JP4854199B2 - 液化酒粕を再発酵して得られる機能性素材 - Google Patents

液化酒粕を再発酵して得られる機能性素材 Download PDF

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Description

本発明は、酒粕、特に液化酒粕を再発酵して得ることのできる機能性素材に関する。
酒粕中には、米、米麹、酵母に由来した成分である各種アミノ酸類、ビタミン類、有機酸類、タンパク質、各種糖類などの多くの栄養成分、旨味成分のごとき有効成分が含まれているにもかかわらず、現在、奈良漬などの漬物、甘酒、粕取り焼酎などの食品素材として使用されている程度であり、これらの有効成分について、有効利用されているとは言い難く、例えば、酒粕を可溶化する事により性状を変えて利用価値を高める方法(特許文献1)や、エタノールにより有効成分を抽出する方法(特許文献2)などが報告されているにすぎない。更に、その用途も明確であるとは言い難い。また近年、酵素により原料米の一部を液化処理した清酒製造法が増加しており、この製造法で発生する液化酒粕は、タンパク質が多くデンプン質が少ないため、従来のような食品用途としても更に利用が困難になっており、酒粕、特に液化酒粕の有効利用法の開発が急務となっている。
一方、食の安全、安心への関心や、生活習慣病を予防、改善する機能性食品への関心、更に天然成分を利用した肌に優しい化粧品素材への関心が高まっており、この観点からも天然素材であり、栄養学的にも優れた酒粕の高度有効利用技術の開発が、注目されている。
その一例として、化粧料用素材としての酒粕醗酵エキスが開発され、実用化されている(特許文献3、4)。この醗酵エキスは、酵母で酒粕を再発酵させた後、ろ過して得られるエキスである。その有効成分は、皮膚のターンオーバーを正常化し、古い角質を取り除く効果のある有機酸、とくにリンゴ酸などのα―ヒドロキシ酸と、肌の天然保湿因子(NMF)を補強するためのアミノ酸であり、これらの成分を酒粕よりも高含有することにより、優れた美肌効果を発揮している。
また、酒粕を再発酵することにより、上述のごとく有機酸、アミノ酸が増加するなどの成分変化が明らかになっており、有機酸の増加による血液の流動性を高める効果や、アミノ酸の増加による肝機能強化、免疫力強化、疲労回復効果など、機能性食品としても十分に期待できる。更に、酒粕再発酵物でのみ確認できるような新規な有効成分が含まれている可能性も期待できる。
しかしながら、従来の酒粕発酵物の機能や効能は、未だ解明されたとは言えず、不十分なものも多い。したがって、酒粕の高度有効利用に観点からも、従来の酒粕発酵物よりもさらに優れた機能や効能を有する機能性素材の開発が必要となっている。
特開平5−68531号公報 特開平11−75811号公報 特開平10−130121号公報 特開2004−137235号公報
上述のごとく、安全な天然素材である酒粕を高度有効利用した機能性素材の開発は、常に求められている。本発明の目的は、酒粕、特に液化酒粕を再発酵することにより、化粧料用素材としてのみならず、食品または調味料用素材としても、あるいは医薬品としても健康にとり好ましい機能を有し、かつ安全性の高い機能性素材を提供することにある。
本発明者らは、上記事情に鑑みて鋭意研究を重ね、まず従来、化粧料用素材として提供されていた酒粕再発酵生成物が有する、健康にとり好ましい肝機能改善効果、抗酸化活性、アンジオテンシンI変換酵素阻害活性などの新規機能性を見出し、更に、酒粕再発酵物を製造する工程にプロテアーゼ処理工程を加えることにより、アンジオテンシン阻害活性が極めて増強された機能性素材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)液化酒粕を再発酵することを特徴とする機能性素材の製造方法;
