JP4857409B2 - リング装身具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リング状の形態を備えた装身具に関する。
【0002】
【従来の技術】
リング状の形態を備えた装身具としては、イヤリング、ブローチ、ペンダント、指輪、腕輪、首輪などがある。リング装身具はこれらを総称する。
リング装身具は、全体を一体に成形した形態から、部品を組み合わせて可動とした複雑な構造を有するもの(意匠登録第941255号公報、意匠登録第808847号公報など)まで様々であるが、一般的にはシンプルなものが好まれる。
シンプルなものでは、素材の風合いや感触を活かし、他に格別な装飾物を有しないものもあるが、リング体の断面を円形や楕円あるいは多角形とし、その外周面の頂部に彫刻や宝石を配置するものがある。しかし、シンプルが良いとしても長年の間には彫刻や宝石について目先を変えてみたくなったり、例えば、朝にはダイヤモンド、夕にはサファイヤを強調するといったふうに、雰囲気に合わせて彫刻や宝石を交換したくもなる。
【0003】
このような要求に合わせて、リング体を台リングと回転リングに分離し、台リングに回転リングを回転可能に取り付け、回転リングに様々な彫刻や宝石を配置しておき、台リングに対して回転リングを回転させて彫刻や宝石の位置を変え、リング体の雰囲気を変えるリング装身具がある。
実公昭51−19599号公報が開示する指輪は、主体環と縁環、リング及び側縁環からなり、主体環に縁環を設けておいてリングを装着し、さらに側縁環を主体環に嵌合してリングを挟持したものである。
【0004】
このものは、側縁環を外してリングを交換し、指輪の雰囲気を変更できるようにしたものである。リングを交換せずに回転することもできるようであるが、側縁環を着脱可能にする必要があるため、主体環に対するリングの装着が不安定で、側縁環が緩んでリングが外れてしまう恐れがあり、長期の使用が普通である比較的高価なリング装身具にはふさわしくない。
【0005】
実開昭64−39013号公報が開示する二重指環は、内側リングに外側リングを着脱可能にはめ込み、外側リングを内側リングに対して回転可能としたものであるが、外側リングは内側リングの縁を乗り越えて無理嵌め式にはめ込むもので、はめ込む際に傷を付けてしまったり、嵌め込みが弱いと温度差などで外れてくる恐れがあり、やはり、高価なリング装身具にはふさわしくない。
【0006】
特開平8−89317号公報のリング状装身具は、メインリングとサブリング及びリング状の装飾プレートから成り、メインリング外周縁の凹溝とサブリング外周縁の凹溝とに装飾プレートの両側縁をはめ込んで挟持させ、メインリングとサブリングを固着した構造のものである。このリング状装身具はメインリングとサブリングを固着してあり、一度取り付けた装飾プレートは交換することができない。また、装飾プレートは両側縁をメインリング、サブリングの外周縁における凹溝にしっかりと嵌合され、回転させることはできないものと判断される。すなわち、装飾プレートを回転させてリング状装身具の雰囲気を変更させる技術的思想はない。
【0007】
特開平9−84611号公報が開示する環状装身具は、両側の環状要素(半冠部)を組み付けて構成した内側冠部の溝部に外側冠部を回転可能に配置し、環状要素の先端縁を薄肉部に形成して嵌合させ、かつ、はんだ付けにより固定している。
【0008】
この環状装身具は、一方の環状要素に外側冠部を納めてから他方の環状要素を固定する技術思想なので、内外の冠部を組み立てるときに無理がなく、また、内側冠部の両側に突条を有し、その間の溝部に外側冠部が位置するので、頑丈で長期の使用に耐え、さらに、内冠部と外冠部の境界部が突条で隠されて目立たないので、高級感のある製品を作り易い。しかし、一方で、はんだ付けによる固着を行うので、熱による変形や変色が起こり易く、また、精密なはんだ付け作業は労力と費用を要する難点がある。
【0009】
この公報にも記載があるように、従来、複数の部品を組み付けた内側冠部に対して外側冠部を回転可能に有するものは周知であるが、内側冠部を構成する複数の部品を固定するのははんだ付けによるのが普通であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、リング体の雰囲気を変更できると共に、長年の使用に耐え、また、高級感があり、かつ、作りやすく組み立てやすいリング装身具の提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
