JP4704149B2 - 埋め込み磁石型モータのロータ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータコアに界磁源としての永久磁石を埋め込んだ埋め込み磁石型モータのロータ及びその製造方法に関する。
従来の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法として、例えば図3に示すようなものが知られている。このロータ51は、薄板鋼板を積層してなるロータコア52に形成された磁石挿入孔53を有しており、この磁石挿入孔53内に界磁源としての永久磁石54を挿入して接着剤55により固着するようにしたものである。なお、磁石挿入孔53は、ロータコア52の周方向Rに等間隔に極数の整数倍形成されており、その各々はロータコア52の軸方向Lに延在している。
上記のロータ51を製造するにあたっては、既着磁の永久磁石54を磁石挿入孔53に挿入しようとすると、永久磁石54がロータコア52に磁気吸引されてその挿入が困難となるため、一般には、未着磁の磁石材を用意し、その表面に接着剤55を塗布してロータコア52の磁石挿入孔53内に所定位置まで押し込み、その後、接着剤55が硬化してから、ロータコア52の外周から磁石材を磁化させて永久磁石54とするようにしている。
ところが、このような従来の製造方法では、磁石挿入孔53内での永久磁石54の位置が、硬化した接着剤55の厚みで決定されるため、永久磁石54を正確な位置関係でロータコア52に配置することが困難である。このため、各磁石挿入孔53において、図4に拡大して示すように、永久磁石54が磁石挿入孔53のいずれかの面に偏って固着され、これにより各磁石挿入孔53における永久磁石54の径方向の固定位置にばらつきが生じて、ロータ51のアンバランスや磁気回路の乱れによるトルクリプルなどが発生し、所望のモータ性能が得られなくなることが懸念される。
また、未着磁の磁石材に接着剤55を塗布してから磁石挿入孔53に挿入するまでの間に、磁石挿入孔53の内面(接着面)に水分やごみ等の異物が付着したり、磁石材に塗布した接着剤55が硬化したりして、磁石材のロータコア52に対する接着力が低下することが懸念される。
さらに、磁石挿入孔53に磁石材を挿入する際に、磁石材がロータコア52に接触して磁石材表面のコーティング層が傷つけられ、その後の着磁において所望の磁気力が得られなくなる恐れがある。
また、磁石材の磁石挿入孔53への挿入の際に、磁石材に塗布した接着剤55が磁石挿入孔53の口元で削られて、磁石挿入孔53内における接着剤55の充填率が低下し、磁石材のロータコア52に対する接着力が低下することが懸念される。なお、この接着力の低下を防止するため、磁石挿入孔53の口元での除去量を加味して、磁石材に多くの接着剤55を塗布することが考えられるが、このようにすると接着剤55の使用量が多くなってコストアップを招くことが懸念されると共に、磁石挿入孔53の口元でより多くの接着剤55が削られてその周囲に付着することになるため、特に、接着剤55に磁性粉を混入させた場合には、磁気回路の乱れによるトルクリプルなどが発生して、所望のモータ性能が得られなくなることが懸念される。
さらに、磁石挿入孔53への磁石材の挿入固着後、磁石材をロータコア52の外周から着磁して永久磁石54とする着磁工程を要するため、製造に時間がかかると共に、着磁のための設備も要し、コストアップを招くことが懸念される。
一方、磁石挿入孔53内で永久磁石54を所定位置に固定するようにしたロータとして、例えば図5に示すように、磁石挿入孔53の内周側面の両側角部にバネ挿入用溝56a、56bを形成し、これらバネ挿入用溝56a、56bにそれぞれ固定用バネ57a、57bを圧入装着して、永久磁石54を外周側の外方の交差する方向(A、B方向)に付勢することにより、永久磁石54を磁石挿入孔53内で所定の半径方向位置及び周方向位置に固定するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、他のロータとして、例えば図6に示すように、磁石挿入孔53内で、永久磁石54の表面と、磁石挿入孔53の内周側面との隙間に、磁性粉末を含む樹脂58を充填した中空パイプ59を挿入して、永久磁石54を磁石挿入孔53の外周側面に圧接するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−341920号公報 特開2001−25191号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のロータにあっては、各磁石挿入孔53にバネ挿入用溝56a、56bを形成し、これらバネ挿入用溝56a、56bにそれぞれ固定用バネ57a、57bを圧入装着するため、磁石挿入孔53の形状が複雑となって加工が煩雑化すると共に、部品点数も多くなり、コストアップを招くことが懸念される。
