JP4861144B2 - ロータコアの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ロータコアの磁石挿入孔に挿入した永久磁石を固定するロータコアの製造方法に関するものである。
回転電機のロータコアの孔部に永久磁石を挿入した場合、永久磁石と孔部の間に隙間が生じるために、回転電機の駆動時や停止時に永久磁石が孔部内で移動し、衝突音が発生したり、永久磁石の塗装を剥がすおそれがあるので、永久磁石を孔部内で位置決め固定する必要がある。
回転電機のロータコアに永久磁石を固定する手法としては、孔部に永久磁石を挿入した後に樹脂材を注入する方法や、特許文献1に示されるように孔部に割りピンを挿入する方法が知られている。しかしながら、前者の方法では、樹脂材を硬化するための工程及び冷却工程が必要であるので製造工程が複雑となる。しかも、前記硬化工程及び冷却工程を行うための設備が必要であるために設備投資が高騰し、ロータコアを安価に製造することができない。一方、後者の方法では、永久磁石において、割りピンが当接した部分に応力が集中し、前記永久磁石にひびが生じるおそれがある。
これらの不具合を回避すべく、特許文献2には、ロータコアの孔部に挿入した接着シートによって、前記永久磁石を孔部に位置決め固定する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開平5−83892号公報 特許第3277780号公報
しかしながら、特許文献2に示す方法では、接着シートに塗布されている接着剤の接着機能が低下した場合に、永久磁石の固定が不十分になるおそれがある。また、特許文献2で用いられている接着シートは、基材としてガラス繊維が用いられているために弾性力に乏しく、弾性力を利用して永久磁石を孔部に固定することは難しい。
本発明は、上記の課題を考慮してなされたものであって、弾性部材からなるスペーサを用いてロータコアの孔部に永久磁石を簡単かつ確実に固定することが可能なロータコアの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るロータコアの製造方法は、永久磁石を挿入するための磁石挿入孔が形成されたロータコアの製造方法であって、前記磁石挿入孔に弾性部材からなるスペーサを挿入する工程と、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入する工程と、前記スペーサの両端に押圧装置によって押圧力を付与し、前記スペーサの少なくとも前記永久磁石に臨む部位を前記永久磁石側に指向して膨出させることにより前記磁石挿入孔内で前記永久磁石を固定する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、スペーサの両端を押圧して磁石挿入孔内に押し込み、前記スペーサの前記永久磁石に臨む部位を前記永久磁石側に指向して膨出させることにより生じる押圧力によって、磁石挿入孔内に永久磁石を簡単かつ確実に固定することができる。
他の本発明に係るロータコアの製造方法は、永久磁石を挿入するための磁石挿入孔が形成されたロータコアの製造方法であって、中空の弾性部材からなるスペーサに前記永久磁石を挿入する工程と、前記永久磁石が挿入された前記スペーサを前記磁石挿入孔に挿入する工程と、前記スペーサの両端に押圧装置によって押圧力を付与し、前記スペーサの少なくとも前記永久磁石に臨む部位を前記永久磁石側に指向して膨出させることにより前記磁石挿入孔内で前記永久磁石を固定する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、磁石挿入孔に挿入される永久磁石は、中空のスペーサによって周りが被われた状態で磁石挿入孔内に固定されるために、永久磁石の表面の酸化を防ぐことができる。
また、押圧部材は、ガイド部材に形成された貫通孔に摺動自在に挿入されているので、スペーサの両端に確実に押圧力を付与することができる。
さらに、押圧部材の長手方向に形成されたマーカ部によって、押圧部材の変位量を確認することにより、永久磁石の位置決め固定の確認が容易となり、ロータコアの品質の管理も容易となる。
さらにまた、永久磁石を固定する工程後に、前記スペーサの膨出部分を保持するために、前記磁石挿入孔内にスペーサ保持部材を挿入することにより、さらに確実に永久磁石の位置決め固定することができる。
