JP4826321B2 - 液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラムに関する。
媒体に向けて液体を吐出する液体吐出装置には、例えばインクジェットプリンタがある。このプリンタには、媒体の搬送方向に並ぶ複数のノズルからなるノズル列を、ヘッドの移動方向に複数有するものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
このプリンタでは、各ノズル列が用紙上に到達する毎にインクの吐出を開始させ、画像を印刷している。例えば、ヘッドに4つのノズル列が設けられていた場合、最上流のノズル列が用紙上に到達したタイミングで最上流のノズル列からのインクの吐出を開始させ、2番目のノズル列が用紙上に到達したタイミングで2番目のノズル列からのインクの吐出を開始させている。すなわち、最上流のノズル列と2番目のノズル列のそれぞれからインクを吐出させる。
特開2003−291372号公報
このようなインクの吐出制御を行った場合、2番目以降のノズル列によるインクの吐出開始タイミングで、インクの吐出量が急激に変化してしまうことがあった。例えば、2番目のノズル列によるインクの吐出開始タイミングで、最上流のノズル列から吐出されるインクの量が急激に変化してしまうことがあった。同様に、3番目のノズル列からのインクの吐出開始タイミングで、2番目のノズル列から吐出されるインクの量、及び、最上流のノズル列から吐出されるインクの量が急激に変化してしまうことがあった。このような吐出量の急激な変化は、吐出量の正確な管理を困難にするので、好ましくない。例えば、プリンタでは、吐出インク量の急激な変化によって印刷画像にムラが生じてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体の吐出量の急激な変化を防止することにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
(A)媒体を搬送方向に搬送するための媒体搬送機構と、
(B)前記搬送方向の上流側に所定間隔を隔てて前記媒体の幅方向にヘッドが並ぶと共に、前記搬送方向の下流側に所定間隔を隔てて前記幅方向にヘッドが並ぶことによって、千鳥状に配置された複数のヘッドであって、各ヘッドは前記搬送方向に並ぶ複数のノズル列を備え、各ノズル列は前記幅方向に列状に配置され液体を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられており、前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられている、複数のヘッドと、
(C)前記ノズルからの前記液体の吐出を制御し、かつ、前記媒体搬送機構による前記媒体の搬送を制御するコントローラであって、
前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列に前記媒体の始端が到達したときに、
前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズルからの前記液体の吐出開始させるとともに、
前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドの前記ノズル列であって、前記媒体の前記始端が到達していない前記ノズルからの前記液体の吐出を開始させるコントローラと、
(D)を有する液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
すなわち、(A)列状に配置された複数のノズルを備えるノズル群であって、前記ノズルの配置方向とは交差する方向に複数形成されたノズル群と、(B)前記ノズルから吐出された液体が着弾する媒体と前記ノズル群とを相対的に移動させる相対移動機構と、(C)前記ノズルからの前記液体の吐出を制御し、かつ、前記媒体と前記ノズル群の相対移動を制御するコントローラであって、或るノズル群からの前記液体の吐出開始タイミングで、他のノズル群からの前記液体の吐出を開始させるコントローラと、(D)を有する液体吐出装置が実現できること。
このような液体吐出装置によれば、或るノズル群からの液体の吐出開始タイミングで他のノズル群からの液体の吐出を開始させているので、消費電力の急激な変化を防止することができる。その結果、液体の吐出量の急激な変化を防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記或るノズル群は、前記相対移動によって前記媒体へ最初に到達するノズル群であり、前記コントローラは、前記媒体用に前記液体が吐出されるまでの、前記他のノズル群からの前記液体の吐出条件を、前記媒体用に定められた最初の前記液体の吐出条件に基づいて定める構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、他のノズル群から媒体用の液体が吐出される前後での消費電力の急激な変化を防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記媒体用に前記液体が吐出されるまでの、前記他のノズル群からの前記液体の吐出を、前記媒体用に定められた最初の前記液体の吐出条件で行わせる構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、他のノズル群から媒体用の液体が吐出される前後での消費電力の急激な変化を確実に防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記媒体用に前記液体が吐出されるまでの、前記他のノズル群からの前記液体の吐出を、前記媒体用の最初の液体吐出時と同じ数のノズルで行わせる構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、他のノズル群から媒体用の液体が吐出される前後での消費電力の急激な変化を確実に防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記媒体用に前記液体が吐出されるまでの、前記他のノズル群からの前記液体の吐出を、前記液体を吐出させるノズルを切り替えながら行わせる構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、ノズル付近の液体の増粘を防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記相対移動によって前記媒体へ最後に到達するノズル群が前記媒体用の液体吐出を終了するまで、他のノズル群から前記液体を吐出させ続ける構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、他のノズル群による媒体への液体吐出の終了時においても、液体の吐出量の急激な変化を防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記媒体用の液体吐出が終了したノズル群からの前記液体の吐出条件を、前記媒体用に定められた最後の前記液体の吐出条件に基づいて定める構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、媒体用の液体吐出動作からその後の液体吐出動作に切り替わる前後での消費電力の急激な変化を確実に防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記ノズルから臨む前記液体の自由表面を前記液体が吐出されない程度に微振動させる微振動動作を、前記液体を吐出させないノズルに対して行わせる構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、液体が吐出されないノズルについて、液体の増粘を防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記ノズルから前記液体を吐出させるための動作を行う素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部とを有し、前記コントローラは、前記ノズルから吐出させる液体の量に応じて定められる前記駆動信号の必要部分を、前記素子へ印加させる構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、液体の吐出量の制御が容易である。
かかる液体吐出装置であって、前記相対移動機構は、前記媒体を搬送するための媒体搬送機構によって構成されていることが好ましい。また、前記相対移動機構は、前記ノズル群を移動させるためのノズル群移動機構によって構成されていることが好ましい。
