JP4863314B2 - 転動造粒による高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高速増殖炉使用済み燃料の再処理システムから与えられる再処理溶液を用いて行う、高速増殖炉サイクルにおける核燃料ペレットの製造方法に関する。
高速増殖炉サイクルでは、リサイクル燃料へのFP(核分裂生成物)混入を許容できることから、次世代型燃料サイクル技術として、従来のピューレックス(PUREX)法を改善した再処理方法(以下、先進湿式法と呼ぶ)と、核燃料ペレットの製造工程を従来よりも簡素化したペレット製造方法(以下、簡素化ペレット法と呼ぶ)を組み合わせたプラント概念が考えられている。先進湿式法では、共除染工程にてウラン(U)、ネプツニウム(Np)及びプルトニウム(Pu)を一括回収することで、従来のピューレックス法で必要とされた「ウラン精製工程」及び「プルトニウム精製工程」を削除している。また、先進湿式法と組み合わされる簡素化ペレット法では、ウランとプルトニウムの硝酸溶液段階での混合によりプルトニウム富化度調整を行うことにより、従来のペレット製造工程の多くを占める粉末混合工程を削除し、プラント全体を大幅に簡略化している(非特許文献1を参照)。
核燃料ペレットの製造工程である簡素化ペレット法は、プルトニウム富化度調整されたPu-U混合溶液を、脱硝・転換・造粒し、MOX粉末化し、そのMOX粉末を成型した後、焼結・O/M(酸素と重金属元素の原子数の比)調整し、製品ペレットを製造する方法である。このような簡素化ペレット法は、例えば特開2003-4883号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2003-4883号公報
日本原子力研究開発機構、日本原子力発電株式会社、高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究 フェーズII最終報告書、2006、JAEA-Evaluation 2006-002, 191P
上述の簡素化ペレット法は、まだ実験室規模のものであり、この方法を量産化に適した核燃料ペレットの製造方法として実現して行くためには、様々な検証が必要である。例えば、放射性廃棄物をいかにして低減するかの問題、製造に際しての作業員の被ばく低減などの問題、さらには経済性の問題も解決されなければならない課題である。
したがって、本発明の目的は、上述の課題を解決し、量産化に適した改良された高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法を提供することにある。
本発明の1つの観点にかかる高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法は、高速増殖炉使用済み燃料の再処理システムから与えられる、硝酸プルトニウム溶液と硝酸ウラニル溶液を溶液のまま混合し、プルトニウム(Pu)対ウラン(U)の比率が予め定められた割合になるように調整し、調整された硝酸Pu-U混合溶液を容器に移し、マイクロ波照射によって脱硝して脱硝粉体とした後、前記脱硝粉体を前記容器内で焙焼還元し、焙焼還元された粉体にバインダを加えて前記容器内で転動造粒し、MOX造粒粉末を作製し、ペレット化に必要な一定量のMOX造粒粉末を予め定められた核燃料ペレットの形状に成型し、最後に成型された核燃料ペレットをそのまま一定時間焼結し、O/M調整する段階からなる。
この方法によれば、脱硝・焙焼還元・造粒の全工程の一元化すなわち脱硝粉末を別の容器に移すことなく、そのまま焙焼還元し、さらに焙焼還元された粉末を別の容器に移すことなく、そのまま造粒することができる。
好適には、上述の高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法において、転動造粒は、転動造粒を行うための攪拌羽根の回転数の低下または攪拌羽根を回転させるためのモータに係る負荷の変動に基づいて終了させる。