本発明によれば、弾性部材からなるスペーサの両端を押圧して磁石挿入孔内に押し込み、前記スペーサの前記永久磁石に臨む部位を前記永久磁石側に指向して膨出させることにより生じる押圧力によって、磁石挿入孔内に永久磁石を簡単かつ確実に固定することができる。また、磁石挿入孔に挿入される永久磁石は、中空のスペーサによって周りが被われた状態で磁石挿入孔内に固定されるために、永久磁石の表面の酸化を防ぐことができる。さらに、押圧部材は、ガイド部材に形成された貫通孔に摺動自在に挿入されているので、スペーサの両端に確実に押圧力を付与することができる。さらにまた、押圧部材の長手方向に形成されたマーカ部によって、押圧部材の変位量を確認することにより、永久磁石の位置決め固定の確認が容易となり、ロータコアの品質の管理も容易となる。さらにまた、永久磁石を固定する工程後に、前記スペーサの膨出部分を保持するために、前記磁石挿入孔内にスペーサ保持部材を挿入することにより、さらに確実に永久磁石の位置決め固定することができる。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態のロータコアの製造方法を用いて製造するロータコア10の概略全体斜視図である。
円筒状のロータコア10の円周部分には、複数の磁石挿入孔12が等間隔に離間して形成されている。磁石挿入孔12には、永久磁石14及びスペーサ16が挿入される。永久磁石14は平板形状であり、磁石挿入孔12は永久磁石14の形状に対応して断面が矩形状となるように形成されている。ここで、磁石挿入孔12のロータコア10の半径方向の寸法Hは、永久磁石14の厚さhに対して若干大きく設定されている。従って、磁石挿入孔12に永久磁石14を挿入したのみでは、磁石挿入孔12の内壁と永久磁石14との間にクリアランスが生じるために、永久磁石14を位置決め固定することができない。そこで、前記クリアランスを消失し、永久磁石14を位置決め固定するために磁石挿入孔12に板形状のスペーサ16が挿入される。
スペーサ16は、磁石挿入孔12への挿入後に押圧されることで、その略中腹部が膨出し、磁石挿入孔12の内壁と永久磁石14との間に堅牢に挟持される。すなわち、スペーサ16は、前記クリアランスを埋め、且つ楔として機能することで永久磁石14を磁石挿入孔12の内部で位置決め固定する。また、スペーサ16は、摩擦抵抗が小さい自己潤滑性の弾性材料で形成され、例えば、シリコーン樹脂やフッ素樹脂で形成される。スペーサ16の長手方向の長さは、ロータコア10の軸方向の磁石挿入孔12の長さとほぼ同じである。さらに、スペーサ16の磁石挿入孔12への挿入前の厚さtは、磁石挿入孔12の寸法Hから永久磁石14の厚さhを引いた差分よりも若干小さく設定されている。
次に、後述する押圧装置18を用いた第1実施形態に係るロータコア10の製造方法について説明する。
まず、磁石挿入孔12に永久磁石14が挿入されていないロータコア10を用意し、ロータコア10の外周面が図示しない作業台に接するようにロータコア10を載置する。次いで、磁石挿入孔12にスペーサ16を挿入する(図3A、図4A参照)。この場合、スペーサ16は、磁石挿入孔12における外周側の内壁に配置される(図1参照)。さらに永久磁石14を矢印A方向に移動し、磁石挿入孔12に挿入する(図3B、図4B参照)。上述の記載から了解されるように、永久磁石14の厚さhと挿入される前のスペーサ16の厚さtとの和が、磁石挿入孔12の寸法Hよりも小さいので、永久磁石14を磁石挿入孔12に挿入することは容易である。
次に、磁石挿入孔12に挿入されたスペーサ16を両端側から押圧する。この押圧に際しては、図2に示す押圧装置18を使用する。
この場合、押圧装置18は、略直方体形状のガイド部材20と、前記ガイド部材20に対して相対的に変位可能な押圧部材22とを備え、押圧部材22はガイド部材20の長手方向に沿って貫通形成された貫通孔26に摺動自在に挿入されている。押圧部材22は、スペーサ16の厚さtと同じ又はそれ以下の厚さの平板であり、長手方向には磁石挿入孔12内に押し込まれたスペーサ16の長さを確認するために目盛りとしてマーカ部24が形成されている。前記目盛りは等間隔に、例えば、ミリ単位で刻設され、センチ単位で数字が表されている(図2参照)。また、前記数字を用いない場合には、センチ単位で刻設された目盛りの長さをミリ単位で刻設された目盛りの長さよりも長くするようにしてもよい。さらに、ミリ単位で刻設された目盛りの長さを徐々に長くし、センチ単位で最大の長さとして、その後、ミリ単位で刻設された目盛りの長さを徐々に短くし、センチ単位で最小の長さとなるように繰り返してもよい。
このように構成された押圧装置18を用いた磁石挿入孔12に挿入されたスペーサ16の押圧は以下のように行われる。
