JP4702089B2 - 液体吐出ヘッドの制御装置、液体吐出ヘッドの制御方法、及び、プログラム - Google Patents
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Description
(A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行う素子を複数有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する駆動信号生成部と、
(C)複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させる信号印加部と、
(D)1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示す場合に、2番目以降の第1波形部についての印加情報、及び、2番目以降の第2波形部についての印加情報に基づいて、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、選択された基準電圧の部分を印加させる充電制御部と、
(E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置である。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、素子の強制的な充電時において、第1波形部側の基準電圧の部分と第2波形部側の基準電圧の部分とが同時に印加されてしまう不具合を防止できる。また、第1波形部側の基準電圧の部分と第2波形部側の基準電圧の部分とを適切に選択できる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1波形部の基準電圧と第2波形部の基準電圧の違いに起因する素子への負担を軽減できる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、或る期間にて1番目の第1波形部が印加される場合、その素子の強制的な充電が第1波形部側の基準電圧の部分で行われる。一方、或る期間にて1番目の第2波形部が印加される場合、その素子の強制的な充電が第2波形部側の基準電圧の部分で行われる。このため、第1波形部の基準電圧と第2波形部の基準電圧の違いに起因する素子への負担を軽減できる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1スイッチと第2スイッチを充電制御部でも制御するため、構成の簡素化が図れる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、液体の吐出量を異ならせた制御にて、素子の充電時における不具合を防止できる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、処理の高速化が図れる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1駆動信号及び第2駆動信号を所望の波形にでき、また複数の素子を充電放電するために十分な電流容量が得られる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、簡単な構成で電流の増幅が行える。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1波形部や第2波形部によって液体の吐出をきめ細かく制御できる。
すなわち、(A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行うピエゾ素子を複数有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する、駆動信号生成部であって、前記第1駆動信号の基となる電圧波形の第1電圧波形信号を生成する第1電圧波形信号生成部、及び、相補的に接続されたトランジスタ対によって構成されて前記第1電圧波形信号の電流を増幅する第1電流増幅部を有し、前記第1駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記第2駆動信号の基となる電圧波形の第2電圧波形信号を生成する第2電圧波形信号生成部、及び、相補的に接続された他のトランジスタ対によって構成されて前記第2電圧波形信号の電流を増幅する第2電流増幅部を有し、前記第2駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する駆動信号生成部と、
(C)前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御するための第1スイッチと、前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御するための第2スイッチとを有し、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させる信号印加部であって、それぞれの前記第1波形部に対応する印加情報に基づいて定められた第1スイッチ動作情報を、液体の吐出量を示す複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第1スイッチを制御し、それぞれの前記第2波形部に対応する印加情報に基づいて定められた第2スイッチ動作情報を、液体の吐出量を示す複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第2スイッチを制御し、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させる信号印加部と、
