分後に、半分に濃縮されたリン酸20μlを添加することによって反応を停止させ、そして細胞を遠心分離によって分離した。
Figure 0004868533
1ユニットの活性を、1マイクロモルのメタクリルニトリルが1分間転化してアミドとなる酵素量として定義した。アミドの他に酸も生じたのであれば、1ユニットを、1マイクロモルのメタクリルニトリルが1分間転化してアミドと酸となる酵素量として定義した。
図1と図2において、菌株MA32と菌株MA113の相対活性を示している。
実施例4
ニトリルヒドラターゼの活性へのシアン化合物の影響
実施例3と同様にして製造された細胞懸濁液50μlを、0mM、21.4mM、53.6mM及び107.1mMのシアン化カリウムを含有する標準的バッファー700μl(最終濃度 0mM、20mM、50mM、100mMのシアン化合物)に添加した。反応の開始のために、それぞれ他の反応溶液と同じシアン化合物濃度を有する標準的バッファー中にニトリルを溶かした200mMの溶液200μlを添加した。この場合に、細胞懸濁液中の細胞の濃度は、ニトリルが、シアン化合物を含まないバッチ中で20℃で10分後に、16%まで転化されるように見積もられた。20℃で10分後に、半分に濃縮されたリン酸20μlを添加することによって反応を停止させ、そして転化率を実施例2と同様にして測定した。
図3と図4において、シアン化合物濃度に依存するメタクリルニトリルの転化についての相対活性を示している。
実施例5
シュードモナス・マルギナリスMA32休止細胞によるアセトンシアンヒドリンの転化
シュードモナス・マルギナリスMA32細胞を、実施例1に記載されるように増殖させ、そして遠心分離した。1.16gの生体乾燥質量を含む細胞の量を、リン酸カリウムバッファー(pH8.0)50mMで最終容量50mlにまで希釈した。更に、該反応混合物に0.02mMの2−メチル−1−プロパンボロン酸を添加した。蒸留したばかりのアセトンシアンヒドリンを、4℃で、激しく撹拌しながら連続的に、反応中の濃度がどの時点でも5g/Lを上回らないような速度で添加した。pHは、7.5で一定に保持した。反応の追跡は、HPLCを用いて、実施例3に記載されるようにして実施した。140分後に、10.0gのニトリルは、完全に、10.7gのアミドと1.4gの酸とに転化した。
図5において、菌株MA113で達成された反応の時間的経過を示している。
実施例6
シュードモナス・マルギナリスMA32休止細胞による粗製MHA−ニトリルの転化
シュードモナス・マルギナリスMA32細胞を、実施例1に記載されるように増殖させ、そして遠心分離した。0.34gの生体乾燥質量を含む細胞の量を、50mMのリン酸カリウムバッファー(pH8.0)で最終容量70mlにまで希釈した。更に、該反応混合物に0.02mMの2−メチル−1−プロパンボロン酸を添加した。粗製MHA−ニトリルを、4℃で、激しく撹拌しながら連続的に、反応中の濃度がどの時点でも10g/Lを上回らないような速度で添加した。pHは、8.0で一定に保持した。反応の追跡は、HPLCを用いて、実施例2に記載されるようにして実施した。510分後に、10.05gのニトリルは、完全に、11.13gのアミドと0.31gの酸とに転化した。それは、1リットルあたり139gのアミドの最終濃度に相当する。
そのMHA−ニトリルは、3−メチルチオプロピオンアルデヒドと多少過剰な青酸とから直接的に製造された。このMHA−ニトリルを水中に溶かした50mMの溶液は、0.5mMのシアン化合物を含有した(Spektroquant(登録商標)、メルク社)。
図6において、菌株MA32で達成された反応の時間的経過を示している。
実施例7
シュードモナス・マルギナリスMA32からのニトリルヒドラターゼ遺伝子クラスターのクローニング及び発現ベクターの構築
α−サブユニットと、β−サブユニットと、ニトリルヒドラターゼの活性に同時発現が必須であるニトリルヒドラターゼ−アクチベータータンパク質とを含むニトリルヒドラターゼの遺伝子クラスター(Nojiri et al., 1999, Journal of Biochemistry, 125:696-704)を、プライマー1Fとプライマー1RでPCRによって増幅させて、制限酵素NdeI及びHindIIIのための切断部位を挿入した。こうして得られたPCR産物を、NdeIとHindIIIで切断されたベクター中にライゲーションし、その際、挿入された遺伝子は、ラムノース−プロモーターの制御下にある。こうして得られた発現ベクターを、pKE31と呼ぶ。
制限地図は、図7、つまり配列番号1の配列で明らかになる。
発現プラスミドを、ドイツ微生物細胞培養コレクションGmbH(DSMZ)で2001年8月22日に寄託されている大腸菌DSM14459で形質転換した。
Figure 0004868533
以下の遺伝子:
α−サブユニットの遺伝子: ヌクレオチド25〜609
β−サブユニットの遺伝子: ヌクレオチド650〜1312
アクチベータータンパク質の遺伝子 ヌクレオチド1309〜2577
が配列番号1の断片にある。
実施例8
シュードモナス・プチダMA113からのニトリルヒドラターゼ遺伝子クラスターのクローニング
α−サブユニットと、β−サブユニットと、ニトリルヒドラターゼの活性に同時発現が必須であるニトリルヒドラターゼ−アクチベータータンパク質とからなるニトリルヒドラターゼの遺伝子クラスター(Nojiri et al., 1999, Journal of Biochemistry, 125:696-704)を、プライマー1Fとプライマー1RでPCRによって増幅させた。
その配列は配列番号6で明らかにしている。
