JP4858301B2 - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機の室外機に関するもので、特に、室外機の運搬用の取っ手に関するものである。
従来、この種の空気調和機の室外機の運搬時に利用される取っ手は、一般に室外機の側面や前面あるいは背面の平坦部分に配置されるか(例えば、特許文献1参照)、あるいは、室外機の一方の側面と背面に面してL型に形成された熱交換器で形成される角に配置されていた(例えば、特許文献2参照)。
図4は、上記特許文献1に記載された従来の空気調和機の室外機の斜視図である。図4において、従来の空気調和機の室外機101において、外装側板102と外装前板103のそれぞれの平坦部に取っ手104が装着されていた。
図5は、上記特許文献2に記載された従来の空気調和機の室外機の要部断面図である。
図5において、従来の空気調和機の室外機111は、外装側板112と、L型に形成された熱交換器113とを備え、取っ手114は、外装側板112と熱交換器113の間に形成された空間に装着されていた。
特開平07−301434号公報 特開平07−091688号公報
しかしながら、上記従来の空気調和機の構成では、平坦部に取っ手を配置した場合には、軽量化、コスト低減等により薄肉化された外装側板102、外装前板103において、強度が不足したり、ビビリ音が発生したりし、また、特に、大型機種等において、複数個の取っ手104を必要とする際、仮にL型に形成された熱交換器113で形成される空間に1つの取っ手114を配置しても、他の取っ手104を平坦部に配置したのでは、取っ手の種類を増やすことになり経済的でないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、軽量化、コスト低減等により薄肉化された外装板においても、強度を確保しビビリ音等の発生の恐れのない箇所に取っ手を配置し、特に大型機種において複数個の取っ手を必要とする際、その種類を増やす必要のない空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機の室外機は、本体外郭を、底面を形成する基板と、上面を形成する天板と、前記基板と前記天板間に配され前記本体外郭の側面、前面、後面を形成する複数の外装板とで構成し、前記外装板で形成される4つのコーナー部に運搬用の取っ手を配置したもので、剛性の高い外装板の4つのコーナー部に取っ手を配置するので、軽量化、コスト低減等により薄肉化された外装板においても、強度が不足したり、ビビリ音が発生したりすることのない空気調和機の室外機を提供することができる。
本発明の空気調和機の室外機は、剛性の高い外装板のコーナー部に取っ手を配置するこ
とにより、強度を確保すると共にビビリ音等の発生を防ぎまた、有効スペースでないコーナー部を活用することにより、取っ手の形状の同一化を図ることができる。
第1の発明は、本体外郭を、底面を形成する基板と、上面を形成する天板と、前記基板と前記天板間に配され前記本体外郭の側面、前面、後面を形成する複数の外装板とで構成し、前記外装板で形成される4つのコーナー部に運搬用の取っ手を配置したもので、剛性の高い外装板の4つのコーナー部に取っ手を配置するので、軽量化、コスト低減等により薄肉化された外装板においても、強度が不足したり、ビビリ音が発生したりすることのない空気調和機の室外機を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の本体内に、前記本体の一方の側面と背面に面してL型に形成された熱交換器と、前記熱交換器と前記本体の前面間に配されたファン及びそのファンを回転駆動するファンモータとを収納し、前記本体の他方の側面側に、圧縮機等を収納する機械室と、電装品を収納する電装室を形成したもので、本体の重量バランスが良好となるので、本体の左右のかつ前後に位置する取っ手にかかる重さが均一になり、運搬が容易になると共に、一部の取っ手に無理な力が加わることがない。
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明の外装板で形成される4つのコーナー部の曲げ寸法を同一にしたもので、外装板の曲げ加工をする金型の曲げ部の形状が標準化されることにより、金型の製作が容易になると共に、品質の安定した空気調和機の室外機を提供することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明のそれぞれの取っ手の側面側の開口寸法に対し、前面側及び背面側の開口寸法を大きくしたもので、特に、大型機種において、奥行き方向の寸法に余裕が無い場合でも、2人で運搬する際、立ち位置が室外機の側面側になるので、手向きが自然体となって無理なく運搬できる空気調和機の室外機を提供できる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明のそれぞれの取っ手を同一形状としたもので、特に、大型機種において複数個の取っ手を必要とする際、取っ手の種類を増やす必要がないので、経済的な空気調和機の室外機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の室外機の斜視図、図2は同空気調和機の室外機の要部断面図である。
