JP4861133B2 - 硬質膜の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、硬質膜の製造方法に関し、特に詳しくは、鉛筆硬度が高く、かつ撥水性に優れ、さらに温和な条件で形成することのできる硬質膜の製造方法に関する。
特許文献1に、「無機含水酸化物ゾルからなる水性組成物を固体表面へ適用し、その組成物を固化させてその表面に保護被膜を形成する方法」が開示され(特許文献1の請求項1参照。)、好ましい水性組成物として、ジルコニアゾル、シランカップリング剤及びパッセンジャー粉末を含有する組成物が記載されている(特許文献1の請求項3、8及び9参照。)。この組成物は、全固形分を100質量部としたとき、ジルコニアゾルが0.1〜20質量%、シランカップリング剤が0.05〜10質量%、パッセンジャー粉末が0.5〜15質量%と、ジルコニアゾルの使用割合が小さかった。なお、この「パッセンジャー粉末はシリカ、アルミナ、ジルコニアもしくはチタニアから選択され」る(特許文献1の請求項10参照)。特許文献1に記載の保護被膜は「金属、殊にアルミニウムに関連して重要性を有する」とされている(特許文献1の第2頁左下欄第3行〜5行参照)。
しかし、上記の硬質膜以外にも、金属、合成樹脂及びセラミックス、また特にプラスチックで形成された基材の表面に対し、優れた撥水性及び大きな硬度を有し、簡便かつ温和な条件で製造することができる硬質膜が、技術の多様性の見地から、望まれていた。
特開平02−85373号
この発明が解決しようとする課題は、基材として金属、セラミックス、合成樹脂及びプラスチックの表面、さらには各種の部材の表面に塗装された塗装膜の表面にも、高硬度又は高強度及び撥水性を有する保護膜を温和な条件で形成することができるような硬質膜の製造方法を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、ジルコニア、ハフニア並びにジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物から成る群より選ばれる少なくとも一種を含むゾルとフミン酸とから得られる複合ゾルを基材表面に塗工することを特徴とする硬質膜の製造方法であり、
請求項2は、前記請求項1に記載の硬質膜の製造方法で得られる硬質膜に加熱処理及び/又は紫外線照射処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の硬質膜の製造方法である。
この発明の方法によると、基材例えば、金属、セラミックス又はガラス基材、また特にプラスチック基材の表面にゾルを塗工するだけで、撥水性に優れ、例えば鉛筆硬度が7H以上であるように硬度が高く、水不溶性の保護膜を形成することができる。
この発明の硬質膜の製造方法は、ジルコニア、ハフニア並びにジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物から成る群より選ばれる少なくとも一種を含むゾルとフミン酸とを用いる。
前記ジルコニア及び/又はハフニアを含むゾルは、まず、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウム塩等のジルコニウム化合物、ハフニウムアルコキシド、ハフニウム塩等のハフニウム化合物を水、アルコール等の溶媒に溶解して溶液とする。次いで水を添加して必要なら加熱することにより、ゾルを調製する。このとき、ゾル化反応を促進するために酸又は塩基を加えることが好ましい。
前記ジルコニア及び/又はハフニアを含むゾルの好ましい調製法においては、先ず前記溶液にアンモニア水又はアミン類を加えて、水酸化物の沈殿を生成させる。また、必要により前記溶液を加熱してもよい。このアミン類は、水、アルコール等、アミン類を溶解する溶媒に溶解した溶液の形態で前記溶液に加えることができる。続いて、生成した前記沈殿を濾別する。濾別された沈殿は水又はアルコールで洗浄することが好ましい。このようにして得た沈殿に水、アルコール等の溶媒を加え、酸を添加し、必要により加熱することにより、好適なゾルを調製することができる。
前記ハフニウムアルコキシド及びジルコニウムアルコキシドに特に制限はないが、炭素数5以下のアルコキシド、具体的には、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、ペントキシドが好ましい。また、前記ハフニウム塩及びジルコニウム塩としては、ハロゲン化物塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩等を挙げることができ、好適な塩はハロゲン化物塩である。
