JP4868167B2 - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤および液晶表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4868167B2
JP4868167B2 JP2007320525A JP2007320525A JP4868167B2 JP 4868167 B2 JP4868167 B2 JP 4868167B2 JP 2007320525 A JP2007320525 A JP 2007320525A JP 2007320525 A JP2007320525 A JP 2007320525A JP 4868167 B2 JP4868167 B2 JP 4868167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
aligning agent
crystal aligning
polyamic acid
dianhydride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007320525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009145453A (ja
Inventor
利之 秋池
成夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2007320525A priority Critical patent/JP4868167B2/ja
Priority to CN2008101857562A priority patent/CN101458427B/zh
Priority to TW097148194A priority patent/TWI429685B/zh
Priority to KR20080125673A priority patent/KR101481835B1/ko
Publication of JP2009145453A publication Critical patent/JP2009145453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4868167B2 publication Critical patent/JP4868167B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/52Liquid crystal materials characterised by components which are not liquid crystals, e.g. additives with special physical aspect: solvents, solid particles
    • C09K19/54Additives having no specific mesophase characterised by their chemical composition
    • C09K19/56Aligning agents
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

本発明は液晶配向剤および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、電気特性および耐熱性に優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤剤および高品位の表示が可能であり、且つ熱ストレスによる表示劣化が抑制され、長時間駆動の可能な液晶表示素子に関する。
現在、液晶表示素子としては、透明導電膜が設けられている基板表面に液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90°捻れるようにした、いわゆるTN型(Twisted Nematic)液晶セルを有するTN型液晶表示素子が広く知られている。また、TN型液晶表示素子に比して高いコントラスト比を実現できるSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子や視角依存性の少ないIPS(In−Plane Switching)型液晶表示素子、IPS型の電極構造を変更し表示素子部分の開口率を上げて輝度を向上させたFFS(Fringe Field Switching)型液晶表示素子、さらにVA(Vertical Alignment)型液晶表示素子、視角依存性が少ないと共に映像画面の高速応答性に優れたOCB(Optical Compensated Bend:光学補償ベンド)型液晶表示素子などが開発されている。
これらの液晶表示素子における液晶配向膜の材料としては、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステルなどの樹脂材料が知られており、特にポリアミック酸またはポリイミドからなる液晶配向膜は耐熱性、機械的強度、液晶との親和性などに優れており、多くの液晶表示素子に使用されている(例えば特許文献1〜3参照。)。
これら樹脂材料からなる液晶配向膜を有する液晶表示素子においては、近年のユーザーが液晶表示素子に求める高品位な映像表現を実現するために、液晶配向膜により高いレベルの特性が要求されている。特に、低消費電力化を目的とした低電圧駆動型液晶表示素子において焼き付き特性に対する要求が厳しくなっておおり、従来の液晶表示素子に使用されていた液晶配向膜の性能は、低電圧駆動型液晶表示素子の液晶配向膜としては不十分であることとなってきた。すなわち、従来知られている液晶配向膜をそのまま低電圧駆動型液晶表示素子に適用すると、焼き付き特性に問題がみられる場合が多いのである。そのため、焼き付き特性の良好である、すなわち残留DC電圧のより低い液晶配向膜が求められている。
また近年、基板の大型化に伴い、液晶表示素子の製造工程は大きな進歩を遂げている。特に、大型基板搬送技術や液晶滴下方式(ODF)などの技術が注目されており、将来の主要技術になると考えられている。これらの工程における基板の固定には、強力な静電気を利用した、いわゆる「静電チャック」と呼ばれる方法を採用しているが、この静電気が基板に溜まって除電されずに残って表示不良の原因になるという問題がある。この問題を解決するには、除電装置などの導入が最も効果的であるが、そのためには膨大な費用を必要とすることから、基板表面を覆う液晶配向膜による静電気起因の表示不良の低減が求められている。すなわち帯電圧のリーク性の向上された液晶配向膜が求められている。
しかしながら、上記の如き要求を満たす液晶配向膜を与える液晶配向剤は未だ知られていない。
特開平9−197411号公報 特開2003−149648号公報 特開2003−107486号公報 特開平6−222366号公報 特開平6−281937号公報 特開平5−107544号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は残留DC電圧が低減され且つ帯電圧のリーク性に優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤を提供することにある。
本発明の別の目的は、高品位の表示が可能であり、しかも長期間駆動をした場合にも表示性能が劣化することのない液晶表示素子を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、上記の利点を有する液晶配向剤をもたらす重合体およびその原料である化合物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的は、第一に、
テトラカルボン酸二無水物と下記式(1)
Figure 0004868167
(式(1)中、Rは水素原子または1価の有機基である。)
で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤によって達成される。
本発明の上記目的は、第二に、
