JP4861584B2 - イオンチャネルの電気生理的性質を測定及び/または監視するための基体及び方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、細胞膜が測定電極の周りに高抵抗性シールを形成し、これによってこの細胞膜を通って流れる電流を測定及び監視することを可能にする電気生理学的測定コンフィグレーションを構成することによって、イオンチャネル含有構造体、典型的には細胞等の脂質膜含有構造体のイオンチャネルの電気生理学的性質を測定及び/または監視するための基体及び方法に関する。この基体は、典型的には、細胞膜内での電気的事象を調査するための装置、例えば生物膜中のイオン移動チャネルの調査に利用されるパッチクランプ技術を行うための装置の一部である。より具体的には、本発明は、処理能力が高く、少量の試験化合物及び少量の液状キャリアしか使用せず、かつ幾つかの細胞で並列試験を同時にかつ独立して行うことによって短時間で多くの試験を実施できる、このようなパッチクランプ装置のための基体に関する。
【0002】
【背景技術】
膜のパッチを絶縁しそして電位固定条件でこのパッチのイオンチャネルを調査するための一般的なアイディアは、ネーアー(Neher) 、ザクマン(Sakmann) 及びシュテインバック(Steinback) らによって“The Extracellular Patch Clamp, A Method for Resolving Currents Through Individual Open Channels In Biological Membranes ”, Pflueger Arch. 375; 219-278, 1978 にその概要が記されている。彼らは、アセチルコリン(ACh) を含むピペットを筋細胞膜表面に押しつけると、ACh によって活性化されたイオンチャネルの開閉に起因して電流が断続的に急増することを見出した。しかし、ピペットのガラスと膜との間のシールの抵抗(10〜50M Ω) が、チャネルの抵抗(10GΩ) に対して非常に低いという事実によって彼らの研究は制限された。このシールから生ずる電気雑音はその抵抗に反比例し、そしてこの雑音は、ACh チャネルよりもコンダクタンスが低いイオンチャネルを流れる電流を不明瞭にするのに十分に大きかった。またこれは、生じたであろうシールを通って流れる大電流の故に、ピペット中の電位を浴の電位と異なる値に固定することも妨げた。
【0003】
更に、ガラスピペットの火炎研磨(fire-polishing) 及びピペット内部の吸引によって、細胞表面との間に非常に高い抵抗(1〜100 G Ω)を有するシールを得ることができることが発見された。このギガシールは上記雑音を一桁のオーダーで低減させ、生物学的に重要な殆どのチャネルを調べることができる程度までにし、そしてこれらの調査を行うことができる電圧範囲を著しく拡大した。この改善されたシールは“ギガ- シール”と、そして上記ピペットは“パッチピペット”と名付けられた。ギガシールについてのより詳しい説明は、O.P. Hamill, A. Marty, E. Neher, B. Sakmann & F.J. Sigworth: Improved patch-clamp techniques for high resolution current recordings from cells and cell-free membrane patches, Pfluegers Arch. 391, 85-110, 1981から得ることができる。上記のパッチクランプ技術を開発した業績により、ネーアー及びザクマンは、1991年度ノーベル医学生理学賞を受賞した。
【0004】
イオンチャネルは、細胞膜を通過する無機イオンの移動を可能にする膜貫通タンパク質である。イオンチャネルは、活動電位の発生及びタイミング、シナプス伝達、ホルモン分泌、筋肉収縮などの様々なプロセスに関与する。多くの薬剤が、イオンチャネルの調節を介してそれらの特定の作用を発揮する。これの例は、脳中の電位依存性Na+ チャネルをブロックするフェニトイン及びラモトリジンなどの鎮痙性化合物、平滑筋細胞内の電位依存性Ca2+チャネルをブロックするニフェジピン及びジルチアゼムのような抗高血圧性薬剤、及び膵臓中のATP で調節されたK + チャネルをブロックするグリベンクラミド及びトルブタミドのようなインスリン放出の刺激薬である。上記パッチクランプ技術は、イオンチャネル活性を化学的に誘発して調節する他、科学者が電位依存性のチャネルを巧みに操作することを可能にした。この技術は、パッチピペット中の電極の極性を調節すること、及び浴溶液中の遊離イオンレベルを加減するために塩組成(saline composition)を変えることを含む。
【0005】
パッチクランプ技術は医学生理学の分野における重大な発展の一つである。なぜならばこの技術は、単一イオンチャネルタンパク質を通って流れるイオンの流れの測定を可能にし、またこの単一イオンチャネルの薬剤に対する反応の研究も可能したからである。簡単に言えば、標準的なパッチクランプ技術では、細い(直径約0.5 〜2μm)ガラスピペットを使用する。このパッチピペットの先端を細胞膜の表面に押し付ける。このピペット先端は細胞にしっかりと接着し、そして膜の微小なパッチに小数のイオンチャネルタンパク質を隔離する。
【0006】
これらのチャネルの活性はそれぞれ独立して測定でき(単一チャネル記録)、また他の手法として、パッチを破り、細胞膜全体のチャネル活性を測定することもできる(全細胞記録)。測定を行うための細胞内部への高コンダクタンスアクセスは、例えばピペット内を減圧して膜を破ることによって得ることができる。
【0007】
単一チャネル記録及び全細胞記録の双方の間、膜電位を固定することによってチャネルサブタイプ各々の活性を特性付けることができる。電位固定技術では、膜電流を一定の膜電位で記録する。より正確に言うと、実験者によって定められたレベルに膜電位を維持するのに必要な電流を増幅器が正確に供給する。それゆえ、イオンチャネルの開閉から生ずる電流が膜を再充電することはない。
【0008】
図1は、HEKA Elektronik 社製のEPC-9 増幅器などの標準的な慣用の電位固定増幅器の基本的な使用例を表す簡略図である。ピペット4内の電極6は、帰還増幅器の負端子に接続され、一方、固定電位(接地浴電極(8) のこと)は正端子に接続され(刺激入力から)そして電圧モニター出力の所で利用が可能である。測定されたピペット電位と固定電位は同じであると仮定されるので、大きな帰還抵抗を介して流れ込む電流として、校正電位が連続的にピペット電極の所に供される。反転後、電流は、電流モニター出力のところでアナログ電圧として利用できる。
【0009】