回転リングと台リングを備えたリング体とする。回転リングと台リングは指輪など小形のものでは貴金属を素材とすることが多いが、腕輪や首輪など比較的大きなものでは、プラスチックやガラスあるいは石材や木材など自然のものを使うこともある。
なお、説明の都合上、リング体の面と直交する中心軸方向を左右とする。
【0012】
台リングは、左右に分割した同じ内径をもつ第1リングと第2リングで構成する。内径を同じにすることは、指を通したり、腕を通したりする場合に段差がなく、好都合だからである。
次は、第1に提案する構成である。
第1リングは左側を肉厚の周縁装飾部に形成すると共に右側を肉薄の受け壁部に形成する。つまり、周縁装飾部と受け壁部の間には左右方向で段差がある。
周縁装飾部の形態は限定されない。半径方向の面で切断した断面において基部から山形に盛り上がる場合や半円状あるいは頂面が平らとなる断面四角形のこともある。また、これらの頂部(突条の外周面)に彫刻や宝石などを配置することもある。
第2リングは第1リングと同様であるが、左側を肉薄の受け壁部に形成すると共に右側を肉厚の周縁装飾部に形成している。
【0013】
第1リングと第2リングの受け壁部は、外周面の径(外径)も同じにすることが多い。この部分には後述のように、回転リングを配置するので、回転をスムーズに行うには同じ径である方が好ましい。また、回転リングの工作も容易となる。さらに、これら受け壁部の先端縁は、嵌合により固定できるように肉厚の範囲で一方を大径に他方を小径に形成してある。この場合、嵌合を確実で固定的なものとするために嵌合のための部分を少し深め(左右方向で長く)に形成したり、係合突部を形成して相互に噛み合う構成とすることがある。嵌合とは、軸方向に嵌め込むと、軸方向に抜け出てこない構造を意味する。
【0014】
そして、第1リングの受け壁部に第2リングの受け壁部を嵌合により固定すると同時に受け壁部に回転リングを回転可能に装着する。実際には、第1リングあるいは第2リングのどちらか一方の受け壁部に回転リングをはめ込んでおいてから、他方のリングを嵌合して固定する。ガラスや石材など嵌合固定のの困難な素材の場合には、温度差による膨張と収縮を利用する。第1リングと第2リングを嵌合して固定すると、台リングにおける両側の突条間を溝(受け壁を底面とする装着溝)とした台リングとなる。
これにより、回転リングは台リングの装着溝に回転可能に装着される。
回転リングの幅寸法(左右方向の厚さ寸法)を台リングの装着溝の幅寸法とほぼ等しくすると、双方のリング間に隙間が目立たず、外観が良くなる。
また、1つの台リングに対して回転リングを複数個装着し、それぞれに回転可能とすることもある。
【0015】
台リングは、左右に分割しない構造とすることもできる。この場合、回転リングは、装着溝にはまり込むのではなく、台リングの受け壁部へ回転可能に被さる構造となる。被さっただけでは抜け出てくるので、左右方向の移動(抜け)を阻止する係合部を設ける。係合部はどのようなものであっても良いが、外から目立たないようにするには、回転リングの内周面と台リングの外周面との間に凹凸による係合部を形成する。このような係合部は、台リングに対して回転リングを装着する際に、装着は容易であるが、抜け方向への移動は困難であるように、装着側の面は緩やかな傾斜面にし、反対側は移動方向と直交する係合面に形成する。
【0016】
この構成では、台リングの左側に突条などの周縁装飾部を形成することはできるが、右側は全部が受け壁で表面に現れない。このため、回転リングの外周面を彫刻や宝石を配置する装飾部にすると共に、リング体全体として表面に現れる形態を左右対称に構成することがある。
台リングに対して回転リングが被さる形態は種々あり、台リングにおける受け壁部の左右方向寸法と回転リングの幅寸法をほぼ同じにすることもあれば、回転リングにおける右端縁を折り返して台リングにおける受け壁部の先端縁を抱き込む構造とすることもできる。抱き込む構造の時は、受け壁の先端縁の厚さと折り返し部の厚さを、合計で受け壁の他の部分の厚さとほぼ等しくしておくと外観がよくなる。
このとき、台リング及び回転リングの外周面に現れる装飾部をさまざまな形態とできる。例えば、これら装飾部の幅を台リングと回転リングで同じにして、同じリングが左右方向で接合しているような外観とすることもできる。