上記の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する液晶表示素子によって達成される。
本発明の上記目的は、第三に、
テトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸または該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドによって達成される。
本発明の上記目的は、第四に、
上記式(1)で表される化合物によって達成される。
本発明の液晶配向剤は、電気特性に優れ、しかも長時間の熱ストレスを加えられても液晶配向能が劣化することのない液晶配向膜を形成することができる。本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜は、TN型、STN型、IPS型、FFS型、VA型、OCB型、強誘電性、反強誘電性などの各種の液晶表示素子に好適に適用することができる。
かかる液晶配向膜を具備する本発明の液晶表示素子は、高品位の表示が可能であり、長期間駆動をした場合にも表示性能が劣化することがない。したがって、本発明の液晶表示素子は種々の装置に有効に適用することができ、例えば時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、携帯情報端末、デジタルカメラ、携帯電話、各種モニター、液晶テレビなどなどの表示装置に用いられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液晶配向剤は、テトラカルボン酸二無水物と、上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドよりなる群から選択される少なくとも一種の重合体を含有する。
<ポリアミック酸>
本発明の液晶配向剤に含有されることのできるポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させることにより得られる。
[テトラカルボン酸二無水物]
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、脂環式テトラカルボン酸二無水物、脂肪族テトラカルボン酸二無水物および芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
上記脂環式テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、下記式(T−I)または(T−II)
Figure 0004868167
(式中、RおよびRは芳香環を有する2価の有機基であり、RおよびRは水素原子またはアルキル基であり、複数存在するRおよびRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物などを挙げることができる。
上記脂肪族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
上記芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(T−1)〜(T−4)
Figure 0004868167
のそれぞれで表される化合物などを挙げることができる。
これらのテトラカルボン酸二無水物は一種単独でまたは二種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが好ましく、中でも1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、上記式(T−I)で表される化合物のうち下記式(T−5)〜(T−7)
Figure 0004868167
のそれぞれで表される化合物、上記式(T−II)で表される化合物のうち下記式(T−8)
Figure 0004868167
で表される化合物およびピロメリット酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも一種を含むテトラカルボン酸二無水物であることが、良好な液晶配向性を発現しうる観点からより好ましい。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも一種を、全テトラカルボン酸二無水物に対して50モル%以上含むものであることが好ましく、80モル%以上含むものであることがより好ましい。さらに、脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも一種を、全テトラカルボン酸二無水物に対して50モル%以上含むものであることが好ましく、80モル%以上含むものであることが特に好ましい。
[ジアミン]
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(1)で表される化合物を含む。上記式(1)におけるRの1価の有機基としては、例えば炭素数1〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、炭素数3〜40の脂環式基などを挙げることができる。
上記炭素数1〜40のアルキル基としては、例えば下記式(R−1)
−(CH−CH (R−1)
(式(R−1)中、aは1〜19の整数、好ましくは11〜17の整数である。)
で表されるアルキル基を挙げることができる。上記炭素数1〜40のフルオロアルキル基としては、例えば下記式(R−2)または(R−3)
−(CH−CF (R−2)
−(CH−C (R−3)
(式(R−2)中のbおよび(R−3)中のcはそれぞれ独立に1〜19の整数、好ましくは3〜9の整数である。)
で表されるフルオロアルキル基を挙げることができる。上記炭素数3〜40の脂環式基としては、ステロイド骨格を有する炭素数17〜40の脂環式基が好ましく、特に3−コレスタニル基または3−コレステニル基が好ましい。
上記式(1)において二つのフェニル基にそれぞれ結合している二つのアミノ基の結合位置は、溶解性および重合性の観点から、それぞれメタ位にあることが好ましい。
本発明において好ましく使用される上記式(1)で表される化合物としては、例えば下記式(1−1)〜(1−6)
Figure 0004868167
(式中のa、bおよびcは、それぞれ上記式(R−1)、(R−2)および(R−3)におけるのと同じ意味である。)
のいずれかで表される化合物を挙げることができる。
上記式(1)で表される化合物は、有機化学の常法に従って合成することができる。
例えば上記式(1)においてRが水素原子である化合物は、2当量のイソシアン酸ニトロフェニルシアン酸と1当量のシアン酸のアルカリ金属塩とを反応させて中間体1,3−ビス(ニトロフェニル)−s−トリアジン−2,4,6−トリオンを合成し、次いでこの中間体の有するニトロ基を還元することにより合成することができる。
また、上記式(1)においてRが1価の有機基である化合物は、上記と同様にして合成した1,3−ビス(ニトロフェニル)−s−トリアジン−2,4,6−トリオンと、化合物R−X(ただし、Rは上記式(1)におけると同じ1価の有機基であり、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)またはR−OH(ただし、Rは上記式(1)におけると同じ1価の有機基である。)とを反応させて、s−トリアジン環の5位が1価の有機基で置換された5位置換1,3−ビス(ニトロフェニル)−s−トリアジン−2,4,6−トリオンを中間体として得て、次いでこの中間体の有するニトロ基を還元することにより合成することができる。
上記ニトロ基の還元反応は、公知の還元反応、例えばパラジウムカーボンおよびヒドラジン1水和物を用いる方法、亜鉛および塩化アンモニウムを用いる方法、塩化スズを用いる方法などの適宜の方法により行うことができる。
ポリアミック酸を合成するためのジアミンとしては、上記式(1)で表される化合物のみを単独で用いてもよく、上記式(1)で表される化合物とその他のジアミンとを組み合わせて用いてもよい。
