JP4854693B2 - 中空ビーズを含有する可融性インクジェット記録材料、当該記録材料を用いたシステム、並びに当該記録材料を用いる方法 - Google Patents

中空ビーズを含有する可融性インクジェット記録材料、当該記録材料を用いたシステム、並びに当該記録材料を用いる方法 Download PDF

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Description

本発明は、概して、インクジェット印刷に関し、より詳細には、写真品質の画像をもたらし得る、中空ビーズ含有可融性インクジェット記録材料、それを用いたシステム、並びにそれを用いる方法に関する。
オフィス及び家庭におけるインクジェット印刷の利用は、近年、劇的に進展した。その進展は、インクジェットプリンタのコストの大幅な削減と印刷分解能及び総合的な印刷品質の実質的改善によるものと考えてよい。印刷品質は劇的に改善されたものの、写真品質を有する画像を得るべく印刷品質をさらに改善しようと研究開発努力が継続されている。写真品質画像は、飽和色、高い光沢性並びに光沢均一性、粒状性やコアレッセンスがないこと、及び高度の耐久性を有するものである。写真品質の画像を達成するためには、印刷媒体は、急速乾燥性であり、且つスミア(擦り汚れ)、空気、光、及び湿気に耐性でなければならない。加えて、印刷媒体は、良好なカラー再現性と高い画像解像度を実現できなければならない。
急速に乾燥し、且つ良好な画像品質、耐久性、及び永続性を有する印刷画像を得るために、熱によってラミネート(積層)されたバリア層を備える、微小孔性のインクジェット印刷媒体が開発されている。印刷画像をラミネート処理することによって、極めて優れた画像品質と永続性がもたらされるが、ラミネート処理された画像の製作コストは、ラミネータ及び必要となる他の供給物のコストに起因して高い。加えて、ラミネート処理は、濁りや気泡をもたらし、それが抜けなくなって、印刷画像の画像品質が低下してしまう。
写真品質の画像を生成し得る印刷媒体は、典型的に2つの種類、即ち多孔質媒体及び膨潤性媒体に分類される。多孔質媒体は、一般的に、高分子バインダーによって互いに結合された多孔質の無機粒子から形成されるインク受容層を有する。インクジェットインクは無機粒子の細孔内に吸収され、そしてその中の着色剤は、インク受容層に混合されている媒染剤によるか又は無機粒子表面によって固定化される。多孔質媒体は、インクジェットインクがインク受容層の細孔内に容易に吸収されるため、乾燥時間が短く、且つスミアに対して十分な耐性を呈する。しかしながら、多孔質媒体は、退色に対して十分な耐性を有していない。
膨潤性媒体に関しては、インク受容層は、膨潤性の高分子マトリックスからなる連続層である。膨潤性媒体に適用されると、インクジェットインクは、高分子マトリックスの膨潤によって吸収され、着色剤はその連続層内で固定化される。外部環境から着色剤が保護されるため、膨潤性媒体は、光や暗所/空気退色に対して多孔質媒体よりも高い耐性を示す。しかしながら、一般に膨潤性媒体は、スミア耐性が低く、且つ多孔性媒体より乾燥時間が長い。
乾燥時間が短く、スミア、退色に高い耐性を有する、写真品質の画像をもたらし得る、インクジェット記録材料及びシステムを提供する。
簡単に言えば、本開示の実施形態には、可融性印刷媒体、当該可融性印刷媒体を製造する方法、及び溶融インクジェット画像を作製するシステムが包含される。とりわけ、可融性印刷媒体の例示的な一実施形態では、可融性印刷媒体は、基材、基材上に配置されたインク受容層を含んで成る。インク受容層は、実質的に同一の直径を有する複数の中空高分子ビーズを含有する。
溶融インクジェット画像を作製する方法の例示的な一実施形態では、当該方法は、可融性印刷媒体を設けるステップ、当該可融性印刷媒体上にインクを分配するステップ、及び可融性印刷媒体上へのインク分配後に、可融性印刷媒体を溶融するステップを包含する。可融性印刷媒体は、基材、基材上に配置されたインク受容層を含むことができる。インク受容層は、実質的に同一の直径を有する複数の中空高分子ビーズを含有する。
溶融インクジェット画像を作製するためのシステムの1つの典型的な実施形態は、とりわけ、可融性印刷媒体、可融性印刷媒体の上へインクを印刷できるよう構成されたインク分配システム、及び可融性印刷媒体上へインクを分配後にその可融性印刷媒体を溶融できるよう構成された溶融機システムを包含する。可融性印刷媒体は、基材と、その基材上に配置されたインク受容層を含むことができる。インク受容層は、実質的に同一の直径を有する複数の中空高分子ビーズを含む。
本発明によれば、乾燥時間が短く、スミア、退色に高い耐性を有する、写真品質の画像をもたらし得る、インクジェット記録材料及びシステムを提供することができる。
本開示の多くの態様は、添付の図面を参照することにより、さらによく理解することができる。図中の要素は、必ずしも正確な縮尺関係にはない。さらに、図中の類似の符号は、幾つかの図にわたって対応する部品を表している。
可融性印刷媒体及び当該可融性印刷媒体を用いたシステムを開示する。本開示の実施形態では、現在既知の媒体に較べて、光沢、色域、耐久性、耐水性、(大気汚染による)抗退色性、及びインク吸収性が向上している。可融性印刷媒体は、限定はしないが、インク受容層を有する基材を含むことができる。インク受容層は、限定はしないが、複数の中空ビーズ及びバインダーを含有し得る。他の実施形態では、インク受容層は、媒染剤を含有する。インク(例えば、顔料系インクジェットインク及び/又は染料系インクジェットインク)をインク受容層上に分配後、可融性印刷媒体を溶融する。可融性印刷媒体を溶融すると、中空ビーズが実質的に圧縮され(例えば、中空ビーズの空隙容積が低下し)、それによって、インク受容層内にインクが融合される。
