JP4861117B2 - ミュート回路、それを用いたオーディオ信号増幅回路ならびに電子機器 - Google Patents
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Description
この態様によると、ミュートトランジスタがオフとなる非ミュート状態において、信号ラインの電位が負方向にスイングすると、固定電圧端子から、インピーダンス素子およびミュートトランジスタのボディダイオードを介した経路で電流が流れることになる。その結果、信号ラインの電位は、ボディダイオードの順方向電圧にインピーダンス素子に発生する電圧降下を加えた電圧分までスイングすることができ、振幅レンジを拡大することができる。
この場合、可変インピーダンス素子は、非ミュート状態において、負方向への電圧スイングに対して十分なレンジを確保するのに寄与し、ミュート状態においては、ミュートトランジスタのバックゲートを接地電位に安定化させることができ、ミュート動作を確実に行うことができる。
この場合、制御信号に応じて、すなわちミュート、非ミュート状態に応じて、NチャンネルMOSFETのインピーダンスを好適に切り替えることができる。さらに、非ミュート状態における振幅レンジを、可変インピーダンス素子のNチャンネルMOSFETのボディダイオードの順方向電圧Vf分だけ負方向に拡大することができる。
非ミュート状態において制御信号をローレベル(接地電位)に固定した場合、ミュートトランジスタのゲートと信号ラインの電位差が、ミュートトランジスタのしきい値電圧Vtを超えると、ミュートトランジスタがオンしてしまうため、負方向の振幅レンジが、−Vtに制限されてしまうが、非ミュート状態において制御信号をハイインピーダンスとすることにより、振幅レンジを広げることができる。
この態様によれば、音声出力部に供給される電気信号の振幅を大きくとることができ、音質を改善し、もしくは音量を上げることができる。
音声出力部とは、スピーカ、イヤホン、ヘッドホンなどの、電気信号を空気の振動に変換して音として出力するデバイスをいう。この音声出力部は、常時電子機器に接続されている必要はなく、取り外し可能に構成されていてもよい。
ミュート制御回路12は、ミュート状態において制御信号Scntをハイレベルとする。その結果、ミュートトランジスタM1がオンとなり接地端子108とミュート端子106の間のインピーダンスが低下して信号ラインSLの電位が接地電位に固定される。このとき、補助トランジスタM2もオン状態となり、そのインピーダンスは小さくなるため、ミュートトランジスタM1のバックゲートは接地端子108を介して実質的に接地される。その結果、安定なミュート状態が実現できる。
ミュート制御回路12は、非ミュート状態において制御信号Scntをハイインピーダンス出力とする。信号ラインSLには、アナログのオーディオ信号に応じた電圧が生じており、以下、この電圧を出力電圧Voutと記す。出力電圧Voutは、あるバイアス電圧(本実施の形態では接地電位である)を中心として、正負の方向にスイングする。そこで、出力電圧Voutのスイング可能な振幅レンジについて検討する。以下の説明において、電圧信号、抵抗などに付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、抵抗値を表すものとしても用いることとする。
まず、正方向のレンジについて検討する。上述のように、非ミュート状態において制御信号Scntはハイインピーダンス出力となるため、ミュートトランジスタM1のゲートの電圧(以下、ゲート電圧Vgと記す)は、
Vg=Vout×R2/(R1+R2) …(1)
となる。
したがって、ゲート電圧Vg、すなわち第2抵抗R2に発生する電圧降下がミュートトランジスタM1のしきい値電圧Vtより高くなると、ミュートトランジスタM1がオンすることになる。ミュートトランジスタM1がオンすると、信号ラインSLの電位が固定されてしまう。言い換えれば、ミュートトランジスタM1がオフからオンに切り替わる電圧が、出力電圧Voutの上限を与える。
すなわち、
Vout×R2/(R1+R2)<Vt
を満たすとき、ミュートトランジスタM1のオフが保たれる。これを出力電圧Voutについて解くと、
Vout<Vt×(R1+R2)/R2
となり、振幅レンジの上限電圧VHは、
VH=Vt×(R1+R2)/R2
として得られる。
Vd=Vout×R1/(R1+R2)
であるから、