また、次の液体吐出装置が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)列状に配置された複数のノズルを備えるノズル群であって、前記ノズルの配置方向とは交差する方向に複数形成されたノズル群と、(B)前記ノズルから前記液体を吐出させるための動作を行う素子と、(C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、(D)前記ノズルから吐出された液体が着弾する媒体を搬送するための媒体搬送機構、又は、前記ノズル群を移動させるためのノズル群移動機構によって構成され、前記媒体と前記ノズル群とを相対的に移動させる相対移動機構と、(E)前記ノズルから吐出させる液体の量に応じて定められる前記駆動信号の必要部分を前記素子へ印加させることで前記ノズルからの前記液体の吐出を制御し、かつ、前記媒体と前記ノズル群の相対移動を制御するコントローラであって、前記相対移動によって前記媒体へ最初に到達するノズル群からの前記液体の吐出開始タイミングで、他のノズル群からの前記液体の吐出を開始させ、前記媒体用に前記液体が吐出されるまでの、前記他のノズル群からの前記液体の吐出を、前記媒体用に定められた最初の前記液体の吐出条件で行わせる、又は、前記媒体用の最初の液体吐出時と同じ数のノズルで行わせると共に、前記液体を吐出させるノズルを切り替えながら行わせ、前記相対移動によって前記媒体へ最後に到達するノズル群が前記媒体用の液体吐出を終了するまで、他のノズル群から前記液体を吐出させ、前記媒体用の液体吐出が終了したノズル群からの前記液体の吐出条件を、前記媒体用に定められた最後の前記液体の吐出条件に基づいて定め、前記ノズルから臨む前記液体の自由表面を前記液体が吐出されない程度に微振動させる微振動動作を、前記液体を吐出させないノズルに対して行わせる、コントローラと、(F)を有する液体吐出装置が実現できることも明らかにされる。
また、次の液体吐出方法が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)列状に配置された複数のノズルを備えるノズル群であって、前記ノズルの配置方向とは交差する方向に複数形成されたノズル群と、前記ノズルから吐出された液体が着弾する媒体とを、相対的に移動させること、(B)或るノズル群からの前記液体の吐出開始タイミングで、他のノズル群からの前記液体の吐出を開始させること、(C)を行う液体吐出方法が実現できることも明らかにされる。
また、次のプログラムが実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)列状に配置された複数のノズルを備えるノズル群であって、前記ノズルの配置方向とは交差する方向に複数形成されたノズル群、及び、前記ノズルから吐出された液体が着弾する媒体と前記ノズル群とを相対的に移動させる相対移動機構を備えた液体吐出装置用のプログラムであって、(B)前記相対移動機構によって前記ノズル群と前記媒体とを相対的に移動させること、(C)或るノズル群からの前記液体の吐出開始タイミングで、他のノズル群からの前記液体の吐出を開始させること、(D)を前記液体吐出装置に行わせるプログラムが実現できることも明らかにされる。
===第1実施形態===
<液体吐出装置について>
液体吐出装置には、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、ディスプレイ製造装置、半導体製造装置、及びDNAチップ製造装置など、様々な種類があり、全てについて説明することは困難である。そこで、本明細書では、印刷装置としてのインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタともいう。)、及び、このプリンタを有する印刷システムを例に挙げて説明する。なお、印刷システムとは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも有するシステムのことであり、液体吐出システムの一種である。
===印刷システム100===
<印刷システム100の全体構成について>
図1は、印刷システム100の構成を説明するブロック図である。例示した印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。プリンタ1は印刷装置に相当し、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、媒体とは、ヘッド40A〜40Jが有するノズルNz(図3,図4Bを参照。)から吐出されたインクが着弾する対象物である。また、インクは液体の一種である。コンピュータ110は印刷制御装置に相当し、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。表示装置120は、ディスプレイを有している。入力装置130は、キーボードやマウス等の情報を入力するための装置である。記録再生装置140は、フレキシブルディスクドライブ装置等であり、本実施形態ではコンピュータ110の筐体に取り付けられている。
<コンピュータ110の構成について>
コンピュータ110はホスト側コントローラ111を有する。このホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、表示装置120、入力装置130、及び、記録再生装置140と通信可能に接続されている。そして、ホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
コンピュータ110から出力される印刷データは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、ドット形成データとを有する。コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。ドット形成データとは、用紙S(図2Aを参照。)の上に形成されるドットの大きさに関するデータである。すなわち、ドット形成データは、ドット階調値を示すデータともいえる。本実施形態におけるドット形成データは、例えば図7Bに示すように2ビットで構成されている。また、ドット形成データは、単位領域毎に定められる。ここで、単位領域とは、用紙S等の媒体上に仮想的に定められた矩形状の領域である。なお、このプリンタ1では、所謂縁無し印刷を行うため、制御上の用紙サイズ(媒体サイズに相当する。)を実際の用紙サイズよりも一回り大きく定めている。これに伴い、単位領域は制御上の用紙サイズに基づいて定められる。そして、ドットの大きさは、吐出されるインク(液体の一種)の量によって定まる。このため、ドット形成データは吐出されるインクの量を示す吐出量情報に相当する。
===プリンタ1===
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。図2Aは、プリンタ1の内部構成を示す斜視図である。図2Bは、プリンタ1の内部構成を示す側面図である。なお、以下の説明では、図1も参照する。図1に示すように、プリンタ1は、プリンタ側コントローラ20、用紙搬送機構30、ヘッドユニットHU(ヘッド群40,ヘッド制御部50)、駆動信号生成回路60、検出器群70、及び、電源部PWSを有する。
<プリンタ側コントローラ20について>
このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ20によって制御対象部が制御される。例えば、用紙搬送機構30、ヘッド群40、ヘッド制御部50、及び、駆動信号生成回路60が制御される。このプリンタ側コントローラ20は、インタフェース部21と、CPU22と、メモリ23と、制御ユニット24とを有する。インタフェース部21は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU22は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ23は、CPU22のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。CPU22は、メモリ23に記憶されているコンピュータプログラムに従い、各制御対象部を制御する。制御ユニット24は用紙搬送機構30に対する制御信号を出力する。例えば、用紙搬送機構30が有する搬送モータ31を動作させるための動作信号を出力する。
<用紙搬送機構30について>
