JP4867974B2 - 液体吐出装置、および、液体吐出方法 - Google Patents
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Description
素子の吐出動作によりノズルから液体を吐出して媒体上にドットを形成する複数のヘッドユニットを、前記媒体を搬送する方向と交差する方向に並べて配置して構成され、
前記素子を駆動させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、生成された駆動信号に基づきヘッドユニットに属する素子を駆動させることにより、前記ノズルから吐出される液体の吐出量を制御する制御部とを備えた液体吐出装置であって、
前記駆動信号生成部は、
複数の駆動信号生成ユニットを備えており、少なくとも1つの駆動信号生成ユニットは、一のヘッドユニットに設定された第1吐出量に対応した駆動パルスを有する第1駆動信号を生成するとともに、他のヘッドユニットに対して設定された第2吐出量に対応した駆動パルスを有する第2駆動信号とを生成するものであり、
複数のヘッドユニットのうち一のヘッドユニットに対して駆動信号を生成する場合に、いずれか一の駆動信号生成ユニットを用いて前記第1駆動信号を生成するとともに、他の駆動信号生成ユニットを用いて前記第2駆動信号を生成し、
前記制御部は、
前記一のヘッドユニットに対して駆動制御を実行する際に、前記一の駆動信号生成ユニットが生成した第1駆動信号と、前記他の駆動信号生成ユニットが生成した第2駆動信号との供給を受け、前記第1駆動信号に応答して前記素子を駆動させ、前記第1吐出量の液体を前記ノズルから吐出させる制御を実行し、前記第2駆動信号に応答して前記素子を駆動させ、前記第2吐出量の液体を前記ノズルから吐出させる制御を実行する、液体吐出装置である。
このような印刷装置によれば、或るヘッドユニットからインクを吐出させる場合に、第1駆動信号の供給と第2駆動信号の供給を、或る駆動信号生成ユニットと他の駆動信号生成ユニット分けて行わせることができる。このため、これらの駆動信号生成ユニットを効率よく使用することができる。
このような印刷装置によれば、或るヘッドユニット及び他のヘッドユニットのそれぞれからインクを吐出させる場合に、或る駆動信号生成ユニット及び他の駆動信号生成ユニットからの各駆動信号が用いられる。このため、これらの駆動信号生成ユニットを効率よく使用することができる。
このような印刷装置によれば、インクの吐出量を様々に変化させることができる。
このような印刷装置によれば、素子に印加される第1駆動信号の必要部分及び第2駆動信号の必要部分に応じてインクの吐出量を定めることができる。このため、インクの吐出量をきめ細かに制御することができる。
このような印刷装置によれば、各電圧指令に基づいて複雑な波形を有する第1駆動信号及び第2駆動信号を生成できる。
このような印刷装置によれば、簡単な構成で電流の増幅ができる。
このような印刷装置によれば、共通の電圧指令入力端子を用いて第1電圧指令及び第2電圧指令を入力できる。このため、構成の簡素化が図れる。
このような印刷装置によれば、或る駆動信号生成ユニットと他の駆動信号生成ユニットで消費される電力が印刷画像の幅に応じて定められる。このため、印刷画像の幅が比較的狭い場合において、電力の消費を積極的に抑えることができる。
このような印刷装置によれば、限られたスペースの中に多くのヘッドユニットを配置することができる。
このような印刷装置によれば、限られたスペースの中に多くのヘッドユニットを配置することができる。
すなわち、(A)媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、(B)インクを吐出するための動作をする素子、第1駆動信号の前記素子への印加を制御するための第1スイッチ、及び、第2駆動信号の前記素子への印加を制御するための第2スイッチを有し、インクの吐出量を規定する指令階調値に応じて前記第1スイッチ及び第2スイッチを制御し、前記第1駆動信号の必要部分及び前記第2駆動信号の必要部分を前記素子へ選択的に印加し、前記素子に対して選択的に印加された前記第1駆動信号と前記第2駆動信号の必要部分に基づいて前記インクを吐出するヘッドユニットを、前記搬送方向と交差する交差方向に位置をずらして複数配置したラインヘッドユニットであって、前記交差方向に沿って所定間隔で並ぶ複数の前記ヘッドユニットで構成され、搬送方向の或る位置に配置される第1ヘッドユニット群と、前記交差方向に沿って前記所定間隔で並ぶ複数の前記ヘッドユニットで構成され、搬送方向の他の位置に配置される第2ヘッドユニット群と、を有するラインヘッドユニットと、(C)前記第1駆動信号と前記第2駆動信号とを生成する駆動信号生成ユニットを複数有する駆動信号生成部であって、或る駆動信号生成ユニットで生成された第1駆動信号と他の駆動信号生成ユニットで生成された