前記ハフニウム塩としては、例えばハフニウムハロゲン化物塩を用いることができ、四塩化ハフニウム、四フッ化ハフニウム、四臭化ハフニウム、四ヨウ化ハフニウムを挙げることができる。中でも、四塩化ハフニウムが好ましい。前記ジルコニウム塩としては、例えばジルコニウムハロゲン化物塩を用いることができ、四塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物等、ハフニウムハロゲン化物に準じたハロゲン化物塩を挙げることができる。
前記溶媒としては、水、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、ビニルアルコール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン等のケトン、アミン、アミド等を挙げることができ、好ましく用いられる溶媒は、水又はアルコールである。
前記酸としては、有機酸及び無機酸を挙げることができる。無機酸として、塩酸、硝酸及び硫酸等を挙げることができ、好適な無機酸は、塩酸、硝酸及び硫酸である。また、有機酸としては、炭素数3以下の有機酸が好ましく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸等を挙げることができる。
また、前記アミン類としては、第1級アミン類、第2級アミン類、第3級アミン類、及び第1〜3級アミンの塩類等を挙げることができる。第1級アミン類として、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、2−プロペニルアミン、2−メチル−2−プロペニルアミン、2−プロペロイロキシエチルアミン、2−(2−メチルプロペロイロキシ)エチルアミン等を、第2級アミン類としては、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ(2−プロペニル)アミン、ジ(2−メチル−2−プロペニル)アミン、2−プロペニルアミン、2−メチル−2−プロペニルアミン、2−プロペロイロキシエチルアミン、2−(2−メチルプロペロイロキシ)エチルアミンタクリレート)等を、第3級アミン類としては、トリメチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチル−2−プロペロイロキシエチルアミン、N,N−ジメチル−2−(2−メチルプロペロイロキシ)エチルアミン、N,N−ジエチル−2−プロペロイロキシエチルアミン、N,N−ジエチル−2−(2−メチルプロペロイロキシ)エチルアミン、N,N−ジメチル−3−プロペロイロキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルアミン、N,N−ジエチル−3−プロペロイロキシプロピルアミンN,N−ジエチル−3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルアミン、N,N−ジメチル−3−(プロペロイルアミノ)プロピルアミン、N,N−ジメチル−3−(2−メチルプロペロイルアミノ)プロピルアミン、N,N−ジエチル−3−(プロペロイルアミノ)プロピルアミン、N,N−ジエチル−3−(2−メチルプロペロイルアミノ)プロピルアミン等を挙げることができる。
さらに前記アミン類として、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化テトラアリールアンモニウム、水酸化テトラアリールアンモニウム等の第4級アンモニウム化合物をも使用することができる。このようなアミン類は、そのまま使用してもよく、アミン類を含有した水溶液として使用してもよい。
前記ハフニウムアルコキシド溶液及びジルコニウムアルコキシド溶液、又は、前記ハフニウム塩溶液及びジルコニウム塩溶液の濃度には、特別な限定はないが、質量基準で1〜70%、好ましくは、1〜50%である。1%未満では、生成する水酸化物が微粒子となって濾過が困難となり、70%を超えると、水酸化物の凝集が顕著となって、これも濾過が困難となることがある。
前記ハフニウムアルコキシド溶液及び前記ジルコニウムアルコキシド溶液は、前記アルコキシドと水又はアルコール等の前記溶媒とを混合することにより、また、前記ハフニウム塩溶液及び前記ジルコニウム塩溶液は、前記塩と水又はアルコール等の前記溶媒とを混合することにより、容易に調製することができる。
続いて、これら溶液にアンモニア水若しくはアミン類又は水とアミン類との溶液を添加してハフニウム又はジルコニウムの水酸化物を得る。アンモニア水は、そのアンモニアの好適な濃度が、通常は1〜29質量%である。水とアミン類との溶液を調製するときの条件についても制限はないが、通常は、0〜100℃、好ましくは、10〜50℃で、攪拌、混合して調製される。アミン類の溶液におけるアミン類の濃度は任意である。