このような実験における時間分解能及び電圧制御は素晴らしく、しばしばmsecまたはμsec 範囲である。しかし、薬理学的スクリーニングにおける一般的手法としてのこのパッチクランプ技術の主な障害は、一日で試験できる化合物の数に限りがあることである(典型的にはせいぜい一または二つ)。また、細胞及びパッチ周りで為し得る溶液変化の速度が非常に遅いことも主な障害の一つとなり得る。
【0010】
パッチクランプ技術の処理量を決定する主な制限要因は、細胞及びピペットの局在化及び固定、並びに溶解された化合物を細胞及びパッチに導く供給システムの性質である。
【0011】
通常のパッチクランプのセットアップでは、生理塩溶液を連続的に潅流した実験チャンバ中に細胞を入れる。このチャンバ内での細胞とピペットとの接続の確立は、時間がかかりまた面倒でもある。化合物は、小数の供給ボトルに接続された弁に入口を切り替えることによって適用される。支持液及び試験サンプルの必要量は多い。
【0012】
パッチクランプ測定を行うための、処理能力が高いシステムが提案されており、これは、典型的には、細胞膜の電気的性質を測定できる測定コンフィグレーションにおいて細胞を保持するように適合された複数の部位を持つ基体からなる。
【0013】
米国特許第5,187,096 号(Rensselaer)は、細胞の細胞- 基体インピーダンスを監視するための装置を開示する。細胞は、電極上で直接培養され、次いで電極は複数の細胞で覆われる。すなわち、個々の細胞に対する測定は行うことができない。
【0014】
国際特許出願公開第98/54294号(Leland Stanford) は、電極列を含むウェルを有する基体を開示する。ウェル及び電極(金属製電極)を有するこの基体は、CVD (化学蒸着法) 及びエッチング技術を用いてケイ素から作られ、そして電極の周りを囲む窒化ケイ素“不動態化”相を含む。細胞は、この電極列上で直接培養される。この基体は、電気生理学的特性を測定するように適合され、そして提案される様々な測定法を開示している。
【0015】
国際特許出願公開第99/66329号(Cenes) は、基体の各々の側に設けられたウェル及び電極中に配置された穿孔を有する基体を開示する。この基体は、ケイ素製の基体をレーザーで穿孔することによって作製され、そしてその表面には粘着防止性の材料をコーティングしてもよい。この基体は、穿孔を囲む粘着防止性の層を作りそして吸引して上記の穿孔中を流れる液流を生じさせることで穿孔上に細胞を位置させるかあるいは電気的に細胞を導くことで穿孔上に細胞を位置させることによって、細胞とギガシールを構成するように適合されている。細胞は、全細胞測定コンフィグレーションを得るために、EM場または化学的手法によって透過性にすることができる。一つのウェルにおける全ての穿孔、すなわち全ての測定可能な細胞は、一つの作用電極及び一つの基準電極を共有し(図1参照)、そのため、個々の細胞に対する測定は行うことができない。
【0016】
国際特許出願公開第99/31503(Vogelら) は、基体(キャリア)上のウェルに配置されそして二つの隔室を分けるアパーチャを有する測定装置を開示する。この測定装置は、上記アパーチャの両側に配置された二つの電極を含み、そしてこのアパーチャ開口部に細胞を位置させるように適合されている。基体は、細胞の位置をアパーチャ開口部に誘導するために、疎水性及び親水性の領域を有していてもよい。
【0017】
【発明の要約】
本発明は、細胞または細胞膜に及ぶ影響から見て現実的な条件下に、高い処理量及び信頼性をもって、細胞膜等のイオンチャネル含有構造体を通って流れる電流を測定もしくは監視するのに最適化された基体及び方法を提供する。それゆえ、本発明の基体及び方法を用いて測定された結果、例えば、細胞膜に──例えば種々の試験化合物で──影響を与えた結果生ずるイオンチャネル活性度の変化は、該測定システムによってもたらされた人為結果の現象ではなく、上記の影響から生ずる特有の本当の現象として信頼することができ、そして与えられた条件における細胞膜の導電性またはキャパシタンスに関連する電気生理学的現象を調べるための有効な基礎として使用することができる。
【0018】
これは、なぜならば一つまたはそれ以上のイオンチャネルを流れる電流を、以下に述べる特徴を有するような可逆電極、典型的には銀/ハロゲン化銀電極(例えば塩化銀電極)を、測定電極及び基準電極のどちらにも使用して直接測定するからである。
【0019】
本発明の基体及び方法は、細胞膜の測定にばかりでなく、他のイオンチャネル含有構造体、例えば人工膜の測定にも使用できる。本発明は、例えば、イオン移動チャネル及び膜の電気生理学的測定などの幾つかの試験を同時にかつそれぞれ独立して行うことを可能にする。本発明の基体は、少量の支持液(細胞と等張の、すなわち、通常、150 ミリモルNaClまたは他の適当な塩の浸透圧モル濃度を有する生理塩溶液)及び少量の試験サンプルしか用いない、完璧でかつ操作が簡単なマイクロシステムを構成する。
【0020】
本発明は、その一面において、第一の表面部と反対側にある第二の表面部を有する平坦な基体であって、上記第一の表面部は、それぞれイオンチャネル含有構造体を保持するように適合されておりかつ付随の測定電極を有する部位を複数有し、上記基体は一つまたはそれ以上の基準電極を有し、上記測定電極及び各々の基準電極または複数の基準電極は、互いに電解質を介して接触し及びそれらの間に電位差が加えられた際に、一つの電極からのイオンの引き渡し及び他の電極によるイオンの受領によってそれらの間に電流を発生させることができる電極であり、上記の部位は、それぞれ、この部位に保持されたイオンチャネル含有構造体とこの部位の表面部との間に高電気抵抗性シールを供するように適合されており、そしてこのシールは、供された際に、イオンチャネル含有構造体の一つ面に画定されかつ測定電極と電解質を介して接触しているドメインを、このイオンチャネル含有構造体の他の面上に定義されかつ各々の基準電極と電解質を介して接触しているドメインから隔離し、それによって、各電極間でイオンチャネル含有構造体のイオンチャネルを流れる電流を測定及び/または監視することができ、そして上記電極は基体と統合されており、そしてウェハ加工技術により作られたものである、上記基体に関する。
【0021】
他の面では、本発明は、一つまたはそれ以上のイオンチャネル含有構造体の一つまたはそれ以上のイオンチャネルの電気生理学的性質を測定及び/または監視するための全細胞測定コンフィグレーションを確立する方法であって、以下の段階、すなわち
・上記で定義したような基体を用意し、
・一つまたはそれ以上の部位にキャリア液を供給し、この際、このキャリア液は
、一つまたはそれ以上のイオンチャネル含有構造体を含み、
・上記のイオンチャネル含有構造体の少なくとも一つを、対応する数の部位に位
置させ、
