JP4862822B2 - 電子部品用容器、および圧電振動デバイス - Google Patents

電子部品用容器、および圧電振動デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP4862822B2
JP4862822B2 JP2007507000A JP2007507000A JP4862822B2 JP 4862822 B2 JP4862822 B2 JP 4862822B2 JP 2007507000 A JP2007507000 A JP 2007507000A JP 2007507000 A JP2007507000 A JP 2007507000A JP 4862822 B2 JP4862822 B2 JP 4862822B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal lid
electronic component
ceramic base
sealing
insulating base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007507000A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2006095503A1 (ja
Inventor
琢也 古城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daishinku Corp filed Critical Daishinku Corp
Priority to JP2007507000A priority Critical patent/JP4862822B2/ja
Publication of JPWO2006095503A1 publication Critical patent/JPWO2006095503A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4862822B2 publication Critical patent/JP4862822B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/0538Constructional combinations of supports or holders with electromechanical or other electronic elements
    • H03H9/0547Constructional combinations of supports or holders with electromechanical or other electronic elements consisting of a vertical arrangement
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/02Containers; Seals
    • H01L23/06Containers; Seals characterised by the material of the container or its electrical properties
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/02Containers; Seals
    • H01L23/10Containers; Seals characterised by the material or arrangement of seals between parts, e.g. between cap and base of the container or between leads and walls of the container
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/10Mounting in enclosures
    • H03H9/1007Mounting in enclosures for bulk acoustic wave [BAW] devices
    • H03H9/1014Mounting in enclosures for bulk acoustic wave [BAW] devices the enclosure being defined by a frame built on a substrate and a cap, the frame having no mechanical contact with the BAW device
    • H03H9/1021Mounting in enclosures for bulk acoustic wave [BAW] devices the enclosure being defined by a frame built on a substrate and a cap, the frame having no mechanical contact with the BAW device the BAW device being of the cantilever type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01079Gold [Au]