用紙搬送機構30は、媒体としての用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させるものであり、媒体を搬送させる媒体搬送機構に相当する。また、この用紙搬送機構30は、ヘッド40A〜40Jに形成された複数のノズル列Nka〜Nkb(ノズル群に相当する。図5を参照。)と用紙Sとを相対的に移動させる相対移動機構にも相当する。図2A及び図2Bに示す用紙搬送機構30は、搬送モータ31と、給紙ローラ32と、搬送ローラ33と、プラテン34と、排紙ローラ35とを有する。搬送モータ31は、用紙Sを搬送方向に搬送させるための駆動源である。給紙ローラ32は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1の内部へ搬送するためのローラである。搬送ローラ33は、給紙ローラ32によって搬送された用紙Sを、印刷可能な領域まで搬送するためのローラである。プラテン34は、用紙Sを裏面側から支持するための部材である。このプラテン34には、ヘッド群40の各ヘッド40A〜40Jから吐出され、用紙Sに着弾しなかったインクを受けるためのインク受け部341が設けられている。排紙ローラ35は、印刷が終了した用紙Sを搬送するためのローラである。
搬送モータ31は、プリンタ側コントローラ20からの制御信号によって動作する。そして、この搬送モータ31によって与えられる動力により、給紙ローラ32、搬送ローラ33、及び、排紙ローラ35が動作する。その結果、用紙Sが搬送される。このため、プリンタ側コントローラ20は、用紙Sの移動を制御するコントローラに相当する。
<ヘッドユニットHUについて>
図3は、ヘッドユニットHUをノズル列側から見た図である。図4Aはヘッド40Aの内部構成を説明するための断面図である。図4Bはヘッド40Aの要部を説明するための断面図である。図5はノズルNzの配置を説明するための拡大図である。
図3及び図4Aに示すように、ヘッドユニットHUは、ベースフレームBFと、ヘッド群40と、ヘッド制御部50とを有している。ベースフレームBFは、図2Aにも示すように、搬送方向と直交する交差方向(便宜上、紙幅方向ともいう。)に長い矩形状の板材である。このベースフレームBFには、ヘッド40A〜40Jの本体部は貫通させるがフランジ部は貫通させない大きさの貫通口が形成されている。ヘッド群40を構成する各ヘッド40A〜40Jは、ベースフレームBFに対して千鳥状に取り付けられている。この例では、1つのベースフレームBFに対し10個のヘッドが取り付けられている。すなわち、搬送方向の上流側に所定間隔を隔てて5個のヘッド40B,40D,40F,40H,40Jが取り付けられ、搬送方向の下流側に所定間隔を隔てて5個のヘッド40A,40C,40E,40G,40Iが取り付けられている。なお、各ヘッド40A〜40Jの位置関係については、後で説明する。
<ヘッドについて>
次に、ヘッド群40を構成する各ヘッド40A〜40Jについて説明する。これらのヘッド40A〜40Jは、液体を吐出する液体吐出ヘッドの一種である。そして、ヘッド群40を構成する各ヘッド40A〜40Jは、何れも同じ構成である。このためヘッド40Aについて説明する。図4A,図4Bに示すように、ヘッド40Aは、ケース41と、流路ユニット42と、ピエゾ素子ユニット43とを有する。ケース41は、ピエゾ素子ユニット43を収容するための収容室411が内部に形成されたブロック状の部材である。流路ユニット42は、流路形成板421と、流路形成板421の一方の表面に接合された弾性板422と、流路形成板421の他方の面に接合されたノズルプレート423とを有する。流路形成板421には、圧力室421aとなる溝部、ノズル連通口421bとなる貫通口、共通インク室421cとなる貫通口、インク供給路421dとなる溝部が形成されている。弾性板422は、支持枠422aと、ピエゾ素子PZTの先端が接合されるアイランド部422bと、弾性膜422cとを有する。そして、アイランド部422bの周囲には、弾性膜422cによる弾性領域が形成されている。
ピエゾ素子ユニット43は、ピエゾ素子群431と、接着用基板432と、素子用配線基板433とから構成されている。ピエゾ素子群431は櫛歯状をしており、1つ1つの櫛歯状部分がピエゾ素子PZTに相当する。このピエゾ素子群431は、ノズルNzに対応する数(例えば、1つのノズル列に対して180本)のピエゾ素子PZTを有する。接着用基板432は矩形状の板であり、一方の表面にピエゾ素子群431が接着され、他方の表面がケース41に接着される。素子用配線基板433は、各ピエゾ素子PZTへ駆動信号COM(図7Aを参照。)を印加するための配線部材である。この素子用配線基板433には、ヘッド制御部50が実装されている。
ピエゾ素子PZTは、対向する電極間に電位差を与えることにより変形する。この例において、ピエゾ素子PZTは、駆動信号COMの印加部分によって与えられる電位差に応じ、素子の長手方向に伸縮する。ピエゾ素子PZTが伸縮すると、アイランド部422bは圧力室421a側に押されたり、反対方向に引かれたりする。その結果、圧力室421a内のインクに圧力変化が生じ、ノズルNzからインクが吐出される。また、インクを吐出させずにメニスカス(ノズルNzから露出しているインクの自由表面)を微振動させることもできる。このピエゾ素子PZTは、充放電によって変形し、ノズルNzからインクを吐出させるための動作をする素子に相当する。
<ノズルNz及び各ヘッド40A〜40Jの位置関係について>
次に、ノズルNz及び各ヘッド40A〜40Jの位置関係について説明する。図5に一部を示すように、各ヘッド40A〜40Jのそれぞれが有する複数のノズルNzは、所定方向(ピエゾ素子PZTの形成方向)へ向けて列状に配置され、ノズル列を構成している。各ヘッド40A〜40Jは、1つのノズル列が180個のノズルNzによって構成されている。また、同じノズル列に属する各ノズルNzは、印刷解像度が180dpiとなる間隔Pnで形成されている。従って、1つのノズル列の長さは1インチになる。各ヘッド40A〜40Jは、それぞれ4つのノズル列を有している。この例において、各ノズル列は、各ノズルNzの配置方向(ノズル列の方向)とほぼ直交する方向に形成されている。すなわち、4つのノズル列は、互いに平行な状態で形成されている。なお、隣り合うノズル列同士の形成間隔Lnは印刷解像度によって規定されている。具体的には、印刷解像度の整数倍に規定されている。これは、異なるノズル列から吐出されたインクについて、その着弾位置を揃えるためである。
図3に示すように、各ヘッド40A〜40Jは、搬送方向の上流側に5個、下流側に5個取り付けられている。そして、搬送方向の上流側の5個のヘッド40B,40D,40F,40H,40Jは、所定間隔を隔てて紙幅方向に並んだ状態で取り付けられている。同様に、搬送方向の下流側の5個のヘッド40A,40C,40E,40G,40Iもまた、所定間隔を隔てて紙幅方向に並んだ状態で配置されている。さらに、上流側の5個のヘッド40B〜40Jと下流側の5個のヘッド40A〜40Iとは、ベースフレームBFに対して千鳥状に取り付けられている。この取り付け状態において、同じノズル列に属する複数のノズルNzはそれぞれ紙幅方向へ直線状に並ぶ。また、上流側の5個のヘッド40B〜40Jは、各ノズル列の搬送方向の位置が揃えられている。同様に、下流側の5個のヘッド40A〜40Iも、各ノズル列の搬送方向の位置が揃えられている。
従って、このヘッド群40では、上流側の5個のヘッド40B〜40Jによって4つのノズル列Nka〜Nyaが形成され、下流側の5個のヘッド40A〜40Iによって4つのノズル列Nkb〜Nybが形成されているともいえる。そして、上流側の4つのノズル列Nka〜Nyaのうち、最上流のノズル列Nkaはブラックインクを吐出し、2番目のノズル列Ncaはシアンインクを吐出する。3番目のノズル列Nmaはマゼンタインクを吐出し、最下流のノズル列Nyaはイエローインクを吐出する。同様に、下流側の4つのノズル列Nkb〜Nybのうち、最上流のノズル列Nkbはブラックインクを吐出し、2番目のノズル列Ncbはシアンインクを吐出する。3番目のノズル列Nmbはマゼンタインクを吐出し、最下流のノズル列Nybはイエローインクを吐出する。便宜上、以下の説明では、上流側の4つのノズル列のうち、最上流のノズル列を上流側ブラックノズル列Nkaともいい、2番目のノズル列を上流側シアンノズル列Ncaともいう。そして、3番目のノズル列を上流側マゼンタノズル列Nmaともいい、最下流のノズル列を上流側イエローノズル列Nyaともいう。同様に、下流側の4つのノズル列のうち、最上流のノズル列を下流側ブラックノズル列Nkbともいい、2番目のノズル列を下流側シアンノズル列Ncbともいう。また、3番目のノズル列を下流側マゼンタノズル列Nmbともいい、最下流のノズル列を下流側イエローノズル列Nybともいう。これらのノズル列Nka〜Nybの中で、上流側ブラックノズル列Nkaは、用紙Sの搬送によって用紙Sの始端(下流端)が最初に到達するノズル群に相当する。また、下流側イエローノズル列Nybは、用紙Sの搬送によって用紙Sの終端(上流端)が最後に到達するノズル群に相当する。
