JP2015189187A - 非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物及び水性インク用記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの乾燥時間を短縮し、ビーディングを低減し、印刷の画質を向上させ、かつ、インクの密着性を向上させることができる、非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物及び水性インク用記録媒体を提供することである。
【解決手段】実施形態の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物は、水と、マトリックス樹脂微粒子と、孔質樹脂微粒子と、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールと、多価金属塩とを持つ。
【選択図】なし
【解決手段】実施形態の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物は、水と、マトリックス樹脂微粒子と、孔質樹脂微粒子と、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールと、多価金属塩とを持つ。
【選択図】なし
Description
本発明の実施形態は、非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物及び水性インク用記録媒体に関する。
インクジェット印刷は、インクの微小液滴を飛翔させ、記録媒体に付着させて印刷を行う方法である。インクジェット印刷によれば、高画質な画像が高速で印刷される。
インクジェット印刷は、家庭やオフィスで使われる普通紙用のプリンタの他、プラスチックフィルム製ラベル用のプリンタ等、産業用プリンタにも適用されている。
インクジェット印刷の適用範囲が広がるにつれ、普通紙等の浸透性記録媒体の他、プラスチック、金属、ガラス等の非浸透性記録媒体にもインクジェット印刷が行われるようになっている。
インクジェット印刷は、家庭やオフィスで使われる普通紙用のプリンタの他、プラスチックフィルム製ラベル用のプリンタ等、産業用プリンタにも適用されている。
インクジェット印刷の適用範囲が広がるにつれ、普通紙等の浸透性記録媒体の他、プラスチック、金属、ガラス等の非浸透性記録媒体にもインクジェット印刷が行われるようになっている。
従前、非浸透性記録媒体にインクジェット印刷する場合、溶剤系インク、UV硬化インク、又は2液式硬化インク等が採用されてきた。
しかし、溶剤系インクは、溶剤臭があり、溶剤揮発成分中に有害成分を含むことが多い。また、UV硬化インク及び2液式硬化インクも、使用する硬化性モノマーが有害成分を含むことが多い。
したがって、非浸透性記録媒体にインクジェット印刷する場合においても、有害成分が少ない水系インクが用いられることが望ましい。
しかし、溶剤系インクは、溶剤臭があり、溶剤揮発成分中に有害成分を含むことが多い。また、UV硬化インク及び2液式硬化インクも、使用する硬化性モノマーが有害成分を含むことが多い。
したがって、非浸透性記録媒体にインクジェット印刷する場合においても、有害成分が少ない水系インクが用いられることが望ましい。
一般に、浸透性記録媒体である普通紙は、繊維が絡み合って構成されており、多孔質構造又は毛細管構造を有している。したがって、水系インクを用いて浸透性記録媒体にインクジェット印刷した場合、インクは前記多孔質構造又は前記毛細管構造に浸透しやすく、乾燥しやすい。また、この場合、ビーディングが生じにくく、画質が良好であり、インクの密着性も良好である。なお、「ビーディング」とは、記録媒体上で隣接するドットがつながることにより、画像に濃度や色のムラが発生する等、画質の低下を引き起こす現象のことである。
一方、水系インクを用いて非浸透性記録媒体にインクジェット印刷した場合、記録媒体にインクが浸透しないため、浸透性記録媒体に比べ、(1)インクの乾燥時間が長くなる、(2)ビーディングが生じやすくなる、(3)印刷の画質が低下する、(4)記録媒体に対するインクの密着性が低い、等の問題を生じる。
これらの問題を解決するために、近年、インクジェット印刷する前に非浸透性記録媒体に塗布されるアンダーコーティング組成物が開発されている。しかし、これまでのアンダーコーティング組成物には、上述の(1)〜(4)の問題をすべて解決したものはない。
一方、水系インクを用いて非浸透性記録媒体にインクジェット印刷した場合、記録媒体にインクが浸透しないため、浸透性記録媒体に比べ、(1)インクの乾燥時間が長くなる、(2)ビーディングが生じやすくなる、(3)印刷の画質が低下する、(4)記録媒体に対するインクの密着性が低い、等の問題を生じる。
これらの問題を解決するために、近年、インクジェット印刷する前に非浸透性記録媒体に塗布されるアンダーコーティング組成物が開発されている。しかし、これまでのアンダーコーティング組成物には、上述の(1)〜(4)の問題をすべて解決したものはない。
本発明が解決しようとする課題は、インクの乾燥時間を短縮し、ビーディングを低減し、印刷の画質を向上させ、かつ、インクの密着性を向上させることができる、非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物及び水性インク用記録媒体を提供することである。
実施形態の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物は、水と、マトリックス樹脂微粒子と、孔質樹脂微粒子と、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールと、多価金属塩とを持つ。
以下、本実施形態の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物(以下、単に「アンダーコーティング組成物」という。)について説明する。
本実施形態のアンダーコーティング組成物は、インクジェット印刷をする前、又は万年筆やボールペン等により文字等を書く前に、非浸透性記録媒体の表面に塗布して、アンダーコート層を形成するために用いられる。
本実施形態のアンダーコーティング組成物は、インクジェット印刷をする前、又は万年筆やボールペン等により文字等を書く前に、非浸透性記録媒体の表面に塗布して、アンダーコート層を形成するために用いられる。
前記非浸透性記録媒体としては、例えば、プラスチック、金属、ガラス、陶磁器、コンクリート等が挙げられる。プラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、樹脂系合成紙等が挙げられる。金属としては、銅、ステンレス等が挙げられる。
インクジェット印刷、又は万年筆やボールペン等のインクの種類は、水性インクであれば、特に限定されない。本実施形態による効果がより享受しやすい点から、インクの種類はインクジェット印刷に用いる水性インクであることが好ましい。
インクジェット印刷、又は万年筆やボールペン等のインクの種類は、水性インクであれば、特に限定されない。本実施形態による効果がより享受しやすい点から、インクの種類はインクジェット印刷に用いる水性インクであることが好ましい。
