JP2006322841A - 分光測定方法及び分光光度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ごく微量の液体試料の透過分光測定を簡便に行う。
【解決手段】 平板状部材の厚さ方向に逆さ裁頭円錐形状の試料保持孔152を穿通させたサンプラ15を用い、そのサンプラ15を略水平に保持して試料保持孔152に分析対象である液体試料を滴下させてその表面張力により該孔152内に液滴Sとして保持させる。そして、その保持されている液滴S対し真上から測定光を照射し、下方に出射された透過光を窓板17、スリット18を介して回折格子19に導入し、波長分散させてマルチチャンネル型検出器20で多波長同時検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体試料に光を照射してその透過光を測定する分光測定方法及びそうした測定に使用する分光光度計に関し、さらに詳しくは、微量の液体試料を測定するのに好適な分光測定方法及び分光光度計に関する。
紫外可視分光光度計等の分光光度計において、液体試料の透過率や吸光度などを測定する際には、液体試料を収容する角形状或いは円筒形状のキュベットセルを用いるのが一般的である。一般的なキュベットセルの内容積は数mL以上であり、これを満たすために十分な量の液体試料を用意する必要がある。
近年、蛋白質やDNAの定量などの生化学分野で紫外可視分光光度計が利用されることが多くなっているが、こうした際に分析対象とされる液体試料はその量が極めて少ないことが多い。特にDNA関連の分析においては、試料が貴重で且つ高価であるため、数μL以下の液体試料で分析を行う必要がある場合もある。こうした微量の液体試料を分析する目的では上記のようなキュベットセルは使用できない。そこで、こうした微量な液体試料を分光測定するために適した容器が従来より知られている(例えば特許文献1など参照)。
従来よく知られている微量液体試料測定用セルとしては毛細管現象を利用して液体試料を吸い上げて保持するキャピラリセルがある。しかしながら、キャピラリセルの場合でも、一般に、数μL以上の液量が必要であり、これよりも少ない液量の液体試料の分析には対応できない。また、キャピラリセルではセルへの液体試料の注入が面倒であったり、測定後の洗浄に手間が掛かったりするという問題もある。
これに対し、1μL程度のごく微量な液体試料の分光測定を可能とした装置として、米国ナノドロップテクノロジーズ社が販売している分光光度計ND−1000が知られている(非特許文献1参照)。この分光光度計では、図9に示すように、上下に対向させて所定距離離間して設けた上部側基部50と下部側基部52との間の空間に表面張力によって液体試料54を上下方向に橋架し、上部側基部50内に設けた投光側光ファイバ51から出射した測定光を液体試料54中に通過させ、下部側基部52内に設けた受光側光ファイバ53で受ける構成としている。液体試料中の光路長は1mm程度に設定されており、1〜2μL程度のごく微量の液体試料の分析が可能であるとされている。
しかしながら、この分光光度計では、1つの試料の測定を終了した後に次の試料の測定を行う際に、投光側・受光側の両方の光ファイバ端面をクリーニングする(非特許文献1の記載によれば「ラボペーパーで拭う」)必要があり、手間が掛かる。また、直前に測定した試料液の影響を完全に除去するにはラボペーパーでの払拭だけでは不十分であって水や有機溶媒で洗浄を行うことが望ましいが、こうした洗浄作業はかなり面倒である。また、1つの試料測定毎にこうした作業が必要とされることもあって、多数の試料を自動的に交換しながら測定することができず分析効率が悪い。さらにまた、装置の一部に液体試料が直接接触する構成となっているため、その接触部分に傷や取れない汚れが付着し易く、その場合に分析性能が低下する。また、そうしたことを回避するには頻繁な装置の保守・点検が必要となり、手間とコストとが掛かる。
