JP4865981B2 - 検出器応答プロフィールの境界を決定し、かつプロセスを制御するための方法および装置 - Google Patents

検出器応答プロフィールの境界を決定し、かつプロセスを制御するための方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4865981B2
JP4865981B2 JP2002525467A JP2002525467A JP4865981B2 JP 4865981 B2 JP4865981 B2 JP 4865981B2 JP 2002525467 A JP2002525467 A JP 2002525467A JP 2002525467 A JP2002525467 A JP 2002525467A JP 4865981 B2 JP4865981 B2 JP 4865981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peak
slope
point
data point
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002525467A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004508566A (ja
Inventor
ゴレンスタイン,マーク・ブイ
Original Assignee
ウォーターズ・テクノロジーズ・コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ウォーターズ・テクノロジーズ・コーポレーション filed Critical ウォーターズ・テクノロジーズ・コーポレーション
Publication of JP2004508566A publication Critical patent/JP2004508566A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4865981B2 publication Critical patent/JP4865981B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/80Fraction collectors
    • G01N30/82Automatic means therefor
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8603Signal analysis with integration or differentiation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8603Signal analysis with integration or differentiation
    • G01N30/861Differentiation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8627Slopes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8631Peaks
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8631Peaks
    • G01N30/8634Peak quality criteria
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8641Baseline

Description

【0001】
[発明の分野]
本発明は、検出器を対象とし、より具体的には、検出器応答プロフィールの境界を決定するための方法および装置を対象とする。
【0002】
[発明の背景]
検出器およびセンサは、分子、材料、化学物質、物体の存在または不在、あるいは検出器の周囲または検出器と接触している環境の物理パラメータの変化を決定するために、産業界と研究において使用される。たとえば、温度計は、温度の変化を感知する。時間の経過にわたって見た場合、度の単位の値を有する1つの変数である温度は、秒、分、または年で測定された第2変数である時間になぞらえることができる。これらの変数は、グラフにするまたはプロットすることができる。
【0003】
本明細書で使用するように、「検出器」という用語を使用して、分子の存在または不在、あるいは器具または装置と接触している環境の物理パラメータの変化に応答して信号を生成する、あらゆる器具または装置を指す。産業界および研究に使用される一般的な検出器には、吸光度検出器、蛍光検出器、質量分析検出器、化学ルミネセンス検出器、屈折率測定検出器、ビスコメトリー検出器、放射検出器、および温度計が含まれる。
【0004】
本明細書で使用するように、「プロフィール」という語は、電子形態であるか印刷形態であるかにかかわらず、データ点の間に引かれた線を通常有するデータ点のプロットの表示を指す。「プロット」は、電子形態または印刷形態である、一連のデータ点のグラフによる編成を指す。そのようなプロットは、一般に、X軸とY軸の上に提示され、各軸は、1つの変数を表す。通常、検出器は、一様なサンプル・レートで応答を測定する。したがって、隣接するデータ点の時間差は一定であり、サンプル周期と呼ばれる。通常、検出器のデータ点のプロットは、活動に関連しないデータ点を有し、これは、一定の読取りまたは一定の勾配となる。これらの一定の読取りは、活動または変化のないことを表し、基線と呼ばれる。検出器の周囲の環境の変化は、プロットのプロフィールを変化させ、「ピーク」または「谷」を生成する。本明細書で使用するように、「ピーク」という語は、プロフィールのあらゆる変化を指し、上方に突出してプロットされたか、または下方に突出してプロットされたかに関係しない。プロットが上方または下方を向いているかは、選択事項であり、本議論は、明瞭化の便宜上、それぞれをピークとして扱う。プロットとプロフィールという語は、本明細書で使用するように、視覚的に認識される表示に限定されることを意図していない。むしろ、この語は、情報を表すために、データ点を管理または処理する方法を示すために使用される。
【0005】
クロマトグラフィは、固定相に対する分子の特有または非特有の結合に基づいた分離の科学である。本発明の態様は、ガス・クロマトグラフィと液体クロマトグラフィに特別に応用される。液体クロマトグラフィでは、当該の1つまたは複数の組成物を所有する液体は、固体相を通って運ばれる。組成物は、異なる時間に固体相から溶離して、検出器によって測定される1つまたは複数の物理パラメータに変化を生じさせる。これらの変化は、時間の経過にわたってプロットされ、そのようなグラフ表示は、クロマトグラフとして知られる。クロマトグラフは、通常、分離された化合物に対応するピークを提示する。化合物を含んでいる液体を、容器か他のプロセスに向けることがしばしば望ましい。たとえば、吸光度によって決定された化合物を含んでいる液体を質量分析計に向けて、分子量を決定することが有用である可能性がある。また、分離されたピークを確定する液体を収集バイアルに収集することが有用である可能性がある。これは、「分画収集」として知られた作業である。したがって、クロマトグラフ計測器は、しばしば、共通の流れから化合物を誘導するためのバルブを装備する。
【0006】
ピーク高さとピーク面積の2つの応答ファクタを獲得するために、ピークを分析することが実用的であると認識されている。これらのファクタのそれぞれは、カラム上に注入された材料の量に比例する応答を与える。しかし、高さと面積は、ピークの基礎をなす基線と、ピークの開始時間および終了時間とが既知であるときのみ、獲得することができる。理想的には、クロマトグラムは、一連のピークからなり、すべての対は、基線の領域によって分離される。これらのピークは、基線解析ピークと呼ばれる。しかし、クロマトグラフは、複雑であることがある。化合物からのピークは、ピークのクラスタの内部に出現する、または他のピークと融合する、あるいは明確なピークとしてではなく、肩として出現する可能性がある。
【0007】
基線解析ピークの場合、ピークの境界は、ピークの基線の開始時間および終了時間と見なされる。開始時間は、「リフトオフ」としても知られ、ピークが、基線応答より上に始めて出現するときである。終了時間は、「タッチダウン」としても知られ、ピーク応答が、基線応答と一致するようになるときである。これらの時間は、ピークの下に引かれる基線を決定し、基線は、高さと面積を決定するために必要である。統合アルゴリズムを含むソフトウエアなど、適切なソフトウエアを装備したコンピュータで、高さと面積を決定するのが有効である。統合アルゴリズムが有効であるように、高さが変動しかつ形状が非対称であるピークについて、リフトオフとタッチダウンを精確かつ再現可能なように、決定しなければならない。
【0008】
残念ながら、「リフトオフ」と「タッチダウン」の時間は、ピークの高さに依存する。ピークの高さが変化すると、「リフトオフ」と「タッチダウン」の位置も変化する。ピークが高くなると、これらの点は、さらに離れるようになる。したがって、ピーク高さに対する依存性は、望ましくないが、その理由は、従事者が、妥協値を見つけること、またはピーク高さが変化する際に値を変化させることを必要とするからである。さらに、従来の技術の方法を使用すると、結果が、基線の勾配に依存する。基線の勾配が変化する場合、「リフトオフ」と「タッチダウン」の位置も変化する。基線の勾配に対するこの依存性に付随する問題は、ピークが小さい場合、重大になる。ピークが小さい場合、正の勾配は、より早く生じる開始時間と終了時間をもたらし、負の勾配は、より遅く生じる開始時間と終了時間をもたらす。
【0009】
クラスタの場合、基線開始時間は、クラスタの第1ピークのリフトオフ時間であり、基線終了時間は、クラスタの最終ピークのタッチダウン時間である。それらのリフト・オフ点とタッチ・ダウン点は、高さと分解能が変動しかつ形状が非対称である隣接ピークが存在する状態で、決定されなければならない。
【0010】
リフトオフとタッチダウンが確立された後、次のステップは、クラスタのピーク間の境界を決定することである。谷が1対のピークを分離する場合、境界の決定は、直接的である。谷は、ピーク頂点間の極小値である。谷の最小値の点は、境界であり、先行ピークの終了時間と、後続ピークの開始時間とを確定する。
【0011】
肩に対する適切なピーク境界の識別は、より困難な問題である。肩は、十分に低い分解能で、2つのピークが共溶離するときに生じ、したがって、ピーク頂点間に谷は存在しない。肩は、主ピークから分離して検出することができないが、その理由は、肩と主ピークを分離する谷点が存在しないからである。さらに、肩の頂点が識別される場合でも、隣接ピークから肩の境界を画定する明確な手段は存在しない。主ピークと肩の境界は、画定が困難であり、従来の技術の範囲内では、隣接ピークから肩の境界を規定する承認された方法は存在しない。
【0012】
リフトオフとタッチダウンの精確で信頼性のある決定は、精確で信頼性のある定量化には不可欠である。リフトオフとタッチダウンは、基線を確立し、基線は、ピーク高さとピーク面積のその後のすべての決定に影響を与える。基線の決定が誤りである、または再現可能でない場合、精度が損なわれる。
【0013】