第2駆動信号とを或るヘッドユニットに供給し、前記或る駆動信号生成ユニットで生成された第2駆動信号と前記他の駆動信号生成ユニットで生成された第1駆動信号とを他のヘッドユニットに供給する駆動信号生成部と、を有し、(D)前記駆動信号生成ユニットは、前記第1駆動信号の電圧波形を定めるための第1電圧指令に基づいて第1電圧波形信号を生成する第1電圧波形信号生成部と、前記第2駆動信号の電圧波形を定めるための第2電圧指令に基づいて第2電圧波形信号を生成する第2電圧波形信号生成部と、前記第1電圧波形信号の電流増幅を行うことで前記第1駆動信号を生成する第1電流増幅部と、前記第2電圧波形信号の電流増幅を行うことで前記第2駆動信号を生成する第2電流増幅部と、前記第1電圧指令及び前記第2印刷指令が入力される電圧指令入力端子と、前記第1電圧指令及び前記第2印刷指令の取得タイミングを定めるためのタイミング信号が入力されるタイミング信号入力端子とを有し、前記タイミング信号における電圧の立ち上がりタイミングで前記第1電圧指令及び前記第2印刷指令の一方を取得し、前記タイミング信号における電圧の立ち下がりタイミングで前記第1電圧指令及び前記第2印刷指令の他方を取得し、(E)前記第1電流増幅部は、相補的に接続されたトランジスタ対によって構成され、(F)前記第2電流増幅回路は、相補的に接続された他のトランジスタ対によって構成され、(G)前記第2ヘッドユニット群を構成する複数のヘッドユニットは、前記第1ヘッドユニット群を構成する複数のヘッドユニットに対し、前記交差方向に位置をずらして配置され、(H)前記他のヘッドユニットは、前記或るヘッドユニットに対し、少なくとも1つのヘッドユニットを挟んで、前記交差方向に位置をずらして配置されている、印刷装置が実現できることも明らかにされる。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
すなわち、(A)或る駆動信号生成ユニットに第1駆動信号及び第2駆動信号を生成させること、(B)他の駆動信号生成ユニットに第1駆動信号及び第2駆動信号を生成させること、(C)媒体の搬送方向と交差する交差方向に位置をずらして複数のヘッドユニットを配置したラインヘッドユニットが有する或るヘッドユニットに、前記或る駆動信号生成ユニットで生成された第1駆動信号と前記他の駆動信号生成ユニットで生成された第2駆動信号とを供給し、或るヘッドユニットからインクを吐出させること、(D)を行う、印刷方法が実現できることも明らかにされる。
<印刷システム100の全体構成について>
図1に示すように、印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。プリンタ1は印刷装置に相当し、用紙S(図2Aを参照。)、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、媒体とは、各ヘッドユニット30A〜30H(図3を参照。)から吐出されたインクが着弾する対象物である。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。表示装置120はCRTや液晶表示装置120等である。また、入力装置130はキーボード等であり、記録再生装置140はフレキシブルディスクドライブ装置等である。なお、記録再生装置140は、コンピュータ110のケースに取り付けられている。
コンピュータ110はホスト側コントローラ111を有する。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、表示装置120、入力装置130、及び、記録再生装置140と通信可能に接続されている。そして、ホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。図1に示すように、プリンタ1は、プリンタ側コントローラ10、用紙搬送機構20、ラインヘッドユニットLU(ヘッドユニット群30)、駆動信号生成部40、及び、検出器群50を有する。
このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ10によって制御対象部が制御される。例えば、用紙搬送機構20、ヘッドユニット群30、及び、駆動信号生成部40が制御される。このプリンタ側コントローラ10は、インタフェース部11と、CPU12と、メモリ13と、制御ユニット14とを有する。インタフェース部11は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU12は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等によって構成される。CPU12は、メモリ13に記憶されているコンピュータプログラムに従い、各制御対象部を制御する。制御ユニット14は用紙搬送機構20に対する制御信号を出力する。例えば、用紙搬送機構20が有する搬送モータ21を動作させるための動作信号を出力する。