本発明に使用することのできるその他のジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、ジ(4−アミノフェニル)ベンジジンなどの芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン、1−(3,5−ジアミノフェニル)−3−デシルスクシンイミド、1−(3,5−ジアミノフェニル)−3−オクタデシルスクシンイミド、下記式(D−I)
Figure 0004868167
(式(D−I)中、Rは、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンよりなる群から選択される窒素原子を含む環構造を有する一価の有機基であり、Xは二価の有機基である。)
で表される化合物、下記式(D−II)
Figure 0004868167
(式(D−II)中、Xは、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンよりなる群から選択される窒素原子を含む環構造を有する二価の有機基であり、Rは二価の有機基であり、複数存在するXは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物などの分子内に2つの一級アミノ基および該一級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
下記式(D−III)
Figure 0004868167
(式(D−III)中、Rは−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−よりなる群からから選択される二価の有機基であり、Rは、ステロイド骨格、トリフルオロメチル基およびフルオロ基よりなる群から選択される骨格もしくは基を有する一価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基である。)
で表されるモノ置換フェニレンジアミン;
下記式(D−IV)
Figure 0004868167
(式(D−IV)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するRはそれぞれ同一であっても互いに異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
で表されるジアミノオルガノシロキサン;
下記式(D−1)〜(D−5)
Figure 0004868167
Figure 0004868167
(式(D−4)におけるyは2〜12の整数であり、式(D−5)におけるzは1〜5の整数である。)
のそれぞれで表される化合物などを、それぞれ挙げることができる。
これらのジアミンは、単独でまたは二種以上組み合わせて用いることができる。
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(D−1)〜(D−5)のそれぞれで表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、上記式(D−I)で表される化合物のうち下記式(D−6)
Figure 0004868167
で表される化合物、上記式(D−II)で表される化合物のうち下記式(D−7)
Figure 0004868167
で表される化合物、上記式(D−III)で表される化合物のうちのドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、下記式(D−8)〜(D−16)
Figure 0004868167
Figure 0004868167
Figure 0004868167
のそれぞれで表される化合物が好ましい。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(1)で表される化合物を全ジアミンに対して1モル%以上含むものであることが好ましく、5〜50モル%含むものであることがより好ましい。また本発明に用いられるジアミンは、上記式(1)で表される化合物のほかに、上記式(D−III)で表される化合物から選択される少なくとも一種を含むものであることが好ましい。この場合、上記式(D−III)で表される化合物を全ジアミンに対して0.5モル%以上含むものであることがより好ましく、さらに1モル%以上含むものであることが好ましい。
[ポリアミック酸の合成]
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物と上記式(A)で表される化合物を含むジアミンとを反応させることにより得られる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において、好ましくは−20℃〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下において、好ましくは1〜48時間、より好ましくは2〜12時間行われる。ここで、有機溶媒としては、生成するポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドなどのアミド化合物、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン性化合物;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール性化合物などを例示することができる。有機溶媒の使用量(α)は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用してもよい。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。
有機溶媒と貧溶媒とを併用する場合、貧溶媒の使用量は生成するポリアミック酸が析出しない範囲で適宜に設定することができるが、溶媒の全量に対して80重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、あるいは、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法により行うことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、あるいは、エバポレーターで減圧留去する工程を1回または数回行う方法により、ポリアミック酸を精製することができる。
<ポリイミド>
本発明の液晶配向剤に含有されることのできるポリイミドは、上記の如きポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
上記ポリイミドの合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物と同じ化合物を挙げることができる。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドの合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも一種を含むテトラカルボン酸二無水物であることが好ましく、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物および4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンよりなる群から選択される少なくとも一種を含むテトラカルボン酸二無水物であることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドを合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも一種を全テトラカルボン酸二無水物に対して50モル%以上含むものであることが好ましい。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドを合成するために用いられるジアミンとしては、上記のポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物と同じジアミンを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドは、原料であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドは、イミド化率が80モル%以上であることが好ましく、85モル%以上であることがより好ましい。