分画収集に関するデータ分析の問題は、ピークの境界を決定しなければならないという点で、定量化について判明した問題と同様である。しかし、分画収集は、実時間という性質のために、実時間で動作するアルゴリズムを必要とする。分画収集は、ピークの集中度が検出器を飽和させるほど高いことがあるなど、広範な状況に確実に対処することができなければならない。
【0014】
分画収集アルゴリズムの目的は、バルブを開く時間と閉じる時間を識別することである。分画収集では、材料の100パーセントを回収することを望む可能性があり、またはピークの中心において最も集中した材料を採取することのみを望む可能性がある。100パーセントの回収を達成するために、リフトオフ時またはその近傍で採取バルブを開き、タッチダウン時またはその近傍で閉じるべきである。ピークの中心において採取することを望む場合、採取バルブをより遅く開き、より早く閉じることが必要である。堅牢な分画収集アルゴリズムは、ピークの様々な特徴を、再現可能なように実時間で識別することができなければならない。
【0015】
分画収集の最も簡単な既知の方式は、応答閾値上で採取を開始することであるが、この従来の技術の方法は、すべての応答が閾値より下にあるような、低レベルのピークを採取しないことになる。閾値を下げれば、より低レベルのピークを検出することになるが、不安定な基線は、クラスタ全体を採取する、または失う可能性がある。
【0016】
分画収集のための従来の技術の他の手法は、勾配閾値上で採取を開始する。これは、応答閾値に対する改良であるが、不安定な基線上に低レベルのピークがある状態で、依然として、予測不可能な結果が生じる可能性がある。勾配閾値に付随する他の問題は、ピーク高さと勾配閾値との相互作用のために生じる。勾配閾値の所与の値に対して、採取されるピークの分画は、ピーク高さが降下するにつれて、減少する。所与のピーク高さに対して、採取されるピークの分画は、閾値が上昇するにつれて、減少する。分画を採取するために勾配閾値を使用することに付随するさらなる問題は、この方法を使用して、肩を別々に収集することができないことである。
【0017】
[発明の概要]
本発明は、ピークを識別し、かつそれらのピークの境界と、クロマトグラム内の複数ピークと複数の肩との境界とを決定するための改良した方法および装置を提供する。方法および装置は、定量化のために、これらのピークの境界のより精確な識別と決定とを実施する。また、方法および装置は、分画収集のために、これらのピークの境界の実時間の識別と決定とを実施する。検出器応答プロフィールの境界を使用して、プロセスを制御する。該制御には、液体の流れを誘導すること、加熱または冷却を制御すること、化学反応の過程を変更することなどを含む。また、これらの境界を使用して、境界間のプロフィールの面積の計算など、プロフィールに関する定量化情報を抽出することもできる。
【0018】
本発明の実施形態は、検出器応答プロフィール内におけるピークの境界を決定するための方法および装置を対象とする。プロフィールは、X軸とY軸の上にグラフとしてプロットされたデータ点を備える。X軸は第1変数を表し、Y軸は第2変数を表し、各変数は値を有する。データ点のそれぞれにおけるプロットは、勾配を有する。一定値から逸脱する勾配を有するデータ点は、ピークを確定し、一定値を備える勾配を有するデータ点は、基線を確定する。
【0019】
本発明の方法は、頂点と2つの側とを有するピークの存在を決定するステップを含む。該方法は、ピークの頂点の一方の側にある複数のデータ点から第1データ点を選択し、かつ第1データ点を含んでいる側とは反対側の前記ピークの側にある複数のデータ点から第2データ点を選択するステップをさらに含む。第1データ点と第2データ点は、1つまたは複数の遠位データ点を有するプロット上に位置を有する。遠位データ点は、頂点からさらに移される(remove from)。1つまたは複数の近位データ点は、頂点により近いか、または頂点にある。第1データ点におけるプロットは、第1勾配を有し、第2データ点におけるプロットは、第2勾配を有する。
【0020】
本方法は、第1勾配および第2勾配と、そのような第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配とを比較するステップをさらに含む。第1勾配と第2勾配が、そのような第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配に両方とも等しい場合、またはそのような第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配の選択値の範囲内に両方ともある場合、そのような第1データ点と第2データ点は、基線であり、そのような第1データ点と第2データ点は、ピークの境界を確定する。それに応じて、プロセスは終了する。
【0021】
第1勾配と第2勾配が、第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配とは異なる値を有する場合、1つの遠位データ点が選択され、選択した遠位データ点におけるプロットの勾配が、決定される。この遠位データ点が、第1データ点と、頂点の同じ側にある場合、この遠位データ点は、新しい第1データ点になる。この遠位データ点が、第2データ点と、頂点の同じ側にある場合、この遠位データ点は、新しい第2データ点になる。次いで、この方法は、先行ステップに戻り、これらの2つの点における勾配と、これらの2つの点を結ぶ線の勾配とを比較する。
【0022】
そのような遠位データ点におけるプロットの勾配が、遠位データ点の間に延びる線に等しい、または選択値の範囲内にあるようになるまで、プロセスを反復する。そのようなデータ点は、基線を規定し、かつピークの境界を規定する、基線データ点である。
【0023】
一実施形態では、遠位データ点は、第1データ点または第2データ点に近接した遠位データ点として選択される。該第1データ点または第2データ点は、第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配から、最大の逸脱を示す勾配を有する。
【0024】
ピークは、プロットの2次導関数を計算して、2次導関数プロットを形成し、かつ2次導関数プロットの最小値を識別することによって決定される。2次導関数プロットの最小値は、プロットのピークの頂点に対応する。
【0025】
本発明の方法は、ピークが、導管を流れる化学実体に対応し、導管が、化学実体を他の導管、容器、またはベントに向けることができる1つまたは複数のバルブを有するという応用分野を有する。ピーク境界の決定により、1つまたは複数のバルブを開けるステップが、より優れた精度と再現性で、前記化学実体を他の導管、容器、またはベントに向けることが可能になる。
【0026】
本発明の方法の他の実施形態は、検出器応答プロフィールを処理するための装置を備える。プロフィールは、X軸とY軸の上にグラフとしてプロットされたデータ点のプロットを備える。X軸は第1変数を表し、Y軸は第2変数を表し、各変数は値を有する。データ点のそれぞれにおけるプロットは、勾配を有し、一定値から逸脱する勾配を有するデータ点は、ピークを確定し、一定値を有する勾配を有するデータ点は、基線を確定する。
【0027】
本発明の方法はさらに、ピークの境界を識別するための計算手段を有する装置を備える。該計算手段は、頂点と2つの側を有するピークの存在を決定する。該計算手段は、ピークの頂点の一方の側にある複数のデータ点から第1データ点を選択し、第1データ点を含んでいる側とは反対側のピークの側にある複数のデータ点から第2データ点を選択する。第1データ点と第2データ点は、1つまたは複数の遠位データ点を有するプロット上に位置を有する。遠位データ点は、頂点からさらに移され、1つまたは複数の近位データ点は、頂点により近いか、または頂点にある。第1データ点におけるプロットは第1勾配を有し、第2データ点におけるプロットは第2勾配を有する。
【0028】
該計算手段は、第1勾配および第2勾配と、そのような第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配とを比較する。第1データ点と第2データ点におけるプロットの勾配が、そのような点の間に延びる線の勾配に等しい場合、または選択値の範囲内にある場合、そのような点は基線データ点であり、そのような点はピークの境界を確定する。それに応じて、プロセスは終了する。
【0029】
第1勾配と第2勾配が、第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配あるいは選択された値とは異なる値を有する場合、計算手段は、1つの遠位データ点を選択し、選択した遠位データ点におけるプロットの勾配を決定する。この遠位データ点が、第1データ点と、頂点の同じ側にある場合、この遠位データ点は、新しい第1データ点になる。この遠位データ点が、第2データ点と、頂点の同じ側にある場合、この遠位データ点は、新しい第2データ点になる。上記計算手段は、先行ステップに戻り、これらの2つの点における勾配と、これらの2つの点を結ぶ線の勾配とを比較する。
【0030】
そのような勾配が、選択値に等しくない、または選択値の範囲内にない場合、そのような遠位データ点におけるプロットの勾配が、そのような遠位データ点の間に延びる線に等しい、または選択値の範囲内にあるようになるまで、計算手段は、先行段落のステップを反復する。そのようなデータ点は、基線を確定する基線データ点であり、そのようなデータ点は、前記ピークの境界を確定する。
【0031】
本装置の計算手段は、第1データ点または第2データ点に近接した遠位データ点として、遠位データ点を選択する。第1データ点または第2データ点は、第1データ点と第2データ点の間に延びる線の勾配から最大の逸脱を示す勾配を有する。
【0032】
本装置の計算手段は、プロットの2次導関数を計算して、2次導関数プロットを形成し、かつ2次導関数プロットの最小値を識別することによって、ピークの存在を決定する。2次導関数プロットの最小値は、プロットのピークの頂点に対応する。
【0033】
本発明の装置は、例示的なクロマトグラフ計測器であり、前記検出器応答プロフィールは、クロマトグラムである。計算手段は、上記の方式で実施するようにプログラムされたコンピュータまたはプロセッサ・ユニットを備えることができる。
【0034】
例示的な実施形態では、装置は、1つまたは複数の導管と、制御手段と、バルブとを備える。ピークは、1つまたは複数のバルブを有する導管の1つを流れる化学実体に対応し、これらバルブは、化学実体を、他の導管、容器、またはベントに向けることができる。バルブ制御手段は、ピークに対応する信号を受信するために、計算手段と通信している。バルブ制御手段は、バルブを開けるまたは閉じるため計算手段からの信号に応答して、1つまたは複数のバルブを開けて、化学実体を他の導管、容器、またはベント内に向ける。バルブ制御手段は、計算手段として、他のコンピュータまたはプロセッサ・ユニット、あるいは同じコンピュータまたはプロセッサ・ユニットを備えることが可能である。
【0035】
本発明の他の実施形態は、検出器応答プロフィールのピークの存在を決定するための方法および装置を対象とする。再び、プロフィールは、X軸とY軸の上にグラフとしてプロットされたデータ点のプロットを備える。X軸は第1変数を表し、Y軸は第2変数を表し、各変数は値を有する。データ点のそれぞれにおけるプロットは、勾配を有し、一定値から逸脱する勾配を有するデータ点は、ピークを確定し、一定値を有する勾配を有するデータ点は、基線を確定する。該方法は、プロットの2次導関数を計算して、2次導関数プロットを形成し、かつ2次導関数プロットの最小値を識別するステップを備え、装置は、プロットの2次導関数を計算して、2次導関数プロットを形成し、かつ2次導関数プロットの最小値を識別するための計算手段を備える。2次導関数プロットの最小値は、プロットのピークの頂点に対応する。
