JP4865249B2 - スパッタリングターゲットとその製造方法、及び光記録媒体 - Google Patents
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Description
本出願人は先願(特願2003−110867)において、Bi、Fe、酸素を含む膜を用いた追記型光記録媒体が優れた特性を示すことを開示した。また、この層を形成する方法としてスパッタリング法を用いることも開示した。
スパッタリング法は薄膜の気相形成法の1つとして従来から広く知られており、工業的な薄膜製造にも利用されてきた。スパッタリング法では、目的とする膜の成分と同じ成分のターゲット材を用意し、通常は、このターゲット材にグロー放電で発生させたアルゴンガスイオンを衝突させてターゲット材の構成原子を叩き出し、基板上に原子を堆積させることにより成膜が行われる。酸化物は一般に融点が高いため、蒸着法などの方法は好ましくなく、高周波を印加する高周波スパッタリングがよく用いられる。
公知技術としては、例えば特許文献1に、誘電体膜形成用のスパッタリングターゲットとしてBi系の酸化物のターゲットが開示されている。しかし、この文献にはFeを含むターゲットについての記述はない。構成元素の種類が異なれば、上記ターゲットの組成や構成化合物と膜の構造、組成の関係も異なるため、ターゲットの構成を変える必要があり、この文献に開示された知見は本発明の参考にはならない。
また、特許文献2には、Bi3Fe5O12の薄膜製造用のターゲットの記述がある。しかし、この文献は、磁気光学効果が大きい、いわゆるガーネット構造の薄膜を製造するためのものであり、BiとFeの比が3:5から3.5:4.5となっており、本発明とは異なる。
1) Bi、Fe及び酸素からなり、Bi25FeO40とBi36Fe2O57の少なくとも一方を主成分として含むことを特徴とするスパッタリングターゲット。
2) Bi2O3及び/又はFe2O3を含むことを特徴とする1)記載のスパッタリングターゲット。
3) Bi2Fe4O9を含まないことを特徴とする1)又は2)に記載のスパッタリングターゲット。
4) Co、Ca及びCrの含有量が、ICP分析(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析)による検出限界以下であることを特徴とする1)乃至3)の何れか1項に記載のスパッタリングターゲット。
5) 充填密度が65〜96%であることを特徴とする1)乃至4)の何れか1項に記載のスパッタリングターゲット。
6) BiとFeの原子比が、Bi/Fe≧0.8の条件を満足することを特徴とする1)乃至5)の何れか1項に記載のスパッタリングターゲット。
7) Bi2O3とFe2O3の粉末を焼成することを特徴とする1)乃至6)の何れか1項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
8) 1)乃至6)の何れか1項に記載のスパッタリングターゲットを用いて製膜したBiFeO膜を有することを特徴とする光記録媒体。
本発明1は、Bi、Fe及び酸素からなり、Bi25FeO40とBi36Fe2O57の少なくとも一方を主成分として含むスパッタリングターゲットに関する。前述したように、Bi、Fe、酸素を含む膜を用いた光記録媒体は優れた記録特性を示す。ガーネット構造を有する光磁気記録用のスパッタリングターゲットとしてBi、Fe、酸素を含むものは従来から存在しているが、これらは、ガーネット構造を形成するための組成からみて、本発明における上記化合物を主成分とするものではない。また、Bi、Fe、酸素の3元素のみではガーネット構造はできないため、この組成のターゲットが用いられたことはない。更に、本発明は、光磁気記録媒体ではなく、磁気を用いない光記録媒体(特に高密度記録可能な追記型光記録媒体)の、主にBi、Fe、酸素を含む膜(以下、BiFeO膜という)の形成に用いるスパッタリングターゲットに関するものである。
本発明は、3元素以外の不純物元素を微量に含んでいてもよいが、膜の特性を損なうような微量元素を含むことは好ましくない。
特に、Bi25FeO40とBi36Fe2O57の少なくとも一方を主成分として含むターゲットを用いて製膜したBiFeO膜を記録層に用いた光記録媒体は良好な特性を示す。Bi25FeO40、Bi36Fe2O57の存在はX線回折により確認できる。線源はCuを用い、2θの角度が5から60度まで測定を行う。ここで主成分とは、最も含有率(重量%)が高いことを意味する。通常は、X線回折の結果、最も大きなピークを形成する材料を主成分とみてよいが、含有率の多少とピークの大小が一致しない場合もある。また、Bi25FeO40とBi36Fe2O57の両方を主成分として含む場合とは、それらの含有率が同じで、かつ他の成分よりも多い場合である。