本実施形態のアンダーコーティング組成物において、水は溶媒又は分散媒としての役割を持つ。水の種類は、特に限定されないが、イオン交換水、蒸留水等の精製された水が好ましい。
本実施形態のアンダーコーティング組成物において、マトリックス樹脂微粒子は、前記水に分散している。
本実施形態のアンダーコーティング組成物が非浸透性記録媒体の表面に塗布され、乾燥されると、前記マトリックス樹脂微粒子はアンダーコート層のバインダー樹脂になる。前記バインダー樹脂は、アンダーコート層の非浸透性記録媒体への定着性、印刷の耐擦過性や耐水性を向上させる。
本実施形態のアンダーコーティング組成物が非浸透性記録媒体の表面に塗布され、乾燥されると、前記マトリックス樹脂微粒子はアンダーコート層のバインダー樹脂になる。前記バインダー樹脂は、アンダーコート層の非浸透性記録媒体への定着性、印刷の耐擦過性や耐水性を向上させる。
マトリックス樹脂微粒子の樹脂成分としては、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、マレイン酸樹脂、アクリルアミド樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの混合物が挙げられる。また、マトリックス樹脂微粒子の樹脂成分は、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー、グラフトコポリマー等であってもよい。
中でも、マトリックス樹脂微粒子の樹脂成分は、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、及びこれらの混合物が好ましい。
マトリックス樹脂微粒子の樹脂成分は、1種のみでもよく、2種以上を組合せてもよい。
中でも、マトリックス樹脂微粒子の樹脂成分は、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、及びこれらの混合物が好ましい。
マトリックス樹脂微粒子の樹脂成分は、1種のみでもよく、2種以上を組合せてもよい。
マトリックス樹脂微粒子が2以上の樹脂成分の混合物である場合、マトリックス樹脂微粒子の形態はコア−シェル型が好ましい。コア−シェル型のマトリックス樹脂微粒子としては、例えば、コア部が疎水性アクリル系樹脂であり、シェル部が水性ウレタン樹脂又はアクリルグラフト水性ウレタン樹脂であるものが挙げられる。
マトリックス樹脂微粒子の融点は、100〜300℃であることが好ましい。マトリックス樹脂微粒子の融点が前記範囲内であれば、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層をより均一に形成できる。
マトリックス樹脂微粒子の体積平均粒子径は、0.01〜1μmが好ましく、0.05〜0.2μmがより好ましい。マトリックス樹脂微粒子の体積平均粒子径が前記下限値以上であれば、アンダーコーティング組成物の経時的な粘度増加を抑制でき、一方、前記上限値以下であれば、アンダーコーティング組成物中におけるマトリックス樹脂微粒子の沈降を抑制できる。
アンダーコーティング組成物中のマトリックス樹脂微粒子の濃度は、特に限定されず、適宜設定される。アンダーコーティング組成物中のマトリックス樹脂微粒子の濃度は、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。マトリックス樹脂微粒子の濃度が前記下限値以上であれば、アンダーコート層の非浸透性記録媒体への定着性がより良好になり、一方、前記上限値以下であれば、非浸透性記録媒体の表面にアンダーコーティング組成物を塗布しにくくなることを防げる。
マトリックス樹脂微粒子の体積平均粒子径は、0.01〜1μmが好ましく、0.05〜0.2μmがより好ましい。マトリックス樹脂微粒子の体積平均粒子径が前記下限値以上であれば、アンダーコーティング組成物の経時的な粘度増加を抑制でき、一方、前記上限値以下であれば、アンダーコーティング組成物中におけるマトリックス樹脂微粒子の沈降を抑制できる。
アンダーコーティング組成物中のマトリックス樹脂微粒子の濃度は、特に限定されず、適宜設定される。アンダーコーティング組成物中のマトリックス樹脂微粒子の濃度は、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。マトリックス樹脂微粒子の濃度が前記下限値以上であれば、アンダーコート層の非浸透性記録媒体への定着性がより良好になり、一方、前記上限値以下であれば、非浸透性記録媒体の表面にアンダーコーティング組成物を塗布しにくくなることを防げる。
本実施形態のアンダーコーティング組成物において、孔質樹脂微粒子は上述の水に分散している。
本実施形態の孔質樹脂微粒子は、多孔質であってもよく、少孔質であってもよい。孔質樹脂微粒子としては、樹脂微粒子の内部に中空構造を有する中空樹脂微粒子、樹脂微粒子の内部に細孔を有する多孔質樹脂微粒子、又は、樹脂微粒子の内部に中空構造を有し、かつ、樹脂微粒子表面から該中空構造に通じる細孔を有する中空多孔質樹脂微粒子が挙げられる。
本実施形態の孔質樹脂微粒子は、多孔質であってもよく、少孔質であってもよい。孔質樹脂微粒子としては、樹脂微粒子の内部に中空構造を有する中空樹脂微粒子、樹脂微粒子の内部に細孔を有する多孔質樹脂微粒子、又は、樹脂微粒子の内部に中空構造を有し、かつ、樹脂微粒子表面から該中空構造に通じる細孔を有する中空多孔質樹脂微粒子が挙げられる。
本実施形態において、例えば、アンダーコーティング組成物により非浸透性記録媒体の表面にアンダーコート層が形成された記録媒体上にインクジェット印刷した場合、インク中の溶媒又は分散媒は、インク中の顔料等の固形分と分離され、中空構造内、細孔内へと素早く吸収される。これにより、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上で素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間が少なくなるため、隣接するドットがつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分が均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラが生じにくくなる。
以上により、ビーディングが低減され、印刷の画質が向上する。
以上により、ビーディングが低減され、印刷の画質が向上する。
孔質樹脂微粒子は、中空樹脂微粒子及び中空多孔質樹脂微粒子であることが好ましく、中空多孔質樹脂微粒子であることがより好ましい。孔質樹脂微粒子は、中空構造を有すれば、インク中の溶媒又は分散媒の吸収量がより高くなり、インク中の溶媒又は分散媒の中空構造内、細孔内への吸収速度がより速くなる。
