JP4861042B2 - 分光光度計 - Google Patents

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Description

本発明は超微量試料を測定するのに最適な試料容器を備えた分光光度計、分光測定法及び分光光度計用試料容器部に関するものである。
溶液中の化学物質(以下これを試料と呼ぶ)の濃度あるいは量を測るのに、分光光度計を用いて光学的に計測することがしばしば行われている。これは、試料がある特定の波長の光を吸収する特性を持つとき、その光の吸収量は試料の濃度と光の透過する光路の長さ(光路長)に比例するという原理(Bouguer−Lambert−Beerの法則として知られている)に基づいている。そのため、通常、試料はある一定の長さの光路を持つ透明な試料容器(これをセルあるいはキュベットとよぶ)に入れて測定に供される。試料容器内の光路の長さは10mmのものを標準とすることが、JISに規定されている。しかし、通常、試料の濃度は、濃度既知の試料との吸光度の比から相対的に求めるので、光路の長さは、一定であることが保たれる限り、10mmに限られるものではなく、任意であってもよい。
測定に提供できる試料の量が少ない場合には、光路の長さを短くし、試料容器の容量を小さくして対応することが行われている。この傾向は核酸や蛋白質を計測するバイオの分野において特に顕著である。もともと、バイオの分野では試料は生体からの抽出によって得られるので、微量でしか得られない場合が多い。加えて、例えばDNA純度検定と呼ばれる測定は、例えば質量分析などを主目的とする測定の前に、試料の調製を確認するために行われる予備的な測定であるが、それに提供する試料は、本来の測定目的ではないので、できるだけ少ないことが望まれている。試料をセルに入れて測定すると汚染(コンタミネーション)が懸念されるので、回収せずに捨てることが多いからである。
そのような場合、試料容器の断面積を小さくすると同時に、光路の長さを短くして試料容器の容量を極限まで小さくすることが行われる。特許文献1は、そのような極限まで容量を小さくした試料容器について述べている。試料容器の試料注入口を漏斗形状にすることにより、試料注入/容器洗浄が容易な1〜50μLの微量試料容器を提供している。このような試料容器は、通常石英ガラスを使った高価なものなので、使い捨てにはできない。使用後には洗浄して再利用するのが常である。しかしながら、試料容器の形状が小さくなると、この測定後の洗浄が困難になり、測定作業の効率を悪化させている。
特許文献2においては、複数の貫通孔を有する2つの平行なプラテンを用い、貫通孔内に表面張力で液体試料を保持することが記載されている。
特許文献3においては一対のグラスファイバーの端面間に表面張力により液体試料を保持している。このような構成にすると、測定後の試料の放出が容易であると記載されている。
特許文献4においては、試料容器の試料保持部の測定光通過方向に液体試料のホルダ材を置かずに分析測定を可能とするために、液体試料保持部に液体試料の表面張力により保持することが記載されている。試料保持のために、カーボンプレートに貫通孔を設けその中に液体試料を保持するか、一対のカーボン円管或いはカーボン円柱の対向面に液体試料を保持する。
特許文献5においては、一対の支持体間に表面張力で保持された液体試料の吸光度を測定する超微量分光分析計が示されている。
特開2000−180352号公報 特表2002−500373号公報 特公平03−052574号公報 特開2002−071566号公報 特公平05−037627号公報
上記特許文献2乃至5は液体試料の表面張力を利用して液体試料を試料保持部に保持するのであるが、測定しようとする試料液体の光路長を一定に保つことが容易でないため、正確な測定結果を得ることが困難である。本発明の課題は、光路長を正確に保ち正確な分析結果を得ることができる分光光度計、分光測定法及び分光光度形用試料容器を提供することである。
本発明は、光束を波長に応じて分散させる分光手段と、分光された光を検知する検知手段と、少量の液体試料を保持する手段を有する試料容器とを備え、該液体試料に該光束を透過させることにより、該液体試料の光学特性を測定する装置であって、前記試料容器は、前記光束が透過する透明な壁で囲まれ、かつ該透明壁間の距離が所定の値に設定されて光路長を形成している分光光度計を提供するものである。