搬送方向の上流側に取り付けられた5個のヘッド40B〜40Jのうち、図3の右端に位置するヘッド40Jを除く4つのヘッド40B〜40Hは、紙幅方向に関して、隣り合う下流側のヘッド同士の間に位置付けられる。同様に、下流側に取り付けられた5個のヘッド40A〜40Iのうち、図3の左端に位置するヘッド40Aを除く4つのヘッド40C〜40Iは、紙幅方向に関して、隣り合う上流側のヘッド同士の間に位置付けられる。この際に、上流側の各ヘッド40B〜40Jと下流側の各ヘッド40A〜40Iは、ヘッド同士が隣接している場所において、ノズル同士の搬送方向の間隔が一定となるように取り付けられる。具体的には、図5に示すように、上流側のヘッド40Bが有する紙幅方向の一端(例えば、図5における左端)に位置するノズルNzと、下流側のヘッド40Aが有する紙幅方向の他端(例えば、図5における右端)に位置するノズルNzとは、その紙幅方向の間隔が、同じノズル列に属するノズルNz同士の形成間隔と同じになっている。同様に、上流側のヘッド40Bにおける紙幅方向の他端に位置するノズルNzと、下流側のヘッド40Cにおける紙幅方向の一端に位置するノズルNzとは、その紙幅方向の間隔が、同じノズル列に属するノズルNz同士の形成間隔と同じになっている。なお、このヘッドユニットHUにおいて、それぞれのヘッド40A〜40Jは、紙幅方向におけるノズルNz同士の間隔が、180dpiに対応する間隔となっている。従って、このプリンタ1では、同じ色を吐出するノズルNzが、紙幅方向において一定間隔で配置されているといえる。また、同じ色を吐出するノズルNzが、用紙Sの幅と同じ幅かそれよりも広い幅に亘って配置されているともいえる。
<駆動信号生成回路60について>
図6は駆動信号生成回路60の構成と駆動信号COMの印加経路を説明するための図である。駆動信号生成回路60は、各ヘッド40A〜40Jが有する複数のピエゾ素子PZTに対して共通に使用される駆動信号COMを生成する。この駆動信号生成回路60は、波形生成回路61と、電流増幅回路62とを有する。波形生成回路61は、プリンタ側コントローラ20からのDAC値(波形情報)に基づいて、駆動信号COMの基となる電圧波形の電圧波形信号を生成する。電流増幅回路62は、電圧波形信号の電流を増幅し、駆動信号COMとして出力する。この電流増幅回路62は、例えば、相補的に接続されたNPN型トランジスタTr1とPNP型トランジスタTr2によって構成されている。NPN型トランジスタTr1は駆動信号COMの電圧上昇時に動作し、PNP型トランジスタTr2は駆動信号COMの電圧降下時に動作する。このような駆動信号生成回路60は駆動信号生成部に相当する。
<駆動信号COMについて>
図7Aは、駆動信号生成回路60によって生成される駆動信号COMの一例を説明する図である。例示した駆動信号COMは、印刷期間を繰り返し単位として繰り返し生成される。駆動信号COMは、期間T1で生成される波形部SS1と、期間T2で生成される波形部SS2と、期間T3で生成される波形部SS3と、期間T4で生成される波形部SS4とを有する。各波形部SS1〜SS4は、ピエゾ素子PZTに所定の動作をさせるための駆動パルスPS1〜PS4を有している。すなわち、波形部SS1は第1駆動パルスPS1を有し、波形部SS2は第2駆動パルスPS2を有する。波形部SS3は第3駆動パルスPS3を有し、波形部SS4は第4駆動パルスPS4を有する。これらの駆動パルスPS1〜PS4のうち、第4駆動パルスPS4は微振動パルスである。この第4駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTへ印加されると、メニスカスが微振動してノズルNz付近のインクが攪拌される。また、第1駆動パルスPS1〜第3駆動パルスPS3は、いずれも吐出パルスである。すなわち、各駆動パルスPS1〜PS3は、ノズルNzからインクを吐出させるための吐出動作をピエゾ素子PZTに行わせる。本実施形態において、各駆動パルスPS1〜PS3は、それぞれの波形形状(電圧変化パターン)が同じである。つまり、各駆動パルスPS1〜PS3は、それぞれ同じ量のインクを吐出させるための動作をピエゾ素子PZTに行わせる。
<ヘッド制御部50について>
図7Bはヘッド制御部50による駆動信号COMの印加状態を説明するための図である。なお、以下の説明では他の図も参照する。図4Aに示すように、ヘッド制御部50は、ピエゾ素子ユニット43毎に設けられる。言い換えれば、各ヘッド40A〜40Jが有するノズル列毎に設けられる。図6に示すように、ヘッド制御部50は、駆動信号COMのピエゾ素子PZTへの印加を制御するためのスイッチ51を、ピエゾ素子PZT毎に有している。この実施形態では、1つのノズル列が180個のノズルNzを備え、1つのピエゾ素子群431が180個のピエゾ素子PZTを備えている。このため、1つのヘッド制御部50は180個のスイッチ51を備えている。
ヘッド制御部50は、プリンタ側コントローラ20からのヘッド制御信号(ドット形成データ等)に基づいて、スイッチ51を動作させるためのスイッチ動作情報SWをスイッチ51へ出力する。例えば、ヘッド制御部50は、プリンタ側コントローラ20から送られてきたドット形成データがドットなしを示すデータ[00]の場合、スイッチ動作情報SWとしてデータ[0001]を出力する。すなわち、ヘッド制御部50は、期間T1にて最上位ビットのデータ[0]を出力し、期間T2にて2番目のビットのデータ[0]を出力する。同様に、期間T3にて3番目のビットのデータ[0]を出力し、期間T4にて最下位ビットのデータ[1]を出力する。これにより、期間T4にて波形部SS4がピエゾ素子PZTに印加される。そして、波形部SS4が有する第4駆動パルスPS4(微振動パルス)によって、メニスカスが微振動される。
また、ヘッド制御部50は、ドット形成データが小ドットの形成を示すデータ[01]の場合、スイッチ動作情報SWとしてデータ[0100]を出力する。これにより、期間T2にて波形部SS2がピエゾ素子PZTに印加される。そして、波形部SS2が有する第2駆動パルスPS2(吐出パルス)によって、所定量のインクがノズルNzから吐出される。例えば7pLのインクが吐出される。同様に、ヘッド制御部50は、ドット形成データが中ドットの形成を示すデータ[10]の場合、スイッチ動作情報SWとしてデータ[0110]を出力し、ドット形成データが大ドットの形成を示すデータ[11]の場合、スイッチ動作情報SWとしてデータ[1110]を出力する。ドット形成データがデータ[10]の場合、波形部SS2及び波形部SS3がピエゾ素子PZTに印加される。そして、第2駆動パルスPS2及び第3駆動パルスPS3によって、例えば14pLのインクがノズルNzから吐出される。ドット形成データがデータ[11]の場合、波形部SS1、波形部SS2及び波形部SS3がピエゾ素子PZTに印加される。そして、第1駆動パルスPS1、第2駆動パルスPS2及び第3駆動パルスPS3によって、例えば21pLのインクがノズルNzから吐出される。
このような動作をするヘッド制御部50、及び、このヘッド制御部50にヘッド制御信号を出力するプリンタ側コントローラ20は、ノズルNzからのインクの吐出を制御するコントローラに相当する。そして、ノズルNzからインクを吐出させるに際し、インクの吐出量に応じて駆動信号COMの必要部分を選択し、ピエゾ素子PZTへ印加する構成としている。このため、異なる量のインクを吐出させる制御を容易に行うことができる。
<検出器群70について>
検出器群70は、プリンタ1内の状況を監視するためのものである。この検出器群70には、例えば、図2Bに示すロータリエンコーダ71や紙検出器72がある。ロータリエンコーダ71は、搬送ローラ33の回転量を検出するためのものである。紙検出器72は、用紙Sの有無を検出するためのものである。これらの他に検出器群70には、用紙Sの幅を検出するための紙幅検出器(図示せず。)も含まれる。そして、各検出器は、検出結果をプリンタ側コントローラ20に出力する。
<電源部PWSについて>
電源部PWSは、商用電源からプリンタ1の各部を動作させるための動作用電力を生成する。動作用電力には複数の種類がある。例えば、CPU22やメモリ23等を動作させるためのロジック用の電力(例えば直流3.3V)、検出器群70を構成する各検出器71,72を動作させるための電力(例えば直流5V)、搬送モータ31等を動作させるための電力(例えば直流12V)、駆動信号生成回路60やヘッド制御部50で用いられる電力(例えば直流42V)がある。そして、このプリンタ1では、1つの電源部PWSで各部に用いられる動作用電力を生成している。
===印刷動作===
<印刷動作について>