【0036】
本発明の他の実施形態は、肩付きピークと隣接ピークとの境界を画定するための一点接線法を対象とする。この方法には、2つの実施法がある。頂点方法は、頂点上の点から、頂点の下降勾配側にある下降側点までの線を結ぶステップを備える。下降側点におけるプロフィールの勾配は、線の勾配に等しい。線は、接点において、ピーク・プロフィールに接する。この他の実施形態では、接点を見つけるためのアルゴリズムは、直接的である。初期線は、頂点と下降勾配変曲点を結ぶ。頂点上の点は、固定されたままであるが、変曲点上の点は、サンプル点だけ頂点サンプル点から遠ざけられる。点が遠ざかる際に、線の勾配はより大きくなり、接点における勾配は減少する。線の勾配が、接点における勾配に等しいか、またはそれより大きいとき、線は固定される。
【0037】
変曲点法は、上昇勾配変曲点上の点から頂点の下降勾配側にある下降側変曲点まで線を接続するステップを備える。下降側点におけるプロフィールの勾配は、線の勾配に等しい。線は、接点において、ピーク・プロフィールに接する。この他の実施形態では、接点を見つけるためのアルゴリズムは、直接的である。初期線は、上昇勾配変曲点と下降勾配変曲点を結ぶ。上昇勾配変曲点上の点は、固定されたままであるが、下降勾配変曲点上の点は、サンプル点だけ頂点サンプル点から遠ざけられる。点が遠ざかる際に、線の勾配はより大きくなり、接点における勾配は減少する。線の勾配が、接点における勾配に等しいか、またはそれより大きいとき、線は固定される。
【0038】
本発明の特徴には、基礎をなす基線の勾配に依存せず、かつピークの高さに依存しないピークを特定することができる方法と装置を提供することが含まれる。本発明の上記および他の特徴と利点は、添付の図面と関連して取り入れた例示的な実施形態の以下の詳細な記述から、より完全に理解されるであろう。
【0039】
[発明の詳細な説明]
本発明の実施形態が、産業界の応用分野と、ならびにプロセス制御の応用分野とを対象とすることを理解して、クロマトグラフィの応用に関して、本発明を詳細に記述する。
【0040】
ピーク高さとピーク面積の2つの応答ファクタを獲得するために、クロマトグラフのピークを分析することが、実用的であると認識されている。これらのファクタのそれぞれは、クロマトグラフィ・カラム上に注入された材料の量に比例する応答を与える。しかし、クロマトグラフ・ピークの高さと面積は、ピークの基礎となる基線が既知であり、かつピークの開始時間と終了時間を確認することができるときのみ、獲得することができる。
【0041】
隔離されたピークと、ピーク・クラスタと、ピーク肩の境界とについて、リフトオフ点とタッチダウン点の識別をより精確に決定することができることが、本開示の範囲内で予期される。ピーク肩の境界の検出をより精確に決定することができ、かつこの精確な決定により、より精密な分画収集を可能にすることができることが、本開示の範囲内でさらに予期される。
【0042】
隔離されたピークの分析では、本発明の方法は、従来の技術と同様に、端点がクロマトグラフ・ピーク上の2つの点を結ぶ直線を見つける。2つの点は、リフトオフ点とタッチダウン点であり、直線は、ピークのための基線である。
【0043】
クロマトグラフ・ピークの頂点は、曲率の極小値である。2次導関数は、各点におけるプロフィールの曲率を時間について測定する。本発明の方法では、2次導関数の極小値を使用して、ピークを検出し、ピークの頂点を特定する。2次導関数を使用することによるピークの検出により、ピークが肩付きのときでも、検出が可能になる。2次導関数の極小値を見つけることによって、肩の頂点を検出し、特定することができる。本発明の方法は、検出が有効であるように、極小値における2次導関数の大きさが、閾値より大きいことを必要とする。ピークの頂点を広げている上昇勾配と下降勾配の範囲内には、常に2つの変曲点が存在する。これらの変曲点は、正の曲率と負の曲率の遷移を表す。図1Aに示したように、これらの変曲点103は、隔離されたガウス型ピーク(ガウシアン・ピーク)の上に示される。ピーク101の頂点が示されている。図1Bを参照すると、ピーク101の2次導関数の対応する最小値105が示されている。最大の大きさの2次導関数を有する点は、ピーク頂点に対応する。図1Aの変曲点103は、図1Bの2次導関数のゼロ交差107に対応する。図1Aと1Bには、正の2次導関数の極大値109も示されている。
【0044】
融合されたピークを含むクロマトグラムには、容易には明らかでないが、頂点と変曲点が存在する。図2Aには、隔離されたピーク201と、2ピーク・クラスタ203と、肩を有する2ピーク・クラスタ205とが示されている。図2Bは、各ピークについて、2次導関数209と、閾値線208と、極大値207とを示す。2次導関数の符号は、極大値207がピーク頂点に対応するように、変化される。本発明の方法は、本明細書に後述するように、クロマトグラムの2次導関数を獲得し、次いで2次導関数の負の極大値を特定することによって、ピークを検出する。2次導関数プロフィールの負の極大値が特定されたとき、2つの隣接するゼロ交差点は、そのピークに関連する変曲点を識別する。変曲点は、本発明の方法では、以下で記述する2点接線法を使用してピーク基線を見つけるために使用される。
【0045】
2点接線法は、2点間に引かれた試行基線で開始される。例示的な実施形態では、1点は上昇勾配上にあり、1点は下降勾配上にあり、どちらも、実際の基線より上にある。2次導関数の頂点を見つけ、この頂点に関連する変曲点を見つけることにより、これらの点が決定される。試行基線は、これらの2点を結ぶ直線である。この直線は、最終的な基線ではないが、本発明の方法は、これらの点とこの直線を、最終基線の初期近似として使用する。
【0046】
本発明の方法の範囲内において、初期基線から開始し、基線の最終最良推定に到達するアルゴリズムを使用する。該アルゴリズムは、点の最終対が基線であるように、端点を徐々に分離する。本発明の方法では、勾配閾値が、点の最終対を決定する。2点接線方法は、この閾値をゼロに等しく設定する。アルゴリズムは、変曲点を結ぶ点の初期対を取り、それらの点に対し、以下の方法を適用する。
【0047】
1)ピーク・プロフィールの勾配を、線の2つの端点において決定する。これらの点を結ぶ線の勾配を決定する。
2)2つの差を形成する。第1差は、第1端点における上昇勾配上のピーク勾配間の差から線の勾配を減算したものである。第2差は、最終端点における下降勾配上のピーク勾配間の差から線の勾配を減算したものである。初期推定では、これらの差は両方とも正である。
3)より大きい差を有する端点を識別する。その差がゼロより大きい場合、その点は、1つのサンプル点だけ外側に移動され、そして方法は、ステップ4で続行される。差がゼロより小さい場合、調節はさらには行われない。点決定プロセスは、終了する。ここで、基線の開始時間と終了時間が、最終的な2点として決定される。
4)2つの新しい点が、新しい基線を決定する。
5)ステップ1に戻る。
【0048】
本発明の方法の範囲内において使用される上記のアルゴリズムの適用を、図3Aから図3Fに示す。図3Aを参照すると、頂点の上昇勾配上の点302と頂点の下降勾配上の点304である2つの変曲点を結ぶ線301が引かれている。線は、上昇勾配角303と下降勾配角305を生成する。上昇勾配点302は、より大きい角度の頂点である。各角度は、線301の勾配と、線301が結ぶ点におけるプロフィールの勾配との差に関係する。図3Bに示したように、点の新しい対が選択される。上昇勾配点302は、より小さい勾配差を有するので、保持される。新しい下降勾配点307が選択され、新しい線308が、2点を結ぶ。点の間の時間差は、1サンプル周期に相当する。図3Cに示したように、下降勾配上の勾配差は、依然としてより大きく、したがって、新しい下降勾配点309は、再度下方に移動される。図3Dに示したように、勾配差は、ここでは上昇勾配側でより小さく、したがって新しい上昇勾配点310が選択される。図3Eを参照すると、新しい下降勾配点311が選択され、この方法は、勾配差がゼロになるような時間まで、続行される。図3Fは、引かれたすべての線と、結果的な最終基線とを示す。最終基線は、最終端点312の間に引かれる。これらの点は、定量化のためのピーク境界も決定する。
【0049】
この上記の手続きの効果は、基線が、その端点においてピークに接するように、最短の基線を選択することである。基線は、数学的にまたは検出器のドリフトの結果としてデータに加えられたあらゆる勾配にも依存しない。基線は、ピークの高さに関係なく、同じ勾配を有する。最終基線の点の分離距離は、高さが減少すると、減少するが、この減少は、ピークのより少ない部分が、基線雑音より上にあるということを反映するだけである。従来の技術とは異なり、端点における勾配は、別々にではなく、同時に考慮される。
【0050】
図4A、図4B、および図4Cは、本発明の方法のアルゴリズムを使用して獲得された結果と、従来の技術を使用して獲得された結果の対比を示す。図4A、図4B、および図4Cに示したように、従来の技術の方法を使用して獲得された値401が示されている。リフト・オフ時間とタッチダウン時間は、共により近くなり、基線より著しく上に上昇する。対照的に、2点接線法を使用して導出された値402は、基線内にある開始時間と終了時間を識別する。リフトオフとタッチダウンの溶離時間は、ピーク高さが減少するにつれて、ピークのより少ない部分が、基線雑音より上にあるということを反映して、共にいくらか移動する。
【0051】
図5Aと図5Bは、本発明の方法を使用して獲得された結果が、基礎となる基線勾配に依存しないことを示す。図5Aは、1AU(吸光度単位)ピークについて決定された基線を示す。図5Bは、接線条件が満たされる様子を示す。図5Cは、勾配付き基線をシミュレーションし、これは、各点に傾斜を追加することによって達成される。本発明の方法のアルゴリズムをそのようなピークに適用することにより、同じ点の間に引かれた基線がもたらされ、したがって、ピーク高さとピーク面積は、数値的に同じ値になる。基準線が2つの勾配条件を同時に満たす要件は、開始点と終了点が、基礎となる基線の勾配に依存しないように、基準線を確定する。この確定の重要性は、図5Cにおいて明らかである。各点に一定勾配の傾斜を加えることによって、基線のドリフトをシミュレーションする場合、これらの2点を結ぶ線の勾配は、正確に同じ量だけ変化する。
【0052】
代替例示実施形態では、2点固定差法を使用して、端点を決定し、したがって基線を決定する。この方法により、線間の勾配差と端点とが、両方とも事前に設定した閾値に等しくなるように、最短の基線が得られる。2点接線法の場合と同様に、変曲点は、ピークの頂点を広げる2次導関数のゼロ交差を見つけることによって決定される。変曲点を結ぶ点の初期対が特定された後、勾配差閾値が決定される。この方法の利点は、勾配差閾値を含むことにより、基線の点を、共により近くすることが可能になることである。この勾配差閾値は、固定値とすることができ、または分析しているピークの特性によって決定することができる。一実施形態では、勾配差閾値は、変曲点において見つけられたプロフィールの勾配間の差に端数値を乗算したものに等しい。勾配差閾値をスケーリングすることにより、これらの開始時間と終了時間が、ピーク高さと、ならびに基礎をなす基線勾配とに依然として依存しないことが保証される。アルゴリズムは、変曲点を結ぶ点の初期対を採用して、その点に以下の方法を適用する。