このようにして得られたハフニウム及び/又はジルコニウムの水酸化物を濾別し、この水酸化物と水及び/又はアルコール、並びに、無機酸及び/又は有機酸とを混合する。これによりハフニア及び/又はジルコニアを含むゾルが形成される。この場合、これらの混合順序には特別な制限はない。例えば、前記水酸化物と水及び/又はアルコール、並びに、無機酸及び/又は有機酸とを一挙に混合してもよく、前記水酸化物と水及び/又はアルコールとを混合し、次いで、無機酸及び/又は有機酸を混合してもよい。また、前記水酸化物と無機酸及び/又は有機酸とを混合し、次いで、水及び/又はアルコールを混合してもよい。
前記水酸化物と混合する水及び/又はアルコール、並びに、無機酸及び/又は有機酸の量は、この水酸化物を解膠可能な量であればよく、前記水酸化物に対し、通常は、質量基準で1〜100倍、好ましくは、1〜50倍である。1倍未満では、ハフニウムイオン又はジルコニウムイオンの濃度が高くなって、解膠が困難となり、100倍を超えると、ゾル中のハフニウムイオン又はジルコニウムイオンの濃度が低くなり好ましくない。
ここにおいて用いられるアルコールには特に制限はないが、炭素数5以下のアルコールが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、n-プロパノール、2−プロパノール、n-ブタノール、2−メチルプロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール等を挙げることができる。
水及び/又はアルコール、並びに、無機酸及び/又は有機酸における配合割合に特別の制限はなく、ゾルの全量を100質量部としたとき、無機酸及び/又は有機酸を、0.1〜50質量部、好ましくは、0.1〜20質量部とする。0.1質量部未満では、水酸化物が解膠しないことがあり、50質量部を超えると、用いる無機酸及び/又は有機酸により、基材表面が損傷することがあるので好ましくない。また、多量の無機酸及び/又は有機酸を用いると、複合ゾルを基材に塗工したとき、それら酸の蒸発によって、環境に悪影響を与えることもあるので好ましくない。
このようにして、ハフニアゾル又はジルコニアゾルが調製されるが、場合によっては、前記水酸化物と水及び/又はアルコール、並びに、無機酸及び/又は有機酸とを混合する前に、前記水酸化物を水又はアルコールにより洗浄することが好ましい。
この洗浄に用いるアルコールとしては、炭素数5以下のアルコールが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、n-プロパノール、2−プロパノール、n-ブタノール、2−メチルプロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール等を挙げることができる。この洗浄は、前記水酸化物のpHを調整すると共に、水酸化物に付着又は含有した不純物等を除去するためである。
この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、ハフニウム及び/又はジルコニウム原子とカルボニル基とを含有することにより特長づけられ、前記ハフニウムイオン及び/又はジルコニウムイオンとカルボニル基中の酸素原子とが配位結合しているものと推測される。層状化合物に含まれるカルボニル基は、RCOOH(ただし、Rは水素原子又は低級アルキル基を示す。)で示されるカルボン酸に由来することができる。
前記ジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、多数のシート状物が積層して成る構造を有するものとして観察される。このジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、エネルギー分散型X線分光法(EDS)による定性分析の結果、Hf(及び/又はZr)、C、及びOを含有していることが確認された。また、ClやNは観測されなかったので、ClイオンやNH イオンは含有されていないことが明らかになった。
さらに、前記ジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、フーリエ変換赤外吸収スペクトル(FTIRスペクトル)によって、COO基に基づく吸収が観測された。また、前記ジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、X線回折(XRD)によると、2θ=10°(CuKα線使用)付近に反射ピークが観測され、層状構造であることが示されている。このジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、水溶性である。したがって、このジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、水性溶媒例えば水、並びに、メチルアルコール及びエチルアルコール等の低級水溶性アルコール等の混合溶媒等に溶解することができる。