したがって、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上でより素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間がより短くなるため、隣接するドットがよりつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分がより均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラがより生じにくくなる。
以上により、ビーディングがさらに低減され、印刷の画質がさらに向上する。
したがって、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上でより素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間がより短くなるため、隣接するドットがよりつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分がより均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラがより生じにくくなる。
以上により、ビーディングがさらに低減され、印刷の画質がさらに向上する。
孔質樹脂微粒子の樹脂成分としては、スチレン樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メラミン樹脂、ナイロン樹脂等が挙げられる。中でも、本実施形態による効果をより向上させる観点から、スチレンとアクリル酸との共重合体が好ましい。
孔質樹脂微粒子の樹脂成分は、1種のみでもよく、2種以上を組合せてもよい。
孔質樹脂微粒子の樹脂成分は、1種のみでもよく、2種以上を組合せてもよい。
孔質樹脂微粒子の融点は、100〜300℃であることが好ましい。前記孔質樹脂微粒子の融点が前記範囲内であれば、インク中の溶媒又は分散媒のアンダーコート層への吸収性がより安定する。
孔質樹脂微粒子の体積平均粒子径は、0.1〜3μmが好ましく、0.3〜1μmがより好ましい。孔質樹脂微粒子の体積平均粒子径が前記下限値以上であれば、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層により素早く吸収されやすくなり、一方、前記上限値以下であれば、アンダーコート層の光沢性が良好になる。
孔質樹脂微粒子において、樹脂部分の容積に対する中空構造内部及び細孔内部の容積の割合は、40〜60%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上であれば、インクを記録媒体上に乗せた時、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層により素早く吸収されやすくなり、一方、前記上限値以下であれば、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層に吸収される際、インク中の溶媒又は分散媒が、インク中の顔料等の固形分と分離されやすくなる。
細孔の数は、特に限定されず、アンダーコート層が形成された後、層の表面側に開口する細孔が存在するように設定されることが好ましい。
細孔径は、特に限定されず、インクに含ませる顔料の粒径よりも小さいことが好ましい。
細孔の深さは、特に限定されない。孔質樹脂微粒子が内部に中空構造を有しない場合、細孔は孔質樹脂微粒子の表面から中心部まで達していることが好ましい。孔質樹脂微粒子が内部に中空構造を有する場合、細孔は孔質樹脂微粒子の表面から前記中空構造まで達していることが好ましい。
孔質樹脂微粒子の体積平均粒子径は、0.1〜3μmが好ましく、0.3〜1μmがより好ましい。孔質樹脂微粒子の体積平均粒子径が前記下限値以上であれば、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層により素早く吸収されやすくなり、一方、前記上限値以下であれば、アンダーコート層の光沢性が良好になる。
孔質樹脂微粒子において、樹脂部分の容積に対する中空構造内部及び細孔内部の容積の割合は、40〜60%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上であれば、インクを記録媒体上に乗せた時、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層により素早く吸収されやすくなり、一方、前記上限値以下であれば、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層に吸収される際、インク中の溶媒又は分散媒が、インク中の顔料等の固形分と分離されやすくなる。
細孔の数は、特に限定されず、アンダーコート層が形成された後、層の表面側に開口する細孔が存在するように設定されることが好ましい。
細孔径は、特に限定されず、インクに含ませる顔料の粒径よりも小さいことが好ましい。
細孔の深さは、特に限定されない。孔質樹脂微粒子が内部に中空構造を有しない場合、細孔は孔質樹脂微粒子の表面から中心部まで達していることが好ましい。孔質樹脂微粒子が内部に中空構造を有する場合、細孔は孔質樹脂微粒子の表面から前記中空構造まで達していることが好ましい。
アンダーコーティング組成物中の孔質樹脂微粒子の濃度は、適宜設定される。アンダーコーティング組成物中の孔質樹脂微粒子の濃度は、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。孔質樹脂微粒子の濃度が前記下限値以上であれば、インク中の溶媒又は分散媒がアンダーコート層により素早く吸収されやすくなり、一方、前記上限値以下であれば、非浸透性記録媒体の表面にアンダーコーティング組成物を塗布しにくくなることを防げ、さらに、アンダーコート層と非浸透性記録媒体との密着性が向上する。
本実施形態の2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール(以下、「TDD」と称する。)は、濡れ剤である。すなわち、孔質樹脂微粒子の細孔内面の濡れ性を向上させる。孔質樹脂微粒子が中空構造を有する場合には、TDDは、細孔内面や中空構造内面の濡れ性を向上させる。
TDDによって孔質樹脂微粒子の細孔内面や中空構造内面の濡れ性が向上することにより、インク中の溶媒又は分散媒が孔質樹脂微粒子に素早く吸収される。これにより、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上で素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間が少なくなるため、隣接するドットがつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分が均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラが生じにくくなる。
以上により、ビーディングが低減され、印刷の画質が向上する。
