JP4855220B2 - 分割コア用無方向性電磁鋼板 - Google Patents

分割コア用無方向性電磁鋼板 Download PDF

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Description

本発明は、モーターやトランスのコア(鉄芯)材料として用いる無方向性電磁鋼板に関する。
近年、環境保全や、省エネルギーの観点から、電気自動車への関心が高まり、駆動用モーターには、高速回転と小型化とともに、周波数400〜数kHzで駆動できることが求められている。
このため、モーターのコア材料である無方向性電磁鋼板においては、渦電流損失を低減するため、板厚を薄くするとともに、固有抵抗を高め、さらに、鋼板強度(ローター剛性を上げる)を改善するため、Si量及びAl量を増加する必要がある。さらに、無方向性電磁鋼板には、モーターの初動トルクを改善するため、高い磁束密度も要求される。
モーターコアは、無方向性電磁鋼板を打ち抜いて製造されるが、最近は、打抜き歩留りを改善する観点や、巻き線を効率化して銅損を低減する観点から、モーターコアを、ティース部分で個々に分割した分割コアで構成する傾向にある。そして、分割コアのティース部分には、長さ方向及び幅方向に磁界が印加されるので、磁束密度が高いことが要求される。
通常、無方向性電磁鋼板から、一つのモーターコアを打ち抜く場合、無方向性電磁鋼板の磁気特性には、鋼板の圧延方向(コイル長手方向、以下「L方向」ということがある。)、L方向と直角の方向(コイル幅方向、以下「C方向」ということがある。)、L方向と45°の方向(以下「X方向」ということがある。)において、差(異方性)が小さいことが望まれる(特許文献1〜5、参照)。
しかし、分割コアを打ち抜く場合、磁気特性の優れた方向に沿って、ティース部分を打ち抜けばよいから、無方向性電磁鋼板を分割コア専用として用いる場合、L方向、C方向、及び、X方向における磁気特性の異方性は、必ずしも、小さくなくてもよい。つまり、磁気特性の異方性が大きいほうが、即ち、X方向の磁気特性を犠牲にして、L方向とC方向の磁気特性を改善したほうが、分割コアの設計において、分割コアのティース部分で所要の磁気特性を確保することができる点で、好ましい。
特開2001−164343号公報 特開2006−45613号公報 特開2006−45641号公報 特開2006−144036号公報 特開2006−199999号公報
本発明者は、無方向性電磁鋼板において、磁気特性を高めるため、鋼板の板厚を薄くし、かつ、Si量及び/又はAl量を増加すると、磁束密度の異方性が小さくなるという現象に気がついた。即ち、特定の方向、例えば、L方向やC方向の磁束密度が低下し、所望の磁束密度が得られず、結局、このような磁気特性を有する無方向性電磁鋼板は、分割コア用に適さないという問題に遭遇した。
そこで、本発明は、モーターやトランスの分割コア用として最適な磁気特性を有する無方向性電磁鋼板を提供することを目的とする。
本発明者は、質量%で、Si:2〜4%、及び、Al:1超〜2%を含有する板厚0.15〜0.3mmの無方向性電磁鋼板において、Snを0.003〜0.2%添加して、ゴス方位の結晶粒を増加し、L方向及びC方向の磁気特性(磁束密度)を改善することを基本思想とし、分割コア用として最適な磁気特性を確保する手法について、鋭意研究した。その結果、次の知見を得るに至った。
(x)L、C、及び、X方向の磁気特性の差(異方性)は、板厚(製品板厚)、冷間圧延での圧下率、再結晶焼鈍後の結晶粒径に密接に関連するが、最終的に、これらを制御すれば、異方性の大きい所要の磁束密度B50(磁化力5000A/mで得られる磁束密度[T])を確保することができる。