図1は、コンピュータ制御システム12、インク分配システム14、溶融機システム16及び可融性印刷媒体18を含んで成る、代表的なプリンタシステム10のブロック図を示している。コンピュータ制御システム12は、インク分配システム14と溶融機システム16を制御するよう機能するプロセス制御システムを含む。詳細には、コンピュータ制御システム12は、文字、記号、写真等を可融性印刷媒体18上に印刷するようインク分配システム14に指令し且つ制御する。さらに、コンピュータ制御システム12は、印刷後に可融性印刷媒体18を溶融させるよう溶融機システム16に指令し且つ制御する。
インク分配システム14には、限定はしないが、可融性印刷媒体上にインクを分配するところの、インクジェット技術やコーティング技術が包含される。ドロップオンデマンド型インクジェット法及び連続フロー型インクジェット法のようなインクジェット技術を用いて、インクを分配することができる。インク分配システム14は、1つ以上の複数のインクジェット印刷ヘッド分配器を介してインクを分配(例えば、噴射)する機能を有する、少なくとも1つのインクジェット印刷ヘッド(例えば、サーマルインクジェット印刷ヘッド及び/又は圧電式インクジェット印刷ヘッド)を含むことができる。
図2は、プリンタシステム10を用いて可融性印刷媒体上に印刷するための代表的方法20を示すフロー図である。ブロック22において、中空ビーズを含有するインク受容層を有する可融性印刷媒体を設ける。ブロック24において、インク分配システム14を用いて可融性印刷媒体18のインク受容層上にインクを分配する。ブロック26において、印刷後に、溶融機システム16を用いて可融性印刷媒体18を溶融させる。
図3は、可融性印刷媒体30の代表的実施形態の断面図を示している。上述のように、可融性印刷媒体30は、限定はしないが、インク受容層34Aを有する基材32を含むことができる。インク受容層は、限定はしないが、複数の中空ビーズ36とバインダー(簡略のため図示されていない)を含有し得る。
用語「基材」32は、本開示の実施形態に従ってインク受容層34Aによってコーティングされ得る可融性印刷媒体基材を意味する。基材32として、限定はしないが、紙媒体、写真ベース媒体、透明〜不透明のプラスチックフィルムなどのプラスチック媒体を挙げることができる。基材32には、限定はしないが、高分子、紙、ガラス、セラミック、織布、又は不織布といった材料から作られる硬質材料あるいは可撓性材料が含まれ得る。可融性印刷媒体30の所望の最終用途に応じて、基材32の厚さは、約2mm〜約12mmとし得る。
用語「インク受容層」34Aは、可融性印刷媒体基材32上に配置(例えば、被覆)することのできる、中空ビーズを含有する組成物を意味する。インク受容層34Aは、中空ビーズ36によって並びに中空ビーズ36間の空間によって形成された細孔内にインクを受容するよう構成される。加えて、インク受容層34Aは、中空ビーズ36を互いに結合させるのに用いられるバインダー材料も含有する。
バインダー材料としては、限定はしないが、水溶性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、シリル化ポリビニルアルコール、カルボキシル化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテートとポリビニルピロリドンのコポリマー、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのコポリマー、カチオン性ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース)、水分散性高分子、ゼラチン、及び/又は低ガラス転移温度(Tg<20℃)のエマルジョン高分子(例えば、スチレンブタジエンラテックス、スチレンアクリルラテックス、ビニルアクリルラテックス、全てのアクリルラテックス、ポリウレタン分散物、及びポリエステル分散物)を挙げることができる。
中空ビーズを互いに結合させつつ、印刷時にインク受容層内にインクを受容するように中空ビーズ36の間及び内部に未だ空間を残すような、一定量のバインダーを用いることができる。適切な割合を選択することによって、乾燥時に望ましくないひび割れが起こらないインク受容層を形成できると共に、中空ビーズの内部及び周りに空隙を維持しつつインク受容層内で中空ビーズ同士の結合を形成することができる。例えば、インク受容層34Aは、約70%超の中空ビーズ36を含有することができる。インク受容層34Aは、約10〜50グラム/平方メートル(GSM)、及び約10〜30GSMとし得る。
用語「中空粒子(中空ビーズ)」36は、内部に1つ又は複数の空隙を含むところの中空プラスチック顔料等を意味する。中空ビーズ36の空隙容積は、20%〜70%や30%〜60%とし得る。また、中空ビーズ36の直径は、約0.3〜10μm、約0.3〜5μm、約0.3〜2μmとし得る。さらに、中空ビーズ36のガラス転移温度(Tg)は、約50℃より高い温度、約70℃より高い温度、約90℃より高い温度、約50℃〜120℃、約70℃〜120℃、及び約90℃〜120℃とし得る。さらに、特定の用途に使用される中空ビーズ36は、実質的に同じ直径を有する。