また、上記特許文献2に開示のロータにあっては、各磁石挿入孔53に磁性粉末を含む樹脂58を充填した中空パイプ59を挿入することから、同様に部品点数が多くなってコストアップを招くことが懸念される。
従って、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、簡単かつ安価に製造できて、永久磁石を磁石挿入孔の所定位置に正確に位置決めして固着でき、所望のモータ特性が得られる埋め込み磁石型モータのロータ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載の埋め込み磁石型モータのロータの発明は、ロータコアに形成された磁石挿入孔に挿入されて接着剤により固着された永久磁石を備える埋め込み磁石型モータのロータにおいて、上記磁石挿入孔の内面及び/または上記永久磁石の表面に、上記ロータコアの軸方向に延在して形成され、上記永久磁石を磁石挿入孔に挿入する際に上記永久磁石の挿入をガイドする細条部材が係合可能な溝を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の埋め込み磁石型モータのロータにおいて、上記ロータコアの径方向における上記磁石挿入孔及び上記永久磁石の断面形状がそれぞれ矩形状で、上記磁石挿入孔の4つの内面及び/または上記永久磁石の4つの表面にそれぞれ上記溝を有することを特徴とする。
請求項3に記載の埋め込み磁石型モータのロータの発明は、ロータコアに形成された磁石挿入孔に挿入されて接着剤により固着された永久磁石を備える埋め込み磁石型モータのロータにおいて、上記磁石挿入孔の内面及び/または上記永久磁石の表面に、上記ロータコアの軸方向に延在して形成された溝と、上記溝に係合して上記永久磁石と磁石挿入孔とに接して上記接着剤により固着され、上記永久磁石を上記磁石挿入孔に挿入する際に上記永久磁石の挿入をガイド可能な細条部材とを有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3の埋め込み磁石型モータのロータにおいて、上記ロータコアの径方向における上記磁石挿入孔及び上記永久磁石の断面形状がそれぞれ矩形状で、上記磁石挿入孔の4つの内面及び/または上記永久磁石の4つの表面にそれぞれ上記溝を有すると共に、各溝に対応して上記細条部材を有することを特徴とする。
さらに、上記目的を達成する請求項5に記載の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法の発明は、ロータコアに形成された磁石挿入孔に接着剤により永久磁石を固着した埋め込み磁石型モータのロータを製造する方法において、上記磁石挿入孔の内面に沿って該磁石挿入孔を貫通して細条部材を延在させ、該細条部材をガイドとして上記永久磁石を磁石挿入孔に挿入し、その後、上記磁石挿入孔と上記永久磁石との隙間に接着剤を充填して上記永久磁石を固着することを特徴とする。
上記目的を達成する請求項6に記載の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法の発明は、ロータコアに形成された磁石挿入孔に接着剤により永久磁石を固着した埋め込み磁石型モータのロータを製造する方法において、上記磁石挿入孔の内面及び/または上記永久磁石の表面に、上記ロータコアの軸方向に延在して溝を形成し、上記溝に係合しかつ上記磁石挿入孔を貫通して細条部材を延在させて、上記細条部材をガイドとして上記永久磁石を上記磁石挿入孔に挿入し、その後、上記磁石挿入孔と上記永久磁石との隙間に接着剤を充填して上記永久磁石を固着することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法において、上記ロータコアの径方向における上記磁石挿入孔及び上記永久磁石の断面形状をそれぞれ矩形状として、上記磁石挿入孔の4つの内面及び/または上記永久磁石の4つの表面にそれぞれ上記溝を形成することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか1項の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法において、上記永久磁石を接着剤により上記磁石挿入孔に固着した後、上記細条部材の上記ロータコアから突出する部分を切除することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか1項の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法において、上記磁石挿入孔と上記永久磁石との隙間に接着剤を充填した後、上記接着剤が硬化する前に上記細条部材を抜き取ることを特徴とする。