abs(Vout×R1/(R1+R2))<Vt
が成り立つ必要がある。ここでabs()は、絶対値を表す。したがって、
Vout>−Vt×(R1+R2)/R1 …(2)
が成り立つ範囲でミュートトランジスタM1がオフに保たれ、電圧スイングが可能となる。
Vout>−2×Vf
となる。従来技術のようにミュートトランジスタM1のバックゲートを接地した場合には、振幅レンジの下限は−Vfであり、本実施の形態では負方向に拡大されている点に着目すべきである。
VL=max(−2Vf,−Vt×(R1+R2)/R1)
で与えられる。ここでmax()は、最大値を示す関数である。
(R1+R2)/R2×Vt=min(2Vf,(R1+R2)/R1×Vt)
のとき、両方の正負方向の振幅レンジが最大となる。
VH=(R1+R2)/R2×Vt
VL=−(R1+R2)/R1×Vt
となる。この場合、R1=R2のときに、VH=2×Vt、VL=−2Vtとなって正負の両方に対して最大の振幅を確保することができる。
VH=(R1+R2)/R2×Vt
VL=2Vf
となり、VH≧VLが成り立つように、R1、R2を選択することが好ましい。
その結果、非ミュート状態において、制御信号Scntがハイインピーダンスとなると、ミュートトランジスタM1のゲートには、信号ラインSLの電位Voutと接地電位を第1、第2抵抗R1、R2によって分圧した電位が印加される。
もし仮に非ミュート状態において制御信号Scntをハイインピーダンス出力とせずに、ローレベル(接地電位)に固定した場合、ミュートトランジスタM1のゲートと信号ラインSLの電位差が、ミュートトランジスタM1のしきい値電圧Vtを超えると、ミュートトランジスタM1がオンしてしまうため、負方向の振幅レンジが、−Vtに制限されてしまう。これに対して、非ミュート状態において制御信号Scntをハイインピーダンスとすることにより、振幅レンジを広げることができる。
Claims (8)
- オーディオ信号のミュート回路であって、
ミュート対象となるオーディオ信号が伝搬する信号ラインと、所定の固定電圧端子の間に設けられたNチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるミュートトランジスタと、
前記ミュートトランジスタのバックゲートと前記固定電圧端子の間に設けられたインピーダンス素子と、
前記ミュートトランジスタのゲートと前記信号ラインの間に設けられた第1抵抗と、
前記ミュートトランジスタのゲートと前記固定電圧端子の間に設けられた第2抵抗と、
前記ミュートトランジスタのゲートに、ミュートのオンオフを制御する制御信号を出力するミュート制御回路と、
を備え、
前記ミュート制御回路は、ミュート状態において前記ミュートトランジスタをオンさせるためのハイレベル電圧の前記制御信号を出力し、非ミュート状態においてハイインピーダンス出力となることを特徴とするミュート回路。 - 前記インピーダンス素子は、
非ミュート状態において有意なインピーダンスを有し、ミュート状態においてインピーダンスが低下する可変インピーダンス素子であることを特徴とする請求項1に記載のミュート回路。 - 前記可変インピーダンス素子は、ゲートに前記制御信号が入力され、バックゲートが前記固定電圧端子に接続されたNチャンネルMOSFETを含むことを特徴とする請求項2に記載のミュート回路。
- 前記インピーダンス素子は抵抗を含むことを特徴とする請求項1に記載のミュート回路。
- 前記第1抵抗と前記第2抵抗の抵抗値が略等しく構成されることを特徴とする請求項1に記載のミュート回路。
- 出力すべきオーディオ信号に応じてパルス変調されたパルス信号を生成する変調部と、
前記パルス信号を増幅するD級アンプと、
前記D級アンプの出力からフィルタを介して、電気信号を振動に変換する音声出力部に至る信号ラインに伝搬するオーディオ信号をミュートする請求項1から5のいずれかに記載のミュート回路と、
を備えることを特徴とするオーディオ信号増幅回路。 - ひとつの半導体基板上に一体集積化されたことを特徴とする請求項6に記載のオーディオ信号増幅回路。
- 請求項6に記載のオーディオ信号増幅回路と、
前記オーディオ信号増幅回路の前記D級アンプの出力信号から高周波成分を除去するフィルタと、
前記フィルタを通過した信号によって駆動される音声出力部と、
を備えることを特徴とする電子機器。
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