次に、用紙Sに印刷するためにプリンタ1で行われる印刷動作について説明する。ここで、図8は、プリンタ1の印刷動作を説明するフローチャートである。図8に示すように、プリンタ1では、一連の印刷動作として、印刷命令の受信動作(S10)、給紙動作(S20)、ドット形成動作(S30)、搬送動作(S40)、排紙判断(S50)、排紙動作(S60)、及び、印刷終了判断(S70)が行われる。この印刷動作は、プリンタ側コントローラ20が有するCPU22で行われる。すなわち、CPU22は、メモリ23に記憶されたコンピュータプログラムに従って動作し、これらの動作を実行する。従って、このコンピュータプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
印刷命令の受信動作は、コンピュータ110から送信された印刷命令のコマンドを受信する動作である。このコマンドは、例えばコンピュータ110から送信される印刷データに含まれている。給紙動作は、印刷対象となる用紙Sを搬送させ、印刷開始位置に位置決めする動作である。ドット形成動作は、各ヘッド40A〜40Jが有する複数のノズルNzからインクを断続的に吐出させ、用紙Sにドットを形成する動作である。このドット形成動作において、プリンタ側コントローラ20は、DAC値を駆動信号生成回路60へ出力して駆動信号COMを生成させる。また、プリンタ側コントローラ20は、用紙Sの搬送に同期させてドット形成データを出力し、ヘッドが有する各ノズルNzからインクを吐出させる。そして、吐出されたインクが着弾することで、用紙Sの単位領域にはドットが形成される。形成されたドットによりラスタラインが構成される。ここで、ラスタラインとは、紙幅方向に並ぶ複数のドットによる画像を意味する。このラスタラインは、紙幅方向に並ぶ単位領域群に形成される。搬送動作は、用紙Sを搬送方向に搬送させる動作である。この搬送動作により、ヘッド群40は、先程のドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置(単位領域群)にドットを形成することができる。排紙判断は、印刷中の用紙Sを排出するか否かを判断する処理である。この判断は、例えば、印刷データの有無に基づいて行われる。印刷終了判断は、印刷を続行するか否かの判断である。
<ドット形成動作について>
このプリンタ1では、8つのノズル列Nka〜Nybが用紙Sの搬送方向に所定間隔を隔てて形成されている。また、これらのノズル列Nka〜Nybは、所定位置で固定されている。そして、用紙Sを搬送方向に搬送させつつ、各ノズルNzからインクを吐出させることで用紙Sに画像を印刷している。このような構成を採ることで、印刷時間の短縮化を図っている。また、各ノズル列Nka〜Nybが固定されているので、インクの着弾位置精度を向上させることもできる。
ところで、このプリンタ1のように複数のノズル列を有するプリンタでは、一般的に、各ノズル列によるインクの吐出開始タイミングは、ノズル列毎に定められる。例えば、用紙Sの始端が到達する毎に、対応するノズル列からのインクの吐出が開始される。従って、一般的な制御をこのプリンタ1に適用すると、次のようになる。まず、用紙Sの始端が上流側ブラックノズル列Nkaに到達したタイミングで、この上流側ブラックノズル列Nkaからのブラックインクの吐出を開始させる。次に、用紙Sの始端が上流側シアンノズル列Ncaに到達したタイミングで、この上流側シアンノズル列Ncaからのシアンインクの吐出を開始させる。以後は同様であり、用紙Sの始端が到達したタイミングで、そのノズル列からのインクの吐出を開始させる。また、印刷の終了時も同様であり、用紙Sの終端に対するインクを吐出させたら、そのノズル列からのインクの吐出を停止させる。
このような一般的な制御を行った場合、搬送方向上流側の2番目以降のノズル列Nca〜Nybによるインクの吐出開始タイミングで、インクの吐出量が急激に変化してしまう虞がある。これは、各ノズル列Nca〜Nybによるインクの吐出開始タイミングでインク吐出に伴う消費電力が急激に増加し、電源部PWSによる電力の供給が瞬間的に不足するためと思われる。そして、インクの吐出量の急激な変化が生じてしまうと、印刷画像にムラが生じる等の不具合が生じる。
そこで、このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ20及びヘッド制御部50によって、上流側ブラックノズル列Nkaから下流側イエローノズル列Nybの8つのノズル列のうち、或るノズル列からのインクの吐出開始タイミングで、他のノズル列からもインクの吐出を開始させる制御を行っている。このような制御を行うことで、インクを吐出させるノズルNzが急激に増えることに伴う消費電力の急激な増加を防止できる。これにより、インクの吐出量の急激な変化を防止することができる。以下、具体例に基づいて説明する。
<制御の具体例について>
図9から図13は制御の具体例を説明するための模式図である。すなわち、図9は、用紙Sの始端(下流端)が上流側ブラックノズル列Nkaの真下へ到達する直前の状態を説明する図である。図10は、用紙Sの始端が上流側ブラックノズル列Nkaの真下へ到達した状態(実線)、及び、用紙Sの始端が上流側シアンノズル列Ncaの真下へ到達する直前の状態(点線)を説明する図である。図11は、用紙Sの始端が上流側シアンノズル列Ncaの真下へ到達した状態(実線)、及び、用紙Sの始端が上流側マゼンタノズル列Nmaの真下へ到達する直前の状態(点線)を説明する図である。図12は、用紙Sの始端が下流側イエローノズル列Nybの真下へ到達した状態を説明する図である。図13は、用紙Sの終端が上流側マゼンタノズル列Nmaの真下を通過した直後の状態を説明する図である。なお、以下の説明では、他の図も参照する。
印刷命令の受信動作(S10)で印刷命令を受信すると、プリンタ側コントローラ20はドット形成データを生成する。このドット形成データは、各ヘッド40A〜40Jが有するノズル列毎に生成され、かつ、紙幅方向に並ぶ単位領域群毎に生成される。生成されたドット形成データは、各ヘッド制御部50に伝送される。ここで、本実施形態では、上流側ブラックノズル列Nkaへのドット形成データの伝送に同期して、他のノズル列Nca〜Nybのドット形成データも伝送される。すなわち、用紙Sの始端側における1番目の単位領域群用のデータが、全てのノズル列Nka〜Nybについて伝送される。
給紙動作(S20)によって用紙Sが搬送されると、紙検出器72は用紙Sの始端を検出する。紙検出器72による検出信号はプリンタ側コントローラ20に伝送される。この検出信号に基づき、プリンタ側コントローラ20は用紙Sの始端位置を認識する。あわせて、制御上の用紙の始端位置も認識する。そして、制御上の用紙始端が図9に示す位置、すなわち、上流側ブラックノズル列Nkaの真下に到達するタイミングで、プリンタ側コントローラ20は、ドット形成動作(S30)を行う。このとき、プリンタ側コントローラ20は、上流側ブラックノズル列Nkaからのインクの吐出タイミングに同期して、他のノズル列Nca〜Nybからもインクを吐出させる。言い換えれば、プリンタ側コントローラ20は、上流側ブラックノズル列Nkaからのインクの吐出開始タイミングで、他のノズル列NNca〜Nybからのインクの吐出を開始させている。なお、本実施形態では、制御上の用紙サイズが、用紙Sよりも一回り(数ミリ程度)大きく定められている。このため、用紙Sが上流側ブラックノズル列Nkaの真下へ到達する前に、インクの吐出が開始される。従って、このタイミングで各ノズル列Nka〜Nybから吐出されたインクは、用紙Sに着弾せずにプラテン34に設けられたインク受け部341へ着弾する。
ここで、上流側ブラックノズル列Nkaからのインクの吐出動作に用いられるドット形成データは、1番目の単位領域群用のものである。そして、制御上の用紙始端が上流側ブラックノズル列Nkaの真下に到達するタイミングで、このドット形成データによるインクの吐出が行われている。このことから、このドット形成データは、用紙Sに着弾することを前提にして定められたものといえる。従って、このドット形成データは、用紙S用に定められたデータに相当する。言い換えれば、媒体用に定められた液体の吐出条件に相当する。一方、他のノズル列からのインクの吐出動作に用いられるドット形成データも、1番目の単位領域群用のものである。しかし、制御上の用紙始端がこれらのノズル列よりも手前に位置しているため、ここでのドット形成データは用紙Sに着弾しないことを前提にして定められたものといえる。従って、これらのドット形成データは、捨て打ち用(事前吐出用)に定められたデータに相当する。また、このドット形成動作において、インクを吐出しないノズルNzについては、ドット形成データとしてデータ[00]が定められる。これにより、メニスカスの微振動が行われる。