【0053】
1.勾配差閾値を決定する。この勾配差閾値は、固定値とすることができ、または分析しているピークの特性によって決定することができる。一方式では、勾配差閾値は、変曲点において見つけられたプロフィールの勾配間の差に端数値を乗算したものに等しい。例示的な実施では、端数値は、0.5%または0.005である。したがって、勾配差閾値は、勾配差に0.005を乗算したものである。
2.線の勾配と、線の端点におけるピーク・プロフィールの勾配とを決定する。
3.2つの差を形成する。第1差は、端点における上昇勾配上のピーク勾配間の差から線の勾配を減算したものである。第2差は、端点における下降勾配上のピーク勾配間の差から線の勾配を減算したものである。初期推定では、これらの差の両方とも正である。より大きい差を有する点が、識別される。その差が勾配差閾値より大きい場合、その点は、1つのサンプル点だけ外側に移動される。ステップ4を続行する。差が勾配差閾値より小さい場合、さらなる調節は実施されず、決定は終了する。ここで、基線の開始時間と終了時間が、最終的な2点として決定される。
4.2つの新しい点が、新しい基線を決定する。
5.ステップ2に戻る。
【0054】
2点固定差法は、2点接線法より共に近く、かつより安定な開始時間と終了時間を発生する。これらの点は、基線雑音、ピーク高さ、および基線勾配に依存しない。0.5%の端数値を使用した結果を、図6Aから図6Cに示す。O点601は、2点固定差法を使用して獲得される。X点602は、従来の技術の方法を使用して獲得される。
【0055】
クロマトグラフ分離では、ピークが融合して、クラスタを形成することが一般的である。ピーク統合の課題は、適切なクラスタ基線を見つけることである。クラスタ基線の開始点は、第1ピークのリフトオフであり、端点は、最終ピークのタッチ・ダウンである。図7Aは、2ピーク・クラスタを示す。再び、2次導関数を使用して、第1ピーク701と第2ピーク702の頂点を識別する。また、2次導関数を使用して、第1ピークの変曲点703と第2ピークの変曲点704も識別する。第1ピークの変曲点703は、第1線705で結ばれる。第2ピークの変曲点704は、第2線706で結ばれる。2点接線法または2点固定差法を使用して、第1ピーク701の第1基線707と、第2ピーク702の第2基線708を特定することができる。これらの基線707、708は、谷間基線と呼ばれる。谷間基線707、708は、望ましいクラスタ基線に相当しないが、これらは、第1ピーク701と第2ピーク702の間の谷境界709において交差する。この交差は、ピークが実際に重複することを識別し、したがってピーク境界を識別するという点で、いくつかの目的に役立つ。また、この交差は、基線を融合する必要があることを示す。
【0056】
図7Bを参照すると、境界と重複点709が示されている。第1基線707と第2基線708は、融合基線710で置き換えられている。融合基線710は、開始点711を有し、これは、第1基線707の開始点である。融合基線710は、端点712を有し、これは、第2基線708の端点である。2点接線法または2点固定差法を融合基線710に適用して、クラスタ基線713を生成することができる。クラスタ基線713は、第1ピーク701と第2ピーク702に関連する。
【0057】
クラスタ基線を決定するこの方法は、クラスタに任意の数の融合されたピークを含むピークに直接拡大して適用することができる。この方法を使用して、重複が見つけられたときはいつでも、2つの交差する基線を、融合基線によって置き換え、次いで適切な接線または固定差が見つけられるまで、融合基線を外挿する。隣接する基線間に重複がさらには存在しなくなり、すべての基線の端点が、接線法または固定差法によって決定されるまで、この手続きを反復する。
【0058】
クロマトグラフ分離では、ピークが肩を有することも一般的である。肩は、ピークが、谷点を生成するには低過ぎる分解能で融合するときに生じる。頂点検出ルーチンは、肩の頂点と変曲点とを識別するが、2点接線法または2点固定差法によって見つけられた基線は、肩には対応せず、むしろ隣接ピークに関連する。図8は、前面肩801およびその変曲点802と、それらの変曲点802から見つけられた基線803との例を示す。課題は、肩付きピーク801と隣接ピーク804との境界を画定する方法である。例示的な実施形態では、1点接線法を使用して、肩付きピーク801と隣接ピーク804の境界を画定する。この方法は、2つの方式の一方で実施することができ、また、あらゆる肩付きピーク、隔離されたピーク、または谷に隣接するピークに適用することができる。
【0059】
1つの手法は、図9に示した1点接線法である。第1実施は、頂点902の点から頂点902の下降勾配側の下降側点903まで、線901を結ぶ。下降側点903におけるプロフィールの勾配は、線901の勾配に等しい。線901は、接点においてピーク・プロフィールに接する。接点を見つけるアルゴリズムは、直接的である。初期線901は、頂点902と下降勾配変曲点を結ぶ。頂点902の上の点は、固定されたままであるが、変曲点上の点は、サンプル点だけ頂点サンプル点から移動させられる。線が、変曲点と最初に接するとき、線の勾配は、プロフィール上の接点の勾配より小さい。点が遠ざかる際に、線の勾配はより大きくなり、接点における勾配は減少する。線の勾配が、接点903における勾配に等しいか、またはそれより大きいとき、線は固定される。
【0060】
接点の重要性は、ピーク統合と分画収集のために、接点をピーク境界として使用することができることである。ピーク統合の場合、接点を使用して、隣接ピークから肩の境界を画定することができる。分画収集の場合、接点を使用して、ピークの中心から分画を採取するときに、バルブを閉じることができる。
【0061】
上記の1点法を使用すると、接点の時間は、ピークの基礎となる基線の勾配とピーク高さとの両方に依存しない。この非依存性は、頂点の端点が、2次導関数から獲得され、接点が、2つの勾配を整合させることによって獲得されるということに由来する。基礎となる基線の勾配を変化させても、接点は変化しない。やはり図9に示した代替実施形態では、初期線905は、上昇勾配変曲点906と下降側変曲点を結ぶ。上昇勾配変曲点906は固定され、下降勾配変曲点は、ピーク908に接するようになるまで移動される。この第2実施を使用して結果的に得られるピーク境界は、さらにピークを下げる。他の代替方法では、下降勾配変曲点を移動させる代わりに、上昇勾配点906を移動させることができる。初期線905は、上昇勾配変曲点906から頂点901までとすることができ、サンプル点906は、接線になるまで、移動することができる。他の代替方法では、初期線905は、両方の変曲点を結ぶことができ、次いで、接線になるまで、移動することができる。
【0062】
定量化の他に、分画収集は、クロマトグラフィの第2の主要な応用例である。すべてのデータを採取した後で呼び出されるピーク統合アルゴリズムとは異なり、分画収集アルゴリズムは、データを採取しながら呼び出される。ピーク統合では、アルゴリズムのオペレーションは、並行して、かつ固定シーケンスで適用される。対照的に、分画収集では、新しいデータ点が到着するたびに、完全な分析が実施される。本発明の方法は、UV吸光度検出器または質量分析検出器から獲得されたデータなど、単一チャネル検出器からのデータを使用する。この方法は、分画収集の開始時間と終了時間を決定するように設計され、単純分離と複雑分離の両方で、溶離するピークを採取することができ、ならびに、遊走する基線上の肩付きピークと小さいピークとを採取することができる。
【0063】
分画収集システムは、各新しい応答が採取される際に、それを処理するプロセッサを必要とする。各応答は、本明細書では「データ」と呼ばれ、固定サンプル周期によって分離される。プロセッサの中心には、各データを解釈し、次いで、必要がある場合に、バルブを開けるなどの行動を決定ツリーによって決定するアルゴリズムがある。本明細書に記述する本発明の分画収集システムは、各新しいデータが到着するたびに、それに関連する滑らかにされた1次導関数と2次導関数を決定することに基づく特徴検出システムを実施する。決定ツリーは、各新データに状態を割り当てることによって実施される。状態を割り当てる規則は、遷移マトリックスに形式化される。現在データの状態は、先行データの状態と入力値とに依存する。本発明の方法では、これらの入力値は、現在データと先行データに関連する滑らかにされた1次導関数および2次導関数のクロマトグラムの値である。
【0064】
具体的には、本発明の方法は、2次導関数の最大値および最小値と、1点接線法とを使用して、分画の採取に不可欠な手掛かり状態(キー状態)の出現を識別する。2次導関数の最大値および最小値と1点接線法とは、本明細書において以前に開示したピーク統合法において記述したものと同じである。
【0065】
従来の技術の分画収集法とは異なり、手掛かり状態(キー状態)を識別する本発明の方法を使用することにより、基礎となる基線勾配と、ならびにピーク高さとの両方に依存しないときに、分画を採取することが可能になる。さらに、本発明の方法の規則は、堅牢であり、複雑なクロマトグラムの分画を採取することができる。
【0066】
図10を参照すると、流れ図は、分画採取プロセッサ(Fraction Collection Processor)の動作を示す。このプロセッサは、本発明による、本明細書において前述した2次導関数の最大値および最小値と、点接線法とを使用する遷移マトリックスの新規規則を実施する。
【0067】
分画採取プロセッサ内では、新データの到着により、滑らかにされたクロマトグラムのための次の点と、その1次導関数および2次導関数とが計算される。これらの結果は、実時間で獲得されたデータを処理する平均有限インパルス応答(FIR)フィルタを動かすことで獲得することができる。
【0068】
分画採取プロセッサは、これらの出力を使用して、現在点の状態を決定する。各データに、状態が割り当てられる。現在点の状態は、先行点の状態と、現在入力および先行入力とに依存する。本明細書において後述する状態遷移マトリックスは、現在点の状態を決定する規則を与える。
【0069】
分画採取プロセッサは、以前に処理したデータに関するすべての知識を保有し、したがって、先行応答ならびにその滑らかにされた1次導関数値および2次導関数値と同様に、先行点の状態は、常に利用可能である。現行点の状態は、制御装置に渡され、この情報を使用して、分画を採取するときを決定するのに役立てる。分画採取プロセッサは、情報を制御装置に通信する。制御装置の役割は、分画の採取を管理することである。制御装置は、フルイディクスの詳細な管理から、分画採取プロセッサを無縁にする。
【0070】
分画採取プロセッサの2つの実施を、本明細書において記述する。ケース1は、ピーク間に重複がないときに、分画を採取するための分画採取プロセッサを記述する。ケース2は、隔離されたピークと融合されたピークの両方を含む一般的なクロマトグラムを扱うことができる分画採取プロセッサを記述する。
【0071】