限定はしないが、中空ビーズ36は、酸モノマー、非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、及びポリエチレン性不飽和モノマーのような化学品から誘導することができる。酸モノマーとしては、限定はしないが、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの混合物、並びにアクリルオキシプロピオン酸、メタクリルオキシプロピオン酸、アクリルオキシ酢酸、メタクリルオキシ酢酸、及びモノメチル酸イタコン酸塩(monomethyl acid itaconate)を挙げることができる。非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーとしては、限定はしないが、スチレン及びスチレン誘導体(例えば、アルキル含有スチレン、クロロ含有スチレン及びブロモ含有スチレン)、ビニルトルエン、エチレン、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、ビニル2−エチルヘキサノアート、メタクリル酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、及びネオノナン酸ビニル)、ビニルバーサテート、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、t−ブチルメタクリルアミド、イソプロピルアリールアミド、イソプロピルメタクリルアミド、及び(メタ)アクリル酸のC−C20アルキルエステル若しくはC−C20アルケニルエステルを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸という表現は、アクリル酸とメタクリル酸の両方を包含する包括的な表現を意図している(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、ヒドロキシ含有(メタ)アクリル酸エステル(例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、及びメタクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル))。ポリエチレン性不飽和モノマーとしては、限定はしないが、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、1,3−ブタン−ジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、及びジビニルベンゼンを挙げることができる。
詳細には、中空ビーズ36は、限定はしないが、Ropaque(登録商標)HP−543、Ropaque(登録商標)HP−643、Ropaque(登録商標)HP−1055、若しくはRopaque(登録商標)OP−96(ローム アンド ハース社(Rohm and Haas Co.)(米国ペンシルバニア州フィラデルフィア)から市販))、又はDow HS 2000NA、Dow 3000NA、Dow 3020NA、又はDow 3042NA(ダウケミカル社(米国ミシガン州ミッドランド)から市販)のような、アクリル系エマルジョン又はスチレンアクリル系エマルジョンを挙げることができる。
用語「溶融する」、「溶融」、「溶融性」等は、インク受容層34Aが、その中に又はその上に印刷されたインクを保護する膜を形成できるように、少なくとも部分的に印刷文字、記号、及び/又は画像が溶融している状態(又は印刷画像を得る工程)を意味する。この溶融は、印刷後に、熱及び/又は圧力、及び好ましくはその両方を、可融性印刷媒体に適用することによって起こすことができる。熱、及び任意に圧力を印加することによって、インク受容層は、圧縮され、溶融した状態となる。適用する熱及び/又は圧力の量は、少なくとも部分的には使用材料に依存するものの、一般的には、それぞれ、100℃〜250℃、及び/又は50ポンド/平方インチ(psi)〜300psiとし得る。
図4A〜図4Cは、図3記載の可融性印刷媒体30上への顔料系インク42の分配、並びに可融性印刷媒体30の溶融を表す、一連の概要図の断面図を示している。図4Aは、可融性印刷媒体30を示しており、一方、図4Bは、インク分配システム14によってインク受容層34A上に配置された顔料系インク42を示している。図4Cは、可融性印刷媒体30の溶融を示している。インク受容層34Bは、溶融機システム16によって適用された熱及び/又は圧力によって圧縮されている(例えば、中空ビーズ44が圧縮されている)。圧縮されたインク受容層34Bは、可融性印刷媒体30上に印刷された顔料系インク42を保護する。
図5A〜図5Cは、図3記載の可融性印刷媒体30上への染料系インク52の分配、並びに可融性印刷媒体30の溶融を表す、一連の概要図の断面図を示している。図5Aは、可融性印刷媒体30を示しており、一方、図5Bは、インク分配システム14によってインク受容層34A上に又はその内部に配置された染料系インク52を示している。図5Cは、可融性印刷媒体30の溶融を示している。インク受容層34Bは、溶融機システム16によって加えられた熱及び/又は圧力によって圧縮されている(例えば、中空ビーズ44が圧縮されている)。圧縮されたインク受容層34Bは、可融性印刷媒体30上に印刷された染料系インク52を保護する。
図6に、可融性印刷媒体50の代表的実施形態の断面図を示す。可融性印刷媒体50は、限定はしないが、インク受容層54Aを有する基材を含むことができる。インク受容層54Aは、限定はしないが、複数の中空ビーズ36、媒染剤56、及びバインダー(簡略のため図示せず)を含有し得る。