また、所定の光路長と内容積を有する空間に液体試料を保持し、該空間に保持された該液体試料に、光源から放射される光を集光して光束を透過させ、分光手段により該光束を波長に応じて分散させ、検知手段により分光された光を検知して、該液体試料の光学特性を測定する方法であって、前記試料容器は、前記光束が透過し、所定の間隔を有し所定の光路長を形成する一対の透明壁の間に液体試料保持し、所定の光路長下で分光測定を行う分光測定法を提供するものである。
更に、光束が透過する少なくとも2つの平行に向き合う透明な壁に挟まれ所定の間隔を有する光路長を形成し、液体試料を内包する内部空間を有し、該内部空間に液体試料を注入する試料注入口と液体試料を排出する試料排出口とを持つ分光光度計用試料容器を提供するものである。
本発明によれば、光路長を正確に一定に保つことができるので正確な分光測定が可能となる。
本発明の好ましい実施形態による分光光度計は、光源から光束を作る光学系と、該光束を波長に応じて分散させる分光手段と、分光された光を検知する検知手段と、光束が通過する対向する少なくとも2つの平行の壁が前記光束に対し透明で、該平行な透明壁の間隔が所定の距離を有し、かつ所定量の液体試料を保持する空間を有する試料容器と、該空間に液体試料を注入する試料注入手段とを備えている。そして、前記試料容器の試料槽は注入された液体試料を排出する試料排出口を有し、前記液体試料に前記光束を透過させることにより、該液体試料の光学特性を測定する。
上記試料容器は少なくとも2つの平行透明壁を有し、この平行壁の間に液体試料が保持される。2つの平行壁を通過するように光学系で形成された光束が透過する。したがって平行壁の間の距離が光路長となる。本発明においては、この光路長を極めて正確に形成することが可能である。前記試料容器の壁は、前記光束が透過する少なくとも2つの平行に向き合う透明な窓であっても良い。また、すべての壁を透明としても良い。前記試料容器は、該試料容器の前記試料排出口と連通した排出路を有する試料容器ホルダに接続又は一体化することが好ましい。
測定の前および/又は後で該試料容器を洗浄又は洗浄・乾燥する手段を備えることができる。これにより、コンタミネーションを起こすことなく試料容器を繰り返し使用することが出来る。但し、試料容器をディスポーザブルなものとしたときは、洗浄・乾燥装置は必ずしも必要でない。
前記試料排出口は、前記試料槽の底面に開口し、かつ試料排出口の縁面は他の部材から所定距離だけ離れていることが望ましい。試料排出口の縁面が他の部材と接触し或いは近接していると、毛細管現象により、試料液がその接触部材又は試料容器と部材との隙間に引き付けられて流れ、結局その部材側にとどまって、試料容器の十分な洗浄を不可能にする惧れがある。具体的には、前記試料容器の排出口の周囲に他の部材との距離として1mm以上保つことが望ましい。前記試料排出口は、前記試料槽の底面にある水平な面に開口していることが、液体試料を安定に保持するために有効である。試料排出口が形成たれる試料槽の底面は液体の濡れが広がらないように、できるだけ平滑であるのが好ましい。
本発明はまた、所定の内容積を有する空間に液体試料を保持し、該空間に保持された該液体試料に、光源から放射される光を集光して光束を透過させ、分光手段により該光束を波長に応じて分散させ、検知手段により分光された光を検知して、該液体試料の光学特性を測定する方法であって、前記光束が透過し、所定の間隔を有する一対の透明壁を含み、前記液体試料を内包する空間に、液体試料を注入し、該液体試料を前記空間の下方に設けられ、前記空間の横断面積よりも十分小さい面積を有する開口によって保持しつつ分光測定する分光測定法を提供する。
本発明は更に、光束が透過する少なくとも2つの透明な平行の壁を有する空間を有し、所定の光路長を形成する試料槽と、該空間に液体試料を注入する試料注入口と、該液体試料を排出する試料排出口を有する試料容器と、該試料容器の前記試料排出口と連通した排出路を有する試料容器ホルダとを備えた分光光度計用試料容器部を提供する。
前記試料排出口は前記空間の横断面積よりも十分小さい面積を有し、試料槽の底面に開口し、該開口は前記排出路を形成する壁面から所定距離例えば1mm以上離れているのが好ましい。この場合、排出口の長辺は光束の通る方向と同じ方向とする。前記試料排出口形状を矩形とし、長辺の両端は前記空間の底面の両端と同じ長さとするのが好ましい。試料液体の排出口の大きさは、例えば試料槽の容積が1μLであるとするとき、長辺は1mm、短辺は0.1〜0.3mm程度とする。
本発明における前記試料容器の最も好ましい実施形態の主な特徴を挙げると以下のとおりである。
(1)試料槽の透明な一対の壁によって所定の長さの航路長が形成される。
(2)試料排出口は、水平な平面に開口している。
(3)試料容器を洗浄・乾燥する手段を持つ。
