JP4866513B2 - 電話ボックス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話ボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話は、電波の届く範囲であれば、場所を選ばず送受信することができ、人々は、場所を問わず、携帯電話を使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話から発生する電磁波は、精密電子機器、医療機器等に誤作動を起こす虞れがあった。
そこで、本発明は、携帯電話から発生する電磁波(0.3 GHz〜30GHzのマイクロ波)が、精密電子機器や医療機器等に誤作動を起こす虞れのない電話ボックスを提供することを目的とする。また、パチンコ店やゲームセンター等の騒音の激しい場所でも、騒音を気にせず、携帯電話で話すことができる電話ボックスを提供することを他の目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る電話ボックスは、電磁シールド層を有する壁面にて形成された開閉自在な箱体を、支持部材にて保持して床に立設した電話ボックスであって、上記箱体が、上記支持部材に直接保持されると共に天井壁面・奥壁面・左右両側壁面及び半円形切欠部を有する底壁面とから成る箱本体と、該箱本体の上記左右両側壁面のいずれか一方の前縁に開閉可能に枢着されると共に天井壁面・前壁面・左右両側壁面及び半円形切欠部を有する底壁面とから成る蓋体と、から箱体が構成され、該蓋体の閉状態で人の身体が上記両切欠部にて形成された円形孔部に挿入状として、上半身が上記箱体内に包囲されるように構成されているものである。
【0005】
また、携帯電話の送受信を可能にするアンテナを備えたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0007】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す。電磁シールド層1を有する壁面にて形成された開閉自在な箱体2が、支持部材3にて保持されて床に立設される。
支持部材3は、金属又は樹脂から成る。
【0008】
図2に示すように、電磁シールド層1は、電話ボックス本体2aの内面に固着される板状の電磁波吸収体1a、及び、シールド塗装1bを有する。電磁波吸収体1aは、フェライト、ゴムにフェライトを混入したもの、カーボン含有グラスウール、合成ゴムにカーボニル鉄を分散させたもの等から成る。シールド塗装1bは、ゴムにフェライト(例えば、Mn−Zn系フェライト、Mg−Zn系フェライト)を混入したものや、ゴムに炭粒を混入したもの等から成る。
【0009】
電話ボックス本体2aは、金属又は樹脂から成る。この電話ボックス本体2aは、内部からの携帯電話K(図1参照)の電磁波を遮断するとともに、外部からの騒音を遮断する効果がある。
【0010】
図1に戻って、箱体2は、支持部材3に直接保持されると共に天井壁面4・奥壁面5・左右両側壁面6,7及び半円形切欠部8aを有する底壁面8とから成る箱本体9と、箱本体9の左側壁面6の前縁に開閉可能に枢着されると共に天井壁面10・前壁面11・左右両側壁面12,13及び半円形切欠部14aを有する底壁面14とから成る蓋体15と、から構成される。蓋体15は、プラスチック、ガラス等から成る窓部21を有し、電話ボックスの中で電話する人は、外部を見ることができる。窓部21には、電磁波を遮断するために図示省略の金属製の網が付設されている。
【0011】
図1及び図3に示すように、この電話ボックスは、蓋体15の閉状態で人の身体Mが両切欠部8a,14aにて形成された円形孔部に挿入状として、上半身が箱体2内に包囲されるように構成されている。箱本体9は、前端縁に沿って箱体2の気密性を保持するクッション材20を有する。また、蓋体15は、後端縁に沿って箱体2の気密性を保持するクッション材20を有する。
16は、携帯電話Kの送受信を可能にするアンテナを示す。すなわち、アンテナ16を付設することによって、携帯電話Kの送受信性能は向上する。
【0012】
図4は、箱体2と支持部材3とを分解した状態を示す。箱体2は、左右両側壁面6,7(図1参照)の後端縁に、高さ調節用の複数個の孔部18…を縦方向に所定間隔Wにて有する。支持部材3は、これらの箱体2の孔部18…と対応する所定間隔Wにて、複数個の孔部19…を縦方向に有する。