媒染剤56は、染料系インクと化学的に相互作用する(例えば、イオン結合する)。詳細には、カチオン性媒染剤は、アニオン性染料系インクとイオン結合する。当該媒染剤は、第一アミノ基、第二アミノ基、第三アミノ基、第四アンモニウム塩基、又は第四ホスホニウム塩基を有する高分子のような、カチオン性高分子を用いることができる。当該媒染剤には、水溶性のものも、ラテックスのような水分散性のものも用い得る。水溶性カチオン性高分子として、限定はしないが、ポリエチレンイミン;ポリアリルアミン;ポリビニルアミン;ジシアンジアミド−ポリアルキレンポリアミン縮合物;ポリアルキレンポリアミン−ジシアンジアミドアンモニウム縮合物;ジシアンジアミド−ホルマリン縮合物;エピクロロヒドリン−ジアルキルアミンの付加重合体;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)高分子;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド−SO、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピロリドンのコポリマー;ビニルイミダゾール、ポリアミジン、キトサン、カチオン化デンプン、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド高分子、(2−メタクリロイルオキシエチル)トリメチル−アンモニウムクロリド、及びジメチルアミノエチルメタクリレート高分子、のコポリマー;又は第四アンモニウム塩ペンダント基を有するポリビニルアルコールを挙げることができる。ラテックス状にて使用でき、且つ媒染剤に向く水溶性カチオン性高分子の例には、限定はしないが、TruDot P−2604、P−2606、P−2608、P−2610、P−2630、及びP−2850(ミードウエストベーコ社(MeadWestvaco Corp.)(米国コネチカット州スタンフォード)から入手可能)や、Rhoplex(登録商標)Primal−26(ローム アンド ハース社(Rohm andHaas Co.)(米国ペンシルバニア州フィラデルフィア)から入手可能)や、PPG(米国ペンシルバニア州ピッツバーグ)からのWC−71及びWC−99が含まれる。水溶解度の低いカチオン性高分子もまた、それらを水混和性有機溶媒に溶解することで、インク受容層に用い得るものと考えられる。
金属塩も媒染剤として用いることができ、それらには、限定はしないが、有機若しくは無機酸の塩、有機金属化合物、及び金属錯体が含まれる。一実施形態では、アルミニウム塩は安価であることに加え、インク受容層4の所望の諸特性をもたらす故、アルミニウム塩を用いることができる。アルミニウム塩としては、限定はしないが、フッ化アルミニウム、ヘキサフルオロアルミン酸塩(例えば、カリウム塩)、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム(例えば、ポリアルミニウムクロリド)、テトラクロロアルミン酸塩(例えば、そのナトリウム塩)、臭化アルミニウム、テトラブロモアルミン酸塩(例えば、そのカリウム塩)、ヨウ化アルミニウム、アルミン酸塩(例えば、そのナトリウム塩、カリウム塩、及びカルシウム塩)、塩素酸アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、チオシアン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム(アンモニウムミョウバン)、硫酸ナトリウムアルミニウム、リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、リン酸水素アルミニウム、炭酸アルミニウム、ポリ硫酸アルミニウムケイ酸塩、ギ酸アルミニウム、二ギ酸アルミニウム、三ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、イソプロピオン酸アルミニウム、酪酸アルミニウム、酢酸エチルアルミニウムジイソプロピオン酸塩(ethyl acetate aluminum diisopropionate)、アルミニウムトリス(アクリルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセト酢酸エチル)、及びアルミニウムモノアセチルアセトナート−ビス(アセト酢酸エチル)を挙げることができる。好ましくは、当該媒染剤は、限定はしないが、DADMAC誘導体のような第四アンモニウム塩;アルミニウム塩(例えば、三ギ酸アルミニウム又は塩化アルミニウム水和物);及び第四アンモニウム官能基を含んでいるカチオンラテックス(例えば、TruDot P−2608)である。これらの化学品は、バスフ社(米国ニュージャージー州マウントオリーブ)、チバスペシャルティケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)(スイス国バーゼル)、及びミードウエストバーコ社(MeadWestvaco Corp.)(米国コネチカット州スタンフォード)のような、多数の発売元から入手可能である。
図7A〜図7Cは、図6記載の可融性印刷媒体50上への染料系インク52の分配、並びに可融性印刷媒体30の溶融を表す、一連の概要図の断面図を示している。図7Aは、可融性印刷媒体50を示しており、一方、図7Bは、インク分配システム14によってインク受容層54A上に又はその内部に配置された染料系インク52を示している。図7Cは、可融性印刷媒体50の溶融を示している。インク受容層54Bは、溶融機システム16によって加えられた熱及び/又は圧力によって圧縮されている(例えば、中空ビーズ44が圧縮されている)。圧縮されたインク受容層54Bは、可融性印刷媒体30上に印刷された染料系インク52を保護する。