まず、押圧部材22を一端面がガイド部材20の一端面と面一となるまで変位させる。このようにして、面一とした端面側を図3Cに示すようにロータコア10の端部28に当接させる。この際、押圧部材22の端面がスペーサ16の端面に配置されるように押圧部材22の位置合わせを行う。次に、押圧部材22をスペーサ16側(矢印B方向)に指向して変位させる。この変位に伴い、スペーサ16の両端側から押圧部材22によって押圧され、スペーサ16が長手方向に沿って収縮され、この収縮に伴ってスペーサ16の中腹部が磁石挿入孔12の外周側及び永久磁石14側に指向して膨出し、矢印C方向に押圧力が生じる(図3C、図4C参照)。
なお、この押圧装置18によるスペーサ16の押圧の際に、押圧部材22はガイド部材20に案内されながら変位する。従って、押圧部材22のスペーサ16からの位置ズレが回避され、結局、スペーサ16が押圧部材22によって、確実に押圧される。
最終的に、磁石挿入孔12の内壁と永久磁石14との間のクリアランス30は、膨出したスペーサ16の中腹部によって充填される。すなわち、図3D及び図4Dに示すように永久磁石14と磁石挿入孔12の内壁との間のクリアランス30がスペーサ16によって消失し、これにより磁石挿入孔12が位置決め固定され、ロータコア10が得られる。
ここで、長手方向に沿って収縮されたスペーサ16は楔として機能し得るようになるまでスペーサ16の中腹部が膨出されている。すなわち、スペーサ16は、復元し得なくなるまで永久磁石14と磁石挿入孔12の内壁との間に嵌合されている。このため、永久磁石14が磁石挿入孔12の内部に堅牢に位置決め固定される。この位置決め固定されるまでの押圧部材22の変位量をマーカ部24で読み取ることにより、他の磁石挿入孔12に永久磁石14を挿入し、スペーサ16を押圧する際に前記変位量で押圧部材22を変位させることにより、永久磁石14が磁石挿入孔12の内部に位置決め固定されたことを把握することができる。すなわち、永久磁石14の位置決め固定がなされたことを容易に確認することができ、ロータコア10の品質管理も容易となる。
また、スペーサ16を磁石挿入孔12内に押圧した後に、スペーサ16の中腹部の膨出状態を確実に保持するためにスペーサ保持部材を磁石挿入孔12内に挿入してもよい。
図5A、図5Bは、スペーサ16の両端部近傍のクリアランス32を消失させる一例である。この例では、まず、クリアランス32に接着剤を注入しスペーサ16を磁石挿入孔12内に固定した後に、押止部材34を挿入する(図5A参照)。ここで、押止部材34は、スペーサ16の厚さtと略同じ厚さであって、クリアランス32におけるスペーサ16の長手方向の長さと略等しい長さの平板形状の弾性部材である。次いで、磁石挿入孔12の断面積と略同等の板状部材であるエンドプレート36をロータコア10の円周部分に磁石挿入孔12を覆うように固着している(図5B参照)。
また、図6A、図6Bに示す他の例では、図5A、図5Bに示した例の押止部材34とエンドプレート36を一体成形した押止エンドプレート38を用いている。押止エンドプレート38は、押止部材34と同形状の突起形状部40と、エンドプレート36と同形状の板状部42とから構成されている。この押止エンドプレート38を用いたクリアランス32の消失は、まず、クリアランス32に接着剤を注入しスペーサ16を磁石挿入孔12内に固定した後に、突起形状部40をクリアランス32に挿入し、次いで、板状部42で磁石挿入孔12を覆うようにロータコア10の円周部分に固着している(図6B参照)。
上述した図5A、図5Bに示したような押止部材34及びエンドプレート36からなるスペーサ保持部材又は、図6A、図6Bに示したようなスペーサ保持部材である押止エンドプレート38をクリアランス32に挿入することにより、スペーサ16の中腹部の膨出状態を確実に保持し、より堅牢に永久磁石14の位置決め固定をすることができる。
以上説明したように第1実施形態のロータコア10の製造方法では、磁石挿入孔12に弾性部材からなるスペーサ16を挿入する工程と、永久磁石14を磁石挿入孔12に挿入する工程と、スペーサ16の両端に押圧力を付与し、スペーサ16の少なくとも永久磁石14に臨む部位を永久磁石14側に指向して膨出させることにより磁石挿入孔12内で永久磁石14を固定する工程によってロータコア10を製造する。
この場合、スペーサ16の両端を押圧して磁石挿入孔12内に押し込みスペーサ16の永久磁石14に臨む部位を永久磁石14側に指向して膨出させることにより生じる押圧力によって、磁石挿入孔12内に永久磁石14を簡単かつ確実に固定することができる。
また、押圧部材22は、ガイド部材20に形成された貫通孔26に摺動自在に挿入されているので、スペーサ16の両端に確実に押圧力を付与することができる。さらに、押圧部材22の長手方向に形成されたマーカ部24によって、押圧部材22の変位量を確認することにより、永久磁石14の位置決め固定の確認が容易となり、ロータコア10の品質の管理も容易となる。