(D)前記或る期間に生成される複数の前記第1波形部に対応する複数の印加情報に基づいて定められた他の第1スイッチ動作情報、及び、前記或る期間に生成される複数の前記第2波形部に対応する複数の印加情報に基づいて定められた他の第2スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して記憶するメモリを有し、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、前記他の第1スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第1スイッチを制御するとともに、前記他の第2スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第2スイッチを制御し、選択された基準電圧の部分を印加させる充電制御部であって、1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示し、かつ、2番目以降の第1波形部が2番目以降の第2波形部よりも前記素子へ先に印加される場合には、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分を前記素子毎に選択する一方、1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示し、かつ、前記2番目以降の第2波形部が前記2番目以降の第1波形部よりも前記素子へ先に印加される場合には、前記或る期間の最初に生成される前記第2波形部側の基準電圧の部分を前記素子毎に選択し、1番目の第1波形部についての印加情報と1番目の第2波形部についての印加情報の1つが印加を示す場合に、前記或る期間の最初に生成される前記基準電圧の部分であって、印加を示す波形部側の基準電圧の部分を前記素子毎に選択する、充電制御部と、
(E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置が実現できること。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
すなわち、(A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行う素子を複数有する液体吐出ヘッドの制御方法であって、(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成すること、(C)複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させること、(D)1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示す場合に、2番目以降の第1波形部についての印加情報、及び、2番目以降の第2波形部についての印加情報に基づいて、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、選択された基準電圧の部分を印加させること、(E)を行う液体吐出ヘッドの制御方法が実現できること。
<液体吐出装置について>
液体吐出装置には、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、ディスプレイ製造装置、半導体製造装置、及びDNAチップ製造装置など、様々な種類があり、全てについて説明することは困難である。そこで、本明細書では、印刷装置としてのインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタともいう。)、及び、このプリンタを有する印刷システムを例に挙げて説明する。なお、印刷システムとは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも有するシステムのことである。
まず、印刷装置を印刷システム100とともに説明する。ここで、図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。例示した印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、この媒体は、液体が吐出される対象となる対象物に相当する。また、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図3を参照。)を例に挙げて説明する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有している。入力装置130は、例えば、キーボード131やマウス132である。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
<コンピュータ110の構成について>
図2は、コンピュータ110、及び、プリンタ1の構成を説明するブロック図である。コンピュータ110は、前述した記録再生装置140と、ホスト側コントローラ111とを有している。記録再生装置140は、ホスト側コントローラ111と通信可能に接続されている。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、前述した表示装置120や入力装置130も通信可能に接続されている。このホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。このメモリ114に格納されるコンピュータプログラムとしては、前述したように、アプリケーションプログラムやプリンタドライバがある。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。ここで、図3は、本実施形態のプリンタ1の構成を示す図である。なお、以下の説明では、図2も参照する。
用紙搬送機構20は、媒体を搬送させる媒体搬送部に相当する。この用紙搬送機構20は、媒体としての用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりするものである。この搬送方向は、次に説明するキャリッジ移動方向と交差する方向である。この用紙搬送機構20は、例えば図3に示すように、搬送モータ21や搬送ローラ22等を有する。搬送モータ21は搬送ローラ22の駆動源となるものである。
キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させるためのものである。キャリッジ移動方向には、一側から他側への移動方向と、他側から一側への移動方向が含まれている。ここで、ヘッドユニット40はヘッド41を有するので、キャリッジ移動方向は、ヘッド41が移動するヘッド移動方向に相当する。また、キャリッジ移動機構30は、ヘッド41を所定方向に移動させるヘッド移動部に相当する。このキャリッジ移動機構30は、キャリッジモータ31と、ガイド軸32と、タイミングベルト33と、駆動プーリー34と、アイドラプーリー35とを有する。
