JP2002036718A - 記録媒体 - Google Patents
記録媒体Info
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- JP2002036718A JP2002036718A JP2000229850A JP2000229850A JP2002036718A JP 2002036718 A JP2002036718 A JP 2002036718A JP 2000229850 A JP2000229850 A JP 2000229850A JP 2000229850 A JP2000229850 A JP 2000229850A JP 2002036718 A JP2002036718 A JP 2002036718A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- hollow particles
- receiving layer
- improver
- ink receiving
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐光性及び耐ガス性に優れ、長期保存が可能
な記録物を提供し得るインクジェット記録方法に好適な
記録媒体を提供すること。 【解決手段】 本発明の記録媒体は、基材上にインク受
容層を設けてなる記録媒体において、前記インク受容層
に、耐光性向上剤を内包した中空粒子及び/又は耐ガス
性向上剤を内包した中空粒子を含有させたことを特徴と
する。
な記録物を提供し得るインクジェット記録方法に好適な
記録媒体を提供すること。 【解決手段】 本発明の記録媒体は、基材上にインク受
容層を設けてなる記録媒体において、前記インク受容層
に、耐光性向上剤を内包した中空粒子及び/又は耐ガス
性向上剤を内包した中空粒子を含有させたことを特徴と
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐光性及び耐ガス
性に優れ、長期保存が可能な記録物を提供し得る記録媒
体、特にインクジェット記録方法に適した記録媒体に関
する。
性に優れ、長期保存が可能な記録物を提供し得る記録媒
体、特にインクジェット記録方法に適した記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年の
インクジェット記録技術の革新的な進歩により、インク
ジェット記録により記録媒体に出力される画像は高品位
化しており、銀塩写真に匹敵する高画質の画像の出力が
可能となっている。しかし、高画質の画像の出力に用い
られる色材である染料は、紫外光、可視光等の光やオゾ
ン、NOX、SOX、H2S等の酸化性ガスにより劣化し
易い、即ち、耐候性(耐光性及び耐ガス性)に劣るとい
う欠点を有する。このため、染料インクを用いて、記録
媒体に文字及び/又は画像をインクジェット記録された
記録物は、耐光性及び耐ガス性に劣り、強い光が当たる
ような環境においては勿論のこと、室内等の強い光が殆
ど当たらないような環境においても、記録画像の経時的
な変退色が起こる、即ち保存性に劣るという問題があ
り、この点で未だ銀塩写真には及ばない。
インクジェット記録技術の革新的な進歩により、インク
ジェット記録により記録媒体に出力される画像は高品位
化しており、銀塩写真に匹敵する高画質の画像の出力が
可能となっている。しかし、高画質の画像の出力に用い
られる色材である染料は、紫外光、可視光等の光やオゾ
ン、NOX、SOX、H2S等の酸化性ガスにより劣化し
易い、即ち、耐候性(耐光性及び耐ガス性)に劣るとい
う欠点を有する。このため、染料インクを用いて、記録
媒体に文字及び/又は画像をインクジェット記録された
記録物は、耐光性及び耐ガス性に劣り、強い光が当たる
ような環境においては勿論のこと、室内等の強い光が殆
ど当たらないような環境においても、記録画像の経時的
な変退色が起こる、即ち保存性に劣るという問題があ
り、この点で未だ銀塩写真には及ばない。
【0003】また、インクジェット記録用の記録媒体
(インクジェット記録媒体)としては、非晶質シリカ等
の微小な多孔質材料を含有するインク受容層を有する、
いわゆる吸収型が主流であり、画像の高画質化追究のた
め、多孔質顔料として、更に微小化したものが用いられ
る傾向にある。しかし、多孔質顔料を更に微小化する
と、それに比例して比表面積が大きくなるため、インク
受容層中の多孔質顔料と外気との接触性が高まり、その
結果、前記記録物の耐ガス性が低下して、保存性が悪化
するおそれがある。
(インクジェット記録媒体)としては、非晶質シリカ等
の微小な多孔質材料を含有するインク受容層を有する、
いわゆる吸収型が主流であり、画像の高画質化追究のた
め、多孔質顔料として、更に微小化したものが用いられ
る傾向にある。しかし、多孔質顔料を更に微小化する
と、それに比例して比表面積が大きくなるため、インク
受容層中の多孔質顔料と外気との接触性が高まり、その
結果、前記記録物の耐ガス性が低下して、保存性が悪化
するおそれがある。
【0004】前記記録物の保存性の問題を解決すべく、
従来から、インクジェット記録媒体に、耐光性向上剤や
耐ガス性向上剤等の耐候性向上剤をそのまま含有させる
方法が行われている。しかし、この方法では、耐候性向
上剤がインクジェット記録媒体の黄変を引き起こした
り、耐候性向上剤が経時により変色、分解したりするこ
とがあった。また、耐候性向上剤の多くは油溶性で水に
不溶又は難溶であるため、耐候性向上剤をインク受容層
に含有させる場合には、該インク受容層の構成成分を含
有する水系塗工液との相溶性等を十分に考慮して耐候性
向上剤を選択しなければならず、耐候性向上剤の選択の
幅やその含有量が著しく制限されるという問題があっ
た。更に、油溶性の耐候性向上剤を含有させたインクジ
ェット記録媒体は、特に水系インクの吸収性が悪く、イ
ンク吸収ムラ等の印字品質の低下が生じるおそれがあっ
た。
従来から、インクジェット記録媒体に、耐光性向上剤や
耐ガス性向上剤等の耐候性向上剤をそのまま含有させる
方法が行われている。しかし、この方法では、耐候性向
上剤がインクジェット記録媒体の黄変を引き起こした
り、耐候性向上剤が経時により変色、分解したりするこ
とがあった。また、耐候性向上剤の多くは油溶性で水に
不溶又は難溶であるため、耐候性向上剤をインク受容層
に含有させる場合には、該インク受容層の構成成分を含
有する水系塗工液との相溶性等を十分に考慮して耐候性
向上剤を選択しなければならず、耐候性向上剤の選択の
幅やその含有量が著しく制限されるという問題があっ
た。更に、油溶性の耐候性向上剤を含有させたインクジ
ェット記録媒体は、特に水系インクの吸収性が悪く、イ
ンク吸収ムラ等の印字品質の低下が生じるおそれがあっ
た。
【0005】一方、感圧記録用の記録媒体として、従来
から、基材上に「発色剤又は顕色剤を内包したマイクロ
カプセルを含有する塗工層」(以下、感圧記録層とい
う)が設けられた記録媒体が用いられている。該記録媒
体は、筆圧やプリンター等の圧力により該マイクロカプ
セルが破壊され、内包されている油状の発色剤(又は顕
色剤)が、顕色剤層(又は発色剤層)に転移し、顕色剤
(又は発色剤)と反応することによって発色するように
なっている。このような感圧記録用の記録媒体の一種と
して、例えば、特開平8−337044号公報及び特開
平9−71043号公報には、基材上に感圧記録層と共
に、インク受容層が設けられた記録シートが開示されて
いる。しかし、この記録シートは、偽造防止性を付与す
る目的で、感圧記録及びインクジェット記録の2つの記
録方法を併用するようにしたものであり、前述した記録
物の保存性の向上を目的として、マイクロカプセル(中
空粒子)を用いたインクジェット記録媒体は未だ提供さ
れていない。
から、基材上に「発色剤又は顕色剤を内包したマイクロ
カプセルを含有する塗工層」(以下、感圧記録層とい
う)が設けられた記録媒体が用いられている。該記録媒
体は、筆圧やプリンター等の圧力により該マイクロカプ
セルが破壊され、内包されている油状の発色剤(又は顕
色剤)が、顕色剤層(又は発色剤層)に転移し、顕色剤
(又は発色剤)と反応することによって発色するように
なっている。このような感圧記録用の記録媒体の一種と
して、例えば、特開平8−337044号公報及び特開
平9−71043号公報には、基材上に感圧記録層と共
に、インク受容層が設けられた記録シートが開示されて
いる。しかし、この記録シートは、偽造防止性を付与す
る目的で、感圧記録及びインクジェット記録の2つの記