上記イミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。イミド化率は、ポリイミドを適当な重水素化溶媒(例えば重水素化ジメチルスルホキシド)に溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温でH−NMRを測定した結果から、下記数式(i)により求めることができる。
イミド化率(%)=(1−A/A×α)×100 (i)
(数式(i)中、Aは化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、Aはその他のプロトン由来のピーク面積であり、αはポリイミドの前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
ポリアミック酸の脱水閉環は、好ましくは(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応時間は好ましくは1〜120時間であり、より好ましくは2〜48時間である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるポリイミドの分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、所望するイミド化率によるが、ポリアミック酸のアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。イミド化率は上記の脱水剤、脱水閉環剤の使用量が多いほど高くすることができる。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は好ましくは1〜24時間であり、より好ましくは2〜8時間である。
上記方法(ii)においては、上記のようにしてポリイミドを含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除くには、例えば溶媒置換などの方法を適用することができる。ポリイミドの単離、精製は、ポリアミック酸の単離、精製方法として上記したのと同様の操作を行うことにより行うことができる。
−末端修飾型の重合体−
本発明の液晶配向剤に含有されるポリアミック酸またはポリイミドは、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性などをさらに改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、分子量調節剤を重合反応系に添加することにより行うことができる。分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを挙げることができる。
上記酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。上記モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。上記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
分子量調節剤の使用割合は、ジアミンの100重量部に対して好ましくは20重量部以下であり、より好ましくは5重量部以下である。
−溶液粘度−
以上のようにして得られるポリアミック酸またはポリイミドは、濃度10重量%の溶液としたときに、20〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、30〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。
上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
<その他の添加剤>
本発明の液晶配向膜は、上記の如きポリアミック酸およびこれをイミド化してなるポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。かかるその他の成分としては、例えばその他の重合体、接着性向上剤などを挙げることができる。
上記その他の重合体は、溶液特性および電気特性の改善のために使用することができる。かかるその他の重合体は、テトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミド以外の重合体であり、例えばテトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含まないジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸(以下、「他のポリアミック酸」という。)、該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミド(以下、「他のポリイミド」という。)、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらのうち、他のポリミック酸または他のポリイミドが好ましい。
その他の重合体の使用割合としては、重合体の総量(上記のテトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドならびにその他の重合体の合計をいう。以下同じ。)に対して好ましくは99重量%以下であり、より好ましくは90重量%以下である。
上記接着性向上剤は、得られる液晶配向膜の基板表面に対する接着性を向上させる目的で使用することができる。かかる接着性向上剤としては、例えば分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」という。)、官能性シラン化合物などを挙げることができる。
上記エポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
上記の如きエポキシ化合物の使用割合としては、重合体の総量100重量部に対して好ましくは40重量部以下であり、より好ましくは0.1〜30重量部である。
上記官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
上記の如き官能性シラン化合物の使用割合としては、重合体の総量100重量部に対して好ましくは40重量部以下である。
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、上記の如きポリアミック酸およびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種ならびに必要に応じて任意的に配合されるその他の添加剤が、好ましくは有機溶媒中に溶解含有されて構成される。
本発明の液晶配向剤に使用できる有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を混合して使用することができる。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。すなわち、本発明の液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、一方固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には固形分濃度1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜200℃であり、より好ましくは20℃〜60℃である。
<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、上記の如き本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備するものである。