・部位に付随する測定電極と、基準電極との間に第一の電位差を連続的に与え、
上記の測定電極と上記の規準電極との間に流れる第一の電流を監視し、そして
上記の第一の電流を所定の閾電流と比較し、この際、この第一の電流が、せい
ぜい大きくとも所定の閾電流と等しくなる程度ならば、この部位を、イオンチ
ャネル含有構造体とこの部位の表面部との間に許容可能なシールを有するもの
と承認することによって、部位に保持されたイオンチャネル含有構造体と高電
気抵抗シールを供するべき部位表面部との間の高電気抵抗シールを検査し、そ
して
・承認された部位において全細胞コンフィグレーションを確立する、
段階を含み、それによって、測定電極と基準電極との間でイオンチャネル含有構造体のイオンチャネルを流れる第三の電流を測定及び/または監視することができる、上記方法に関する。
【0022】
溶液の形のイオンチャネル含有構造体は、能動的なもしくは受動的な手段のいずれかによって基体上の部位に向けて誘導することができる。このイオンチャネル構造体が上記部位、例えば電極の周りの基体に接触すると、その接触面は、その部位、例えば電極を囲む部位において高電気抵抗シール(ギガシール)を形成し、それによって、上記イオンチャネルの電気生理学的特性を、基準電極を用いて測定することができる。このような電気生理学的特性は、上記ギガシールによって囲まれた部分のイオンチャネル構造体の膜を通って流れる電流であり得る。
【0023】
本明細書において、“ギガシール”という用語は、通常は、少なくとも1Gohmのシールを指し、そしてこの値は、通常、最小限目的とされるシールの大きさである。但し、電流が大きい場合の測定には、より低い値でも閾値として十分な場合もある。
【0024】
全細胞コンフィグレーションは、承認された各々の部位に付随する測定電極と基準電極との間に一連の第二の電位差パルスを加え、上記測定電極と基準電極との間を流れる第二の電流を監視し、そして上記の第二の電流が予定の閾値を超える度に上記一連の第二の電位差パルスを中断し、それによってイオンチャネル含有構造体の測定電極と最も近い部分を破ることによって得ることができる。
【0025】
他の手法としては、全細胞コンフィグレーションは、イオンチャネル含有構造体の測定電極と最も近い部分を、造孔性物質との相互作用に付すことによっても得ることができる。
【0026】
また、本明細書において、“全細胞コンフィグレーション”という用語は、全細胞が測定部位において基体と接触しかつ穿孔されているか、または造孔性物質によって細胞内部との電気的接触に対し開放されているコンフィグレーションばかりでなく、剥離した細胞膜のパッチが、その膜の外面が、適用される試験サンプルに対し“上向き(upwardly)”に面するように配置されているコンフィグレーションも意味するものと理解されたい。
【0027】
部位に付随する測定電極が基体上にある複数の電極のうちの一つでありそしてイオンチャネル含有構造体が溶液中の多く物のうちの一つであるため、数多くのこのように用意された測定セットアップを基体上に得ることができる。典型的な測定は、特定の試験サンプルをセットアップに加えることを含み、それゆえ、試験サンプルの混合及び各セットアップ間の電気電導を避けるために、各々の測定セットアップは、他の測定セットアップから隔離される。
【0028】
【好ましい態様の説明】
本発明を、添付図の参照の下により詳しく説明する。
【0029】
本発明は、細胞(または他のイオンチャネル含有構造体)を保持するように適合された各部位に複数の電極を有することによって細胞膜及び基体接触面が電極の周りにギガシールを形成して、細胞膜の電気生理学的特性を測定または監視することを可能にする基体に関する。本明細書において“細胞”または“細胞膜”という用語が使用された場合は、文脈に依存して、通常、他のいかなるイオンチャネル含有構造体、例えば他のイオンチャネル含有脂質膜またはイオンチャネル含有人工膜も使用できると理解されたい。電気生理学特性は、例えば、イオンチャネルを流れる電流またはイオンチャネル含有膜のキャパシタンスであることができる。細胞を保持する各々の場所に別個の試験サンプル(典型的には薬剤)を加えることができ、それによって各細胞で各々独立した実験を行うことができる。試験サンプルの添加に対するイオン移動チャネルの反応を調べる実験も可能である。各々独立した実験を行うためには、異なる試験サンプルを、異なる細胞保持部位に加えることができるであろう。特定の試験サンプルを加えた(または加えようとする)一つまたはそれ以上の細胞保持部位は、以下、試験コンファインメントという。
【0030】
本発明の基体は、典型的には、細胞などの脂質膜におけるイオン移動チャネルの電気生理学的特性の測定を行うための装置に使用される一つの部品となる。
【0031】
この装置は、短時間のうちに各々独立した数多くの実験を行うための手段を提供するように設計される。これは、統合された測定電極を含む部位をそれぞれ有する複数の試験コンファインメントを備えるマイクロシステムと、適当な試験サンプル供給物とを供することによって達成される。各々の試験コンファインメントは、細胞の位置決めのための手段、ギガシールの確立のための手段、ギガシールを確立する部位の選択のための手段、測定電極及び一つまたはそれ以上の基準電極を含み得る。それによって、各試験コンファインメントにおいてそれぞれ独立した実験を行うこと、並びに全ての実験の用意及び測定をコンピューターなどの中央制御装置から制御することができる。試験コンファインメントが小さいために、本発明は、少量の支持液及び試験サンプルのみを利用して測定を行うことを可能にする。また、本発明は、測定を行うための幾つかの異なる手順をも提供し、これには、細胞及び人工膜の断片に対する測定が含まれる。
【0032】
測定電極(以下、電極という)を備える部位を有する基体は幾つかの態様で設計することができ、それのうちの三態様が図2A〜2Cに例示され、そして更に別の態様は、図3A〜3D及び4A〜4Bに例示される。これらの態様の違いは、基体上の部位の設計にある。部位は、その表面材料が従来技術に記載のように細胞(または構造体)膜とシールを形成するのに十分に適したものにされるという点で、細胞などのイオンチャネル含有構造体を保持するように適合される。このような材料には、ケイ素、プラスチック、純粋なシリカ及び他のガラス、例えば石英及びパイレックス(R)、あるいはBe、Mg、Ca、B 、Al、Ga、Ge、N 、P 、As及びこれらのいずれかの酸化物の群から選択される一種またはそれ以上のドーパントでドーピングしたシリカが包含される。適当な基体は、ウェハ加工技術に適切な材料ならば如何なるものからで作ることができ、このような材料としては、例えば、ケイ素、プラスチック、純粋なシリカ及び他のガラス、例えば石英及びパイレックス(R)、またはBe、Mg、Ca、B 、Al、Ga、Ge、N 、P 、Asの群から選択される一種またはそれ以上のドーパントでドーピングされたシリカなどが挙げられる。ケイ素が、目下好ましい基体材料である。