特開平5−302893号公報 「ナノドロップ ND−1000 オーバービュー (NanoDrop ND-1000 Overview)」、[online]、米国ナノドロップ・テクノロジーズ社 (NanoDrop Technologies)、[平成17年5月10日検索]、インターネット<URL : http://www.nanodrop.com/nd-1000-overview.html>
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その主な目的は、1〜2μL程度或いはそれ以下のごく微量の液体試料の透過測定を簡便な構成且つ手軽な操作で以て行うことができる微量液体試料用の分光測定方法及び分光光度計を提供することである。
上記課題を解決するために成された第1発明に係る分光測定方法は、平板状部材の厚さ方向に第1の面から第2の面に向かってその開口面積が単純減少する形状の試料保持孔を穿通させたサンプラを用い、第1の面を上に向けて前記サンプラを略水平に設置した状態で前記試料保持孔内に分析対象である液体試料を保持させ、その保持されている液体試料に対し上方向又は下方向から測定光を照射して、該液体試料を通過した透過光を分析することを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第2発明は、上記第1発明に係る分光測定方法を実施するための分光光度計であって、
a)平板状部材の厚さ方向に第1の面から第2の面に向かってその開口面積が単純減少する形状の試料保持孔が穿通されてなる液体試料保持用のサンプラと、
b)第1の面を上に向けて前記サンプラを略水平に保持するサンプラ保持手段と、
c)該サンプラ保持手段に保持されているサンプラの試料保持孔に対し上方向又は下方向から測定光を照射するとともに、該試料保持孔を通過した光を受ける測定光学系と、
を備え、前記サンプラ保持手段により略水平に保持された前記サンプラの試料保持孔内に分析対象である液体試料を保持させた状態で前記測定光学系により分析を行うことを特徴としている。
第1発明に係る分光測定方法及び第2発明に係る分光光度計では、第1の面を上に向けて略水平に設置されたサンプラの試料保持孔に例えばピペット等で液体試料を滴下する。滴下された液体試料は試料保持孔内に入るが、下方に向かって開口面積が小さくされているため、液滴の表面張力によって試料保持孔内に保持される。即ち、上下端面が開放した試料保持孔の内側に液体試料がほぼ満たされた状態となる。測定光はこの液体試料を上下方向に貫通し、液体試料により吸収を受けた透過光が分析される。なお、測定光学系の構成としては、測定光を単色光として透過光をそのまま検出する構成と、測定光を多波長光(例えば白色光)として透過光を分光器により波長分散させて検出する構成とのいずれでもよい。
このように第1発明に係る分光測定方法及び第2発明に係る分光光度計によれば、表面張力で以て試料保持孔内に保持されるようなごく微量の液体試料を分析するので、1〜2μL程度又はそれ以下の液量で済む。したがって、生体試料等の微量液体試料の分析に好適である。また、試料の準備としてサンプラの試料保持孔に液体試料を滴下すればよいので、分析に関わる作業が非常に簡単で手間が掛からない。また、液体試料が接触するのはサンプラの試料保持孔及びその周辺だけであり、しかも試料保持孔の上下端面は開放されているので、サンプラに付着した液体試料をきれいに除去するための洗浄作業が簡単に行える。また、サンプラ自体は非常に安価なものとすることができるので、サンプラをディスポーザブルとしても分析コストを抑えることが可能である。さらにまた、装置本体には液体試料が接触しないので、高価な装置本体に傷を付けたり汚したりしにくく、保守・点検の負担が増加することもない。
第1及び第2発明において、上記サンプラとしては様々な形状のものが考えられるが、一態様として、そのサンプラの試料保持孔が裁頭円錐状であるものとすると好ましい。例えば試料保持孔の形状として裁頭角錐状等としても表面張力による液体試料の保持は可能であるが、試料保持孔の内側に角が存在するとそこに液体試料の残滓が残り易い。これに対し、試料保持孔を裁頭円錐状とすることでそうした角がなくなり洗浄が容易になる。
