JP4864827B2 - 燃料供給装置 - Google Patents
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図7に示すように、特許文献1に記載された燃料供給装置100は、燃料タンク内の燃料をエンジンに供給する燃料配管(図示しない)に設けられるハウジング101を備えている。ハウジング101内にストレーナ103が配置されることによって、ハウジング101内が燃料流入口102側の第1燃料室110aと燃料流出口107側の第2燃料室110bとに区画されている。燃料ポンプ105が第2燃料室110b内に配置されており、燃料ポンプ105の燃料吸込口105Cが第1燃料室110a内に開口されている。また、燃料ポンプ105の燃料吐出口105Bが燃料流出口107に管接続されている。ハウジング101には、燃料流出口107に上流端が開口されかつ第2燃料室110b内に下流端が開口されたレギュレータ通路108が設けられている。レギュレータ通路108にプレッシャレギュレータ110が配置されている。また、ハウジング101には、第2燃料室110bを開口する燃料排出路109が形成されている。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1にかかる燃料供給装置によると、ハウジング内に設けた燃料溜まり部に、燃料ポンプへ吸込まれる燃料が溜められる。これにより、燃料溜まり部における燃料の供給側と燃料ポンプの吸込側との間において、燃料の圧力、流れの変化を緩和し、その変化によるベーパの発生を抑制することができる。また、燃料溜まり部に溜まったベーパが、ベーパ排出通路から排出されることにより、燃料溜まり部でのベーパの滞留を回避することができる。したがって、ベーパの発生の抑制とベーパの滞留の回避との相乗作用により、燃料ポンプへのベーパの吸込みを防止あるいは低減することができる。ひいては、ベーパの吸込みによる燃料ポンプの空転を防止あるいは低減することができる。
本発明の実施例1を説明する。なお、図1は燃料供給装置を示す構成図である。
図1に示すように、燃料供給装置10は、燃料タンク12内の燃料をエンジン(図示しない)に供給する燃料配管14に設けられるハウジング16と、そのハウジング16内に収納されかつ燃料タンク12側の燃料を吸込んでエンジン側へ吐出する燃料ポンプ18と、燃料ポンプ18からエンジンへ供給される燃料の圧力を調圧するプレッシャレギュレータ20とを備えている。なお、エンジン側へ供給された燃料は、図示しないインジェクタ(「燃料噴射弁」ともいう)よりエンジンの燃焼室内に噴射されるようになっている。また、燃料配管14は、ハウジング16を間にして、燃料流入側の燃料配管部14aと燃料流出側の燃料配管部14bとに分割されている。
なお、前記ハウジング16は、複数の分割体の組合せにより、燃料ポンプ18を収容可能に構成されている。また、ハウジング16は、車両に対して、図1に示す上下関係をもって搭載される。このとき、ハウジング16よりも上方に燃料タンク12が配置されるものとする。
図2に示すように、燃料ポンプ18は、ポンプハウジング34内に電動式のモータ部35と、モータ部35の一端部(図2において右端部)に設けられたインペラ式のポンプ部36とを備えるモータ一体型のポンプである。ポンプ部36は、モータ部35の駆動によりインペラ37が回転されることにより、燃料をポンプ部36内に燃料吸込口38から吸込しかつ昇圧してモータ部35内に吐出する。また、燃料ポンプ18のポンプ部36側の端面(図2において右端面)には、外方(図1において右方)へ管状に突出しかつ管内を燃料吸込口38とする燃料吸込管部38aが形成されている。また、燃料ポンプ18のモータ部35側の端面(図2において左端面)には、外方(図1において左方)へ管状に突出しかつ管内を燃料吐出口39とする燃料吐出管部39aが形成されている。燃料吐出口39は、モータ部35内の燃料を吐出する。
また、燃料ポンプ18のベーパジェット40は、燃料溜まり部44の上層部に配置されている。このベーパジェット40には、ベーパ燃料戻し通路46の一端部が連通されている。ベーパ燃料戻し通路46は、ハウジング本体22の上壁部(符号、22bを付す)を貫通して上方へ延びている。ベーパ燃料戻し通路46の他端部すなわち上端部は、燃料タンク12内に連通されている。
図3に示すように、プレッシャレギュレータ20は、ケーシング50、ダイヤフラム51、弁体52等によって構成されている。ケーシング50は、プレッシャレギュレータ20の外殻をなすもので、上面開口状をなす燃料調圧室側のケース53と下面開口状をなす大気室側のケース54とを接合してなる。燃料調圧室側のケース53の底壁部には、燃料導入管55が設けられている。また、大気室側のケース54の側壁部には、燃料排出管56が設けられている。また、大気室側のケース54の上壁部には、大気に連通する大気連通口57が設けられている。