録方法を併用するようにしたものであり、前述した記録
物の保存性の向上を目的として、マイクロカプセル(中
空粒子)を用いたインクジェット記録媒体は未だ提供さ
れていない。
【0006】従って、本発明の目的は、耐光性及び耐ガ
ス性に優れ、記録画像の変退色を起こすおそれがなく、
且つ耐候性向上剤を用いることによる種々の弊害の生じ
ることがなく、長期保存が可能な記録物を提供し得るイ
ンクジェット記録方法に適した記録媒体を提供すること
にある。
ス性に優れ、記録画像の変退色を起こすおそれがなく、
且つ耐候性向上剤を用いることによる種々の弊害の生じ
ることがなく、長期保存が可能な記録物を提供し得るイ
ンクジェット記録方法に適した記録媒体を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく種々検討した結果、耐候性向上剤を、中空
形状のプラスチック粒子の中に内包させて用いることに
より、前述した耐候性向上剤を用いることによる種々の
弊害を起こすことなく、インクジェット記録媒体に優れ
た耐候性を付与できることを知見した。
を達成すべく種々検討した結果、耐候性向上剤を、中空
形状のプラスチック粒子の中に内包させて用いることに
より、前述した耐候性向上剤を用いることによる種々の
弊害を起こすことなく、インクジェット記録媒体に優れ
た耐候性を付与できることを知見した。
【0008】本発明は、前記知見に基づきなされたもの
で、基材上にインク受容層を設けてなる記録媒体におい
て、前記インク受容層に、耐光性向上剤を内包した中空
粒子及び/又は耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含
有させた記録媒体を提供することにより前記目的を達成
したものである。
で、基材上にインク受容層を設けてなる記録媒体におい
て、前記インク受容層に、耐光性向上剤を内包した中空
粒子及び/又は耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含
有させた記録媒体を提供することにより前記目的を達成
したものである。
【0009】また、本発明は、基材上にインク受容層を
設けてなる記録媒体において、前記インク受容層に、耐
光性向上剤及び耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含
有させた記録媒体を提供することにより前記目的を達成
したものである。
設けてなる記録媒体において、前記インク受容層に、耐
光性向上剤及び耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含
有させた記録媒体を提供することにより前記目的を達成
したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕本実施形態1は、
基材上にインク受容層を設けてなり、該インク受容層
が、耐光性向上剤を内包した中空粒子及び/又は耐ガス
性向上剤を内包した中空粒子を含有する本発明の記録媒
体についての実施形態である。
基材上にインク受容層を設けてなり、該インク受容層
が、耐光性向上剤を内包した中空粒子及び/又は耐ガス
性向上剤を内包した中空粒子を含有する本発明の記録媒
体についての実施形態である。
【0011】前記インク受容層に含有される前記中空粒
子は、ほぼ球形の中空形状のプラスチック粒子で、外殻
部と、該外殻部に囲まれた中空部とからなり、該中空部
に耐光性向上剤又は耐ガス性向上剤(以下、これらを総
称して、耐候性向上剤ともいう)が内包される。
子は、ほぼ球形の中空形状のプラスチック粒子で、外殻
部と、該外殻部に囲まれた中空部とからなり、該中空部
に耐光性向上剤又は耐ガス性向上剤(以下、これらを総
称して、耐候性向上剤ともいう)が内包される。
【0012】前記中空粒子(外殻部)の平均粒径(外
径)は、画像解像度の向上及び取扱性の観点から、体積
平均で好ましくは0.2〜20μm、更に好ましくは
0.4〜4μmである。また、前記外殻部は、単層構造
でもよく、2層以上からなる多層構造でもよい。
径)は、画像解像度の向上及び取扱性の観点から、体積
平均で好ましくは0.2〜20μm、更に好ましくは
0.4〜4μmである。また、前記外殻部は、単層構造
でもよく、2層以上からなる多層構造でもよい。
【0013】前記外殻部を形成する樹脂としては、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、あるいはこれらの重合体又は共重合体(アクリ
ル樹脂)、スチレン、ブタジエン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体樹脂、ゼラチン、ポリウレア、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、メ
ラミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール
からなる群から選ばれる1種又は2種以上が用いられ、
特にポリウレタン、アクリル酸又はゼラチンを用いるこ
とが、インク吸収性を低減させない、樹脂自体が黄変し
難い、等の点で好ましい。
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、あるいはこれらの重合体又は共重合体(アクリ
ル樹脂)、スチレン、ブタジエン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体樹脂、ゼラチン、ポリウレア、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、メ
ラミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール
からなる群から選ばれる1種又は2種以上が用いられ、
特にポリウレタン、アクリル酸又はゼラチンを用いるこ
とが、インク吸収性を低減させない、樹脂自体が黄変し
難い、等の点で好ましい。
【0014】前記外殻部を形成する前記樹脂のガラス転
移温度(Tg)は、粒子形状の保持性及び中空化のし易
さ観点から、好ましくは50〜120℃、更に好ましく
は80〜110℃である。Tgは、一般の樹脂について
行われる熱分析等の解析手段を用いて測定することがで
きる。
移温度(Tg)は、粒子形状の保持性及び中空化のし易
さ観点から、好ましくは50〜120℃、更に好ましく
は80〜110℃である。Tgは、一般の樹脂について
行われる熱分析等の解析手段を用いて測定することがで
きる。
【0015】また、前記中空部は、前記中空粒子の10
〜95体積%、特に40〜90体積%を占めることが、
効果の発現と中空粒子の製造し易さの点で好ましい。
〜95体積%、特に40〜90体積%を占めることが、
効果の発現と中空粒子の製造し易さの点で好ましい。
【0016】前記中空粒子に内包される前記耐光性向上
剤としては、紫外光や可視光による記録画像の変退色を
抑制する作用を持つものであればよく、好ましくはヒン
ダードアミン系光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、クエンチャー(消光剤)からなる群から選
ばれる1種又は2種以上が挙げられる。紫外線吸収剤と
しては、例えば、ベンゾフェノン系、サルシレート系、
ベンゾトリアゾール系及びシアノアクリレート系、並び
に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セレン及び酸化セリウム
等の金属酸化物が挙げられる。酸化防止剤としては、フ
ェノール性水酸基を有するもの(例えばヒンダードフェ
ノール)、クロマン系化合物、クラマン系化合物、ハイ
ドロキノン誘導体、ベンゾトリアゾール系化合物(紫外
線吸収能を有しないもの)、スピロインダン系化合物等
が挙げられる。クエンチャーとしては、例えば、ニッケ
ル、コバルト等の無機金属錯体等が挙げられる。これら
のうち、特にHALSやベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤を用いることが好ましい。
剤としては、紫外光や可視光による記録画像の変退色を
抑制する作用を持つものであればよく、好ましくはヒン
ダードアミン系光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、クエンチャー(消光剤)からなる群から選
ばれる1種又は2種以上が挙げられる。紫外線吸収剤と
しては、例えば、ベンゾフェノン系、サルシレート系、