上記第1及び第2発明では、サンプラの試料保持孔に滴下される液量がばらつくとそれが光路長のばらつきにつながり、分析精度や再現性を低下させる一因となる。滴下する液量を完全に一定に保つことは困難であるから、上記のような液量のばらつきが或る程度存在することを前提として、サンプラの試料保持孔に保持された液体試料の液量の相違に起因する光路長の相違を補正する補正処理手段をさらに備える構成とするとよい。
補正処理手段の具体例としては、液体試料の溶媒が水である場合には水により吸収を受ける近赤外域の光の吸収量をモニタし、その吸収量に基づいて光路長の差異を補正する係数を算出し、紫外可視域の光の受光強度にこの係数を乗じることで補正を行うことができる。こうした構成によれば、サンプラの試料保持孔に滴下される液体試料の液量の相違に起因する誤差を解消又は軽減して、分析精度や再現性を向上させることができる。
なお、上述したように基本的には分光器は液体試料の前後のいずれに設けてもよいが、液体試料が微量であってしかも試料保持孔の上下端面は開放されているため、液体試料中の溶媒が蒸発し試料成分の濃度が変化し易い。そのため、液体試料をサンプラに滴下した後にできるだけ短時間で測定を終了させることが望ましい。そこで、1波長のみの測定でなく適宜の波長範囲の吸光度スペクトルを取得するような場合には、測定光学系では、液体試料に照射される測定光は多波長光であって液体試料を通過した後の光を分光器により分光し、その分光された波長分散光を多波長同時検出する構成とすることが好ましい。
この構成によれば、いわゆるシーケンシャル型の分光光度計のように分光器から取り出す単色光の波長を順次走査してゆく必要がなく、所定波長範囲の光をほぼ同時に検出することができるので、測定が短時間で済み、上述したような溶媒の蒸発に起因する精度の低下を回避することができる。
本発明に係る分光測定方法を具現化する分光光度計の一実施例である紫外可視分光光度計について、図面を参照して説明する。図1は本実施例の紫外可視分光光度計の概略構成図、図2はこの分光光度計で使用するサンプラ15の上面平面図(a)及びA−A’矢視線断面図(b)、図3は分析手順を説明するための概略図である。
図1において、光源10からの出射光はレンズ11で平行光化された後に反射鏡12、13でそれぞれ反射され、レンズ14により集光されて測定光として分析対象である試料にほぼ真上から照射される。後述するサンプラ15により保持された液体試料の液滴Sが分析対象であり、サンプラ15はサンプラホルダ16によりレンズ14と窓板17との間の空間内の所定位置に支持されている。測定光が液滴Sを通過する過程で液滴S中の試料成分に応じた吸収を受け、透過光として下方に出射する。この透過光は透明な窓板17を通過し、スリット18で光域が制限された後に回折格子19に導入される。この回折格子19で透過光は波長分散され、その波長分散光は例えばCCDリニアセンサ等であるマルチチャンネル型検出器20によりほぼ同時に検出される。
検出器20による検出信号はA/D変換器21でデジタルデータに変換されてデータ処理部22に送られる。データ処理部22では入力されたデータに基づいて例えば各波長毎に液滴Sによる吸光度を算出し、所定波長範囲の吸光度スペクトルを作成して表示部24の画面上に表示する。一般的にデータ処理部22の実体は汎用のパーソナルコンピュータであり、このパーソナルコンピュータで所定の制御・処理プログラムを動作させることでデータ処理部22としての機能を達成することができる。データ処理部22はこうした機能の1つとして光路長補正処理部23を備えるが、その詳細については後述する。
図2に示すようにサンプラ15は、薄い平板状部材151の厚さ方向に裁頭円錐形状の試料保持孔152が穿通されたものである。試料保持孔152の上側端面開口の直径d1は2mm、下側端面開口の直径d2は1mmである。また、平板状部材151の厚みtは1mmである。試料保持孔152は裁頭円錐形状であるから、図2(b)において平板状部材151の上面(本発明における第1の面)から下面(本発明における第2の面)に向かって試料保持孔152の開口面積は単純に減少している。