請求項1の発明によると、永久磁石を磁石挿入孔に挿入する際に、磁石挿入孔を貫通させて磁石挿入孔の内面及び/または永久磁石の表面に形成されている溝に剛性を有する糸等の細条部材を係合させることにより、細条部材に沿って永久磁石の挿入をガイドすることが可能となる。従って、既着磁の永久磁石を用いて、簡単かつ安価な構成で、永久磁石をロータコアに接触させることなく磁石挿入孔に誘導して容易に挿入することができると共に、細条部材の太さによって永久磁石と磁石挿入孔との間のクリアランスが制御できるので、永久磁石を磁石挿入孔の所定位置に正確に位置決めして固着することができ、所望のモータ特性を得ることが可能となる。
請求項2の発明によると、永久磁石の4つの面をそれぞれ細条部材によりガイドして磁石挿入孔に誘導して挿入できると共に、各面の細条部材の太さによって永久磁石と磁石挿入孔とのクリアランスを制御することができる。従って、既着磁の永久磁石をロータコアに接触させることなく、より簡単に磁石挿入孔に誘導して挿入することが可能になると共に、永久磁石を磁石挿入孔の所定位置に、より正確に位置決めして固着することが可能となる。
請求項3の発明によると、永久磁石を磁石挿入孔に挿入する際に、磁石挿入孔を貫通させて磁石挿入孔の内面及び/または永久磁石の表面に形成されている溝に細条部材を係合させることにより、細条部材に沿って永久磁石の挿入をガイドし、永久磁石の固着後は、細条部材をロータコアの軸方向寸法にほぼ一致するように切除して構成することができる。ここで、細条部材は、剛性を有する糸等の極めて安価な部材で構成できるので、請求項1のロータと同様に、簡単かつ安価な構成で、既着磁の永久磁石をロータコアに接触させることなく磁石挿入孔に誘導して容易に挿入することができると共に、細条部材の太さによって永久磁石と磁石挿入孔との間のクリアランスが制御できるので、永久磁石を磁石挿入孔の所定位置に正確に位置決めして固着することができ、所望のモータ特性を得ることが可能となる。
請求項4の発明によると、請求項2のロータと同様に、既着磁の永久磁石をロータコアに接触させることなく、より簡単に磁石挿入孔に誘導して挿入することが可能になると共に、永久磁石を磁石挿入孔の所定位置により正確に位置決めして固着することが可能となる。
請求項5の発明によると、永久磁石を磁石挿入孔に挿入する際は、磁石挿入孔を貫通させた細条部材に沿って永久磁石の挿入をガイドするので、既着磁の永久磁石をロータコアに接触させることなく磁石挿入孔に誘導して簡単に挿入することができると共に、細条部材の太さによって永久磁石と磁石挿入孔との間のクリアランスを制御することができる。また、永久磁石を磁石挿入孔に挿入した後、磁石挿入孔と永久磁石との隙間に接着剤を充填するので、接着剤の無駄を省くことができると共に、接着面への異物の付着や接着剤の不所望な硬化による接着力の低下も防止することができる。従って、所望のモータ特性が得られるロータを簡単かつ安価に製造することが可能となる。
請求項6の発明によると、永久磁石を磁石挿入孔に挿入する際は、磁石挿入孔を貫通させて磁石挿入孔の内面及び/または永久磁石の表面に形成されている溝に剛性を有する糸等の細条部材を係合させ、その細条部材に沿って永久磁石の挿入をガイドするので、既着磁の永久磁石をロータコアに接触させることなく磁石挿入孔に誘導して簡単に挿入することができると共に、細条部材の太さによって永久磁石と磁石挿入孔との間のクリアランスを制御することができる。また、永久磁石を磁石挿入孔に挿入した後、磁石挿入孔と永久磁石との隙間に接着剤を充填するので、接着剤の無駄を省くことができると共に、接着面への異物の付着や接着剤の不所望な硬化による接着力の低下も防止することができる。従って、所望のモータ特性が得られるロータを簡単かつ安価に製造することが可能となる。
請求項7の発明によると、永久磁石の4つの面をそれぞれ細条部材によりガイドして磁石挿入孔に誘導して挿入できると共に、各面の細条部材の太さによって永久磁石と磁石挿入孔とのクリアランスを制御することができる。従って、永久磁石をロータコアに接触させることなく、より簡単に磁石挿入孔に誘導して挿入することができると共に、永久磁石を磁石挿入孔の所定位置により正確に位置決めして固着することができ、所望のモータ特性が得られるロータをより簡単に製造することが可能となる。
請求項8の発明によると、磁石挿入孔への永久磁石の固着後は、ロータコアから突出する細条部材を切除すれば済むので、ロータをより簡単に製造することが可能となる。
請求項9の発明によると、接着剤の充填後は、接着剤が硬化する前に細条部材を抜き取るので、細条部材を治具あるいは要具として使用でき、よりコストダウンを図ることが可能となる。