(y)L方向とC方向の磁気特性を繋ぐ、X方向の磁束密度B50を低減すると、L方向及びC方向の磁束密度B50が改善される傾向にあるから、X方向の磁気特性は、分割コア用無方向性電磁鋼板の磁気特性を評価する上で重要な指標であり、C方向の磁気特性との関係で、所定の範囲に維持する必要がある。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1) 質量%で、C:0.005%以下、Si:2.2〜4%、Mn:1%以下、Al:1超〜2%、Sn:0.003〜0.2%を含有し、残部がFe及び不可避的不純 物からなる熱延板に焼鈍を施した後、冷間圧延を一回施し、次いで、再結晶焼鈍を施して製造した板厚:0.15〜0.3mmの無方向性電磁鋼板であって、
(i)平均結晶粒径が40〜200μmの再結晶組織を有し、かつ、
(ii)圧延方向(L方向)と90°の方向(C方向)の磁束密度B50(C)と、圧延方向(L方向)と45°の方向(X方向)の磁束密度B50(X)が、下記式(1)を満たす磁気特性を有する
ことを特徴とする分割コア用無方向性電磁鋼板。
50(C)/B50(X)≧−0.5333×t+0.3907×t+0.945 (1)
ここで、t:板厚(mm)
(2) 前記磁気特性において、圧延方向(L方向)の磁束密度B50(L)が、下記式(2)を満たすことを特徴とする前記(1)に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
50(L)/Bs≧0.82 (2)
ここで、Bs:飽和磁束密度
(3) 前記磁気特性において、鉄損W10/800が40W/kg以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
(4) 前記冷間圧延が、レバース圧延であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
(5) 前記冷間圧延において、圧下率が75〜89%であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
(6) 前記再結晶焼鈍において、昇温速度が100〜5000℃/秒であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
(7) 前記熱延板の焼鈍温度が900℃超であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
本発明によれば、モーターやトランスの分割コア用として最適な磁気特性を有する無方向性電磁鋼板を提供することができる。また、本発明によれば、分割コアの形状、及び/又は、分割コアのティース部分に求める磁気特性に応じて、分割コアを設計し、打ち抜くことができるので、無方向性電磁鋼板の利用度が増す。
本発明は、質量%で、C:0.005%以下、Si:2.2〜4%、Mn:1%以下、Al:1超〜2%、Sn:0.003〜0.2%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる熱延板に焼鈍を施した後、冷間圧延を一回施し、次いで、再結晶焼鈍を施した板厚:0.15〜0.3mmの無方向性電磁鋼板であって、
(i)平均結晶粒径が40〜200μmの再結晶組織を有し、かつ、
(ii)C方向(L方向と90°)の磁束密度B50(C)と、X方向(L方向と45°)の磁束密度B50(X)が、下記式(1)を満たす磁気特性を有することを特徴とする。
50(C)/B50(X)≧−0.5333×t+0.3907×t+0.945 (1)
ここで、t:板厚(mm)
50(C)は、鋼板面上で、C方向に5000A/mで磁化して測定したC方向の磁束密度(単位:T)である。B50(X)は、鋼板面上で、X方向に5000A/mで磁化して測定したX方向の磁束密度である。なお、B50(L)は、L方向に5000A/mで磁化して測定したL方向の磁束密度である。
まず、熱延板の成分組成を限定する理由について説明する。なお、以下、%は、質量%を意味する。
Cは、鋼板を強化する元素であるが、磁気特性の点で有害な元素であり、極力低減するのが好ましいので、Cは、0.005%以下に限定した。好ましくは、0.003%以下である。