このサンプラ15の試料保持孔152は表面張力を利用して液体試料を保持するものであり、後述する理由により、試料保持孔152内で液滴は球形に近い丸まった形状になるようにすることが望ましい。そのためには、液体試料との接触面が液体試料の溶媒をはじく性質を有することが望ましい。そこで、平板状部材151は例えば4フッ化エチレン樹脂等の高い撥水性を有する合成樹脂から形成するか、或いは表面に撥水処理を施すようにするとよい。また、光が試料保持孔152以外の部分を透過しないように、平板状部材151は光を透過する性質を有さない材料とするか、或いは遮光性物質を表面にコーティングするとよい。
次に本実施例の紫外可視分光光度計を用いた分析手順を説明する。図1に示すように略水平に保持されたサンプラ15の試料保持孔152内に、分析者は図3(a)に示す如くマイクロピペット30等を用いて規定量の液体試料を滴下する。サンプラ15が上述したようなサイズである場合、試料保持孔152に滴下する液量は1μL程度で十分である。
滴下された液体試料は表面張力によって試料保持孔152の下面開口からは流れ出ず、図3(b)に示すように球形状に近い液滴となって試料保持孔152内に保持される。仮にサンプラ15の平板状部材151の表面の撥水性が悪い(親水性が高い)と、液体試料の溶媒である水は試料保持孔152の内壁面に沿って広がるため、図3(c)に示すように液滴は球形状にならない。この場合、同一液量であっても上下方向に光軸に沿った光路長が一定になりにくく、この光路長の差異が分析精度を損なう一因となる。これが、上述したようにサンプラ15の平板状部材151の表面の撥水性を高めることが望ましい理由である。
上記のようにサンプラ15の試料保持孔152内に液滴Sを準備したならば、既に説明したように液滴Sに真上から下方に向けて測定光を照射する。測定光の光軸は図3(b)に示すように試料保持孔152の中心軸に一致するように設定されており、液滴S中を通過した透過光が試料保持孔152の下面開口から真下に抜ける。つまり、液滴Sへの測定光の入射界面と透過光の出射界面はいずれも液体試料と空気(又は真空雰囲気)との界面であり、ガラス等の他の部材が介在しない。
そして、試料保持孔152内に保持された液滴Sを通過する間に吸収を受けた透過光を波長分散し、その波長分散光の光強度に基づいて吸光度スペクトルを算出することができる。このように、本実施例の紫外可視分光光度計によれば、ごく微量の液体試料の吸光度や透過率等の透過分光測定を簡便に行うことができる。また、上記構成では、マルチチャンネル型検出器20により多波長同時検出を行うので、広い波長範囲の分光測定を短時間で終了させることができる。したがって、分析対象の液滴Sが微量であっても溶媒の蒸発の影響を殆ど無視することができる。
さらにまた、サンプラ15は単に平板に孔が穿設されたものであり、しかも装置本体から容易に取り外すことができるので、容易に洗浄することができる。それによって、クロスコンタミネーションなどを防止することができる。また、サンプラ15自体のコストは低く抑えることができるので、サンプラ15をディスポーザブルとしてもユーザにとって大きな負担とはならない。
サンプラ15の試料保持孔152への液体試料の滴下は分析者がマイクロピペットを用いて行うことができるほか、もちろん自動的に行うようにしてもよい。しかしながら、いずれにしてもマイクロピペットやこれに相当するような試料液滴下装置を用いる場合、液量を常に一定にすることは難しく、通常、±10%程度の液量のばらつきを考慮する必要がある。図3(b)から明らかなように試料保持孔152内の液滴Sの液量がばらつくと、測定光が液滴Sを通過する際の光路長がばらつく。光路長が長いと見かけ上の試料成分濃度が上がることとなり、吸光度のばらつきとなって現れる。
光路長補正処理部23はこうした液量のばらつきに起因する光路長のばらつきを補正するためのものである。この補正を行う場合、光源10としては例えばキセノンランプのように紫外・可視域だけでなく近赤外域にも発光スペクトルを有するランプを用いる。もちろん、紫外可視用ランプとは別に近赤外用ランプを併設し、両ランプからの出射光を選択して試料に照射できるようにしてもよい。