(2)さらにプロテアーゼ処理することを特徴とする(1)記載の方法;
(3)(1)または(2)記載の方法により得られる機能性素材;
(4)(3)記載の機能性素材を含む機能性食品、医薬組成物または化粧組成物;
(5)抗酸化、肝機能改善およびアンジオテンシン変換酵素阻害からなる群より選択される機能または効能を有するものである、(3)記載の機能性素材、あるいは(4)記載の機能性食品、医薬組成物または化粧組成物;ならびに
(6)(2)記載の方法により得られる機能性素材を含有する、高血圧の予防または治療に用いられる機能性食品または医薬組成物
を提供するものである。
本発明によれば、抗酸化、肝機能改善およびアンジオテンシン変換酵素阻害等の機能/効能を有し、しかも安全性の高い機能性素材が得られる。
「液化酒粕」は、原料米を酵素処理することにより予め液化させて仕込んだ清酒の粕であり、普通酒粕、吟醸酒粕に比べて滴定酸度が高く、全糖量が少なく、タンパク質量が多いという特徴を有する。下表1に普通酒粕、吟醸酒粕および液化酒粕の成分比較データを示す。
Figure 0004854199
上述のように、酒粕を再発酵することにより、機能性強化および付加価値向上が見られるという観点から考えると、タンパク質、アミノ酸由来の機能性物質の増強には、液化酒粕はより適した素材である。また、液化酒粕の価格は、普通酒粕、吟醸酒粕よりも安く、経済酒の製造量増加に伴い粕量も増えているため、コスト面から見ても素材としてより適している。
原料米を酵素処理する際に使用する酵素は、液化酵素を含有していることが必須である。ここに液化酵素とは、デンプン質を液化させる活性を有する酵素であればいずれの酵素であってもよく、精製されていても、あるいは精製されていなくてもよい。またその起源はいずれのものであってもよい。液化酵素として、例えば、コクゲンL(大和化成株式会社製)、オリエンターゼAO40(エイチビィアイ株式会社製)等の市販酵素剤を利用することもできる。この酵素処理において、液化酵素以外の酵素、例えば糖化酵素などを作用させてもかまわない。
酵素処理工程における処理条件(例えば、原料に対する酵素量、反応温度、pH、反応時間等)は使用酵素あるいは酵素剤に応じて適宜選択することができる。酵素量が少なすぎると反応が不十分であり、あるいは反応に長時間を要することとなり、酵素量が多すぎると経済的に好ましくない。反応温度は使用酵素の至適温度を考慮して決定すべきである。反応時間も適宜決定されうるが、あまり短いと反応が不十分であり、あまり長いと雑菌の混入等の問題が生じるので好ましくない。これらの諸条件は、当業者が適宜選択し、決定できるものである。
酵素処理された原料米の仕込み工程は、一般的な工程にて行うことができる。清酒発酵も一般的な条件で行うことができる。清酒を絞った後、液化酒粕を得ることができる。
このようにして得られた液化酒粕を再発酵させる。再発酵には酵母を使用する。本明細書において、この処理段階を「再発酵」ということがある。この再発酵工程において、酵母の作用により糖質が減少し、タンパク質が増加する。すなわち、酵母により発酵させることにより、液化酒粕中の糖質が資化され、酵母が増殖し、菌体量が増加してタンパク質が増加する。タンパク質の増加に伴い、その代謝物であるアミノ酸も増加する。