本発明3は、更にBi2Fe4O9を含まないスパッタリングターゲットに関する。Biの含有率が高くなるに従って、Bi2Fe4O9の含有量は減少していく傾向にある。Bi2Fe4O9の有無の確認はX線回折法により行う。線源はCuを用い、2θの角度が5から60度まで測定を行う。X線回折法によりBi2Fe4O9の存在が確認されたターゲットを用いて製膜したBiFeO膜を記録層に用いた光記録媒体は、記録特性が充分でなく、高密度記録には適さないことが分った。
不純物の検出には、ICP分析(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析)による組成の定量分析を用いる。この分析法は微量な元素分析に適した方法であるが、この分析法によってもなお検出限界以下であることが好ましい。
表1に、直径76.2mm、厚さ4mmのBi10Fe5Oxのターゲットを製膜に用いた場合の、ターゲットの充填密度と、製膜時又は製膜後のターゲットの状態、或いは製膜された媒体の記録特性を示した。充填密度50%以下では、焼成してもターゲットの成型ができず、ターゲットとしての形をなさない。61%では、成型はできたが、脆いため、100Wの印加電力で直ぐに破損し易い。98%では密度が高すぎて硬いため破損し易かった。これに対し65〜96%では問題なく成型でき記録特性も良好であった。61%、98%でも製膜時に破損しない条件で製膜することにより、記録特性自体は良好であった。以上の結果から分るように、充填密度65〜96%が好ましい範囲である。
本発明7は、Bi2O3とFe2O3の粉末を焼成することにより本発明1〜6のBiFeOターゲットを製造する方法に関する。Bi2O3はBiの酸化物としてごく普通に存在するものであり、Fe2O3はFeの酸化物としてごく普通に存在するものである。これらの粉末を乾式又は湿式で粉砕し、分級して粒径の揃った粉末にする。次いで混合し加熱加圧成型して形状を整えたのち焼成を行う。焼成は大気中で750℃に保持する。一度焼成したものを再度粉砕し加熱加圧成型を行うという工程を繰り返すことによりターゲットの強度を向上させることも可能である。このようにして焼成したターゲットを金属ボンディング又は樹脂ボンディングにより無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングすることにより、スパッタリングターゲットが得られる。
以上、本発明について光記録媒体を中心に説明したが、本発明のスパッタリングターゲットの用途は、光記録媒体に限られる訳ではなく、膜の性能さえ適合すれば他の用途に用いることもできる。例えば、磁性材料薄膜の製膜、光制御用アイソレータを作製するための薄膜の製膜、光スイッチ用薄膜の製膜などに用いることが可能である。
製造工程の大まかな流れとしては、原料の秤量、乾式ボールミル混合、ホットプレス、成型加工、ボンディングという工程を用いることが可能である。また、秤量、湿式ボールミル混合、スプレードライヤー、ホットプレス、成型加工、ボンディングという手順を用いることも可能である。
Bi2O3とFe2O3の粉末をBiとFeの原子比が6:5になるように混合し、ボールミルで1時間乾式混合する。この混合粉末を100〜200MPaで加圧成型し、大気中750℃で5時間焼成することによりスパッタリングターゲットを作成した。ターゲットの大きさは、直径152.4φ、厚さ4mmとした。このターゲットを金属ボンディングにより無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングし、スパッタリングターゲット1を得た。このターゲットの充填密度は75%であった。
上記スパッタリングターゲット1のX線回折パターンを測定した。測定条件は表2に示した通りである。測定結果を図1に示す。
この測定で得られた回折ピークの位置を同定するために検索を行い、既存物質との照合を行った。図1の一番上に示されている(a)がターゲット1の回折パターンであり、その下の(b)はBiFeO3の回折ピークが出る位置を既知のデータで示したものである。X線回折には過去に測定されたデータなどから既知物質の回折腺がどこに出てどの程度の強度なのかがデータベース化されており、そのデータと比較することにより測定物質を同定することができる。(b)で示したBiFeO3データと(a)の測定データを比較して検索をした結果、○を付けたピークがBiFeO3のピークであるとの結果であった。同様に(c)には、Fe2O3の既知データ、(d)には、Bi2O3の既知データを示した。同様にBi2O3、Fe2O3の同定を行った。最も大きなピークは、BiFeO3のピークであり、この化合物が主に存在していることが明らかとなった。
また、上記スパッタリングターゲット1についてICP分析を行った。ターゲットの一部を試料として希王水で溶解し、超純水で希釈して測定試料とした。この溶液についてCo、Ca、Crの各元素の分析を行った。その結果、各元素とも検出限界以下で有意な値は得られなかった。