図1及び図2において、本実施の形態における空気調和機の室外機1の本体外郭1aの底面を形成する基板2と、上面を形成する天板3の間に、前記室外機1の左側面Aと背面Bに面してL型に形成された熱交換器4と、前記室外機1の前面D間にファンモータ取付板5を介してほぼ上下均等に、ファン6及びファン6を回転駆動するファンモータ7で形成される送風回路8、さらに、前記室外機1の他方の側面Cに、圧縮機9等を収納する機械室10及び前記機械室10の上部に電装品11を収納する電装室12等を配置している。
左側面Aから背面Bを囲っている外装左側板13と、背面Bから右側面Cを囲っている外装後板14と、右側面Cから前面Dを囲っている外装右側板15、前記送風回路8の前
面に、吹き出グリル16a、16bを装着し、前面Dから左側面Aを囲っている外装前板17において、取っ手18aは、外装左側板13の左側面Aと背面Bで形成されるコーナー部13rで、前記熱交換器4の左側面Aと背面Bで形成される曲げ部の空間4Rに、また取っ手18bは、前記外装後板14の背面Bと右側面Cで形成されるコーナー部14rでしかも前記機械室10と電装室12の間に、取っ手18cは、外装右側板15の右側面Cと前面Dで形成されるコーナー部15rでしかも機械室10と電装室12の間に、さらに取っ手18dは、外装前板17の前面Dと左側面Aで形成されるコーナー部17rでしかも二つの吹き出グリル16a、16bの間にそれぞれ配置されている。
以上のように、本実施の形態では、室外機1の本体外郭1aは、底面を形成する基板2と、上面を形成する天板3と、基板2と天板3間に配され、本体外郭1aの両側面、前面、後面を形成する外装左側板13と、外装右側板15と、外装前板17と、外装後板14とで構成し、外装左側板13、外装右側板15、外装前板17、外装後板14で形成される4つのコーナー部13r、14r、15r、17rに運搬用の取っ手18a〜18dを配置したものである。
以上のように構成された空気調和機の室外機について、以下その動作と作用について説明する。
まず、取っ手18aは、外装左側板13のコーナー部13r、取っ手18bは、外装後板14のコーナー部14r、取っ手18cは、外装右側板15のコーナー部15r、さらに取っ手18dは、外装前板17のコーナー部17rといったコーナー部を含む2面にまたがってに配置されたことになる。
以上のように本実施の形態によれば、室外機1の底面を形成する基板2と、上面を形成する天板3の間に、前記室外機1の左側面Aと背面Bに面してL型に形成された熱交換器4と前記室外機1の前面D間にファンモータ取付板5を介してほぼ上下均等にファン6及びファンモータ7で形成される送風回路8、さらに前記室外機1の他方の右側面Dに圧縮機9等を収納する機械室10及び前記機械室10の上部に電装品11を収納する電装室12等を配置し、前記左側面Aから背面Bを囲っている外装左側板13と背面Bから右側面Cを囲っている外装後板14と右側面Cから前面Dを囲っている外装右側板15、前記送風回路8の前面に吹き出グリル16a、16bを装着し、前面Dから左側面Aを囲っている外装前板17において、取っ手18aは、外装左側板13の左側面Aと背面Bで形成されるコーナー部13rで、前記熱交換器4の左側面Aと背面Bで形成される曲げ部の空間4Rに、また取っ手18bは、前記外装後板14の背面Bと右側面Cで形成されるコーナー部14rの前記機械室10と電装室12の間に、取っ手18cは、前記外装右側板15の右側面Cと前面Dで形成されるコーナー部15rの前記機械室10と電装室12の間に、さらに取っ手18dは、前記外装前板17の前面Dと左側面Aで形成されるコーナー部17rの前記吹き出グリル16a、16bの間にそれぞれ配置することにより、取っ手18aは、前記外装左側板13のコーナー部13r、取っ手18bは、前記外装後板14のコーナー部14r、取っ手18cは、前記外装右側板15のコーナー部15r、さらに取っ手18dは、前記外装前板17のコーナー部17rといったコーナー部を含む2面にまたがってに配置されたことになり、剛性が高まり、軽量化、コスト低減等により薄肉化された外装板において、強度が不足したり、ビビリ音が発生したりすることがなくなる。