再発酵工程における反応条件(反応温度、pH、時間、ならびに使用酵母、通気条件等)も適宜決定されうるが、使用酵母のグルコース消費ならびに増殖などの特性に適した条件とすべきである。使用酵母としては、サッカロミセス属、シゾサッカロミセス属、カンジダ属、クルイベロミセス属などが挙げられるが、機能性食品や医薬組成物への用途を考慮すると、サッカロミセス属酵母が好ましく、特に清酒酵母、ビール酵母、ワイン酵母が好ましい。酵母接種量も適宜選択できるが、一般的には10ないし10個/mlのオーダーであろう。通気は必要に応じて行うことができる。この再発酵工程の前、中、後のいずれにおいても他の酵素を添加することができる。添加に適した酵素としては糖化酵素(例えば、グルク100、アマノエンザイム社製)などが挙げられる。糖化酵素により液化酒粕から糖分が生成され、酵母の活性を増強することができる。これらの諸条件は、当業者が適宜選択し、決定できるものである。
上で説明した本発明の製造方法により得られる機能性素材は、実施例に示すように、抗酸化、肝機能改善およびアンジオテンシン変換酵素阻害等の機能または効能を有する。それゆえ、本発明の機能性素材は、老化防止や美肌作用、肝臓病の予防/治療、高血圧の予防/治療等に効果を発揮する。このような本発明の機能性素材の特性を生かして、これを機能性食品、医薬組成物または化粧組成物中に使用することができる。
本発明の機能性素材は上記方法で得られた再発酵物をそのまま使用してもよく、あるいはこれをさらに処理加工して用いてもよい。例えば、さらに濃縮または希釈してもよく、凍結乾燥、加熱乾燥、ドラム乾燥等の乾燥処理に付して使用してもよく、あるいはさらに固形分を水などで抽出して用いてもよい。その形態は特に限定されず、例えば、溶液、懸濁液、半固体(例えば、ペースト状)、固体(例えば、粉末、顆粒)等であってもよい。また本発明の機能性素材の安全性は高く、食品や医薬品への用途が考えられる。ここで、「機能性食品(素材)」とは、「食品(素材)が本来持っている栄養機能(第一次機能)、味・香りなどの感覚機能(第二次機能)に加えて、生体防御や疾病の防止・回復、体調リズムの調整、老化抑制などの生体調節機能(第三次機能)があることに注目し、これらの生体調節を科学的に解明し、機能を発揮できるように設計・加工された食品(素材)」を意味する。
本発明により得られる機能性素材を種々の用途に用いることができる。また本発明の機能性素材は主に酵母に由来する香りが良いものである。1の用途としては本発明の機能性素材を食品中に用いて種々の機能性食品あるいは健康食品を得ることができる。例えば、そのまま、あるいはペレット、粉末、顆粒などの形態として使用してもよく、食品添加物、調味料、ふりかけとして使用してもよい。また、本発明の機能性素材を食材中に含有せしめて使用してもよい。
さらなる用途としては本発明の機能性素材を医薬組成物中に用いることができる。一般的には、かかる医薬組成物は本発明の機能性素材のほかに医薬用担体または賦形剤を含むであろう。その形態も特に限定されず、例えば、固体(錠剤、粉末、顆粒等)、半固体(パスタ等)、液体(溶液、懸濁液、エマルジョン等)、あるいはカプセルに封入されたものであってもよい。これらの剤形のための担体または賦形剤も当業者によく知られており、適宜選択されうる。
もう1つの用途としては本発明の機能性素材を化粧組成物中に用いることができる。本発明の機能性素材は糖質の含有量が少ないので、皮膚へのべたつきが少ないという特徴を有する。したがって、本発明は、本発明の機能性素材を含む化粧組成物に関するものである。本発明の化粧組成物は、本発明の機能性素材のほかに化粧品に常用される担体、例えば、水、グリセリン、アルコール類、油脂などを含有するものであり、さらに香料、着色料、防腐剤などを適宜添加してもよい。本発明の機能性素材を含む化粧組成物の形状は特に限定されず、例えばローション、乳液、クリーム、軟膏などの形状とすることができる。