ベンゾトリアゾール系及びシアノアクリレート系、並び
に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セレン及び酸化セリウム
等の金属酸化物が挙げられる。酸化防止剤としては、フ
ェノール性水酸基を有するもの(例えばヒンダードフェ
ノール)、クロマン系化合物、クラマン系化合物、ハイ
ドロキノン誘導体、ベンゾトリアゾール系化合物(紫外
線吸収能を有しないもの)、スピロインダン系化合物等
が挙げられる。クエンチャーとしては、例えば、ニッケ
ル、コバルト等の無機金属錯体等が挙げられる。これら
のうち、特にHALSやベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤を用いることが好ましい。
【0017】また、前記中空粒子に内包される前記耐ガ
ス性向上剤としては、オゾン、NO X、SOX、H2S等
の酸化性ガスによる記録画像の変退色を抑制する作用を
持つものであればよく、好ましくはメチオニン、システ
イン、尿素、SCN結合を有する化合物、1〜4級アミ
ン塩化合物及びその置換基を有する高分子化合物からな
る群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。SC
N結合を有する化合物としては、例えば、チオ尿素、チ
オシアン酸塩(ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウ
ム塩等)が挙げられる。1〜4級アミン塩化合物として
は、例えば、ジアリルジアルキルアンモニウム塩ポリマ
ー、アクリル酸アミドアルキルアンモニウム塩が挙げら
れ、特にアクリル酸アミドエチルアンモニウム塩を用い
ることが好ましい。尚、1〜4級アミン塩化合物の置換
基を有する高分子化合物は、−NR3、=NR2、≡N
R、NR4 +X-(Rは有機置換基、Xはハライドイオン
をそれぞれ示す)の置換基を有するものであればよい。
ス性向上剤としては、オゾン、NO X、SOX、H2S等
の酸化性ガスによる記録画像の変退色を抑制する作用を
持つものであればよく、好ましくはメチオニン、システ
イン、尿素、SCN結合を有する化合物、1〜4級アミ
ン塩化合物及びその置換基を有する高分子化合物からな
る群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。SC
N結合を有する化合物としては、例えば、チオ尿素、チ
オシアン酸塩(ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウ
ム塩等)が挙げられる。1〜4級アミン塩化合物として
は、例えば、ジアリルジアルキルアンモニウム塩ポリマ
ー、アクリル酸アミドアルキルアンモニウム塩が挙げら
れ、特にアクリル酸アミドエチルアンモニウム塩を用い
ることが好ましい。尚、1〜4級アミン塩化合物の置換
基を有する高分子化合物は、−NR3、=NR2、≡N
R、NR4 +X-(Rは有機置換基、Xはハライドイオン
をそれぞれ示す)の置換基を有するものであればよい。
【0018】前記耐光性向上剤及び前記耐ガス性向上剤
は、何れも前記中空粒子の好ましくは10〜95体積
%、更に好ましくは40〜90体積%を占めるように、
前記中空粒子に内包されることが、効果の発現と中空粒
子の製造し易さの点で好ましい。
は、何れも前記中空粒子の好ましくは10〜95体積
%、更に好ましくは40〜90体積%を占めるように、
前記中空粒子に内包されることが、効果の発現と中空粒
子の製造し易さの点で好ましい。
【0019】前記耐候性向上剤を前記中空粒子に内包さ
せる方法(耐候性向上剤を内包した中空粒子の製造方
法)としては、感圧記録の分野で公知のマイクロカプセ
ル化法を用いることができる。このようなマイクロカプ
セル化法としては、具体的には、ゼラチン−アラビヤゴ
ムのポリイオンコンプレックスを利用する方法であるコ
アセルベーション法(米国特許第2800457号明細
書及び同2800458号明細書等参照)、分散媒とな
る親水性液体と内包すべき疎水性液体の界面において不
溶性皮膜を形成する方法である界面重合法(特公昭47
−1763号公報等参照)、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂や尿素−ホルムアルデヒド樹脂等の初期重縮合物
を、分散媒となる親水性液体側から添加した後、樹脂化
せしめてカプセル化を行うin situ重合法(特公
昭36−9168号公報、同47−23165号公報、
特開昭48−57892号公報、同51−9079号公
報、同54−25277号公報等参照)、微生物マイク
ロカプセル化法等が挙げられる。これらのマイクロカプ
セル化法のうち、コアセルベーション法又はin si
tu重合法を用いることが、粒子径の制御等がし易く、
中空粒子の製造が容易である点で好ましい。
せる方法(耐候性向上剤を内包した中空粒子の製造方
法)としては、感圧記録の分野で公知のマイクロカプセ
ル化法を用いることができる。このようなマイクロカプ
セル化法としては、具体的には、ゼラチン−アラビヤゴ
ムのポリイオンコンプレックスを利用する方法であるコ
アセルベーション法(米国特許第2800457号明細
書及び同2800458号明細書等参照)、分散媒とな
る親水性液体と内包すべき疎水性液体の界面において不
溶性皮膜を形成する方法である界面重合法(特公昭47
−1763号公報等参照)、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂や尿素−ホルムアルデヒド樹脂等の初期重縮合物
を、分散媒となる親水性液体側から添加した後、樹脂化
せしめてカプセル化を行うin situ重合法(特公
昭36−9168号公報、同47−23165号公報、
特開昭48−57892号公報、同51−9079号公
報、同54−25277号公報等参照)、微生物マイク
ロカプセル化法等が挙げられる。これらのマイクロカプ
セル化法のうち、コアセルベーション法又はin si
tu重合法を用いることが、粒子径の制御等がし易く、
中空粒子の製造が容易である点で好ましい。
【0020】また、マイクロカプセル化法の具体的な手
順や、用いる乳化剤等の助剤については、例えば、米国
特許第3726804号明細書及び同3796696号
明細書等に記載の手順や助剤を用いることができる。
尚、マイクロカプセル化法として、前記in situ
重合法を用いる場合、乳化剤としては高分子電解物質が
好ましい。
順や、用いる乳化剤等の助剤については、例えば、米国
特許第3726804号明細書及び同3796696号
明細書等に記載の手順や助剤を用いることができる。
尚、マイクロカプセル化法として、前記in situ
重合法を用いる場合、乳化剤としては高分子電解物質が
好ましい。
【0021】前記耐候性向上剤を内包した中空粒子は、
具体的には、例えば、次のようにして製造される。
具体的には、例えば、次のようにして製造される。
【0022】〔耐候性向上剤を内包した中空粒子の一製
造方法〕中空粒子の外殻部を形成する樹脂を、耐候性向
上剤の油性液体中に混合して芯組成物を得、該芯組成物
を水中に乳化分散し、液温度を上昇させて油滴界面で高
分子形成反応を起こさせることにより、耐候性向上剤を
内包した中空粒子が製造される。
造方法〕中空粒子の外殻部を形成する樹脂を、耐候性向
上剤の油性液体中に混合して芯組成物を得、該芯組成物
を水中に乳化分散し、液温度を上昇させて油滴界面で高
分子形成反応を起こさせることにより、耐候性向上剤を
内包した中空粒子が製造される。
【0023】前記〔耐候性向上剤を内包した中空粒子の
一製造方法〕において、前記耐候性向上剤の油性液体の
調製に用いられる有機溶剤としては、高沸点オイルが用
いられ、例えば、リン酸エステル、フタル酸エステル、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びその他
のカルボン酸エステル並びに脂肪酸アミド、アルキル化
ビフェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフ
タレン、ジアリールエタン、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。その際、前記耐候性向上剤の溶解を促進させる
ために低沸点の補助溶剤を用いることができ、例えば、
酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチレン
クロライド、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、
前記乳化分散を安定化させるために、水中に保護コロイ
ドや界面活性剤を添加することもできる。保護コロイド
としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、ポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム、エチレン/マレイン酸共重合体等が
挙げられる。
一製造方法〕において、前記耐候性向上剤の油性液体の
調製に用いられる有機溶剤としては、高沸点オイルが用
いられ、例えば、リン酸エステル、フタル酸エステル、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びその他
のカルボン酸エステル並びに脂肪酸アミド、アルキル化
ビフェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフ
タレン、ジアリールエタン、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。その際、前記耐候性向上剤の溶解を促進させる
ために低沸点の補助溶剤を用いることができ、例えば、
酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチレン
クロライド、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、
前記乳化分散を安定化させるために、水中に保護コロイ
ドや界面活性剤を添加することもできる。保護コロイド
としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、ポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム、エチレン/マレイン酸共重合体等が
挙げられる。
【0024】前記インク受容層には、前記耐光性向上剤
を内包した中空粒子及び前記耐ガス性向上剤を内包した
中空粒子の両方を含有させることが好ましいが、どちら
か一方を含有させることもでき、適宜選択される。前記
耐光性向上剤を内包した中空粒子の含有量は、前記イン
ク受容層中、好ましくは1〜40重量%、更に好ましく
は10〜30重量%である。また、前記耐ガス性向上剤
を内包した中空粒子の含有量は、前記インク受容層中、
好ましくは1〜40重量%、更に好ましくは10〜30
重量%である。耐光性向上剤及び耐ガス性向上剤の含有
量がそれぞれ前記下限未満では、耐光性及び耐ガス性の
向上にそれぞれ効果がなく、含有量がそれぞれ前記上限
超では、インク吸収性及び発色性等の画質性能が低下す
るおそれがある。
を内包した中空粒子及び前記耐ガス性向上剤を内包した
中空粒子の両方を含有させることが好ましいが、どちら
か一方を含有させることもでき、適宜選択される。前記
耐光性向上剤を内包した中空粒子の含有量は、前記イン
ク受容層中、好ましくは1〜40重量%、更に好ましく
は10〜30重量%である。また、前記耐ガス性向上剤
を内包した中空粒子の含有量は、前記インク受容層中、
好ましくは1〜40重量%、更に好ましくは10〜30
重量%である。耐光性向上剤及び耐ガス性向上剤の含有
量がそれぞれ前記下限未満では、耐光性及び耐ガス性の
向上にそれぞれ効果がなく、含有量がそれぞれ前記上限
超では、インク吸収性及び発色性等の画質性能が低下す
るおそれがある。
【0025】尚、前記インク受容層中に含有される前記
耐光性向上剤の総含有量としては0.1〜30重量%が
好ましく、1〜10重量%が更に好ましい。また、前記
インク受容層中に含有される前記耐ガス性向上剤の総含
有量としては0.1〜30重量%が好ましく、1〜10
重量%が更に好ましい。
耐光性向上剤の総含有量としては0.1〜30重量%が
好ましく、1〜10重量%が更に好ましい。また、前記
インク受容層中に含有される前記耐ガス性向上剤の総含
有量としては0.1〜30重量%が好ましく、1〜10
重量%が更に好ましい。
【0026】本発明の記録媒体における前記インク受容
層は、前記耐候性向上剤を内包した中空粒子を含有する
点以外は、この種の記録媒体における通常のインク受容
層と同様であり、多孔質顔料とバインダーを含有する。
層は、前記耐候性向上剤を内包した中空粒子を含有する
点以外は、この種の記録媒体における通常のインク受容
層と同様であり、多孔質顔料とバインダーを含有する。
【0027】前記インク受容層に含有される多孔質顔料
としては、例えば、沈殿法、ゲルタイプ、気相法等のシ
リカ系、擬ベーマイト等のアルミナ水和物、シリカ/ア
ルミナハイブリッドゾル、スメクタイト粘土、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタ
ン、カオリン、白土、タルク、珪酸マグネシウム、珪酸
カルシウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が
用いられる。これらのうち、特にシリカ系顔料を用いる
ことが、純度の高さ、価格、入手し易さの点で好まし
く、該シリカ系顔料のうち、特に沈殿法又はゲルタイプ
のシリカが好ましい。
としては、例えば、沈殿法、ゲルタイプ、気相法等のシ
リカ系、擬ベーマイト等のアルミナ水和物、シリカ/ア
ルミナハイブリッドゾル、スメクタイト粘土、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタ
ン、カオリン、白土、タルク、珪酸マグネシウム、珪酸
カルシウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が
用いられる。これらのうち、特にシリカ系顔料を用いる
ことが、純度の高さ、価格、入手し易さの点で好まし
く、該シリカ系顔料のうち、特に沈殿法又はゲルタイプ
のシリカが好ましい。
【0028】前記多孔質顔料のBETによる比表面積
は、前記インク受容層上に形成された文字及び/又は画
像の発色性や解像性等の画質の面と保存性の面とのバラ
ンスの観点から、好ましくは100〜500m2 /g、
更に好ましくは200〜400m2 /gである。BET
による比表面積が100m2 /g未満では、画像濃度が
低下するおそれがあり、500m2 /g超では、記録物
の耐ガス性に劣るおそれがある。
は、前記インク受容層上に形成された文字及び/又は画
像の発色性や解像性等の画質の面と保存性の面とのバラ
ンスの観点から、好ましくは100〜500m2 /g、
更に好ましくは200〜400m2 /gである。BET
による比表面積が100m2 /g未満では、画像濃度が
低下するおそれがあり、500m2 /g超では、記録物
の耐ガス性に劣るおそれがある。
【0029】前記多孔質顔料の平均粒径は、通常顔料と
して使用できる範囲のものであればよいが、インク受容
層の平滑性及び解像性等の画質の向上の観点から、好ま
しくは0.05〜15μm、更に好ましくは0.1〜1
0μmである。
して使用できる範囲のものであればよいが、インク受容
層の平滑性及び解像性等の画質の向上の観点から、好ま
しくは0.05〜15μm、更に好ましくは0.1〜1
0μmである。
【0030】前記多孔質顔料の含有量は、前記インク受
容層中、40〜90重量%であることが好ましく、50
〜80重量%であることが更に好ましい。含有量が40
重量%未満では、インク吸収性が低下するおそれがあ
り、90重量%超では、インク受容層の塗膜強度が低下
するおそれがある。
容層中、40〜90重量%であることが好ましく、50
〜80重量%であることが更に好ましい。含有量が40
重量%未満では、インク吸収性が低下するおそれがあ
り、90重量%超では、インク受容層の塗膜強度が低下
するおそれがある。
【0031】また、前記インク受容層に含有される前記
バインダーとしては、結着能力を有し、インク受容層の
強度を高め得るものであればよく、例えば、ポリビニル
アルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酢
酸ビニル、澱粉、カルボキシメチルセルロース等のセル
ロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン−ブタジ
エン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテ
ックス、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアク
リル系共重合体ラテックス等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上が用いられる。特に、ポリビニルアルコー
ルを用いることが好ましい。
バインダーとしては、結着能力を有し、インク受容層の
強度を高め得るものであればよく、例えば、ポリビニル
アルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酢
酸ビニル、澱粉、カルボキシメチルセルロース等のセル
ロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン−ブタジ
エン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテ
ックス、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアク
リル系共重合体ラテックス等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上が用いられる。特に、ポリビニルアルコー
ルを用いることが好ましい。
【0032】前記バインダーの含有量は、前記多孔質顔
料の総量の5〜60重量%であることが好ましく、10
〜50重量%であることが更に好ましい。含有量が5重
量%未満では、前記インク受容層の強度が低下するおそ
れがあり、60重量%超では、インクの吸収性又は色材
の吸着性が低下するおそれがある。
料の総量の5〜60重量%であることが好ましく、10
〜50重量%であることが更に好ましい。含有量が5重
量%未満では、前記インク受容層の強度が低下するおそ
れがあり、60重量%超では、インクの吸収性又は色材
の吸着性が低下するおそれがある。
【0033】また、前記インク受容層には、必要に応
じ、定着剤、蛍光増白剤、耐水化剤、防かび剤、防腐
剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、消泡
剤、保水剤等の添加剤を更に含有させることができ、こ
れらの1種又は2種以上が用いられる。
じ、定着剤、蛍光増白剤、耐水化剤、防かび剤、防腐
剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、消泡
剤、保水剤等の添加剤を更に含有させることができ、こ
れらの1種又は2種以上が用いられる。
【0034】前記インク受容層に含有させることができ
る前記定着剤としては、カチオン系ポリマーが挙げられ
る。カチオン系ポリマーとしては、染料のスルホン酸
基、カルボン酸基等とイオン結合して不溶性のコンプレ
ックスを形成し得るものであればよく、具体的には、ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライドポリマー、エピ
ハロヒドリン−2級アミンコポリマー、ジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライド−二酸化硫黄コポリマー、ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミ
ドコポリマー、ジアリルメチルアンモニウム塩ポリマ
ー、ジアリルアミン塩酸塩−二酸化硫黄コポリマー、ジ
メチルメチルアミン塩酸塩コポリマー、ポリアリルアミ
ン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン4級アン
モニウム塩化合物、(メタ)アクリルアミドアルキルア
ンモニウム塩ポリマー、4級アンモニウム塩基を含むア
イオネンが挙げられ、これらの1種又は2種以上が用い
られる。これらのうち、特に4級アンモニウム塩基を有
するポリマーを用いることが好ましい。
る前記定着剤としては、カチオン系ポリマーが挙げられ
る。カチオン系ポリマーとしては、染料のスルホン酸
基、カルボン酸基等とイオン結合して不溶性のコンプレ
ックスを形成し得るものであればよく、具体的には、ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライドポリマー、エピ
ハロヒドリン−2級アミンコポリマー、ジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライド−二酸化硫黄コポリマー、ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミ
ドコポリマー、ジアリルメチルアンモニウム塩ポリマ
ー、ジアリルアミン塩酸塩−二酸化硫黄コポリマー、ジ
メチルメチルアミン塩酸塩コポリマー、ポリアリルアミ
ン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン4級アン
モニウム塩化合物、(メタ)アクリルアミドアルキルア
ンモニウム塩ポリマー、4級アンモニウム塩基を含むア
イオネンが挙げられ、これらの1種又は2種以上が用い
られる。これらのうち、特に4級アンモニウム塩基を有
するポリマーを用いることが好ましい。
【0035】前記定着剤の含有量は、前記インク受容層
中、0.5〜15重量%であることが好ましく、1〜1
0重量%であることが更に好ましい。含有量が0.5重
量%未満では、記録物の発色性及び耐水性の向上に効果
がなく、15重量%超では、インク吸収性の低下や色材
の析出による高光沢化(ブロンジング)が発生するおそ
れがある。
中、0.5〜15重量%であることが好ましく、1〜1
0重量%であることが更に好ましい。含有量が0.5重
量%未満では、記録物の発色性及び耐水性の向上に効果
がなく、15重量%超では、インク吸収性の低下や色材
の析出による高光沢化(ブロンジング)が発生するおそ
れがある。
【0036】前記インク受容層の塗工量は、固形分換算
で10〜40g/m2であることが好ましく、20〜3
0g/m2であることが更に好ましい。塗工量が10g
/m2未満では、インク吸収性、色材の発色性等の点で
効果がなく、40g/m2超では、インク受容層の粉落
ちが発生するおそれがある。尚、前記インク受容層自体
の厚みとしては、10〜40μmが好ましく、20〜3
0μmが更に好ましい。
で10〜40g/m2であることが好ましく、20〜3
0g/m2であることが更に好ましい。塗工量が10g
/m2未満では、インク吸収性、色材の発色性等の点で
効果がなく、40g/m2超では、インク受容層の粉落
ちが発生するおそれがある。尚、前記インク受容層自体
の厚みとしては、10〜40μmが好ましく、20〜3
0μmが更に好ましい。
【0037】前記インク受容層が設けられる前記基材と
しては、例えば、紙(サイズ処理紙を含む)、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル等を紙にコートし
たレジンコート紙、バライタ紙やRCペーパー等の写真
用基材、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂フィルム、合成紙、合
成繊維で形成されたシート状物等が挙げられる。
しては、例えば、紙(サイズ処理紙を含む)、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル等を紙にコートし
たレジンコート紙、バライタ紙やRCペーパー等の写真
用基材、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂フィルム、合成紙、合
成繊維で形成されたシート状物等が挙げられる。
【0038】前記基材の坪量は、50〜120g/m2
であることが好ましく、70〜100g/m2であるこ
とが更に好ましい。また、前記基材の厚みは、100〜
240μmであることが好ましく、140〜200μm
であることが更に好ましい。
であることが好ましく、70〜100g/m2であるこ
とが更に好ましい。また、前記基材の厚みは、100〜
240μmであることが好ましく、140〜200μm
であることが更に好ましい。
【0039】本実施形態1の記録媒体は、例えば、次の
ようにして製造される。前記インク受容層の構成成分
(耐光性向上剤を内包した中空粒子、耐ガス性向上剤を
内包した中空粒子、多孔質顔料、バインダー、定着剤そ
の他の添加剤)を水に分散させて塗工液を調製する。そ
して、該塗工液を、公知の方法、例えば、ロールコータ
ー法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲ
ートロールコーター法、サイズプレス法等により前記基
材に塗工し、熱風乾燥機、遠赤外線乾燥機等の公知の乾