また、前記ハウジング16におけるハウジング本体22の上壁部22bには、端板部23側寄りの位置において前記燃料溜まり部44に連通されかつ該燃料溜まり部44(詳しくは、上層部)に溜まるベーパV1を排出するためのベーパ排出通路64の一端部が設けられている。ベーパ排出通路64は上方へ延びており、その他端部すなわち上端部は、ベーパ燃料戻し通路46の絞り部62内に連通されている。すなわち、ベーパ燃料戻し通路46に、ベーパ排出通路64が合流されている。これにより、絞り部62を主体として、ベーパ燃料戻し通路46内を流れるベーパ燃料の流れを利用して、ベーパ排出通路64内の燃料をベーパ燃料戻し通路46内へ移送するジェットポンプ61が構成されている。
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。なお、図4は燃料供給装置を示す構成図である。また実施例2、3は本発明の関連技術である。
図4に示すように、本実施例は、前記実施例1(図1参照)におけるベーパ排出通路64の上端部を、ベーパ燃料戻し通路46の絞り部62に代えて、燃料タンク12内に連通したものである。これにともない、ベーパ燃料戻し通路46における絞り部62(図1参照)が省略されている。したがって、燃料溜まり部44に溜まるベーパV1,V3は、その浮力を利用して、ベーパ排出通路64を通じて燃料タンク12内へ排出される。
本実施例によれば、燃料タンク12にベーパ排出通路64がベーパを排出可能に連通されている。したがって、燃料溜まり部44のベーパV1,V3をベーパ排出通路64から燃料タンク12へ排出することができる。
本発明の実施例3を説明する。本実施例は、前記実施例2の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。なお、図5は燃料供給装置を示す構成図である。
図5に示すように、本実施例は、前記実施例2(図4参照)におけるベーパ燃料戻し通路46を省略し、燃料ポンプ18のポンプ部36で昇圧途中のベーパV2を含むベーパ燃料をポンプ部36から燃料溜まり部44の上層部に排出させるようにしたものである。したがって、燃料溜まり部44に溜まるベーパV1,V2,V3が、その浮力を利用して、ベーパ排出通路64を通じて燃料タンク12内へ排出される。
本発明の実施例4を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。なお、図6は燃料供給装置を示す構成図である。
図6に示すように、本実施例は、前記実施例1(図1参照)における燃料供給装置10におけるプレッシャレギュレータ20を省略したものである。これにともない、実施例1におけるハウジング16のレギュレータ接続口29、及び、燃料戻し口32を形成する燃料戻し管31も省略されている。この場合、ハウジング本体22内に燃料ポンプ18をほとんど隙間なく収容することにより、ハウジング16内の燃料溜まり部44のみに燃料を溜める構成とすることが可能である。
12 燃料タンク
14 燃料配管
16 ハウジング
18 燃料ポンプ
20 プレッシャレギュレータ
38 燃料吸込口
39 燃料吐出口
44 燃料溜まり部
46 ベーパ燃料戻し通路
61 ジェットポンプ
62 絞り部
64 ベーパ排出通路
Claims (3)
- 燃料タンク内の燃料をエンジンに供給する燃料配管に設けられるハウジングと、
前記ハウジング内に収納されかつ燃料を燃料吸込口から吸込んで燃料吐出口からエンジン側へ吐出する燃料ポンプと
を備える燃料供給装置であって、
前記ハウジング内に、前記燃料ポンプへ吸込まれる燃料を溜める燃料溜まり部を設けるとともに、該燃料溜まり部に溜まるベーパを排出するベーパ排出通路を設け、
前記燃料ポンプの燃料吸込口を、前記燃料溜まり部の下部に配置し、
前記燃料ポンプの昇圧途中のベーパを含むベーパ燃料を前記燃料タンクへ戻すベーパ燃料戻し通路に、前記ベーパ排出通路がベーパを排出可能に合流され、
前記ベーパ燃料戻し通路内を流れるベーパ燃料の流れを利用して、前記ベーパ排出通路内の燃料を前記ベーパ燃料戻し通路内へ移送するジェットポンプを備えた
ことを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項1に記載の燃料供給装置であって、
前記ジェットポンプが、前記ベーパ燃料戻し通路の途中に設けた絞り部を主体として構成されていることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項1又は2に記載の燃料供給装置であって、
前記燃料ポンプから前記エンジンへ供給される燃料の圧力を調圧するプレッシャレギュレータを備え、
前記プレッシャレギュレータの調圧により余剰となった余剰燃料に含まれるベーパを前記ベーパ排出通路から排出させる構成とした
ことを特徴とする燃料供給装置。
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