TDDによって孔質樹脂微粒子の細孔内面や中空構造内面の濡れ性が向上することにより、インク中の溶媒又は分散媒が孔質樹脂微粒子に素早く吸収される。これにより、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上で素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間が少なくなるため、隣接するドットがつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分が均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラが生じにくくなる。
以上により、ビーディングが低減され、印刷の画質が向上する。
アンダーコーティング組成物中のTDDの濃度は、0.1〜5質量%が好ましく、0.3〜3質量%がより好ましい。前記範囲内であれば、孔質樹脂微粒子の細孔内面や中空構造内面の濡れ性がさらに向上する。
本実施形態の多価金属塩は、インクジェット印刷した際に、インクの滲みやカラーブリードを抑制する作用を有する。前記作用により、印刷の画質が向上する。
多価金属塩に含有される金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、及びBa2+等の2価イオン、Al3+、及びFe3+等の3価イオンが挙げられる。中でも、水への溶解安定性が高いことから、Ca2+が好ましい。
Ca2+を含有する多価金属塩の中では、乳酸カルシウムが好ましい。
アンダーコーティング組成物中の多価金属塩の濃度は、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。前記範囲内であれば、インクの滲みやカラーブリードがより充分に抑えられる。
多価金属塩に含有される金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、及びBa2+等の2価イオン、Al3+、及びFe3+等の3価イオンが挙げられる。中でも、水への溶解安定性が高いことから、Ca2+が好ましい。
Ca2+を含有する多価金属塩の中では、乳酸カルシウムが好ましい。
アンダーコーティング組成物中の多価金属塩の濃度は、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。前記範囲内であれば、インクの滲みやカラーブリードがより充分に抑えられる。
本実施形態のアンダーコーティング組成物は、上述の水、マトリックス樹脂微粒子、孔質樹脂微粒子、TDD、多価金属塩以外に、表面張力調整剤、水溶性有機溶媒、浸透剤を含むことが好ましい。
表面張力調整剤は、孔質樹脂微粒子の細孔内面や中空構造内面の濡れ性を、さらに向上させることができ、インク中の溶媒又は分散媒が孔質樹脂微粒子により浸透しやすくする。
また、表面張力調整剤は、本実施形態のアンダーコーティング組成物を塗布した記録媒体が、インクジェット印刷用である場合にも、バーコーターにより印刷される場合にも、有効である。しかし、インクジェット印刷により吐出されたインクがアンダーコート層上で広がることが抑えられ、ビーディングの発生が抑えられることから、表面張力調整剤は、記録媒体がインクジェット印刷用である場合に特に有効である。
表面張力調整剤は、界面活性剤が好ましい。界面活性剤の中でも、陰イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好ましい。
陰イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレングリコール類等が挙げられる。
また、表面張力調整剤は、本実施形態のアンダーコーティング組成物を塗布した記録媒体が、インクジェット印刷用である場合にも、バーコーターにより印刷される場合にも、有効である。しかし、インクジェット印刷により吐出されたインクがアンダーコート層上で広がることが抑えられ、ビーディングの発生が抑えられることから、表面張力調整剤は、記録媒体がインクジェット印刷用である場合に特に有効である。
表面張力調整剤は、界面活性剤が好ましい。界面活性剤の中でも、陰イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好ましい。
陰イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレングリコール類等が挙げられる。
アンダーコーティング組成物中の表面張力調整剤の濃度は、0.5〜3質量%が好ましい。前記範囲内であれば、孔質樹脂微粒子の細孔内面や中空構造内面の濡れ性がより向上し、インク中の溶媒又は分散媒が孔質樹脂微粒子により素早く吸収される。これにより、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上でより素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間がより少なくなるため、隣接するドットがよりつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分がより均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラがより生じにくくなる。また、インクジェット印刷用の記録媒体に用いた場合、前記範囲内であれば、吐出されたインクがアンダーコート層上で広がることがより抑えられ、ビーディングの発生がより抑えられる。
以上により、ビーディングがより低減され、印刷の画質がより向上する。
以上により、ビーディングがより低減され、印刷の画質がより向上する。
水溶性有機溶媒は、アンダーコーティング組成物の乾燥を防止する湿潤剤としての機能を有する。
水溶性有機溶媒としては、例えば、多価アルコール、含窒素複素環化合物、アミン類、及び含硫黄化合物等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、及び3−メチル−1,3,5−ペンタントリオール等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、及びε−カプロラクタム等が挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、及びトリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及びチオジエタノール等が挙げられる。
多価アルコール、含窒素複素環化合物、アミン類及び含硫黄化合物以外の水溶性有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。
水溶性有機溶媒としては、例えば、多価アルコール、含窒素複素環化合物、アミン類、及び含硫黄化合物等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、及び3−メチル−1,3,5−ペンタントリオール等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、及びε−カプロラクタム等が挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、及びトリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及びチオジエタノール等が挙げられる。