用紙搬送機構20は、媒体としての用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させるものであり、媒体を搬送方向に搬送する搬送機構に相当する。図2A及び図2Bに示すように、用紙搬送機構20は、搬送モータ21と、給紙ローラ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。搬送モータ21は、用紙Sを搬送方向に搬送させるための駆動源である。給紙ローラ22は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1の内部へ搬送する。搬送ローラ23は、給紙ローラ22によって搬送された用紙Sを印刷位置まで搬送する。プラテン24は、用紙Sを裏面側から支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを排紙方向へ搬送する。
図3及び図4Aに示すように、ラインヘッドユニットLUは、ベースフレームBFと、ヘッドユニット群30(複数のヘッドユニット30A〜30H)とを有している。ベースフレームBFは、図2Aにも示すように、搬送方向と交差する交差方向に長い矩形状の板材である。本実施形態における交差方向は、搬送方向と直交する方向である。従って、交差方向は紙幅方向に相当する。ベースフレームBFには、ヘッドユニットの本体部は貫通させるがフランジ部は貫通させない大きさの貫通口が形成されている。
次に、ヘッドユニット群30を構成する各ヘッドユニット30A〜30Hについて説明する。ここで、各ヘッドユニット30A〜30Hは、何れも同じ構成である。このため、或るヘッドユニット30Aについて説明し、残りのヘッドユニット30B〜30Hについては説明を省略する。図4A,図4Bに示すように、このヘッドユニット30Aは、ケース31と、流路ユニット32と、ピエゾ素子ユニット33とを有する。ケース31は、ピエゾ素子ユニット33を収容するための部材である。流路ユニット32には、共通インク室321から圧力室322を通ってノズルNzに至る一連の流路が、ノズルNzに対応する複数設けられている。そして、圧力室322の一部は、弾性膜323によって区画されている。また、弾性膜323における圧力室322とは反対の表面には、圧力室322毎にアイランド部324が設けられる。ピエゾ素子ユニット33は、ピエゾ素子群331と、接着用基板332と、素子用配線基板333とを有する。ピエゾ素子群331は櫛歯状をしており、1つ1つの櫛歯状部分がピエゾ素子PZTに相当する。このピエゾ素子PZTは、駆動信号COM(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B,図6Aを参照。)の印加部分によって与えられる電位差に応じ、素子の長手方向に伸縮する。ピエゾ素子群331は、接着用基板332を介してケース31に固定されている。そして、各ピエゾ素子PZTの先端面はアイランド部324に接着されている。このため、ピエゾ素子PZTが素子の長手方向に伸縮すると、アイランド部324が圧力室322側に押されたり反対方向へ引かれたりする。これに伴い、圧力室322内のインクに圧力の変化が生じ、ノズルNzからインクを吐出させることができる。従って、ピエゾ素子PZTは、インクを吐出するための動作をする素子に相当する。素子用配線基板333は、駆動信号COMの必要部分を各ピエゾ素子PZTへ印加するための配線部材である。この素子用配線基板333には、ヘッド制御部60が実装されている。
次に、ノズルNz及び各ヘッドユニット30A〜30Hの位置関係について説明する。図5に一部を示すように、各ヘッドユニット30A〜30Hのそれぞれが有する複数のノズルNzは、所定方向(ピエゾ素子PZTの配置方向)へ向けて列状に形成され、ノズル列を構成している。1つのノズル列は、所定数のノズルNzによって構成されている。そして、同じノズル列に属する各ノズルNzは、一定の間隔Pnで形成されている。
駆動信号生成部40は、各ヘッドユニット30A〜30Hに対応する数の駆動信号生成回路40A〜40H(それぞれが駆動信号生成ユニットに相当する。)によって構成される。本実施形態の駆動信号生成部40は、各ヘッドユニット30A〜30Hと同数の8個の駆動信号生成回路40A〜40Hによって構成されている(図8を参照。)。そして、各駆動信号生成回路40A〜40Hは、前述したピエゾ素子PZTを駆動する場合において、共通に使用される駆動信号COMを生成する。本実施形態の駆動信号生成回路は、複数種類の駆動信号COMを或る期間に亘って同時に生成する。例えば、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを繰り返し期間Tに亘って同時に生成する。なお、駆動信号生成部40の構成については後で説明することとし、ここでは生成される第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bについて説明する。