また、本実施の形態では、前記外装左側板13の左側面Aと背面Bで形成されるコーナー部13rと、前記外装後板14の背面Bと右側面Cで形成されるコーナー部14rと、前記外装右側板15の右側面Cと前面Dで形成されるコーナー部15rと、前記外装前板17の前面Dと左側面Aで形成されるコーナー部17rの曲げR寸法を同一にしており、これにより、外装左側板13、外装後板14、外装右側板15、外装前板17を製作する
金型の曲げ部を標準化することができ、外装左側板13、外装後板14、外装右側板15、外装前板17の製作が容易になり品質も安定することになる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態における空気調和機の室外機の斜視図である。尚、上記第1の実施の形態における空気調和機の室外機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図3において、実施の形態1の室外機1の取っ手18aの背面側寸法Faと側面側寸法Sa、取っ手18bの背面側寸法Fbと側面側寸法Sb、取っ手18cの前面側寸法Fcと側面側寸法Sc、取っ手18dの前面側寸法Fdと側面側寸法Sdのそれぞれの関係を、Fa>Sa、Fb>Sb、Fc>Sc、Fd>Sdとし、さらにFa、Fb、Fc及びFdを概ね100mm程度、Sa、Sb、Sc及びSdを概ね40mm程度とした構成としている。
以上のように構成された本実施の形態における空気調和機の室外機1について、以下その動作と作用について説明する。
以上のように、各コーナー部13r、14r、15r及び17rに配置された取っ手18a、18b、18c、18dにおいて、側面側寸法より前面側、背面側の寸法を大きくし手幅程度を確保している。
以上のように本実施の形態によれば、室外機1の取っ手18aの背面側寸法Faと側面側寸法Sa、取っ手18bの背面側寸法Fbと側面側寸法Sb、取っ手18cの前面側寸法Fcと側面側寸法Sc、取っ手18dの前面側寸法Fdと側面側寸法Sdの関係を、Fa>Sa、Fb>Sb、Fc>Sc、Fd>Sdとし、側面側寸法より前面側、背面側寸法を大きく確保しているので、奥行き方向の寸法に余裕が無い場合でも、特に大型機種において2人で運搬する際、立ち位置が室外機1の側面側になった場合に手向きが自然体となって無理なく、室外機1を運搬できることになる。
また、本実施の形態では、取っ手18a、18b、18c、18dのそれぞれの形状を全く等しくしているので、特に大型機種において、複数個の取っ手を必要とする際でも、取っ手の種類を増やす必要がなく、経済的になる。
本発明に係る空気調和機の室外機は、剛性の高い外装板のコーナー部に取っ手を配置することにより、強度を確保すると共にビビリ音等の発生を防ぎまた、有効スペースでないコーナー部を活用することにより、取っ手の形状の同一化を図ることができるもので、空気調和機の室外機に限らず、給湯器など、外郭が金属板で形成された各種機器に広く適用できる。
本発明の実施の形態1における空気調和機の室外機の斜視図 同空気調和機の室外機の要部断面図 本発明の実施の形態2における空気調和機の室外機の斜視図 従来の空気調和機の室外機の斜視図 従来の他の空気調和機の室外機の要部断面図
符号の説明
1 室外機
1a 本体外郭
2 基板
3 天板
4 熱交換器
13 外装左側板(外装板)
13r、14r、15r、17r コーナー部
14 外装後板(外装板)
15 外装右側板(外装板)
17 外装前板(外装板)
18a〜18d 取っ手

Claims (5)

  1. 本体外郭を、底面を形成する基板と、上面を形成する天板と、前記基板と前記天板間に配され前記本体外郭の側面、前面、後面を形成する複数の外装板とで構成し、前記外装板で形成される4つのコーナー部に運搬用の取っ手を配置したことを特徴とする空気調和機の室外機。
  2. 本体内に、前記本体の一方の側面と背面に面してL型に形成された熱交換器と、前記熱交換器と前記本体の前面間に配されたファン及びそのファンを回転駆動するファンモータとを収納し、前記本体の他方の側面側に、圧縮機等を収納する機械室と、電装品を収納する電装室を形成した請求項1に記載の空気調和機の室外機。
  3. 外装板で形成される4つのコーナー部の曲げ寸法を同一にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和機の室外機。
  4. それぞれの取っ手の側面側の開口寸法に対し、前面側及び背面側の開口寸法を大きくしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和機の室外機。
  5. それぞれの取っ手が同一形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機の室外機。
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