Figure 0004868533
以下の遺伝子:
α−サブユニットの遺伝子: ヌクレオチド1〜582
β−サブユニットの遺伝子: ヌクレオチド624〜1286
アクチベータータンパク質の遺伝子 ヌクレオチド1283〜2360
が配列番号5の断片にある。
実施例9
シュードモナス・マルギナリスMA32由来のニトリルヒドラターゼの大腸菌DSM14459での異種発現
大腸菌DSM14459は、DE10155928号との関連で寄託された。
pKE31で形質転換された細胞を、2mMのクエン酸鉄(III)及び100μg/mlのアンピシリンを含有するLB培地(MillerによるLBブイヨン、VWR)中で37℃で振盪しつつ増殖させた。12〜16時間後に、かかる量の前培養を主培養中に接種しなおし、そのOD600を0.1とした。主培養の培養培地は、前培養のそれに相当するが、付加的に2g/LのL−ラムノースを含有している。細胞の回収は、30℃で22時間培養した後に実施した。
実施例10
酵素活性の測定
細胞培養と活性測定は、実施例9と実施例3とに記載されるようにして実施した。
プラスミドpKE31で形質転換された大腸菌株DSM14459の細胞は、比活性17U/mg BTMを有する。
実施例11
100mMのシアン化カリウムの存在下での酵素活性の測定
細胞培養と活性測定は、100mMのシアン化カリウムの存在下で、実施例9と実施例4とに記載されるようにして実施した。
プラスミドpKE31で形質転換された大腸菌株DSM14459の細胞は、比活性11U/mg BTMを有する。
Figure 0004868533
Figure 0004868533
Figure 0004868533
Figure 0004868533
Figure 0004868533
Figure 0004868533
Figure 0004868533
Figure 0004868533
図1は、菌株MA32の相対活性を示している 図2は、菌株MA113の相対活性を示している 図3は、菌株MA31でのシアン化合物濃度に依存するメタクリルニトリルの転化についての相対活性を示している 図4は、菌株MA113でのシアン化合物濃度に依存するメタクリルニトリルの転化についての相対活性を示している 図5は、菌株MA113で達成された反応の時間的経過を示している 図6は、菌株MA32で達成された反応の時間的経過を示している 図7は、プラスミドpKE31の制限地図を示している

Claims (23)

  1. シアン耐性ニトリルヒドラターゼ活性を有するタンパク質(a)もしくは(b)をコードする、シュードモナス属の微生物由来のポリヌクレオチドであって、前記タンパク質(a)が、シュードモナス・マルギナリスに由来し、かつ配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号5のアミノ酸配列を有するポリペプチドとを含むタンパク質であり、かつ前記タンパク質(b)が、シュードモナス・プチダに由来し、かつ配列番号7のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号10のアミノ酸配列を有するポリペプチドとを含むタンパク質である、前記ポリヌクレオチド。
  2. 請求項1記載のポリヌクレオチドであって、
    a)配列番号1のヌクレオチド配列配列番号のヌクレオチド配列又はそれに相補的なヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、
    b)遺伝子コードの縮重の範囲でa)の配列に相当するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、
    の群から選択され、その際、シアン耐性ニトリルヒドラターゼをコードするポリヌクレオチド。
  3. 配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号のアミノ酸配列を有するポリペプチドを、又は配列番号7のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号のアミノ酸配列を有するポリペプチド配列番号10のアミノ酸配列を有するポリペプチドを有するタンパク質
  4. 請求項3記載のシアン耐性ニトリルヒドラターゼの活性を有するタンパク質であって、その残留活性が、メタクリルニトリルを20mM(mM=ミリモル/l)のシアン化物イオンの存在下で20℃で反応させた30分後に、その酵素を同じ条件下にシアン化物イオンの不在下で反応について評価した場合の酵素の残留活性の少なくとも90%の残留活性であるタンパク質
  5. 請求項1又は2記載のポリヌクレオチドを有するベクター。
  6. 請求項1又は2記載のポリヌクレオチドの導入により形質転換又はトランスフェクションされた宿主細胞。
  7. 請求項5記載のベクターの導入により形質転換された宿主細胞。
  8. ニトリルからアミドを酵素により製造するための方法において、以下の工程:
    a)ニトリル基を有する化合物と、ニトリルヒドラターゼ活性を有する微生物酵素(タンパク質)とを、青酸又は青酸の塩の存在下で反応させる工程、及び
    b)形成したアミドを分離する工程
    を有し、その際、ニトリルを転化させてアミドにするために、請求項3又は4記載のシアン耐性ニトリルヒドラターゼを使用する、ニトリルからアミドを酵素により製造するための方法。
  9. 請求項8記載の方法において、請求項6又は7記載の宿主細胞又はその溶解物を使用することを特徴とする方法。
  10. 請求項9記載の方法において、微生物の休止細胞を使用することを特徴とする方法。