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

本発明は、電子部品用容器、および圧電振動デバイスに関し、特に、絶縁性ベースに電気的機能を有する電子部品素子を収納し、絶縁性ベースと金属蓋とにより電子部品素子を気密封止する際の気密封止の信頼性を向上させる電子部品用容器、および圧電振動デバイスに関する。
気密封止を必要とする電子部品の例として、水晶振動子、水晶フィルタ、水晶発振器等の圧電振動デバイスがあげられる。これら圧電振動デバイスは、いずれも水晶振動板の表面に金属薄膜電極を形成し、この金属薄膜電極を外気から保護するために水晶振動板を気密封止する。これら圧電振動デバイスでは、部品の表面実装化の要求から、セラミックベース(絶縁性ベース)内に圧電素子(水晶振動板)を収納し、ろう材が形成された金属蓋で圧電素子を覆い、セラミックベースと金属蓋とを溶接して、この溶接により圧電振動素子を気密的に封止する構成が一般的である。特許文献1に示されるように、電子部品容器の低背化や低コスト化の流れに伴い、セラミックベースの上部に封止用金属リングを介在させることなく、セラミックベースに形成された封止用メタライズ部に対して金属蓋のろう材を直接溶接するタイプ(いわゆるダイレクトシ−ム封止タイプやビーム封止タイプ等)が増加しているのが現状である。
特開2003−168949号公報
このようにセラミックベースに形成された封止用メタライズ部に対して金属蓋のろう材を直接溶接するタイプの電子部品用容器では、セラミックベースの外周形状に応じて封止用メタライズ部の外周形状にバラツキが生じやすくなり、溶接領域が安定しないという問題があった。特に、セラミックベースの側端部(外周部)には、外部端子に電極を導くためのキャスタレーションを形成するのが一般的であるが、このような構成では、電子部品用容器の小型化に伴ってキャスタレーションと封止用メタライズ部がお互いに近接配置され、封止領域の確保が困難となっているのが現状である。封止用メタライズ部に対する金属蓋の溶融領域が、このキャスタレーションが形成された領域に重なることで、この部分で溶融領域の幅が極端に狭くなってリークを起こし、気密不良を招く重大な問題となっていた。これに対して、従来、シーム封止する構成では、シームローラに供給される電力を上げ、溶融温度を上げることで、ろう材の溶融領域を広げる手法が取られていた。しかしながら、このように溶融温度を上げる手法では、溶融したろう材が収納部の中に飛散するなどのスプラッシュの問題や、溶融熱歪みによるベースの割れの問題等が新たに起こり得るため、より好ましい対策がないのが現状であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電子部品用容器の小型化低背化を妨げることなく、ベースの外周形状による溶接領域のバラツキとリークをなくし、より気密封止の信頼性の高い電子部品用容器、および圧電振動デバイスを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る電子部品用容器は、絶縁性ベースに金属蓋が接合されてなる電子部品用容器であって、電気的機能を有する電子部品素子を収納する収納部と、前記収納部の周囲に形成され、前記金属蓋が気密接合される封止用メタライズ部と、側端部に端子電極が形成されたキャスタレーションとを有する前記絶縁性ベースと、平面視形状が4つの角部と4つの辺とから構成され、下面にろう材が形成されるとともに、前記ろう材には前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に前記キャスタレーションの内側において前記封止用メタライズ部と接合する溶接部が前記各辺に沿って設けられた金属蓋と、を含み、前記金属蓋の少なくとも1つの辺が、角を有しない連続した平面視曲線からなり、円弧状の切り欠き部として構成され、前記絶縁性ベースは、さらに前記収納部の周囲に形成された堤部を含み、前記収納部が、平面視矩形状に成形され、前記封止用メタライズ部が、前記堤部の上面に形成され、前記キャスタレーションの端子電極が、少なくとも1つ辺の側端部に形成され、前記切り欠き部として構成された前記金属蓋の少なくとも1つの辺は、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に、前記キャスタレーションの内側に近接し、前記角部が、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に、前記絶縁性ベースの平面視上の角部に近接することを特徴とする。
本発明によれば、平面視形状が4つの角部と4つの辺とから構成され、下面にろう材が形成されるとともに、前記ろう材には、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に絶縁性ベースのキャスタレーションの内側において前記封止用メタライズ部と溶接する溶接部が設けられ、前記金属蓋の少なくとも1つの辺が、角を有しない連続した平面視曲線からなり、円弧状の切り欠き部として構成されるので、前記絶縁性ベースのキャスタレーションによって溶接領域がバラツクことなく、一定の溶接領域を確保しながらも、前記キャスタレーションの部分で溶融領域の幅が極端に狭くなることがない。従って、前記金属蓋を絶縁性ベースに搭載する際の安定性を高めながら、リークをなくし、気密不良を防止することができる。また、通常に比べて溶融温度を上げる必要性もなくなるので、溶融したろう材が収納部の中に飛散するなどのスプラッシュの問題や溶融熱歪みによる絶縁性ベースの割れの問題等が新たに起こることもない。つまり、より信頼性の高い気密封止構造を有した電子部品用容器が得られる。また、前記金属蓋の少なくとも1つの辺が、角を有しない連続した平面視曲線からなり、円弧状の切り欠き部として構成され、前記ろう材には前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に前記キャスタレーションの内側において前記封止用メタライズ部と接合する溶接部が前記各辺に沿って設けられているので、前記封止用メタライズ部に対する前記金属蓋の溶接領域を前記キャスタレーションより内側に隔離し、当該溶融領域が前記キャスタレーションの部分で溶融領域の幅が極端に狭くなることがなくなる。このため、リークをなくし、気密不良を防止することができる。また、前記金属蓋の端部に沿って溶接することで、溶接領域を前記キャスタレーションより内側に隔離しながらも、当該溶接領域を容易に特定しながら封止が行えるので作業効率が高まる。前記金属蓋の切り欠きが形成されていない端部は、平面視形状が前記絶縁性ベースの平面視形状とほぼ等しく成形されているので、端部へのずれ込みをなくして、前記金属蓋の絶縁性ベースに対する搭載安定性を高めることができる。また、前記絶縁性ベースは堤部を含み、前記収納部が平面視矩形状に成形され、前記封止用メタライズ部が前記堤部の上面に形成され、前記キャスタレーションの端子電極が、少なくとも1つ辺の側端部に形成され、前記切り欠き部として構成された前記金属蓋の少なくとも1つの辺は、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に、前記キャスタレーションの内側に近接し、前記角部が、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に、前記絶縁性ベースの平面視上の角部に近接するので、前記封止用メタライズ部に対する前記金属蓋の溶接領域を前記キャスタレーションより内側に隔離し、当該溶融領域がキャスタレーションの部分で溶融領域の幅が極端に狭くなることがなくなる。このため、リークをなくし、気密不良を防止することができる。また、前記切り欠き部を円弧状とすることで、気密封止する際の溶接熱応力を均一に分散させることができ、封止時の前記絶縁性ベースのベース割れなどを抑制することができる。さらに、前記金属蓋の角部が前記絶縁性のベースの角部に近接する位置に配置されているので、前記絶縁性ベースに前記金属蓋を搭載して溶接する場合にお互いの角部で位置あわせすることで、前記絶縁性ベースの端部にずれ込むことなく前記絶縁性ベースへの前記金属蓋の位置決めを行うことが容易となり、金属蓋の絶縁性ベースに対する搭載安定性を高めることができる。