参考例1で作成したスパッタリングターゲット1を用いて光記録媒体を作製した。
案内溝(溝深さ50nm、トラックピッチ0.44μm)を有するポリカーボネート基板上に、スパッタ法で膜厚15nmのBiFeO薄膜を設け、その上に、スピンコート法で下記〔化1〕で示される色素からなる有機材料薄膜(平均膜厚約30nm)を設け、その上に、スパッタ法で膜厚150nmのAg反射層を設け、更にその上にスピンコート法で紫外線硬化型樹脂からなる膜厚約5μmの保護層を設けて追記型光記録媒体を得た。なお、〔化1〕の色素は、従来のDVD−RやDVD+Rに用いられる材料であり、青色レーザ領域には吸収が殆どない材料である。
<記録条件>
・変調方式 :8−16変調
・記録線密度 : 1T=0.0917(μm)
最短マーク長3T=0.275(μm)
・記録線速度 : 6.0(m/s)
・波形等化 : ノーマルイコライザ
その結果、図2に示すように、記録パワーが6.1mWで10.2%という良好なジッタ値が得られ、良好な記録特性を実現することができた。
Bi2O3とFe2O3の粉末をBiとFeの原子比が35:5になるように混合した点以外は、参考例1と同様にしてスパッタリングターゲット2を得た。このターゲットの充填密度は67%であった。
上記スパッタリングターゲット2のX線回折パターンを測定した。測定条件は表2に示した通りである。測定結果を図3に示す。
この測定で得られた回折ピークの位置を同定するために検索を行い、既存物質との照合を行った。図3に示したように測定されたパターンのピークは、ほぼBi25FeO40に該当するピークのみということができる。よって、当然、最も大きなピークは、Bi25FeO40のピークであり、この化合物が主に存在していることが明らかとなった。
実施例1で作成したスパッタリングターゲット2を用いて光記録媒体を作製した。
案内溝(溝深さ50nm、トラックピッチ0.44μm)を有するポリカーボネート基板上に、スパッタ法で膜厚50nmのZnS−SiO2薄膜と膜厚15nmのBiFeO薄膜を順次積層し、その上に、スピンコート法で前記〔化1〕で示される色素からなる有機材料薄膜(平均膜厚約30nm)を設け、その上に、スパッタ法で膜厚150nmのAg反射層を設け、更にその上にスピンコート法で紫外線硬化型樹脂からなる膜厚約5μmの保護層を設けて追記型光記録媒体を得た。なお、〔化1〕の色素は、従来のDVD−RやDVD+Rに用いられる材料であり、青色レーザ領域には吸収が殆どない材料である。
上記光記録媒体に対し、パルステック工業(株)製の光ディスク評価装置DDU−1000(波長:405nm、NA:0.65)を用いて、以下の条件で二値記録を行った。
<記録条件>
・変調方式 : 8−16変調
・記録線密度 : 1T=0.0917(μm)
最短マーク長3T=0.275(μm)
・記録線速度 : 6.0(m/s)
・波形等化 : ノーマルイコライザ
その結果、図4に示すように、記録パワーが7.0mWで8.6%という良好なジッタ値が得られ、良好な記録特性を実現することができた。
また、記録パワーが最適記録パワーを超えた場合でも、記録マーク部の再生信号レベル(RF Level)が大きく変化することがなく、高い変調度と広い記録パワーマージンを有する追記型光記録媒体を実現することができた。
Bi2O3とFe2O3の粉末をBiとFeの原子比が1:5になるように混合した点以外は、参考例1と同様にしてスパッタリングターゲット3を得た。このターゲットの充填密度は67%であった。
上記スパッタリングターゲット3のX線回折パターンを測定した。測定条件は表2に示した通りである。測定結果を図5に示す。
この測定で得られた回折ピークの位置を同定するために検索を行い、既存物質との照合を行った。その結果、Bi2Fe4O9、Bi2O3、Fe2O3に該当するピークが存在したが、その他のピークは該当するものがなかった。最も大きなピークは、Bi2Fe4O9のピークであり、この化合物が主に存在していることが明らかとなった。
比較例1で作成したスパッタリングターゲット3を用いて光記録媒体を作製した。
案内溝(溝深さ50nm、トラックピッチ0.44μm)を有するポリカーボネート基板上に、スパッタ法で膜厚50nmのZnS−SiO2薄膜と膜厚10nmのBiFeO薄膜を順次積層し、その上に、スピンコート法で下記〔化1〕で示される色素からなる有機材料薄膜(平均膜厚約30nm)を設け、その上に、スパッタ法で膜厚150nmのAg反射層を設け、更にその上にスピンコート法で紫外線硬化型樹脂からなる膜厚約5μmの保護層を設けて追記型光記録媒体を得た。なお、〔化1〕の色素は、従来のDVD−RやDVD+Rに用いられる材料であり、青色レーザ領域には吸収が殆どない材料である。