さらに、この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、ハフニウムとカルボニル基とを含有する化合物及びジルコニウムとカルボニル基とを含有する化合物のそれぞれの単独層状化合物であってもよく、両者の混合層状化合物であってもよい。両者の混合割合に特に制限はない。
この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、固形であり、皮膜の形成に有用な成分のみであることから、前記ゾルに比して軽量であって運搬が容易であり、輸送コストを低減することができる。また、この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、室温下で安定であり、少なくとも1年は、構造の変化を生じることはない。したがって、硬質膜の形成材料として、長寿命を維持することができる。しかも、この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、水溶性であることから、前記硬質膜の形成に用いる塗工液の調製が簡便であり、現場施工により、容易に硬質膜を形成することができる。
この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物は、水酸化ハフニウム及び/又は水酸化ジルコニウムと水とカルボン酸とを混合し、加熱することにより製造されることができる。
ハフニウム及び/又はジルコニウムの水酸化物は、ハフニウム及び/又はジルコニウムの塩を含有する塩溶液又は前記元素のアルコキシドを含有するアルコキシド溶液とアンモニア水及び/又はアミン類とを混合することにより、得ることができる。
前記ハフニウム又はジルコニウムの塩としては、ハロゲン化物、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩などが挙げられ、好適な塩はハロゲン化物である。
前記ハフニウムのハロゲン化物としては、四塩化ハフニウム、四フッ化ハフニウム、四臭化ハフニウム、四ヨウ化ハフニウム、四塩化ハフニウムが好ましい。
前記ジルコニウムのハロゲン化物としては、四塩化ジルコニウム、四フッ化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、四ヨウ化ジルコニウム、二塩化酸化ジルコニウム・八水和物を挙げることができる。
前記ハフニウム又はジルコニウムのアルコキシドとしては特に制限はないが、炭素数5以下のアルコキシド、具体的には、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、ペントキシドが好ましい。
上述の塩溶液又はアルコキシド溶液における溶媒として、水又はアルコール、ケトン、アミン、アミドなどの有機溶媒が挙げられるが、好ましく用いられる溶媒は水である。有機溶媒を用いるときは、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、ビニルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサンなどの水溶性有機溶媒が好ましい。
上記元素の塩溶液又はアルコキシド溶液と混合されるアンモニア溶液又はアミン類は、アンモニア及び/又はアミン類を含有する。前記アミン類としては、第1級アミン類、第2級アミン類、第3級アミン類などを挙げることができる。
前記塩化ハフニウム水溶液における塩化ハフニウムの濃度に制限はないが、通常は1〜70質量%、好ましくは1〜50質量%とされる。また、前記アンモニア水の添加量にも特に制限はないが、前記塩化ハフニウム水溶液のpHが7〜14となる量とすることが好ましい。
この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物の製造方法において用いる水酸化ジルコニウムは、前記塩化ハフニウムに代えて、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム等のジルコニウム化合物を用いること以外には、特に、前記水酸化ハフニウムの製造と異なるところはない。また、塩化ハフニウムと塩化ジルコニウムとの混合物の水溶液を調製し、前記と同様にして、水酸化ハフニウムと水酸化ジルコニウムとの混合物を製造してもよい。水酸化ハフニウムと水酸化ジルコニウムとの混合割合は、任意である。