また、上記構成において、前記絶縁性ベースの封止用メタライズ部に前記金属蓋のろう材がシーム溶接またはビーム溶接により接合されてもよい。または、上記構成において、前記絶縁性ベースと前記金属蓋とは、封止用の金属リングを用いないダイレクトシーム封止によって接合されてもよい。さらに、上記構成において、前記金属蓋の4つの辺は、短辺と長辺とから構成され、前記短辺が切り欠き部として構成されてもよい。
上記構成においてシーム溶接を適用した場合、上述の作用効果に加え、切り欠き部が角を有しない円弧状としているので、前記金属蓋の各辺に沿ってシームローラを走査する場合に、シームローラの走査方向を変えなくても、金属蓋の各辺の稜線部分とシームローラの接点が一定(1点接触)となり、むらなく溶接することができる。つまり、金属蓋の各辺の稜線部分とシームローラの接点が途中で2点接触に変わってしまうことで加熱が不十分となったり、スパークが起こることもない。従って、従来の封止設備を活用しながらも極めて安定した封止が行え、リークをなくし、気密不良を防止することができる。
また、上記構成において、前記金属蓋の2つの辺が、対向し、かつ、前記切り欠き部として構成されてもよい。
この場合、上述の作用効果に加え、前記金属蓋の2つの辺が、対向し、かつ、前記切り欠き部として構成されるので、安定した前記絶縁性ベースへの前記金属蓋の接合を行うことができる。特に、シーム溶接による前記絶縁性ベースへの前記金属蓋の接合において好適である。これは、シーム溶接では、前記絶縁性ベースの対向する辺に対して同時に前記金属蓋を溶接することに起因する。
また、上記構成において、前記収納部の平面視上の角部には、収納する電子部品素子の収納サポートを行う枕部が設けられてもよい。
ところで、前記絶縁性ベースでは、前記金属蓋を接合するために設けられた封止用メタライズ部の部分のうち、特に前記キャスタレーションが設けられた部分の強度が弱くウィークポイントとなる。また、上記したようにキャスタレーション近傍の封止用メタライズ部は、封止用メタライズ部の他の領域と比較して溶接するための領域(溶接領域)が小さい。これに対して、前記金属蓋を接合するために設けられた封止用メタライズ部の部分のうち、特に前記収納部の平面視上の角部近傍の封止用メタライズ部は、封止用メタライズ部の他の領域と比較して溶接するための領域(溶接領域)が大きく、この領域での絶縁性ベースの強度も強い。そこで、上記した本発明の構成では、前記収納部の平面視上の角部に収納する電子部品素子の収納サポートを行う枕部が設けられているので、前記絶縁性ベースの強度を高めることが可能となる。従って、気密封止する際のキャップとベースの熱膨張率の違いにより発生する応力や溶融熱歪みによる絶縁性ベースの割れの問題等が起こることもなく、より信頼性の高い気密封止構造を有した電子部品用容器が得られる。
上記の目的を達成するために、本発明に係る圧電振動デバイスは、上記した本発明にかかる電子部品容器の前記収納部に電気的機能を有する電子部品素子が収納され、前記電子部品素子が圧電振動を行う圧電振動片であることを特徴とする。
本発明によれば、上述した本発明にかかる電子部品用容器と同様の作用効果を有する圧電振動デバイスを得ることができる。
本発明によれば、電子部品用容器の小型化低背化を妨げることなく、絶縁性ベースに対する金属蓋の搭載安定性を高めながら、リークをなくし、気密不良を防止することができる。また、溶融したろう材などが収納部の中に飛散するスプラッシュの問題や熱歪みによるベースの割れの問題もないより信頼性の高い気密封止構造を有した電子部品用容器、および圧電振動デバイスが得られる。
第1の実施形態を示す分解斜視図である。 図1の金属蓋を封止した状態の平面図である。 第1の実施形態にかかる金属蓋とセラミックベースとのシーム接合を示した図であって、(a)は金属蓋の短辺側における金属蓋とセラミックベースとのシーム接合を示した図であり、(b)は金属蓋の長辺側における金属蓋とセラミックベースとのシーム接合を示した図である。 第2の実施形態を示す平面図である。 第3の実施形態を示す平面図である。 第4の実施形態を示す分解斜視図である。 第5の実施形態にかかるセラミックベースの平面図である。 (a)は、第5の実施形態を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線部分端面図である。 (a)は、第6の実施形態を示す平面図であり、(b)は(a)のB−B線部分端面図である。
符号の説明
1 セラミックベース
2 集積回路素子
3 圧電振動板
4 金属蓋
以下、本発明による電子部品用容器の好ましい実施の形態について図面に基づいて説明する。本発明による第1の実施の形態を表面実装型の水晶発振器を例にとり図1および図2とともに説明する。図1は第1の実施の形態を示す分解斜視図であり、図2は図1の金属蓋を封止した状態の平面図である。表面実装型水晶発振器(本発明でいう圧電振動デバイス)は、上部が開口した凹部を有するセラミックベース(本発明でいう絶縁性ベース)1と、セラミックベース1の中に収納される半導体集積回路2(本発明でいう電気的機能を有する電子部品素子)と、同じく当該セラミックベース1中の上部に収納される圧電振動板3(本発明でいう電気的機能を有する電子部品素子)と、セラミックベース1の開口部に接合される金属蓋4とからなる。
セラミックベース1は、全体として直方体に成形され、アルミナ等のセラミックとタングステン等の導電材料を適宜積層した構成であり、断面視形状が凹形となる収納部10を有する。収納部10は上部収納部10aと下部収納部10bからなり、それぞれ圧電振動板3と集積回路素子2が収納される。収納部10周囲には堤部11が形成されており、堤部11の上面は平坦であり、当該堤部11上に第1の金属層11a(本発明でいう封止用メタライズ部)が形成されている。当該第1の金属層11aの上面も平坦になるよう形成されており、この第1の金属層11aはタングステン、ニッケル、金の各層が順に堤部11側から積層された金属膜層を構成している。タングステンはメタライズ技術によりセラミック焼成時に一体的に形成され、またニッケル、金の各層はメッキ技術により形成される。
セラミックベース1長辺側端部の長辺方向の略中央には上下方向に伸長する一対のキャスタレーションC1,C2が形成されている。当該キャスタレーションC1,C2は、セラミックベース1長辺側端部の長辺方向の略中央に円弧状の切り欠き(半円弧状の凹部)が上下方向に形成された構成である。なお、この一対のキャスタレーションC1,C2には電極(下記する外部圧電振動子用測定端子電極14,15)が形成されている。
なお、第1の金属層11aは、セラミックベース1の角部の堤部11において上下方向に貫通して形成された導電ビアBと接続され、かつ、この導電ビアBによりセラミックベース11下面に形成された外部接続電極(図示せず)に電気的に導出されている。当該外部導出電極をアース接続することにより、後述の金属蓋4が金属層11a、導電ビアBおよび外部導出電極を介して接地され、電子部品の電磁気的なシールド効果を得ることができる。なお、当該導電ビアBは、前述したような周知のセラミック積層技術により形成することができる。
セラミックベース1内部において、最底面には前述のとおり集積回路素子2を収納する下部収納部10bが形成されており、その上方にある上部収納部10aには長辺方向一端に圧電振動板3と接続する電極パッド12,13が短辺方向に並んで形成されている。これら電極パッド12,13は、セラミックベース1内側に近接して形成され、各電極パッド12,13は導電ビアBにより、後述する集積回路素子2と接続される。また、これら電極パッド12,13は、一対のキャスタレーションC1,C2に形成された外部圧電振動子用測定端子電極14,15として引き出されている。