Siは、鋼板の電気抵抗を高め、鉄損を低減する元素であるので、2%以上を含有する。4%を超えて含有すると、鋼板が脆化し、また、所要の磁束密度B50が得られないので、Siの上限を4%とした。なお、本発明では、下限を実施例で確認されている2.2%とした。
Mnは、熱間圧延時に、MnSとしてSを固定し、熱間圧延時の鋼板耳割れを防止する元素である。固溶Mnは、鋼板の電気抵抗を高め、鉄損を低減するが、Mnが多すぎると結晶粒成長性が阻害されるので、Mnの上限を1%とした。
Alは、Siと同様に、鋼板の電気抵抗を高め、鉄損を低減する元素であるので、1%を超えて含有する。ただし、Alが多くなると,磁束密度の異方性が小さくなる傾向にあるので、本発明で採用する各種の対策が必要となる。一方、2%を超えて含有すると、添加コストの問題や、飽和磁束密度の低下が懸念されるので、上限を2%とした。
Snは、Si:2〜4%、及び、Al:1超〜2%を含有する無方向性電磁鋼板の再結集組織において、Goss方位粒を増加し、特に、L方向の磁気特性(磁束密度)を改善するために、0.003%以上含有する必要がある。一方、0.2%を超えて含有しても、上記改善効果は飽和するし、熱間脆性の問題で疵が増加するので、上限を0.2%とした。
本発明は、上記元素の他、不可避的不純物として、S、P、N、O、Cu、Ni、Cr、Ca等を、本発明の機械特性及び磁気特性を損なわない範囲で含有してもよい。ただし、従来どおり、不純物としてのS、N、及び、Oは、少ないほうが好ましい。それら各成分は、それぞれ、0.001%以下、0.0025%以下、及び、0.003%以下が好ましい。
また,狙いの異方性を阻害しないことを確認している範囲は、Cu<0.2%、Ni<0.1%、Cr<0.1%、Ca<0.01%、Nb<0.002%、Ti<0.003%であるので、これら元素は、それぞれ上記範囲内に抑制するのが好ましい。なお,Sbは、異方性を小さくするので、添加してはならない。Sbは、不可避的に含有する場合、0.001%未満が好ましい。
上記成分組成の熱延板に焼鈍を施した後、冷間圧延を一回施し、次いで、再結晶焼鈍を施して、平均結晶粒径が40〜200μmの再結晶組織を形成する。
本発明においては、前述した知見(x)に基づいて、再結晶組織の平均結晶粒径を40〜200μmに限定する。平均結晶粒径が大きいと、鉄損特性は改善されるが、磁束密度の異方性が小さくなる傾向にある。この傾向からすれば、平均結晶粒は小さいほうがよいが、40μm未満であると、所望の高周波鉄損W10/800が得られない。
一方、平均結晶粒径が200μmを超えると、磁束密度の異方性が小さくなり、本発明の狙う所望のB50(C)/B50(X)を確保することが困難となる。高周波鉄損をさらに改善する意味では,再結晶組織の平均結晶粒径は70〜200μmが好ましい。
なお,平均結晶粒径は,鋼板断面を光学顕微鏡で観察した組織において,L方向の線分と交差する結晶粒界の個数を数え、平均化して求めた。
本発明は、平均結晶粒径40〜200μmの再結晶組織を有する板厚0.15〜0.3mmの無方向性電磁鋼板が、下記式(1)を満たす磁気特性を有することを特徴とする。
50(C)/B50(X)≧−0.5333×t+0.3907×t+0.945 (1)
ここで、t:板厚(mm)
なお、B50(C)、B50(X)、及び、B50(L)については、前述したとおりである。
X方向のB50(X)は、L方向のB50(L)がC方向のB50(C)(通常、B50(L)>B50(C))へ遷移する過程で、両者を繋ぐ磁束密度B50である。そして、本発明者は、X方向のB50(X)に着目した。
50(C)/B50(X)は、X方向のB50(X)に着目し、B50(C)とB50(X)の差を、両者の比で評価する指標であり、この比を所定の範囲内に規定することは、B50(C)とB50(X)の差を、所定の範囲内に抑制することを意味している。
本発明者は、この意味するところは、下記の理由で、無方向性電磁鋼板の分割コア用としての適確性を判断する上で、極めて重要であるとの認識に立ち、分割コア用無方向性電磁鋼板の磁気特性を評価する指標として、「B50(C)/B50(X)」を導入した。