このようにして製造された水酸化ハフニウム及び/又は水酸化ジルコニウムに、水とカルボン酸とを添加、混合し、加熱することによって、この発明における層状化合物を製造することができる。
前記カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸等を挙げることができ、中でも、ギ酸、酢酸、シュウ酸及びマロン酸が好ましい。
前記水及びカルボン酸の添加量にも特に制限はないが、水酸化ハフニウム又は水酸化ジルコニウム100質量部に対し、水の添加量が、通常は50〜1000質量部、好ましくは100〜600質量部であり、カルボン酸の添加量が、通常は900質量部以上、好ましくは900〜5000質量部である。
また、前記加熱の条件としては、通常は50〜100℃、好ましくは65〜95℃の加熱温度の範囲から、通常は0.1〜30時間、好ましくは1〜24時間の加熱時間の範囲から、適宜、選択された条件を採用することができる。
この発明における層状化合物の製造に用いる水酸化ハフニウム又は水酸化ジルコニウム及びカルボン酸は、容易に水に溶解することから、この発明におけるジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物の製造方法は、多数の工程を経ることなく、かつ複雑な手段を採ることのない、効率的にジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物を製造することのできる方法である。
この発明の硬質膜の製造方法には、フミン酸を用いることを一つの特長とする。このフミン酸としては土壌フミン酸及び石炭系フミン酸を挙げることができる。いずれのフミン酸にあっても、以下のようにして得ることができる。風化炭又は肥沃土壌を、苛性ソーダ等のアルカリを溶解した水溶液に入れて十分に撹拌してから、静置し、固形物と上澄み液とに分離し、ろ過などにより固形物を除去して得られる上澄み液に酸例えば塩酸を加えてその上澄み液を酸性にすると、茶褐色の物質が沈殿してくる。この茶褐色の物質がフミン酸である。このフミン酸は、ベンゼン、ナフタレン及び/又はアントラセン等の芳香族環を少なくとも1種含有し、該芳香族環がメチレン、エチレン又はプロピレン等の脂肪族鎖及び/又は酸素で結合し、かつ芳香族環及び脂肪族鎖に少なくとも1つ以上のカルボキシル基並びに水酸基が結合して成る有機酸である。フミン酸は、例えば株式会社テルナイトにより市販されている「CH−02」として入手することができる。
この発明の硬質膜の製造方法によると、前記ゾルと前記フミン酸とから得られる複合ゾルを基材に塗工することにより硬質膜を得ることができる。
また、複合ゾルを基材に塗工して得られる硬質膜に、基材に損傷を与えない範囲で紫外線照射処理及び/又は加熱処理の処理を施すことができる。この処理により、硬質膜の硬度をさらに高めることができる。
前記複合ゾルを塗工する基材には制限はなく、様々な素材を採用することができる。例えば、合成樹脂から形成された基材、複合材料から形成された基材、金属材料から形成された基材、無機材料から形成された基材などが挙げられる。その他の基材としては、紙、布、皮革、木材をも挙げることができる。合成樹脂から形成された基材としては、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン、ABS樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリカーボネート及びポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。複合材料から形成された基材としては、繊維強化プラスチック、琺瑯、グラスライニング及びセラミックスコーティングのいずれかによって被覆した基材などが挙げられる。金属材料から形成された基材としては、普通鋼、構造用定合金鋼、高張力鋼、耐熱鋼、高クロム系耐熱鋼、高ニッケル−クロム系耐熱鋼をはじめとする合金鋼及びステンレス鋼等の鉄鋼材料、工業用純アルミニウム、5000系のアルミニウム合金、Al−Mg系アルミニウム合金及び6000系アルミニウム合金をはじめとするアルミニウム合金、銀入銅、錫入銅、クロム銅、クロム・ジルコニウム銅及びジルコニウム銅をはじめとする各種銅合金、純チタン、抗力チタン合金及び耐食性チタン合金をはじめとするチタン合金などを挙げることができる。無機材料から形成された基材としては、ガラス、アパタイト、ムライト磁器、アルミナ磁器、ジルコン磁器、コーディエライト磁器及びステアタイト磁器などを挙げることができる。