本発明の液晶表示素子は、例えば以下の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の片面に、本発明の液晶配向剤を、ロールコーター法、スピンコート法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法などの適宜の塗布方法により塗布し、次いで塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO )からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜などを用いることができ、パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後フォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法などによることができる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面のうち塗膜を形成するべき面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
液晶配向剤塗布後の加熱は、好ましくは予備加熱(プレベーク)工程および焼成(ポストベーク)工程とが順次に行われる。プレベークの加熱温度は好ましくは30〜300℃であり、より好ましくは40〜200℃であり、特に好ましくは50〜150℃である。プレベークの加熱時間は好ましくは0.1〜10分であり、より好ましくは1〜5分である。ポストベーク工程は、本発明の液晶配向剤に含有される溶剤を完全に除去することなどを目的として行なわれる。このポストベークの加熱温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。ポストベークの加熱時間は、好ましくは5〜300分であり、より好ましくは30〜120分である。
本発明の液晶配向剤は塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる塗膜を形成するが、本発明の液晶配向剤に含有される重合体がポリアミック酸またはイミド環構造とアミック酸構造とを併有するポリイミドである場合には、塗膜形成後にさらに加熱することによって脱水閉環反応を進行させ、よりイミド化された塗膜としてもよい。
ここで形成される塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(2)次に、上記のようにして形成された塗膜面を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。なお、VA型液晶表示素子の場合はラビング処理を行わない場合もある。
さらに、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に対し、例えば特許文献4(特開平6−222366号公報)や特許文献5(特開平6−281937号公報)に示されているような液晶配向膜の一部に紫外線を照射することによって液晶配向膜の一部の領域のプレチルト角を変化させる処理や、特許文献6(特開平5−107544号公報)に示されているような液晶配向膜表面の一部にレジスト膜を形成したうえで先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去する処理を行い、液晶配向膜が領域ごとに異なる液晶配向能を持つようにすることによって得られる液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された一対の基板につき、二枚の基板の液晶配向膜のラビング方向が直交または逆平行となるように間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、二枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面に、偏光板を、その偏光方向が各基板に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致または直交するように貼り合わせることにより、液晶表示素子を得ることができる。ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。液晶としては、ネマチック型液晶およびスメクチック型液晶を挙げることができ、その中でもネマチック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶;商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを、添加して使用してもよい。
液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
上記のようにして製造された本発明の液晶表示素子は、従来知られている液晶表示素子と比較して、長時間連続駆動した場合であっても表示性能が劣化することがないという利点を有する。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。以下における重合体の溶液粘度は、いずれもE型粘度計を用いて25℃において測定した値である。
<上記式(1)で表される化合物の合成例>
実施例1(化合物(1−2−1)の合成)
下記スキーム1
Figure 0004868167
に従って化合物(1−2−1)を合成した。
窒素導入管、温度計および滴下ロートを備えた2Lの三口フラスコにシアン酸カリウム38gを仕込み、滴下ロートに3−ニトロフェニルイソシアネート224gを加えて十分に乾燥を行った。次に、十分に乾燥したN,N−ジメチルホルムアミドをフラスコに1Lおよび滴下ロートに500mL、それぞれ加え、フラスコを75℃に加温してから滴下を行いさらにそのまま30分間撹拌下に反応を行った。反応終了後、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、残存物に酢酸エチル1Lおよび水3Lを加えて分液した。水層に濃塩酸を加えて析出した沈殿物を回収し、エタノールで再結晶を行うことにより、化合物(1−1a)の白色結晶191gを得た。
次いで、2,000mLの三口フラスコに上記で得た化合物(1−1a)のうちの74gを仕込み、さらに水酸化カリウム2.2g、臭化n−オクタデシル73gおよびN,N−ジメチルホルムアミド1,000mLを加え、50℃で5時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて震盪し、水層を除去した。有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した後、エタノールとテトラヒドロフランの混合溶剤で再結晶することにより、化合物(1−2−1b)の黄色結晶41gを得た。
次に、温度計を備えた1,000mLの三口フラスコに上記で得た化合物(1−2−1b)のうちの23.9gを仕込み、さらに塩化スズ2水和物86gおよびエタノール400mLを加え、70℃において1時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、さらに酢酸エチルを加えてろ過を行った後、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した後、シリカカラムで精製し、そしてエタノールで再結晶することにより、化合物(1−2−1)の白色結晶5.1gを得た。
<ポリイミドの合成例>
実施例2