例示的な実施形態ケース1では、4つの状態が、クロマトグラムの様々な点に割り当てられる。これらの割当てを、以下の通り図11に示す。ピークにない(NotInPeak)110、検出開始(DetectStart)120、ピークにある(InPeak)130、および検出終了(DetectEnd)140。検出開始(DetectStart)120状態には、ピークにある(InPeak)状態130が常に続き、検出終了(DetectEnd)状態140には、ピークにない(NotInPeak)状態110が常に続く。検出開始(DetectStart)120と検出終了(DetectEnd)140は、これらの状態が単一サンプル点においてのみ生じるので、隔離された状態と呼ばれる。
【0072】
ピークにない(NotInPeak)110は、ピークにない(NotInPeak)110状態または検出開始(DetectStart)120状態が続くことができるので、決定状態である。同様に、ピークにある(InPeak)130も決定状態である。これには、ピークにある(InPeak)130状態または検出終了(DetectEnd)140状態が続くことができる。
【0073】
検出開始(DetectStart)120に先行し、かつ検出終了(DetectEnd)140に続くすべての点は、ピークにない(NotInPeak)110状態である。検出開始(DetectStart)120に続き、かつ検出終了(DetectEnd)140に先行するすべての点は、ピークにある(InPeak)状態130である。制御装置は、検出開始(DetectStart)120と検出終了(DetectEnd)140の2つの状態を使用して、バルブの開放および閉鎖を指示することができる。したがって、図11は、隔離された状態、単一点状態、およびそれらの間の領域の状態を示す。
【0074】
図12Aと12Bを参照すると、決定状態用の遷移マトリックスと、関連する決定アルゴリズムとが示されている。図12Aでは、左側の状態は、先行応答からのものであり、右側の状態は、現在状態である。
【0075】
図12Aおよび12Bでは、2次導関数の値を検査することによって、検出開始(DetectStart)条件が実施される。現在データ点の2次導関数が与えられると、先行データが、隣接する点に関して、2次導関数の極大値であったかを判定することができる。
【0076】
図12Cは、2つの隔離された状態である検出開始(DetectStart)と検出終了(DetectEnd)のための遷移マトリックスを示す。これらの状態は、決定アルゴリズムを必要としないが、その理由は、そのような状態が獲得されるときはいつでも、後続データの状態が、図12Cの規則によって決定されるからである。
【0077】
遷移マトリックスを指定するより効率的な方式は、図12Dに表示した状態間の可能な遷移を単に指定することである。4つの可能な状態はすべて、最上行と第1列に列挙されている。第1列の状態は、先行状態である。第1行の状態は、現在状態である。(x)を有するボックスは、許可された遷移を示す。
【0078】
代替実施形態では、ケース2は、遷移マトリックスが上記の例より堅牢である、本発明の方法の実施形態を示す。図13を参照すると、本発明の方法が実施するすべての状態を含む隔離されたピークが示されている。
【0079】
決定状態である4つの状態と、隔離された状態である5つの状態が存在する。各隔離された状態には、決定状態が先行し、かつ決定状態が続く。先行状態が決定状態である場合、現在データの状態は、試験の結果に応じて、その同じ状態であるか、または隔離された状態の1つである。したがって、特定の隔離された状態に対する条件が見つかるまで、同じ決定状態が反復される。
【0080】
4つの決定状態は、以下の通りである:ピークにない(NotInPeak)41、上昇勾配にある(InUpSlope)43、下降勾配にある(InDnSlope)46、および尾部にある(InTail)48。5つの隔離された状態は、以下の通りである:上昇勾配検出開始(DetectUpSlopeStart)42、D2頂点(D2Apex)44、D2頂点検出(DetectD2Apex)45、頂点からの検出終了(DetectEndFromApex)47、および変曲点からの検出終了(DetectEndFromInflect)49。
【0081】
ケース2の隔離された状態の遷移マトリックスを図14に示す。これらの状態は、決定アルゴリズムを必要としないが、その理由は、そのような状態が獲得されるときはいつでも、後続データの状態が、図14に示した規則によって決定されるからである。
【0082】
決定状態の遷移マトリックスを図15Aに示す。決定状態の決定アルゴリズムを図15Bに示す。
【0083】
図15Aを参照すると、遷移マトリックスは、以下の4つの決定状態を呼び出す(call out):ピークにない(NotInPeak)41、上昇勾配にある(InUpSlope)43、下降勾配にある(InDnSlope)46、および尾部にある(InTail)48。これらの決定状態は、ピーク統合方法の一部として記述した方法を利用し、図15Bに示されている。中心カット開始?(Start of Heart Cut?)62は、ピークの開始を、大きさが所定の閾値より上にある2次導関数の第1極小値として識別する試験である。頂点検出?(DetectApex?)64は、ピークの頂点を、ピークにない(NotInPeak)41状態で遭遇した2次導関数の極大値として識別する試験である。この試験は、中心カット開始?(Start of Heart Cut?)62によって検出されない低レベルのピークに必要である。頂点特定?(Located Apex?)65は、上昇勾配にある(InUpSlope)状態中に2次導関数の極小値に遭遇するとき、ピークの頂点を識別する。中心カット終了?(Emd of Heart Cut?)60は、1点接線法、頂点接線によって、ピークの中心の終了を識別する。ピーク終了?(End of Peak?)67は、1点接線法、変曲点接線によって、ピークの終了を識別する。肩?(Shoulder?)69は、尾部にある(InTail)状態中に2次導関数の極大値に遭遇するとき、決定される。尾部にある(InTail)状態は、肩?(Shoulder?)試験を呼び出し、ピークの端に到達する前に生じることがある下降勾配上の肩付きピークを扱うために必要である。
【0084】
あらゆる状態マトリックスと同様に、重要な入力(キー入力)は、先行点の状態である。遷移プロセッサの仕事は、ごく小数の状態のどれを現在点に割り当てるかを決定することに限定されているので、状態マシンの手法が使用される。従って、先行点の状態は、意思決定コードの比較的小さいサブセットを指し示すスイッチとして作用する。状態の完全な組と許可される遷移(X)のマトリックスを図16に示す。
【0085】
本発明の方法の範囲内では、制御装置の仕事は、分画の採取を管理することである。制御装置は、入力として、現在点の状態を取り上げる。制御装置は、物理的な分画コレクタを管理するために必要な、他のユーザ対象入力またはシステム対象入力を有することも十分可能であるが、これは、本発明の範囲を超える。
【0086】
制御装置が、分画採取プロセッサからの情報を使用する方法の例として、ユーザが、すべてのピークの100%の回収を望む場合を考慮することができる。制御装置は、1行に1つの状態である情報勾配検出開始(DetectUpSlopeStart)と変曲点からの検出終了(DetectEndFromInflect)とを使用して、バルブを開閉する。制御装置は、これらの状態の時間からずれることがある時間に、バルブを閉じることもできる。遅延を生成するために、しばしば、検出器の端部と分画コレクタの間に挿入された配管が存在するので、分画採取プロセッサによって決定された状態の時間は、溶離部分が分画コレクタに到達する時間より先行する可能性がある。したがって、上昇勾配検出開始(DetectUpSlopeStart)状態に遭遇したとき、制御装置は、100%の回収を獲得するために、より早い時間に採取バルブを開く可能性がある。ピークの中心から採取することが望ましい場合、1行に1つ状態である情報勾配検出開始(DetectUpSlopeStart)と頂点からの検出終了(DetectEndFromApex)を使用して、バルブを開閉することができる。再び、バルブを開くおよび閉じる実際の時間は、所定の量だけ、これらの状態の時間からずれることがある。
【0087】
本発明による分画採取装置(Fraction Collection Apparatus)の例示的な実施を図17に示す。
【0088】
分画採取装置は、分画コレクタが続くクロマトグラフ・システムと適切な制御ソフトウエアとの組合わせである。装置は、当技術分野で既知であり、かつマサチューセッツ州ミルフォードのWaters Corpから入手可能のWaters2525二進勾配モジュールなどのポンプ170を備える。ポンプには、様々な既知のインジェクタ・バルブのいずれかなど、インジェクタ・バルブ172が液体流において続き、流体を、Waters Corpから入手可能なXterra(登録商標)プレップ・カラム(Prep Column)などのクロマトグラフィ・カラム174に送達する。液体流を通る移動相は、アプリケーションの機能として、検出器176に送達される。検出器には、Waters2487二重波長吸光度検出器、またはWaters2996光ダイオード・アレイ検出器、あるいはWatersZQ質量検出器などがある。分画コレクタ構成要素178は、バルブと、バイアル・セレクタと、採取バイアルとを備える分画コレクタを含むWaters2767サンプル・マネジャなどのシステムに実装することができる。そのようなシステムは、サンプル・バイアルと、バイアル・セレクタと、インジェクタ・バルブとを同様に備えることを理解されたい。
【0089】
例示的なクロマトグラフ・システムは、サンプル・バイアル180からなり、各バイアルは、分留されるべき混合物を含む。1つのバイアル182を選択する機構が存在し、機構(バルブを含む)は、流れている溶媒流にバイアルの内容物の一部またはすべてを注入する。Waters2767サンプル・マネジャは、バイアルと、セレクタ機構と、インジェクタ機構とを含むシステムの単なる一例である。溶媒流は、1つまたは複数の溶媒ボトルから供給される。流れは、固定組成(定組成分離)、または時間と共に変化する組成(勾配分離)とすることができる。ポンプ170により、溶媒と注入された混合物は、クロマトグラフ・カラム174を流れる。Waters2525二進勾配モジュールは、2つの溶媒の可変組成からなる混合物がカラムを流れるようにすることができるポンプの単なる一例である。カラム174から流れ出る溶離剤は、混合物の分離された成分を含んでおり、検出器176を流れる。再び、検出器は、Waters2487二重波長吸光度検出器またはWaters2996光ダイオード・アレイ検出器など、UV吸光度検出器とすることができる。また、該検出器は、UV検出器の代わりに、またはUV検出器の下流で使用されるWatersZQ質量検出器とすることもできる。質量分析計を使用して分画(fraction)を採取するために、溶離剤流の一部のみが、質量分析計を通して誘導されるが、その理由は、質量分析計に注入された材料は、破壊されるからである。
【0090】
分析のためにのみ使用されるクロマトグラフ・システムでは、ピーク高さまたはピーク面積のみが測定され、溶離剤は、廃棄ボトル(UV検出の場合)、または質量分析計の真空システム(MS検出の場合)に流れ込む。分画採取装置では、検出器には分画コレクタが続く。分画コレクタは、バルブ・システムと、バイアル・セレクタと、採取バイアル178とからなる。
【0091】