具体的な基材となる物品の例としては、外装板、例えば、送電線、建築物、サッシュ及び鉄道車両の外板などを挙げることができる。また、金属製又は合成樹脂製の日用雑貨品、台所、バス、トイレなどの家庭用品を挙げることもできる。セラミックス材料から形成された基材の一例としては、例えば、アルミナ、シリカなどのセラミックス製品、碍子、碍管及びセラミックスタイル、屋根瓦を挙げることができる。その他にも例えば、各種タンク、反応槽、醸造槽ならびにコップ、洗面器及び花瓶をはじめとする日用品、玩具などを挙げることができる。
基材として、合成樹脂、木材、金属及びセラミック等の表面に塗料が塗工された塗工表面も挙げることができる。塗工表面としては、具体的には、自動車、鉄道車両及び航空機の車体表面などを挙げることができる。前記基材としては、さらに、コンクリート壁、テラコッタタイル壁、モルタル壁、及び漆喰壁をはじめとする建築物の内外壁、及び建材を挙げることができる。さらに、表面をメッキ処理した前記各種基材をも挙げることができる。
また、この発明の硬質膜の製造方法で得られる硬質膜は無色透明であり、基材表面に印字又は装飾が施されていても基材の美観を失うことなく保護することができる。
基材の表面にはどのような方法で複合ゾルを塗工してもよいが、例えば、複合ゾル中に基材を浸漬し、これを引き上げて基材表面に複合ゾルを付着させるディップ法、固定された基材表面上に複合ゾルを流延する流延法、複合ゾルの貯留された槽の一端から複合ゾルに基材を浸漬し、槽の他端から基材を取り出す連続法、回転する基材上に複合ゾルを滴下し、基材に作用する遠心力によって複合ゾルを基材上に流延するスピンナー法、基材の表面に複合ゾルを吹き付けるスプレー法及びフローコート法を挙げることができる。複合ゾルの塗工量は、複合ゾルの粘度その他の条件により異なる。1回の塗工では、目的の厚さの薄膜が得られない場合は、数回の塗工を繰り返すこともできる。得られる硬質膜の厚さは、適用対象物に応じて適宜、決定すればよいが、通常、10〜1000nmとなるように複合ゾルを塗付すればよい。
基材表面が汚れている場合は洗浄してから複合ゾルを塗付することが好ましい。特に、表面が金属である場合など油性の膜が存在していることがあり、脱脂剤を用いて金属表面を脱脂処理した後、前記複合ゾルを塗工することが好ましい。この脱脂剤としては、エタノールなどのアルコール又はアルカリ洗剤を挙げることができ、アルカリ洗剤としては、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ水酸化物、オルトケイ酸ナトリウムにけん化剤や界面活性剤を配合した脱脂剤を用いることができる。脱脂処理の方法に特別な制限はなく、例えば、金属基材表面をアルコールで拭き払う手段を採用することができ、また、金属基材を脱脂剤中に浸漬し、1〜5分間、好ましくは30〜60℃に加熱して、撹拌することによって脱脂処理することができる。脱脂処理した後、場合によっては水洗し、乾燥すればよい。
また、脱脂処理に続いて電解処理を施すこともできる。これらの処理により、金属基材に対する複合ゾルの塗工性を一層、向上させることができる。電解処理は、脱脂液に基材を浸漬したままで基材にプラス又はマイナスの電極を設置し、対電極として基材に設置したものとは反対の電極を設置する。これに任意の時間通電することにより電解処理を行う。このときの電圧は任意でよいが好ましくは1〜200Vであり、通電時間は任意でよいが、好ましくは0.1〜60分であり、液の温度は任意でよいが、好ましくは0〜80℃である。
基材に塗工された前記複合ゾルは、複合ゾル内の溶媒が蒸発又は揮発等により除去されてゲル膜となる。この発明の硬質膜の製造方法によると該ゲル膜が硬質膜であり、基材に塗工するだけで硬質膜を得ることができる。
前記硬質膜には、加熱処理及び/又は紫外線照射処理を施すことができる。加熱処理は、基材に損傷を与えず、フミン酸に変質等を生じない範囲の温度、例えばプラスチック基材を用いたときはプラスチックが溶融する等の不可逆的な損傷を与えない程度の温度で前記硬質膜を加熱することにより行う。また、紫外線照射処理は、前記硬質膜に高圧水銀灯等で紫外線を照射することにより行う。紫外線照射処理は、より温和な条件下で短時間に行うことができ、かつ簡便な硬化処理としてこの発明の硬質膜の製造方法に好適である。前記硬質膜に加熱処理及び/又は紫外線照射処理を施すことにより、さらに優れた撥水性を有する硬質膜を得ることができる。
加熱処理の条件は、フミン酸が変質又は蒸発しない範囲で決定されることが好ましく、加熱温度は50〜300℃、好ましくは、50〜200℃、加熱時間は1分〜1時間、好ましくは、1分〜30分である。加熱手段に制限はなく、電気炉を用いる手段、熱風を吹き付ける手段、加熱気体内に据置する手段等が採用できる。