これは、造粒が進むに従って攪拌羽根と容器内壁とのクリアランスに造粒粉体が目詰まりし、攪拌羽根に係る負荷が増大したり、あるいは場合によっては逆に造粒が進むに従って攪拌抵抗が小さくなり、攪拌羽根に係る負荷が減少するという事象に基づいている。すなわち、転動造粒の場合、これらいずれかの現象が顕著に現われてくるという新たに発見された事象に基づいて、粉体の転動造粒装置の稼働終了時点を自動制御するように構成している。
好ましくは、上述の転動造粒時にバインダとして添加する水の添加率は、18 wt%である。水の添加率を、18 wt%にすることによって、各粒が最も均一に近い粒径を持つ造粒粉体を作製できるためである。
さらに、前記脱硝粉体のバインダとしての水は、造粒中に均一に散布するようにしてもよいが、造粒を行う前に脱硝粉体に加えることによって、造粒中に水を加えるよりも複雑な制御を必要とせず、ダマのない均一の造粒粉体を容易に作製できるため、量産化により一層適するシステム構成とすることが可能である。
本発明に係る高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法によれば、脱硝・焙焼還元・造粒の全工程の一元化すなわち脱硝粉末を別の容器に移すことなく、そのまま焙焼還元し、さらに焙焼還元された粉末を別の容器に移すことなく、そのまま造粒するようにしているので、粉末の飛散を防止できるだけでなく、移し替えの工程がなくなり量産化に適したシステムを構築することが可能になる。
さらに、別の観点に係る発明では、転動造粒装置による造粒工程の終了時点を自動制御できるようになり、より一層量産化に適した高速増殖炉用核燃料ペレットの製造システムを構築することが可能になる。その結果、作業員の被ばく低減、初期投資や稼働コストの低減などの効果が得られる。
本発明が適用される簡素化ペレット法による核燃料ペレットの製造方法の概略工程説明図である。 図1に示された簡素化ペレット法のマイクロ波脱硝、焙焼還元、及び転動造粒の各工程を模式的に示している概略説明図である。 図1に示された簡素化ペレット法で使用される核燃料ペレット成型用ダイ潤滑成型機の概略説明図である。 熱処理中のO/M比の変化を説明するためのグラフである。 図1に示された簡素化ペレット法の造粒工程における、水分添加率試験の結果を示す図である。 図1に示された簡素化ペレット法の造粒工程における、水分添加率の再現性試験の結果を示す図である。
最初に、本発明に係る簡素化ペレット法による核燃料ペレットの製造方法の概略工程について、図1を用いて説明する。なお、各図を通して、同一の参照符号は機能的に実質的に同一のものを示す。
図1において、まずプルトニウム富化度が調整される。具体的には、高速増殖炉使用済み燃料の再処理システム(100)から与えられる、硝酸プルトニウム溶液と硝酸ウラニル溶液を真空併用エアリフト設備を用いて溶液のまま混合し、そこでPu:Uが使用済み燃料のPu対Uの比率によって決定される比率(例えば、2:8)になるように調整される(ステップ101)。
プルトニウム富化度が調整された硝酸Pu-U混合溶液は、比較的浅いセラミック製の容器(例えば、600 mmφ×75 mm high)に入れられ、そのままマイクロ波照射(例えば、40 kW)によって脱硝された後(ステップ102)、焙焼還元される(ステップ103)。その結果作られた焙焼還元粉体は、同一の容器に入れられたまま造粒装置に運ばれ、高速攪拌により転動造粒され、MOX造粒粉末が作られる(ステップ104)。
上述の脱硝、焙焼還元、造粒の各工程について、図2を参照してより詳細に説明する。図2は、マイクロ波脱硝、焙焼還元、及び転動造粒の各工程を模式的に示している。図2の紙面に向かって左側の装置はマイクロ波脱硝装置であり、21は容器、25は容器を載置するための台、200は模擬的に示されたマイクロ波、201は容器21内で脱硝された粉末である。また、紙面に向かって右側の装置は転動造粒装置であり、22は粉末攪拌用の攪拌羽根、23は攪拌羽根駆動用モータである。また、24は攪拌中に粉末が飛散するのを防止するためのカバーである。ここでは、焙焼還元装置については特に図示していない。