【0017】
さらに、以上において、いずれの場合にも台リングに対して回転リングを一度に回転させる角度に規制がなく、使用者は適宜の角度を回転して好みの位置に停止させると云うことになるが、逆に、折角その位置に停止させてあっても、使用中の接触によって回転リングが回転してしまう恐れがあるので、これを防止するために、回転リングと台リングとの間にクリックストップ機構を設けることがある。例えば、回転リングの内周面と台リングの受け壁との間にバネ体を配置し、回転リングの内周面とバネ体との間に設けた凹凸構造により、回転リングの回転をクリックストップ式に規制する。バネ体は、バネ材の線材のこともあれば、環状をした帯状のこともあり、一端あるいは一部を回転リングに固定して回転リングと共に回転するようにする。凹凸構造は例えば、バネ体に設けた突部と受け壁の外周面に周方向へ一定の間隔で設けた凹所である。回転リングの回転に伴って、突部が凹所にはまり込みクリック間隔があると共にその位置で回転リングを簡単に止めることができる。
【0018】
クリックストップ機構は、回転リングと台リングの間にコイルスプリングとこれによって半径方向に押圧される鋼球を配置し、回転リングと台リングのうち、鋼球が接する側のものに鋼球が落ち込む凹所を設けても構成することができる。
クリックストップ機構を設けると、回転リングを無駄に回転させることなく、また、操作しないかぎり、回転リングの位置を維持させることができる。
これとは別に、回転リングが自由にしかも軽やかに回転する構成として、デザインを際立たせることもある。
【0019】
次は、第2に提案する構成である。
この構成はやはり回転リングと台リングを備えたリング体とから成る。しかし、これらのリングは、それぞれ外周部を装飾部にし、また、相互に対面することとなる中心軸と交差する面からなる対向面を備えている。対向面の一方は凹部を有し、対向面の他方は凸部を有し、一方のリングの対向面における凸部を他方のリングの対向面における凹部にはめ込んで、2つのリングを結合する。結合は、リングの面に沿って回転可能であるとともに、中心軸の方向に抜き出すことはできない。すなわち、回転リングと台リングは対面個所に設けた凹凸嵌合により回転可能に結合される。
この構成は、第1に提案した構成が筒状の形態を持つ受け壁部どうしの嵌合によって台リングと回転リングを結合しているのに対して、これらリングの側面となる対向面の個所における凹凸嵌合で結合する構造である点に特徴を有する。これにより、リング装身具の厚み(半径方向寸法)を小さくし、また、重量を小さくすることができる。
なお、第2に提案する構成においても、台リングと回転リングの間にクリックストップ構造を設けたり、回転を軽くするボールベアリングを配置した構造とすることが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1(イ)(ロ)は、第1実施形態としての指輪であって、台リング1に回転リング2を組み合わせたリング体3である。素材はいずれも18金である。回転リング2は外周面に彫刻4や宝石5を取り付けてあり、台リング1に対して回転させることができる。彫刻4や宝石5の配置は外周面上で位置により見た目が異なる配置としてある。
【0021】
台リング1は、リング体3の面に直交する中心軸x−xを左右方向として、左右に分割された第1リング6と第2リング7からなる(図2、3)。第1リング6と第2リング7の内径は等しい。
第1リング6は、左側に突条8を有し、右側部分をこれよりも径の小さな受け壁部9に形成してある。突条8は受け壁部9よりも外周側に張り出して(外径が大きくなる)断面形態が1/4円となっている。受け壁部9の先端縁は肉厚の範囲で内径を大きくして嵌合受け部10に形成してある。なお、この実施形態では、受け壁部9の外周面において左右方向中央部に凹溝11を形成してある。
【0022】
第2リング7は、左側を受け壁部12に形成し、右側を外径の大きな突条13に形成してある。受け壁部12はこの実施形態においてその全部が先端縁に相当し、肉厚の範囲で外径を小さくして嵌合部14に形成してある。嵌合部14は、第1リング6の嵌合受け部10に半径方向及び左右方向できっちりとはまり込む寸法とする。すなわち、第2リング7の嵌合部14は、第1リング6の受け壁部9の嵌合受け部10に対して工具を用いてややきつくはめ込み、一度はめ込むと取り外しには特別な工具が必要な程度の嵌合強度とする。この嵌合状態は嵌合受け部9と嵌合部14がこれらの半径方向へ若干ひずむことによる弾性によって維持される。これによって台リング1が完成する。