【0013】
箱体2の孔部18…と支持部材3の孔部19…のうち少なくとも1個ずつを対応させて、例えばピン(図示省略)にて、箱体2と支持部材3とを連結・固定することにより、電話ボックス全体の高さを調節することができる。箱体2と支持部材3とは分解可能なので、分解状態として容易に運搬することができる。
【0014】
図5は、本発明と関係が深い参考例を示す。すなわち、この電話ボックスは、電磁シールド層1を有する周囲壁17…にて包囲される。電磁シールド層1は、周囲壁17の外面側に設けられる。
【0015】
図6及び図7は、第の実施の形態を示す。すなわち、22は、音を吸収する緩衝材(例えば、グラスウール)を示す。
この電磁シールド層1は、孔23…があいたパンチングメタルから成る。孔23…によって、箱体2内部の音が反響するのが抑えられるとともに、電磁波が反射されて減少する。
【0016】
なお、本発明は、設計変更自在であって、例えば、電磁波吸収体1aを電話ボックス本体2aの外面に固着するも良い。また、電磁波吸収体1aは、粉末状として、樹脂性の電話ボックス本体2aの素材に混合しても良い。また、電磁シールド層1が、電磁波吸収体1a又はシールド塗装1bの一方のみから成るも良い。また、電磁シールド層1が、金属製の網状体から成るも良い。また、電磁シールド層1が、電磁波吸収体1a及びパンチングメタルから成るも良く、電磁波吸収体1a及び金属製の網状体から成るも良い。
【0017】
また、蓋体15を、右側壁面7の前縁に枢着するも良い。また、クッション材20は、省略可能である。また、窓部21に金属製の網を付設する代わりに、窓部21の表面に、金属成分の入った塗料で網状の模様を印刷するも良い。また、窓部21を省略して、箱体2の内部に照明を設けるも良い。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0019】
(請求項1によれば)人の身体Mと、電話ボックスとの間の隙間がなくなるか、もしくは、小さくて済むので、電話ボックスの外部に漏れる電磁波をより少なくすることができる。また、電話ボックスを使用する人の下半身が箱体2から出ているので、解放感がある。また、換気性も良い。また、高さ方向全体にわたって壁面で包囲する場合と比較して、材料費が安くて済む。
【0020】
(請求項2によれば)電話ボックスの外部と、携帯電話Kの送受信を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態を示す説明斜視図である。
【図2】 要部断面拡大図である。
【図3】 断面平面図である。
【図4】 分解側面図である。
【図5】 本発明と関係が深い参考例を示す斜視図である。
【図6】 第の実施の形態を示す要部断面拡大図である。
【図7】 説明図である。
【符号の説明】
1 電磁シールド層
2 箱体
3 支持部材
4 天井壁面
5 奥壁面
6 左側壁面
7 右側壁面
8 底壁面
8a (半円形)切欠部
9 箱本体
10 天井壁面
11 前壁面
12 左側壁面
13 右側壁面
14 底壁面
14a (半円形)切欠部
15 蓋体
16 アンテナ
17 周囲壁
K 携帯電話
M 人の身

Claims (2)

  1. 電磁シールド層(1)を有する壁面にて形成された開閉自在な箱体(2)を、支持部材(3)にて保持して床に立設した電話ボックスであって、
    上記箱体(2)が、上記支持部材(3)に直接保持されると共に天井壁面(4)・奥壁面(5)・左右両側壁面(6)(7)及び半円形切欠部(8a)を有する底壁面(8)とから成る箱本体(9)と、該箱本体(9)の上記左右両側壁面(6)(7)のいずれか一方の前縁に開閉可能に枢着されると共に天井壁面(10)・前壁面(11)・左右両側壁面(12)(13)及び半円形切欠部(14a)を有する底壁面(14)とから成る蓋体(15)と、から構成され、該蓋体(15)の閉状態で人の身体(M)が上記両切欠部(8a)(14a)にて形成された円形孔部に挿入状として、上半身が上記箱体(2)内に包囲されるように構成されていることを特徴とする電話ボックス。
  2. 携帯電話(K)の送受信を可能にするアンテナ(16)を備えた請求項1記載の電話ボックス。
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