分画コレクタは、コンピュータ184からコマンドを受け取ることができる。そのようなコンピュータには、マスリンクス(MassLynx)ソフトウエアなどの制御ソフトウエア(すなわち制御装置)、および/または方法パラメータと、分画採取プロセッサと、制御装置とを含む分画リンクス(FractionLynx)アプリケーション・マネジャが含まれ、すべて、当技術分野では既知であり、Waters Corpから入手可能である。通常、これらのコマンドは、採取開始と、採取終了と、新採取バイアルへの移動とからなる。採取開始により、溶離剤は、事前に選択された採取バイアルに採取する。採取終了により、溶離剤は、廃棄ボトルへ流れる。新採取バイアルへの移動により、分画採取機構は、採取バイアルの床の新しいバイアルに移行する。分画コレクタの例は、Waters2767サンプル・マネジャ内にも包含されている。
【0092】
コンピュータ184は、クロマトグラフ・システム(ポンプ、インジェクタ、および検出器)を制御するソフトウエアと、ならびに分画コレクタ・ハードウエアを制御するソフトウエアの両方を含む。このソフトウエアは、マスリンクス(MassLynx)ソフトウエアと分画リンクス(FractionLynx)アプリケーション・マネジャに実装され、この両方とも、たとえば、PC実行マイクロソフト・ウィンドウズ(登録商標)上で実施される。マスリンクス(MassLynx)ソフトウエア自体は、汎用クロマトグラフィ質量分析計アプリケーション・プログラムである。分画リンクス(FractionLynx)アプリケーションは、現在市販されており、分画の採取を制御する。
【0093】
分画採取装置に実装される3つのソフトウエア構成要素は、方法パラメータと、分画採取プロセッサと、制御装置である。本明細書において前述した方法は、分画リンクス(FractionLynx)アプリケーション・ソフトウエアに現在実装されているソフトウエアの2つの部分と、効果的に置き換わる。これらは、方法パラメータ・セクションと、分画コレクタ・プロセッサである。コマンドを分画コレクタに与える詳細を扱う制御装置ソフトウエアは、概ね変更されない。
【0094】
動作時には、分画採取装置は、混合物を分離し、検出器の出力に応答して、溶離剤の部分をバイアルに採取する。定期的なサンプル間隔で、検出器は、応答をコンピュータに送信し、各間隔で、分画コレクタ・プロセッサは、状態を制御装置に報告する。
【0095】
制御装置は、バルブを開く/閉じるか、または新しいバイアルに移動するかを決定するように、別々にプログラムされる。
一般に、液体が、検出器と分画コレクタのバルブとの間を流れるために、いくつかの第2遅延が存在する。制御装置は、バルブをいつ開けるか、またはいつ閉じるかを決定するとき、この遅延を考慮する。制御装置のそのようなソフトウエアは、当技術分野では既知である。
【0096】
ピークの中心において採取するために、制御装置は、本発明により本明細書において前述したように、分画コレクタ・プロセッサから上昇勾配検出開始(DetectUpSlopeStart)状態を受け取って固定時間後に、バルブを開くようにプログラムすることができる。制御装置は、頂点からの検出終了(DetectEndFromApex)状態を受け取って固定時間後に、バルブを閉じる。バルブを閉じた後、制御装置は、コマンドを出して、分画採取機構を新しいバイアルに移動させることができる。
【0097】
材料の100%を収集するために、制御装置は、上昇勾配検出開始(DetectUpSlopeStart)状態を受け取って直ぐに、バルブを開けるようにプログラムすることができる。制御装置は、変曲点からの検出終了(DetectEndFromInflect)状態を受け取った後の一時にバルブを閉じるが、その理由は、この状態は、頂点からの検出終了(DetectEndFromApex)状態後、さらにピークより下まわるからである。再び、バルブを閉じた後、制御装置は、コマンドを出して、分画採取機構を新しいバイアルに移動させる。記述したように、追加の規則をプログラムして、肩の採取を説明し、かつ分画採取プロセッサによって報告することができる状態の完全スペクトルを考慮することができる。
【0098】
本方法の実施形態を、検出器応答プロフィールがクロマトグラフである応用例について記述したが、検出器応答プロフィールは、吸光度検出器、蛍光検出器、質量分析検出器、化学ルミネセンス検出器、屈折率測定検出器、ビスコメトリー検出器、放射検出器、および温度計を含む、様々な他のタイプの検出器の1つまたは複数から獲得することができることを理解されたい。
【0099】
以上は、本発明の方法と装置の特定の実施形態を記述する。本開示は、開示の個々の局面の特有の例示を意図している記述した例示的な実施形態によって、範囲を限定されない。機能が等価な方法と構成要素は、本開示の範囲内にある。実際、当面の開示により、例示的な実施形態に対する様々な他の修正が可能になり、これは、同業者には明らかになるであろう。その様な修正は、特許請求の範囲の範囲内にあることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは、ピークの頂点を示す図である。
図1Bは、ピークの2次導関数の対応する最小値を示す図である。
【図2】 図2Aは、隔離されたピークと、2ピーク・クラスタと、肩を有する2ピーク・クラスタとの例を示す図である。
図2Bは、図2Aに示した各ピークの2次導関数と、閾値線と、極大値とを示す図である。
【図3】 図3Aは、2つの変曲点を結ぶ線と、頂点の上昇勾配上にある1点および頂点の下降勾配上にある1点とを示す図である。
図3Bは、図3Aと同じ上昇勾配点と、新しい下降勾配点とを有する点の選択を示す図である。
図3Cは、図3Bと同じ上昇勾配点と、新しい下降勾配点とを有する点の選択を示す図である。
図3Dは、図3Cと同じ下降勾配点と、新しい上昇勾配点とを有する点の選択を示す図である。
図3Eは、図3Dと同じ上昇勾配点と、新しい下降勾配点とを有する点の選択を示す図である。
図3Fは、引かれたすべての線と、結果として得られる最終的な基線とを示す図である。
【図4】 図4Aは、本発明の方法のアルゴリズムを使用して獲得された結果と、従来の技術の方法を使用して獲得された結果の対比を示す図である。
図4Bは、本発明の方法のアルゴリズムを使用して獲得された結果と、従来の技術の方法を使用して獲得された結果の対比を示す図である。
図4Cは、本発明の方法のアルゴリズムを使用して獲得された結果と、従来の技術の方法を使用して獲得された結果の対比を示す図である。
【図5】 図5Aは、1AUピークについて決定された基線を示す図である。
図5Bは、接線条件を満たす様子を示す図である。
図5Cは、シミュレーションした勾配付き基線を示す図である。
【図6】 図6Aは、0.5%の端数値を使用した結果を示す図である。
図6Bは、0.5%の端数値を使用した結果を示す図である。
図6Cは、0.5%の端数値を使用した結果を示す図である。
【図7】 図7Aは、2ピーク・クラスタを示す図である。
図7Bは、境界と重複点を示す図である。
【図8】 前方肩およびその複数の変曲点と、それらの変曲点から見つけられた基線との例を示す図である。
【図9】 図9は、2つの異なる一点接線法を示す図である。
【図10】 図10は、分画採取プロセッサの動作を示す流れ図である。
【図11】 図11は、隔離された単一点状態と、それらの点の間の領域の状態とを示す図である。
【図12】 図12Aは、決定状態の遷移マトリックスを示す図である。
図12Bは、決定状態の決定アルゴリズムを示す図である。
図12Cは、隔離された状態の遷移マトリックスを示す図である。
図12Dは、状態間の簡略化した可能な遷移を示す図表である。
【図13】 図13は、本発明の方法が実施する状態を含む隔離されたピークを示す図である。
【図14】 図14は、隔離された状態の遷移マトリックスを示す図である。
【図15】 図15Aは、決定状態の遷移マトリックスを示す図である。
図15Bは、決定状態の決定アルゴリズムを示す図である。
【図16】 図16は、状態の完全な組と、可能な遷移状態のマトリックスとを示す図表である。
【図17】 本発明による分画採取装置のブロック図である。

Claims (20)

  1. 検出器応答プロフィールのピークの境界を決定するための方法であって、
    頂点と2つの側とを有するピークの存在を決定するステップと、
    前記頂点の1つの側の第1データ点と前記頂点の他の側の第2データ点とを選択するステップと、
    第1データ点と第2データ点の間の線の勾配を決定するステップと、
    第1データ点における上昇勾配上のピーク勾配と、前記線の勾配、の差である第1差を形成するステップと、
    第2データ点における下降勾配上のピーク勾配と、前記線の勾配、の差である第2差を形成するステップと、
    前記第1差と前記第2差のより大きい方を識別して、より大きい差を決定し、前記より大きい差がゼロより大きい場合、そのデータ点を1つのサンプル点によって外側に移動して、次のデータ点を形成し、差がゼロより小さい場合、さらには調節を実施せず、上昇勾配上及び下降勾配上の最後の2つのデータ点を識別するステップと、
    最後の2つのデータ点を使用することによって、基線の開始時間と終了時間を決定するステップと
    を備える方法。
  2. 前記ピークが、プロットの2次導関数を計算して2次導関数プロットを形成しかつプロットのピークの頂点に対応する2次導関数プロットの最小値を識別することによって検出される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記検出器応答プロフィールが、クロマトグラムである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記検出器応答プロフィールが、吸光度検出器、螢光検出器、質量分析検出器、化学ルミネセンス検出器、屈折率測定検出器、ビスコメトリー検出器、放射検出器、および温度計からなるグループの1つまたは複数のものから獲得される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ピークが、導管を流れる化学実体に対応し、前記導管が、化学実体を他の導管、容器、またはベントに向けることができる1つまたは複数のバルブを有し、
    前記化学実体を前記他の導管、容器、またはベントに向けるために、1つまたは複数のバルブを開けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 検出器応答プロフィールが、隔離されたピークである、請求項1に記載の方法。
  7. 検出器応答プロフィールが、ピークのクラスタである、請求項1に記載の方法。
  8. 検出器応答プロフィールのピークの境界を決定するための方法であって、
    頂点と2つの側を有するピークの存在を決定するステップと、
    前記頂点の1つの側の第1データ点と前記頂点の他の側の第2データ点とを選択するステップと、
    固定値とすることができる、または分析しているピークの特性によって決定することができる勾配差閾値を決定するステップと、
    前記第1のデータ点と前記第2のデータ点間の線の勾配と、前記第1データ点と第2データ点におけるピーク勾配とを決定するステップと、
    前記第1のデータ点における上昇勾配上のピーク勾配と、前記線の勾配、の差である第1差と、前記第2のデータ点における下降勾配上のピーク勾配と、前記線の勾配、の差である第2差とを形成するステップと、
    より大きい差を有するデータ点を識別し、その差が勾配差閾値より大きい場合、1つのサンプル点によってその点を外側に移動し、その差が勾配差閾値より小さい場合さらには調節を実施しないステップと、