さらに、再発酵工程にプロテアーゼ処理工程を加えることにより、アンジオテンシン阻害活性が極めて増強された機能性素材が得られる。プロテアーゼ処理工程は、再発酵工程の前、同時、あるいは後のいずれにおいて行ってもよい。プロテアーゼとしては多種多様なものが存在するが、例えば、オリエンターゼ20A(エイチビィアイ株式会社製)、オリエンターゼON(エイチビィアイ株式会社製)、ニューラーゼF3G(アマノエンザイム株式会社製)、パパインW−40(アマノエンザイム株式会社製)、スミチームAP(新日本化学工業株式会社製)、スミチームMMR(新日本化学工業株式会社製)、スミチームFP(新日本化学工業株式会社製)等の市販酵素剤を利用することもできる。このプロテアーゼ処理において、機能性素材の所望特性に応じてプロテアーゼ以外の酵素を作用させてもかまわない。
プロテアーゼ処理工程における処理条件(例えば、液化酒粕に対する酵素量、反応温度、pH、反応時間等)は用いるプロテアーゼにより適宜選択されうるが、再発酵工程で使用する酵母の種類や量も考慮すべきである。酵素量が少なすぎると反応が不十分であり、あるいは反応に長時間を要することとなり、酵素量が多すぎると経済的に好ましくない。反応温度やpHは使用酵素の至適温度および使用酵母の特性を考慮して決定すべきである。反応時間も適宜決定されうるが、あまり短いと反応が不十分であり、あまり長いと雑菌の混入等の問題が生じるので好ましくない。これらの諸条件は、当業者が適宜選択し、決定できるものである。
再発酵工程にプロテアーゼ処理工程を加えることにより得られる機能性素材はアンジオテンシン阻害活性が増強されているので、特に、高血圧を予防または治療する機能や効能を有する。したがって、再発酵工程にプロテアーゼ処理工程を加えることにより得られる機能性素材を、高血圧の予防または治療用の機能性食品または医薬組成物中に用いることができる。これらの機能性食品および医薬組成物の製造、形状、用法等については、上述したのと同様である。
酒粕再発酵物の調製
12.5kg液化酒粕と12.5Lの酵母懸濁液(1.0x108個/ml)を混合する。これに6.25g(酒粕の1/2000量)の酵素剤(グルク100:アマノエンザイム製)を加え、15℃一定で13日間醗酵させた。醗酵終了後、加熱処理(120℃、10分間)を行いドラムドライと凍結乾燥で粉末化した。また、対照として再醗酵前の液化酒粕も同様に粉末化した。
Figure 0004854199
表2に示すように、再醗酵前後でその基礎成分を比較したところ、再醗酵によりタンパク質の増加と糖質の減少が観察された。タンパク質の増加は、酵母数の増加によるものと考えられる。また、糖質の減少は、アルコール発酵のために炭素源として酵母が資化したことによるものである。再醗酵することにより50%以上がタンパク質であることから、清酒再醗酵物は高タンパク質素材であると言える。また、乾燥方法の違いでも基礎成分には影響を及ぼさなかった。
アミノ酸分析
ドラムドライ粉末サンプル0.5gを8%TCA10ml(20倍容)に懸濁後よく攪拌する。室温で30分間抽出後、14000rpm、20分後の遠心上清に含まれる遊離アミノ酸をLC−10A高速アミノ酸分析システム(島津製作所製)により分析した。
Figure 0004854199
Figure 0004854199
酒粕中の遊離アミノ酸含量は、100g粉末当たり1.8g程度であるが、再醗酵後には、9.7g(5.3倍)に増加した(表3)。個々のアミノ酸で比較してみると、再醗酵物中には、グルタミン酸、アラニン、ロイシン、アルギニンが1%以上含まれている。また、再醗酵することにより、10倍以上含有量が増加するアミノ酸は、ロイシン、チロシン、リジン、アルギニンである。一方、ほとんどの遊離アミノ酸量が増加する中、唯一、システイン含量だけは、減少している。