【0033】
図2A〜2Cの設計では、部位14は、基体12の局部的に平坦な表面に配置される。局部的に平坦とは、基体の表面が、図2Bに示すように、一つまたはそれ以上の部位よりも大きい尺度で何らかの二次構造13を有していてもよいことを意味する。部位及びそれ故電極16は、この二次構造内に単独でまたはグループとして配置することができる。
【0034】
図2の三種の設計のものを作製する方法は互いに類似する。図2A及び2Bは単に図2Cの基本設計の小区画を含むものである。本発明の設計品の作製を、図3A及び6の参照の下に以下に説明する。
【0035】
導電性材料のライン18は、先ず第一に、基体上に導電性材料の層を沈着させることによって基体表面上に形成される。基体上及びこの説明を通して他の表面上への材料の沈着は、幾つかの沈着技術のうちの一つ、例えば物理蒸着法[ これは、1) 蒸気相から材料を蒸着させる方法、2)スパッタリング法及び3) レーザーアブレーション法を含む] ; 化学蒸着法[ これは、1)常圧化学蒸着法(APCVD) 、2) 低圧化学蒸着法(LPCVD) 、3)プラズマ・エンハンスト化学蒸着法(PECVD) 及び4)フォト・エンハンスト化学蒸着法を含む] ; 並びに回転塗布及び成長技術(spin coating and growth techniques)を用いて為すことができる。第二に、各々のワイヤーをフォトリソグラフィー段階において画定し、そして第三に、このワイヤーの一部とならない導電性材料をエッチングによって除去する。これらのワイヤーは、好ましくは、これらの一部が接触パッド20のラインを形成し、一方で他の部分が、測定電極部16の列及び一つまたはそれ以上の基準電極8を形成するように画定される。電極部の列は、必ずしも整然としたパターンである必要はない。上記接触パッド及び電極部は、好ましくは、ワイヤーの両末端部であるが、しかし、例えば伝導性ストリップのパターンの如何なる部分であってもよい。好ましくは、上記導電性材料は、金属またはドーピングしたケイ素からなる。
【0036】
電極及び接点を作るためには、各々のワイヤーの電極のまたは接触部の一部を形成しない導電性材料を、絶縁性(親水性)のフィルム22、例えば二酸化ケイ素、または窒化ケイ素及び二酸化ケイ素の多重層で覆う。これは、ケイ素の熱酸化法、物理もしくは化学蒸着法または回転塗布法のいずれかを用いて絶縁性フィルムの層で表面全体を覆うことによって行われる。フォトリソグラフィー及びエッチング段階を用いて、絶縁性フィルムの一部を除去しワイヤーをむき出しにし、それによって電極16及び8及び接点20を形成する。より良好な電気的接触のためには、電極(及び接点)は銀24で覆うことができる。また別の方法として、材料の幾つかの層を幾つかの薄い層の形に沈着すべきような場合には、リフトオフ技術も使用できるであろう。この場合は、フォトレジストを基体上に沈着させ、そしてマスクを通して照射することによって、形成するべきパターンをレジストに画定し、その後、エッチングする。材料、典型的には金属の層をその構造体上に蒸着させ、そしてフォトレジストを溶解し、それによって画定されたパターンで金属が残る。この段階で、その基体は図7に示すようになり、その際、電極と接点を結ぶ細いライン18は絶縁性のフィルムで覆われている。
【0037】
しかし、場合によっては、図3Aに示すように、電極部位または部位のグループを完全に囲む疎水性領域26を、テフロン(R)等の疎水性材料の沈着及びフォトリソグラフィーを組み合わせて用いて形成する。この疎水性材料は、回転塗布法、化学蒸着法またはプラズマ・エンハンスト化学蒸着法のいずれかを用いて沈着される。図2Aは、このような領域の使用例を示す。
【0038】
最後に、使用する前に、塩化銀層28を、電気分解的処理を用いて電極16上に形成する。その作業は、通常、本発明の基体の全ての測定電極及び基準電極に施し、これらを、銀/ハロゲン化銀電極、例えば銀/塩化銀電極として確立する。
【0039】
上記と同じ製造手順を用いて、図3B〜3Dに示す一連の異なる電極設計を利用することができる。図に示した設計は、上記のウェハ加工法に幾らかの変更点があることを意味しているが、しかし、その設計を見れば、ウェハ加工段階をどのように適合すればよいかはウェハ加工技術分野の当業者には明らかである。
【0040】
図3Bは、細胞2を保持する部位の近接図であり、AgCl層28を囲む部位にシール25が形成されている。電極の形成においては、シリカ層22の沈着の前に、多量のAgCl層28が銀24の上面に形成され、それによってAgClが大量に供されることが保証される。
【0041】
図3Cは、測定電極が小さなウェル27中に位置され、それによって膜と、ウェル27の縁との間にシールが形成される、他の態様を示す。ウェル27の大きさに依存して、この態様は、膜と作用電極とをより大きく隔てること、並びに電極を取り囲むキャリア液をより多量に使用することを可能にする。
【0042】
図3Dは、図3Cと同じように作用電極が小さなウェル27中に位置された更に別の態様を示す。この態様では、細胞上での溶解した造孔性物質の作用によって、細胞が置かれた時に全細胞測定コンフィグレーションが確立されるように、造孔性物質40が部位に沈着されている。
【0043】
図4Aの設計では、基体上に幾何的に成形された構造のウェルの底部に部位が配置される。このウェルの機能は、部位に細胞2を配置する役割と各試験コンファインメント(この場合では、単独の部位からなる)を隔離する役割の双方を果たす。
【0044】
切頭角錐の形に成形したウェルを有する基体を図4Aに示す。この切頭角錐の狭い方の端部から基体の底面部まで延びるアパーチャまたは通路30も基体に画定される。それによってこのウェル及び通路は漏斗様構造を形成する。図4Aに示されるように、測定電極16は、上記のアパーチャまたは通路の近くに基体の底面に供され、そして基準電極8は、ウェルの側面に供される。好ましくは、基体の底側で上記通路に対し吸引作用を与えるための管路32が設けられる。好ましい態様の一つでは、この管路は基体の上側に通じ、また測定電極に配線されていてもよい。
【0045】
上に“底”という言葉を使用したが、これは単に、図の向きに関連して使われただけに過ぎない。本発明の基体を使用するにあたっては、基体の第一の表面部が上面部であること及び第二の表面部が下方の表面部であることは必須の条件ではない。言い換えれば、これらの非常に小さな構造体では如何なる実質的な程度にも重力は利用されず、そして例を挙げれば、図4の設計は、180 °回転させた図に相当する向きで使用することもできる。なお、また、それ以外の如何なる角度で回転させても使用できる。