台リング1は左右の両側に突条8、13を備え、これら突条8、13の間が装着溝15となる。突条8、13は、リング体3における周縁装飾部となるので、彫刻を施したり、研磨仕上げにする。
【0023】
回転リング2は、左右両側に半径方向で内側に伸び出すリブ16、17を備えた環状のリングで、リブ16、17の間に溝が形成されている。この溝は回転リング2の肉厚をほぼ均一にするためである。回転リング2の幅(左右方向の寸法)は台リング1の装着溝15の幅寸法とほぼ等しいか若干小さくしてある。
台リング1と回転リング2は、台リング1を組み立てるときに同時に組み付ける。すなわち、第1リング6の受け壁部9に回転リング2を嵌挿しておいてから第2リング7を第1リング6に嵌合して固定する。
【0024】
回転リング2は台リング1の装着溝15にはまり込んで、台リング1が備えた左右両側のリブ8、13によって抜け止めされる。この状態において回転リング2は台リング1に対して回転可能である。しかし、この実施形態では、台リング1における装着溝15の幅と回転リング2における左右両側壁16、17の寸法関係を調整してその回転を少し力を加えて行える程度とし、妄りに回転してしまうのを防止している。
【0025】
従って、この指輪は、台リング1に対して回転リング2を回転させて、回転リング2の外周面に設けた彫刻や宝石を好みの位置へ移動させることができ、指輪の雰囲気を変えることができる。また、組み付けに際して、溶接や接着の手段を用いないので、場合によっては、台リング1を分解して回転リング2を好みのものに交換し再び組み立てることもできる。しかし、これはよほどの場合であって、通常、分解することは考えていない。
【0026】
さらに、組み付けに際して、溶接や接着の手段を用いないので、工程が簡単で素材を変質させたり、汚してしまうこともない。
一種の台リング1に対して彫刻や宝石が異なる多種の回転リング2を準備しておき、注文に応じて組み合わせて製品にすると云う、製造上の利点もある。
【0027】
図4、5は第2の実施形態を示し、指輪に関する。台リング1と回転リング2によってリング体3を構成している。
台リング1は、中心軸x−x方向を左右として、左側を突条8による肉厚の周縁装飾部に形成すると共に、右側を肉薄の受け壁部9に形成している。第1の実施形態と異なって、この台リング1は、左右に分割されていない。
【0028】
受け壁部9の外周面には突条8寄りに突条8とは間隔をとって係合部18を設けてある(図5)。係合部18は、左側面が受け壁部9から半径方向に立ち上がった垂直な係合面とし、右側面は右側へなだらかに下る傾斜面としてある。
【0029】
回転リング2は、台リング1の受け壁部9に被さる嵌合部19と表面に現れる装飾部20を一体に備える。この実施形態において、回転リング2の断面は、第1の実施形態における回転リング2の断面に第2リング7の断面を加えた形状となっているので、嵌合部19は、左側リブ16aと右側リブ17a及び右側突条13の基部13aの部分からなる。
【0030】
台リング1の受け壁部9に回転リング2を右側から嵌挿し、強く押し込むと、回転リング2の左側リブ16aの内周側先端縁が係合部18の傾斜面を移動して突条13と係合部18との間隔部分に落ち込み係合される。これにより、回転リング2は第リング1に対して回転可能に、かつ、左右方向には抜け止めされて装着される。台リング1の受け壁部9の幅寸法は比較的大きいので、回転リング2における嵌合部19の内周を台リング1における受け壁部9の外径と精密に寸法を調整して嵌挿すると、台リング1と回転リング2の嵌挿状態は、ガタなく確実なものとなる。
【0031】
この実施形態による台リング1及び回転リング2はいずれも形態が左右方向に対称ではないが、回転リング2の装飾部20のデザインを台リング1の突条8(周縁装飾部)を含めてリング体の表面に左右対称に現れるようにすることができる。また、この実施形態では、台リング1と回転リング2における右側の端縁を同じにすると外観が良い。すなわち、台リング1における受け壁部9の左右方向寸法と回転リング2における嵌合部19の寸法とを等しくする。
【0032】