上述の脱硝、焙焼還元、造粒工程では、初めに、Pu:Uが例えば2:8の割合になるようにプルトニウム富化度が調整された硝酸Pu-U混合溶液(図示せず)が、マイクロ波脱硝を行うため容器21に注入される。その後、容器21は、マイクロ波脱硝装置に入れられ、図の下側のモータ(図示せず)によって台25をゆっくり回転させながら、容器21内の溶液に対してマイクロ波200が照射され、脱硝が行われる。図2の紙面に向かって左側に示された符号201は、脱硝された粉末を示している。マイクロ波200を照射後、粉末201は容器21ごと取り出され、その容器に入れられたままバッチ式の加熱炉(図示せず)内で焙焼還元させられる。
酸化ウランの溶液について焙焼還元の試験を行った。
この試験は、上述のバッチ方式の加熱炉とロータリーキルン方式の加熱炉についてそれぞれ行った。その結果、両者とも焙焼条件が650 ℃以上、1時間で焙焼でき、還元条件が650 ℃以上、水素当量3倍以上で安定した還元ができ、このような条件の下で、O/Uが2.0から2.2の焙焼還元粉が得られた。しかし、本発明では脱硝粉末の取扱いの観点からこれまで実績のあるバッチ方式の加熱炉を採用した。
得られた焙焼還元粉(粉末201)は、同一の容器に入れられたまま図2の紙面に向かって右側の転動造粒装置に移され、バインダが添加された後(例えば、水が噴霧された後)、容器21の上方から与えられる、モータ23によって駆動される攪拌羽根22によって、一定速度で攪拌され、造粒粉末が作製される(ステップ104)。このとき、水は粉末全体に均一に噴霧されれば良く、造粒前に行っても、または造粒中に行っても良い。造粒の結果、Carrの流動性指数等が所望の値以上の流動性の良好なMOX造粒粉末が得られる。なお、ここでは造粒を転動造粒装置によって行っているが、本発明はこの造粒方法に限定されるものではなく、類似の造粒方法である破砕転動造粒を用いることもできる。以上の造粒工程の詳細については、段落[0027]以降において、試験データを基にさらに詳細に説明する。
ステップ104において得られたMOX造粒粉末は、ペレット化するために次の成型工程へ搬送される。搬送されたMOX造粒粉末は、ペレット化に必要な一定量のみが成型機に供給され、そこで高速増殖炉用核燃料棒の被覆管内に挿入されるべき、予め設定された核燃料ペレットの形状に成型される(ステップ105)。
上述の成型工程について、図3を用いてさらに詳細に説明する。図3は、ダイ潤滑成型機の概略説明図である。図3において、30はダイ、31はダイ壁面、32はダイの中心部に設けられた、ペレットを中空にするための中実円柱部、33、34はそれぞれ上パンチ、下パンチである。また35はMOX造粒粉末を貯槽するためのタンクであり、36はダイ壁面31に粉末潤滑剤を噴霧する装置である。
ペレット成型にあたっては、初めに、噴霧装置36によってダイ壁面31に粉末潤滑剤がほぼ均一に塗布される。その後、タンク35から一定量の粉末がダイ30に供給され、上下パンチ33、34によって中空ペレットにされる。
粉末を圧縮成型する際、粉末潤滑剤が不均一で粉末と成型ダイ壁面との摩擦抵抗が大きいと粉末に伝わる圧縮荷重が不均一となり、成型体の欠け、割れ、密度不均一、機械的強度低下の原因となる。ダイ潤滑成型で安定した品質の成型体を得るためには、粉末潤滑剤の塗布は、ダイ30の下方より噴霧し、ダイ30内の余剰粉末潤滑剤はダイ30の上方より吸引する構造とすることが好ましい。また、粉末潤滑剤の流動性の違いにより、ダイ30内に充填される粉末潤滑剤の量にばらつきが発生する。そこで、粉末潤滑剤の充填量のばらつきによる成型体品質への影響を低減するため、噴霧装置36には一定量の粉末潤滑剤を充填する定量充填機構を設けることが好ましい。さらに、メンテナンス性を高めるため、ダイ30、上下パンチ33,34などのダイセット部のみをグローブボックス内(図示せず)に設置し、動力部はグローブボックス外に設置する構造としても良い。