ヘッドユニット40は、インクを用紙Sに向けて吐出させるヘッド41を有する。このヘッドユニット40は、キャリッジCRに取り付けられている。そして、このヘッドユニット40が有するヘッド41は、キャリッジCRの下面に設けられている。また、ヘッドユニット40が有するヘッド制御部HCは、ヘッド41の内部に設けられている。なお、ヘッド制御部HCについては、後で説明することにする。
図4Aは、ヘッド41の断面図である。図4Bは、ヘッド41の要部を説明する拡大図である。ヘッド41は、液体の一種であるインクを吐出する液体吐出ヘッドの一種である。このヘッドは、図4Aに示すように、ケース411と、流路ユニット412と、ピエゾ素子ユニット413とを有する。ケース411はブロック状の部材であり、その内部にはピエゾ素子ユニット413を収容するための収容室411aが設けられている。
検出器群50は、プリンタ1の状況を監視するためのものである。この検出器群50には、例えば図3に示すリニア式エンコーダ51が含まれている。このリニア式エンコーダ51は、キャリッジCR(ヘッド41)のキャリッジ移動方向の位置を検出するためのものである。この他に検出器群50には、搬送ローラ22の回転量を検出するためのロータリエンコーダや用紙Sの有無を検出する紙検出器等も含まれている(いずれも図示せず。)。
プリンタ側コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うものである。このプリンタ側コントローラ60は、図2に示すように、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、制御ユニット64とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU62は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。そして、CPU62は、メモリ63に記憶されているコンピュータプログラムに従い、各制御対象部を制御する。例えば、CPU62は、制御ユニット64を介して用紙搬送機構20やキャリッジ移動機構30を制御する。
図5は、駆動信号生成回路70の構成を説明するためのブロック図である。図6Aは、駆動信号生成回路70が有する第1波形生成回路71A、及び、第2波形生成回路71Bの構成を説明するための図である。図6Bは、第1電流増幅回路72A、及び、第2電流増幅回路72Bの構成を説明するための図である。なお、図6Aや図6Bにおいて、第2波形生成回路71Bや第2電流増幅回路72Bの構成は、括弧付きの符号で示している。
図6Aに示すように、第1波形生成回路71Aは、デジタルアナログ変換器711A(D/A変換器)と、電圧増幅回路712Aとを有する。デジタルアナログ変換器711Aは、第1DAC値に応じた電圧信号を出力する電気回路である。この第1DAC値は、電圧増幅回路712Aから出力させる電圧(以下、出力電圧ともいう。)を指示するための情報であり、メモリ63から読み出されてCPU62によって出力される。
次に、第2駆動信号生成回路70Bについて簡単に説明する。前述したように、第2波形生成回路71Bの構成は、第1波形生成回路71Aの構成と同じであり、第2電流増幅回路72Bの構成は、第1電流増幅回路72Aの構成と同じである。すなわち、第2波形生成回路71Bは、デジタルアナログ変換器711Bと、電圧増幅回路712Bとを有する。また、第2電流増幅回路72Bは、第2駆動信号COM_Bの電圧の変化に伴って発熱する第2トランジスタ対721Bを有する。そして、第2トランジスタ対721Bは、互いのエミッタ端子同士が接続されたNPN型のトランジスタTr1とPNP型のトランジスタTr2を有する。従って、第2電流増幅回路72Bは、相補的に接続された他のトランジスタ対によって構成され、第2波形生成回路71Bからの制御信号S_Tr1,制御信号S_Tr2(第2電圧波形信号)の電流を増幅するものといえる。そして、この第2電流増幅回路72Bからの出力される第2駆動信号COM_Bは、他の所望波形に倣った電圧波形を有する。
このように構成された駆動信号生成回路70によれば、第1波形生成回路71Aと第2波形生成回路71Bによって基となる電圧波形を生成し、第1電流増幅回路72Aと第2電流増幅回路72Bによってこれらの電圧波形の電流を増幅している。この構成により、第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bを所望の波形にでき、また複数のピエゾ素子PZTを充電放電するために十分な電流容量が得られる。また、第1電流増幅回路72Aと第2電流増幅回路72Bとを相補的に接続したトランジスタ対によって構成しているので、簡単な構成で電流の増幅が行える。
ここで、駆動信号生成回路70によって生成される第1駆動信号COM_A、及び、第2駆動信号COM_Bの概略を説明する。なお、この説明では図10を参照する。これらの第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_Bは、印刷期間Tを繰り返し単位として繰り返し生成される。従って、この印刷期間Tは、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを同時に生成するための或る期間に相当する。
次に、ヘッド制御部HCについて説明する。図7は、ヘッド制御部HCの構成を説明するための図である。ヘッド制御部HCは、6種類のドット形成データSIを用いてインクの吐出を制御する。すなわち、このヘッド制御部HCは信号印加部に相当し、第1駆動信号COM_Aが有する波形部SS11〜SS13を選択的に印加するとともに、第2駆動信号COM_Bが有する波形部SS21〜SS23を選択的に印加する。これにより、ピエゾ素子PZTが動作されてインクの吐出やメニスカス(ノズルNzで露出しているインクの自由表面)の微振動が行われる。ヘッド制御部HCは、第1シフトレジスタ81Aと、第2シフトレジスタ81Bと、第3シフトレジスタ81Cと、第1ラッチ回路82Aと、第2ラッチ回路82Bと、第3ラッチ回路82Cと、制御ロジック83と、デコーダ84と、スイッチ動作情報出力部85と、第1スイッチ86Aと、第2スイッチ86Bとを有する。このヘッド制御部HCでは、制御ロジック83を除いた各部、すなわち、シフトレジスタ81、ラッチ回路82、デコーダ84、スイッチ動作情報出力部85、第1スイッチ86A、及び、第2スイッチ86Bは、それぞれピエゾ素子PZT毎(ノズルNz毎)に設けられる。