なお、第1実施形態では、スペーサ16の形状は、スペーサ16の両端を押圧し横ひずみから生ずる押圧力を利用して磁石挿入孔12内で永久磁石14を固定することができれば、特に限定されるものではない。例えば、長手方向の断面形状が長方形、円形、凹状であってもよい。また、1個の永久磁石14に対して、複数のスペーサ16を磁石挿入孔12に挿入してもよい。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。この場合、第1実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。この第2実施形態に係るロータコアの製造方法では、第1実施形態におけるスペーサ16の材質と同様の弾性部材であるが、内部が中空であるチューブ状のスペーサ46が用いられる。スペーサ46の磁石挿入孔12への挿入前の厚さt’の2倍の厚さ、すなわち2t’は、磁石挿入孔12の寸法Hから永久磁石14の厚さhを引いた差分よりも若干小さく設定されている。
まず、磁石挿入孔12に永久磁石14が挿入されていないロータコア10を用意し、ロータコア10の外周面が図示しない作業台に接するようにロータコア10を載置し、中空部分に永久磁石14を挿入したスペーサ46を矢印A方向に移動し、磁石挿入孔12内に挿入する(図7A、図9A、図7B、図9B参照)。上述の記載から了解されるように、挿入される前のスペーサ46の厚さ2t’と永久磁石14の厚さhとの和が、磁石挿入孔12の寸法Hよりも小さいので、永久磁石14が挿入されたスペーサ46を磁石挿入孔12に挿入することは容易である。
次に、磁石挿入孔12に挿入されたスペーサ46を両端側から押圧する。この押圧に際しては、図8に示す押圧装置48を使用する。
この場合、押圧装置48は、略直方体形状のガイド部材50と、前記ガイド部材50に対して相対的に変位可能な押圧部材52とを備える。ガイド部材50には、押圧部材52の外周形状とほぼ同じ内周形状である矩形の貫通孔56が形成され、この貫通孔56に押圧部材52が摺動自在に挿入される。また、押圧部材52には、断面形状がスペーサ46の断面形状とほぼ同じである貫通孔が形成され、スペーサ16と同様に、長手方向には磁石挿入孔12内に押し込まれたスペーサ46の長さを確認するために目盛りとしてマーカ部54が形成されている。
このように構成された押圧装置48を用いた磁石挿入孔12に挿入されたスペーサ46の押圧は以下のように行われる。
まず、押圧部材52を一端面がガイド部材50の一端面と面一となるまで変位させる。このようにして、面一とした端面側を図7Cに示すようにロータコア10の端部28に当接させる。この際、押圧部材52の端面がスペーサ46の端面に配置されるように押圧部材52の位置合わせを行う。次に、押圧部材52をスペーサ46側(矢印B方向)に指向して変位させる。この変位に伴い、スペーサ46の両端側から押圧部材52によって押圧され、スペーサ46が長手方向に沿って収縮され、この収縮に伴ってスペーサ46の中腹部が磁石挿入孔12の外周側及び永久磁石14側に指向して膨出し、矢印C方向に押圧力が生じる(図7C、図9C参照)。
最終的に、永久磁石14と磁石挿入孔12の内壁との間のクリアランス58は、膨出したスペーサ46の中腹部によって充填される。すなわち、図7D及び図9Dに示すようにクリアランス58がスペーサ46によって消失し、これにより磁石挿入孔12が位置決め固定され、ロータコア10が得られる。
また、スペーサ46を磁石挿入孔12内に押圧した後に、スペーサ46の中腹部の膨出状態を確実に保持するためにスペーサ保持部材を磁石挿入孔12内に挿入してもよい。
図10A、図10Bは、スペーサ46の両端部近傍のクリアランス60を消失させる一例である。この例では、まず、クリアランス60に接着剤を注入しスペーサ46を磁石挿入孔12内に固定した後に、押止部材62を挿入する(図10A参照)。ここで、押止部材62は、断面形状がスペーサ46の断面形状とほぼ同じである環状の弾性部材である。次いで、磁石挿入孔12の断面積と同等又はやや大きい板状部材であるエンドプレート64をロータコア10の円周部分に磁石挿入孔12を覆うように固着している(図10B参照)。
また、図11A、図11Bに示す他の例では、図10A、図10Bに示した例の押止部材62とエンドプレート64を一体成形した押止エンドプレート66を用いている。押止エンドプレート66は、押止部材62と同形状の突起形状部68と、エンドプレート64と同形状の板状部70から構成されている。この押止エンドプレート66を用いたクリアランス60の消失は、まず、クリアランス60に接着剤を注入しスペーサ46を磁石挿入孔12内に固定した後に、突起形状部68をクリアランス60に挿入し、次いで、板状部70で磁石挿入孔12を覆うようにロータコア10の円周部分に固着している(図11B参照)。