  11. 請求項8記載の方法において、精製されたニトリルヒドラターゼを使用することを特徴とする方法。
  12. 請求項8から11までのいずれか1項記載の方法において、一般式
    Figure 0004868533
    [式中、
    Xは、OH、H、アルキル、NHを意味し、
    Rは、H、1〜12個の炭素原子を有し、分枝鎖状又は非分枝鎖状の、NHで置換されていてよい飽和アルキル基、1個の二重結合と1〜12個の炭素原子を有し、分枝鎖状又は非分枝鎖状の不飽和アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、アルキルチオ基で置換されたアルキレン基であってそのアルキル基がここではC〜C−基に相当しかつそのアルキレンが二価のC〜C−基に相当する基を意味し、
    R′は、H、1〜3個の炭素原子を有するアルキルを意味し、
    R′′は、6〜12個の炭素原子を有し、1又は2個のアルキル基(C〜C)、Cl、Br、Fで置換されていてよい一核もしくは二核の不飽和環、1〜6個の炭素原子を有するアルキルニトリル基を意味する]の化合物を転化させて、相応のアミドを得、その際、一般式(I)の化合物は、青酸又は青酸の塩の存在下で反応されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12記載の方法において、転化を、使用されるニトリルに対して、0.5モル%より高くて3モル%までの出発濃度のシアン化物の存在下で実施することを特徴とする方法。
  14. 請求項8から13までのいずれか1項記載の方法において、ニトリルとして、2−アミノ−4−メチルチオブチロニトリルを使用することを特徴とする方法。
  15. 請求項8から13までのいずれか1項記載の方法において、ニトリルとして、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルであって該ニトリルの製造からの反応混合物中に含まれていてよいニトリルを使用することを特徴とする方法。
  16. 請求項8から13までのいずれか1項記載の方法において、ニトリルとして、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニトリルを使用することを特徴とする方法。
  17. 請求項8から16までのいずれか1項記載の方法において、アミドもしくはアミド含有溶液からバイオマスの細胞を分離し、そしてそのアミドを鹸化させて、相応の酸にすることを特徴とする方法。
  18. 請求項8から16までのいずれか1項記載の方法において、アミドもしくはアミド含有溶液からバイオマスの細胞を分離し、そしてそのアミドをアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物により鹸化させて、相応のカルボン酸の塩にすることを特徴とする方法。
  19. 請求項18記載の方法において、MHA−アミドを水酸化カルシウムで鹸化させ、そしてカルシウム塩を得ることを特徴とする方法。
  20. 請求項8から19までのいずれか1項記載の方法において、
    a)シュードモナス属の微生物を発酵させるにあたり、それを、単離されたポリヌクレオチドであって配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号3のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号5のアミノ酸配列を有するポリペプチドを、又は配列番号7のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号8のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号10のアミノ酸配列を有するポリペプチドを有するタンパク質をコードしそのタンパク質がシアン耐性ニトリルヒドラターゼの活性を有する単離されたポリヌクレオチドを、増強し、組み換えにより過剰発現させて行い、
    b)これらの微生物から、ニトリルヒドラターゼ活性を有する組み換えにより作製された酵素を場合により単離するか又はこの酵素を含有するタンパク質分画を製造し、そして
    c)a)による微生物又はb)による酵素又はこの酵素を含有するタンパク質分画を、一般式(I)又は(II)のニトリル基含有化合物を含有する培地に移す
    ことを特徴とする方法。
  21. 請求項8から19までのいずれか1項記載の方法において、請求項6又は7記載の宿主細胞を使用することを特徴とする方法。
  22. 番号DSM16275又はDSM16276として寄託されている、シュードモナス属の微生物。
  23. 番号DSM16275又はDSM16276として寄託されているシュードモナス属の菌株から単離されたシアン耐性ニトリルヒドラターゼであって、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号3のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号5のアミノ酸配列を有するポリペプチドを、又は配列番号7のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号8のアミノ酸配列を有するポリペプチドと配列番号10のアミノ酸配列を有するポリペプチドを有するシアン耐性ニトリルヒドラターゼ。
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