ステップ105において成型したペレットは所定の温度で一定時間焼結し、酸素と重金属元素の原子数の比であるO/M比をできるだけ低O/M比となるように調整する(ステップ106)。このO/M比が大きいと、例えば、核燃料ペレットと酸化物分散強化型(ODS)鋼などで作られた核燃料棒被覆管が化学的相互作用(PCCI)を及ぼすためである。ここではMOX造粒粉末にバインダなどの添加剤が含まれていないために、予備焼結・脱ガス処理などは不要である。
O/M比は焼結時間と深い関係を持つが、焼結終了時の降温時にO/M比が上昇する傾向がある。図4は、30%Pu-MOX燃料ペレットをH2Oを40ppm含む雰囲気ガスで熱処理した場合のO/M比の変化を説明するためのグラフであって、参照番号41a、41bは熱処理温度の時間変化を、42a、42bはO/M比の時間変化を示している。(a)及び(b)ともに、時間(h)と熱処理温度(℃)との関係、並びに時間(h)とO/M比との関係を示している。(a)は降温速度が600℃/hの場合であり、(b)は降温速度が1000℃/hの場合である。これらの図から明らかなように、いずれの場合も熱処理時間の終了時点とほぼ同時にO/M比が上昇している。しかし、降温速度が600℃/hの場合にはO/M比が最終的に1.959まで上昇するのに対して、降温速度が1000℃/hの場合にはO/M比の上昇は1.951までであり、急速降温させることでO/M比を一層低く抑えることができる。
焼結したペレットは外周面を研削し、密度・外観(寸法)の検査を行い、更に官庁検査を受けて製品ペレットとなる(ステップ106)。焼結したペレットの寸法・密度検査、外周研削及び外観検査は、多機能複合化設備により一括して処理できるようにするのがよい。
〔造粒試験〕
ここで、図1のステップ102で行う造粒工程について、図5および図6を参照してさらに詳細に説明する。図5は、造粒の際の水分添加率試験の結果を示している。図5において、(a)は水分添加率16wt%での造粒試験結果を、(b)は水分添加率17wt%での造粒試験結果を、(c)は水分添加率18wt%での造粒試験結果を、(d)は水分添加率19wt%での造粒試験結果を、そして(e)は水分添加率20wt%での造粒試験結果をそれぞれ示している。また、図6は、水分添加率試験の結果が良好であった水分添加率18wt%での造粒の再現性試験の結果を示している。
図5及び図6の試験結果は、以下の表1に示された条件で行われた造粒試験によって得られたものである。
Figure 0004863314
表1に示されるように、転動造粒装置として攪拌羽根と解砕羽根を備えた、2リッタ容量のハイスピードミキサを使用した。このミキサの攪拌羽根形状は3翼羽根で回転数は300〜2000 rpmである。また、解砕羽根形状はC型羽根で回転数は500〜4500 rpmである。転動造粒装置の運転は、一定時間毎の造粒状態を確認するため、それぞれの水分添加率に対して30秒毎の間欠運転とした。転動造粒装置の運転は、一定時間毎に造粒状態を確認するために間欠運転されているが、実機においては処理効率を高めるため当然連続運転となるように制御されるべきである。
なお、今回の試験では、表2に示された仕様を持つMOX粉末が用いられた。
Figure 0004863314
図5を参照する。水分添加率を16 wt%から20wt%まで1 wt%刻みで最長8.5分間の転動造粒を試みた。水分添加率が16 wt%と17 wt%では、最長時間の8.5分間の転動造粒を行ったが、(a)及び(b)の顕微鏡写真に示されているようにほとんど造粒ができなかった。逆に、水分添加率が19 wt%と20 wt%では、極めて短時間(0.5分間)の転動造粒によって、(d)及び(e)の顕微鏡写真に示されているように、後述する表3に示された仕様を超えるmm単位の粒が造粒され、仕様に適合するようなほぼ均一の粒径を持つ粒が得られなかった。