燥手段を用いて加熱乾燥することにより、本実施形態1
の記録媒体が製造される。尚、前記インク受容層は、前
記基材の片面に設けてもよく、両面に設けてもよい。ま
た、前記インク受容層は、1層塗りでもよく、多層塗り
でもよい。更に、インク受容層の表面強度及び平滑性を
向上させる観点から、中空粒子を破壊せず且つインク吸
収能を低下させない程度に、更にカレンダー処理等を施
すこともできる。
ようにして製造される。前記インク受容層の構成成分
(耐光性向上剤を内包した中空粒子、耐ガス性向上剤を
内包した中空粒子、多孔質顔料、バインダー、定着剤そ
の他の添加剤)を水に分散させて塗工液を調製する。そ
して、該塗工液を、公知の方法、例えば、ロールコータ
ー法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲ
ートロールコーター法、サイズプレス法等により前記基
材に塗工し、熱風乾燥機、遠赤外線乾燥機等の公知の乾
燥手段を用いて加熱乾燥することにより、本実施形態1
の記録媒体が製造される。尚、前記インク受容層は、前
記基材の片面に設けてもよく、両面に設けてもよい。ま
た、前記インク受容層は、1層塗りでもよく、多層塗り
でもよい。更に、インク受容層の表面強度及び平滑性を
向上させる観点から、中空粒子を破壊せず且つインク吸
収能を低下させない程度に、更にカレンダー処理等を施
すこともできる。
【0040】〔実施形態2〕本実施形態2は、基材上に
インク受容層を設けてなり、該インク受容層が、耐光性
向上剤及び耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含有す
る本発明の記録媒体についての実施形態であり、耐光性
向上剤及び耐ガス性向上剤をそれぞれ別の中空粒子に内
包させる代わりに、両者を一緒にして中空粒子に内包さ
せた以外は、実施形態1の記録媒体と同じである。従っ
て、以下において説明しない点は、実施形態1の説明が
適用される。
インク受容層を設けてなり、該インク受容層が、耐光性
向上剤及び耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含有す
る本発明の記録媒体についての実施形態であり、耐光性
向上剤及び耐ガス性向上剤をそれぞれ別の中空粒子に内
包させる代わりに、両者を一緒にして中空粒子に内包さ
せた以外は、実施形態1の記録媒体と同じである。従っ
て、以下において説明しない点は、実施形態1の説明が
適用される。
【0041】前記耐光性向上剤及び耐ガス性向上剤を内
包した中空粒子において、該耐光性向上剤と該耐ガス性
向上剤との混合比(重量比)は、耐光性及び耐ガス性両
効果のバランス良い発現の観点から、1:100〜10
0:1であることが好ましく、30:70〜70:30
であることが更に好ましい。
包した中空粒子において、該耐光性向上剤と該耐ガス性
向上剤との混合比(重量比)は、耐光性及び耐ガス性両
効果のバランス良い発現の観点から、1:100〜10
0:1であることが好ましく、30:70〜70:30
であることが更に好ましい。
【0042】また、前記耐光性向上剤及び耐ガス性向上
剤を内包した中空粒子は、前記インク受容層中、好まし
くは3〜60重量%、更に好ましくは5〜30重量%含
有される。含有量が3重量%未満では、耐光性及び耐ガ
ス性の向上に効果がなく、含有量が60重量%超では、
インク吸収性及び発色性等の画質性能が低下するおそれ
がある。
剤を内包した中空粒子は、前記インク受容層中、好まし
くは3〜60重量%、更に好ましくは5〜30重量%含
有される。含有量が3重量%未満では、耐光性及び耐ガ
ス性の向上に効果がなく、含有量が60重量%超では、
インク吸収性及び発色性等の画質性能が低下するおそれ
がある。
【0043】本発明の記録媒体(実施形態1及び2の記
録媒体)は、主にインクジェット記録方法における記録
紙として用いられる。インクジェット記録方法は、イン
クの液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字
を行う方法であればいかなる方法でもよいが、特にオン
デマンド型のインクジェット記録方法が好ましい。オン
デマンド型のインクジェット記録方法としては、例え
ば、プリンターヘッドに配設された圧電素子を用いて記
録を行う圧電素子記録方法、プリンターヘッドに配設さ
れた発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを用
いて記録を行う熱ジェット記録方法等が挙げられるが、
本発明の記録媒体は、何れの記録方法にも好適に用いら
れる。
録媒体)は、主にインクジェット記録方法における記録
紙として用いられる。インクジェット記録方法は、イン
クの液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字
を行う方法であればいかなる方法でもよいが、特にオン
デマンド型のインクジェット記録方法が好ましい。オン
デマンド型のインクジェット記録方法としては、例え
ば、プリンターヘッドに配設された圧電素子を用いて記
録を行う圧電素子記録方法、プリンターヘッドに配設さ
れた発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを用
いて記録を行う熱ジェット記録方法等が挙げられるが、
本発明の記録媒体は、何れの記録方法にも好適に用いら
れる。
【0044】本発明の記録媒体によれば、耐候性向上剤
を中空粒子に内包させて用いているので、耐候性向上剤
をそのまま用いた従来の記録媒体で見られた耐候性向
上剤による記録媒体の黄変、耐候性向上剤自体の経時
による変色・分解、水系インクの吸収性が悪く印字品
質が低下する、耐候性向上剤の選択の幅が狭く、含有
量を多くできない、等の弊害を生じさせることなく、耐
候性(耐光性及び耐ガス性)に優れ、長期保存が可能な
記録物を提供することができる。
を中空粒子に内包させて用いているので、耐候性向上剤
をそのまま用いた従来の記録媒体で見られた耐候性向
上剤による記録媒体の黄変、耐候性向上剤自体の経時
による変色・分解、水系インクの吸収性が悪く印字品
質が低下する、耐候性向上剤の選択の幅が狭く、含有
量を多くできない、等の弊害を生じさせることなく、耐
候性(耐光性及び耐ガス性)に優れ、長期保存が可能な
記録物を提供することができる。
【0045】即ち、本発明の記録媒体におけるインク受
容層上にインク滴が付着し、該インク滴が、該インク受
容層中の中空粒子内部に浸透し、該中空粒子に内包され
た耐候性向上剤と、該インク滴中の色材(染料又は顔
料)とが混ざり合うことにより、記録部分を構成する該
色材の耐候性(耐光性及び耐ガス性)が向上する。一
方、インク滴が付着しない部分(非記録部分)において
は、耐候性向上剤が中空粒子に内包されたままであるた
め、前記〜のような弊害が起こるおそれがない。ま
た、耐候性向上剤を中空粒子に内包させて用いているの
で、用いる耐候性向上剤の種類及びその含有量の選択に
際し、インク受容層の構成成分を含有する水系塗工液と
の相溶性等を考慮する必要がなく、前記のような弊害
も防止される。
容層上にインク滴が付着し、該インク滴が、該インク受
容層中の中空粒子内部に浸透し、該中空粒子に内包され
た耐候性向上剤と、該インク滴中の色材(染料又は顔
料)とが混ざり合うことにより、記録部分を構成する該
色材の耐候性(耐光性及び耐ガス性)が向上する。一
方、インク滴が付着しない部分(非記録部分)において
は、耐候性向上剤が中空粒子に内包されたままであるた
め、前記〜のような弊害が起こるおそれがない。ま
た、耐候性向上剤を中空粒子に内包させて用いているの
で、用いる耐候性向上剤の種類及びその含有量の選択に
際し、インク受容層の構成成分を含有する水系塗工液と
の相溶性等を考慮する必要がなく、前記のような弊害
も防止される。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の記録媒体の実施例を示す。
しかしながら、本発明は、かかる実施例に制限されるも
のではないことはいうまでもない。
しかしながら、本発明は、かかる実施例に制限されるも
のではないことはいうまでもない。
【0047】〔耐光性向上剤を内包した中空粒子(中空
粒子A)の製造〕先ず、油溶性HALS13部を、ハイ
ゾールSAS N−296(日本石油化学(株)製)9
0部に加熱溶解して内相油を得た。また、水100部に
メラミン10部及び37%ホルマリン25部を添加し、
これを加温してメラミン−ホルマリン初期重縮合物を得