多価アルコール、含窒素複素環化合物、アミン類及び含硫黄化合物以外の水溶性有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。
これらの水溶性有機溶媒の中でも、保水性がより高く、しかも沸点が高く揮発しにくい点から、グリセリンが好ましい。
アンダーコーティング組成物における水溶性有機溶媒は、1種のみでもよく、2種以上を組合せてもよい。
また、水溶性有機溶媒による湿潤効果をさらに向上させるため、尿素、チオ尿素、及びエチレン尿素等の固体湿潤剤が併用されてもよい。
アンダーコーティング組成物における水溶性有機溶媒は、1種のみでもよく、2種以上を組合せてもよい。
また、水溶性有機溶媒による湿潤効果をさらに向上させるため、尿素、チオ尿素、及びエチレン尿素等の固体湿潤剤が併用されてもよい。
アンダーコーティング組成物中の水溶性有機溶媒の濃度は、1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。前記範囲内であれば、湿潤剤としての機能が充分に発揮される。
水溶性有機溶媒としてグリセリンが用いられる場合には、水溶性有機溶媒中のグリセリンの割合は50質量%以上であることが好ましい。
水溶性有機溶媒としてグリセリンが用いられる場合には、水溶性有機溶媒中のグリセリンの割合は50質量%以上であることが好ましい。
浸透剤は、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールが好ましい。3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールは、TDDが孔質樹脂微粒子の細孔内や中空構造内に浸透するのを促進する作用を有する。前記作用により、孔質樹脂微粒子の細孔内面や中空構造内面の濡れ性がより向上し、インク中の溶媒又は分散媒が孔質樹脂微粒子により素早く吸収される。これにより、インク中の顔料等の固形分がアンダーコート層上でより素早く乾燥し、インクが記録媒体上で液状のままでいる時間がより少なくなるため、隣接するドットがよりつながりにくくなる。さらに、同様の理由から、ドット内の固形分がより均一に乾燥しやすくなるため、ドット内にムラがより生じにくくなる。以上により、ビーディングがより低減され、印刷の画質がより向上する。
本実施形態のアンダーコーティング組成物は、上述した水、マトリックス樹脂微粒子、孔質樹脂微粒子、TDD、多価金属塩、表面張力調整剤、水溶性有機溶媒、及び浸透剤以外に、その他の添加剤を含んでいてもよい。
その他の添加剤としては、無機充填剤、pH調整剤、防腐・防かび剤等が挙げられる。
無機充填剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。
防腐・防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。
その他の添加剤としては、無機充填剤、pH調整剤、防腐・防かび剤等が挙げられる。
無機充填剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。
防腐・防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。
本実施形態のアンダーコーティング組成物の製造方法は、各成分を適宜混合することにより行われる。例えば、まず、容器に、水を適量用意する。次いで、該水を撹拌しながら他の成分を添加する。
マトリックス樹脂微粒子及び孔質樹脂微粒子は、水に添加され撹拌されると、分散してエマルションを形成する。
撹拌は、一般に用いられる撹拌方法、例えば、スターラーを用いる方法により行われる。
撹拌強度は、水に他の成分を迅速かつ充分に分散でき、容器から液体があふれず、液体に泡が立たない程度の範囲内で、適宜調整される。
撹拌時間は、前記撹拌強度において、水に他の成分を充分に分散できる範囲で適宜設定される。
撹拌により得た分散液は、フィルタにより、巨大粒子やゴミ等の不純物をろ過してもよい。フィルタのポアサイズは、3〜10μmであることが好ましい。
マトリックス樹脂微粒子及び孔質樹脂微粒子は、水に添加され撹拌されると、分散してエマルションを形成する。
撹拌は、一般に用いられる撹拌方法、例えば、スターラーを用いる方法により行われる。
撹拌強度は、水に他の成分を迅速かつ充分に分散でき、容器から液体があふれず、液体に泡が立たない程度の範囲内で、適宜調整される。
撹拌時間は、前記撹拌強度において、水に他の成分を充分に分散できる範囲で適宜設定される。
撹拌により得た分散液は、フィルタにより、巨大粒子やゴミ等の不純物をろ過してもよい。フィルタのポアサイズは、3〜10μmであることが好ましい。
本実施形態の水性インク用記録媒体は、非浸透性記録媒体の表面にアンダーコート層が形成されたものである。前記アンダーコート層は、バインダー樹脂と、孔質樹脂微粒子と、TDDと、多価金属塩とを含む。前記バインダー樹脂は、前記非浸透性記録媒体に前記アンダーコート層を定着させる役割を持つ。
水性インク用記録媒体において、前記孔質樹脂微粒子は、バインダー樹脂と、TDDと、多価金属塩との混合物中に分散している。
水性インク用記録媒体において、TDDは、前記混合物中に混在する他、孔質樹脂微粒子の細孔内部や中空構造内部に浸透し、さらに、細孔内面や中空構造内面に付着することにより、前記細孔内面や中空構造内面の濡れ性を向上させている。
水性インク用記録媒体は、本実施形態による効果がより享受しやすい点から、インクジェット印刷用記録媒体であることが好ましい。
水性インク用記録媒体において、前記孔質樹脂微粒子は、バインダー樹脂と、TDDと、多価金属塩との混合物中に分散している。
水性インク用記録媒体において、TDDは、前記混合物中に混在する他、孔質樹脂微粒子の細孔内部や中空構造内部に浸透し、さらに、細孔内面や中空構造内面に付着することにより、前記細孔内面や中空構造内面の濡れ性を向上させている。
水性インク用記録媒体は、本実施形態による効果がより享受しやすい点から、インクジェット印刷用記録媒体であることが好ましい。
本実施形態において、前記アンダーコート層は、上述のアンダーコーティング組成物を非浸透性記録媒体に塗布し、乾燥することにより形成される。
本実施形態のアンダーコーティング組成物が非浸透性記録媒体の表面に塗布され、乾燥されると、アンダーコーティング組成物中のマトリックス樹脂微粒子はバインダー樹脂になる。
塗布方法は、特に限定されず、公知の塗布方法でよい。塗布方法としては、例えば、バーコーターを用いて塗布する方法等が挙げられる。
乾燥方法は、特に限定されず、自然乾燥であってもよく、加熱乾燥であってもよい。前記マトリックス樹脂粒子を溶融させて、バインダー樹脂としての機能を発揮しやすくする点から、乾燥方法は加熱乾燥であることが好ましい。加熱乾燥する場合には、ドライヤー等の公知の加熱器が適宜用いられる。
本実施形態のアンダーコーティング組成物が非浸透性記録媒体の表面に塗布され、乾燥されると、アンダーコーティング組成物中のマトリックス樹脂微粒子はバインダー樹脂になる。
塗布方法は、特に限定されず、公知の塗布方法でよい。塗布方法としては、例えば、バーコーターを用いて塗布する方法等が挙げられる。