なお、第3の実施形態として、第2の実施形態における回転リング2の右端縁を、回転リング2の内側へ折り返して台リング1の右端縁を包み込むように形成しても良い。この場合、内側へ折り返した部分がリング体3の内周面に突出しないよう、台リング1における受け壁部9の先端部分の肉厚と折り返した部分の肉厚の合計寸法が他の部分の肉厚寸法とほぼ等しくなるようにする(図6)。
この構成であると、リング体3の右端面に第リング1の右端面が現れず、リング体3の外観が向上する。さらに、第3の実施形態では、台リング1及び回転リング2の外周面に現れる装飾部20の幅をこれらのリングで同じにして、同じリングを左右方向で接合した外観としている。
【0033】
図7(イ)(ロ)は、第4の実施形態としての指輪である。リング体3は、台リング1と回転リング2とからなり、台リング1は第1リング6と第2リング7を嵌合により一体化している。
台リング1は受け壁部9の左右方向中央部に8個の半径方向で中心側に深い凹所21を円周方向で等間隔(45度)に設けてある。一方、回転リング2の内周面には前記の凹所21に対向して半径方向で外周側に深い環状の収容溝22を設けてある。そして、このようにして形成された、回転リング2の内周面と台リング1の受け壁部9との間隔(収容溝22)にバネ体23を配置する。バネ体23はバネ用の線材をほぼ円に近いC字形に成形して収容溝22に納めたもので、円周方向にほぼ120度間隔で3個の凸屈曲部24を中心側に突出させて形成してあり、一端25を回転リング2に係合させてある。
【0034】
従って、回転リング2を回転するとバネ体23も共に回り、その際に凸屈曲部24が凹所21に順次はまり込みながら回転するので、回転リング2を回転させている指先にクリック感触がある。好みの回転位置でクリック感触があった位置で回転リング2の回転を停止する。すなわち、回転リング2の内周面とバネ体23との間に設けた凹凸係合により、回転リング2の回転に関するクリックストップ機構を形成してある。
この構造であると、回転リング2を好みの位置に止めやすく、また、回転リング2の回転操作を比較的軽くなるようにしても、選択した位置が妄りに移動しない。
【0035】
図8は、第5の実施形態としての指輪である。リング体3は、台リング1と回転リング2とからなり、台リング1は第1リング6と第2リング7を嵌合により一体化している。
台リング1は受け壁部9の表面に8個の凹所26を円周方向で等間隔(45度)に設けてあり、一方、回転リング2は内周面に前記の凹所26に対向できる位置に半径方向で外周側に深い装着穴27を周方向では212。5度の間隔で2箇所に設けてある。そして、装着穴27にコイルスプリング28と鋼球29を収納し、これを第1リング6の受け壁部9に嵌挿する。鋼球29は、コイルスプリング28により受け壁側に押圧された状態で取り付けられる。ついで、第2リング7を嵌合してリング体3を完成する。
【0036】
この構成では、回転リング2を回転すると、コイルスプリング28によって押圧された鋼球29が台リング1の凹所6に落ち込みクリックストップを達成する。ストップ個所は、この実施形態において16となる。
また、この実施形態において、コイルスプリング28の外径と鋼球29の外径はいずれも0。8mm程度である。そして、指輪であればリング体3の大きさに関係なく、このコイルスプリング28と鋼球29を共通の部品として利用することができる。腕輪であれば、腕輪の範囲でリング体3の径が多少違っても共用の部品とすることができる。前記した第4の実施形態の場合は、基本的にバネ体23の径をリング体3の径に合わせる必要がある。
【0037】
図9は第6の実施形態を示し、第5の実施形態に類似するが、装着穴7は台リング1側に設けられており、これにコイルスプリング28と鋼球29が収納されている。回転リング2は内側に割り出しリング31を一体に有し、その内面に側面視で山形となる係合溝32が周方向に30°の間隔で刻まれている。前記鋼球29の配置は2箇所で165°の間隔となっている。従って、クリックストップの個所は24となる。
この実施形態では、クリックストップ機構において鋼球がはまり込む凹所が側面視で山形となる溝なので、鋼球は山形を形成している傾斜面に沿って滑らかに移動し、回転リング2を回転させる感触がやわらかい。
【0038】
図10は、第7の実施形態としての指輪を示し、第1の実施形態におけるのと同様な1つの台リング1に回転リング2を3つ(2a〜2c)装着したものである。このように、1つの台リング1に回転リング2を複数個装着した構造とすることができる。なお、この実施形態では、台リング1の左右方向寸法が通常の指輪よりも大きくなることもあるが、寸法が大きくなること自体、デザインとして好まれることもある。