下部収納部10bの上面には集積回路素子2と接続する接続パッド16aが複数並んで形成されている。
このような構成のセラミックベース1は周知のセラミック積層技術やメタライズ技術を用いて形成され、電極パッド12,13や接続パッド16aは前述の金属層11a形成と同様にタングステン等によるメタライズ層の上面にニッケルメッキ層、金メッキ層の各層が順に積層して形成されている。
下部収納部10bに搭載される集積回路素子2は、圧電振動板3とともに発振回路を構成する1チップ集積回路素子であり、その下面には接続端子(図示せず)が複数形成されている。当該集積回路素子2は本実施の形態においてはベアチップを採用しており、集積回路素子2の複数の接続端子と下部収納部10bの上面に形成された複数の接続パッド16aとをそれぞれフェイスダウンボンディング技術により接続する。なお、下部収納部10bと集積回路素子2の隙間に樹脂材料を充填してもよい。
集積回路素子2の上方には所定の間隔を持って圧電振動板3が搭載される。圧電振動板3は矩形状のATカット水晶振動板であり、その表裏面に対向して一対の矩形状励振電極(図示せず)と、当該励振電極を水晶振動板の外周に引き出す引出電極(図示せず)とが形成されている。これら各電極は真空蒸着法やスパッタリング法等の薄膜形成手段により形成することができる。
圧電振動板3とセラミックベース1との接合は、例えば導電性接合材(図示せず)を電極パッド12,13の上面にディスペンサ等により適量供給し、その後圧電振動板3を電極パッド12,13に搭載する。これにより圧電振動板3の引出電極と電極パッド12,13とは電気機械的に接続されるが、必要に応じて搭載した圧電振動板3の引出電極部分に再度導電性接合材(図示せず)を上塗り塗布してもよい。なお、導電性接合材はペースト状であり、例えば銀フィラー等の金属微小片を含有するシリコーン系導電樹脂接着剤をあげることができるが、シリコーン系以外に例えば、ウレタン系、イミド系、ポリイミド系、エポキシ系の導電樹脂接着剤を用いることができる。また、圧電振動板3とセラミックベース1との接合は、導電性接合材に限定されずにバンプによって電気機械的(もしくは機械的)に圧電振動板3がセラミックベースに接合されてもよい。バンプは導電性接合材に比べて接合のための領域が小さくてよいために、バンプは水晶発振器の小型化を図るのに好ましい構成である。
セラミックベース1を気密封止する金属蓋4は平面視矩形状の平板構成である。当該金属蓋4は、コバールからなるコア材(図示せず)に第2の金属層(図示せず)として金属ろう材が形成された構成であり、より詳しくは、例えば上面からニッケル層、コバールコア材、銅層、銀ろう層の順の多層構成であり、第2の金属層である銀ろう層がセラミックベース1の第1の金属層11aと接合される構成となる。また、第2の金属層である銀ろう層の一部がセラミックベース1の第1の金属層11aと接合するための溶接部45として設けられ、この溶接部45は金属蓋4の端部(平面視外周)に沿って設けられている。金属蓋4の平面視外形はセラミックベース1の外形とほぼ同じであるか、若干小さい構成となっている。また、金属蓋4の長辺41,43には、セラミックベース1と接合する際に、セラミックベース1のキャスタレーションC1,C2の端部に接する(キャスタレーションC1,C2の内側に近接する)ように角を有しない円弧状の切り欠き部411,431が設けられる。これら円弧状の切り欠き部411,431は、金属蓋4の平面視上の対向する長辺41,43(本発明でいう端部)に対向して設けられている。また、金属蓋4の角部(具体的に平面視四隅部)が、セラミックベース1の角部(具体的に平面視四隅部)に近接するように構成されている。ここでいう角を有しない円弧状の切り欠き部411,431は、平面視矩形の金属蓋と比較して、その一対の長辺41,43が互いに近接する方向に曲面加工された長辺41,43の形状のことをいう。また、ここでいう角とは、折曲部分のことをいい、本実施の形態でいう切り欠き部411,431には折曲された部分がなく、切り欠き部411,431は連続した曲面(平面視上の曲線)からなる。
セラミックベース1の収納部10に集積回路素子2と圧電振動板3を格納し、金属蓋4にて被覆し、セラミックベース1の第1の金属層11aと金属蓋4の第2の金属層とを溶融硬化させ、気密封止を行う。本実施の形態においては、封止用の金属リングを用いないダイレクトシーム溶接による気密封止(ダイレクトシーム封止)を行っており、金属蓋4の長辺41,43と短辺42,44の稜部に沿ってシームローラ(図3の符号5参照)を走査させることで、金属蓋4に形成された第2の金属層である銀ろう層とセラミックベース1の第1の金属層11a(封止用メタライズ部)を溶接させ、気密封止が行われる。このとき、金属蓋4の端部に沿って溶接部45(銀ろう層の一部)が設けられるので、溶接部45はキャスタレーションC1,C2の内側に位置する。なお、本実施の形態におけるダイレクトシーム溶接では、金属蓋4のうち、切り欠き部411,431が設けられた長辺41,43におけるセラミックベース1への金属蓋4のシーム溶接と、切り欠き部が設けられていない短辺42,44におけるセラミックベース1への金属蓋4のシーム溶接とは異なる設定がされている。具体的に、図3に示すように、金属蓋4の短辺42,44に形成された第2の金属層である銀ろう層とセラミックベース1の第1の金属層11a(封止用メタライズ部)を溶接させる時の金属蓋4に対するシームローラ5のローラ面の角度αとし、金属蓋4の長辺41,43に形成された第2の金属層である銀ろう層とセラミックベース1の第1の金属層11a(封止用メタライズ部)を溶接させる時の金属蓋4に対するシームローラ5のローラ面の角度βとすると、角度αは角度βよりも鈍角に設定されている。このように、金属蓋4のうち、切り欠き部411,431が設けられた長辺41,43におけるセラミックベース1への金属蓋4のシーム溶接と、切り欠き部が設けられていない短辺42,44におけるセラミックベース1への金属蓋4のシーム溶接とは異なる設定とすることで、切り欠き部411,431が設けられた長辺41,43と、切り欠き部が設けられていない短辺42,44とで、セラミックベース1上での金属蓋4の位置が異なってもシーム溶接を安定して行うことができる。すなわち、金属蓋4に対するシームローラ5のローラ面の角度αとして、金属蓋4の長辺41,43に形成された第2の金属層である銀ろう層とセラミックベース1の第1の金属層11a(封止用メタライズ部)を溶接させた場合、シームローラ5のローラ面が金属蓋4だけでなくセラミックベース1にも接する。この場合、金属蓋4とセラミックベース1との接触抵抗を介さず、直接セラミックベース1に流れるリーク電流の発生によって、溶接部分の加熱不足となり、シーム溶接を行うことができない。