第1シフトレジスタ81A、第2シフトレジスタ81B、及び、第3シフトレジスタ81Cは、プリンタ側コントローラ60からのドット形成データSIがセットされるものである。すなわち、第1シフトレジスタ81Aにはドット形成データSIの中位ビットがセットされ、第2シフトレジスタ81Bにはドット形成データSIの下位ビットがセットされる。そして、第3シフトレジスタ81Cにはドット形成データSIの上位ビットがセットされる。ここで、第1シフトレジスタ81Aと第2シフトレジスタ81Bには、同じ信号線を通じて供給されたドット形成データSIがクロックCLKで規定されるタイミングでセットされる。一方、第3シフトレジスタ81Cには、他の信号線を通じて供給されたドット形成データSIがクロックCLKで規定されるタイミングでセットされる。
制御ロジック83は、第1スイッチ86A用のスイッチ制御情報と、第2スイッチ86B用のスイッチ制御情報とを記憶する。これらのスイッチ制御情報は、階調毎に定められるものであり、第1スイッチ86Aを動作させるための第1スイッチ動作情報SD_A及び第2スイッチ86Bを動作させるためのスイッチ動作情報SD_Bの基となる情報である。本実施形態では、ドット形成データSIが6階調を示すため、第1スイッチ86Aには6種類のスイッチ制御情報q0〜q5が用いられ、第2スイッチ86Bには6種類のスイッチ制御情報q6〜q11が用いられる。第1スイッチ86A用のスイッチ制御情報q0〜q5としては、ドットの非形成(ドット形成データSI[000])に対応するスイッチ制御情報q0と、第1小ドットの形成(ドット形成データSI[001])に対応するスイッチ制御情報q1と、第2小ドットの形成(ドット形成データSI[100])に対応するスイッチ制御情報q2と、第1中ドットの形成(ドット形成データSI[010])に対応するスイッチ制御情報q3と、第2中ドットの形成(ドット形成データSI[101])に対応するスイッチ制御情報q4と、大ドットの形成(ドット形成データSI[011])に対応するスイッチ制御情報q5とが用意されている。また、第2スイッチ86B用のスイッチ制御情報q6〜q11としては、ドットの非形成に対応するスイッチ制御情報q6と、第1小ドットの形成に対応するスイッチ制御情報q7と、第2小ドットの形成に対応するスイッチ制御情報q8と、第1中ドットの形成に対応するスイッチ制御情報q9と、第2中ドットの形成に対応するスイッチ制御情報q10と、大ドットの形成に対応するスイッチ制御情報q11とが用意されている。制御ロジック83からは、これらのスイッチ制御情報q0〜q11が出力される。
デコーダ84は、制御ロジック83から出力されるスイッチ制御情報q0〜q11を、各ラッチ回路82A〜82Cでラッチされたドット形成データSI(すなわち、吐出量情報)に応じて選択し、選択したスイッチ制御情報をスイッチ動作情報出力部85へ出力する。ここで、デコーダ84では、第1スイッチ86A用のスイッチ制御情報q0〜q5の中から1つをドット形成データSIに応じて選択し、第2スイッチ86B用のスイッチ制御情報q6〜q11の中から1つをドット形成データSIに応じて選択する。便宜上、以下の説明では、デコーダ84によって選択された第1スイッチ86A用のスイッチ制御情報を第1スイッチ制御情報SW_Aといい、第2スイッチ86B用のスイッチ制御情報を第2スイッチ制御情報SW_Bという。
スイッチ動作情報出力部85は、第1スイッチ動作情報SD_A及び第2スイッチ動作情報SD_Bを出力するものである。例えば、N−チャージ信号NCHGが非有効の期間(Hレベルの期間)にあっては、第1スイッチ制御情報SW_Aに基づく第1スイッチ動作情報SD_Aを第1スイッチ86Aへ出力し、第2スイッチ制御情報SW_Bに基づく第2スイッチ動作情報SD_Bを第2スイッチ86Bへ出力する。一方、N−チャージ信号NCHGが有効の期間(Lレベルの期間)にあっては、ドット形成データSIに基づく第1スイッチ動作情報SD_Aを第1スイッチ86Aへ出力し、第2スイッチ動作情報SD_Bを第2スイッチ86Bへ出力する。すなわち、このスイッチ動作情報出力部85は、N−チャージ信号NCHGが非有効の期間では信号印加部の一部として機能し、N−チャージ信号NCHGが有効の期間では充電制御部として機能する。従って、充電制御部として機能する場合、スイッチ動作情報出力部85は、信号印加部が有する第1スイッチ86A,第2スイッチ86Bを制御することで、ピエゾ素子PZTを充電させているといえる。この構成を採ることで、各スイッチ86A,86Bを共用でき、構成の簡素化が図れる。
第1スイッチ86Aは、第1駆動信号COM_Aのピエゾ素子PZTへの印加を制御する。例えば、第1スイッチ動作情報SD_Aがデータ[1]の期間に亘って第1駆動信号COM_Aをピエゾ素子PZTへ印加し、データ[0]の場合には第1駆動信号COM_Aをピエゾ素子PZTへ印加しない。第2スイッチ86Bは、第2駆動信号COM_Bのピエゾ素子PZTへの印加を制御する。例えば、第2スイッチ動作情報SD_Bがデータ[1]の期間に亘って第2駆動信号COM_Aをピエゾ素子PZTへ印加し、データ[0]の場合には第2駆動信号COM_Bをピエゾ素子PZTへ印加しない。
次に、用紙Sに印刷するためにプリンタ1にて行われる印刷動作について説明する。ここで、図8は、プリンタ1の印刷動作を説明するフローチャートである。図8に示すように、プリンタ1では、一連の印刷動作として、印刷命令の受信動作(S10)、給紙動作(S20)、ドット形成動作(S30)、搬送動作(S40)、排紙判断(S50)、排紙動作(S60)、及び、印刷終了判断(S70)が行われる。この印刷動作は、プリンタ側コントローラ60が有するCPU62で行われる。すなわち、CPU62は、メモリ63に記憶されたコンピュータプログラムに従って動作し、これらの動作を実行する。従って、このコンピュータプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
<強制充電動作の概要について>