乾燥方法は、特に限定されず、自然乾燥であってもよく、加熱乾燥であってもよい。前記マトリックス樹脂粒子を溶融させて、バインダー樹脂としての機能を発揮しやすくする点から、乾燥方法は加熱乾燥であることが好ましい。加熱乾燥する場合には、ドライヤー等の公知の加熱器が適宜用いられる。
以上説明したように、本実施形態によれば、アンダーコーティング組成物が、水と、マトリックス樹脂微粒子と、孔質樹脂微粒子と、TDDと、多価金属塩とを持つことにより、インクの乾燥時間を短縮し、ビーディングを低減し、印刷の画質を向上させ、かつ、インクの密着性を向上させることができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、アンダーコーティング組成物が、水と、マトリックス樹脂微粒子と、孔質樹脂微粒子と、TDDと、多価金属塩とを持つことにより、TDDによって濡れ性が向上して孔質樹脂微粒子に、インク中の溶媒又は分散媒が素早く吸収されるため、アンダーコート層がない場合に比べて、インクの乾燥時間を短縮できる。また、同様のメカニズムにより、ビーディングが低減され、印刷の画質が向上する。
また、印刷後インクが乾燥すると、インク中の顔料等の固形分が、記録媒体上に密着する。通常、前記固形分は、非浸透記録媒体表面への密着性が低く、印刷が剥れたり、傷ついたりしやすい。本実施形態においては、前記固形分の、水性インク用記録媒体のアンダーコート層への密着性が、非浸透性記録媒体表面に比べて高い。したがって、本実施形態の水性インク用記録媒体を用いれば、印刷が剥れたり、傷ついたりしにくい。
また、印刷後インクが乾燥すると、インク中の顔料等の固形分が、記録媒体上に密着する。通常、前記固形分は、非浸透記録媒体表面への密着性が低く、印刷が剥れたり、傷ついたりしやすい。本実施形態においては、前記固形分の、水性インク用記録媒体のアンダーコート層への密着性が、非浸透性記録媒体表面に比べて高い。したがって、本実施形態の水性インク用記録媒体を用いれば、印刷が剥れたり、傷ついたりしにくい。
以下の実施例は、本実施形態の一例を説明したものである。しかし、本実施形態は、本実施例に限定して解釈されない。
(実施例1〜6)
以下、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物の製造方法について説明する。
原料は以下のものを用いた。
マトリックス樹脂微粒子A:スチレン−アクリル酸共重合体(日本合成化学社製「モビニール745」)
マトリックス樹脂微粒子B:アクリル酸エステル共重合体(日信化学工業社製「ビニブラン2684」)
マトリックス樹脂微粒子C:スチレン−マレイン酸共重合体(星光PMC社製「VE−1122」)
マトリックス樹脂微粒子D:コアシェル型(コア部:疎水性アクリル樹脂、シェル部:水性ウレタン)(大成ファインケミカル社製「WEMタイプA」)
マトリックス樹脂微粒子E:コアシェル型(コア部:疎水性アクリル樹脂、シェル部:アクリルグラフト水性ウレタン)(大成ファインケミカル社製「WEMタイプB」)
以下、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物の製造方法について説明する。
原料は以下のものを用いた。
マトリックス樹脂微粒子A:スチレン−アクリル酸共重合体(日本合成化学社製「モビニール745」)
マトリックス樹脂微粒子B:アクリル酸エステル共重合体(日信化学工業社製「ビニブラン2684」)
マトリックス樹脂微粒子C:スチレン−マレイン酸共重合体(星光PMC社製「VE−1122」)
マトリックス樹脂微粒子D:コアシェル型(コア部:疎水性アクリル樹脂、シェル部:水性ウレタン)(大成ファインケミカル社製「WEMタイプA」)
マトリックス樹脂微粒子E:コアシェル型(コア部:疎水性アクリル樹脂、シェル部:アクリルグラフト水性ウレタン)(大成ファインケミカル社製「WEMタイプB」)
孔質樹脂微粒子F:スチレン−アクリル酸共重合体(R社製「タイプU」、体積平均粒子径0.5μm)
孔質樹脂微粒子G:スチレン−アクリル酸共重合体(日本ゼオン社製「MH8101」、体積平均粒子径1.0μm)
孔質樹脂微粒子H:スチレン−アクリル酸共重合体(日本ゼオン社製「PTT8374」、体積平均粒子径1.1μm)
孔質樹脂微粒子G:スチレン−アクリル酸共重合体(日本ゼオン社製「MH8101」、体積平均粒子径1.0μm)
孔質樹脂微粒子H:スチレン−アクリル酸共重合体(日本ゼオン社製「PTT8374」、体積平均粒子径1.1μm)
TDD(エアープロダクツアンドケミカルズ社製)
ノニオン系界面活性剤:NIKKOL−BT7(日光ケミカルズ社製)
乳酸カルシウム(武蔵野化学研究所社製)
MMB:3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(クラレ社製)
防腐・防かび剤:プロキセルXL−2(アーチケミカルズ社製)
ノニオン系界面活性剤:NIKKOL−BT7(日光ケミカルズ社製)
乳酸カルシウム(武蔵野化学研究所社製)
MMB:3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(クラレ社製)
防腐・防かび剤:プロキセルXL−2(アーチケミカルズ社製)
プロピレングリコール(旭硝子社製)
ジプロピレングリコール(旭硝子社製)
トリエチレングリコール(丸善石油化学社製)
ポリエチレングリコール#200(三洋化成工業社製)
ポリエチレングリコール#400(三洋化成工業社製)
グリセリン(阪本薬品工業社製)
ジプロピレングリコール(旭硝子社製)
トリエチレングリコール(丸善石油化学社製)
ポリエチレングリコール#200(三洋化成工業社製)
ポリエチレングリコール#400(三洋化成工業社製)
グリセリン(阪本薬品工業社製)
まず、下記表1に示す配合割合で、純水に、他の成分を添加しスターラーで1時間撹拌し、分散液を得た。次いで、分散液をポアサイズが1μmのフィルタでろ過し、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物がそれぞれ製造された。
次に、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物を用いて、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層を形成する方法について説明する。
非浸透性記録媒体には、以下の材質の汎用品が用いられた。
ポリ塩化ビニル(塩ビ)
ポリプロピレン(PP)
ポリエチレンテレフタレート(PET)
銅
ステンレス
ガラス
非浸透性記録媒体には、以下の材質の汎用品が用いられた。
ポリ塩化ビニル(塩ビ)
ポリプロピレン(PP)
ポリエチレンテレフタレート(PET)
銅
ステンレス
ガラス
実施例1〜6のアンダーコーティング組成物が、表1に示す材質の板に約4g/m2の量で塗布された。塗布されたアンダーコーティング組成物は、ドライヤーによって加熱乾燥された。
以上により、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物を用いてアンダーコート層が形成された非浸透性記録媒体が製造された。