幾つかの実施形態では、インク受容層34A及び54Aは、大きい表面積を有する、ミクロポーラス及び/又はメソポーラスの無機粒子を含有し得る。ミクロポーラス及び/又はメソポーラスの無機粒子を高分子バインダーで結合させて、インク受容層34A及び54Aを形成することができる。ミクロポーラス及び/又はメソポーラスの無機粒子には、限定はしないが、シリカ、シリカ−マグネシア、ケイ酸、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、カオリン、タルク、チタニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、炭酸亜鉛、擬ベーマイト、ベントナイト、ヘクトライト、粘度、及びそれらの混合物が包含され得る。インク受容層34A及び54Aの厚さは、約1μm〜約300μmとし得る。
幾つかの実施形態では、インク受容層34A及び54Aは、インク受容層34A及び54Aの物理的特性を変更できるよう非中空高分子粒子を含有することができる。非中空高分子粒子の組成は、粒子内部に空隙が無いことを除けば中空粒子と同じとし得る。非中空粒子の形態は、単一相とも、コア−シェルともし得る。非中空粒子のTは、約0〜120℃、好ましくは約50〜100℃とし得る。非中空粒子の粒径は、約0.2〜5μm、好ましくは約0.2〜1μmとし得る。非中空高分子粒子として、限定はしないが、スチレン化合物、スチレンアクリル化合物、全てのアクリル化合物、ビニルアクリル化合物、酢酸ビニルラテックス化合物、及びそれらの組合せを挙げることができる。
本開示の実施形態で使用し得る染料には、多数の、水溶性の酸性及び直接染料が含まれる。そのような染料の具体例として、Pro−Jet Yellow I(Direct Yellow 86)、Pro−Jet Magenta I(Acid Red 249)、Pro−Jet Cyan I(Direct Blue 199)、Pro−Jet Black I(Direct Black 168)、及びPro−Jet Yellow 1−G(Direct Yellow 132)をはじめとする、アビシア社(Avecia Ltd.)から入手可能なPro−Jetシリーズの染料;Aminyl Brilliant Red F−B(住友化学社);Duasyn Direct Black HEF−SF(Direct Black 168)、Duasyn Black RL−SF(Reactive Black 31)、Duasyn Direct Yellow 6G−SF VP216(Direct Yellow 157)、Duasyn Brilliant Yellow GL−SF VP220(Reactive Yellow 37)、Duasyn Acid Yellow XX−SF VP413(Acid Yellow 23)、Duasyn Brilliant Red F3B−SF VP218(Reactive Red 180)、Duasyn Rhodamine B−SF VP353(Acid Red 52)、Duasyn Direct Turquoise Blue FRL−SF VP368(Direct Blue 199)、及びDuasyn Acid Blue AE−SF VP344(Acid Blue 9)などの、ヘキスト社(Hoechst)から入手可能なDuasyn系列の「塩フリー」染料;並びにそれらの混合物等が挙げられる。さらに他の例として、Tricon Acid Red 52、Tricon Direct Red 227、及びTricon Acid Yellow 17(トリコンカラーズ社(Tricon Colors Incorporated))、Bernacid Red 2BMN、Pontamine Brilliant Bond Blue A、BASF X−34、Pontamine、Food Black 2、Catodirect Turquoise FBL Supra Conc.(Direct Blue 199、キャロライナ カラーアンドケミカル社(Carolina Color and Chemical))、Special Fast Turquoise 8GL Liquid(Direct Blue 86、モバイケミカル社(Mobay Chemical))、Intrabond Liquid Turquoise GLL(Direct Blue 86、クロンプトン アンド ノールズ社(Crompton and Knowles))、Cibracron Brilliant Red 38−A(Reactive Red 4、アルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical))、Drimarene Brilliant Red X−2B(Reactive Red 56、パイラム社(Pylam、Inc.))、Levafix Brilliant Red E−4B(モバイケミカル社)、Levafix Brilliant Red E−6BA(モバイケミカル社)、Pylam Certified D&C Red#28(Acid Red 92,パイラム社)、Direct Brill Pink B Ground Crude(クロンプトン アンド ノールズ社)、Cartasol Yellow GTF Presscake(サンド社(Sandoz,Inc.))、Tartrazine Extra Conc.