    最終データ点によって基線を決定するステップと
    を備える方法。
  9. 前記勾配差閾値が、ピークの2つの変曲点における接線の勾配間の差に端数値を乗算したものに等しく、当該端数値が、0.005を含む小さな値である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記検出器応答プロフィールが、クロマトグラムである、請求項8に記載の方法。
  11. 前記検出器応答プロフィールが、吸光度検出器、螢光検出器、質量分析検出器、化学ルミネセンス検出器、屈折率測定検出器、ビスコメトリー検出器、放射検出器、および温度計からなるグループの1つまたは複数のものから獲得される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記ピークが、導管を流れる化学実体に対応し、前記導管が、化学実体を他の導管、容器、またはベントに向けることができる1つまたは複数のバルブを有し、
    前記化学実体を前記他の導管、容器、またはベントに向けるために、1つまたは複数のバルブを開くステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  13. 検出器応答プロフィールが、隔離されたピークである、請求項8に記載の方法。
  14. 検出器応答プロフィールが、ピークのクラスタである、請求項8に記載の方法。
  15. 検出器応答プロフィールが、肩を有するピークである、請求項9に記載の方法。
  16. 肩付きピークと隣接ピークとの境界を画定する方法であって、
    頂点上の第1データ点から前記頂点上の下降側点上の第2データ点まで線を結ぶステップと、
    第2データ点を頂点の点からサンプル点だけ遠ざけるステップであって、前記線の勾配が第データ点における線の勾配に等しいかまたはそれより大きいときに前記線が固定される、前記遠ざけるステップと
    を備える方法。
  17. 前記第1点が、固定されたままである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記第1データ点が、前記基線の勾配とピーク高さに依存せず、当該基線が、前記固定された線の、前記第1データ点と前記第2データ点の間の線である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記頂点の前記第1データ点が、ピークプロファイルの2次導関数の最小値から獲得される、請求項16に記載の方法。
  20. 前記第1データ点が、固定された上昇勾配変曲点であり、前記第2データ点が、ピークに接するようになるまで移動される下降側変曲点である、請求項16に記載の方法。
JP2002525467A 2000-09-08 2001-09-07 検出器応答プロフィールの境界を決定し、かつプロセスを制御するための方法および装置 Expired - Fee Related JP4865981B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US23229700P 2000-09-08 2000-09-08
US60/232,297 2000-09-08
PCT/US2001/028004 WO2002021099A2 (en) 2000-09-08 2001-09-07 Method and apparatus for determining the boundaries of a detector response profile and for controlling processes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004508566A JP2004508566A (ja) 2004-03-18
JP4865981B2 true JP4865981B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=22872577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002525467A Expired - Fee Related JP4865981B2 (ja) 2000-09-08 2001-09-07 検出器応答プロフィールの境界を決定し、かつプロセスを制御するための方法および装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6694265B2 (ja)
EP (1) EP1315964B1 (ja)
JP (1) JP4865981B2 (ja)
AU (1) AU2001288857A1 (ja)
WO (1) WO2002021099A2 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6848295B2 (en) * 2002-04-17 2005-02-01 Wayne State University Acoustic wave sensor apparatus, method and system using wide bandgap materials
SE0303398L (sv) * 2003-12-12 2005-08-12 Amersham Biosciences Ab Reningssystem
HU225332B1 (en) * 2004-06-28 2006-09-28 Comgenex Rt Chromatographic cleaner system
CA2732756C (en) * 2007-08-03 2017-06-13 Pulsetor, Llc Pileup rejection in an energy-dispersive radiation spectrometry system
US8305582B2 (en) 2009-09-01 2012-11-06 Alltech Associates, Inc. Methods and apparatus for analyzing samples and collecting sample fractions
EP2486504B1 (en) * 2009-10-02 2020-05-13 Metabolon Inc. Apparatus and associated method for analyzing small molecule components in a complex mixture
US10488377B2 (en) * 2011-03-11 2019-11-26 Leco Corporation Systems and methods to process data in chromatographic systems
CA2837678A1 (en) * 2011-06-14 2012-12-20 Southern Innovation International Pty Ltd Method and apparatus for identifying pulses in detector output data
WO2014136184A1 (ja) * 2013-03-04 2014-09-12 株式会社島津製作所 分取クロマトグラフ装置
CN105593678B (zh) 2013-10-04 2018-05-15 株式会社岛津制作所 波形数据处理装置及波形数据处理方法
US10739322B2 (en) * 2013-10-17 2020-08-11 Shimadzu Corporation In-waveform peak end point detecting method and detecting device
CN104634883B (zh) * 2013-11-07 2018-04-27 苏州普源精电科技有限公司 一种具有融合峰基线调整功能的色谱工作站
GB2527167B (en) 2014-02-28 2016-05-18 Waters Technologies Corp Method of fraction collection for a liquid chromatography system
GB2527169B (en) 2014-02-28 2018-10-24 Waters Technologies Corp Dispensing needle for a fraction collector
WO2016079061A1 (en) 2014-11-17 2016-05-26 Ge Healthcare Bio-Sciences Ab A method and appartus for performing liquid chromatography purification
JP6558032B2 (ja) * 2015-04-03 2019-08-14 株式会社島津製作所 分取クロマトグラフ
US10928367B2 (en) * 2016-02-03 2021-02-23 Shimadzu Corporation Peak extraction method and program
US11327058B2 (en) * 2016-03-31 2022-05-10 Shimadzu Corporation Peak detection method and data processing device
US10775345B2 (en) * 2016-10-27 2020-09-15 Arkray, Inc. Analytical method and analytical system
EP3594680A4 (en) * 2017-03-07 2020-11-25 Shimadzu Corporation FACTION COLLECTOR DEVICE AND PREPARATIVE LIQUID CHROMATOGRAPHER
CN110446923B (zh) * 2017-03-07 2022-01-11 株式会社岛津制作所 分液收集器控制装置以及分液色谱仪
KR102480197B1 (ko) * 2017-09-13 2022-12-21 삼성전자주식회사 생체정보 추정 장치 및 방법
CN109932466A (zh) * 2017-12-15 2019-06-25 中国科学院大连化学物理研究所 时间-阈值-峰斜率复合控制的自动馏分收集装置及应用
US11244818B2 (en) 2018-02-19 2022-02-08 Agilent Technologies, Inc. Method for finding species peaks in mass spectrometry
JP7085943B2 (ja) * 2018-08-23 2022-06-17 アークレイ株式会社 成分分析方法及び成分分析装置
US20210349062A1 (en) * 2018-10-15 2021-11-11 Shimadzu Corporation Liquid chromatography separation system

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4845288A (ja) * 1971-10-04 1973-06-28
JPS48101988A (ja) * 1972-03-03 1973-12-21
JPS4928399A (ja) * 1972-07-04 1974-03-13
JPS5072686A (ja) * 1973-10-27 1975-06-16