アミノ酸を効能、機能別に見た場合、アルコール代謝促進や肝機能強化に関与するグルタミンとアラニン含量の合計は、4.5倍の増加を示し、免疫力強化に関与するグルタミン、アルギニン含量は、6.9倍増え、疲労回復効果のある分岐鎖アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシン含量は、8.5倍の大幅な増加が観察された(表4)。
酒粕再発酵物の抗酸化活性
酒粕を再発酵することによる抗酸化能を評価するために、以下に示す方法でDPPHラジカル消去能及びSOD様活性を測定した。
(DPPHラジカル消去率)
粉末サンプル0.5gを50%EtOH(20倍容)10mlに懸濁し、1時間おきに攪拌し3時間室温で抽出後、3000rpm、5分間の遠心分離を行い、0.45μmのフィルターろ過液を測定サンプルとする。以下の組成で抽出サンプルと試薬を混合し、30分後のOD517nmを測定する。

DPPH 125μl
2M 酢酸緩衝液 25μl
99.5%EtOH 475μl
サンプル 500μl
ラジカル消去能(%)算出は以下の計算式で算出する。
消去能(%)=100−(OD517B/OD517A)x100
OD517A:水(コントロール)
OD517B:サンプル
(SOD様活性)
粉末サンプルを5倍容の蒸留水によく懸濁し、14000rpm、20分間の遠心分離後、0.45μmフィルターろ過液を測定サンプルとした。
活性測定は以下に示すフローチャートに従い、行った。
[式1]
Figure 0004854199
Figure 0004854199
表5に示すように酒粕再醗酵物の抗酸化活性を測定した結果、DPPHラジカル消去能、スーパーオキシド消去率共に増加を示した。また、凍結乾燥によりドラムドライでよりラジカル消去能が高かった。ドラムドライでは、アミノ酸を多く含む再醗酵物を加熱するため、乾燥中にアミノカルボニル反応が促進されることが予想される。また、アミノカルボニル反応により生成した各種メラノイジンには、抗酸化活性があることが知られている。したがって、ドラムドライによる抗酸化活性増加分は、加熱によるメラノイジン生成に起因することが示唆される。
酒粕再発酵物の肝機能改善効果
(実験方法)
試料には実施例1で調製した酒粕と酒粕再発酵物の凍結乾燥粉末を用いた。脂肪肝を起こすために、全ての群に0.4%のオロチン酸を添加し、飼料中には酒粕及び再発酵粉末を5%添加した。実験動物には、4週齢の雄性Wistarラットを用いた。実験期間は14日間とし、実験試料と水道水は自由摂取とした。実験終了後、エーテル麻酔下にて断頭、頚部より採血、直ちに臓器を摘出し、重量を測定した。血清脂質、肝機能評価、肝臓脂質、糞中代謝物についての分析は、酵素法により比色定量した。
(結果)
各群とも実験終了時の体重、体重増加量、飼料摂取量に有意な差は認められなかった。また、解剖時の血清の総コレステロール、HDL−コレステロール、リン脂質では有意な差は認められなかったが、血清(VLDL+LDL)コレステロール、動脈硬化指数では、有意に低くなった。GOP、GPTは肝機能評価の指標となっており、GOTでは対照群と比較して再発酵物群で71.4%抑制した。GPTでは酒粕群で44.7%、再発酵物群で50.3%抑制した。GPTはほぼ肝臓特異性であるのに対して、GOTは肝臓以外に心臓、骨格筋に多量に存在する。したがって、GOT、GPTともに低下した再発酵物群には、肝機能障害抑制効果が期待できる。肝臓脂質では、総コレステロールに有意な差は認められなかった。肝臓トリグリセリド、再発酵物群で有意に上昇を抑制した。肝脂肪を呈するトリグリセリドの蓄積を抑制することから、再発酵物は脂肪肝の発症に対して予防効果が期待される。糞中への総コレステロール排出量、総コレステロール排出率では、再発酵物群で有意に高くなった。胆汁酸、胆汁酸排泄率に有意差はなかったが、増加する傾向が見られた。これらは再発酵物の何らかの成分がステロール排泄を促進し、これが血清や肝脂質代謝に関与したことを支持した。本実験では、再発酵物を添加することによって、血清(VLDL+LDL)コレステロールの上昇抑制効果、動脈硬化指数低下作用、肝機能障害抑制効果、肝臓トリグリセリド上昇抑制効果、糞中総コレステロール排泄促進効果が観られた。