た。次いで、該内相油を、6%のスチレン/無水マレイ
ン酸共重合体水溶液150部に添加して乳化液を調製し
た後、該乳化液に、該メラミン−ホルマリン初期重縮合
物を添加し、液温度70℃で3時間放置して、前記外殻
部がメラミン−ホルマリン樹脂からなり、前記空隙部に
耐光性向上剤(HALS)を内包した中空粒子Aの分散
液を得た。中空粒子Aの平均粒径(外径)は、約6μm
であった。
粒子A)の製造〕先ず、油溶性HALS13部を、ハイ
ゾールSAS N−296(日本石油化学(株)製)9
0部に加熱溶解して内相油を得た。また、水100部に
メラミン10部及び37%ホルマリン25部を添加し、
これを加温してメラミン−ホルマリン初期重縮合物を得
た。次いで、該内相油を、6%のスチレン/無水マレイ
ン酸共重合体水溶液150部に添加して乳化液を調製し
た後、該乳化液に、該メラミン−ホルマリン初期重縮合
物を添加し、液温度70℃で3時間放置して、前記外殻
部がメラミン−ホルマリン樹脂からなり、前記空隙部に
耐光性向上剤(HALS)を内包した中空粒子Aの分散
液を得た。中空粒子Aの平均粒径(外径)は、約6μm
であった。
【0048】〔耐ガス性向上剤を内包した中空粒子(中
空粒子B)の製造〕前述の中空粒子Aの製造において、
油溶性HALSに代えて、n−オクチルトリメチルアン
モニウムクロライドを用いた以外は中空粒子Aの製造と
同様にして、中空粒子Bを製造した。
空粒子B)の製造〕前述の中空粒子Aの製造において、
油溶性HALSに代えて、n−オクチルトリメチルアン
モニウムクロライドを用いた以外は中空粒子Aの製造と
同様にして、中空粒子Bを製造した。
【0049】〔実施例1〕下記の固形分比率で調合した
塗工液1を、基材(商品名「マシュマロ」、王子製紙
製)に、エアーナイフコーターにより、乾燥後の塗工量
が30g/m2となるように塗工し、これを熱風乾燥機
を用いて乾燥(120℃、1分間)して該基材上にイン
ク受容層を設け、記録媒体1を製造した。
塗工液1を、基材(商品名「マシュマロ」、王子製紙
製)に、エアーナイフコーターにより、乾燥後の塗工量
が30g/m2となるように塗工し、これを熱風乾燥機
を用いて乾燥(120℃、1分間)して該基材上にイン
ク受容層を設け、記録媒体1を製造した。
【0050】 塗工液1の組成 ・シリカ(商品名「ファインシールX37B」、トクヤマ製) 40重量% ・バインダー(商品名「PVA117」、クラレ製) 20重量% ・定着剤(商品名「スミレーズレジン1001」、住友化学製) 10重量% ・中空粒子A 20重量% ・中空粒子B 10重量%
【0051】〔実施例2〕実施例1の塗工液1に代え
て、下記組成の塗工液2を用いた以外は実施例1と同様
にして記録媒体2を製造した。
て、下記組成の塗工液2を用いた以外は実施例1と同様
にして記録媒体2を製造した。
【0052】 塗工液2の組成 ・シリカ(商品名「ファインシールX37B」、トクヤマ製) 50重量% ・バインダー(商品名「PVA117」、クラレ製) 30重量% ・中空粒子A 10重量% ・中空粒子B 10重量%
【0053】〔比較例1〕実施例1の塗工液1に代え
て、下記組成の塗工液3を用いた以外は実施例1と同様
にして記録媒体3を製造した。
て、下記組成の塗工液3を用いた以外は実施例1と同様
にして記録媒体3を製造した。
【0054】 塗工液3の組成 ・シリカ(商品名「ファインシールX37B」、トクヤマ製) 70重量% ・バインダー(商品名「PVA117」、クラレ製) 20重量% ・定着剤(商品名「スミレーズレジン1001」、住友化学製) 10重量%
【0055】染料インク(C,M,Y,Bk4色の10
0%パッチ)を充填したインクカートリッジを、インク
ジェットプリンター(商品名「PM800C」、セイコ
ーエプソン製)に装填し、該インクジェットプリンター
を用いて、記録媒体1〜3それぞれに対して、標準画像
scid[高精細カラーデジタル標準画像データ(IS
O/JIS−SCID)、名称「ポートレート」、サン
プル番号1、識別番号N1]を出力し、記録物1〜3を
得た。そして、記録物1〜3それぞれについて、その画
質を目視により観察し、下記評価基準により評価した。
その結果を下記表1に示す。
0%パッチ)を充填したインクカートリッジを、インク
ジェットプリンター(商品名「PM800C」、セイコ
ーエプソン製)に装填し、該インクジェットプリンター
を用いて、記録媒体1〜3それぞれに対して、標準画像
scid[高精細カラーデジタル標準画像データ(IS
O/JIS−SCID)、名称「ポートレート」、サン
プル番号1、識別番号N1]を出力し、記録物1〜3を
得た。そして、記録物1〜3それぞれについて、その画
質を目視により観察し、下記評価基準により評価した。
その結果を下記表1に示す。
【0056】画質の評価基準 ○:問題なし。良好。 △:ざらつき感、粒状感がある。実用限界。 ×:ざらつき感、粒状感がひどい。実用に堪えない。
【0057】また、前記記録物1〜3それぞれについ
て、耐光性及び耐ガス性を下記の方法によりそれぞれ評
価した。それらの結果を下記表1に示す。
て、耐光性及び耐ガス性を下記の方法によりそれぞれ評
価した。それらの結果を下記表1に示す。
【0058】〔耐光性の評価方法〕各記録物に対し、キ
セノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)
を用いて、340nmの放射エネルギー0.25W/m
2 、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%RHの
条件で、45kJ/m2 の光暴露処理を行った。そし
て、光暴露処理後の各記録物の画像背景部分について、
色差計により、光暴露前処理前の各記録物に対する色差
(C,M,Y3色及び画像背景部分についての平均値)
をそれぞれ求め、下記評価基準により評価した。評価基準 ○:色差が5未満。耐光性良好。 △:色差が5以上10未満。実用限界。 ×:色差が10以上。実用に堪えない。
セノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)
を用いて、340nmの放射エネルギー0.25W/m
2 、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%RHの
条件で、45kJ/m2 の光暴露処理を行った。そし
て、光暴露処理後の各記録物の画像背景部分について、
色差計により、光暴露前処理前の各記録物に対する色差
(C,M,Y3色及び画像背景部分についての平均値)
をそれぞれ求め、下記評価基準により評価した。評価基準 ○:色差が5未満。耐光性良好。 △:色差が5以上10未満。実用限界。 ×:色差が10以上。実用に堪えない。
【0059】〔耐ガス性の評価方法〕各記録物を、ガス
導入口及び排出口の付いたガラス容器に入れ、ガス発生
器にて発生させた混合ガス(オゾン1ppm、NO25
ppm、SO21ppm)を30分間連続して該ガラス
容器に導入してガス処理を行った。そして、ガス処理後
の各記録物について、色差計により、ガス処理前の各記
録物に対する色差(C,M,Y3色についての平均値)
をそれぞれ求め、下記評価基準により評価した。評価基準 ○:色差が5未満。耐ガス性良好。 △:色差が5以上15未満。実用限界。 ×:色差が15以上。実用に堪えない。
導入口及び排出口の付いたガラス容器に入れ、ガス発生
器にて発生させた混合ガス(オゾン1ppm、NO25
ppm、SO21ppm)を30分間連続して該ガラス
容器に導入してガス処理を行った。そして、ガス処理後
の各記録物について、色差計により、ガス処理前の各記
録物に対する色差(C,M,Y3色についての平均値)
をそれぞれ求め、下記評価基準により評価した。評価基準 ○:色差が5未満。耐ガス性良好。 △:色差が5以上15未満。実用限界。 ×:色差が15以上。実用に堪えない。
【0060】
【表1】
【0061】表1に示す結果から明らかなように、中空
粒子に内包された耐候性向上剤を含有する実施例1及び
2の記録媒体は、何れも優れた耐光性及び耐ガス性を示
した。これに対し、耐候性向上剤を含有しない比較例1
の記録媒体は、耐光性及び耐ガス性の何れにも劣る結果
となった。また、実施例1及び2の記録媒体は、比較例
1の記録媒体と同様、何れもインク吸収ムラを生じるこ
とがなく、高画質の記録物を提供することが出来た。
粒子に内包された耐候性向上剤を含有する実施例1及び
2の記録媒体は、何れも優れた耐光性及び耐ガス性を示
した。これに対し、耐候性向上剤を含有しない比較例1