(4)試料容器の排出口の周縁と他の部材との間に、少なくとも1mm以上の距離を保つ。
(5)試料容器ホルダは試料容器と一体になっている。
(6)検知手段は、それぞれ複数の波長を検出可能な複数の検知器をアレー状に配置し、分光された光を各波長毎に一度に検知する。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
本発明の分光光度計の構成概念を図1に示す。図1で、光源1で放射された光は集光ミラー2で集光され、細いビームとなって試料容器3の中にある試料4を照射する。試料4を透過した光は、試料容器3の近傍に設けられたスリット5に入射する。スリット5、凹面回折格子6および光検知器7は分光器を構成しており、スリット5に入射した光を波長に応じて分散させて光検知器7の上に結像させる。
このようにして試料4を透過した光のスペクトルが光検知器7で検出される。光検知器7はダイオードアレーになっており、スペクトルもしくは単一波長の光情報を取り出す。ここで、光検知器7として単一の光検知器を使用する場合には凹面回折格子6を回転させることでスペクトル情報を得るものであってもかまわない。試料容器3には洗浄液供給・乾燥機構8が接続されており、測定終了後に洗浄液を洗浄液供給・乾燥機構8から供給し、試料容器3の中にある試料4を廃液槽23(図4、図6)に排出し、試料容器内の洗浄を行う。続いて洗浄液供給・乾燥機構8から空気を試料容器3に流すことにより試料容器3の内部を乾燥する。
試料容器3の構造を図2に示す。図2において、(a)は試料容器の斜視図、(b)は試料槽10の斜視図、(c)は(a)のX−X’断面図、(d)は(a)のY−Y’断面図である。
試料容器3は少なくとも光が透過する2面は対向する透明ガラス板25で構成され、試料注入口9、試料槽10および試料排出口11を持つ。試料注入口9は漏斗形状とし、試料液体の注入をやり易くしている。試料槽10は、漏斗形状の試料注入口9と連続している。試料槽10は測定の間試料を留め置き、光を透過させて測定を行う空間で、容量は1μL程度が好ましい。試料排出口11は測定の後試料を排出するもので、水平な平面である試料槽の底面12に開口している。図2(a)に示したX−X’、およびY−Y’方向の断面図を図2(c)および図2(d)にそれぞれ示す。
一般に、固体と液体とが接しているときには、液体には、表面張力と、濡れ性の力と、重力とが作用する。表面張力は液体の表面が自ら収縮して、できるだけ小さな面積を取ろうとする力である。濡れ性の力は、液体が固体を濡らして固体上に広がろうとする力、あるいはその逆に液体が固体から弾かれ、固体上で縮まろうとする力であり、液体と固体との親和性によって決まる。液体が水で、固体がガラスのとき、ガラスは親水性の特性を持つので水はガラス面を濡らして広がろうとする。
固体に接する液体はこれら3つの力のバランスでその形状が決まる。表面張力と濡れ性の力とは液体の辺縁に作用するので液体のサイズに比例するのに対し、重力は液体の体積によるのでサイズの3乗に比例する関係にある。従って、微量試料では試料のサイズが小さくなるに従い、表面張力や濡れ性の力が支配的になる。
本発明において、試料液体を保持する力を、表面張力と表現したが実際は、試料液体の固体面での塗れ、試料液体の粘性、分子間力など様々な力が作用すると考えられる。したがって、表面張力という語は保持力の代表と言う程の意味である。
図2(b)に示すように、本明細書において、試料槽10内の液体試料4は、点線で示す液面24を有する。この液面は当然、液体試料の深さ方向に凹面を有する。本発明においては、一対の透明壁面25間に形成された液体試料4の厚さが光路長であり、これを正確に規定することが、分光光度系の測定に不可欠である。本発明においては、この光路長を正確に規定することができ、かつこれが不変であるから、常に正確な分光分析ができる。また、試料や測定条件によっては、光路長を変える必要があるときは、異なった光路長を持つ試料槽を形成した試料容器に替えることによりこれを実現することができる。
従来の分光光度計において、液面と交差する方向に検出光を透過させる方式(特許文献2、4)があるが、これでは液面が凹面となり、しかもこれが常に一定の高さになるとは限らないので、光路長が変わってしまい、正確な分析ができない。蛍光・燐光分析に関する技術ではあるが、特許文献3に記載の方法も上記と同じ問題がある。また、一対のガラスファイバーの端面を一定の距離を置いて突き合わせ、そこに液体試料を保持して、ガラスファイバーの軸方向から検出光を透過させる方法(特許文献4,5)もあるが、ガラスファイバーの端面間の距離を常に一定に保持することは容易でない。なお、ガラスファイバー等の付き合わせ端面間に保持した液体試料に対し、端面間の長さ方向に交差する方向に検出光を照射する方式においては、光路方向に液体試料(液滴)の径が変わることがあるので、この方式においても正確な分析が困難である。これに対し、本発明の場合は、透明ガラス板などで規定された正確な光路長を常に形成することが可能であり、正確な分光分析をすることができる。