上記光記録媒体に対し、パルステック工業(株)製の光ディスク評価装置DDU−1000(波長:405nm、NA:0.65)を用いて、以下の条件で二値記録を行った。
<記録条件>
・変調方式 : 8−16変調
・記録線密度 : 1T=0.0917(μm)
最短マーク長3T=0.275(μm)
・記録線速度 : 6.0(m/s)
・波形等化 : ノーマルイコライザ
その結果、記録パワーが8.1mWでジッタの値が22.6%というように良好なジッタを得られなかった。
更に、BiFeO膜の膜厚を15nm、20nmと変えてみたが、ジッタは一層悪くなり測定不可能であった。
Bi2O3とFe2O3の粉末をBiとFeの原子比が4:5になるように混合した点以外は、参考例1と同様にしてスパッタリングターゲット4を得た。このターゲットの充填密度は77%であった。
上記スパッタリングターゲット4のX線回折パターンを測定した。測定条件は表2に示した通りである。測定結果を図6に示す。
この測定で得られた回折パターンを(a)に示した。物質を同定するために検索を行い、既存物質(b)BiFeO3と(c)Bi2Fe4O9のピークの位置との照合を行った。その結果、BiFeO3とBi2Fe4O9に該当するピークのみであることが分った。最も大きなピークは、BiFeO3のピークであり、この化合物が主に存在していることが明らかとなった。
参考例3で作成したスパッタリングターゲット4を用いて光記録媒体を作製した。
案内溝(溝深さ50nm、トラックピッチ0.44μm)を有するポリカーボネート基板上に、スパッタ法で膜厚50nmのZnS−SiO2薄膜と膜厚10nmのBiFeO薄膜を順次積層し、その上に、スピンコート法で前記〔化1〕で示される色素からなる有機材料薄膜(平均膜厚約30nm)を設け、その上に、スパッタ法で膜厚150nmのAg反射層を設け、更にその上にスピンコート法で紫外線硬化型樹脂からなる膜厚約5μmの保護層を設けて追記型光記録媒体を得た。なお、〔化1〕の色素は、従来のDVD−RやDVD+Rに用いられる材料であり、青色レーザ領域には吸収が殆どない材料である。
上記光記録媒体に対し、パルステック工業(株)製の光ディスク評価装置DDU−10
00(波長:405nm、NA:0.65)を用いて、以下の条件で二値記録を行った。最短マーク長を0.205(μm)として高密度記録が可能かどうかを調べた。
<記録条件>
・変調方式 : 1−7変調
・記録線密度 : 最短マーク長2T=0.205(μm)
・記録線速度 : 6.0(m/s)
・波形等化 : ノーマルイコライザ
その結果を図7に示す。
BiとFeの原子比を変えた点以外は、参考例3と同様にして作成したスパッタリングターゲットを用いて、参考例4と同様にして作製した光記録媒体を、同様の条件で評価を行った結果を図7に示す。図から分るように、Bi/Fe≧0.8のもの[即ち、図中のBi/(Bi+Fe)≧4/9のもの]では、ジッタが14%前後であり、高密度記録においても良好なジッタ−が得られることが確認された。また、Bi/Fe≧0.6のもの[即ち、図中のBi/(Bi+Fe)≧3/8のもの]でもジッターはかなり改善されており、効果があることが分る。
Bi2O3とFe2O3の粉末をBiとFeの原子比が10:5になるように混合した点以外は、参考例1と同様にしてスパッタリングターゲット5を得た。このターゲットの充填密度は85%であった。
上記スパッタリングターゲット5のX線回折パターンを測定した。測定条件は表2に示した通りである。測定結果を図8に示す。
この測定で得られた回折パターン(a)の回折ピークの位置を同定するために検索を行い、既存物質のピーク位置(b)〜(e)との照合を行った。その結果、Bi25FeO40、BiFeO3、Bi2O3、Fe2O3に該当するピークが存在したが、その他のピークは該当するものがなかった。最も大きなピークは、Bi25FeO40のピークであり、この化合物が主に存在していることが明らかとなった。
また、上記スパッタリングターゲット5についてICP分析を行った。ターゲットの一部を試料として希王水で溶解し、超純水で希釈して測定試料とした。この溶液についてCo、Ca、Crの各元素の分析を行った。その結果、各元素とも検出限界以下で有意な値は得られなかった。
また、上記と同様にして、不純物としてAlが0.003重量%、Coが0.001重量%検出されたスパッタリングターゲット6を作製した。
実施例3で作製したスパッタリングターゲット5と6をそれぞれ用いて、光記録媒体を作製した。
案内溝(溝深さ50nm、トラックピッチ0.44μm)を有するポリカーボネート基板上に、スパッタ法で膜厚50nmのZnS−SiO2薄膜と膜厚15nmのBiFeO薄膜を順次積層し、その上に、スピンコート法で前記〔化1〕で示される色素からなる有機材料薄膜(平均膜厚約30nm)を設け、その上に、スパッタ法で膜厚150nmのAg反射層を設け、更にその上にスピンコート法で紫外線硬化型樹脂からなる膜厚約5μmの保護層を設けて追記型光記録媒体を得た。なお、〔化1〕の色素は、従来のDVD−RやDVD+Rに用いられる材料であり、青色レーザ領域には吸収が殆どない材料である。