テトラカルボン酸無水物として2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物2.24g(0.01モル)ならびにジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン0.97g(0.009モル)および上記実施例1で得られた化合物(1−2−1)の0.56g(0.001モル)をN−メチル−2−ピロリドン15.12gに溶解し、60℃で6時間反応を行い、ポリアミック酸を20重量%含有する溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は5,000mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン35.10gを追加し、ピリジン0.79gおよび無水酢酸1.02gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンで溶剤置換(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジンおよび無水酢酸を系外に除去した。)することにより、イミド化率約49%のポリイミド(A−1)を19重量%含有する溶液19.00gを得た。この溶液を少量分取し、N−メチル−2−ピロリドンを加えて重合体濃度6.0重量%の溶液として測定した溶液粘度は22mPa・sであった。
比較合成例1
テトラカルボン酸無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物224g(1.0モル)ならびにジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン99g(0.90モル)および上記式(D−10)で表される化合物53g(0.10モル)をN−メチル−2−ピロリドン1,510gに溶解し、60℃で6時間反応を行ってポリアミック酸を20重量%含有する重合体溶液を得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は2,560mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン3,500gを追加し、ピリジン79gおよび無水酢酸102gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行なった。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなN−メチル−2−ピロリドンで溶剤置換(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した。)することにより、イミド化率約53%のポリイミド(B−1)を20重量%含有する溶液約2,000gを得た。この溶液を少量分取し、N−メチル−2−ピロリドンを加えて重合体濃度6.0重量%の溶液として測定した溶液粘度は16mPa・sであった。
<液晶配向剤の調製および評価>
実施例3
(I)液晶配向剤の調製
重合体として上記実施例1で合成したポリイミド(A−1)を含む溶液にN−メチル−2−ピロリドンおよびブチルセロソルブを加えて、溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(重量比)、固形分濃度が4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
(II)液晶配向剤の評価
(1)液晶表示素子の製造
厚さ1mmのガラス基板の片面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、上記で調製した液晶配向剤をスピンナーにより塗布し、200℃で60分間加熱して膜厚0.08μmの塗膜(液晶配向膜)を形成した。この操作を繰り返して透明導電膜上に液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)作製した。
この一対の基板の液晶配向膜を有する面のそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着して接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間に、ネガ型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、さらに基板の外側の両面に偏光板を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造した。
この液晶表示素子につき、以下の方法により垂直配向性、残留DC電圧および電圧リーク性を評価した。
(2)垂直配向性の評価
上記で製造した液晶表示素子につき、クロスニコル下で電圧をオン・オフしたときの異常ドメインの有無を偏光顕微鏡を用いて観察し、異常ドメインのないものを垂直配向性「良好」として評価した。
(3)残留DC電圧の評価
上記で製造した液晶表示素子に、直流電圧5.0Vを60℃の環境温度で20時間印加し、直流電圧を切った直後から室温で15分放冷した後に、液晶セル内に残留した電圧をフリッカ−消去法により求めた。このとき、残留電圧が300mV以下の場合を残留DC電圧「良好」として評価した。
(4)帯電圧リーク性の評価
上記で製造した液晶表示素子に、10Vの電圧を1秒間印加した後、回路を開放状態にして静置し、液晶セルから透過する透過光強度の経時変化を測定した。このとき、10分以内で初期(電圧印加時)の透過光強度の10%まで低下したものを帯電圧リーク性「良好」、10分以内で低下しなかったものを「不良」として評価した。
上記すべての評価結果を表1に示した。本実施例の液晶配向剤は、良好な垂直配向性と低い残留DC電圧を示し、且つ帯電圧リーク性が良好であることが確認された。
実施例4
(I)液晶配向剤の調製
重合体として上記実施例1で合成したポリイミド(A−1)を含む溶液にN−メチル−2−ピロリドンおよびブチルセロソルブを加え、さらにエポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンを、ポリイミド(A−1)100重量部に対して10重量部加えて、溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(重量比)、固形分濃度が4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
(II)液晶配向剤の評価
液晶配向剤として、上記で調製した液晶配向剤を用いたほかは実施例3と同様にして液晶表示素子を製造し、評価を行なった。
評価結果を表1に示した。
比較例1
重合体溶液として上記比較合成例1で得たポリイミド(B−1)を含有する溶液を用いたほかは実施例3と同様にして液晶配向剤を調製し、評価を行なった。
評価結果を表1に示した。
比較例2
重合体溶液として上記比較合成例1で得たポリイミド(B−1)を含有する溶液を用いたほかは実施例4と同様にして液晶配向剤を調製し、評価を行なった。
評価結果を表1に示した。
Figure 0004868167

Claims (7)

  1. テトラカルボン酸二無水物と下記式(1)
    Figure 0004868167
    (式(1)中、Rは水素原子または1価の有機基である。)
    で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種の重合体を含有することを特徴とする、液晶配向剤。
  2. 上記式(1)におけるRが、水素原子、炭素数1〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基または炭素数3〜40の脂環式基である、請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 上記式(1)におけるRがステロイド骨格を有する炭素数17〜40の脂環式基である、請求項2に記載の液晶配向剤。
  4. テトラカルボン酸二無水物が、脂環式テトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである、請求項1〜3いずれか一項に記載の液晶配向剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
  6. テトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸。