前述したようにピエゾ素子PZTは、充放電によって変形するものであり、コンデンサと同じように振る舞う。そして、理想的にはピエゾ素子PZTは、駆動信号COMの印加を停止した後も、停止直前の電位を保持する。しかし、実際には、ピエゾ素子PZTの電位が低下してしまう。これは、漏れ電流に起因すると考えられる。特に、ピエゾ素子PZTが劣化した場合には、電位の低下が顕著になる。このようなピエゾ素子PZTの電位低下を防止するため、この種の充放電される素子を用いたプリンタでは、印刷周期Tの最初に生成される基準電位で一定の期間に、全てのピエゾ素子PZTへ一括して駆動信号COMを印加している。
図10は、ドット形成動作で生成される第1駆動信号COM_A、第2駆動信号COM_B、ラッチ信号LAT、第1チェンジ信号CH_A、第2チェンジ信号CH_B、及び、N−チャージ信号NCHGを示す図である。
次に、スイッチ動作情報に基づく各波形部SS11〜SS23のピエゾ素子PZTへの印加動作について説明する。図11は、スイッチ制御情報q0〜q11の具体的内容を説明する図である。図12は、印加される駆動パルスとインクの吐出量を、ドット階調毎(ドット形成データSI毎)に説明する図である。
次に、スイッチ動作情報出力部85について説明する。図13Aは、スイッチ動作情報出力部85、及び、その周辺部分を説明するための図である。図13Bは、スイッチ動作情報出力部85の構成を説明するためのブロック図である。図14Aは、N−チャージ信号NCHGが非有効の場合における制御を説明する図であって、第1スイッチ制御情報SW_Aの選択データ及び第2スイッチ制御情報SW_Bの選択データと出力される各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bとの関係を説明するための図である。図14Bは、N−チャージ信号NCHGが有効の場合における制御を説明する図であって、ラッチされたドット形成データSIと出力される各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bとの関係を説明するための図である。
N−チャージ信号NCHGが非有効の期間とは、インクの吐出制御が行われている期間に相当する。この期間において、ロジック回路852は、第1スイッチ制御情報SW_Aの各ビットを構成する選択データに基づいて定められた第1スイッチ動作情報SD_Aと、第2スイッチ制御情報SW_Bの各ビットを構成する選択データに基づいて定められた第2スイッチ動作情報SD_Bとを、メモリ851から読み出して出力する。
N−チャージ信号NCHGが有効の期間とは、印刷期間Tの開始直後におけるピエゾ素子PZTの強制的な充電期間に相当する。この期間において、ロジック回路852は、ドット形成データSIに対応する各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bをメモリ851から読み出して出力する。この期間における各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bの内容は、波形部SS11〜SS13(複数の第1波形部)及び波形部SS21〜SS23(複数の第2波形部)に定められた複数の選択データに基づいて定められる。
<波形部SS12が最初に印加される場合>
図15は、第1中ドットの形成時におけるピエゾ素子PZTの強制的な充電動作を説明する図である。図11で説明したように、この場合、デコーダ84は、第1スイッチ制御情報SW_Aとしてスイッチ制御情報q3(データ[010])を選択し、第2スイッチ制御情報SW_Bとしてスイッチ制御情報q9(データ[000])が選択する。
図16は、第1小ドットの形成時におけるピエゾ素子PZTの強制的な充電動作を説明する図である。この場合、デコーダ84は、第1スイッチ制御情報SW_Aとしてスイッチ制御情報q1(データ[000])を選択し、第2スイッチ制御情報SW_Bとしてスイッチ制御情報q7(データ[010])を選択する。そして、期間Tncに亘ってスイッチ動作情報出力部85は、ドット形成データSIに基づいて各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bを出力する。この場合、波形部SS22が最初にピエゾ素子PZTへ印加されるので、スイッチ動作情報出力部85は、第1スイッチ動作情報SD_Aとしてデータ[0]を出力し、第2スイッチ動作情報SD_Bとしてデータ[1]を出力する。その結果、この期間Tncに亘って波形部SS21が有する最初の基準電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTが充電される。
図17は、大ドットの形成時におけるピエゾ素子PZTの強制的な充電動作を説明する図である。この場合、デコーダ84は、第1スイッチ制御情報SW_Aとしてスイッチ制御情報q5(データ[110])を選択し、第2スイッチ制御情報SW_Bとしてスイッチ制御情報q11([001])を選択する。そして、期間Tncに亘ってスイッチ動作情報出力部85は、ドット形成データSIに基づいて各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bを出力する。この場合において、第1スイッチ制御情報SW_Aの最上位ビットがデータ[1]であり、第2スイッチ制御情報SW_Bの最上位ビットがデータ[0]である。このため、スイッチ動作情報出力部85は、第1スイッチ動作情報SD_Aとしてデータ[1]を出力し、第2スイッチ動作情報SD_Bとしてデータ[0]を出力する。その結果、この期間Tncに亘って波形部SS11が有する最初の基準電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTが充電される。
図18は、ドットなしにおけるピエゾ素子PZTの強制的な充電動作を説明する図である。ドットなしの場合、デコーダ84では、第1スイッチ制御情報SW_Aとしてスイッチ制御情報q0(データ[000])が選択され、第2スイッチ制御情報SW_Bとしてスイッチ制御情報q6(データ[100])が選択される。期間Tncに亘ってスイッチ動作情報出力部85は、ドット形成データSIに基づいて各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bを出力する。すなわち、第1スイッチ動作情報SD_Aとしてデータ[0]を出力し、第2スイッチ動作情報SD_Bとしてデータ[1]を出力する。その結果、この期間Tncに亘って波形部SS21が有する最初の基準電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTが充電される。