の記録媒体は、耐光性及び耐ガス性の何れにも劣る結果
となった。また、実施例1及び2の記録媒体は、比較例
1の記録媒体と同様、何れもインク吸収ムラを生じるこ
とがなく、高画質の記録物を提供することが出来た。
【0062】
【発明の効果】本発明の記録媒体によれば、耐光性及び
耐ガス性に優れ、保存時において記録画像の変退色を起
こすことがほとんどなく、長期保存が可能な記録物を提
供することができる。また、本発明の記録媒体は、特に
インクジェット記録方法に好適に用いられる。
耐ガス性に優れ、保存時において記録画像の変退色を起
こすことがほとんどなく、長期保存が可能な記録物を提
供することができる。また、本発明の記録媒体は、特に
インクジェット記録方法に好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 B01J 13/02 C 9/10 E C08L 101/00 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA15 BA31 BA33 BA34 BA38 BA41 BA45 4G005 AA01 BA03 BA05 DB06Z DC41X DC42X DC43X DC51X DD08Z DD12Z DD13Z DD27Z DD32Z DD53Z DD56Z DD57Z DD58Z DD59Z DD60Z DD67Z EA08 4J002 AB021 AB041 AB051 AC081 BE021 BF021 BF031 BG011 CP171 DE106 DE136 DE138 DE238 DG048 DG058 DJ018 DJ038 DJ048 EE036 EJ016 EN137 ET017 EU176 EV027 EV047 FB286 FB287 FD046 FD056 FD076 FD098 GS00
Claims (13)
- 【請求項1】 基材上にインク受容層を設けてなる記録
媒体において、 前記インク受容層に、耐光性向上剤を内包した中空粒子
及び/又は耐ガス性向上剤を内包した中空粒子を含有さ
せた記録媒体。 - 【請求項2】 前記耐光性向上剤を内包した中空粒子を
1〜40重量%及び/又は前記耐ガス性向上剤を内包し
た中空粒子を1〜40重量%含有する請求項1記載の記
録媒体。 - 【請求項3】 基材上にインク受容層を設けてなる記録
媒体において、 前記インク受容層に、耐光性向上剤及び耐ガス性向上剤
を内包した中空粒子を含有させた記録媒体。 - 【請求項4】 前記耐光性向上剤及び耐ガス性向上剤を
内包した中空粒子を3〜60重量%含有する請求項3記
載の記録媒体。 - 【請求項5】 前記耐光性向上剤と前記耐ガス性向上剤
との混合比(重量比)が、1:100〜100:1であ
る請求項3又は4記載の記録媒体。 - 【請求項6】 前記中空粒子の平均粒径が0.2〜20
μmである請求項1〜5の何れかに記載の記録媒体。 - 【請求項7】 前記中空粒子が樹脂から形成されてお
り、該樹脂が、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体樹脂、ゼラチン、ポリウレタン、ポリエステル、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールからなる
群から選ばれる1種又は2種以上若しくはそれらの共重
合体である請求項1〜6の何れかに記載の記録媒体。 - 【請求項8】 前記樹脂のガラス転移温度が50〜12
0℃である請求項7記載の記録媒体。 - 【請求項9】 前記耐光性向上剤が、ヒンダードアミン
系光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、クエンチャー
からなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項
1〜8記載の何れかに記録媒体。 - 【請求項10】 前記耐ガス性向上剤が、メチオニン、
システイン、尿素、SCN結合を有する化合物、1〜4
級アミン塩化合物及びその置換基を有する高分子化合物
からなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項
1〜9記載の何れかに記載の記録媒体。 - 【請求項11】 前記インク受容層が、多孔質顔料及び
バインダーを含有する請求項1〜10の何れかに記載の
記録媒体。 - 【請求項12】 インクジェット記録方法に用いられる
請求項1〜11の何れかに記載の記録媒体。 - 【請求項13】 請求項1〜12の何れかに記載の記録
媒体に文字及び/又は画像を記録された記録物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229850A JP2002036718A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229850A JP2002036718A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002036718A true JP2002036718A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18722897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000229850A Withdrawn JP2002036718A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002036718A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008183904A (ja) * | 2004-06-24 | 2008-08-14 | Hewlett-Packard Development Co Lp | 中空ビーズを含有する可融性インクジェット記録材料、当該記録材料を用いたシステム、並びに当該記録材料を用いる方法 |
US7631321B2 (en) * | 2004-10-21 | 2009-12-08 | Ntn Corporation | Lens protector and optical pick-up |
CN102134420A (zh) * | 2010-01-26 | 2011-07-27 | 精工爱普生株式会社 | 白色油墨组合物 |
JP2015162502A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | トヨタ紡織株式会社 | 有機無機ハイブリッド膜の製造方法、有機無機ハイブリッド膜 |
-
2000
- 2000-07-28 JP JP2000229850A patent/JP2002036718A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008183904A (ja) * | 2004-06-24 | 2008-08-14 | Hewlett-Packard Development Co Lp | 中空ビーズを含有する可融性インクジェット記録材料、当該記録材料を用いたシステム、並びに当該記録材料を用いる方法 |
US7651216B2 (en) | 2004-06-24 | 2010-01-26 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Fusible inkjet recording materials containing hollow beads, system using the recording materials, and methods of using the recording materials |
US7631321B2 (en) * | 2004-10-21 | 2009-12-08 | Ntn Corporation | Lens protector and optical pick-up |
CN102134420A (zh) * | 2010-01-26 | 2011-07-27 | 精工爱普生株式会社 | 白色油墨组合物 |
JP2015162502A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | トヨタ紡織株式会社 | 有機無機ハイブリッド膜の製造方法、有機無機ハイブリッド膜 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071002 |