以下、本発明による埋め込み磁石型モータのロータ及びその製造方法の実施の形態について図1及び図2を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるロータ製造方法を説明するための図、図2は製造したロータの部分拡大図である。
図1に示すように、本実施の形態では、薄板鋼板を積層してなるロータコア2に、極数の整数倍の磁石挿入孔3を周方向Rに等間隔に形成する。各磁石挿入孔3は、ロータコア2の径方向Dにおける断面形状を矩形として、ロータコア2の軸方向Lに貫通して形成すると共に、その径方向D、すなわち外周側と内周側の内面3a、3b及び周方向Rの内面3c、3dの4面には、ロータコア2の軸方向Lに延在して剛性を有する糸等からなる細条部材4が係合可能な溝5を形成する。
本実施の形態では、外周側の内面3aに4つの溝5を形成し、内周側の内面3bには外周側の隣接する溝間に位置するように3つの溝5を形成し、周方向Rの両内面3c、3dにはそれぞれ1つの溝5を形成する。
また、磁石挿入孔3に挿入される永久磁石6は、磁石挿入孔3と相似の断面矩形状で既着磁のものを用い、磁石挿入孔3に所定の位置関係で挿入された状態で、磁石挿入孔3の内面3a〜3dとそれぞれ対向する表面6a〜6dには、磁石挿入孔3側の各溝5に対応してそれぞれ細条部材4が係合可能な溝7を形成する。すなわち、本実施の形態の場合には、内面3aと対向する表面6aに4つの溝7を形成し、内面3bと対向する表面6bには3つの溝7を形成し、内面3c、3dと対向する表面6c、6dにはそれぞれ1つの溝7を形成する。
本実施の形態では、磁石挿入孔3に永久磁石6を固着するにあたって、先ず、磁石挿入孔3を貫通して各溝5に細条部材4を係合保持させる。次に、挿入すべき永久磁石6に形成された各溝7に、磁石挿入孔3から突出して対応する細条部材4を係合させて、これら細条部材4をガイドとして永久磁石6を磁石挿入孔3内に挿入する。その後、磁石挿入孔3と永久磁石6との隙間に接着剤8を充填して、接着剤8を硬化させることにより永久磁石6を磁石挿入孔3内に固着する。
永久磁石6が固着されたら、最後に、図2に部分拡大図を示すように、ロータコア2から突出する細条部材4を切除してロータ1を得る。
このように、本実施の形態では、ロータコア2の径方向Dにおける磁石挿入孔3及び永久磁石6の断面形状をそれぞれ矩形状として、磁石挿入孔3の4つの内面3a〜3dにそれぞれロータコア2の軸方向Lに貫通して溝5を形成する一方、永久磁石6の4つの表面6a〜6dに、該永久磁石6が磁石挿入孔3に所定の位置関係で挿入された状態で磁石挿入孔3側の各溝5にそれぞれ対応する溝7を形成し、磁石挿入孔3を貫通して各溝5に細条部材4を係合保持した状態で、磁石挿入孔3から突出する各細条部材4を、挿入すべき永久磁石6に形成された対応する溝7にそれぞれ係合させて、これら細条部材4をガイドとして永久磁石6を磁石挿入孔3内に挿入するようにしたので、既着磁の永久磁石6をロータコア2に接触させることなく磁石挿入孔3に誘導して簡単に挿入することができる。また、細条部材4の太さによって永久磁石6と磁石挿入孔3との間のクリアランスが制御できるので、永久磁石6を磁石挿入孔3内の所定の位置に正確に挿入することができる。
さらに、永久磁石6を磁石挿入孔3に挿入した後、磁石挿入孔3と永久磁石6との隙間に接着剤8を充填するので、接着剤8の無駄を省くことができると共に、接着面への異物の付着や接着剤の不所望な硬化による接着力の低下も防止することができる。
さらに、接着剤8の充填後、細条部材4をロータコア2の軸方向Lに移動させて接着剤8に空気を送り込み、これにより接着剤8の硬化時間を短縮することもできる。
また、既着磁の永久磁石6を磁石挿入孔3に直接挿入できることから、従来のような挿入後の着磁工程やその設備が不要となる。従って、所望のモータ特性が得られるロータを簡単かつ安価に製造することができる。
また、従来のように未着磁の磁石材に接着剤を塗布して磁石挿入孔に挿入した後に磁石材を着磁した永久磁石に比べ、本実施の形態のように予め着磁させて永久磁石6を準備することにより磁力の増加が得られ、例えば実験、シミュレーションによれば磁力を5%増加させることができ、モータの出力トルクの増大が期待できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では、磁石挿入孔3に永久磁石6を挿入し接着剤8が硬化して固着した後、ロータコア2から突出する細条部材4を切除するようにしたが、接着剤8が硬化する前に細条部材4を抜き取るようにすることもできる。この場合は、細条部材4を治具あるいは要具として繰り返し使用できるので、よりコストダウンを図ることができる。また、細条部材4に係合する溝は、磁石挿入孔3側のみ、あるいは永久磁石6側のみに形成することもできる。また、その溝の数も、永久磁石6と磁石挿入孔3との間のクリアランスを所望の値にできればよいので、例えば、磁石挿入孔3側または永久磁石6側のみに溝を形成する場合には、隣接する2面にそれぞれ1本ずつ形成したり、磁石挿入孔3及び永久磁石6の双方に溝を形成する場合には、磁石挿入孔3の1面とそれに対向する永久磁石6の1面とにのみ、それぞれ少なくとも2本の溝を形成したり、適宜変更することが可能である。