図1(a)及び(b)に、分割コアの打ち抜き態様を示す。図1(a)は、分割コアのティース部分をC方向(L方向と90°)に設定し、打抜き歩留りを最優先して打ち抜く態様(以下「打抜き態様A」ということがある。)を示し、図1(b)は、分割コアのティース部分をL方向に設定し、打抜き歩留りとともに、鉄心特性(ティース部の磁束密度)を重視して打ち抜く態様(以下「打抜き態様B」ということがある。)を示す。
直近、電動モーターの分野では、従来の一体コアに加え、打抜き歩留まりの向上や、巻き線の効率化による銅損向上の観点から、分割コアを用いるケースが増加している。分割コアは、圧延後コイル状に巻き取った電磁鋼板コイルの圧延方向(L方向)に対し、打抜き態様A又は打抜き態様Bで打ち抜かれる場合が多い。
一般に、工業的に製造される無方向性電磁鋼板は、C方向及びX方向の磁気特性(磁化特性、鉄損特性)が、L方向の磁気特性(磁化特性、鉄損特性)に比べ劣位であり、C方向又はX方向の磁気特性が、分割コア鉄心全体の磁気特性を左右することになる。
そして、分割コア鉄芯の磁束流には、打抜き態様A及び打抜き態様Bで打ち抜かれた分割コアのいずれの場合も、磁束がL方向からC方向に回転する途中に、遷移的なX方向の磁束流が存在するが、分割コアでは,このX方向の遷移的な磁束流領域は少なく、分割コア鉄心の磁気特性に及ぼす影響度は小さいと推測される。
つまり、本発明者は、C方向の磁気特性とX方向の磁気特性の比:B50(C)/B50(X)が大きくなるように材料設計すれば、分割コア鉄心全体の磁気特性を改善することができると発想した。
なお、L方向とC方向における適正な磁気特性のバランスは、分割コア一片の寸法、形状により決定される。
50(C)/B50(X)を所定の範囲に規定することは、無方向性電磁鋼板の磁気特性の異方性を所定の範囲に限定することであるから、分割コアを設計する際、分割コア鉄心全体の磁気特性の向上を考慮して、分割コアの形状、及び、打ち抜き態様を設計することができる。
したがって、B50(C)/B50(X)は、無方向性電磁鋼板の分割コア用としての適確性を判断する上で、極めて重要な指標である。
しかし、無方向性電磁鋼板における磁気特性の異方性は、板厚の影響を受け、板厚が薄くなるに従い、異方性は小さくなる傾向にあるので、本発明においては、B50(C)/B50(X)を、単に、数値限定するのではなく、無方向性電磁鋼板の板厚t(0.15〜0.3mm)との関係で、下記式(1)を規定した。
50(C)/B50(X)≧−0.5333×t+0.3907×t+0.945 (1)
前述したように、無方向性電磁鋼板の板厚は、無方向性電磁鋼板の磁気特性の異方性に大きく影響し、板厚が薄くなるに従い、磁気特性の異方性が小さくなる。
そこで、本発明者は、L及びC方向とX方向において、所要の磁束密度の異方性を維持し、かつ、分割コアの磁気特性上重要なL方向及びC方向において、所要の磁束密度を確保するため、B50(C)/B50(X)と板厚(t)との関係を、回帰分析法を用いて鋭意分析した。
板厚0.15〜0.3mmの範囲において、板厚が大きくなるのに従い、磁気特性の異方性がゆるやかに大きくなる傾向を見いだしたので、本発明者は、上記関係を、板厚tの2次関数で近似することとして回帰分析を行なった。その結果、上記式(1)が成立することを見いだした。
即ち、B50(C)/B50(X)が、上記式(1)の右辺の値(=A値、以下「A値」ということがある。)より小さければ、磁気特性の異方性は小さくなり、無方向性電磁鋼板の磁気特性を評価する上で重要なL方向とC方向において、所要の磁束密度を確保することが困難となる。
なお、上記式(1)は、無方向性電磁鋼板の板厚が0.15〜0.3mmの場合に成立する関係式である。板厚が上記範囲を超える場合は、係数が変わるので、板厚が上記範囲を超える無方向性電磁鋼板に適用することはできない。
例えば、板厚tが0.3mmを超えると、B50(C)/B50(X)が急激に大きくなり、分割コア用としての磁気特性としては満足できるが、高周波用のコアとしては不適格である。