紫外線照射処理で用いる紫外線発生装置は、高圧水銀灯の他に低圧水銀灯、エキシマレーザー、Nd:YAGレーザー等を使用することができる。照射時間は、1分〜1時間である。照射する紫外線の強度は任意であるが、例えば、合成樹脂基材が黄変、変質又は変形することがない範囲が好ましい。
基材表面に形成された硬質膜の硬度は、鉛筆硬度法(JIS K 5600−5−4)によって評価することができる。さらに硬質膜の撥水性によっても硬質膜の性質を評価できる。撥水性とは、水をはじく性質をいい、接触角計を用いて測定される水滴の接触角によって評価することができる。この発明の方法により形成された硬質膜は、硬度及び撥水性に優れた膜である。
高硬度を有し、撥水性の良好な硬質膜を、各種の建物、設備、装置、機械器具、例えば、自動車の窓ガラス、自動車の塗装表面、台所設備、台所用品、台所設備に付設される排気装置、入浴設備、洗面設備、医療用施設、医療用機械器具、鏡、眼鏡などの表面に形成することによって、その機能を存分に果たすこととなる。また、ガラス、アクリル板、ポリスチレン板、PETフィルム、PETボトルなどの透明製品、表面の光沢や質感を重んじる合成樹脂製品の表面、さらには基材が織布、不織布及び編物から成る群から選択される少なくとも一種である繊維製品に、この発明の硬質膜の製造方法で得られる硬質膜を形成する場合にも、硬質膜形成時に基材を傷めることなく、また製品の外観を損ねることなく、かつ製品の柔軟性を失うことなく、高硬度又は高強度の硬質膜が製造できる。
(鉛筆硬度)
鉛筆硬度試験JIS K 5600−5−4により評価を行った。鉛筆引掻塗膜硬さ試験機P−TYPE(株式会社東洋精機製作所)を用い、6B〜9Hの硬さの鉛筆を薄膜に対して、角度45°、荷重750gで押し付けて、約1cmの距離を2本走査し、肉眼で薄膜表面を検査(目視検査)した。この検査を少なくとも3mm以上の傷跡が2本生じるまで硬度を上げて試験を繰り返した。傷跡を生じなかった最も硬い鉛筆の硬度をその薄膜の鉛筆硬度とした。なお、目視検査は限度見本を参照しながら行った。
(接触角)
接触角計CA−D(協和界面科学株式会社製)を用いて、水に対する接触角を測定した。硬質膜に純水を少量滴下し、水滴と基板との接触する界面の角度を測定した。接触角の測定は、各試料毎に5点測定してその平均値を求めた。
以下に示す実施例及び比較例で用いたフミン酸は、株式会社テルナイト製のフミン酸ナトリウム(商品名:CH−02)紛体1.0gを純水99gに添加し、室温で20分撹拌した後、吸引濾過により不溶物質を除去して得られる1.0重量%フミン酸ナトリウム水溶液として用いた。
(実施例1)
塩化ハフニウム5.44gを窒素雰囲気下で純水32gに溶解した。その溶液に28%アンモニア水を添加してpH9に調整することで生じる沈殿物をろ過し、純水により洗浄した。洗浄した沈殿物に純水32g及び98%ギ酸29.9gを添加し、全量が80gとなるまで純水を加えた。次いで、80〜90℃で180分加熱攪拌することによりハフニアゾルを得た。ハフニアゾル10gに1重量%フミン酸ナトリウム水溶液10gを加え、50〜60℃で20分加熱撹拌した後、吸引濾過してハフニア−フミン酸ゾルを得た。これを実施例1の複合ゾルとした。複合ゾルを洗浄済み無アルカリガラス基板上にスピンナー法により塗布した。複合ゾルを塗布した基板に紫外線を10分照射(東芝ライテック株式会社製 高圧水銀灯 H1000L)した試料と、未照射の試料との鉛筆硬度及び接触角をそれぞれ測定した。
(実施例2)
塩化酸化ジルコニウム八水和物5.48gを純水32gに溶解した。その溶液に28%アンモニア水を添加してpH9に調整することで生じる沈殿物をろ過し、純水により洗浄した。洗浄した沈殿物に純水20g及び98%ギ酸24gを添加し、全量が80gとなるまで純水を加えた。次いで、85℃で180分加熱攪拌することによりジルコニアゾルを得た。実施例1のハフニアゾルに替えて実施例2のジルコニアゾルを用いたこと以外は、実施例1と同様にこの発明の硬質膜の製造方法を採用した。また、評価する試料も実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
(実施例3)