一方、水分添加率が18 wt%の場合、(c)の顕微鏡写真に示されたように、ほぼ均一の粒径を持つ粒が、2.5分の転動動作で造粒された。この際に造粒された粒の分析結果を表3に示す。
Figure 0004863314

そこで、表1に示された条件の下で、として、造粒の再現性試験を行った。再現性試験は、造粒時間1.5分、2.5分、3.5分及び5.25分について行い、念のため3.5分についてのみ同一の条件で2度の再現性試験を行った。
これらの再現性試験の結果を図6に示す。図6の結果から、水分添加率を18 wt%とすると、造粒時間1.5分から5.25分のいずれの場合も上述の表3に示された仕様を満足する粒が得られることがわかった。少なくとも造粒時間が1.5分以上の運転で仕様に適合する造粒粉体が得られることがわかる。
本発明者等は、さらに、表1に示された条件の下で、転動造粒装置をさらに長い時間連続運転させる試験を行った。180秒(3.0分)経過した時点で目視検査を行ったが、造粒状態及び回転数に大きな変化は見られなかった。そこで、さらに連続運転すると、運転開始から333秒(180秒+153秒)後に攪拌羽根の回転数が807rpmから797rpmに低下した。その時点で、転動造粒装置の運転を終了し、造粒状態を検査した。その結果、平均粒径が250μm、流動性指数が75、O/Mが2.13の、仕様に適合する粒が得られていることがわかった。また、別の試験では、運転開始から一定時間経過後に今度は回転数が上昇する現象が見られ、その時点で運転を終了させてもやはり仕様に適合する粒が得られた。これらの事象から、攪拌羽根の回転数を監視し、または攪拌羽根を回転させるためのモータに係る負荷変動を検出することにより、転動造粒装置の運転を自動的に終了させられることがわかる。
このような自動制御装置は従来から各分野で使用されている、言わば周知技術によって構成可能であるので、ここでは詳細な説明は省略する。例えば、検出された回転数が定常回転数(例えば、810rpm)から所定の回転数(例えば、10rpm)を超えて変動した時に、攪拌羽根を回転させているモータへの電源を遮断することによって実現できる。
以上本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない限り、本願の請求項に含まれる。例えば、上述の説明では、先進湿式法を用いた再処理システムについて説明しているが、本発明は、従来法による再処理システムについてもそのまま適用できる。また、再処理を簡潔に行うため、再処理施設においてマイナーアクチド(MA)などの一部不純物を除去しないという再処理システムも考えられているが、本発明はそのような再処理システムからの溶液であっても適用可能である。
100 核燃料再処理システム
101 Pu-U溶液混合工程
102 マイクロ波脱硝工程
103 焙焼還元工程
104 造粒工程
105 ペレット成型工程
106 焼結(O/M調整)工程
107 ペレット製品化工程
20 造粒装置
30 ダイ

Claims (1)

  1. 高速増殖炉使用済み燃料の再処理システムから与えられる、硝酸プルトニウム溶液と硝酸ウラニル溶液を溶液のまま混合し、プルトニウム(Pu)対ウラン(U)の比率が予め定められた割合になるように調整し、調整された硝酸Pu-U混合溶液を容器に移し、マイクロ波照射によって脱硝して脱硝粉体とした後、前記脱硝粉体を前記容器内で焙焼還元し、焙焼還元された粉体にバインダとして水を加えて前記容器内で転動造粒し、MOX造粒粉末を作製し、ペレット化に必要な一定量のMOX造粒粉末を予め定められた核燃料ペレットの形状に成型し、最後に成型された核燃料ペレットをそのまま一定時間焼結し、O/M調整することを特徴とする高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法において、前記転動造粒時にバインダとして添加する水の添加率が、18 wt%であることを特徴とする高速増殖炉用核燃料ペレットの製造方法。
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