(1)このように、第1実施形態のプリンタ1では、ピエゾ素子PZTを充電するに際して、ドット形成データSIに基づく各スイッチ動作情報SD_A,SD_Bが用いられる。これらのスイッチ動作情報SD_A,SD_Bは、第1駆動信号COM_Aにおける2番目以降の波形部SS12,SS13や第2駆動信号COM_Bにおける2番目以降の波形部SS22,SS23をも考慮して定められている。例えば、第1駆動信号COM_Aが有する波形部SS11についての選択データ(印加情報)、及び、第2駆動信号COM_Bが有する波形部SS21についての選択データが共に非印加を示すデータ[0]の場合には、波形部SS12,SS13,SS22,SS23のうち、最も先にピエゾ素子PZTへ印加される波形部を有する側の駆動信号COMが選択される。そして、N−チャージ信号NCHGが有効の期間に亘って、選択された駆動信号COMが有する波形部の基準電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加される。例えば、第1中ドットの形成時には、波形部SS12が最初にピエゾ素子PZTへ印加されるため、ピエゾ素子PZTの充電時には波形部SS11の最初の基準電圧の部分が用いられる。また、第1小ドットの形成時には、波形部SS22が最初にピエゾ素子PZTへ印加されるため、ピエゾ素子PZTの充電時には波形部SS21の最初の基準電圧の部分が用いられる。そして、このような構成を採ることにより、或る印刷期間Tにて2番目以降の波形部が最初に印加される場合であっても、その波形部と同じ基準電圧でピエゾ素子を充電することができる。このため、ピエゾ素子PZTの負担を軽減できる。ひいては、ピエゾ素子PZTの延命化を図ることができる。
前述した実施形態は、主として、液体吐出装置としてのプリンタ1を有する印刷システム100について記載されているが、その中には、液体吐出方法や液体吐出システム等の開示が含まれている。加えて、液体吐出ヘッドを制御するための制御装置の開示や、液体吐出装置や制御装置を制御するための、プログラムやコードの開示も含まれている。また、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の第1実施形態では、第1駆動信号COM_Aが3つの波形部SS11〜SS13を有し、第2駆動信号COM_Bも3つの波形部SS21〜SS23を有していた。しかし、波形部の数はこの数に限定されるものではない。各駆動信号COM_A,COM_Bが複数の波形部を有していればよい。また、第1実施形態では、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bの2種類の駆動信号を印刷期間Tに亘って同時に生成する構成を例示したが、駆動信号COMの種類は2種類に限定されるものではない。3種類以上であっても同様に実施することができる。
前述した実施形態において、N−チャージ信号NCHGによる充電期間は、N−チャージ信号の有効期間に応じて変えることができる。そして、この充電期間は、最大で波形部SS11における最初の基準電圧の生成期間Tvs(期間t1−t2,図15等を参照。)とすることができる。
第1実施形態のピエゾ素子PZTは、電位の上昇によって圧力室412dを膨張させ、電位の下降によって圧力室412dを収縮させるものであった。このピエゾ素子に関し、電位の上昇によって圧力室412dを収縮させ、電位の下降によって圧力室412dを膨張させるものを用いてもよい。また、インクを吐出させるための動作をする素子は、充放電によってインクを吐出するための動作を行うものであれば、同様な効果が得られると考えられる。
また、前述の実施形態では、液体吐出装置としてプリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
30 キャリッジ移動機構,31 キャリッジモータ,32 ガイド軸,
33 タイミングベルト,34 駆動プーリー,35 アイドラプーリー,
40 ヘッドユニット,41 ヘッド,411 ケース,411a 収容室,
412 流路ユニット,412a 流路形成板,412b 弾性板,
412c ノズルプレート,412d 圧力室,412e ノズル連通口,
412f 共通インク室,412g インク供給路,412h 支持枠,
412i 弾性膜,412j アイランド部,413 ピエゾ素子ユニット,
413a ピエゾ素子群,413b 接着用基板,413c 素子用配線基板,
50 検出器群,51 リニア式エンコーダ,60 プリンタ側コントローラ,
61 インタフェース部,62 CPU,63 メモリ,64 制御ユニット,
70 駆動信号生成回路,70A 第1駆動信号生成回路,
71A 第1波形生成回路,711A デジタルアナログ変換器,
712A 電圧増幅回路,72A 第1電流増幅回路,
721A 第1トランジスタ対,70B 第2駆動信号生成回路,
71B 第2波形生成回路,711B デジタルアナログ変換器,
712B 電圧増幅回路,72B 第2電流増幅回路,
721B 第2トランジスタ対,81A 第1シフトレジスタ,
81B 第2シフトレジスタ,81C 第3シフトレジスタ,
82A 第1ラッチ回路,82B 第2ラッチ回路,82C 第3ラッチ回路,
83 制御ロジック,84 デコーダ,85 スイッチ動作情報出力部,
86A 第1スイッチ,86B 第2スイッチ,
100 印刷システム,110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,120 表示装置,
130 入力装置,131 キーボード,132 マウス,140 記録再生装置,
141 フレキシブルディスクドライブ装置,142 CD−ROMドライブ装置,
S 用紙,CR キャリッジ,PZT ピエゾ素子,HC ヘッド制御部,
Nz ノズル,Tr1 NPN型のトランジスタ,Tr2 PNP型のトランジスタ,
CLK クロック,SI ドット形成データ,LAT ラッチ信号,
CH_A 第1チェンジ信号,CH_B 第2チェンジ信号,
NCHG N−チャージ信号,S_Tr1 制御信号,S_Tr2 制御信号,
COM 駆動信号,COM_A 第1駆動信号,COM_B 第2駆動信号,
SS11 波形部,SS12 波形部,SS13 波形部,
SS21 波形部,SS22 波形部,SS23 波形部,