【0046】
図4Aに示したウェルは、基本的に、その頂部に孔30を有する切頭角錐形の窪みである。この角錐の土台は四角形である。この角錐の上端の角度は2×54.7°であり、ウェハ厚dは350 〜650 μm であり、そしてこの角錐の頂部の側長wは、細胞を収容するスペースを確保するため約30μmである。この角錐の頂部は、厚さhが約3μmの二酸化ケイ素膜で覆われる。この膜には、直径aが約0.1 〜10μm、例えば1〜5μmの孔が形成される。
【0047】
一つのウェルまたは複数のウェルを含む構造体は、幾つかの全く異なる方法で作ることができる。以下には、基本構造体を作るための二つの異なる製造方法、すなわちオキサイド・ファースト・プロセス及びオキサイド・ラスト・プロセスの概略をそれぞれ述べる。
オキサイド・ファースト・プロセス
・基体全体を覆う3μm厚の湿熱SiO2を成長させる。
・フォトマスキング及び反応性イオンエッチングによって上記酸化物を貫通しケイ素製基体にまで届く孔を作ることによって、この基体の底側に孔を画定する 。
・この基体の両側にエッチングマスクとしてLPCVD 窒化ケイ素を蒸着させる。
・フォトマスキング及び反応性イオンエッチング及び湿式酸化物エッチング(緩衝したフッ化水素酸)によって、基体の上側に角錐形基本面を形成するために窒化物窓を画定する。
・ケイ素の異方性エッチングによって上記の窓を通して角錐形の窪みをエッチングする。これにより、54.7°の傾斜を有する角錐側面を作る。
・高温のH3PO4 を用いて窒化物エッチストップを剥がす。
・角錐側面を覆うために1μmの湿熱SiO2を成長させ、このバルクシリコンウェハを絶縁する。他のSiO2領域はそれほど成長しない。
オキサイド・ラスト・プロセス
・インプランテーションによるドーピングまたはエピタキシャル成長を用いて、基体の底側のケイ素にエッチストップ層(ホウ素ドーピング)を形成する。このエッチストップ層は典型的には約1μm厚である。
・基体の両側にエッチングマスクとしてLPCVD 窒化ケイ素を蒸着させる。
・フォトマスキング及び反応性イオンエッチング及び湿式酸化物エッチング(緩衝されたフッ化水素酸)によって、基体の上側に角錐形基本面を形成するために窒化物窓を画定する。
・ケイ素の異方性エッチングによって上記の窓を通して角錐形の窪みをエッチングする。これにより、54.7°の傾斜を有する角錐側面を作る。エッチングは、ホウ素ドーピングしたエッチストップの所で停止し、約1μm厚のケイ素膜を形成する。
・高温のH3PO4 を用いて窒化物エッチストップを剥がす。
・フォトマスキング及びケイ素の反応性イオンエッチングによって、底部側に孔を画定する。
・湿熱SiO2を成長させ、基体上の全ての場所でケイ素膜を酸化物に転化する。このプロセスは、孔の内部にもSiO2を形成させるため孔を縮小させる。すなわち、フォトリソグラフィーを用いて可能なものより小さくなり得る。
両方の製造方法において、加工中の主な懸念は、最後の高温酸化段階における、孔を有するSiO2膜の機械的安定性である。表面材料(ここではSiO2) は、場合によっては、導電性への寄与を防ぐために、窒化ケイ素でコーティングしてもよい。
【0048】
この段階で、測定及び基準電極を形成することができる。底側の測定電極は、標準的な沈着及びフォトリソグラフィー技術を用いて形成することができる。基準電極は、好ましくは、シャドウマスクを通して導電性材料を蒸発させるか、または電気泳動レジスト技術の使用により形成される。
【0049】
更に、できれば、基体上でどこか他の場所に上記の漏斗様構造への流入ポート及び漏斗様構造からの流出ポートを設けて、上記の漏斗様構造に液体を加えるためのフローチャネル構造体を基体に作ってもよい。また別の方法では、上記のフローチャネルは、通常のエッチング技術を用いて、基体の上面に適用される他の基体上に設けられる。
【0050】
上記の各特徴は、好ましくは、図4Bに示されるように(吸引出口32、並びに測定電極16及び基準電極8への接点)、アッセンブリーの上方から全ての接続入口及び出口を容易に利用できるように配置される。この好ましいコンフィグレーションは、同様であるがただし入口、出口が裏側にあるユニットを該アッセンブリーの上面に適用する際にはそれに応じて適合される。
【0051】
該基体が、図2に示すように各試験コンファインメント15をそれぞれ隔離するための何らかの手段を提供し得るということも重要である。試験コンファインメントは、好ましくは、ナノリットルレベルの小さい容積を有する。これは、しばしば高額な試験サンプルの必要量、更に拡散による溶液の混合に要する時間が、容積が小さくなるほど短縮されることを考慮すると都合がよい。
【0052】
図2Aでは、上記の通り、基体上に疎水性領域26及び親水性部位14を確定するための表面材料を用いて試験コンファインメントが画定される。表面が塩溶液等の水溶液で湿潤(水浸しではない)されている場合は、その液体は親水性領域に閉じ込められ、それによって試験コンファインメントが画定される。各々の親水性領域は、電極16を有する幾つかの部位14を含み、そしてまた、より小さな規模の疎水性領域を含んでいてもよい。
【0053】
図2Bに示す基体上では、試験コンファインメントは、基体表面上に形成された区画13によって互いに隔離される。これらの区画は、基体表面をレジストで覆いそしてフォトリソグラフィを用いてウェル開口部を画定することによって基体素材上に形成することができる。エッチング段階を経て、残留したレジストを除去することによって、部位及び電極の形成に用意が整った基体が得られる。
【0054】
図2Cは、実質的な区画を持たない、電極で覆われた基体を示す。この場合、試験コンファインメントは、窪んだ区画/部屋を持つ構造部17が基体の上面に載せられることにより画定される。基体と機械的に密に接触させることによって、上記の構造部は、電極を有する一つまたはそれ以上の部位をそれぞれ保持する密閉屋を作る。都合が良いなら、図2A及びBに示される基体のいずれかの上面にも類似の構造部を載せてもよい。
【0055】
図2に示す全ての態様においては、基準電極は、それぞれの試験コンファインメント内に配置する必要がある。これは、細胞が電極を覆い隠すことができないような部位に電極を配置すること、細胞によって覆い隠されない程の大きさの電極を用いること、または細胞が全ての電極を覆い隠すことができない程度の数の細胞を投与することによって実現できる。最後の選択肢は、測定電極のうちの何れかが基準電極として機能することを可能にする。
【0056】