分析対象である液体試料の溶媒が例えば水である場合、水は近赤外域中の特定波長の光を吸収する。液体試料中の試料成分はこの特定波長の光を殆ど吸収しないから、液滴S中の光路長が長いほど上記特定波長の光の吸収量が大きくなる。そこで、光路長補正処理部23は、この特定波長の吸収量をモニタし、予め設定されている吸収量の基準値に対する比率に基づいて補正係数を算出する。例えば、或る液滴Sに対する特定波長の光の吸収量がA1であり、その基準値がArefであるとき、補正係数Kを次式で定義する。
K=Aref/A1
A1=Arefであれば補正係数Kは1であり、A1がArefよりも大きくなるほど、つまり吸収量が大きくなるほど補正係数Kは小さくなる。
そして、上記のようにして求めた補正係数Kを、同じ液滴Sに対して取得した紫外可視域の光についての吸収量に乗じることで吸収量を補正する。A1がArefよりも大きい場合に光路長は基準として想定したものより長いから、紫外可視域の光に対する吸収量も見かけ上大きくなっている。それに対し、上記のように求めた補正係数Kを乗じることで吸収量が小さくなるように補正することができる。これによって、液体試料を滴下する際の液量のばらつきの影響を排除することができ、高い分析精度や再現性を達成することができる。図4は上記のような光路長の補正処理を行わない場合と行った場合との吸光度のばらつきの程度を示す実験結果である。液量2μLに対して±10%のばらつきを見込んだときに、補正処理を行わないと吸光度が10%程度変動してしまうのに対し、補正処理を行うことにより吸光度の変動は1%以下と大きく改善することができることが分かる。
なお、溶媒が水である場合、水の吸収波長は約980nm、1160nm、1470nmに存在し、上記特定波長としてはいずれの波長を選択してもよい。一般に紫外可視分光測定に使用されるPDA検出器では検出可能波長範囲がおおよそ1100nmまでであるので、この検出器を利用して水による吸収量を求めたい場合には特定波長として980nmを選択するのがよい。また、吸収強度の点から言えば1470nmでの吸収が最も強いので、これを特定波長とすれば吸収量の算出精度が上がる。但し、この場合には紫外可視分光測定用のPDA検出器とは別の検出器を設ける必要がある。
図5は上記実施例とは別の形態のサンプラ15Aの上面平面図(a)及びB−B’矢視線断面図(b)である。この例では、試料保持孔152の上部を裁頭四角錐形状とし、下部をその裁頭四角錐の下端面に連続する四角柱形状としている。このような形状でも、試料保持孔152の内側に液体試料を液滴として保持することができる。さらに、これに限らず各種の形態が可能であることは容易に想到し得る。
さらに、本発明に係る分光光度計の利点は、サンプラ15の試料保持孔及びその付近にしか液体試料が接触しないことであり、それ故に、多数の試料を連続的に且つ自動で測定する構成とすることが可能である。こうした多数の試料の連続測定の場合には、図6〜図8に示すように、複数の試料保持孔152を有するサンプラ15B、15C、15Dを用いるとよい。
図6に示すサンプラ15Bは複数(この例では5個)の試料保持孔152が一直線上に穿設されており、図中に矢印で示すようにサンプラ15Bを直線往復動させながら1つずつ試料保持孔152を測定光照射位置に移動させる駆動機構を設けることで自動連続測定が可能である。
図7に示すサンプラ15Cは複数(この例では2個)の試料保持孔152が扇状の平板状部材151にあって軸153を中心とする円周上に穿設されており、図中に矢印で示すようにサンプラ15Cを回動させながら1つずつ試料保持孔152を測定光照射位置に移動させる駆動機構を設けることで自動連続測定が可能である。
図8に示すサンプラ15Dは複数(この例では16個)の試料保持孔152が円環形状の平板状部材151にあって軸153を中心とする円周上に穿設されており、図中に矢印で示すようにサンプラ15Dを回動させながら1つずつ試料保持孔152を測定光照射位置に移動させる駆動機構を設けることで自動連続測定が可能である。
なお、こうした連続測定用のサンプラではそれぞれの試料保持孔152の位置を示すマーキングを平板状部材151に形成しておき、分光光度計本体に設置した光センサ等によるマーキング検知機構により各試料保持孔152の位置を自動的に認識しながらサンプラの移動動作を行うようにするとよい。