以上により、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物を用いてアンダーコート層が形成された非浸透性記録媒体が製造された。
次に、前記アンダーコート層が形成された非浸透性記録媒体の評価について説明する。
まず、ビーズミルのシリンダーに、純水の70質量%、カーボンブラックの25質量%、ポリオキシエチレン陰イオン界面活性剤の5質量%が加えられた。次いで、ジルコニアビーズにより、前記純水中に、前記カーボンブラック及び前記ポリオキシエチレン陰イオン界面活性剤が分散された。充分に分散された後、分散液から前記ジルコニアビーズが取除かれた。遠心分離とポアサイズが1μmのフィルタによるろ過により、分散液から粗大粒子が取除かれた。以上により、黒分散液が作製された。
まず、ビーズミルのシリンダーに、純水の70質量%、カーボンブラックの25質量%、ポリオキシエチレン陰イオン界面活性剤の5質量%が加えられた。次いで、ジルコニアビーズにより、前記純水中に、前記カーボンブラック及び前記ポリオキシエチレン陰イオン界面活性剤が分散された。充分に分散された後、分散液から前記ジルコニアビーズが取除かれた。遠心分離とポアサイズが1μmのフィルタによるろ過により、分散液から粗大粒子が取除かれた。以上により、黒分散液が作製された。
次いで、前記黒分散液の20質量%、マトリックス樹脂微粒子Aの20質量%、グリセリンの10質量%、TDDの1質量%、NIKKOL−BT7の1質量%、MMBの1質量%、プロキセルXL−2の0.2質量%、純水の46.8質量%が混合された。以上により、黒インクが作製された。
次いで、実施例1〜6のアンダーコーティング組成物を用いて非浸透性記録媒体上に形成されたアンダーコート層上に、前記黒インクがインクジェット印刷された。印刷は、東芝テックピエゾヘッド(600dpi)を搭載したインクジェット記録装置を用いて、10mm×10mmの領域に100%デューティで行われた。印刷された黒インクは、非浸透性記録媒体の表面をドライヤーにより50℃で10秒間処理することにより、乾燥された。
印刷した画像の濃度(OD値)は、分光濃度計(X−Rite社製「X−Rite」)により測定された。
印刷した画像のビーディングの評価は、目視により、以下の基準で行われた。
◎:ビーディングがまったく発生しなかった。
○:数か所のビーディングが発生した。
△:10か所以上のビーディングが発生した。
×:ビーディングが全面に発生した。
◎:ビーディングがまったく発生しなかった。
○:数か所のビーディングが発生した。
△:10か所以上のビーディングが発生した。
×:ビーディングが全面に発生した。
記録媒体に対するインクの密着性の評価は、以下のように行われた。
粘着テープ(住友3M社製「Scotchメンディングテープ」))を印刷面に貼り、指で3回擦った後に、前記粘着テープを引き剥がした。前記粘着テープを引き剥がした部分の印刷面が、目視により、以下の基準で評価された。
○:非浸透性記録媒体からインクがまったく剥離しなかった。
△:非浸透性記録媒体からインクが一部剥離した。
×:非浸透性記録媒体からインクが大きく剥離した。
下記表2に、実施例1〜6における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、実施例1〜6における画像濃度は1.85以上であり、良好であった。
また、実施例1〜6におけるビーディングの評価は○以上であり、良好であった。
また、実施例1〜6における密着性の評価は○であり、良好であった。
特に、MMBを含ませた実施例5,6における画像濃度は2.21以上であり、画質に優れていた。また、実施例5,6におけるビーディングの評価は◎であり、ビーディングの低減に優れていた。
粘着テープ(住友3M社製「Scotchメンディングテープ」))を印刷面に貼り、指で3回擦った後に、前記粘着テープを引き剥がした。前記粘着テープを引き剥がした部分の印刷面が、目視により、以下の基準で評価された。
○:非浸透性記録媒体からインクがまったく剥離しなかった。
△:非浸透性記録媒体からインクが一部剥離した。
×:非浸透性記録媒体からインクが大きく剥離した。
下記表2に、実施例1〜6における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、実施例1〜6における画像濃度は1.85以上であり、良好であった。
また、実施例1〜6におけるビーディングの評価は○以上であり、良好であった。
また、実施例1〜6における密着性の評価は○であり、良好であった。
特に、MMBを含ませた実施例5,6における画像濃度は2.21以上であり、画質に優れていた。また、実施例5,6におけるビーディングの評価は◎であり、ビーディングの低減に優れていた。
(比較例1〜6)
比較例1〜6においては、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層を形成しない以外、実施例1〜6と同様に、評価が行われた。
表2に、比較例1〜6における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。なお、比較例1,2においては、ビーディングが発生しすぎ、さらに、インクの密着性が不良であったため、画像濃度を測定しなかった。
その結果、比較例3〜6における画像濃度は1.75以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例1〜6におけるビーディングの評価は△以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例1〜6における密着性の評価は△以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
特に、比較例1,2におけるビーディングの評価は×であった。また、比較例1,2における密着性の評価は×であった。すなわち、比較例1,2は、ビーディング、密着性において、実施例1〜6に比べ非常に劣っていた。
比較例1〜6においては、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層を形成しない以外、実施例1〜6と同様に、評価が行われた。
表2に、比較例1〜6における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。なお、比較例1,2においては、ビーディングが発生しすぎ、さらに、インクの密着性が不良であったため、画像濃度を測定しなかった。
その結果、比較例3〜6における画像濃度は1.75以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例1〜6におけるビーディングの評価は△以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例1〜6における密着性の評価は△以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