本発明の分光光度計は試料容量が1μL程度の微量試料を測定しようとするものである。1μLは、例えば、1mm×1mm×1mmの大きさであり、上記したように、このような微量試料においては試料の重さに比べ表面張力が支配的となるので、試料の重さを表面張力で支えることが可能となる。しかしながら、試料を支える面が垂直あるいは垂直に近いと、濡れ性の力と重力とは試料を下に引っ張る方向に作用し、試料の保持が困難になる。本発明の好ましい実施形態においては試料排出口11を水平な平面である底面12に開口することにより、排出口における表面張力が有効に試料を保持することができる。
試料容器3は試料容器ホルダ13によって装置内に保持され、洗浄液供給機構8に接続される。図3(a)に試料容器3と試料容器ホルダ13とから構成された試料容器部の構造を示す。試料容器ホルダ13は試料容器3を密着して保持するために、Oリング14を持つが、Oリングに限るものではなく、他の接合方法、例えば接着によるものであってもかまわない。
試料容器3の試料排出口11に繋がる排出路15を持つ試料容器ホルダ13が、開口部16で洗浄液供給・乾燥機構8に接続される。図3(b)は試料容器3の底面12における試料排出口11と排出路15の位置関係を示すものである。上記したように、試料排出口11において試料の表面張力が有効に作用するためには、試料排出口11の周囲には水平な平面があることが好ましく、そのため、試料排出口11と排出路15の側壁などの他の部材とは接してはならず、好ましくは他の部材から1mm以上の距離を持つことが望ましい。試料容器ホルダ13は分光光度計の装置側に付いていても良いし、試料容器3と一体になっていても良い。試料容器3と一体になっていれば、試料容器の着脱が容易になるというメリットがある。
一方、濡れ性の力は試料が広がる方向に作用するので、試料保持には好ましくない。濡れ性の力は固体面の表面状態に依存しており、表面が濡れていると、試料はより広がりやすくなるので、本発明では試料容器の乾燥手段を備え、試料注入前に試料容器を乾燥させることで試料液体の広がりを抑え、試料液体の保持を容易にする。
試料洗浄・乾燥機構の構成を図4に示す。図4において、試料容器3の試料注入口9にはノズル17が密着している。ノズル17には管18を介してバルブ19が接続されている。バルブ19は三方弁で、Commonは管18を介してノズル17に接続されており、Normal Openには洗浄液タンク20が接続されている。Normal Closeは大気に開放されている。試料容器ホルダ13はポンプ21の排出路15に接続されており、さらにポンプ21は管22を介して廃液タンク23につながっている。試料液を試料槽10から排出する場合、ポンプにより排出路15を負圧にすると、試料の表面張力で保持されていた試料は容易に排出される。ついで、洗浄液や乾燥空気を試料容器に送って、これを洗浄・乾燥する。
図5は洗浄の動作を示すタイムチャートである。図5においてチャート28と29は、それぞれバルブ19とポンプ21の状態を示しており、試料容器の欄に示したチャート30は試料槽10内の試料あるいは洗浄液の量を示している。試料槽10の洗浄/乾燥の動作は次のように行われる。なお、以下の説明文の冒頭に記した番号は図5に示したフェーズの番号に対応している。
(I)測定が終わって、洗浄開始の合図がなされると、ポンプ21が起動され、同時にバルブ19がOnになる。すると、ポンプ21の作用により、まず、試料槽10内の試料が吸引されて廃液タンク23に排出される。
(II)続いて、試料槽10には洗浄液タンク20より洗浄液が流入する。
(III)そのままバルブ19を開いておくことにより、洗浄液が試料槽10を満たし、さらには廃液タンク23に流出することで試料槽10が洗浄される。
(IV)一定時間の後、バルブ19は閉じられる。すると、バルブ19は空気側(Normal Close)に切り替わり、試料槽10には空気が入り込み、中の洗浄液を廃液タンク23に排出する。
(V)そのままポンプ21を駆動させることにより、試料槽10を空気が流れ、試料槽10を乾燥させる。
(VI)一定時間の後、ポンプ21は停止され、洗浄・乾燥動作が終了する。