図6Aに示すように、第1駆動信号COM_Aは、期間T11で生成される波形部SS11と、期間T12で生成される波形部SS12と、期間T13で生成される波形部SS13とを有する。これらの波形部SS11〜SS13は、ピエゾ素子PZTに所定の動作をさせるための駆動パルスを有する。すなわち、波形部SS11は第1駆動パルスPS1を有する。波形部SS12は第2駆動パルスPS2を有し、波形部SS13は第3駆動パルスPS3を有する。第2駆動信号COM_Bは、期間T21で生成される波形部SS21と、期間T22で生成される波形部SS22と、期間T23で生成される波形部SS23とを有する。これらの波形部SS21〜SS23もまた、ピエゾ素子PZTに所定の動作をさせるための駆動パルスを有する。すなわち、波形部SS21は第4駆動パルスPS4を、波形部SS22は第5駆動パルスPS5を、波形部SS23は第6駆動パルスPS6をそれぞれ有する。
検出器群50は、プリンタ1内の状況を監視するためのものである。この検出器群50には、例えば、図2Bに示すロータリエンコーダ51や紙検出器52、及び、図3に示す紙幅検出器53がある。ロータリエンコーダ51は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出器52は、用紙Sの有無を検出するためのものである。紙幅検出器53は、印刷対象となる用紙Sの幅を検出するものであり、本実施形態では複数の反射型センサによって構成されている。これらの反射型センサは、規格化された複数のサイズに対応すべく紙幅方向に位置をずらして配置されている。この例では、基準となる位置に1つ、幅W1に対応する位置に1つ、幅W2に対応する位置に1つ設けられている。つまり、異なる幅の用紙Sについて、その側縁を検出可能な位置に設けられている。そして、これらの検出器群50は、検出結果をプリンタ側コントローラ10に出力する。
次に、ヘッド制御部60について説明する。前述したように、ヘッド制御部60はピエゾ素子ユニット33毎に設けられている。図7に示すように、ヘッド制御部60は、第1シフトレジスタ61と、第2シフトレジスタ62と、第1ラッチ回路63と、第2ラッチ回路64と、デコーダ65と、制御ロジック66と、第1スイッチ67と、第2スイッチ68を備えている。そして、制御ロジック66を除いた各部は、それぞれピエゾ素子PZT毎に設けられる。ここで、ピエゾ素子PZTはインクが吐出されるノズルNz毎に設けられるので、これらの各部もノズルNz毎に設けられる。
駆動信号生成部40は、各ヘッドユニット30A〜30Hに対応する数の駆動信号生成回路40A〜40Hによって構成される。ここで、一般的な構成では、配線が簡素化できるなどの理由から、或る駆動信号生成回路で生成された第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bを或るヘッドユニットに供給する。仮に、一般的な構成をこのプリンタ1に適用した場合、次の問題が考えられる。
次に、各駆動信号生成回路40A〜40Hと各ヘッドユニット30A〜30Hとの関係について説明する。便宜上、以下の説明では、下流側ヘッドユニット群を構成する4個のヘッドユニット30A〜30Gに関し、図3の左側から順に、第1ヘッドユニット30A、第3ヘッドユニット30C、第5ヘッドユニット30E、及び、第7ヘッドユニット30Gともいう。同様に、上流側ヘッドユニット群を構成する4個のヘッドユニット30B〜30Hに関し、図3の左側から順に、第2ヘッドユニット30B、第4ヘッドユニット30D、第6ヘッドユニット30F、及び、第8ヘッドユニット30Hともいう。同様に、駆動信号生成部40が有する各駆動信号生成回路40A〜40Hについても、第1駆動信号生成回路40A〜第8駆動信号生成回路40Hのようにいう。これらの駆動信号生成回路40A〜40Hはいずれも同じ構成であり、それぞれが第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bを生成する。図9及び図10Aに示すように、1つの駆動信号生成回路は、DAC_IC41と、第1電流増幅回路42と、第2電流増幅回路43と、端子群44とを有する。
<印刷動作について>
次に、用紙Sに印刷するためにプリンタ1で行われる印刷動作について説明する。図11に示すように、プリンタ1では、一連の印刷動作として、印刷命令の受信動作(S10)、給紙動作(S20)、ドット形成動作(S30)、搬送動作(S40)、排紙判断(S50)、排紙動作(S60)、及び、印刷終了判断(S70)が行われる。この印刷動作は、メモリ13に記憶されたコンピュータプログラムに基づき、プリンタ側コントローラ10が有するCPU12で行われる。従って、このコンピュータプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