また、試料保持孔152の数が2個乃至数個程度であれば、連続測定前に全ての試料を各試料保持孔152内に用意しておいてもよいが、試料保持孔152の数が多い場合には、連続測定前に全ての液体試料を滴下してしまうと上述したように溶媒の蒸発の問題が起こり易くなる。そこで、サンプラの駆動機構と液体試料の自動滴下装置とを連動させ、サンプラを移動させながら次に分析する試料保持孔に液体試料を適下させ、液滴が用意された試料保持孔を順番に測定光の照射位置に移動させるようにして、試料液滴の滴下から測定の実行までの時間をできるだけ短縮するように制御するとよい。
なお、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは明らかである。例えば、上記実施例における測定光学系の構成は適宜に変更することができ、一例を挙げると、サンプラの試料保持孔の下方から測定光を照射して上方に抜けた透過光を分光測定するような構成としてもよい。また、サンプラの材料やサイズ等も上記記載に限定されない。
本発明の一実施例である紫外可視分光光度計の概略構成図。 図1の紫外可視分光光度計で使用するサンプラの上面平面図(a)及びA−A’矢視線断面図(b)。 図1の紫外可視分光光度計による分析手順を説明するための概略図。 光路長の補正処理を行わない場合と行った場合との吸光度のばらつきの程度を示す実験結果のグラフ。 別の形態のサンプラの上面平面図(a)及びB−B’矢視線断面図(b)。 連続測定を行うためのサンプラの一形態を示す上面平面図。 連続測定を行うためのサンプラの一形態を示す上面平面図。 連続測定を行うためのサンプラの一形態を示す上面平面図。 従来の微量液体試料用分光光度計の要部の概略図。
符号の説明
10…光源
11、14…レンズ
12、13…反射鏡
15、15A、15B、15C、15D…サンプラ
151…平板状部材
152…試料保持孔
153…軸
16…サンプラホルダ
17…窓板
18…スリット
19…回折格子
20…マルチチャンネル型検出器
21…A/D変換器
22…データ処理部
23…光路長補正処理部
24…表示部
30…マイクロピペット
S…液体試料の液滴

Claims (5)

  1. 平板状部材の厚さ方向に第1の面から第2の面に向かってその開口面積が単純減少する形状の試料保持孔を穿通させたサンプラを用い、第1の面を上に向けて前記サンプラを略水平に設置した状態で前記試料保持孔内に分析対象である液体試料を保持させ、その保持されている液体試料に対し上方向又は下方向から測定光を照射して、該液体試料を通過した透過光を分析することを特徴とする微量液体試料用の分光測定方法。
  2. a)平板状部材の厚さ方向に第1の面から第2の面に向かってその開口面積が単純減少する形状の試料保持孔が穿通されてなる液体試料保持用のサンプラと、
    b)第1の面を上に向けて前記サンプラを略水平に保持するサンプラ保持手段と、
    c)該サンプラ保持手段に保持されているサンプラの試料保持孔に対し上方向又は下方向から測定光を照射するとともに、該試料保持孔を通過した光を受ける測定光学系と、
    を備え、前記サンプラ保持手段により略水平に保持された前記サンプラの試料保持孔内に分析対象である液体試料を保持させた状態で前記測定光学系により分析を行うことを特徴とする分光光度計。
  3. 前記サンプラの試料保持孔は裁頭円錐状であることを特徴とする請求項1に記載の分光測定方法又は請求項2に記載の分光光度計。
  4. 前記サンプラの試料保持孔に保持された液体試料の液量の相違に起因する光路長の相違を補正する補正処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の分光光度計。
  5. 前記測定光学系では、液体試料に照射される測定光は多波長光であって液体試料を通過した後の光を分光器により分光し、その分光された波長分散光を多波長同時検出することを特徴とする請求項1に記載の分光測定方法又は請求項2に記載の分光光度計。
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