上記したような構成を採用することで、セラミックベース1と接合する際に、第1の金属層11a(封止用メタライズ部)に対する金属蓋4の第2の金属層である銀ろう層との溶接部45の位置をキャスタレーションC1,C2より内側となる(キャスタレーションC1,C2に対してその内側に隔離する)。そのため、溶接部45が、キャスタレーションC1,C2が形成された第1の金属層11aの位置で溶融領域(具体的に、金属蓋4に切り欠き部411,413が設けられた場合、溶接部45の溶接領域のうち、セラミックベース1の短辺方向の幅)が極端に狭くなることがなくなる。このため、リークをなくし、気密不良を防止することができる。なお、溶接部45の幅を0.08mm以上確保すれば、リークを起こさないことが実験で確認されており、堤部11の領域内でかつキャスタレーションC1,C2からさらにセラミックベース1の内側に0.08mm以上の溶接部45を形成することが好ましい。また、切り欠き部411,431を円弧状とすることで、気密封止する際の溶接熱応力を均一に分散させることができ、封止時のセラミックベース1のベース割れなどを抑制することができる。さらに、切り欠き部411,431が角を有しない円弧状としているので、金属蓋4の長辺41,43に沿ってシームローラ5を走査する場合に、シームローラ5の走査方向を変えなくても、金属蓋4の長辺41,43の稜線部分とシームローラ5の接点が一定となり、むらなく溶接することができる。また、金属蓋4の対向する辺(本実施の形態では長辺41,43)に同一円弧状の切り欠き部411,431を形成しているので、線対称形状となり、セラミックベース1に金属蓋4を搭載する際に平面方向の向き判定が不要となり、生産性が高いものとなる。従って、従来の封止設備を活用しながらも極めて安定した封止が行え、リークをなくし、気密不良を防止することができる。さらに、金属蓋4の角部がセラミックベース1の角部に近接する位置に配置されているので、セラミックベース1に金属蓋4を搭載して溶接する場合にお互いの角部で位置あわせすることで、ずれ込みをなくして、金属蓋4のセラミックベース1に対する搭載安定性を高めることができる。
また、金属蓋4の切り欠き部411,431は、平面視上の対向する長辺41,43(端部)に対向して設けられているので、安定したセラミックベース1への金属蓋4の接合を行うことができる。特に、シーム溶接によるセラミックベース1への金属蓋4の接合において好適である。これは、シーム溶接では、セラミックベース1の対向する辺(本実施の形態では長辺41,43)に対して同時に金属蓋4を溶接することに起因する。
また、本実施の形態に示すようにセラミックベース1と金属蓋4との接合をシーム接合により行う場合、本実施の形態に示すように切り欠き部411,431が円弧状に形成されていることが好ましい。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えばセラミックベース1のキャスタレーションC1,C2の位置に応じてはさまざまな構成を採用することができ、本実施の形態とは異なる構成を採用したものを図4に示す。図4は本発明による第2の実施の形態を示す平面図である。基本構成は第1の実施形態と同じであるので、同じ構成部分については同番号を用いるとともに、一部説明を割愛する。
第2の実施の形態では、上記した第1の実施の形態とは異なり、セラミックベース1の一方の短辺側端部のみにキャスタレーションC1,C2が形成され、かつ、セラミックベース1の4角の側端部にキャスタレーションC3,C4,C5,C6が形成されている。
また、上記した第1の実施の形態とは異なり、金属蓋4の一方の短辺42に、セラミックベース1と接合する際に、セラミックベース1のキャスタレーションC1,C2と若干重なる(キャスタレーションC1,C2の内側に近接する)ように角を有しない円弧状の切り欠き部421が設けられている。また、金属蓋4では、セラミックベース1と接合する際に、金属蓋4の角部がセラミックベース1のキャスタレーションC3,C4,C5,C6と若干重なる構成からなる。
第2の実施の形態においても、ダイレクトシーム溶接による気密封止を行っており、このとき金属蓋4の端部に沿って溶接部45が設けられるので、切り欠き部421がキャスタレーションC1,C2と若干重なっていても、セラミックベース1に金属蓋4を接合する際に溶接部45がキャスタレーションC1,C2の内側に位置するように金属蓋4に溶接部45が設けられ、極端に溶融領域(具体的に、金属蓋4に切り欠き部421が設けられた場合、溶接部45の溶接領域のうち、セラミックベース1の長辺方向の幅)が極端に狭くなることがなくなる。また、セラミックベース1のうち、キャスタレーションC1,C2を有しない他の辺については、切り欠き部421が形成されていないので、溶融領域の幅を狭めることがない。金属蓋4の角部については、シームローラ5が2度接触する領域となり、溶融領域の幅が辺部分に比べて広くなるのでリークが発生しにくい傾向にある。このため、第2の実施の形態では、キャスタレーションC3,C4,C5,C6に応じて切り欠き部を設けていないが、必要に応じて切り欠き部を形成してもよい。
なお、上記本発明の実施形態では、金属蓋4の切り欠き部411,413,421は、セラミックベース1の辺(長辺もしくは短辺)の側端部に形成されたキャスタレーションC1,C2に応じて形成すればよく、3つの辺あるいは4つの辺にキャスタレーションが存在するときは、3つの辺あるいは4つの辺に切り欠き部を形成すればよい。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えばビーム封止する構成を採用することができ、本実施の形態とは異なる構成を採用したものを図5に示す。図5は本発明による第3の実施の形態を示す平面図である。基本構成は第1の実施形態と同じであるので、同じ構成部分については同番号を用いるとともに、一部説明を割愛する。
第3の実施の形態では、セラミックベース1の両方(一対)の短辺側端部にキャスタレーションC1,C2が形成されている。これに対して、金属蓋4には、一方の短辺42のみに、セラミックベース1のキャスタレーションC1の内側に近接するように方形状の切り欠き部421が設けられている。また、金属蓋4では、セラミックベース1と接合する際に、溶接部46がキャスタレーションC1,C2の内側に位置するように設けられている。
本実施の形態では、電子ビームなどを用いたビーム溶接によるセラミックベース1と金属蓋4との気密封止(ビーム封止)を行っており、このとき金属蓋4の端部から若干内側に位置する部分に沿って電子ビームを走査している。このとき、キャスタレーションC2が存在する部分については、金属蓋4に切り欠き部が形成されていないので、金属蓋4の端部からさらにキャスタレーションC2の内側へ入り組んだ位置に電子ビームを走査している。以上のようにして、溶接部46はキャスタレーションC1,C2の内側に位置するように設けられ、極端に溶融領域(具体的に、金属蓋4に切り欠き部421が設けられた場合、溶接部45の溶接領域のうち、セラミックベース1の長辺方向の幅)が狭くなることがなくなる。このため、リークをなくし、気密不良を防止することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば金属蓋4の形状を切り欠き部が形成された他の形状に成形してもよく、例えば、図6に示すような金属蓋4であってもよく、以下に図6に示す上記した実施の形態とは異なる構成を採用したものを示す。図6は本発明による第4の実施の形態を示す分解斜視図である。基本構成は第2の実施形態と同じであるので、同じ構成部分については同番号を用いるとともに、一部説明を割愛する。
第4の実施の形態にかかる水晶発振器は、セラミックベース1と、セラミックベース1の中に収納される半導体集積回路2(電気的機能を有する電子部品素子)と、セラミックベース1中の上部に収納される圧電振動板3(電気的機能を有する電子部品素子)と、セラミックベース1に接合される金属蓋4とからなる。
金属蓋4は、平面視矩形状の平板構成であり、コバールからなるコア材(図示せず)に第2の金属層(図示せず)として金属ろう材が形成された構成であり、より詳しくは、例えば上面からニッケル層、コバールコア材、銅層、銀ろう層の順の多層構成であり、第2の金属層である銀ろう層がセラミックベース1の第1の金属層11aと接合される構成となる。また、本実施の形態の溶接部45は金属蓋4の端部(平面視外周)に沿って設けられている。金属蓋4の短辺42,44には、セラミックベース1と接合する際に、セラミックベース1のキャスタレーションC1,C2の端部に重ならない(キャスタレーションC1,C2の内側に近接する)ように角を有しない円弧状の切り欠き部421,441が設けられる。また、金属蓋4の角部46(具体的に平面視四隅部)が円弧状形成され、セラミックベース1の角部(具体的に平面視四隅部)に近接するように構成されている。ここでいう金属蓋4の角部46の円弧状形成により、本実施の形態の金属蓋4は、図1,2に示す金属蓋4と比較して、セラミックベース1と接合する際に、セラミックベース1のキャスタレーションC3,C4,C5,C6と重ならない。