PS1 第1駆動パルス,PS2 第2駆動パルス,PS3 第3駆動パルス,
PS4 第4駆動パルス,PS5 第5駆動パルス,PS6 第6駆動パルス,
SW_A 第1スイッチ制御情報,SW_B 第2スイッチ制御情報,
SD_A 第1スイッチ動作情報,SD_B 第2スイッチ動作情報,
Ith 貫通電流
Claims (12)
- (A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行う素子を複数有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する駆動信号生成部と、
(C)複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させる信号印加部と、
(D)1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示す場合に、2番目以降の第1波形部についての印加情報、及び、2番目以降の第2波形部についての印加情報に基づいて、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、選択された基準電圧の部分を印加させる充電制御部と、
(E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項1に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記充電制御部は、
前記2番目以降の第1波形部が前記2番目以降の第2波形部よりも前記素子へ先に印加される場合に、前記第1波形部側の基準電圧の部分を選択し、
前記2番目以降の第2波形部が前記2番目以降の第1波形部よりも前記素子へ先に印加される場合に、前記第2波形部側の基準電圧の部分を選択する、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記充電制御部は、
1番目の第1波形部についての印加情報と1番目の第2波形部についての印加情報の1つが印加を示す場合に、前記或る期間の最初に生成される前記基準電圧の部分であって、印加を示す波形部側の基準電圧の部分を選択する、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項1から請求項3の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記信号印加部は、
前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御するための第1スイッチと、
前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御するための第2スイッチを有し、
それぞれの前記第1波形部に対応する印加情報に基づいて定められた第1スイッチ動作情報によって前記第1スイッチを制御し、
それぞれの前記第2波形部に対応する印加情報に基づいて定められた第2スイッチ動作情報によって前記第2スイッチを制御し、
前記充電制御部は、
前記或る期間に生成される複数の前記第1波形部に対応する複数の印加情報に基づいて定められた他の第1スイッチ動作情報によって前記第1スイッチを制御し、
前記或る期間に生成される複数の前記第2波形部に対応する複数の印加情報に基づいて定められた他の第2スイッチ動作情報によって前記第2スイッチを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項4に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記信号印加部は、
前記第1スイッチ動作情報及び前記第2スイッチ動作情報を、液体の吐出量を示す複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力し、
前記充電制御部は、
前記他の第1スイッチ動作情報及び前記他の第2スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力する、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項5に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記充電制御部は、
前記他の第1スイッチ動作情報及び前記他の第2スイッチ動作情報を前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して記憶するメモリを有している、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項1から請求項6の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記駆動信号生成部は、
前記第1駆動信号を生成する第1駆動信号生成部であって、前記第1駆動信号の基となる電圧波形の第1電圧波形信号を生成する第1電圧波形信号生成部、及び、前記第1電圧波形信号の電流を増幅する第1電流増幅部を有する第1駆動信号生成部と、
前記第2駆動信号を生成する第2駆動信号生成部であって、前記第2駆動信号の基となる電圧波形の第2電圧波形信号を生成する第2電圧波形信号生成部、及び、前記第2電圧波形信号の電流を増幅する第2電流増幅部とを有する第2駆動信号生成部とを有する、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項7に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記第1電流増幅部は、
相補的に接続されたトランジスタ対によって構成され、
前記第2電流増幅部は、
相補的に接続された他のトランジスタ対によって構成されている、液体吐出ヘッドの制御装置。 - 請求項1から請求項8の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
前記素子は、
ピエゾ素子である、液体吐出ヘッドの制御装置。 - (A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行うピエゾ素子を複数有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する、駆動信号生成部であって、