1番目の単位領域群用のデータに基づくドット形成動作が終了すると、搬送動作(S40)が行われる。この搬送動作により、用紙Sは、単位領域群の1つ分だけ搬送方向へ移動される。次に、排紙判断(S50)が行われるが、ここでは未処理のドット形成データが残っている。このためドット形成動作に戻る。ドット形成動作では、上流側ブラックノズル列Nkaについて、2番目の単位領域群用のドット形成データがプリンタ側コントローラ20から伝送される。また、他のノズル列については、1番目の単位領域群用のドット形成データが再度プリンタ側コントローラ20から伝送される。そして、これらのドット形成データに基づき、各ノズル列Nka〜Nybからインクが吐出される。その後は、これらの動作が繰り返し行われる。そして、図10に示すように、用紙Sの始端が上流側ブラックノズル列Nkaの真下に到達すると、この始端にブラックインクによるラスタラインが形成される。詳しくは、搬送方向の上流側に配置された5つのヘッド40B〜40Jに対応する部分へラスタラインが形成される。
その後、図11に示すように、制御上の用紙始端が上流側シアンノズル列Ncaの真下に到達するタイミングで、プリンタ側コントローラ20は、1番目の単位領域群用のドット形成データを、上流側シアンノズル列Ncaに対応するヘッド制御部50へ伝送する。ここで、伝送されるドット形成データは、それまでと同じ1番目の単位領域群用のものである。しかし、このタイミングでは、制御上の用紙始端が上流側シアンノズル列Ncaの真下に到達する。つまり、このドット形成データは、用紙Sに着弾することを前提にして定められたものといえる。従って、このタイミングで用いられるドット形成データは、その内容が以前のものと変わらなくても、用紙用に定められたデータ(吐出条件)に相当する。
このドット形成動作においても、各ノズル列Nka〜Nybからはインクが吐出されている。すなわち、上流側シアンノズル列Ncaよりも搬送方向上流側に位置する上流側ブラックノズル列Nkaからは、所定番目の単位領域群用のインクが吐出されている。また、上流側シアンノズル列Ncaよりも搬送方向下流側に位置する上流側マゼンタノズル列Nmaから下流側イエローノズル列Nybまでの各ノズル列からは、1番目の単位領域群用のドット形成データに基づいてインクが吐出されている。すなわち、各ノズル列は、上流側ブラックノズル列Nkaによるインクの吐出開始タイミングからこのタイミングまで、上流側ブラックノズル列Nkaによるインクの吐出に同期してインクを吐出し続けている。このため、上流側シアンノズル列Ncaについて捨て打ち動作から用紙S用の吐出動作に切り替わっても、消費電力の減少度合いは大きくならない。その結果、消費電力の急激な変化に起因するインクの吐出量の変化を防止することができる。ひいては、吐出量の急激な変化に起因する画像のムラを効果的に抑制できる。
このドット形成動作が終了すると、上流側シアンノズル列Ncaについては、2番目の単位領域群用のドット形成データ、3番目の単位領域群用のドット形成データ、…というように、ドット形成動作が行われる毎にドット形成データが更新される。同様に、上流側ブラックノズル列Nkaも、ドット形成動作が行われる毎にドット形成データが更新される。そして、この間に亘って、上流側マゼンタノズル列Nmaから下流側イエローノズル列Nybまでの各ノズル列からは、インクが吐出され続ける。その結果、インクの吐出量の変化を防止することができる。
以後、制御上の用紙始端が各ノズル列Nma〜Nybの真下に到達するタイミングになると、そのノズル列は捨て打ち動作から用紙用の吐出動作に切り替えられる。この場合にも、消費電力の減少度合いは大きくならない。その結果、消費電力の急激な変化に起因するインクの吐出量の変化を防止することができる。そして、図12に示すように、制御上の用紙始端が下流側イエローノズル列Nybの真下に到達するタイミングになると、この下流側イエローノズル列Nybについて捨て打ち動作から用紙用の吐出動作に切り替えられる。つまり、全てのノズル列Nka〜Nybについて用紙用の吐出動作に切り替えられる。
次に、用紙Sに対する印刷の終了時における制御の具体例について説明する。用紙Sに対する印刷の終了時において、消費電力の急激な変化を防止すべくプリンタ側コントローラ20は、搬送方向の最下流に位置する下流側イエローノズル列Nybからのインクの吐出が終了するまで、他のノズル列Nka〜Nmbからインクを吐出させ続ける。言い換えれば、用紙Sの終端が最後に到達するノズル列Nybについての用紙用の吐出動作が終了されるまで、各ノズル列Nka〜Nybからインクを吐出させている。例えば、図13に示すタイミングでは、制御上の用紙終端が上流側マゼンタノズル列Nmaの真下を通過した直後である。このタイミングでは、制御上の用紙終端よりも搬送方向の上流側に位置する上流側ブラックノズル列Nka、上流側シアンノズル列Nca、及び、上流側マゼンタノズル列Nmaから吐出されたインクは、用紙Sに着弾しない。インクの消費量を抑制する観点からは、このようなインクの吐出は行わない方がいいともいえる。しかし、このプリンタ1では、インクの吐出に起因する消費電力の急激な変化を防止するため、これらのノズル列からもインクを吐出させ続けている。
これらのノズル列からのインク吐出に用いられるドット形成データは、制御上の用紙終端へのインク吐出に用いたものとされる。言い換えれば、用紙用の吐出動作における最後のドット形成データが用いられる。従って、プリンタ側コントローラ20は、印刷データから得られた最終のドットデータを、制御上の用紙終端へのインク吐出が終了したノズル列に対応するヘッド制御部50へ繰り返し出力する。その結果、下流側イエローノズル列Nybが制御上の用紙終端へのインク吐出を終了するまで、各ノズル列Nka〜Nybからインクが吐出され続けることとなり、消費電力の急激な変化に起因するインク量の急激な変化を防止することができる。その結果、印刷画像のムラを効果的に抑制できる。
そして、プリンタ側コントローラ20は、下流側イエローノズル列Nybが制御上の用紙終端へのインク吐出を終了する際に、他のノズル列Nka〜Nmbからのインク吐出を終了させる。そして、プリンタ側コントローラ20は、前述した排紙判断(S50)を経て排紙処理(S60)を行う。
<まとめ>
以上説明したように、このプリンタ1では、同じ色のインクを吐出する複数のノズルNzが、紙幅方向に対して、用紙Sの幅以上の長さに亘って一定間隔で配置されている。例えば、ブラックインクを吐出するノズルNzは、上流側ブラックノズル列Nka及び下流側ブラックノズル列Nkbに分かれて配置されているが、紙幅方向についてみれば180dpiに対応する間隔で、用紙Sよりも広い範囲に配置されている。そして、用紙搬送機構30によって用紙Sを搬送させ、この搬送動作に同期させて各ノズルNzからインクを吐出させている。この構成を採ることで、用紙Sに対する印刷時間を短縮することができる。また、ヘッド群40がベースフレームBFを介して固定されているので、各ノズル列Nka〜Nybの位置精度が高い。このため、印刷画像の品質向上が図れる。
さらに、このプリンタ1では、上流側ブラックノズル列Nka〜下流側イエローノズル列Nybを有する複数のノズル列と、用紙Sを搬送する用紙搬送機構30(相対移動機構)と、ノズルNzからのインクの吐出を制御し、かつ、用紙Sの搬送を制御するプリンタ側コントローラ20及びヘッド制御部50とを有している。そして、プリンタ側コントローラ20は、上流側ブラックノズル列Nkaからのインクの吐出開始タイミングで、他のノズル列からの前記液体の吐出を開始させている。このような構成を採ることで、インクの吐出開始時における消費電力の急激な変化を防止することができる。例えば、上流側シアンノズル列Ncaによるインクの吐出開始時から下流側イエローノズル列Nybによるインクの吐出開始時までに亘って、消費電力の急激な変化を防止することができる。その結果、インクの吐出量の急激な変化を防止でき、ひいては印刷画像の濃度ムラを抑制できる。
第1実施形態において、上流側ブラックノズル列Nkaは、用紙Sの搬送によって、用紙Sの始端(1番目の単位領域群)へ最初に到達するノズル列である。そして、プリンタ側コントローラ20は、上流側シアンノズル列Ncaから下流側イエローノズル列Nybまでの各ノズル列についてのインクの捨て打ち動作を、制御上の用紙始端に対するドット形成データを用いて行っている。言い換えれば、捨て打ち動作(事前吐出時)におけるインクの吐出条件と、用紙Sの始端に対するインクの吐出条件とを揃えている。このような構成を採ることで、上流側シアンノズル列Ncaから下流側イエローノズル列Nybまでの各ノズル列が用紙Sの始端へのインクの吐出を開始する際に、消費電力の急激な変化を確実に防止することができる。