第4の実施の形態においても、ダイレクトシーム溶接による気密封止を行っており、このとき金属蓋4の端部に沿って溶接部45が設けられるので、切り欠き部421,441および角部46がキャスタレーションC1〜C6と重ならない。具体的に、セラミックベース1に金属蓋4を接合する際に溶接部45がキャスタレーションC1,C2の内側に位置するように金属蓋4に溶接部45が設けられているので、極端に溶接領域(セラミックベース1の金属蓋4と接するための第1の金属層との溶接領域)が極端に狭くなることがなくなり、リークをなくし、気密不良を防止することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えばセラミックベース1および金属蓋4の構成が、図7,8に示すような構成であってもよい。図7は、本発明による第5の実施の形態のうちセラミックベース1の平面図であり、図8は本発明による第5の実施の形態を示す平面図およびA−A線部分端面図である。基本構成は第2,4の実施形態と同じであるので、同じ構成部分については同番号を用いるとともに、一部説明を割愛する。
第5の実施の形態にかかる水晶発振器のうち、セラミックベース1には、収納する圧電振動板3の収納サポートを行う枕部17が設けられている。この枕部17は、収納部10の平面視上の角部に設けられている。ところで、セラミックベース1では、金属蓋4を接合するために設けられた第1の金属層11a(封止用メタライズ部)の部分のうち、特にキャスタレーションC1,C2が設けられた部分の強度が弱くウィークポイントとなる。また、上記したようにキャスタレーションC1,C2近傍の第1の金属層11aは、第1の金属層11aの他の領域と比較して溶接するための領域(溶接領域)が小さい。これに対して、金属蓋4を接合するために設けられた第1の金属層11aの部分のうち、特に収納部10の平面視上の角部近傍の第1の金属層11aは、第1の金属層11aの他の領域と比較して溶接するための領域(溶接領域)が大きく、この領域でのセラミックベース1の強度も強い。このセラミックベース1の強度に関して、収納部10の平面視上の角部近傍とこの角部近傍以外の位置との強度を比較すると、角部近傍に比べて角部近傍以外の位置のほうが局所的に応力が集中し易い。そのため、収納部10の平面視上の角部近傍以外の位置に枕部17を設けてこの枕部17により圧電振動板3を補助支持した場合、セラミックベース1の圧電振動板3を補助支持した位置に割れが発生しやすくなる。これに対して、本実施の形態では、角部近傍に枕部17を設けているので、角部近傍以外の位置をウィークポイントとすることはなく、局所的に応力を集中させることなく圧電振動板3を補助支持することができる。また、収納部10の平面視上の角部近傍に枕部17を設けることで、枕部17が筋交いの効果を有し、セラミックベース1全体の変形を抑えることもできる。
上記したように、本実施の形態では、収納部10の平面視上の角部に収納する圧電振動板3(電子部品素子)の収納サポートを行う枕部17が設けられているので、セラミックベース1の強度を高めることができ、溶融熱歪みによるセラミックベース1の割れの問題等が起こることもなく、より信頼性の高い気密封止構造を有した電子部品用容器が得られる。なお、本実施の形態では、キャスタレーションC1,C2に圧電振動板3の保持部である上部収納部10aが設けられているので、セラミックベース1の強度を高めている。
また、金属蓋4は、平面視矩形状の平板構成であり、コバールからなるコア材(図示せず)に第2の金属層(図示せず)として金属ろう材が形成された構成であり、より詳しくは、例えば上面からニッケル層、コバールコア材、銅層、銀ろう層の順の多層構成であり、第2の金属層である銀ろう層がセラミックベース1の第1の金属層11aと接合される構成となる。また、本実施の形態の溶接部45は金属蓋4の端部(平面視外周)に沿って設けられている。金属蓋4の短辺42,44には、セラミックベース1と接合する際に、セラミックベース1のキャスタレーションC1,C2の端部に重ならない(キャスタレーションC1,C2の内側に近接する)ように円弧状の切り欠き部421,441が設けられる。また、金属蓋4の切り欠き部421,441の下方には、第2の金属層である銀ろう層47が露出している。
第5の実施の形態においても、ダイレクトシーム溶接による気密封止を行っており、このとき金属蓋4の端部近傍に、露出した銀ろう層47を含む溶接部45が設けられる。具体的に、セラミックベース1に金属蓋4を接合する際に溶接部45がキャスタレーションC1,C2の内側にも位置するように金属蓋4に溶接部45が設けられており、露出した銀ろう層を有しているので、溶接領域(セラミックベース1の金属蓋4と接するための第1の金属層との溶接領域)が図6に示す形態に比べて広めることができ、リークをなくし、気密封止の信頼性をより高めることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば金属蓋4の構成が、図9に示すような構成であってもよい。図9は、本発明による第6の実施の形態を示す平面図およびB−B線部分端面図である。基本構成は第5の実施形態と同じであるので、同じ構成部分については同番号を用いるとともに、一部説明を割愛する。
第6の実施の形態にかかる水晶発振器の金属蓋4は、平面視矩形状の平板構成であり、コバールからなるコア材(図示せず)に第2の金属層(図示せず)として金属ろう材が形成された構成であり、より詳しくは、例えば上面からニッケル層、コバールコア材、銅層、銀ろう層の順の多層構成であり、第2の金属層である銀ろう層がセラミックベース1の第1の金属層11aと接合される構成となる。
また、本実施の形態の溶接部45は、金属蓋4の端部(平面視外周)に沿って設けられている。また、この溶接部45は、金属蓋4の短辺42,44であって、セラミックベース1と接合する際にセラミックベース1のキャスタレーションC1,C2の端部に重なる位置には設けられていない。具体的に、図9に示すように、溶接部45の金属蓋4の短辺42,44側端部(端辺)が、金属蓋4の短辺42,44から金属蓋4の内方に向けて円弧状となるように設けられている。
第6の実施の形態においても、ダイレクトシーム溶接による気密封止を行っており、このとき上記したように一部を除き金属蓋4の端部に沿って溶接部45が設けられるので、溶接部45がキャスタレーションC1〜C6と重ならない。具体的に、セラミックベース1に金属蓋4を接合する際に溶接部45がキャスタレーションC1〜C6の内側に位置するように金属蓋4に溶接部45が設けられているので、極端に溶接領域(セラミックベース1の金属蓋4と接するための第1の金属層との溶接領域)が極端に狭くなることがなくなり、リークをなくし、気密不良を防止することができる。
上記実施形態では、水晶発振器を例にして説明しているが、水晶振動子や水晶フィルタなどの他の圧電振動デバイス、あるいはその他の電子部品容器に適用することができる。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施できるので、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求範囲によって示すものであって、明細書本文に拘束されるものではない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
また、この出願は、2005年3月11日に日本で出願された特願2005−069690号に基づく優先権を請求する。これに言及することにより、その全ての内容は本出願に組み込まれるものである。
本発明は、気密封止を必要とする電子部品の電子部品容器に適用でき、特に、水晶発振器、水晶振動子および水晶フィルタなどの圧電振動デバイスに好適である。