本発明は、板厚が薄くても(薄ければ、磁気特性の異方性が小さくなる)、なおかつ、B50(C)/B50(X)が大きい(即ち、磁気特性の異方性が大きい)分割コア用無方向性電磁鋼板の開発に取り組み、その結果、なされたものである。
即ち、本発明は、分割コア用としての無方向性電磁鋼板の磁気特性を評価するため、磁気特性の異方性を表示する指標「B50(C)/B50(X)」を導入し、該指標と、磁気特性に影響を及ぼす板厚との関係で、その下限を規定することを基本思想とするものである。
上記式(1)に従う、磁気特性の異方性と板厚との相関関係については、後述する実施例において、実験結果で実証するが、上記相関関係の詳細については、今後の研究課題である。
本発明者は、板厚が薄くなると、表面の磁区構造が変化し、該変化が、特に、X方向の磁化過程に大きく影響し、その結果、上記式(1)で解析できる磁気特性の異方性が発現するものと推定している。
分割コアを設計する場合、上記式(1)には現れないL方向の磁束密度B50(L)も重要な指標である。B50(L)の値は、当然のことながら、鋼板の成分組成によっても変化するので、飽和磁束密度Bsとの比:B50(L)/Bs(結晶方位指標)を採用し、この比によっても、無方向性電磁鋼板の磁気特性を評価することが好ましい。
より優れた磁気特性を有する分割コアを得る場合には、B50(L)/Bsが、下記式(2)を満たすように材料設計をすることが必要である。
50(L)/Bs≧0.82 (2)
結晶方位指標B50(L)/Bsが0.82未満であると、分割コアとしての磁気特性が不十分である。
本発明は、熱延板に焼鈍を施した後、冷間圧延を一回施し、次いで、再結晶焼鈍を施すことを要件とするものであるので、次に、好ましい製造要件について、説明する。
熱延板の焼鈍は、高温で行うことが好ましい。この焼鈍で熱延板の結晶粒径を粗大化すると、冷間圧延後の再結晶で、Goss方位粒が形成され易く、磁束密度の異方性が大きくなる。それ故、焼鈍温度は、できるだけ高温側がよく、900℃超が好ましい。
焼鈍後の冷間圧延は、レバース圧延が好ましい。この圧延によれば、一方向圧延のいわゆるタンデム圧延に比較し、B50(L)を0.02T程度改善することができる。レバース圧延は,通常のゼンジミャーミル圧延などで実施することができる。
冷間圧延での圧下率は、指標B50(C)/B50(X)、及び、B50(L)/Bsに敏感に影響するので重要である。圧下率が小さいほうが、B50(C)/B50(X)、及び、B50(L)/Bsは、ともに改善されるが、圧下率が75%未満であると、熱延板の板厚を、工業的に難しい薄い領域内の板厚にすることが必要となり、このことは、実質的に不可能である。一方、圧下率が89%超であると、所要のB50(C)/B50(X)、及び、B50(L)/Bsを確保することが難しくなる。
再結晶焼鈍においては、昇温速度を、少なくとも600〜700℃の範囲で、100〜5000℃/秒とし、急速加熱することが好ましい。この急速加熱により、再結晶組織中にGoss方位粒を増加させ、特に、B50(C)/B50(X)を改善することができる。昇温速度が100℃/秒未満では、上記改善効果が少なく,また、5000℃/秒以上では、工業的な設備コストの面で無理がある。
また、無方向性電磁鋼板の磁気特性を評価する場合、鉄損特性も重要であり、本発明においては、鉄損W10/800が40W/kg以下であることが好ましい。コンパクトなモーターコアにするための高速回転仕様に適用するためである。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
鋼を真空溶解炉で溶解しつつ、成分組成を調整し、表1に示す成分組成を有するインゴットを鋳造した。これを、1200℃に加熱して熱間圧延し、1.5mm厚の熱延板とした。次いで、N2雰囲気中、920℃で90秒均熱して焼鈍を行った。酸洗後、冷間圧延を施して、板厚0.25mm(圧下率83.3%)の冷延板とした。