この実施例においては、洗浄開始の合図は、例えば操作者が押しボタンを押すことによって与えられる。その後は、装置が自動的に試料の排出、試料容器の洗浄/乾燥を実行するので、操作者の手間をかけずに、また、試料容器のサイズに依らずに、適切に試料容器を洗浄することができる。バルブ19とポンプ21をOnにしている時間は固定してもよいが、調整可能であることが望ましい。
図6に試料の注入法を示す。ノズル17は試料容器3から外せる構造になっており、試料注入時にはノズル17を外して試料槽10をオープンにし、操作者はピペット27で試料を直接試料槽10に注入することができる。
本発明において、それぞれ異なった波長を検出する複数の光検出器をアレー状に配置し、又は凹面回折格子と組み合わせて一度に複数の光検出を行うことができる。本発明の分光分析は、メインの分析のモニタリング手段または試料の事前チエック手段として活用できるが、この場合分析に使用する試料は可能な限り少量であることが望ましい。たとえば、1回の分析で使用する試薬量は1μL程度である。このような極少量の試料を用いて何回も分析を繰り返せば、分析の途中で試料が乾燥してしまう。したがって、一回の測定でなるべく多くの分光分析を行う、または多くの情報を取得することが重要である。そのために、複数の波長で分光分析できるように、異なった検出波長域を持った検出器アレーを用いるか、回折格子と検出器アレーを組み合わせることは実際上極めて重要である。
本発明の上記実施例によれば、簡単に試料容器内の液体試料を排除し、試料容器の洗浄/乾燥をするので、操作者の手をわずらわすことなく、試料容器の大きさにはかかわり無く適切な洗浄を行うことができる。液体試料の試料容器からの排除を自動的に行うこともできる。また、試料の汚染のない正確な測定が容易に得られる分光光度計を提供するので、広く分光光度計に利用できる。特に、1μL程度の微量試料を扱う分光光度計に利用すると効果が大きい。
本発明の実施例による分光光度計の構成を示す概略図。 本発明の実施例による試料容器の構造を示す図で、(a)は試料容器の斜視図、(b)は試料槽の斜視図、(c)は(a)のX−X’断面図、(d)は(a)のY−Y’断面図。 試料容器部の構造を示す断面図で、(a)は側面断面図、(b)は底面図。 本発明の実施例における洗浄系の構成を示す線図。 本発明に実施例による洗浄・乾燥を実施するタイムチャート。 本発明の他の実施例による試料注入を示す線図。
符号の説明
1…光源、2…集光ミラー、3…試料容器、4…試料、5…スリット、6…凹面回折格子、7…光検知器、8…洗浄液供給機構、9…試料注入口、10…試料槽、11…試料排出口、12…試料容器底面、13…試料容器ホルダ、14…Oリング、15…排出路、16…排出路開口部、17…ノズル、18…管、19…バルブ、20…洗浄液タンク、21…ポンプ、22…管、23…廃液タンク、27…ピペット、28…弁の状態、29…ポンプの状態、30…試料槽の状態。

Claims (21)

  1. 光源から光束を作る光学系と、
    該光束を波長に応じて分散させる分光手段と、
    分光された光を検知する検知手段と、
    対向する少なくとも2つの平行の壁が前記光束に対し透明で、該透明壁の間隔が所定の距離を有する光路長を形成し、かつ所定量の液体試料を保持する試料槽を有し、前記光束が通過する試料容器と、
    前記試料容器は、前記光束が透過する少なくとも2つの平行に向き合う透明な窓に挟まれた空間を有し、
    前記試料槽に液体試料を注入する試料注入手段とを備え、前記試料容器の試料槽は注入された液体試料を排出する試料排出口を備え、前記液体試料に前記光束を透過させることにより、該液体試料の光学特性を測定するものであって、
    前記試料槽の前記試料排出口よりも後流に配置され、前記試料容器の前記試料槽に接続されたポンプを有し、
    前記ポンプは、試料の測定の前および/又は後で前記試料槽への洗浄液の供給及び前記試料槽の乾燥を行うために使用されることを特徴とする分光光度計。
  2. 前記試料容器の試料槽内の液体試料を液体試料の表面張力により前記試料排出口において保持することを特徴とする請求項1記載の分光光度計。
  3. 前記ポンプは、前記試料の測定後、前記試料槽からの測定後の試料の排出、前記試料槽への洗浄液の供給及び前記試料槽の空気乾燥のために使用されることを特徴とする請求項1又は2記載の分光光度計。