(FD&C Yellow#5、Acid Yellow 23、サンド社)、Catodirect Yellow RL(Direct Yellow 86、キャロライナ カラーアンドケミカル社)、Cartasol Yellow GTF Liquid Special 110(サンド社)、D&C Yellow #10(Yellow 3、トリコンカラーズ社)、Yellow Shade 16948(トリコンカラーズ社)、Basacid Black X34(バスフ社)、Carta Black 2GT(サンド社)、Neozapon Red 492(バスフ社)、Orasol Red G(チバガイギー社(Ciba−Geigy))、Direct Brilliant Pink B(クロンプトン アンド ノールズ社)、Aizen Spilon Red C−BH(保土ヶ谷化学社)、Kayanol Red 3BL(日本化薬社)、Levanol Brilliant Red 3BW(モバイケミカル社)、Levaderm Lemon Yellow(モバイケミカル社)、Aizen Spilon Yellow C−GNH(保土ヶ谷化学社)、Spirit Fast Yellow 3G、Sirius Supra Yellow GD 167,Cartasol Brilliant Yellow 4GF(サンド社)、Pergasol Yellow CGP(チバガイギー社)、Orasol Black RL(チバガイギー社)、Orasol Black RLP(チバガイギー社)、Savinyl Black RLS(サンド社)、Dermacarbon 2GT(サンド社)、Pyrazol Black BG(アイシーアイ アメリカ社)、Morfast Black Conc A(モートン チオコール社(Morton−Thiokol))、Diazol Black RN Quad(アイシーアイ アメリカ社)、Orasol Blue GN(チバガイギー社)、Savinyl Blue GLS(サンド社)、Luxol Blue MBSN(モートン チオコール社)、Sevron Blue 5GMF(アイシーアイ アメリカ社)、及びBasacid Blue 750(バスフ社);全てバイエル社(Bayer)から入手可能な、Levafix Brilliant Yellow E−GA、Levafix Yellow E2RA、Levafix Black EB、Levafix Black E−2G、Levafix Black P−36A、Levafix Black PN−L、Levafix Brilliant Red E6BA、及びLevafix Brilliant Blue EFFA;全てアイシーアイ アメリカ社から入手可能な、Procion Turquoise PA、Procion Turquoise HA、Procion Turquoise Ho5G、Procion Turquoise H−7G、Procion Red MX−5B、Procion Red H8B(Reactive Red 31)、Procion Red MX 8B GNS、Procion Red G、Procion Yellow MX−8G、Procion Black H−EXL、Procion Black P−N、Procion Blue MX−R、Procion Blue MX−4GD、Procion Blue MX−G、及びProcion Blue MX−2GN;全てチバガイギー社から入手可能な、Cibacron Red F−B、Cibacron Black BG、Lanasol Black B、Lanasol Red 5B、Lanasol Red B、及びLanasol Yellow 46;全てバスフ社から入手可能な、Baslien Black P−BR、Baslien Yellow EG、Baslien Brilliant Yellow P−3GN、Baslien Yellow M−6GD、Baslien Brilliant Red P−3B、Baslien Scarlet E−2G、Baslien Red E−B、Baslien Red E−7B、Baslien Red M−5B、Baslien Blue E−R、Baslien Brilliant Blue P−3R、Baslien Black P−BR、Baslien Turquoise Blue P−GR、Baslien Turquoise M−2G、Baslien Turquoise E−G、及びBaslien Green E−6B;全て住友化学社から入手可能な、Sumifix Turquoise Blue G、Sumifix Turquoise Blue H−GF、Sumifix Black B、Sumifix Black H−BG、Sumifix Yellow 2GC、Sumifix Supra Scarlet 2GF、及びSumifix Brilliant Red 5BF;全てクロンプトン アンド ノールズ社の染料、化成品部門から入手可能な、Intracron Yellow C−8G、Intracron Red C−8B、Intracron Turquoise Blue GE、Intracron Turquoise HA、及びIntracron Black RL;及びそれらの混合物等が挙げられる。このリストは、単なる例示であって、本発明の範囲を限定する意はない。
任意に、本発明のインク組成物に種々の緩衝剤又はpH調節剤を用いることもできる。代表的な緩衝剤には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような、アルカリ金属の水酸化物;クエン酸;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びジメチルエタノールアミンのような、アミン;及び本発明のブリード抑制又は光学濃度特性に実質的に干渉しないその他の塩基性又は酸性成分のような、pH制御溶液が含まれる。用いる場合、緩衝剤は、典型的に、インク組成物の約10wt%未満にて含有させる。