上記光記録媒体に対し、パルステック工業(株)製の光ディスク評価装置DDU−1000(波長:405nm、NA:0.65)を用いて、以下の条件で二値記録を行った。
<記録条件>
・変調方式 : 8−16変調
・記録線密度 : 1T=0.0917(μm)
最短マーク長3T=0.275(μm)
・記録線速度 : 6.0(m/s)
・波形等化 : ノーマルイコライザ
その結果、ターゲット5を用いたものは、記録パワーが5.0mWで8.4%、ターゲット6を用いたものは、記録パワーが5.0mWで8.2%という良好なジッタ値が得られ、良好な記録特性を実現することができた。
また、記録パワーが最適記録パワーを超えた場合でも、記録マーク部の再生信号レベル(RF Level)が大きく変化することがなく、高い変調度と広い記録パワーマージンを有する追記型光記録媒体を実現することができた。
Bi2O3とFe2O3の粉末をBiとFeの原子比が10:5になるように混合した点以外は参考例1と同様にしてスパッタリングターゲット7を得た。このターゲットの充填密度は71%であった。
上記スパッタリングターゲット7のX線回折パターンを測定した。測定条件は表2に示した通りである。測定結果を図9に示す。
この測定で得られた回折ピークの位置を同定するために検索を行い、既存物質との照合を行った。図9の一番上に示されている(a)がターゲット7の回折パターンであり、その下の(b)はBi36Fe2O57の回折ピークが出る位置を既知のデータで示したものである。X線回折には過去に測定されたデータなどから既知物質の回折線がどこに出てどの程度の強度なのかがデータベース化されており、そのデータと比較することにより測定物質を同定することができる。(c)には、BiFeO3の既知データ、(d)には、Fe2O3の既知データを示した。最も大きなピークは、Bi36Fe2O57のピークであり、この化合物が主に存在していることが明らかとなった。
実施例5で作成したスパッタリングターゲット7を用いて光記録媒体を作製した。
案内溝(溝深さ21nm、トラックピッチ0.44μm)を有するポリカーボネート基板上に、スパッタ法で膜厚5nmのBiFeO薄膜、膜厚14nmのZnS−SiO2膜、膜厚100nmのAg反射層を順次積層し、その上にスピンコート法で紫外線硬化型樹脂からなる膜厚約5μmの保護層を設けて追記型光記録媒体を得た。
上記光記録媒体に対し、パルステック工業(株)製の光ディスク評価装置DDU−1000(波長:405nm、NA:0.65)を用いて、以下の条件で二値記録を行った。
<記録条件>
・変調方式 : 8−16変調
・記録線密度 : 1T=0.0917(μm)
最短マーク長3T=0.275(μm)
・記録線速度 : 6.0(m/s)
・波形等化 : ノーマルイコライザ
その結果、記録パワーが10.1mWで6.2%という良好なジッタ値が得られ、良好な記録特性を実現することができた。
Claims (8)
- Bi、Fe及び酸素からなり、Bi25FeO40とBi36Fe2O57の少なくとも一方を主成分として含むことを特徴とするスパッタリングターゲット。
- Bi2O3及び/又はFe2O3を含むことを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲット。
- Bi2Fe4O9を含まないことを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリングターゲット。
- Co、Ca及びCrの含有量が、ICP分析(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析)による検出限界以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のスパッタリングターゲット。
- 充填密度が65〜96%であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のスパッタリングターゲット。
- BiとFeの原子比が、Bi/Fe≧0.8の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のスパッタリングターゲット。
- Bi2O3とFe2O3の粉末を焼成することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載のスパッタリングターゲットを用いて製膜したBiFeO膜を有することを特徴とする光記録媒体。
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