  7. テトラカルボン酸二無水物と上記式(1)で表される化合物を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミド。
JP2007320525A 2007-12-12 2007-12-12 液晶配向剤および液晶表示素子 Active JP4868167B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007320525A JP4868167B2 (ja) 2007-12-12 2007-12-12 液晶配向剤および液晶表示素子
CN2008101857562A CN101458427B (zh) 2007-12-12 2008-12-10 液晶取向剂和液晶显示元件
TW097148194A TWI429685B (zh) 2007-12-12 2008-12-11 液晶配向劑及液晶顯示元件
KR20080125673A KR101481835B1 (ko) 2007-12-12 2008-12-11 액정 배향제 및 액정 표시 소자

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007320525A JP4868167B2 (ja) 2007-12-12 2007-12-12 液晶配向剤および液晶表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009145453A JP2009145453A (ja) 2009-07-02
JP4868167B2 true JP4868167B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=40769381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007320525A Active JP4868167B2 (ja) 2007-12-12 2007-12-12 液晶配向剤および液晶表示素子

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP4868167B2 (ja)
KR (1) KR101481835B1 (ja)
CN (1) CN101458427B (ja)
TW (1) TWI429685B (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170097552A (ko) * 2016-02-18 2017-08-28 제이엔씨 주식회사 액정 배향막을 형성하기 위한 액정 배향제, 액정 배향막 및 이것을 사용한 액정 표시 소자
CN105892117A (zh) * 2016-06-30 2016-08-24 深圳市华星光电技术有限公司 一种pi环化率的检测方法
CN108587648B (zh) * 2017-12-05 2020-06-26 中节能万润股份有限公司 一种液晶取向剂、液晶取向膜以及液晶显示元件
JP7209809B2 (ja) * 2019-03-27 2023-01-20 株式会社カネカ アルカリ可溶性ポリイミドおよびその製造方法、ネガ型感光性樹脂組成物、硬化膜、ならびにパターン硬化膜の製造方法
CN111763518B (zh) * 2020-06-12 2021-11-12 江苏三月科技股份有限公司 一种液晶取向剂、液晶取向膜及其液晶显示元件

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62193605A (ja) * 1986-02-20 1987-08-25 Toray Ind Inc 半透性複合膜の製造方法
JPS62205064A (ja) * 1986-03-05 1987-09-09 Toray Ind Inc イソシアヌレ−ト環を含む新規アミン化合物

Also Published As

Publication number Publication date
TWI429685B (zh) 2014-03-11
CN101458427A (zh) 2009-06-17
JP2009145453A (ja) 2009-07-02
CN101458427B (zh) 2011-12-07
TW200932787A (en) 2009-08-01
KR20090063128A (ko) 2009-06-17
KR101481835B1 (ko) 2015-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5444690B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5516836B2 (ja) 垂直配向型液晶配向剤および垂直配向型液晶表示素子
JP5751403B2 (ja) 液晶配向剤
JP5585755B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5071662B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5158356B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2010002880A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5633667B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5083539B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5019049B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5099350B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP4868167B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5488798B2 (ja) 液晶配向剤
JP5019050B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2008225010A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5224034B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5590304B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5376165B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5083534B2 (ja) 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子
JP2009294281A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5158351B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5316752B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2009251439A (ja) 垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子
JP5339062B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2011039258A (ja) 液晶配向膜および液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4868167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250