電極を有する基体の特定の形状に依存して、細胞を支持する液体及び細胞は、以下の方法のうちの一つによって加えられる。好ましい態様の一つでは、試験コンファインメントは上方から利用することができ、そして支持液及び細胞の液滴を、計量分配もしくはピペッティング(pipetting) システムによって各々の試験コンファインメントに供給することができる。インクジェットプリンターヘッドまたはバブルジェット(R)プリンターヘッドなどのシステムを使用することができる。他の手段は、nQUAD 吸引式計量分配器または少量の液体を投与するのに適合された他のあらゆる計量分配/ピペッティングデバイスである。また他の手法として、支持液及び細胞を基体全体に適用することによって(例えば、細胞を含有する支持液を基体上に注ぐか、または基体をそれに浸漬する)、各々の試験コンファインメントに支持液及び細胞を供する。支持液並びに後で加える試験サンプルの体積はナノリットルレベルの少なさであるため、水の蒸発が問題となる場合も考えられる。それゆえ、特定の体積に依存して、基体上での液体の取り扱いは、好ましくは、高湿度雰囲気で行うのがよい。
【0057】
試験コンファインメントが密閉室である場合には、これらは、チャネルシステム、即ち微量液体操作システム(microliquid handling system) でしか利用できないであろう。第二構造部17(図2C)を、試験コンファインメントを持つかまたは持たない基体のいずれかの上に載せるような場合に該当する。この場合は、支持液及び細胞は、入口チャネル、通常は第二構造部17に画定された入口チャネルを介して供しなければならない。このような第二構造部は、例えばケイ素から作ることができ、この場合、フローチャネルは標準的なフォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて形成することができる。このような第二構造部は、本発明の態様のうちのいずれの物の上面にでも載せることができる。
【0058】
他の態様では、細胞は、成長媒体中に浸漬しながら基体上で直接培養される。最適なケースでは、細胞は、意図的に細胞の成長に適さないように表面が作られている領域以外の全表面上で均一な単一層を形成する(ただし、成長させる細胞の種類に依存する)。基体上での細胞の培養が成功するかどうかは、基体材料に強く依存する。
【0059】
更に別の態様では、細胞の代わりに、イオンチャネルが埋め込まれた人工膜を使用してもよい。このような人工膜は、アパーチャ上に脂質の小さな塊を置くことによって、脂質の飽和溶液から作ることができる。この技術は、例えば“Ion Channel Reconstitution”, Christopher Miller, Plenum 1986, p. 577 に詳しく記載されている。アパーチャサイズが適当でありそして水などの極性の液体がアパーチャの両側に存在していれば、脂質の二重層がアパーチャ上に形成し得る。次の段階では、この二重層に蛋白質イオンチャネルを埋め込む。これは、イオンチャネルが埋め込まれた脂質ベシクルを上記二重層の片側に供することによって達成できる。このベシクルは、例えば浸透勾配によって引きつけて上記二重層と融合させることができ、これによってイオンチャネルがこの二重層中に埋め込まれる。
【0060】
細胞とガラスピペットとの間の良好な接触を得、それによって細胞とピペット先端との間にギガシールを形成する方法は従来技術に詳しく記載されている。ピペット先端に細胞を引きつけ並びにギガシールを得るための必要な接触を達成するために、通常はピペットを吸引する。
【0061】
図2A〜Cに記載の基体の場合は、吸引は行われず、細胞の位置合わせは他の手段によって行われる。更に、細胞膜と基体、通常は超純粋シリカとが単に接触していれば、細胞がその表面と或る程度の結合を為しそしてギガシールを生成するのには十分であることが判明した。
【0062】
位置合わせは電気泳動によって行うことができる。この方法では、電極からの電場が帯電した細胞を電極に引きつける。負に帯電した細胞は正の電極に引きつけられ、正に帯電した細胞の場合はその逆である。静電引力は、電極グループのための誘導手段としても働く。別の方法として、各試験コンファインメント内において、電極を取り囲む領域以外の部分で基体表面を疎水性材料26により覆ってもよい。これは図5に示される。それによって、細胞は電極部位14にのみ縛り付けられ得る。これらの手法の両方を同時にもしくは場合によっては電極周りの基体表面の適当な幾何的形状と組み合わせて使用して、沈降する細胞を電極の方に誘導することもできる。
【0063】
他の態様においては、細胞を充填(pack)して基体表面上で細密充填物を作る際に、部位及び測定電極の密度及びパターンを細胞の密度に近似させるかまたはこれより大きいものとする。これによって、十分な数の細胞が供給された際に、更に別の誘導手段を用いることなく、少なくとも一つの電極が細胞によって覆われることが保証される。
【0064】
図4Aに示す態様においては、支持液中の一つまたはそれ以上の細胞2を使用し、これは漏斗構造体の底端部に沈む。これが幾何的形状により位置合わせをする例の一つである。吸引すると、これは細胞をアパーチャ30に引きつけそして細胞とアパーチャとの間の接続を確立し、アパーチャ内部と溶液とを隔離するギガシールを形成する。このギガシールは、どのような形でも取ることができ、例えば円形、楕円形または矩形であることができる。支持液は、細胞膜と基準電極との間の電気的な接触をもたらす。細胞は吸引作用により変形されてもよく、細胞がアパーチャ内部にまで延びるような状況も制御下であれば望ましい場合もある。
【0065】
各々の試験コンファインメントは好ましくは幾つかの電極部位を有する。電極が細胞によって覆われそしてギガシールによって絶縁されたかどうかを検査するためには、各電極間または電極と基準電極との間の漏れ電流を測定する。試験コンファインメントが数多くの電極を含み得るとしても、ギガシールによって絶縁された電極を調べるのは単純な作業に過ぎず、すなわちコンピューターで処理するのに適した作業である。
【0066】
図6及び7は、一つの試験コンファインメントにおける電極16がn×m(この場合は3×3)のマトリックスを形成している、上記手法を行うための手段を提案する。電極接続線18は基体上の接点20(No.1〜9) の列びに接続され、この際、これらの接点は、電流測定手段を用いてコンピュータによりそれぞれ独立してアドレスすることができる。ギガシールされた電極のリストは、図7の流れ図に示した簡単な方法を用いて作成することができる。先ず(1) では、電極のマトリックスにおける全てのデータ入力を完了するための二つのループが確立される。(2) では、マトリックスのn×m列を展開し、電極接点の独立アドレッシング(3) に電極接点番号N(No.1〜9)を与える。接点Nと基準電極8、すなわち接点No.0との間に加えられた電圧での電流を測定し(4) 、そして電極がギガシールされたかどうかを調べるために、その値を閾電流Ithreshold と比較する(5) 。ギガシールであることが確認されたら、その接点番号を適合電極リストに加える(6) 。このリストに記載された電極から測定電極が選択される(7) 。この手法は、適合電極の相対位置n,mに関しての情報も与える。この情報は、(7) において最適な測定電極を選択する際に使用することができるが、これは省略することもでき、この場合は、各々の電極は単にその接点番号Nによって識別されることになる。通常は、一つの試験コンファインメント当たり一つの電極だけが選択される。