このプリンタ1では、各ヘッドユニット30A〜30HがベースフレームBFに固定されている。このため、各ノズル列が有するノズルもまた、所定位置で固定されている。従って、印刷される画像の幅、或いは、印刷対象となる用紙Sの幅に応じて、インクを吐出するヘッドユニット30A〜30Hが選択されることになる。例えば、用紙Sの全面に印刷する所謂縁無し印刷において、インクを吐出するヘッドユニット30A〜30Hは、用紙Sの幅によって定められる。このプリンタ1では、用紙Sを搬送方向に搬送させつつ、必要なノズルNzからインクを吐出させることで、用紙Sに画像を印刷している。このような構成を採ることで、印刷時間の短縮化を図っている。
以上の説明から判るように、このプリンタ1では、或る駆動信号生成回路で生成された第1駆動信号COM_Aと他の駆動信号生成回路で生成された第2駆動信号COM_Bとを、或るヘッドユニットに供給しているので、多くの駆動信号生成回路を効率よく使用することができる。そして、或る駆動信号生成回路で生成された第2駆動信号COM_Bと他の駆動信号生成回路で生成された第1駆動信号COM_Aとを、他のヘッドユニットに供給している。このため、印刷幅が広くなることに対応して、2種類の駆動信号COMを対応する各ヘッドユニット30A〜30Hへ供給する駆動信号生成回路の数が増える。このため、複数の駆動信号生成回路を効率よく使用することができる。
前述した実施形態は、主として、液体吐出装置としてのプリンタ1を有する印刷システム100について記載されているが、その中には、印刷方法等の開示が含まれている。加えて、印刷用のヘッドを制御するための制御装置の開示や、印刷装置や印刷制御装置を制御するための、プログラムやコードの開示も含まれている。また、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述した実施形態では、図9に示すように、2つの駆動信号生成回路と2つのヘッドユニットが組になっていた。駆動信号生成回路とヘッドユニットの組み合わせはこれに限定されるものではない。例えば、3つ以上の駆動信号生成回路とヘッドユニットとを組み合わせてもよい。
前述した実施形態では、1つの駆動信号生成回路から2種類の駆動信号COM_A,COM_Bを生成する構成であった。生成される駆動信号の種類は、複数種類であれば2種類に限定されない。例えば、3種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。
前述した実施形態では、インクを吐出させるための動作をする素子としてピエゾ素子PZTを例に挙げて説明したが、ピエゾ素子PZTに限定されるものではない。駆動信号COMに応じて動作をする素子であれば用いることができる。例えば、静電アクチュエータ、磁歪素子、発熱素子であってもよい。
また、前述の実施形態では、印刷装置としてプリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
12 CPU,13 メモリ,14 制御ユニット,20 用紙搬送機構,
21 搬送モータ,22 給紙ローラ,23 搬送ローラ,24 プラテン,
25 排紙ローラ,30 ヘッドユニット群,30A 第1ヘッドユニット,
30B 第2ヘッドユニット,30C 第3ヘッドユニット,
30D 第4ヘッドユニット,30E 第5ヘッドユニット,
30F 第6ヘッドユニット,30G 第7ヘッドユニット,
30H 第8ヘッドユニット,31 ケース,32 流路ユニット,
321 共通インク室,322 圧力室,323 弾性膜,324 アイランド部,
33 ピエゾ素子ユニット,331 ピエゾ素子群,332 接着用基板,
333 素子用配線基板,40 駆動信号生成部,
40A 第1駆動信号生成回路,40B 第2駆動信号生成回路,
40C 第3駆動信号生成回路,40D 第4駆動信号生成回路,
40E 第5駆動信号生成回路,40F 第6駆動信号生成回路,
40G 第7駆動信号生成回路,40H 第8駆動信号生成回路,
41 DAC_IC,411 第1DACユニット,412 第2DACユニット,
42 第1電流増幅回路,43 第2電流増幅回路,
44 端子群,441 第1DACユニット用の電源端子,
442 第2DACユニット用の電源端子,443 クロック入力端子,
444 DAC値入力端子,445 グランド端子,
446 駆動信号用の電源端子,50 検出器群,
51 ロータリエンコーダ,52 紙検出器,53 紙幅検出器,
60 ヘッド制御部,61 第1シフトレジスタ,62 第2シフトレジスタ,
63 第1ラッチ回路,64 第2ラッチ回路,65 デコーダ,
66 制御ロジック,67 第1スイッチ,68 第2スイッチ,
100 印刷システム,110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,