本発明の実施の形態におけるロータ製造方法を説明するための図である。 図1で説明した製造方法によって製造したロータを示す部分拡大図である。 従来のロータ製造方法を説明するための図である。 従来の製造方法による問題を説明するための図である。 従来のロータの一例を示す図である。 同じく、他の例を示す図である。
符号の説明
1 ロータ
2 ロータコア
3 磁石挿入孔
3a〜3d 内面
4 細条部材
5 溝
6 永久磁石
6a〜6d 表面
7 溝
8 接着剤
L ロータコアの軸方向

Claims (9)

  1. ロータコアに形成された磁石挿入孔に挿入されて接着剤により固着された永久磁石を備える埋め込み磁石型モータのロータにおいて、
    上記磁石挿入孔の内面及び/または上記永久磁石の表面に、上記ロータコアの軸方向に延在して形成され、上記永久磁石を磁石挿入孔に挿入する際に上記永久磁石の挿入をガイドする細条部材が係合可能な溝を有することを特徴とする埋め込み磁石型モータのロータ。
  2. 上記ロータコアの径方向における上記磁石挿入孔及び上記永久磁石の断面形状がそれぞれ矩形状で、上記磁石挿入孔の4つの内面及び/または上記永久磁石の4つの表面にそれぞれ上記溝を有することを特徴とする請求項1に記載の埋め込み磁石型モータのロータ。
  3. ロータコアに形成された磁石挿入孔に挿入されて接着剤により固着された永久磁石を備える埋め込み磁石型モータのロータにおいて、
    上記磁石挿入孔の内面及び/または上記永久磁石の表面に、上記ロータコアの軸方向に延在して形成された溝と、
    上記溝に係合して上記永久磁石と磁石挿入孔とに接して上記接着剤により固着され、上記永久磁石を上記磁石挿入孔に挿入する際に上記永久磁石の挿入をガイド可能な細条部材とを有することを特徴とする埋め込み磁石型モータのロータ。
  4. 上記ロータコアの径方向における上記磁石挿入孔及び上記永久磁石の断面形状がそれぞれ矩形状で、上記磁石挿入孔の4つの内面及び/または上記永久磁石の4つの表面にそれぞれ上記溝を有すると共に、各溝に対応して上記細条部材を有することを特徴とする請求項3に記載の埋め込み磁石型モータのロータ。
  5. ロータコアに形成された磁石挿入孔に接着剤により永久磁石を固着した埋め込み磁石型モータのロータを製造する方法において、
    上記磁石挿入孔の内面に沿って該磁石挿入孔を貫通して細条部材を延在させ、該細条部材をガイドとして上記永久磁石を磁石挿入孔に挿入し、その後、上記磁石挿入孔と上記永久磁石との隙間に接着剤を充填して上記永久磁石を固着することを特徴とする埋め込み磁石型モータのロータ製造方法。
  6. ロータコアに形成された磁石挿入孔に接着剤により永久磁石を固着した埋め込み磁石型モータのロータを製造する方法において、
    上記磁石挿入孔の内面及び/または上記永久磁石の表面に、上記ロータコアの軸方向に延在して溝を形成し、上記溝に係合しかつ上記磁石挿入孔を貫通して細条部材を延在させて、上記細条部材をガイドとして上記永久磁石を上記磁石挿入孔に挿入し、その後、上記磁石挿入孔と上記永久磁石との隙間に接着剤を充填して上記永久磁石を固着することを特徴とする埋め込み磁石型モータのロータ製造方法。
  7. 上記ロータコアの径方向における上記磁石挿入孔及び上記永久磁石の断面形状をそれぞれ矩形状として、上記磁石挿入孔の4つの内面及び/または上記永久磁石の4つの表面にそれぞれ上記溝を形成することを特徴とする請求項6に記載の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法。
  8. 上記永久磁石を接着剤により上記磁石挿入孔に固着した後、上記細条部材の上記ロータコアから突出する部分を切除することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法。
  9. 上記磁石挿入孔と上記永久磁石との隙間に接着剤を充填した後、上記接着剤が硬化する前に上記細条部材を抜き取ることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の埋め込み磁石型モータのロータ製造方法。
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