また、プリンタ側コントローラ20は、用紙Sの搬送によって用紙Sの終端(最終の単位領域群)へ最後にインクを吐出させる下流側イエローノズル列Nybが、制御上の用紙終端へのインクの吐出を終了するまで、各ノズル列Nka〜Nybからインクを吐出させ続けている。このような構成を採ることにより、下流側イエローノズル列Nyb以外の他のノズル列Nka〜Nmbによるインク吐出の終了時においても、インク吐出量の急激な変化を防止できる。ひいては印刷画像のムラを防止できる。この場合において、プリンタ側コントローラ20は、制御上の用紙終端へのインク吐出が終了したノズル列について、その後のインク吐出を用紙終端へのインク吐出時に用いたドット形成データで行っている。言い換えれば、制御上の用紙終端に対するインクの吐出条件と、その後のインクの吐出条件とを揃えている。このような構成を採ることで、下流側イエローノズル列Nybが制御上の用紙終端へのインクの吐出を終了するまでの期間において、消費電力の急激な変化を確実に防止することができる。特に、制御上の用紙終端用のインク吐出動作からその後の液体吐出動作に切り替わる前後での消費電力の急激な変化を確実に防止することができる。
また、プリンタ側コントローラ20は、メニスカスを微振動させる微振動動作を、インクを吐出させないノズルNzに対して行わせている。このような構成を採ることで、インクが吐出されないノズルNzについて、インクの増粘を防止することができる。また、微振動動作によって消費電力を調整することもできる。
===第2実施形態===
次に、第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、前述したインクの吐出制御を、ヘッドを移動させるタイプのプリンタ1´に適用したものである。ここで、図14は、第2実施形態のプリンタ1´の構成を説明するための斜視図である。図15は、インクの吐出動作を説明するための図である。
<プリンタ1´の構成について>
まず、プリンタ1´の構成について説明する。ここでは、第1実施形態のプリンタ1´との相違を中心に説明する。このプリンタ1´において、第1実施形態のプリンタ1との最も大きな違いは、ヘッド40´を紙幅方向へ往復移動させることである。すなわち、このプリンタ1´は、ヘッド40´が取り付けられるキャリッジCRと、このキャリッジCRをキャリッジ移動方向へ移動させるためのキャリッジ移動機構80とをさらに有している。このプリンタ1´において、キャリッジ移動方向は、用紙Sの搬送方向と直交する方向である。つまり、キャリッジ移動方向は、紙幅方向に相当する。
キャリッジCRには、1つのヘッド40´が取り付けられている。第2実施形態におけるヘッド40´も第1実施形態のヘッド40A〜40Jと同じ構成である。従って、4つのノズル列を有している。これらのノズル列は、例えば図15の左側から順に、イエローインクを吐出するイエローノズル列Ny、マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル列Nm、シアンインクを吐出するシアンノズル列Nc、及び、ブラックインクを吐出するブラックノズル列Nkである。そして、同じノズル列に属する複数のノズルNzは搬送方向に沿って並んでいる。従って、各ノズル列Ny〜Nkは、キャリッジ移動方向に沿って並んでいる。そして、キャリッジ移動機構80は、図14に示すように、キャリッジモータ81と、ガイド軸82と、タイミングベルト83と、駆動プーリー84と、アイドラプーリー85とを有する。キャリッジモータ81は、キャリッジCRを移動させる際の駆動源に相当する。キャリッジモータ81の回転軸には、駆動プーリー84が取り付けられている。この駆動プーリー84は、キャリッジ移動方向の一端側に配置されている。駆動プーリー84とは反対側のキャリッジ移動方向の他端側には、アイドラプーリー85が配置されている。タイミングベルト83は、キャリッジCRに接続されているとともに、駆動プーリー84とアイドラプーリー85とに架け渡されている。ガイド軸82は、キャリッジCRを移動可能な状態で支持する。このガイド軸82は、キャリッジ移動方向に沿って取り付けられている。従って、キャリッジモータ81が動作すると、キャリッジCRは、このガイド軸82に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。キャリッジCRが移動すると、ヘッド40´及びノズル列(ノズル群)も移動する。従って、キャリッジ移動機構80は、ヘッド40´を移動させるためのヘッド移動機構に相当し、かつ、ノズル群を移動させるためのノズル群移動機構にも相当する。そして、このプリンタ1´では、少ない数のヘッド40´で印刷が行える。
このプリンタ1´では、或るノズル列によるインクの吐出開始タイミングで、他のノズル列によるインクの吐出を開始させる。例えば、図15に示すように、キャリッジCRがキャリッジ移動方向(ノズル列の移動方向に相当する。)における復路方向へ移動している場合、まず、ブラックノズル列Nkが制御上の用紙側縁の真上に到達する。そして、プリンタ側コントローラ20は、このタイミングでブラックノズル列Nkによるインクの吐出を開始させる。このとき、シアンノズル列Nc、マゼンタノズル列Nm、及び、イエローノズル列Nyについてもインクの吐出(捨て打ち動作)を開始させる。このとき、捨て打ち動作を行う各ノズル列には、1番目の単位領域群(この例では搬送方向に隣接する単位領域群)のドット形成データが伝送される。
その後、プリンタ側コントローラ20は、シアンノズル列Ncが制御上の用紙側縁の真上に到達したならば、シアンノズル列Ncについて、用紙S用の吐出動作に切り替える。このとき、ブラックノズル列Nkついては用紙S用の吐出動作が行われており、マゼンタノズル列Nm及びイエローノズル列Nyについては捨て打ち動作が行われている。このため、シアンノズル列Ncが用紙S用の吐出動作に切り替わったとしても、消費電力は大きく変動しない。従って、この第2実施形態でも、吐出されるインクの量の変化を抑制できる。
===その他の実施形態について===
前述した実施形態は、主として、液体吐出装置としてのプリンタ1,1´を有する印刷システム100について記載されているが、その中には、液体吐出方法や液体吐出システム等の開示が含まれている。加えて、液体吐出用のヘッドを制御するための制御装置の開示や、液体吐出装置や制御装置を制御するための、プログラムやコードの開示も含まれている。また、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<捨て打ち動作等において使用されるノズルNzについて>
前述した各実施形態では、捨て打ち動作において、1番目の単位領域群のドット形成データを用いていた。すなわち、同じノズルNzを用いてインクを吐出させていた。しかし、消費電力の急激な変化を防止するという観点からすれば、必ずしも同じノズルNzを用いる必要はない。すなわち、消費電力の変化を少なくすればよい。このため、1番目の単位領域群に対するインク吐出時と同じ数のノズルNzを用いて捨て打ち動作を行ってもよい。このように構成することでも、用紙S用の吐出動作に切り替えられた前後における、消費電力の急激な変化を防止できる。この場合において、捨て打ち動作を行っているノズルNzを適宜切り替える構成が好ましい。例えば、ドット形成動作が行われる毎に切り替える構成が好ましい。この様に構成することで、捨て打ち動作の対象となっているノズル列に関し、各ノズルNzからまんべんなくインクを吐出させることができる。その結果、ノズルNz付近のインクの増粘を確実に防止することができる。
<ノズル群について>
前述した各実施形態では、ノズル群として、各ノズルNzが直線状に並んでいるノズル列を例に挙げて説明をした。しかし、ノズル群は、この構成に限定されるものではない。例えば、直線を挟んで各ノズルNzが千鳥状に並んでいるノズル列であってもよい。
<液体を吐出させるための動作をする素子について>
前述した各実施形態では、液体を吐出させるための動作をする素子としてピエゾ素子PZTを例示した。しかし、この素子はピエゾ素子PZTに限定されるものではない。すなわち、インクを吐出させるために電力を消費する素子であればよい。例えば、発熱素子であってもよいし、磁歪素子であってもよい。また、静電アクチュエータであってもよい。
<他の応用例について>
また、前述の実施形態では、液体吐出装置としてプリンタ1,1´が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