種々の殺生物剤を用いることで、好ましくない微生物の成長を阻害することができる。適切な殺生物剤の幾つかの非限定例としては、安息香酸塩、ソルビン酸塩、NUOSEPT(ヌデックス社(Nudex,Inc.)、ヒュルスアメリカ社(Huls America)の1部門)、UCARCIDE(ユニオンカーバイド社)、VANCIDE(RT ヴァンダービルト社(RT Vanderbilt Co.))、及びPROXEL(アイシーアイ アメリカ社)のような市販品、及びその他の既知殺生物剤がある。典型的には、前述の殺生物剤は、インク組成物の約5wt%未満、多くの場合約0.1wt%〜約0.25wt%にて含有される。
アルキルポリエチレンオキシド、アルキルフェニルポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド(PEO)ブロックコポリマー、アセチレン系PEO、PEOエステル、PEOアミン、PEOアミド、及びジメチコンコポリオールなどの界面活性剤もまた、含有することができる。用いる場合、当該界面活性剤は、インク組成物の0.01wt%〜約10wt%にて存在させ得る。
本明細書では、比、濃度、量、及びその他の数値データを範囲形式で提示する場合があることに留意されたい。そのような範囲形式は、便利且つ簡潔のために用いるものであって、範囲の限界値として明記した数値を含むだけでなく、各数値及び副範囲があたかも明記されているようにその範囲内に包含される個別の数値又は副範囲を全て包含するものと柔軟に解釈すべきことを理解されたい。例を示せば、「約0.1%〜約5%」という濃度範囲は、約0.1wt%〜約5wt%という明記された濃度限界値を含むだけではなくて、その表示範囲内の個別濃度(例えば、1wt%、2wt%、3wt%、及び4wt%)並びに副範囲(例えば、0.5%、1.1%、2.2%、3.3%、及び4.4%)を包含するものと解釈されたい。
顔料系インクを用いた、高T 且つ未溶融の中空及び非中空粒子の画像品質の比較
Figure 0004854693
表1の粒子分散物を、バインダー及び十分脱イオン化した水と混合して、それらの全固形物パーセントを調整した。最終的な固形物%は、その液体の最終粘度が、十分に手で扱えるような所望の範囲内に入るよう調整した。当該混合物を、ラボ用撹拌機を用いて混合物がよく混合されるまで室温で30分間撹拌した。得られたコーティング液を、所望のコーティング重量(約20g/m)をもたらすように、ワイヤロッド(所謂、Mylarロッド)を用いて、200gのオフセット紙(Zanders Ikono Gloss200)の上にコーティングした。当該コーティングを、時期を逸した(早すぎる)溶融を避けつつヒートガンを用いて注意深く乾燥させた。これらの乾燥コーティングを用いて、Epson C−80顔料プリンタでテストプロットを印刷した。インク吸収速度、コアレッセンス及びブリード(カラー間の混合)などの印刷品質を、1〜5の等級(1が最悪、5が最良)で目視検査した。表1から明らかなように、高Tの中空粒子を含んでいる未溶融のインクジェット媒体は、顔料系インクに関しては、非中空粒子のそれよりはるかに優れた画像品質を有する。
顔料系インクで印刷された、溶融及び未溶融の中空粒子含有インクジェット媒体の比較
Figure 0004854693
表2は、一晩乾燥させ、溶融ローラを通過させた(約140℃、100PSI、0.1in/sec)、可融性媒体の別の調合物を示している。光沢性及び色域を溶融の前後で測定した(Epson C80プリンタを用いて印刷した)。表2から、中空のプラスチック粒子を含むインクジェット媒体の実施形態が極めて効率よく溶融され得ること、並びに色域と光沢性の両方ともが溶融ローラーを通過させることで著しく改善されたことが見てとれる。
染料系インクで印刷された、溶融及び未溶融の中空粒子含有インクジェット媒体の比較
Figure 0004854693
表3は、別の調合物、並びにHP 970プリンタ(染料系インク)によって印刷されたインクジェット媒体の実施形態の結果を示している。染料系インクの耐水性と耐湿性を改善すべく、好ましくは、カチオン性媒染剤を添加する。表3から、インクジェット媒体の当該実施形態が極めて効率よく溶融され得ることが見てとれる。染料系インクで画像形成された印刷物の色域及び光沢性の両方ともが、熱及び圧力下において溶融ローラーを通過させた後、著しく改善した。
上記実施形態に対して多くの変更並びに修正を施すことができる。そのようの修正及び変更は、全て、本開示の範囲内に包含され且つ添付の特許請求の範囲によって保護されるものとする。
プリンタシステムの一実施形態 中空ビーズを含有するインク受容層を備える可融性印刷媒体を使用するための、代表的実施形態のフロー図 中空ビーズを含有するインク受容層を備える可融性印刷媒体の代表的実施形態の断面図 図4A−図4Cは、図3記載の代表的実施形態の可融性印刷媒体上への顔料系インクの分配と、印刷媒体の溶融を表す一連の概略断面図である 図5A−図5Cは、図3記載の代表的実施形態の可融性印刷媒体上への染料系インクの分配と、印刷媒体の溶融を表す一連の概略断面図である。 中空ビーズ及び媒染剤を含有するインク受容層を備える可融性印刷媒体の代表的実施形態の断面図 図7A−図7Cは、図6記載の可融性印刷媒体上への染料系インクの分配と、印刷媒体の溶融を表す一連の概略断面図である
符号の説明
10 プリンタシステム
12 コンピュータ制御システム
14 インク分配システム
16 溶融機システム
18 印刷媒体
30 可融性印刷媒体
32 基材
34A、54A インク受容層
34B、54B 圧縮されたインク受容層
36 中空高分子粒子
42 顔料系インク
44 圧縮された中空高分子粒子
52 染料系インク