そして、この第7の実施形態では各回転リング2に精密なボールベアリング30を取りつけてそれぞれに回転自在としている。このような構成は腕輪などにも適し、腕を動かす何気ない所作で指輪や腕輪の雰囲気が動的に変化し、興趣の深いものとなる。
【0039】
図11、12は、第8の実施形態であり、回転リング2と台リング1とでリング体3を構成している。回転リング2と台リング1は相互に回転可能なものであるから、回転リング、台リングとの名称は相対的なものであり、いずれを回転リングあるいは台リングとしても良い。これらのリング1、2はいずれも外周部を装飾部20にすると共に、側面を垂直な対向面33としている。そして、台リング1の対向面33に周方向の凸部34を設け、回転リング2の対向面33に前記の凸部34に対向して周方向の凹部35を設け、凹凸嵌合により2つのリング1、2を回転可能に結合してある。凹部35と凸部34は嵌め込むと軸方向に抜け出ることはできない。また、凹部35、凸部34は全周にわたって連続させて形成しても良いし、所定の角度範囲としても良い。さらに、この実施形態では、凹部35にコイルスプリング28で押された鋼球29を配置し、凸部34側に前記鋼球29が嵌り込む係合溝32を設けて、クリック機構を構成している。
図12(イ)〜(ニ)は、第8の実施形態において、台リング1に対し回転リング2を回転すると変化する宝石5の組合せ状態を示したもので、第8実施形態の全体的な外観とその雰囲気の変化を示したものである。
【0040】
図13は、第9の実施形態を示し、第8実施形態の構造を基本として、中央の台リング1の左右に回転リング2を回転可能に結合した構造である。中央のリング(台リング1)における装飾部20を両側のリング(回転リング2)の装飾部20とイメージの変わったものにするなどして、種々の雰囲気を楽しむことができる。
なお、この第8、9の実施形態において対向面33は垂直面としたが、対向面は一般に相互にリング体3の中心軸と交差する面を対向面として採用することができるので、垂直面に限らない。
以上、指輪を主に説明したが、腕輪など、その他のリング装身具一般に同じ構造を採用することができる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1に記載の構成によれば、第1リングと第2リングを嵌合により固定して台リングを形成するので、リング体の素材を変形させたり、変質させることがない。必要があれば、第1リングと第2リングの嵌合を解いて回転リングを交換することもできる。組み付け工程が簡単でコストの削減を測ることができる。
請求項2に記載の構成によれば、台リングの左右両側に突条が存在し、その間の装着溝に回転リングが位置しているので、回転リングの装着状態が安定し、また、回転させやすい。両側の突条によって台リングと回転リング間の間隙が隠され、また、外周面に現れる構造上の凹凸が左右対称となるので、リング体1の外観が向上する。
請求項3に記載の構成によれば、回転リングの数が増すので、柄や模様の組み合わせなどリング体の雰囲気を多様に変化させることができる。
請求項4に記載の構成によれば、構造が簡素で部品点数、組立工程も少なくなるので、コストを低減することができる。
請求項5に記載の構成によれば、装飾部のデザインを左右対称にすると外観が向上する。
【0042】
請求項6に記載の構成によれば、回転リングと台リングとの間に現れる間隙が目立たず外観が向上する。
請求項7に記載の構成によれば、台リングに対して回転リングを装着しやすく、一旦装着すると左右方向に抜けにくいので、組み付け作業が簡単であると共に、不測にリング体が分解してしまう恐れが少ない。
請求項8に記載の構成によれば、台リングと回転リングの結合をそれぞれのリングの側面、すなわち対向面で行うので、リング体の厚み(半径方向寸法)を小さく、重量も軽減でき、繊細な感じのリング装身具を得られる。
請求項9に記載の構成によれば、クリックストップ機構により、回転リングを回転している確実な操作感触があり、使用者の興趣を誘うと共に選択した回転位置をほぼ確実に維持することができる。
請求項10に記載の構成によれば、台リングに対して回転リングをクリックストップできると共に、クリックストップのための構成をリング体の直径が多少異なっても共用することができ、製品のコストを低減することができる。