酒粕再発酵物のアンジオテンシンI変換酵素(ACE)阻害活性
酒粕を再発酵することによりアミノ酸含量が大幅に増えることが明らかになった。これに伴いオリゴペプチド含量も増えていることは十分に期待できる。そこで実施例1で調製した酒粕と酒粕再発酵物のドラムドライ粉末に含まれるオリゴペプチドを有効成分とするACE阻害活性の増強の程度を評価した。
(活性測定法)
50mM Na2BO7と200mM H3BO3を混合して調製したホウ酸緩衝液(pH8.3)にウサギ肺由来ACE(シグマ社)を溶解し、60mU/mLの酵素溶液を調製した。また、Hip−His−Leu[(株)ペプチド研究所]及びNaClを前記ホウ酸緩衝液に溶解し、それぞれの濃度が7.6mM及び608mM(反応液中での終濃度は、それぞれ5mM及び400mMになる)である基質溶液を調製した。1.5mL容量のプラスチックチューブに、試料溶液15μLと酵素溶液50μLとを入れ、37℃で5分間保温した後、基質溶液125μLを加えてよく混合し、37℃で30分間の反応を行なった。その後、10%トリフルオロ酢酸20μLを添加することにより、反応を停止させた。反応停止後、酵素反応により遊離した馬尿酸をHPLCにより定量した。なお、カラムはTSKgel ODS−80TS(4.6mm x 14.6mm; 東ソー社製)を使用し、溶出液として0.1%トリフルオロ酢酸を含む0〜63%のアセトニトリル水溶液の直線濃度勾配(20分間)を使用し、流速1mL/分の条件で228nmの紫外部吸収を検出することにより実施した。なお、ポジティブコントロールは、試料液15μLの代わりに水15μLを加えて反応し、ネガティブコントロールは、水15μLと10%トリフルオロ酢酸20μLを同時に加えて反応した。
ACE阻害率は、
阻害率(%)=[(A−B−C)/(A−C)] X 100
(式中、Aはポジティブコントロールの馬尿酸ピーク面積、Bは、試料溶液添加の馬尿酸ピーク面積、Cは、ネガティブコントロールの馬尿酸ピーク面積を示す)
により算出した。また、阻害率が50%になる試料濃度(mg/mL)をIC50値で表した。
酒粕及び酒粕再発酵粉末からの試料溶液は、100℃、30分間の熱水抽出後、14000rpm、10分間の遠心上清として調製した。
Figure 0004854199
酒粕を再発酵することにより、ACE阻害活性が3.9倍増強された。
プロテアーゼ剤の添加効果
一般的にACE阻害物質は、オリゴペプチドである場合が多く報告されている。そこで、ACE阻害活性を更に高めることを目的として、各種市販プロテアーゼ剤について検討した。
(実験方法)
実施例1で調製した酒粕と酒粕再発酵物のドラムドライ粉末25mgに40倍容の水1mLを加え、この懸濁液に粉末サンプルの1/50量(0.5mg)のプロテアーゼ剤を添加後、50℃、24時間反応させ、100℃、30分間酵素失活処理を行い、14000rpm、10分間の遠心上清を阻害活性測定に用いた。なお、表7で示す酵素剤は、P−1、2はエイチビィアイ(株)、P−3、4は天野エンザイム(株)、P−5、6、7は新日本化学工業(株)より購入した。
Figure 0004854199
Figure 0004854199