印刷システムの構成を説明するブロック図である。 図2Aは、プリンタの内部構成を示す斜視図である。図2Bは、プリンタの内部構成を示す側面図である。 ヘッドユニットをノズル列側から見た図である。 図4Aはヘッドの内部構成を説明するための断面図である。図4Bはヘッドの要部を説明するための断面図である。 ノズルの配置を説明するための拡大図である。 駆動信号生成回路の構成等を説明するための図である。 図7Aは、駆動信号生成回路によって生成される駆動信号の一例を説明する図である。図7Bはヘッド制御部による駆動信号の印加状態を説明するための図である。 プリンタの印刷動作を説明するフローチャートである。 用紙の始端が上流側ブラックノズル列の真下へ到達する直前の状態を説明する図である。 用紙の始端が上流側ブラックノズル列の真下へ到達した状態等を説明する図である。 用紙の始端が上流側シアンノズル列の真下へ到達した状態等を説明する図である。 用紙の始端が下流側イエローノズル列の真下へ到達した状態等を説明する図である。 用紙の終端が上流側マゼンタノズル列の真下を通過した直後の状態を説明する図である。 第2実施形態のプリンタの構成を説明するための斜視図である。 インクの吐出動作を説明するための図である。
符号の説明
1 プリンタ,1´ プリンタ,
20 プリンタ側コントローラ,21 インタフェース部,
22 CPU,23 メモリ,24 制御ユニット,
30 用紙搬送機構,31 搬送モータ,32 給紙ローラ,33 搬送ローラ,
34 プラテン,341 インク受け部,35 排紙ローラ,
40 ヘッド群,40A〜40J ヘッド,40´ ヘッド,
41 ケース,411 収容室,42 流路ユニット,
421 流路形成板,421a 圧力室,421b ノズル連通口,
421c 共通インク室,421d インク供給路,422 弾性板,
422a 支持枠,422b アイランド部,422c 弾性膜,
423 ノズルプレート,43 ピエゾ素子ユニット,431 ピエゾ素子群,
432 接着用基板,433 素子用配線基板,
50 ヘッド制御部,51 スイッチ,
60 駆動信号生成回路,61 波形生成回路,62 電流増幅回路,
70 検出器群,71 ロータリエンコーダ,72 紙検出器,
80 キャリッジ移動機構,81 キャリッジモータ,82 ガイド軸,
83 タイミングベルト,84 駆動プーリー,85 アイドラプーリー,
100 印刷システム,110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,
120 表示装置,130 入力装置,140 記録再生装置,
S 用紙,CR キャリッジ,PWS 電源部,HU ヘッドユニット,
BF ベースフレーム,PZT ピエゾ素子,Nz ノズル,
Nka 上流側ブラックノズル列,Nca 上流側シアンノズル列,
Nma 上流側マゼンタノズル列,Nya 上流側イエローノズル列,
Nkb 下流側ブラックノズル列,Ncb 下流側シアンノズル列,
Nmb 下流側マゼンタノズル列,Nyb 下流側イエローノズル列,
Ny イエローノズル列,Nm マゼンタノズル列,
Nc シアンノズル列,Nk ブラックノズル列,
Tr1 NPN型トランジスタ,Tr2 PNP型トランジスタ,
COM 駆動信号,SS1〜SS4 波形部,
PS1 第1駆動パルス,PS2 第2駆動パルス,
PS3 第3駆動パルス,PS4 第4駆動パルス

Claims (4)

  1. (A)媒体を搬送方向に搬送するための媒体搬送機構と、
    (B)前記搬送方向の上流側に所定間隔を隔てて前記媒体の幅方向にヘッドが並ぶと共に、前記搬送方向の下流側に所定間隔を隔てて前記幅方向にヘッドが並ぶことによって、千鳥状に配置された複数のヘッドであって、各ヘッドは前記搬送方向に並ぶ複数のノズル列を備え、各ノズル列は前記幅方向に列状に配置され液体を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられており、前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられている、複数のヘッドと、
    (C)前記ノズルからの前記液体の吐出を制御し、かつ、前記媒体搬送機構による前記媒体の搬送を制御するコントローラであって、
    前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列に前記媒体の始端が到達したときに、
    前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズルからの前記液体の吐出開始させるとともに、
    前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドの前記ノズル列であって、前記媒体の前記始端が到達していない前記ノズルからの前記液体の吐出を開始させるコントローラと、
    (D)を有する液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記コントローラは、
    前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列に前記媒体の始端が到達したときに、
    前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列に対して前記媒体用に定められた最初の前記液体の吐出条件に基づいて、前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列からの前記液体の吐出を開始させるとともに、
    前記媒体の前記始端が到達していない前記ノズル列に対して前記媒体用に定められた最初の前記液体の吐出条件に基づいて、前記媒体の前記始端が到達していない前記ノズル列からの前記液体の吐出を開始させる
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  3. (A)媒体を搬送方向に搬送するための媒体搬送機構と、
    前記搬送方向の上流側に所定間隔を隔てて前記媒体の幅方向にヘッドが並ぶと共に、前記搬送方向の下流側に所定間隔を隔てて前記幅方向にヘッドが並ぶことによって、千鳥状に配置された複数のヘッドであって、各ヘッドは前記搬送方向に並ぶ複数のノズル列を備え、各ノズル列は前記幅方向に列状に配置され液体を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられており、前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられている、複数のヘッドと、
    を用いた液体吐出方法であって、
    (B)前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列に前記媒体の始端が到達したときに、
    前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズルからの前記液体の吐出開始させるとともに、
    前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドの前記ノズル列であって、前記媒体の前記始端が到達していない前記ノズルからの前記液体の吐出を開始させること、
    (C)を行う液体吐出方法。
  4. (A)媒体を搬送方向に搬送するための媒体搬送機構と、
    前記搬送方向の上流側に所定間隔を隔てて前記媒体の幅方向にヘッドが並ぶと共に、前記搬送方向の下流側に所定間隔を隔てて前記幅方向にヘッドが並ぶことによって、千鳥状に配置された複数のヘッドであって、各ヘッドは前記搬送方向に並ぶ複数のノズル列を備え、各ノズル列は前記幅方向に列状に配置され液体を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられており、前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドのそれぞれの前記複数のノズル列の前記搬送方向の位置が揃えられている、複数のヘッドと、
    を備えた液体吐出装置用のプログラムであって、
    (B)前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズル列に前記媒体の始端が到達したときに、
    前記搬送方向の前記上流側に並ぶ前記ヘッドの前記搬送方向の前記上流側に配置された前記ノズルからの前記液体の吐出開始させるとともに、
    前記搬送方向の前記下流側に並ぶ前記ヘッドの前記ノズル列であって、前記媒体の前記始端が到達していない前記ノズルからの前記液体の吐出を開始させること、
    (C)を前記液体吐出装置に行わせるプログラム。
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