Claims (7)

  1. 絶縁性ベースに金属蓋が接合されてなる電子部品用容器であって、
    電気的機能を有する電子部品素子を収納する収納部と、前記収納部の周囲に形成され、前記金属蓋が気密接合される封止用メタライズ部と、側端部に端子電極が形成されたキャスタレーションとを有する前記絶縁性ベースと、
    平面視形状が4つの角部と4つの辺とから構成され、下面にろう材が形成されるとともに、前記ろう材には前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に前記キャスタレーションの内側において前記封止用メタライズ部と接合する溶接部が前記各辺に沿って設けられた金属蓋と、を含み、
    前記金属蓋の少なくとも1つの辺が、角を有しない連続した平面視曲線からなり、円弧状の切り欠き部として構成され、
    前記絶縁性ベースは、さらに前記収納部の周囲に形成された堤部を含み、
    前記収納部が、平面視矩形状に成形され、
    前記封止用メタライズ部が、前記堤部の上面に形成され、
    前記キャスタレーションの端子電極が、少なくとも1つ辺の側端部に形成され、
    前記切り欠き部として構成された前記金属蓋の少なくとも1つの辺は、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に、前記キャスタレーションの内側に近接し、
    前記角部が、前記絶縁性ベースに前記金属蓋が接合される際に、前記絶縁性ベースの平面視上の角部に近接することを特徴とする電子部品用容器。
  2. 前記絶縁性ベースの封止用メタライズ部に、前記金属蓋のろう材がシーム溶接またはビーム溶接により接合されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用容器。
  3. 前記絶縁性ベースと前記金属蓋とは、封止用の金属リングを用いないダイレクトシーム封止によって接合されたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品容器。
  4. 前記金属蓋の4つの辺は、短辺と長辺とから構成され、前記短辺が切り欠き部として構成されたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の電子部品用容器。
  5. 前記金属蓋の2つの辺が、対向し、かつ、前記切り欠き部として構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1つに記載の電子部品用容器。
  6. 前記収納部の平面視上の角部には、収納する電子部品素子の収納サポートを行う枕部が設けられることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1つに記載の電子部品用容器。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか1つに記載の電子部品容器の前記収納部に電気的機能を有する電子部品素子が収納され、
    前記電子部品素子が圧電振動を行う圧電振動片であることを特徴とする圧電振動デバイス。
JP2007507000A 2005-03-11 2006-01-26 電子部品用容器、および圧電振動デバイス Active JP4862822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007507000A JP4862822B2 (ja) 2005-03-11 2006-01-26 電子部品用容器、および圧電振動デバイス