請求項11に記載の構成によれば、自由に回転する回転リングは、雰囲気の変化が動的で興趣が深い。また、回転リングが自由に回転できること自体がデザインともなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は側面図、(ロ)は正面図
【図2】一部を断面で示す正面図
【図3】一部を分解して示す断面による正面図
【図4】一部を断面で示す正面図(第2の実施形態)
【図5】一部を分解して示す断面による正面図(第2の実施形態)
【図6】一部を断面で示す正面図(第3の実施形態)
【図7】(イ)は一部を断面で示す側面図、(ロ)は一部を断面で示す正面図(第4の実施形態)
【図8】一部を断面で示す正面図(第5の実施形態)
【図9】(イ)は一部を断面で示す側面図、(ロ)は割り出しリングの一部と鋼球を示す正面図(第6の実施形態)
【図10】一部を断面に示す正面図(第7の実施形態)
【図11】一部を断面で示す正面図(第8の実施形態)
【図12】イ〜ニは、同一のリング体における正面図で装飾部の雰囲気の変化を示している。
【図13】一部を断面で示す正面図(第9の実施形態)
【符号の説明】
1 台リング
2 回転リング
3 リング体
4 彫刻
5 宝石
6 第1リング
7 第2リング
8 突条
9 受け壁部(第1リング9
10 嵌合受け部
11 凹溝
12 受け壁部
13 突条(第2リング)
14 嵌合部
15 装着溝
16 左リブ
17 右リブ
18 係合部
19 嵌合部
20 装飾部
21 凹所
22 収容溝
23 バネ体
24 凸屈曲部
25 一端(バネ体の)
26 凹所
27 装着穴
28 コイルスプリング
29 鋼球
30 ボールベアリング
31 割り出しリング
32 係合溝
33 対向面
34 凸部
35 凹部

Claims (4)

  1. 回転リングと台リングを備え、台リングに回転リングが回転可能に装着されるリング体であって、回転リングと台リングの間にバネ体を配置して一端を回転リングの内側に係合するとともに、台リング側に凹所が円周方向で複数個、等間隔に設けられた構成であり、
    バネ体は、略円に近いC字形であって半径方向で中心側に突出する凸曲部を有し、
    台リング側の前記凹所は前記バネの凸曲部が嵌まり込むものであってそれぞれが半径方向で中心側に深くなるよう設けられており、
    前記バネ体と前記複数の凹所とで回転リングの回転に関するクリックストップ機構を形成してあることを特徴としたリング装身具。
  2. 回転リングと台リングを備え、台リングに回転リングが回転可能に装着されるリング体であって、回転リングと台リングの間にバネ体を配置して一端を台リングに係合するとともに、回転リングの内側に複数の凹所を円周方向で等間隔に設けられた構成であり、
    バネ体は、略円に近いC字形であって半径方向で中心と反対側に突出する凸曲部を有し、
    回転リング側の前記凹所は前記バネの凸曲部が嵌まり込むものであってそれぞれが半径方向で中心と反対側に深くなるよう設けられており、
    前記バネ体と複数の凹所とで回転リングの回転に関するクリックストップ機構を形成してあることを特徴としたリング装身具。
  3. 回転リングと台リングを備え、台リングに回転リングが回転可能に装着されるリング体であって、回転リングの側面と台リングの側面との間に鋼球が配置され、台リングの側面に鋼球を回転リングの側面に押圧するためのコイルスプリングを装着し、回転リングの前記コイルスプリングと対向した側面に鋼球が嵌まり込む凹所を円周方向で複数個、等間隔に設けてあり、
    前記鋼球と前記のコイルスプリングおよび前記の凹所とで、回転リングの回転に関するクリックストップ機構を形成してあることを特徴としたリング装身具。
  4. 回転リングと台リングを備え、台リングに回転リングが回転可能に装着されるリング体であって、回転リングの側面と台リングの側面との間に鋼球が配置され、回転リングの側面に鋼球を台リングの側面に押圧するためのコイルスプリングを装着し、台リングの前記コイルスプリングと対向した側面に鋼球が嵌まり込む凹所を円周方向で複数個、等間隔に設けてあり、
    前記鋼球と前記のコイルスプリングおよび前記凹所とで、回転リングの回転に関するクリックストップ機構を形成してあることを特徴としたリング装身具。
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