特に、比較例1,2におけるビーディングの評価は×であった。また、比較例1,2における密着性の評価は×であった。すなわち、比較例1,2は、ビーディング、密着性において、実施例1〜6に比べ非常に劣っていた。
(比較例7〜12)
比較例7〜12においては、多孔質微粒子を加えない以外、実施例1〜6と同様に、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層が形成され、そして、評価が行われた。
下記表3に、比較例7〜12における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、比較例7〜12における画像濃度は1.63以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例7〜12におけるビーディングの評価は×であり、実施例1〜6に比べ非常に劣っていた。
また、比較例7〜12における密着性の評価は△であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
比較例7〜12においては、多孔質微粒子を加えない以外、実施例1〜6と同様に、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層が形成され、そして、評価が行われた。
下記表3に、比較例7〜12における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、比較例7〜12における画像濃度は1.63以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例7〜12におけるビーディングの評価は×であり、実施例1〜6に比べ非常に劣っていた。
また、比較例7〜12における密着性の評価は△であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
(比較例13〜18)
比較例13〜18においては、TDDを加えない以外、実施例1〜6と同様に、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層が形成され、そして、評価が行われた。
表3に、比較例13〜18における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、比較例13〜18における画像濃度は1.62以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例13〜18におけるビーディングの評価は△であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例13〜18における密着性の評価は△であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
比較例13〜18においては、TDDを加えない以外、実施例1〜6と同様に、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層が形成され、そして、評価が行われた。
表3に、比較例13〜18における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、比較例13〜18における画像濃度は1.62以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例13〜18におけるビーディングの評価は△であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
また、比較例13〜18における密着性の評価は△であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
(比較例19〜24)
比較例19〜24においては、多価金属塩を加えない以外、実施例1〜6と同様に、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層が形成され、そして、評価が行われた。
表3に、比較例19〜24における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、比較例19〜24におけるビーディングの評価は○であり、良好であった。
また、比較例19〜24における密着性の評価は○であり、良好であった。
しかし、比較例19〜24における画像濃度は1.58以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
比較例19〜24においては、多価金属塩を加えない以外、実施例1〜6と同様に、非浸透性記録媒体上にアンダーコート層が形成され、そして、評価が行われた。
表3に、比較例19〜24における画像濃度、ビーディング、密着性の評価結果が示される。
その結果、比較例19〜24におけるビーディングの評価は○であり、良好であった。
また、比較例19〜24における密着性の評価は○であり、良好であった。
しかし、比較例19〜24における画像濃度は1.58以下であり、実施例1〜6に比べ劣っていた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Claims (6)
- 水と、マトリックス樹脂微粒子と、孔質樹脂微粒子と、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールと、多価金属塩とを含む、非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物。
- さらに、表面張力調整剤を含む、請求項1に記載の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物。
- さらに、水溶性有機溶媒を含む、請求項1又は2に記載の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物。
- 前記孔質樹脂微粒子はスチレン樹脂とアクリル樹脂の共重合体からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物。
- さらに、浸透剤としての3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物。
- 非浸透性記録媒体の表面にアンダーコート層が形成された水性インク用記録媒体であって、
前記アンダーコート層は、バインダー樹脂と、孔質樹脂微粒子と、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールと、多価金属塩とを含む、水性インク用記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014069823A JP2015189187A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 非浸透性記録媒体用のアンダーコーティング組成物及び水性インク用記録媒体 |
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