56 媒染剤

Claims (14)

  1. インクジェット記録用の可融性印刷媒体であって、
    基材32と、
    前記基材32上に配置されたインク受容層34Aと、
    水溶性カチオン性媒染剤と、
    を含んで成り、前記インク受容層34Aが、0.3〜5μmの直径及び20%〜70%の空隙容積を有する複数の中空高分子ビーズ36を含み、前記中空ビーズ36が同一の直径を有し、且つ前記中空ビーズ36が前記インク受容層34Aの少なくとも70重量%である、インクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  2. 前記中空高分子ビーズ36の直径が、0.3〜2μmである、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  3. 前記中空高分子ビーズ36の空隙容積が、30%〜60%である、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  4. 前記中空高分子ビーズ36のガラス転移温度が、50℃より高い、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  5. 前記中空高分子ビーズ36のガラス転移温度が、70℃より高い、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  6. 前記中空高分子ビーズ36のガラス転移温度が、90℃より高い、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  7. 前記中空高分子ビーズ36が、酸モノマー、非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、ポリエチレン性不飽和モノマー、及びそれらの組み合わせから選択されるモノマーから誘導される、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  8. 前記インク受容層が、さらに非中空高分子ビーズを含む、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  9. 前記非中空高分子ビーズのガラス転移温度が、50℃より高い、請求項8に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  10. 前記非中空高分子ビーズが、酸モノマー、非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、ポリエチレン性不飽和モノマー、及びそれらの組み合わせから選択されるモノマーから誘導される、請求項9に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  11. 前記水溶性カチオン性媒染剤がカチオン性高分子を含み、前記カチオン性高分子が、ポリエチレンイミン;ポリアリルアミン;ポリビニルアミン;ジシアンジアミド−ポリアルキレンポリアミン縮合物;ポリアルキレンポリアミン−ジシアンジアミドアンモニウム縮合物;ジシアンジアミド−ホルマリン縮合物;エピクロロヒドリン−ジアルキルアミンの付加重合体;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)高分子;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド−SO、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピロリドンのコポリマー;ビニルイミダゾール、ポリアミジン、キトサン、カチオン化デンプン、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド高分子、(2−メタクリロイルオキシエチル)トリメチル−アンモニウムクロリド、及びジメチルアミノエチルメタクリレート高分子、のコポリマー;又は第四アンモニウム塩ペンダント基を有するポリビニルアルコールから選択される、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  12. 前記インク受容層が、さらに、0〜20重量%の無機粒子を含む、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  13. 前記無機粒子が、コロイドシリカ、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド酸化アルミニウム、ヒュームド酸化アルミニウム、ベーマイト、シリカ−マグネシア、ケイ酸、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、カオリン、タルク、チタニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、炭酸亜鉛、擬ベーマイト、ベントナイト、ヘクトライト、粘土、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項12に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
  14. 前記基材が、紙媒体、写真ベース媒体、プラスチック媒体、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載のインクジェット記録用の可融性印刷媒体。
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