【0067】
これらのチャネルの活性は電気的に測定することができ(単一チャネル記録)、または別の方法として、パッチを破って全細胞膜のチャネル活性の測定を行うこともできる(全細胞記録)。全細胞測定を行うための細胞内部への高コンダクタンスアクセスは、少なくとも3つの異なる方法で得ることができ(全ての方法が実行可能であるが、様々な細胞には、それぞれ異なったアプローチを用いた方がよい場合がある)。
a) 図4Aに示した態様では、アパーチャ側から吸引することによって膜を破ることができる。これは、短いパルスの形での減圧をその強度を高めながら繰り返すか、あるいは単発の漸増的な減圧をその強度を高めながら繰り返すか、または階段状に減圧していくことによって行われる。膜が破れたかどうかは、所定の電圧試験パルスに応答して容量(capacitative)電流スパイクが顕著に上昇(全細胞膜キャパシタンスを反映する)することから検知される。
b) 電圧パルスを加えることによって膜を破る。電圧パルスは、各電圧間で、次第に強度(mV 〜V)及び継続時間(u〜msec) を増大及び長くしながら短いパルスの形で加えるか、あるいは単発の漸増的な電圧パルスの印可をその強度を高めながら繰り返すか、または階段状に次第に高めて電圧パルスを印可する。典型的な細胞の膜を形成する脂質は、上記電圧パルスからの強い電場強度によって影響を受け、それによって膜は電極付近で崩壊する。膜が破れたかどうかは、所定の電圧試験パルスに応答して容量電量スパイクが著しく上昇することから検知される。
c) 膜の透過化。造孔性物質(例えば、ナイスタチンまたはアンホテリシンBなどの抗生物質)を、例えばこれらを部位に予め沈着しておくことによって使用する。膜を破ると言うよりはむしろ、透過化分子が組み入れられることによって膜の抵抗が選択的に低減され、それにより電極対を介して効果的な細胞電位の制御が得られる。透過性分子を組み入れた後には、全抵抗が徐々に低下しそしてキャパシタンスが増大する。
【0068】
この段階で、各々細胞を保持する幾つかの電極を有する基体の用意が整い、選択された細胞がそれらの各々の電極の周りにギガシールを形成し、それによって電極が細胞膜中のイオン移動チャネルの電気生理学的特性を測定することが可能になる。これが本発明の主な特徴であり、すなわち電気生理学的な実験を行うために、用意された複数のサンプル細胞を利用できる。更に、各々の細胞は、細胞の独立した試験を可能にするために閉じ込められる。
【0069】
以下、残りの説明は、このように用意された基体の使用法に関する。
【0070】
試験サンプルは、各々の試験コンファインメントに個別に加えなければならない。この際、各々の試験コンファインメントにはそれぞれ異なる試験サンプルが加えられる。これは、上に述べた支持液の使用法を用いて行うことができるが、但し支持液を基体全体に掛ける方法はこの場合除かれる。
【0071】
測定コンフィグレーションに細胞を置けば、幾つかの電気生理学的特性、例えばイオンチャネル中を流れる電流(電位固定)またはイオンチャネル含有膜のキャパシタンスなどを測定することができる。いずれの場合にも、適当な電子測定回路を用意するべきである。当業者ならば、このような測定回路として適したものを選択することができる。電位固定測定に適したこのような可能な回路の一つは、図1の参照の下に上に説明した。
【0072】
電位固定測定の場合は、細胞膜中のイオン移動チャネルによって流れる電流は、典型的にはpA〜μA(ピコアンペア-10 -12 A)のオーダーでの、溶液(基準電極)から測定電極への荷電の移動をもたらす。これらの電流を測定するためには低雑音増幅器を用意する。該電子回路は、二つの電極に接続し及びできるなら薬剤投与用のフローチャネルを備える別個の標準的なユニットに統合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 上記の通り、電位固定測定に典型的な公知の電子回路の図を示す。
【図2】 細胞膜または人工膜を保持するための電極を有する部位を持つ基体の例を図示したものである。
【図3】 A〜Dは、本発明の基体の様々な態様の断面側面図を示し、ウェハ加工技術(付着/フォトリソグラフィ/エッチング技術)で製造された様々な層を表す。
【図4】 Aは、細胞膜または人工膜を保持するための電極を有する部位を持つ基体の他のデザインの断面側面図を示し、
Bは、Aの構造の平面図を示す。
【図5】 疎水性材料の領域によって囲まれた部位の近接図である。
【図6】 接点の並びに接続された電極列を有する試験コンファインメントを示す。
【図7】 細胞が、例えば電極の周りに、基体とギガシールを形成したかどうかを調べるための手順のフロー図を示す。
【符号の説明】
Claims (28)
- 第一の表面部と反対側にある第二の表面部とを有する平坦な基体であって、前記第一の表面部には、イオンチャネル含有構造体をそれぞれ保持する複数の部位が存在し、この複数の部位は親水性部位であり、前記第一の表面部上に列を成して配置されており、各々の部位は、それに付随する測定電極を有しそして上記基体は、一つまたはそれ以上の基準電極を有し、
−上記測定電極及び一つまたはそれ以上の基準電極は、互いに電解質を介して接続され及びこれらの間に電位差が加えられた際に、一方の電極によるイオンの引き渡し及び他の電極によるイオンの受領によってそれらの間に電流を発生することができる電極であり、
−上記部位は、それぞれ、その部位に保持されたイオンチャネル含有構造体とこの部位の表面部との間に、高電気抵抗シールを形成し、
−上記シールは、形成された際に、
−上記イオンチャネル含有構造体の一つの面上に画定されそして上記測定電極と電解質を介して接続されているドメインを、
−上記イオンチャネル含有構造体の他の面上に画定されそして各々の基準電極と電解質を介して接続されているドメインから隔離し、
−それにより、電極の間で、上記イオンチャネル含有構造体のイオンチャネルを通って流れる電流を測定及び/または監視することができ、
−上記電極が基体と統合されており、
上記基体は、更に、上記第一の表面部と上記第二の表面部とを繋ぐ通路を画定し、この通路は、吸引によってイオンチャネル含有構造体をシールできるように、