その結果、酒粕及び再発酵物の何れにプロテアーゼ剤を作用させても、ACE阻害活性は高くなった。また、使用した全てのプロテアーゼで効果が確認できた(表7)。そこで次に、添加効果が高いと思われるオリエンターゼ20A、ニューラーゼF3G、スミチームAP処理したサンプルについては、その効果を正確に評価するために、IC50値を求めた(表8)結果、オリエンターゼ20Aが最も効果的であり、酒粕に添加したとき6.8倍、再発酵物に添加したときは5.0倍阻害活性が高くなった。また、再発酵とプロテアーゼ処理を組み合わせることにより、未処理の酒粕に比べて14.4倍の大幅な活性増強効果が確認できた。
プロテアーゼ剤の添加時期
プロテアーゼ剤の添加時期及び反応条件により、その効果に影響がどの程度生じるのか検討した。
(実験方法)
以下に示す2種類の方法で酒粕再発酵物を調製した。
≪調製法1≫
50g液化酒粕と50mLの酵母懸濁液(1.0x108個/ml)を混合する。これに25mg(酒粕の1/2000量)の酵素剤(グルク100:アマノエンザイム製)と1g(酒粕の1/50量)のプロテアーゼ剤を加え、25℃で1日、15℃で更に4日間醗酵させた。醗酵終了後、加熱処理(120℃、10分間)を行い凍結乾燥で粉末化した。また、対照として再醗酵前の液化酒粕も同様に粉末化した。ACE阻害活性のIC50は、この粉末を任意の濃度で100℃、3分間熱水抽出後の遠心上清を測定することにより算出した。
≪調製法2≫
プロテアーゼ剤を再発酵時に添加しないこと以外は、調製法1と同様に行い凍結乾燥粉末を得た。この粉末25mgに40倍容の水1mLを加え、更に粉末サンプルの1/50量(0.5mg)のプロテアーゼ剤を添加後、50℃、24時間反応させ、100℃、30分間酵素失活処理の遠心上清のACE阻害活性を同様に測定した。
Figure 0004854199
3種類のプロテアーゼ剤を用いてプロテアーゼの添加時期の違いがACE阻害活性に及ぼす影響について検討した結果を表9に示す。再発酵時にプロテアーゼを添加し、穏やかな温度条件で長時間反応させる調製法1と、再発酵後プロテアーゼを添加し、至摘温度で反応させる調製法2との間に大きな違いは認められなかった。すなわち、プロテアーゼ添加時期でACE阻害活性は、影響を受けないことが確認できた。実用面から考えた場合、醗酵時に添加する調製法1の方は、処理工程数が増えないため、より好ましい場合もあると考えられる。
また、今回の調製法では、初日の醗酵温度を25℃にすることにより酵母の活性化をもたらし、大幅に醗酵期間を短縮できることも確認できた。
プロテアーゼ剤の添加量
実施例5において、酒粕再発行物の1/50量のプロテアーゼ剤で処理することにより、明らかなACE阻害活性増強効果が確認できた。そこで次に、製造コストを考慮してプロテアーゼ剤添加量とACE阻害活性の関係について検討した。
(実験方法)
実施例1で調製した酒粕再発酵物のドラムドライ粉末1gに水10mLを加え、この懸濁液に粉末サンプルの1/50〜1/3200量のオリエンターゼ20Aを添加後、50℃、24時間反応させ、100℃、30分間酵素失活処理を行い、100℃、30分間酵素失活処理の遠心上清を任意の濃度に希釈してACE阻害活性を測定した。
Figure 0004854199
添加量を減らすことによりACE阻害活性も低下してくるが、1/800量の添加でもコントロールに比べて2.6倍まだ活性は高い。また、表では示していないが、1/3200量でも効果があることが確認できた。
本発明は、種々の有用な機能および効能を有し、しかも安全性の高い機能性素材を提供するものであり、食品、医薬品、化粧品などの分野において利用可能である。

Claims (1)

  1. 液化酒粕を再発酵することにより得られる機能性素材を含む、抗酸化用の医薬組成物または化粧組成物であって、機能性素材が、醗酵終了後加熱処理を行いドラムドライで粉末化したものである医薬組成物または化粧組成物。
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