前記第1駆動信号の基となる電圧波形の第1電圧波形信号を生成する第1電圧波形信号生成部、及び、相補的に接続されたトランジスタ対によって構成されて前記第1電圧波形信号の電流を増幅する第1電流増幅部を有し、前記第1駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、
前記第2駆動信号の基となる電圧波形の第2電圧波形信号を生成する第2電圧波形信号生成部、及び、相補的に接続された他のトランジスタ対によって構成されて前記第2電圧波形信号の電流を増幅する第2電流増幅部を有し、前記第2駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、
を有する駆動信号生成部と、
(C)前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御するための第1スイッチと、前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御するための第2スイッチとを有し、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させる信号印加部であって、
それぞれの前記第1波形部に対応する印加情報に基づいて定められた第1スイッチ動作情報を、液体の吐出量を示す複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第1スイッチを制御し、それぞれの前記第2波形部に対応する印加情報に基づいて定められた第2スイッチ動作情報を、液体の吐出量を示す複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第2スイッチを制御し、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させる信号印加部と、
(D)前記或る期間に生成される複数の前記第1波形部に対応する複数の印加情報に基づいて定められた他の第1スイッチ動作情報、及び、前記或る期間に生成される複数の前記第2波形部に対応する複数の印加情報に基づいて定められた他の第2スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して記憶するメモリを有し、
前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、前記他の第1スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第1スイッチを制御するとともに、前記他の第2スイッチ動作情報を、前記複数種類の吐出量情報のそれぞれに対応して出力することで前記第2スイッチを制御し、選択された基準電圧の部分を印加させる充電制御部であって、
1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示し、かつ、2番目以降の第1波形部が2番目以降の第2波形部よりも前記素子へ先に印加される場合には、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分を前記素子毎に選択する一方、1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示し、かつ、前記2番目以降の第2波形部が前記2番目以降の第1波形部よりも前記素子へ先に印加される場合には、前記或る期間の最初に生成される前記第2波形部側の基準電圧の部分を前記素子毎に選択し、
1番目の第1波形部についての印加情報と1番目の第2波形部についての印加情報の1つが印加を示す場合に、前記或る期間の最初に生成される前記基準電圧の部分であって、印加を示す波形部側の基準電圧の部分を前記素子毎に選択する、充電制御部と、
(E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置。 - (A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行う素子を複数有する液体吐出ヘッドの制御方法であって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成すること、
(C)複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させること、
(D)1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示す場合に、2番目以降の第1波形部についての印加情報、及び、2番目以降の第2波形部についての印加情報に基づいて、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、選択された基準電圧の部分を印加させること、
(E)を行う液体吐出ヘッドの制御方法。 - (A)充放電によって液体を吐出させるための動作を行うピエゾ素子を複数有する液体吐出ヘッドを制御する制御装置用のプログラムであって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すると共に、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成すること、
(C)複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部のそれぞれに対応して定められ、対応する波形部の前記素子への印加状態を示す印加情報に基づき、複数の前記第1波形部と複数の前記第2波形部から必要なものを前記素子へ印加させること、
(D)1番目の第1波形部についての印加情報、及び、1番目の第2波形部についての印加情報が共に非印加を示す場合に、2番目以降の第1波形部についての印加情報、及び、2番目以降の第2波形部についての印加情報に基づいて、前記或る期間の最初に生成される前記第1波形部側の基準電圧の部分と前記第2波形部側の基準電圧の部分の何れかを前記素子毎に選択し、複数の前記素子を強制的に充電させるための強制充電信号で規定される期間に亘って、選択された基準電圧の部分を印加させること、
(E)を前記制御装置に行わせるプログラム。
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