その後、冷延板を、H2雰囲気中、1000℃で20秒均熱し、冷延板に再結晶焼鈍を施した。再結晶焼鈍時の加熱速度は、10℃/秒であった。冷延板の平均結晶粒径は、40〜60μmの範囲に入っていた。磁気特性を、55mm角SSTで、角度別に測定した。得られた結果を、表1に、併せて示す。
磁束密度B50は,磁化力5000A/mでの磁束密度(単位T)である。
飽和磁束密度Bsは、振動試料型磁力計(Vibrating Sample Magnetometer)で計測した。W10/800は、磁束密度1.0T、周波数800Hzでの鉄損であり、L方向とC方向での測定値を平均したものである。
A値は、以下の式で定義した。
A値=−0.5333×t2+0.3907×t+0.945(t:板厚)
なお、実施例2以下も、上記記号及び式に従うものである。
Figure 0004855220
実験No.1〜5は、Sn量を変更したものである。表1から、本発明の範囲内のSn量で、優れた磁束密度の異方性:B50(L)/B50(C)が得られていることと、また、Sn量の増加に伴い、L方向の磁束密度B50(L)が改善されていることが分かる。
実験No.6〜10は、Al量を変更したものである。Al量が多くなると,磁束密度の異方性:B50(C)/B50(X)が低下する。つまり、Al量の増大により、磁束密度の異方性の確保が難しくなる傾向にあることが分かる。
本発明は、Al量が多い、即ち、磁気特性の異方性を確保することが困難となる領域で、分割コア用の無方向性電磁鋼板を提供するものである。また、Al量が本発明の範囲内にあれば,優れた高周波鉄損W10/800が得られていることが分かる。
(実施例2)
質量%で、C:0.003%、Si:3%、Mn:0.15%、Al:1.5%、S:0.0001%、N:0.0010%、Sn:0.05%を含むインゴットを1050℃に加熱し、表2に示す各種板厚の熱延板を製造した。次に、熱延板を、N2雰囲気中で、1150℃で60秒均熱し、熱延板に焼鈍を施し、その後、冷間圧延を施し、表2に示す板厚の冷延板を製造した。
次いで、再結晶焼鈍を、20%H2+80%N2雰囲気中、1100℃で10秒均熱して行なった。加熱は、ラジアントチューブを用い、20℃/秒の加熱速度で昇温した。平均結晶粒径は、150μmであった。得られた結果を、表2に示す。
Figure 0004855220
実験No.1〜6は、熱延板の板厚を調整したが、冷延板の板厚を固定し、磁気特性に及ぼす冷延率(圧下率)の影響を調査したものである。表2に示すように、冷延率が本発明の範囲内にあれば、優れた磁束密度の異方性が得られている。
実験No.7〜12は、熱延板の板厚を固定し、冷延板の板厚を変更したものである。冷延板の板厚(即ち、製品板厚)が、本発明の範囲内にあれば、優れた高周波鉄損W10/800が得られ、また、冷延率が、本発明の範囲内にあれば、優れた磁束密度の異方性が得られている。冷延率が、本発明の範囲を超えると、B50(L)が大きく劣化する。
また,冷延板の板厚は、製品板の板厚と見なしてよいが、板厚が薄くなると、異方性B50(C)/B50(X)が減少すること、特に、0.32mmから0.30mmにかけて、この異方性が著しく減少することが分かる。
なお,0.35mm厚(実験No.7)と0.32mm厚(実験No.8)については、前記式(1)で定義するA値の板厚範囲を外れるものであるが、強引に、その板厚を代入して求めた値を、A値として示してある。この二次曲線上のA値と、実測したB50(C)/B50(X)を対比すると、板厚の厚い0.35mm厚と0.32mm厚については、値が大きく乖離し、実測値が大きいことが分かる。即ち、板厚が0.30mmを超える場合、異方性:B50(C)/B50(X)を大きくすることは容易であることが分かる。
しかし、本発明は、特に、磁束密度の異方性の急激な減少が避けられない0.30mm以下の薄い板厚領域において、敢えて、磁束密度の異方性を改善したものである。
(実施例3)