  4. 前記試料排出口は、前記試料槽の底面に開口し、かつ該試料排出口の縁面は他の部材から離れていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  5. 前記試料排出口は、前記試料槽の底面壁にある水平な面に開口していることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  6. 前記試料排出口の長辺が前記試料槽の外壁面によって定まる距離と同一であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  7. 前記試料容器の排出口の周囲に1mm以上の距離を保って該試料容器を保持する試料容器ホルダの排出口の内壁が配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  8. 前記試料容器と一体になっている試料容器ホルダをさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  9. 前記試料容器と分離可能に接続された試料容器ホルダをさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  10. 前記検知手段は複数の検知器がアレー状に配置して構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の分光光度計。
  11. 前記検知手段は複数の検知器をアレー状に配置し、分光された光を各波長毎に一度に検知するものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の分光光度計。
  12. 所定の光路長と内容積を有し、前記光束が透過する少なくとも2つの平行に向き合う透明な窓に挟まれた空間を有する試料槽に、液体試料を前記試料槽に供給しかつ保持し、
    該空間に保持された該液体試料に、光源から放射される光を集光して光束を透過させ、分光手段により該光束を波長に応じて分散させ、
    検知手段により分光された光を検知して、該液体試料の光学特性を測定する方法であって、
    前記試料槽の試料排出口よりも後流に接続されたポンプにより、試料の測定の前および/又は後で前記試料槽への洗浄液の供給及び前記試料槽の乾燥を行うことを特徴とする分光測定法。
  13. 前記光束が透過し、所定の間隔を有する一対の透明壁を用いて試料光学特性を測定した後、前記試料を前記試料槽から排出し、前記試料槽への洗浄液の供給、及び前記試料槽の空気乾燥を行うことを特徴とする請求項12記載の分光測定法。
  14. 前記試料槽に注入された液体試料を試料排出口近傍において少なくとも表面張力によって該試料容器内に保持することを特徴とする請求項12又は13記載の分光測定法。
  15. 前記ポンプは、前記試料の測定後、前記試料槽からの測定後の試料の排出、前記試料槽への洗浄液の供給及び前記試料槽の空気乾燥のために使用されることを特徴とする請求項1214のいずれかに記載の分光光度計。
  16. 光束が透過する少なくとも2つの透明な平行の壁により形成された所定の光路長を有する空間を有する試料槽と、
    該空間に液体試料を注入する試料注入口と、
    該液体試料を排出する試料排出口を有する試料容器と、
    該試料容器の前記試料排出口と連通した排出路を有する試料容器ホルダとを備え、
    前記試料容器の試料排出口よりも後流に前記試料容器の試料槽からの測定後の試料の排出、前記試料槽の測定前及び/又は測定後の洗浄及び乾燥のためのポンプが接続されることを特徴とする分光光度計用試料容器部。
  17. 注入された液体試料は試料排出口において少なくとも表面張力によって該試料容器内に保持されることを特徴とする請求項16記載の分光光度計用試料容器部。
  18. 前記ポンプは、前記試料の測定後、前記試料槽からの測定後の試料の排出、前記試料槽への洗浄液の供給及び前記試料槽の空気乾燥のために使用されることを特徴とする請求項16又は17に記載の分光光度計用試料容器部。
  19. 前記試料排出口は前記空間の横断面積よりも十分小さい面積を有し、試料槽の底面に開口し、該開口は前記排出路を形成する壁面から所定距離だけ離れていることを特徴とする請求項1618のいずれかに記載の分光光度計用試料容器部。
  20. 前記試料排出口は矩形であり、その長辺は前記試料槽の底面の両端と同じ長さである請求項1619のいずれかに記載の分光光度計用試料容器部。
  21. 前記試料排出口の周縁部は前記試料ホルダの排出口の壁面から所定距離だけ離れていることを特徴とする請求項1620のいずれかに記載の分光光度計用試料容器部。
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