塩化ハフニウム16.3gを窒素雰囲気下で純水96gに溶解した。その溶液に28%アンモニア水を添加してpH9に調整することで生じる沈殿物をろ過し、純水により洗浄した。洗浄した沈殿物に純水41g及び98%ギ酸158gを添加した。次いで、80〜90℃で270分加熱攪拌し、室温まで冷却した。析出した固体を吸引濾過により濾別、乾燥させて層状ハフニウム化合物の粉体を得た。層状ハフニウム化合物0.6gを純水14.4gに加え、50〜60℃で20分加熱撹拌した後、室温まで冷却して4重量%のハフニウム含有層状化合物含有ゾルとした。実施例1のハフニアゾルに替えて実施例3の4重量%のハフニウム含有層状化合物含有ゾルを用いたこと以外は、実施例1と同様にこの発明の硬質膜の製造方法を採用した。また、評価する試料も実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
(実施例4)
塩化酸化ジルコニウム八水和物5.48gを純水32gに溶解した。その溶液に28%アンモニア水を添加してpH9に調整することで生じる沈殿物をろ過し、純水により洗浄した。洗浄した沈殿物に純水32g及び98%ギ酸60gを添加した。次いで、85℃で180分加熱攪拌し、室温まで冷却した。析出した固体を吸引濾過により濾別、乾燥させて層状ジルコニウム化合物の粉体を得た。層状ジルコニウム化合物0.6gを純水14.4gに加え、50〜60℃で20分加熱撹拌した後、室温まで冷却して4重量%のジルコニウム含有層状化合物含有ゾルとした。実施例1のハフニアゾルに替えて実施例4の4重量%のジルコニウム含有層状化合物含有ゾルを用いたこと以外は、実施例1と同様にこの発明の硬質膜の製造方法を採用した。また、評価する試料も実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
(比較例1)
実施例1のハフニアゾルを洗浄済み無アルカリガラス基板上にスピンナー法により塗布した。評価する試料は実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
(比較例2)
実施例2のジルコニアゾルを洗浄済み無アルカリガラス基板上にスピンナー法により塗布した。評価する試料は実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
(比較例3)
実施例3の4重量%のハフニウム含有層状化合物含有ゾルを洗浄済み無アルカリガラス基板上にスピンナー法により塗布した。評価する試料は実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
(比較例4)
1.0重量%フミン酸ナトリウム水溶液を洗浄済み無アルカリガラス基板上にスピンナー法により塗布した。評価する試料は実施例1と同様に、紫外線未照射の試料と照射済みの試料とを作製し、それぞれの鉛筆硬度及び接触角を測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜4の紫外線を照射していない試料及び照射した試料の鉛筆硬度と接触角とを表1に示す。
Figure 0004861133
表1より、この発明の硬質膜の製造方法を採用した実施例1〜4は、紫外線照射を行うことにより鉛筆硬度が増加したことが分かる。これに対して比較例1〜3は、鉛筆硬度は低い状態であった。また、比較例4は、紫外線照射により鉛筆硬度は減少した。
表1より、実施例1〜4の硬質膜は撥水性を示すことが分かる。また、紫外線を照射していない試料と照射した試料との接触角は、共に高い水準を保っており、この発明の硬質膜の製造方法によって撥水性を有する硬質膜を得ることができたことを示している。これに対して比較例1〜4は、紫外線を照射していない試料の接触角を測定するときに水を滴下すると、いずれの試料も水に溶解したので測定することができなかった。また、比較例4については、紫外線を照射した試料も水に溶解した。
この発明の硬質膜の製造方法は、基材に対して塗布を行うだけで7H〜8Hの高硬度を有する硬質膜を得ることができ、基材に損傷を与えない範囲で紫外線を照射する等の処理を施すことによりさらなる高硬度を備えた硬質膜を得ることができる。
また、この発明の硬質膜の製造方法は、基材に複合ゾルを塗工するだけで撥水性を有する硬質膜を得ることができ、さらに、基材に損傷を与えない範囲で紫外線を照射する等の処理を施した場合にも、硬質膜は撥水性を保持することができる。

Claims (2)

  1. ジルコニア、ハフニア並びにジルコニウム及び/又はハフニウム含有層状化合物から成る群より選ばれる少なくとも一種を含むゾルとフミン酸とから得られる複合ゾルを基材表面に塗工することを特徴とする硬質膜の製造方法。
  2. 前記請求項1に記載の硬質膜の製造方法で得られる硬質膜に加熱処理及び/又は紫外線照射処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の硬質膜の製造方法。
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