質量%で、C:0.002%、Si:2.3%、Mn:0.17%、Al:1.8%、S:0.0004%、N:0.0019%、Sn:0.17%を含むスラブを1150℃に加熱し、1.3mm厚の熱延コイルを製造した。その他の成分(不可避的不純物として)を分析すると、Cu:0.1%、Ni:0.05%、Cr:0.05%、Ca:0.0003%、V:0.001%、Ti:0.001%、Nb:0.001%、Mo:0.002%、Sb:0.0001%であった。
この熱延コイルを、N2雰囲気中、1100℃で100秒均熱して、焼鈍し、その後、レバース圧延(圧下率88.5%)で、板厚0.15mmの冷延板を製造した。次いで,表3に示すように、誘導加熱方式により、各種の昇温速度で、N2雰囲気中、室温から1100℃まで昇温し、その後、50%H2+50%N2雰囲気中で、15秒均熱を行った。平均粒径は、200μmであった。結果を表3示す。
Figure 0004855220
表3から、昇温速度が上昇すると,磁束密度の異方性が大きく改善されることが分かる。特に、昇温速度が100℃/秒以上において、従来にない異方性:B50(C)/B50(X)が得られていることが分かる。なお、5000℃/秒を超える昇温速度は、電源などのコスト問題があり、工業的ではない。
前述したように、本発明によれば、モーターやトランスの分割コア用として最適な磁気特性を有し、かつ、利用度の高い無方向性電磁鋼板を提供することができる。したがって、本発明は、無方向性電磁鋼板を素材として用いる電気機器製造産業において利用可能性が大きいものである。
分割コアの打ち抜き態様を示す図である。(a)は、分割コアのティース部分をC方向(L方向に90℃の方向)に設定して打ち抜く態様を示し、(b)は、分割コアのティース部分をL方向に設定して打ち抜く態様を示す。
符号の説明
1 分割コア
2 ティース部分

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.005%以下、Si:2.2〜4%、Mn:1%以下、Al:1超〜2%、Sn:0.003〜0.2%を含有し、残部がFe及び不可避的不純 物からなる熱延板に焼鈍を施した後、冷間圧延を一回施し、次いで、再結晶焼鈍を施して製造した板厚:0.15〜0.3mmの無方向性電磁鋼板であって、
    (i)平均結晶粒径が40〜200μmの再結晶組織を有し、かつ、
    (ii)圧延方向(L方向)と90°の方向(C方向)の磁束密度B50(C)と、圧延方向(L方向)と45°の方向(X方向)の磁束密度B50(X)が、下記式(1)を満たす磁気特性を有する
    ことを特徴とする分割コア用無方向性電磁鋼板。
    50(C)/B50(X)≧−0.5333×t+0.3907×t+0.945 (1)
    ここで、t:板厚(mm)
  2. 前記磁気特性において、圧延方向(L方向)の磁束密度B50(L)が、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
    50(L)/Bs≧0.82 (2)
    ここで、Bs:飽和磁束密度
  3. 前記磁気特性において、鉄損W10/800が40W/kg以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
  4. 前記冷間圧延が、レバース圧延であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
  5. 前記冷間圧延において、圧下率が75〜89%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
  6. 前記再結晶焼鈍において、昇温速度が100〜5000℃/秒であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
  7. 前記熱延板の焼鈍温度が900℃超であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の分割コア用無方向性電磁鋼板。
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