上述した図10A、図10Bに示したような押止部材62及びエンドプレート64からなるスペーサ保持部材又は、図11A、図11Bに示したようなスペーサ保持部材である押止エンドプレート66をクリアランス32に挿入することにより、スペーサ16の中腹部の膨出状態を確実に保持し、より堅牢に永久磁石14の位置決め固定をすることができる。
以上説明したように第2実施形態のロータコア10の製造方法では、中空の弾性部材からなるスペーサ46に永久磁石14を挿入する工程と、永久磁石14が挿入されたスペーサ46を磁石挿入孔12に挿入する工程と、スペーサ46の両端に押圧力を付与し、マーカ部24の少なくとも永久磁石14に臨む部位を永久磁石14側に指向して膨出させることにより磁石挿入孔12内で永久磁石14を固定する工程によってロータコア10を製造する。この場合、磁石挿入孔12に挿入される永久磁石14は、中空のスペーサ46によって周りが被われた状態で磁石挿入孔12内に固定されるために、永久磁石14の表面の酸化を防ぐことができる。
本発明は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の工程を採り得ることはもちろんである。
本発明の実施形態に係るロータコアの概略全体斜視図である。 第1実施形態で用いる押圧装置の外観図である。 図3A〜図3Dは、本発明の第1実施形態のロータコアの製造方法の工程の説明図である。 図4Aは、図3AのIVA−IVA断面図であり、図4Bは、図3BのIVB−IVB断面図であり、図4Cは、図3CのIVC−IVC断面図であり、図4Dは、図3DのIVD−IVD断面図である。 図5A、図5Bは、第1実施形態において、永久磁石を磁石挿入孔内に確実に位置決め固定する方法の一例について説明した図である。 図6A、図6Bは、第1実施形態において、永久磁石を磁石挿入孔内に確実に位置決め固定する方法の他の例について説明した図である。 図7A〜図7Dは、本発明の第2実施形態のロータコアの製造方法の工程の説明図である。 第2実施形態で用いる押圧装置の外観図である。 図9Aは、図7AのIXA−IXA断面図であり、図9Bは、図7BのIXB−IXB断面図であり、図9Cは、図7CのIXC−IXC断面図であり、図9Dは、図7DのIXD−IXD断面図である。 図10A、図10Bは、第2実施形態において、永久磁石を磁石挿入孔内に確実に位置決め固定する方法の一例について説明した図である。 図11A、図11Bは、第2実施形態において、永久磁石を磁石挿入孔内に確実に位置決め固定する方法の他の例について説明した図である。
符号の説明
10…ロータコア 12…磁石挿入孔
14…永久磁石 16、46…スペーサ
18、48…押圧装置 20、50…ガイド部材
22、52…押圧部材 24、54…マーカ部
26、56…貫通孔 28…端部
30、32、58、60…クリアランス 34、62…押止部材
36、64…エンドプレート 38、66…押止エンドプレート
40、68…突起形状部 42、70…板状部

Claims (4)

  1. 永久磁石を挿入するための磁石挿入孔が形成されたロータコアの製造方法において、
    中空の弾性部材からなるスペーサに前記永久磁石を挿入する工程と、
    前記永久磁石が挿入された前記スペーサを前記磁石挿入孔に挿入する工程と、
    前記スペーサの両端に押圧部材によって押圧力を付与し、前記スペーサの少なくとも前記永久磁石に臨む部位を前記永久磁石側に指向して膨出させることにより前記磁石挿入孔内で前記永久磁石を固定する工程とを備えたことを特徴とするロータコアの製造方法。
  2. 請求項1記載のロータコアの製造方法において、
    前記押圧部材は、ガイド部材に形成された貫通孔に摺動自在に挿入されていることを特徴とするロータコアの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のロータコアの製造方法において、
    前記押圧部材の長手方向にはマーカ部が形成されていることを特徴とするロータコアの製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のロータコアの製造方法において、
    前記永久磁石を固定する工程後に、前記スペーサの膨出部分を保持するために、前記磁石挿入孔内にスペーサ保持部材を挿入する工程を有することを特徴とするロータコアの製造方法。
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