120 表示装置,130 入力装置,140 記録再生装置,
Nz ノズル,LU ラインヘッドユニット,BF ベースフレーム,
PZT ピエゾ素子,COM 駆動信号,COM_A´ 第1電圧波形信号,
COM_A 第1駆動信号,SS11〜SS13 波形部,
COM_B´ 第2電圧波形信号,COM_B 第2駆動信号,
SS21〜SS23 波形部,PS1 第1駆動パルス,PS2 第2駆動パルス,
PS3 第3駆動パルス,PS4 第4駆動パルス,PS5 第5駆動パルス,
PS6 第6駆動パルス,SI ドット形成データ,LAT ラッチ信号,
CH_A 第1チェンジ信号,CH_B 第2チェンジ信号,
CLK クロック,Tr1 NPN型トランジスタ,Tr2 PNP型トランジスタ
Claims (4)
- 素子の吐出動作によりノズルから液体を吐出して媒体上にドットを形成する複数のヘッドユニットを、前記媒体を搬送する方向と交差する方向に並べて配置して構成され、
前記素子を駆動させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、生成された駆動信号に基づきヘッドユニットに属する素子を駆動させることにより、前記ノズルから吐出される液体の吐出量を制御する制御部とを備えた液体吐出装置であって、
前記駆動信号生成部は、
複数の駆動信号生成ユニットを備えており、少なくとも1つの駆動信号生成ユニットは、一のヘッドユニットに設定された第1吐出量に対応した駆動パルスを有する第1駆動信号を生成するとともに、他のヘッドユニットに対して設定された第2吐出量に対応した駆動パルスを有する第2駆動信号とを生成するものであり、
複数のヘッドユニットのうち一のヘッドユニットに対して駆動信号を生成する場合に、いずれか一の駆動信号生成ユニットを用いて前記第1駆動信号を生成するとともに、他の駆動信号生成ユニットを用いて前記第2駆動信号を生成し、
前記制御部は、
前記一のヘッドユニットに対して駆動制御を実行する際に、前記一の駆動信号生成ユニットが生成した第1駆動信号と、前記他の駆動信号生成ユニットが生成した第2駆動信号との供給を受け、前記第1駆動信号に応答して前記素子を駆動させ、前記第1吐出量の液体を前記ノズルから吐出させる制御を実行し、前記第2駆動信号に応答して前記素子を駆動させ、前記第2吐出量の液体を前記ノズルから吐出させる制御を実行する、液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
前記駆動信号生成部は、さらに、一の駆動信号生成ユニットと他の駆動信号生成ユニットとの双方で、前記第1駆動信号又は前記第2駆動信号をそれぞれ生成することを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記媒体のサイズを検出するセンサを備え、前記駆動信号生成部は、検出された前記媒体のサイズに応じて選択されたヘッドユニットに対して前記駆動信号を生成するように構成されたことを特徴とする、液体吐出装置。 - 素子の吐出動作によりノズルから液体を吐出して媒体上にドットを形成する複数のヘッドユニットを、前記媒体を搬送する方向と交差する方向に並べて配置して構成され、
前記素子を駆動させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、生成された駆動信号に基づきヘッドユニットに属する素子を駆動させることにより、前記ノズルから吐出される液体の吐出量を制御する制御部とを備えた液体吐出装置における液体吐出方法であって、
前記駆動信号生成部は、複数の駆動信号生成ユニットを備えており、
少なくとも1つの駆動信号生成ユニットにより、一のヘッドユニットに設定された第1吐出量に対応した駆動パルスを有する第1駆動信号を生成するとともに、他のヘッドユニットに対して設定された第2吐出量に対応した駆動パルスを有する第2駆動信号とを生成するステップ、
前記駆動信号生成部により、複数のヘッドユニットのうち一のヘッドユニットに対して駆動信号を生成する場合に、いずれか一の駆動信号生成ユニットを用いて前記第1駆動信号を生成するとともに、他の駆動信号生成ユニットを用いて前記第2駆動信号を生成するステップ、
前記制御部により、前記一のヘッドユニットに対して駆動制御を実行する際に、前記一の駆動信号生成ユニットが生成した第1駆動信号と、前記他の駆動信号生成ユニットが生成した第2駆動信号との供給を受けると、前記第1駆動信号に応答して前記素子を駆動させ、前記第1吐出量の液体を前記ノズルから吐出させる制御を実行し、前記第2駆動信号に応答して前記素子を駆動させ、前記第2吐出量の液体を前記ノズルから吐出させる制御を実行するステップを、前記液体吐出装置を用いて行うことを特徴とする液体吐出方法。
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