高電気抵抗シールを供すべき部位表面部内に位置する、
上記基体。 - 吸引をするための管が更に画定されており、この管は測定電極のための配線(electrical wiring) を含む、請求項1の基体。
- 選択された部位の通路の内部容積を吸引し、これによってこの通路を通るキャリア液の流れを発生させてイオンチャネル含有構造体をこの通路に向けて誘導することができるように、各々の通路が吸引提供手段に接続されている、請求項1または2の基体。
- 電極がウェハ加工技術によって形成されたものである、請求項1〜3のいずれか一つの基体。
- 基体がケイ素製の基体であり、高電気抵抗シールを供すべき部位表面部がシリカ製の表面部であり、そして電極が、沈着/フォトリソグラフィ/エッチングプロセスを含む方法によって形成されたものである、請求項1〜4のいずれか一つの基体。
- 部位の列が少なくとも9個の部位を含む、請求項5の基体。
- 測定電極及び基準電極が、銀/ハロゲン化銀電極である、請求項1〜6のいずれか一つの基体。
- 測定電極及び基準電極が、銀/塩化銀電極である、請求項7の基体。
- 疎水性材料の第一の層を基体表面にまたはその上に含み、この第一の層は基体表面の一部しか覆わない、請求項1〜8のいずれか一つの基体。
- 一つまたはそれ以上の部位が、上記第一の層によって覆われていない基体表面のうちの一部の内側に設けられている、請求項9の基体。
- 基体中にまで延びかつ上記第一の表面部に画定されたウェル開口部を有する一つまたはそれ以上のウェルを含み、これらのウェルはそれぞれ底面部と側面部を有し、そして上記第一の表面部の部位のうちの少なくとも一部は上記ウェルの底面部内に設けられてる、請求項1〜10のいずれか一つの基体。
- ウェルが、フォトリソグラフィ/エッチングプロセスを含む方法によって形成されたものである、請求項11の基体。
- 基体がケイ素製の基体であり、そしてウェルが切頭角錐として成形されており、その底面がウェル開口部によって構成されそしてその側面部が54.7°の傾斜を有する、請求項12の基体。
- 基準電極が各々のウェルの側面部に配置されている、請求項11〜13のいずれか一つの基体。
- 各々の部位に付随する測定電極が各々各自の部位に配置されている、請求項1〜14のいずれか一つの基体。
- 部位における測定電極が、高電気抵抗シールを形成すべき部位表面部内に配置されている、請求項15の基体。
- 部位における測定電極が、基体中に埋め込まれており、そして高電気抵抗シールを形成すべき部位第一表面部と実質的に同一平面上にある表面部を有する、請求項16の基体。
- 部位における測定電極が、基体中に埋め込まれており、そして高電気抵抗シールを形成すべき部位第一表面部から下に引っ込んでいる表面部を有する、請求項17の基体。
- 測定電極の引っ込んだ上記表面部と、高電気抵抗シールを形成すべき部位第一表面部とが制限された容積をもたらし、この容積は、少なくともその一部分が造孔性物質によって満たされている、請求項18の基体。
- 通路の横断寸法が1〜5μmである、請求項1の基体。
- 各々の部位に付随する測定電極が、基体の上記反対側にある第二表面部に配置されている、請求項1または20の基体。
- 各々の部位に付随する測定電極が、各々の部位に画定される通路の開口部に隣接して配置されている、請求項21の基体。
- 各々の部位において、そのそれぞれの測定電極と及び基準電極もしくは複数の基準電極のうちの一つと接続している電子回路を、上記電極間でイオンチャネルを通って流れる電流の特有の関数である増幅されたシグナルを生成するために更に含む、請求項1〜22のいずれか一つの基体。
- 一つまたはそれ以上のイオンチャネル含有構造体の一つまたはそれ以上のイオンチャネルの電気生理学的特性を測定及び/または監視するための全細胞測定コンフィグレーションを確立する方法であって、
・ 請求項1に定義するような基体を用意し、
・ 一つまたはそれ以上のイオンチャネル含有構造体を含むキャリア液を一つまたはそれ以上の部位に供給し、
・ 上記イオンチャネル含有構造体の少なくとも一つを対応する数の部位に位置させ、
・ 部位に付随する測定電極と基準電極との間に第一の電位差を連続的に加え、上記測定電極と上記基準電極との間に流れる第一の電流を監視し、そして上記の第一の電流を所定の閾電流と比較し、そしてこの第一の電流がせいぜい大きくとも上記所定の閾電流と等しくなる程度なら、この部位を、イオンチャネル含有構造体と上記部位の表面部との間に許容可能なシールを有するものとして承認することによって、部位に保持されたイオンチャネル含有構造体と、高電気抵抗シールを形成すべき部位表面部との間の高電気抵抗シールを調べ、そして
承認された部位において全細胞コンフィグレーションを確立する段階を含み、
それによって、測定電極と基準電極との間でイオンチャネル含有構造体のイオンチャネルを通って流れる第三の電流を測定及び/または監視することができる、
上記方法。 - 承認された部位で全細胞コンフィグレーションを確立する段階が、各々の承認された部位に付随する測定電極と基準電極との間に、一連の第二電位差パルスを加え、上記測定電極と上記基準電極との間に流れる第二の電流を監視し、そして上記第二の電流が所定の閾値を超える度に上記の一連の第二電位差パルスを中断し、それによってイオンチャネル含有構造体の測定電極に最も近い部分を破ることを含む、請求項24の方法。
- 承認された部位において全細胞コンフィグレーションを確立する段階が、イオンチャネル含有構造体の測定電極に最も近い部分を、造孔性物質との相互作用に付すことを含む、請求項24の方法。
- 各々の部位に付随する測定電極がそれぞれ各自の部位に配置され、そして一つまたはそれ以上の部位にイオンチャネル含有構造体の少なくとも一つを位置させる段階が、イオンチャネル含有構造体または複数のイオンチャネル含有構造体を少なくとも一つの測定電極に向けて移動させそしてイオンチャネル含有構造体を部位に位置させるための電場を発生させるために、一つまたはそれ以上の測定電極と一つまたはそれ以上の基準電極との間に第三の電位差を加えることを含む、請求項24〜26のいずれか一つの方法。
- 基体が、各々の部位において、第一表面部及び第二表面部を繋ぐ通路を画定し、この通路は、高電気抵抗シールを供するべき部位表面部の中央部に実質的に位置し、そして一つまたはそれ以上の部位に一つまたはそれ以上のイオンチャネル含有構造体を位置させる段階が、選択された部位の通路の内部容積を吸引して、この通路の方にイオンチャネル含有構造体を誘導するためにこの通路中を流れるキャリア液の流れを発生させる段階を含む、請求項24〜26のいずれか一つの方法。
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