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005069690 2005-03-11
JP2005069690 2005-03-11
PCT/JP2006/301237 WO2006095503A1 (ja) 2005-03-11 2006-01-26 電子部品用容器、および圧電振動デバイス
JP2007507000A JP4862822B2 (ja) 2005-03-11 2006-01-26 電子部品用容器、および圧電振動デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006095503A1 JPWO2006095503A1 (ja) 2008-08-14
JP4862822B2 true JP4862822B2 (ja) 2012-01-25

Family

ID=36953107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007507000A Active JP4862822B2 (ja) 2005-03-11 2006-01-26 電子部品用容器、および圧電振動デバイス

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7642699B2 (ja)
JP (1) JP4862822B2 (ja)
CN (1) CN101019227B (ja)
WO (1) WO2006095503A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007005862A1 (de) * 2007-02-06 2008-08-14 Siemens Audiologische Technik Gmbh Schaltungsvorrichtung mit bebondetem SMD-Bauteil
JP5095319B2 (ja) * 2007-09-06 2012-12-12 日本電波工業株式会社 モニタ電極を備えた水晶デバイス
JP2012199861A (ja) * 2011-03-23 2012-10-18 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶デバイス及び水晶デバイスの検査方法
US20150188025A1 (en) * 2013-12-30 2015-07-02 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Container for electronic component and electronic component
US10014189B2 (en) * 2015-06-02 2018-07-03 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Ceramic package with brazing material near seal member

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001352226A (ja) * 2000-06-08 2001-12-21 Daishinku Corp 圧電振動デバイス
JP2002076817A (ja) * 2000-08-25 2002-03-15 Daishinku Corp 圧電振動デバイス
JP2002232262A (ja) * 2001-01-30 2002-08-16 Daishinku Corp 表面実装型水晶フィルタ

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09246904A (ja) * 1996-03-14 1997-09-19 Citizen Watch Co Ltd 表面実装型水晶振動子
JP2001060843A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Murata Mfg Co Ltd チップ型圧電部品
US6703768B2 (en) * 2000-09-27 2004-03-09 Citizen Watch Co., Ltd. Piezoelectric generator and mounting structure therefor
JP4454165B2 (ja) 2001-01-30 2010-04-21 京セラ株式会社 電子部品搭載用基板
JP2003168949A (ja) 2001-12-04 2003-06-13 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装型の小型水晶振動子
JP4341268B2 (ja) * 2003-03-19 2009-10-07 セイコーエプソン株式会社 圧電デバイス用パッケージと圧電デバイスならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置と圧電デバイスを利用した電子機器
WO2005109638A1 (ja) * 2004-05-12 2005-11-17 Daishinku Corporation 圧電振動素子用パッケージ及び圧電振動子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001352226A (ja) * 2000-06-08 2001-12-21 Daishinku Corp 圧電振動デバイス
JP2002076817A (ja) * 2000-08-25 2002-03-15 Daishinku Corp 圧電振動デバイス
JP2002232262A (ja) * 2001-01-30 2002-08-16 Daishinku Corp 表面実装型水晶フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2006095503A1 (ja) 2008-08-14
US7642699B2 (en) 2010-01-05
CN101019227A (zh) 2007-08-15
US20070251860A1 (en) 2007-11-01
CN101019227B (zh) 2010-05-19
WO2006095503A1 (ja) 2006-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6020663B2 (ja) 発振器
US9548717B2 (en) Piezoelectric resonator device using temperature sensor unit
WO2011149043A1 (ja) 圧電振動デバイスの封止部材、および圧電振動デバイス
JP4862822B2 (ja) 電子部品用容器、および圧電振動デバイス
JP4501870B2 (ja) 圧電振動デバイス
US8723400B2 (en) Piezoelectric resonator device and manufacturing method therefor
JP2007274339A (ja) 表面実装型圧電振動デバイス
JP2004229255A (ja) 水晶振動子セラミックパッケージ
US8836095B2 (en) Electronic component package and base of the same
JP2009038534A (ja) 圧電発振器
JP2000236035A (ja) 電子部品用パッケージおよび圧電振動デバイス
JP2010087650A (ja) 表面実装型圧電振動デバイス
JP2006054602A (ja) 電子部品用パッケージ及び当該電子部品用パッケージを用いた圧電振動デバイス
JP2008252442A (ja) 圧電振動デバイスの製造方法
JP2022099603A (ja) 圧電振動デバイス
JP5554473B2 (ja) 電子部品用パッケージおよび圧電振動デバイス
JP4466857B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2009239475A (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2009038533A (ja) 圧電発振器
JP4042150B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP2007073652A (ja) 圧電振動デバイス
JP6760430B1 (ja) 水晶振動デバイス
JP2017200065A (ja) 圧電振動子
JP2010206270A (ja) 圧電振動デバイス
JP2003224443A (ja) 水晶デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110615

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111011

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111024

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4862822

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250