JPS5072694A (ja) * 1973-10-27 1975-06-16
JPS61145457A (ja) * 1984-12-19 1986-07-03 Hitachi Ltd クロマトグラフ用データ処理方法
JPS6276458A (ja) * 1985-09-30 1987-04-08 Shimadzu Corp カラムの自動検査方法
JPS6284754A (ja) * 1985-10-11 1987-04-18 オリンパス光学工業株式会社 結石破砕装置
JPH04294273A (ja) * 1991-03-22 1992-10-19 Shimadzu Corp クロマトグラフ用データ処理装置
JPH085625A (ja) * 1994-06-16 1996-01-12 Shimadzu Corp クロマトグラフ分析装置
JPH09304370A (ja) * 1996-05-14 1997-11-28 Sekisui Chem Co Ltd クロマトグラフデータ処理方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL290465A (ja) * 1963-03-21
US3711779A (en) * 1970-11-17 1973-01-16 Instrumentation Specialties Co Apparatus for determining and characterizing the slopes of time-varying signals
US3746982A (en) * 1970-11-17 1973-07-17 Instrumentation Specialties Co Apparatus for indicating that a chromatographic signal has ended
US3721813A (en) * 1971-02-01 1973-03-20 Perkin Elmer Corp Analytical instrument system
JPS5340118B2 (ja) * 1971-11-10 1978-10-25
US4450497A (en) * 1982-10-22 1984-05-22 Westinghouse Canada Ultra-high-speed relay
US4541275A (en) * 1983-09-19 1985-09-17 Dresser Industries, Inc. Log correlation method and apparatus
US4544489A (en) * 1984-07-02 1985-10-01 Canadian Patents And Development Limited Process and apparatus for controlled addition of conditioning material to sewage sludge
JPS6284754U (ja) * 1985-11-15 1987-05-29
US4899575A (en) * 1988-07-29 1990-02-13 Research Foundation Of State University Of New York Method and apparatus for determining viscosity
JPH07218491A (ja) * 1994-01-31 1995-08-18 Shimadzu Corp クロマトグラフ用検出装置
WO1997039347A1 (en) * 1996-04-12 1997-10-23 Waters Investments Limited Chromatographic pattern analysis system employing chromatographic variability characterization
US6283379B1 (en) * 2000-02-14 2001-09-04 Kic Thermal Profiling Method for correlating processor and part temperatures using an air temperature sensor for a conveyorized thermal processor

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4845288A (ja) * 1971-10-04 1973-06-28
JPS48101988A (ja) * 1972-03-03 1973-12-21
JPS4928399A (ja) * 1972-07-04 1974-03-13
JPS5072686A (ja) * 1973-10-27 1975-06-16
JPS5072694A (ja) * 1973-10-27 1975-06-16
JPS61145457A (ja) * 1984-12-19 1986-07-03 Hitachi Ltd クロマトグラフ用データ処理方法
JPS6276458A (ja) * 1985-09-30 1987-04-08 Shimadzu Corp カラムの自動検査方法
JPS6284754A (ja) * 1985-10-11 1987-04-18 オリンパス光学工業株式会社 結石破砕装置
JPH04294273A (ja) * 1991-03-22 1992-10-19 Shimadzu Corp クロマトグラフ用データ処理装置
JPH085625A (ja) * 1994-06-16 1996-01-12 Shimadzu Corp クロマトグラフ分析装置
JPH09304370A (ja) * 1996-05-14 1997-11-28 Sekisui Chem Co Ltd クロマトグラフデータ処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002021099A3 (en) 2002-06-06
US6694265B2 (en) 2004-02-17
EP1315964A2 (en) 2003-06-04
EP1315964B1 (en) 2012-12-26
WO2002021099A2 (en) 2002-03-14
US20020052701A1 (en) 2002-05-02
EP1315964A4 (en) 2008-09-24
AU2001288857A1 (en) 2002-03-22
JP2004508566A (ja) 2004-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4865981B2 (ja) 検出器応答プロフィールの境界を決定し、かつプロセスを制御するための方法および装置
Manne et al. Resolution of two-way data from hyphenated chromatography by means of elementary matrix transformations
US6106710A (en) Fraction collection delay calibration for liquid chromatography
US10184925B2 (en) Preparative separation chromatograph system
EP1015882B1 (en) Chromatographic pattern analysis system employing chromatographic variability characterization
JP6656711B2 (ja) 液体クロマトグラフィー精製を実施するための方法および装置
JP2008185586A (ja) 二次元ガスクロマトグラフィーによって分子化合物混合物の定量分析を行うための方法
US6767467B2 (en) Fraction collection delay calibration for liquid chromatography
CN105637360A (zh) 波形中的峰值端点检测方法及检测装置
CN106053616B (zh) 制备分离色谱仪
DE69128636D1 (de) Multidimensionales on-line chromatographiesystem mit grosser injektionskapazität für die überkritische fluidchromatographie
El Fallah et al. Influence of the peak height distribution on separation performances: discrimination factor and effective peak capacity
JP3041630B2 (ja) 液体クロマトグラフ・システム及び液体クロマトグラフ・システムによる試料分析の最適化方法
WO2002101384A3 (de) Verfahren und vorrichtung zur automatischen, optimierten durchführung chromatographischer analysen
CN110446923A (zh) 分液收集器控制装置以及分液色谱仪
Lindberg et al. Multivariate resolution of overlapped peaks in liquid chromatography using diode array detection
CN106596814B (zh) 一种复杂液‑质联用数据中的色谱峰定量分析方法
CN102194051A (zh) 用于液相色谱仪的分析系统以及分析方法
WO2003056300A3 (en) Systems and methods for automated quantitative analyses of digitized spectra
JP4816060B2 (ja) 分取クロマトグラフ装置
Van der Wal et al. Precision of" high-performance" liquid-chromatographic assays with sample pretreatment. Error analysis for the Technicon" FAST-LC" system.
Navarro-Huerta et al. Estimation of peak capacity based on peak simulation
JPH0244248A (ja) 分取液体クロマトグラフ
Kuldvee et al. Improvement of signal‐to‐noise ratio of electropherograms and analysis reproducibility with digital signal processing and multiple injections
CN106290675A (zh) 谱峰终点调整方法及具有谱峰终点调整功能的色谱工作站

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110809

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4865981

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees