JP4853082B2 - ハイドロフォーム加工用鋼板およびハイドロフォーム加工用鋼管と、これらの製造方法 - Google Patents

ハイドロフォーム加工用鋼板およびハイドロフォーム加工用鋼管と、これらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイドロフォーム加工用鋼板およびハイドロフォーム加工用鋼管と、これらの製造方法とに関する。例えば、本発明は、ハイドロフォーム加工により成形される、例えば車体の構造部材や足回り部材等の素材として特に好適に用いられる、ハイドロフォーム加工用鋼板およびハイドロフォーム加工用鋼管と、これらの製造方法とに関する。
周知のように、近年、特に地球温暖化防止のために炭酸ガスの総排出量を削減することが世界的規模で求められている。例えば自動車に関しても燃費向上による排出ガスの削減が強力に推進されている。自動車の燃費向上の方策の一つとして、自動車車体のさらなる軽量化が要求されている。その一方で、衝突安全性を高めるために自動車車体の剛性向上による衝撃吸収能の向上も求められている。これら様々な要求を満足して自動車車体の軽量化及び高剛性化をいずれも高次元で達成するには、自動車車体用鋼板の一層の高強度化及び薄肉化を図ることが不可欠である。
このような状況にあって、例えば車体の構造部材や足回り部材等に関して、さらなる高強度化および軽量化が求められている。このような要求に応えるため、これらの部材をハイドロフォーム加工により製造することが検討されている。
ハイドロフォーム加工とは、略述すると、ダイスの代わりに液圧により膨出加工をする加工方法であって、実用的には膨出変形させながら型になじませて成形する加工方法である。
ハイドロフォーム加工により製造された構造部材や足回り部材を供給することが可能になれば、部品点数やスポット溶接打点数の削減等による軽量化や低コスト化を図ることができるようになるとともに、自動車車体の剛性を高めることができるために衝突安全性の向上も図ることができるようになるといった、多大な効果が期待される。
このようなハイドロフォーム加工による効果を十分に享受するには、ハイドロフォーム加工に適した材料を用いることが必要である。具体的には、ハイドロフォーム加工における膨出加工時に割れを生じないとともに加工コストの上昇を抑制できる材料を用いることが重要になる。
非特許文献1には、鋼管の円形断面自由バルジにおいてハイドロフォーム性の指標である限界拡管率に及ぼす材料特性について記載されており、均一伸びやr値の向上により限界拡管率が向上することが開示されている。
また、特許文献1には、鋼管の管軸方向から採取したJIS12A号引張試験片により引張試験を行い、鋼管の強度に対し一定の一様伸びを有するように行う鋼管のハイドロフォーミング方法が記載されており、型拘束の有無に関わらず、ハイドロフォーム加工における周長さ方向張出し性は管軸方向のJIS12A号引張試験片による一様伸びとの間に強い相関関係があることが開示されている。
また、特許文献2には、鋼管を造管した後に温間縮径圧延を行なうことによりr値を向上させた成形性に優れた鋼管が開示されている。
以上のことから、均一伸び及びr値の向上は様々なハイドロフォーミング加工に対し有効であることが推測される。
特開2001−96316号公報 特開2002−356744号公報 プレス技術 第39巻 第7号(2001年7月)27頁
しかしながら、本発明者らが種々の鋼管のハイドロフォーム加工性を調査した結果、従来から均一伸びが優れるとされる残留γ鋼板やフェライトとマルテンサイトの複相組織鋼板、いわゆるDualPhase鋼板を素材として用いた鋼管のハイドロフォーム加工性は、必ずしも良好ではないことが判明した。
一方、特許文献2では、鋼管を造管した後に温間縮径圧延を行うことにより工程が増えるので当然ながら製造コストが嵩む。周知のように、自動車車体の構造部材や足回り部材には製造コストが低廉であることも強く求められており、実際にこの発明を行うことは難しい。
本発明は、このような従来の技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、ハイドロフォーム加工前に熱処理や縮径圧延などをせずに低コストでハイドロフォーム加工により成形される、例えば車体の構造部材や足回り部材等の素材として特に好適に用いられる、ハイドロフォーム加工用鋼板およびハイドロフォーム加工用鋼管と、これらの製造方法を、提供することである。
本発明者らは、上述した課題を解決するため、鋼管のハイドロフォーム性に及ぼす材料の特性および組織の影響を考慮しながら鋭意検討を重ねた結果、評点間に溶接シーム部を含むように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸び(UEL1)と、評点間に溶接シーム部を含まないように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸び(UEL2)との比(UEL1/UEL2)が45%以上95%未満であり、管軸方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張全伸び(EL)(%)が12000(MPa・%)以上であるとともに、管周方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張均一伸び(UEL2)(%)が5000(MPa・%)以上であることにより、様々なハイドロフォーム加工において優れた成形性が得られることを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
本発明は、C:0.02%以上0.2%以下(本明細書では特にことわりがない限り「%」は「質量%」を意味するものとする)、Si:0.005%以上1.0%以下、Mn:0.1%以上3.0%以下、P:0.005%以上0.1%以下、S:0.01%以下、Al:0.005%以上1.0%以下、N:0.0005%以上0.01%以下、かつTi:0.01%以上0.2%以下及び/又はNb:0.01%以上0.2%以下、残部Feおよび不純物からなる鋼組成を有し、平均粒径が1.1μm以上10μm以下で平均アスペクト比が0.3以上3以下であるフェライト相が面積率で60%以上98%以下であり、圧延方の引張強度TS(MPa)×単軸引張全伸びEL(%)が14000(MPa・%)以上であるとともに、板幅方向の引張強度TS(MPa)×単軸引張均一伸びUEL(%)が7000(MPa)以上であることを特徴とするハイドロフォーム加工用鋼板である。
この本発明にかかるハイドロフォーム加工用鋼板では、さらに、V:0.5%以下及び/又はMo:0.5%以下を含有することが望ましい。
これらの本発明にかかるハイドロフォーム加工用鋼板では、さらに、Ca:0.01%以下、好ましくはCa:0.0002%以上0.01%以下、及び/又は、Mg:0.01%以下、好ましくはMg:0.0002%以上0.01%以下を含有することが望ましい。
別の観点からは、本発明は、上述した鋼組成を有し、管軸方向の引張強度TS(MPa)×単軸引張全伸びEL(%)が12000(MPa・%)以上であり、管周方向の引張強度TS(MPa)×単軸引張均一伸びUEL2(%)が5000(MPa・%)以上であるとともに、評点間に溶接シーム部を含むように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸びUEL1と、評点間に溶接シーム部を含まないように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸びUEL2の比(UEL1/UEL2)が45%以上95%未満であることを特徴とするハイドロフォーム加工用鋼管である。
別の観点からは、本発明は、上述した鋼組成を有する鋼片または連続鋳造スラブを、加熱炉に装入して1150℃以上1350℃以下に加熱してから1パス当たりの圧下率を40%以下とした粗圧延を行い、仕上げ熱間圧延の温度範囲を(Ar点+200℃)〜Ar点とするとともに仕上げ熱間圧延の累積圧下率を50%以上とし、仕上げ熱間圧延の終了後5秒以内であってかつ加熱炉から抽出されてから350秒以内に水冷を開始して、550℃以上800℃以下で冷却を停止し、3秒以上空冷した後に350℃以上650℃以下で巻き取り、さらに、圧下率が0.1%以上4%以下の調質圧延を行うことを特徴とする、上述した本発明にかかるハイドロフォーム加工用鋼板の製造方法である。
別の観点からは、本発明は、上述した本発明にかかるハイドロフォーム加工用鋼板、またはその製造方法により製造されるハイドロフォーム加工用鋼板を素材とし、このハイドロフォーム加工用鋼板の圧延方向が管軸方向となるようにして製管することを特徴とするハイドロフォーム加工用鋼管の製造方法である。
なお、これらの本発明における「ハイドロフォーム加工用鋼板」とは、上述した「ハイドロフォーム加工用鋼管」の素材として用いる鋼板を意味し、「ハイドロフォーム加工用鋼管」とは、ダイスの代わりに液圧により膨出成形もしくは加工する際の素材としての鋼管を意味する。
また、これらの本発明における「均一伸び」とは、公称応力−公称歪み曲線において最高強度に達した時の伸び(%)を意味する。
また、これらの本発明における「フェライト」とは、パーライト組織、セメンタイト組織、残留オーステナイト相、マルテンサイト組織さらにはベイナイト組織を含まず、ポリゴナルフェライト、ベイニティックフェライト、グラニュラーベイニティックフェライト、アシキュラーフェライトさらには擬ポリゴナルフェライト等を含み、その形態は問わない。なお、これらの組織の定義については、日本鉄鋼協会編「鋼のベイナイト写真集−I」(平成14年6月29日発行)に基づき、定めたものである。
また、これらの本発明における「板幅方向」とは、圧延方向に対して直交する方向を意味するとともに、「Ar点」とは、鋼材を冷却する過程においてフェライト相が生成し始める温度を意味する。
本発明により、鋼管全体に渡って優れたハイドロフォーム性を有し、液圧による膨出加工の際に割れを生じることがない優れた成形性を有するハイドロフォーム加工用鋼板及びハイドロフォーム加工用鋼管を低コストで提供できる。
このため、本発明のハイドロフォーム加工用鋼板及びハイドロフォーム加工用鋼管は、いずれも各種産業機械等の構造部材の素材として、とりわけ、自動車車体の構造部材や足回り部材等の素材として好適に使用することができる。
以下、本発明にかかるハイドロフォーム加工用鋼板およびハイドロフォーム加工用鋼管と、これらの製造方法とを実施するための最良の形態を、説明する。
まず、本発明の基となった鋼管のハイドロフォーム成形時の変形挙動に関する基礎的な検討結果又は知見(a)〜(l)を説明する。
(a)鋼管のハイドロフォーム成形におけるハイドロフォーム性は、管端を管軸方向に押し込むことにより、格段に向上する。
(b)鋼管のハイドロフォームによる部品成形では、管軸方向の押し込みの効果が小さい部位での破断が多い。そのため、上述した部位の変形モードでのハイドロフォーム性の向上を図ることが重要である。
(c)軸押し込み効果がない状態を模擬した、管端を固定した条件下での鋼管の膨出変形は、管軸方向に変形しない平面歪み変形である。
(d)この条件下でのハイドロフォーム性に優れる鋼管は、軸押し込みをする場合にも優れたハイドロフォーム性を有する。
(e)鋼管のハイドロフォーム性とこの鋼管の素材に用いた鋼板の均一伸びとは、概ね線形の相関を示すが、鋼種によってはその相関直線から外れ、鋼板の均一伸びと比較して極端にハイドロフォーム性が劣化する場合がある。
(f)ハイドロフォーム性が低下している鋼管を精査した結果、溶接シーム部及び熱影響部、具体的にはマルテンサイト組織やベイナイト組織等に変化している範囲よりもはるかに広く、シーム幅の10倍以上という広範囲でハイドロフォーム加工の際の局部延性が低下することがわかった。この加工性の低下のメカニズムは、必ずしも明らかではないが、鋼管の溶接部の周辺は、曲げ応力、突合せによる圧縮応力さらには管軸方向への引張応力等に起因した変形が複合して重畳した状態であり、これらに起因する応力場および導入されたひずみが、ハイドロフォーム加工における平面ひずみ変形を著しく抑制するためと推測される。
次に、鋼管のハイドロフォーム性に及ぼす影響について、化学成分や製造条件が種々異なる鋼板と、この鋼板を素材として製管した鋼管とについて検討した結果、以下に列記する知見を得た。
(g)鋼板の均一伸びを向上させるためには、フェライト相を主相とした第2相の存在が必要であり、組織の微細化とポリゴナル化とにより変形時の歪み分布が均質になり、均一伸びが向上する。
(h)造管時に導入される歪みは、組織の微細化およびポリゴナル化と調質圧延により一様化され、造管後の特性が均質化される。
(i)さらに、組織微細化とポリゴナル化および適正な調質圧延を行なうことにより、溶接シーム部および熱影響部よりもはるかに広範囲に渡って生じていた局部延性の低下を最小限に抑制でき、ハイドロフォーム性が向上する。このメカニズムも明らかではないが、組織の微細化とポリゴナル化とによる造管時のひずみの一様化と、調質圧延によるわずかな歪の導入が複合的に作用することにより、ハイドロフォーム加工時の平面ひずみ変形の抑制を排除できるからであると推測される。
(j)さらに、Ti及び/又はNbを添加して時効硬化を抑制することにより優れたハイドロフォーム加工性を有する鋼管を得られる。
(k)鋼管の形状に関して、造管前の鋼板の板厚勾配がハイドロフォーム性に影響を及ぼすことが判明し、その結果、溶接シーム部を挟んで両側の母材部の板厚差が小さいほど好ましい。
(l)本発明にかかるハイドロフォーム加工用鋼板は、あらゆる方向に優れた全伸びと均一伸びを有して成形性に優れる。特に、溶接部の周辺における加工性の低下が極めて小さく成形性に優れ、溶接熱影響部の軟化がなく、さらには脆化も小さいため、溶接部を含む部品をハイドロフォーム加工により成形する部品や、ハイドロフォーム成形後に溶接する部品等に好適に用いることができる。
次に、本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼板及びハイドロフォーム加工用鋼管の組成を限定する理由を説明する。
C:0.02%以上0.2%以下
Cは、本発明に必要な第2相を生成するために含有する。また、変態点を下げる効果により熱延仕上温度を低くできるため、組織の微細化にも寄与する。かかる効果を得るために0.02%以上含有する。しかし、C含有量が0.2%を超えるとフェライト変態が遅延して所望のフェライト面積率が得られなかったり、第2相の粗大化を生じたり、固溶Cに起因する時効硬化等を生じたりすることによって、ハイドロフォーム性が低下する。そこで、本実施の形態では、C含有量は0.02%以上0.2%以下とする。C含有量の下限は0.04%であることが好ましく、上限は0.18%であることが好ましい。
Si:0.005%以上1.0%以下
Siは、強度および延性のバランスを向上させるのに有効な元素であり、かかる効果を得るためには0.005%以上含有する。しかし、Si含有量が1.0%を超えると熱間圧延時に島状のスケールを多量に生成して表面性状を劣化させ、また、化成処理性をも劣化させる。また、電縫鋼管の溶接時には溶接部にSi系酸化物を生成して、これを核とした溶接部割れを起こし易くなり、靭性を劣化させる場合もある。これらを抑制する目的においては少ない程好ましい。
以上の理由により、0.005%以上1.0%以下とする。好ましくは、0.01%以上0.8%以下であり、より好ましくは、0.05%以上0.5%以下である。
Mn:0.1%以上3.0%以下
Mnは、固溶強化および焼入れ性を向上させて鋼の強化に寄与する。また、変態点を下げる効果により熱延仕上温度を低くできるため、組織の微細化にも寄与する。かかる効果を得るためには0.1%以上含有する。しかし、Mn含有量が過剰な場合にはフェライト変態が遅延し所望のフェライト面積率を得られなくなったり、Mnの偏析を生じたりしてハイドロフォーム性を著しく劣化させる。そこで、本実施の形態では、Mn含有量は0.1%以上3.0%以下とする。Mn含有量の下限は0.3%であることが好ましく、0.5%であることがさらに好ましい。一方、Mn含有量の上限は2.5%であることが好ましく、2.0%であることがさらに好ましい。
P:0.005%以上0.1%以下
Pは、固溶強化により鋼の強化に寄与する。かかる効果を得るためには、0.005%以上含有する。しかし、粒界に偏析し易い元素でもあるため、0.1%を超えて含有すると、粒界に偏析して加工性を低下させる。特に、0.1%を超えると偏析が著しくなり、ハイドロフォーム性を著しく低下させる。したがって、Pの含有量は0.005%以上0.1%以下とする。
S:0.01%以下
Sは、硫化物を生成してハイドロフォーム性を低下させるため、可能な限り低減することが好ましい。そこで、製鋼コストを勘案し、本実施の形態ではS含有量は0.01%以下とする。
Al:0.005%以上1.0%以下
Alは、鋼の脱酸に寄与し、鋼の清浄度を向上させる。かかる効果を得るためには0.005%以上含有する。しかし、Al含有量が1.0%を超えると、粗大なアルミナ系介在物が増加してハイドロフォーム性が劣化する。また、電縫鋼管の溶接時にはAl系酸化物を生成して、これを核とした溶接金属割れを起こし易くなる。さらに、アーク溶接やレーザー溶接時には熱影響部にMAを生成して、靭性を劣化させる。そこで、本実施の形態ではAl含有量を0.005%以上1.0%以下とする。Al含有量の下限は0.01%であることが望ましく、上限は0.7%であることが望ましく、0.5%であることがさらに望ましい。
N:0.0005%以上0.01%以下
Nは、0.0005%以上含有することにより、TiN及び又は(Ti,Nb)Nなどの窒化物を析出して、これらのピンニングにより鋼片またはスラブの加熱時および溶接時のオーステナイト粒を微細化し、圧延後の鋼板の組織の微細化を図るとともに溶接部及び熱影響部の脆化を抑制する効果を有する。しかし、N含有量が0.01%を超えると、上述した窒化物が粗大化し、ハイドロフォーム加工の初期にこれをき裂起点とした割れを生じたり、固溶Nに起因する時効硬化を生じたりして、ハイドロフォーム性を低下させる。そこで、本実施の形態ではN含有量は0.0005%以上0.01%以下とする。N含有量の下限は0.0015%であることが好ましく、上限は0.006%であることが好ましい。
Ti:0.01%以上0.2%以下、及び/又は,Nb:0.01%以上0.2%以下
Tiは、0.01%以上含有することにより、TiN及び又は(Ti,Nb)Nなどの窒化物を析出して、これらのピンニングにより鋼片またはスラブの加熱時および溶接時のオーステナイト粒を微細化し、圧延後の鋼板の組織の微細化を図るとともに溶接部及び熱影響部の脆化を抑制する効果を有する。また、析出強化や造管後の時効劣化の抑制にも寄与する。しかし、Ti含有量が0.2%を超えると、上述した窒化物が粗大化して、ハイドロフォーム加工の初期にこれをき裂の起点とした割れが発生して、ハイドロフォーム性を低下させる。そこで、本実施の形態では、Ti含有量は0.01%以上0.2%以下とする。Ti含有量の下限は0.02%であることが好ましく、0.04%であることがさらに好ましい。上限は0.18%であることが好ましく、0.16%であることがより好ましい。
一方、Nbは、0.01%以上含有することにより、仕上げ熱間圧延中の加工オーステナイトの回復・再結晶を抑制して組織の微細化に寄与する。また、溶接熱影響部の軟化を抑制する効果も有し、さらに、析出強化や造管後の時効劣化の抑制にも寄与する。しかし、Nb含有量が0.2%を超えると、フェライト変態を遅延させて所望のフェライト面積率が得られなくなったり、溶接熱影響部の硬化が著しくなったりしてハイドロフォーム性を低下させる。そこで、本実施の形態では、Nb含有量は0.01%以上0.2%以下とする。Nb含有量の下限は0.02%であることが好ましく、上限は0.16%であることが好ましい。
さらに、以下に説明する元素を任意添加元素として含有してもよい。
V:0.5%以下及び/又はMo:0.5%以下
V、Moは、いずれも、含有しなくても良いが含有することにより析出強化による強度向上を図ることができる任意添加元素である。しかし、V、Moそれぞれの含有量が0.5%を超えると溶接性や化成処理性が劣化するとともにコストが嵩む。そこで、本実施の形態では、V、Moそれぞれの含有量はいずれも0.5%以下とする。好ましくは0.3%以下である。
上記の効果を確実に得るには、Vは0.005%以上、Moは0.005%以上含有することが好ましい。
Ca:0.01%以下、及び/又は、Mg:0.01%以下
Ca、Mgは、いずれも、含有しなくても良いが含有することにより一層のハイドロフォーム性の向上を図ることができる任意添加元素である。Ca、Mgは、いずれも、溶鋼中に酸化物として存在し、これを析出核にしてTiN及び又は(Ti,Nb)Nを析出させることで、これらの窒化物を微細分散化させる。これにより、粗大な窒化物を起点にする割れの発生を防止し、ハイドロフォーム性が向上する。このような効果は極微量含有することによっても得られるが、この効果を確実に得るためには、Ca、Mgの含有量はそれぞれ0.0002%以上とすることが望ましい。しかし、Ca、Mgそれぞれの含有量が0.01%を超えると、電縫溶接時に酸化物を増加させ、酸化物を起点とした溶接割れを起こし易くなる。そこで、本実施の形態では、Ca、Mgそれぞれの含有量は、いずれも0.01%以下とする。好ましくは0.0002%以上0.005%以下であり、さらに好ましくは0.001%以上0.005%以下である。
O:0.01%以下
Oは、鋼の清浄度を上げてハイドロフォーム性を向上させるために低減させる方が好ましい。しかし、Ca及び又はMgを添加する際には、極微量、望ましくは0.0002%以上含有することにより、酸化物を形成して窒化物を微細分散化してハイドロフォーム性を向上させる。しかし、0.01%超添加すると、清浄度の低下および酸化物の粗大化によりハイドロフォーム性が低下する。そこで、本実施の形態では、O含有量は0.01%以下とするのが好ましく、より好ましくは0.0002%以上0.007%以下であり、さらに好ましくは0.0005%以上0.007%以下である。
上記以外は、Feおよび不純物である。
次に、本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼板の組織を限定する理由を説明する。
フェライト相:平均粒径;1.1μm以上10μm以下、平均アスペクト比;0.3以上3以下
本実施の形態では,フェライト粒の平均粒径を1.1μm以上10μm以下かつフェライト粒の平均アスペクト比を0.3以上3以下とする。組織の微細化およびポリゴナル化は、変形の均質化を促し鋼板の均一伸びを向上させる。さらに、造管時に導入される歪みも鋼管全体に渡って均質化されるため、局部的に硬化することを抑制し、ハイドロフォーム性が向上する。かかる効果を得るために、フェライト相の平均粒径は10μm以下かつ平均アスペクト比を0.3以上3以下とする。より好ましくはそれぞれ8μm以下、0.5以上2以下である。一方、フェライト粒の平均粒径が1.1μmを下回るような細粒化は、通常の熱間圧延では技術的に困難であるため、1.1μmを下限とする。
フェライト相の面積率:60%以上98%以下
本実施の形態では、フェライト相の面積率を60%以上98%以下とする。ハイドロフォーム性に対して重要な機械特性である均一伸びは、ある程度の量の第2相を有することが必要である。この第2相の存在により、加工時に可動転位が容易に導入され、変形が均質化して均一伸びが向上する。しかし、フェライト相の面積率が60%未満では全伸びおよび均一伸びが低下する。さらに、第2相をき裂起点にした割れを生じやすくなり、さらに、ハイドロフォーム性を低下させる。そこで、本実施の形態では、フェライト相の面積率は60%以上98%以下とする。好ましくは62%以上96%以下であり、より好ましくは64%以上94%以下である。
フェライト相を除く残部組織については、ベイナイト組織、マルテンサイト組織および残留オーステナイト相は時効劣化の要因となる場合があるため、特に製管して鋼管として用いる場合には、パーライト及び又はセメンタイトであることが好ましい。
なお、これらの測定位置は板厚深さ方向(1/4)板厚位置とする。これは、この位置において板厚全体の平均値を表すためである。
次に、ハイドロフォーム加工用鋼板の機械特性の限定理由について説明する。
圧延方向の引張強度(MPa)×単軸引張全伸び(%):14000(MPa・%)以上
本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼板は、JIS Z 2201に規定された5号試験片における圧延方向の引張強度(MPa)と全伸び(%)との積が14000(MPa・%)以上である。前述したように、引張強度が高くなるほど延性は低下するため、これらの2つの特性が高レベルでバランスしていることが必要である。また、ハイドロフォーム加工用鋼管の素材として所望の特性を得るためには、製管工程による加工性の劣化を考慮して14000(MPa・%)以上である。好ましくは14500(MPa)以上であり、より好ましくは15000(MPa・%)以上である。
同様に、引張強度(MPa)と均一伸び(%)との積は、5000(MPa・%)以上であり、好ましくは6000(MPa・%)以上であり、より好ましくは7000(MPa・%)以上である。
板幅方向の引張強度(MPa)×単軸引張均一伸び(%):7000(MPa)以上
本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼板は、JIS Z 2201に規定された5号試験片における板幅方向の引張強度(MPa)と均一伸び(%)との積が7000(MPa・%)以上である。ハイドロフォーミング性に最も影響を与える管周方向の均一伸びは、圧延方向を管軸方向として製管する際には、素材の鋼板の圧延方向と直交する方向の均一伸びに対応する。前述したように、引張強度が高くなるほど均一伸びは低下するため、これらの2つの特性が高レベルでバランスしていることが必要であり、製管工程による加工性の劣化を考慮して、引張強度(MPa)と均一伸び(%)との積は7000(MPa・%)以上である。好ましくは7500(MPa・%)以上であり、さらに好ましくは8000(MPa・%)以上である。
なお、言うまでもないが、あらゆる方向の全伸びが優れることも好ましいため、引張強度(MPa)と全伸び(%)との積が14000(MPa・%)以上、好ましくは14500(MPa・%)以上、より好ましくは15000(MPa・%)以上である。
次に、ハイドロフォーム加工用鋼管の機械特性の限定理由について説明する。
管軸方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張全伸び(EL)(%):12000(MPa・%)以上
本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼管は、JIS Z 2201に規定された12B号試験片における引張強度(MPa)と全伸び(%)の積が12000(MPa・%)以上である。引張強度が高くなるほど剛性向上や車体軽量化への効果は大きいため好ましいが、引張強度が高くなるほど延性は低下する。本実施の形態では、これらの2つの特性が高レベルでバランスしていることにより、鋼管のハイドロフォーム性、さらには、予加工後のハイドロフォーム加工、例えば鋼板や鋼管を曲げた後のハイドロフォーム加工においても高いハイドロフォーム性を有する。そのためには、引張強度TS(MPa)と全伸びEL(%)との積が12000(MPa・%)以上である。
同様の観点から、好ましくは、12500(MPa・%)以上であり、より好ましくは13000(MPa・%)以上である。
また、引張強度TS(MPa)と均一伸びUEL(%)との積が4000(MPa・%)以上、好ましくは4500(MPa・%)であり、より好ましくは5000(MPa・%)以上である。これにより、予加工時に生じる板厚の変化が小さくなり、具体的には、曲げ加工や潰し加工を行なった際の板厚の減少が小さくなり、予加工後のハイドロフォーム性をさらに向上させる。
なお、引張試験片の採取位置はシームの対面とする。これは、従来から行なわれている複数スタンドによる冷間ロール成形機による溶接鋼管、いわゆる電縫鋼管ではシームの対面部に繰り返し曲げ加工を受けるため、溶接部および熱影響部を除く母材部の範囲において、この部位は最も成形性が低下していることが多いからである。また、鋼管の寸法に応じて12B号試験片の採取が困難な場合には、12A号試験片または12C号試験片により引張試験を行い、引張強度は測定値を使い、全伸びはJIS Z 2201に記載されたOliverの式でn=0.4として12B号引張試験片の形状の場合に換算した値を用いることとする。
管周方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張均一伸び(UEL)(%):5000(MPa・%)以上
本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼管は、評点間に溶接シーム部を含まず、かつ、溶接シーム部の反対側が評点間の中心となるように鋼管を展開してプレス成形により板状にした板状引張試験片における引張強度(MPa)と均一伸び(%)の積が5000(MPa・%)以上である。管周方向へ膨出して変形するハイドロフォーミング加工において、軸押し込みの効果が期待できない部位でのハイドロフォーミング性は、管周方向の均一伸びに最も影響を受け、これが大きいほどハイドロフォーミング性は優れる。しかしながら、全伸びと同様に、引張強度が高くなるほど均一伸びも低下するため、これらの2つの特性が高レベルでバランスしていることが必要である。そのためには、引張強度(MPa)と均一伸び(%)との積で5000(MPa・%)以上である。同様の観点から、好ましくは6000(MPa・%)以上であり、より好ましくは7000(MPa・%)以上である。
なお、本実施の形態における管周方向の引張強度と均一伸びを測定する引張試験片形状については、鋼管の周長の(1/3)が50mm以上である場合はJIS Z 2201に規定された5号試験片で評価し、50mm未満の場合には評点間距離の下限を25mmとしてJIS Z 2201に規定された板状試験片で評価する。
評点間に溶接シーム部を含むように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸びUEL1と、評点間に溶接シーム部を含まないように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸びUEL2の比(UEL1/UEL2):45%以上95%未満
本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼管は、評点間の中心が溶接シーム部となるように鋼管を展開してプレス成形により板状にした板状引張試験片の均一伸びUEL1と、評点間の中心を溶接シーム対面にし、かつ、評点間に溶接シーム部を含まないように鋼管を展開してプレス成形により板状にした板状引張試験片の均一伸びUEL2との比(UEL1/UEL2)が45%以上である。もちろん、この値が大きいほど鋼管全周に渡る均一伸びが均質であるということであるから、ハイドロフォーム性は向上する。好ましくは、50%以上である、より好ましくは55%以上である。しかしながら、後熱処理を施していないので溶接部はほとんど変形しない。このため、本実施の形態では95%以上の値を得られなかったため、上限を95%未満とする。なお、評点間に溶接シーム部を含まない引張試験片の均一伸びは、前述した管周方向の単軸引張均一伸びを用いる。また、評点間に溶接シーム部を有する引張試験片の均一伸びは、前述の管周方向の引張試験片と同形状の試験片を常温で引張試験を行って測定する。
本実施の形態では、鋼管形状において、好ましくは、トリムされた溶接シーム部を除く母材部の管周方向の板厚分布を測定し、その最大値と最小値の差が全測定値の算術平均値に対して5%以下である。鋼管の周方向の板厚分布と、管端を固定したハイドロフォーム加工における管周方向の変形分布を精査した結果、これらの分布は良く一致し、板厚が薄い部位では大きく変形し、厚い部位では比較的変形が小さいことが明らかとなった。つまり、板厚の薄い部位に変形が集中していると考えられる。したがって、可能な限り鋼管の板厚は均一であることが好ましい。したがって、この値を好ましくは5%以内とする。より好ましくは3%以内である。なお,板厚分布は、シームを除く全周に渡って等間隔に30点以上の測定を行なうこととする。
次に、本実施の形態のハイドロフォーム加工用鋼板の製造方法を説明する。
加熱温度:1150℃以上1350℃以下
上述した鋼組成を有する鋼片又は連続鋳造スラブを加熱炉に装入して1150℃以上1350℃以下に加熱する。加熱温度が1150℃未満であると、鋼片中の粗大なTiやNbなどの析出物が十分に固溶せずに粗大なまま残存し、ハイドロフォーム加工の初期にこれらの粗大析出物を起点とした割れが発生して、ハイドロフォーム性が低下することがある。一方、加熱温度が1350℃を超えると、オーステナイト粒が粗大化して、所望の微細組織が得られなくなる。そこで、本実施の形態では鋼片の加熱温度は1150℃以上1350℃以下とする。好ましくは1200℃以上1300℃以下である。
粗圧延の1パス当たりの圧下率:40%以下
このように加熱した鋼片を加熱炉から抽出して、粗圧延を行う。ここで、粗圧延の各パスの圧下率を40%以下とする。
本発明により得られる鋼板は、ハイドロフォーム性の向上を目的にTiおよび/またはNbを含有する。しかし、これらによる介在物が大きい場合には、逆にハイドロフォーム性の低下を招くため、介在物の大きさを制御する必要がある。このためには、加熱炉から抽出されてから仕上げ圧延の終了までの条件を制御することが有効である。具体的には、粗圧延の各パスの圧下率を40%以下とする。
炭化物、窒化物、炭窒化物等の介在物の大きさは高温であるほど粗大であり、一方、その量は溶解度積に応じて低温であるほど多い。析出するまでにはある程度の潜伏期があるので、必ずしも溶解度積に見合う量が析出するわけではないが、圧延によりひずみが加わると、このひずみエネルギーを駆動力として析出が促進される。特に、高温域の粗圧延の加工量を大きくすると、その量が多くなくても、粗大に成長した介在物がまばらに析出するため、加工性のばらつきを生じ、場合によっては著しくハイドロフォーム性が低下することがある。したがって、粗圧延の加工量はあまり大きくしないほうが好ましく、粗圧延の各パスの圧下率は40%以下とする。
仕上げ圧延の累積圧下率:50%以上
このように加熱した鋼片に対して粗圧延を行い、仕上げ熱間圧延における累積圧下率を50%以上とする。オーステナイト低温域における累積圧下率を高めることによって、フェライト変態の核生成サイトが多くなり組織が微細化し、さらにポリゴナル化する。そこで、所望の組織を得るために、本実施の形態では仕上げ熱間圧延の累積圧下率を50%以上とする。好ましくは60%以上である。
仕上げ熱間圧延温度範囲:(Ar 点+200)℃以下Ar 点以上
上述した仕上げ熱間圧延を(Ar点+200)℃以下Ar点以上で行なう。累積圧下率を高めると、オーステナイトの回復および再結晶が生じやすくなり,高温になるほどその開始時間は早くなる。オーステナイトの回復・再結晶を生じるとフェライト変態の遅延およびフェライト粒径の粗大化を生じ、所望の組織が得られない場合がある。そのため、仕上げ温度は安定オーステナイト域の低温域にしたほうが良い。一方、Ar点を下回って圧延すると加工フェライトとなるため、得られた鋼板の成形性が劣化する。そこで、本実施の形態では、仕上げ熱間圧延の温度範囲を(Ar点+200)℃以下Ar点以上とする。
仕上げ熱間圧延を終了後、水冷を開始するまでの時間:5秒以内
仕上げ熱間圧延を終了した後5秒以内に、水冷を開始する。加工オーステナイト相の歪みの回復・再結晶を抑制するために、仕上げ熱間圧延後にあまり時間を空けずに水冷を開始することにより、フェライト粒の微細化およびポリゴナル化が促進される。そこで、本実施の形態では、仕上げ熱間圧延を終了した後に水冷を開始するまでの時間を5秒以内とする。好ましくは4秒以内であり、より好ましくは3秒以内である。
加熱炉から抽出されてから水冷を開始するまでの時間:350秒以内
また、加熱炉から抽出されてから仕上げ熱間圧延終了後の水冷を開始するまでの時間を350秒以下とする。上述したように、圧延工程での粗大な介在物の生成を抑制するために、粗圧延の各パス当たりの圧下率を40%以下とするが、再加熱時の未固溶の介在物および圧延工程の中で析出した介在物があったとしてもその粗大化を抑制する目的で、加熱炉を出てから仕上げ圧延後の冷却を開始するまでの時間を出来るだけ短くすることが好ましい。そこで、加熱炉を出てから、仕上げ圧延後の冷却を開始するまでの時間を350秒以下とする。これらにより、圧延工程においてオーステナイト域で析出する介在物の粗大化を抑制し、ハイドロフォーム加工性の低下および特性バラツキ要因を排除することができる。
仕上げ熱間圧延終了後の水冷の冷却停止温度:550℃以上800℃以下
仕上げ熱間圧延を終了後に行なう水冷の冷却停止温度を550℃以上800℃以下とする。この冷却停止温度が高い場合、所望のフェライト面積率を得ようとするとフェライト粒の粗大化を生じる。しかしながら、ベイナイト変態温度やマルテンサイト変態開始温度まで低くすると所望のフェライト面積率を得られなくなる。そこで、本実施の形態では、水冷の冷却停止温度を550℃以上800℃以下とする。好ましくは600℃以上750℃以下である。
さらに、この水冷の平均冷却速度を早くすることにより、さらに組織の微細化が図られる。好ましくは40℃/秒以上であり、より好ましくは60℃/秒以上である。さらに好ましくは80℃/秒以上である。
仕上げ熱間圧延終了後の水冷を停止してからの空冷時間:3秒以上
前述の水冷停止後の空冷時間を3秒以上とする。水冷停止温度が650℃超の場合には、巻取り前に再度水冷を行なう必要がある。この際、この空冷時間を3秒未満にすると、焼入れ性の高い材料では所望のフェライト面積率が得られない場合がある。そこで、本実施の形態では、この空冷時間を3秒以上とした。
なお、650℃超の温度域で長時間空冷するとフェライト粒が粗大化する場合があるため、20秒以内に再度水冷を行なうのが好ましい。しかしながら、水冷停止温度が650℃以下であれば、そのまま巻き取ってもよいため、空冷時間の上限については特に限定しない。
巻取温度:350℃以上650℃以下
上述した水冷の後、または、さらに空冷して再度水冷をした後に巻き取るが、この巻取り温度は350℃以上650℃以下とする。巻取温度が650℃超の場合には、フェライト粒および第2相の粗大化を生じて、ハイドロフォーム性が低下する。一方、350℃未満では、硬質な第2相の生成によりハイドロフォーム性が低下する場合がある。
造管後の時効劣化を極力抑制したい場合には、第2相はパーライト及び又はセメンタイトが好ましい。そのためには、巻取温度を高温側にするのが好ましく、500℃以上600℃以下である。
巻取後の調質圧延の圧下率:0.1〜4%
巻取後の調質圧延は、本発明の製造方法において重要な工程である。調質圧延は、焼鈍後の冷延鋼板にストレッチャーストレインを除去する目的で従来から行なわれているが、本発明では同様の手法をハイドロフォーミング加工用鋼板に積極的に活用して、平面ひずみ変形下における溶接部周辺の加工性低下を排除するために用いる。そこで、本実施の形態では調質圧延の圧下率を0.1%以上4%以下とする。0.1%未満の圧下率では所望の効果が得られず、一方4%超では鋼板の特性が劣化する。好ましくは、0.2%以上2%以下である。
以上のようにして得られた圧延鋼板もしくは鋼帯を酸洗して、スリッティングなどにより鋼管径に応じた板幅に切断する。その後、圧延方向が管軸方向となるように管状に成形し、端部を突合せ溶接することにより溶接鋼管が得られる。
管状に成形する際は、複数のスタンドを用いる冷間ロール成形やUO成形などで行い、端部の溶接は電縫溶接、アーク溶接、プラズマ溶接さらにはレーザー溶接などにより行う。これらの成形および溶接方法は特に限定しない。製造コストの観点からは、いわゆるERW鋼管が優れており、一層の特性向上を必要とする場合には、溶接シーム幅が小さいレーザー溶接を用いることが望ましい。
さらに、安定して高いハイドロフォーミング性を得るためには、鋼管の形状についても考慮することが好ましい。つまり、ハイドロフォーミング成形時の荷重は均一な水圧を用いているために、鋼管の板厚分布の影響を受けやすく、板厚の薄い部分に変形が集中し易いことが判明した。そこで、シーム部を除く母材部の管周方向の板厚分布を測定し、その最大値と最小値の差が全測定値の算術平均値に対して5%以下であることが望ましい。
このようにして、本実施の形態によれば、強度と延性のバランスに優れ、鋼管全体に渡って優れたハイドロフォーム性を有し、液圧による膨出加工の際に割れを生じることがない優れた成形性を有するハイドロフォーム加工用鋼板と、鋼管全体に渡って強度と延性のバランスに優れたハイドロフォーム加工用鋼管を、後熱処理や縮径圧延などを行なうことなく低コストで提供できる。
このため、本実施の形態によれば、いずれも各種産業機械等の構造部材の素材として、とりわけ、自動車車体の構造部材や足回り部材等の素材として好適に使用することができるハイドロフォーム加工用鋼板及びハイドロフォーム加工用鋼管を提供できる。
本発明を、実施例を参照しながらより具体的に説明する。
表1に示す組成を有する鋼種A〜Rを溶製して鋼片とした。この鋼片を、表2に示す条件で板厚2.0mmおよび板幅約200mmの熱延鋼板とした後に酸洗して、肉厚2.0mmおよび直径60mmの鋼管とした。なお、表1に示すすべての例に対して加熱温度は1240℃、仕上げ圧延の累積圧下率は80〜95%、粗圧延の各パス当たりの圧下率は17〜35%である。加熱炉から抽出されてから仕上げ熱間圧延終了後の冷却開始までの時間は、表1の鋼種Pのみ400秒、他はすべて150〜300秒とした。図2には、ERW鋼管の溶接シーム部の代表的な組織を示す。本実施例におけるERW鋼管の溶接シームの幅は2mm程度であることが視認される。
鋼板の組織については、圧延方向に対して平行となる板厚断面を鏡面研磨した組織観察試料をナイタール液で腐食し、走査電子顕微鏡を用いて板厚方向(1/4)深さ位置を1000倍で観察した。
フェライト面積率は、任意の2視野を画像解析により測定した値の算術平均値とした。フェライト粒径は、上述したのと同じ2視野において、切片法で測定した平均粒径を1.13倍した球相当直径の算術平均値とした。フェライト粒のアスペクト比は、切片法で測定した圧延方向の平均粒径を、同じ方法で測定した板厚方向の平均粒径で除した値を、上述したのと同じ2視野において測定した値の算術平均値とした。機械特性については、JIS Z 2201に規定される5号引張試験片を切り出して、室温で引張試験を行なうことにより、引張強度、均一伸び及び全伸びを測定した。
一方、鋼管の管軸方向および管周方向の引張特性は、上述した試験片を用いて、室温で引張試験を行うことにより、引張強度、均一伸びおよび全伸びを測定した。ハイドロフォーム成形は、図1(a)に示す鋼管5のハイドロフォーム成形試験機1の上金型2および下金型3を用いて、鋼管5の管端を固定した状態で鋼管17内に水で内圧をかけて、鋼管5を上下の金型2、3により形成された空間4内に膨れ出させた。そして、図4(b)に示すように鋼管5にバースト部6を生じるまで行い、バースト部6を含む拡管部7の周長を測定した。そして、限界拡管率=(破断部鋼管周長−素管周長)/素管周長×100(%)により、限界拡管率を求めた。
また、ハイドロフォーム成形試験を行う鋼管5には、試験前に管周方向に40個のサークルをマーキングした。このサークルの中心の板厚を測定することにより、素管の管周方向の板厚分布を測定し、鋼管の平均板厚はシーム部を除いたこれらの測定値の算術平均値とした。一方、ハイドロフォーム成形後には、バースト部を含む管周方向の局部延性を求めた。局部延性は、成形後の管周方向のサークル径の増加量を成形前のサークル径で除した百分率値を求めた。
表3に、本発明により製造された熱延鋼板および比較例の鋼板それぞれの組織および引張特性を示し、表4には鋼管の特性をまとめて示す。また、図3には開発例と比較例の鋼管の溶接シーム周辺の管周方向の局部延性分布を比較して示す。比較例である試番15の局部延性は、発明例である試番15と比較して、溶接シームを挟んで60mm程度の範囲に渡って低下していることが視認される。
本発明により製造した試番1〜13の鋼管では、引張強度に対して高い限界拡管率を有し、管軸方向の引張強度と限界拡管率の積で7000(MPa・%)以上を有する。一方、比較例である試番14では、調質圧延を行っていないために鋼管の溶接部周辺の延性が低下し、試番18では調質圧延の圧下率が高過ぎたために延性が低下し、いずれもハイドロフォーム性は開発鋼と比較して低い。他方、試番15では、TiやNbを添加していないために造管後に時効劣化を生じ、試番16および試番17では所望の延性が得られていないために、いずれもハイドロフォーム性は開発鋼と比較して低い。
Figure 0004853082
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表1に示す組成を有する鋼種Sを溶製して鋼片とした。この鋼片を、表5に示す条件で、板厚2.0mmおよび板幅約200mmの熱延鋼板とし、その後、酸洗をして肉厚2.0mmおよび直径60mmの鋼管とした。ただし、No.20のみロール傾斜圧延法により圧延し、板幅方向に板厚差がつくようにした。
組織および機械特性の測定は、上述した方法により行なった。表6には、切断後の鋼板の組織および機械特性を示す。さらに、表7には得られた鋼管の機械特性を示す。
開発例である試番19、20では、いずれも引張強度と限界拡管率との積で7000(MPa・%)以上が得られたが、傾斜圧延法により作成した鋼板を製管した試番20は、母材部の最小板厚と最大板厚の差が平均板厚の5.2%と大きくなり、試番19と比較して、ハイドロフォーム性がわずかに低下している。
図4(a)に素管の管周方向板厚分布とバースト部を含む管周方向局部延性分布を示す。試番20では、溶接シーム横の板厚の薄い側で破断していることが視認される。
Figure 0004853082
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図1(a)は、鋼管のハイドロフォーム成形試験機を示す説明図であり、図1(b)は、バースト部を生じた鋼管を示す説明図である。 ERW鋼管の溶接シーム部の代表的な組織写真である。 開発例(試番3)と比較例(試番15)のERW鋼管の溶接シーム周辺の管周方向の局部延性分布を示す説明図である。 図4(a)は試番19の管周方向の板厚分布と局部延性分布を示す説明図であり、図4(b)は試番20の管周方向の板厚分布と局部延性分布を示す説明図である。

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.02〜0.2%、Si:0.005〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、P:0.005〜0.1%、S:0.01%以下、Al:0.005〜1.0%、N:0.0005〜0.01%かつTi:0.01〜0.2%及び/又はNb:0.01〜0.2%、残部Feおよび不純物からなる鋼組成を有し、平均粒径が1.1〜10μmで平均アスペクト比が0.3〜3であるフェライト相が面積率で60〜98%であり、圧延方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張全伸び(EL)(%)が14000(MPa・%)以上であるとともに、板幅方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張均一伸び(UEL)(%)が7000(MPa)以上であることを特徴とするハイドロフォーム加工用鋼板。
  2. さらに、質量%で、V:0.5%以下及び/又はMo:0.5%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載されたハイドロフォーム加工用鋼板。
  3. さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、及び/又は、Mg:0.01%以下を含有する請求項1または請求項2に記載されたハイドロフォーム加工用鋼板。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された鋼組成を有し、管軸方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張全伸び(EL)(%)が12000(MPa・%)以上であり、管周方向の引張強度(TS)(MPa)×単軸引張均一伸び(UEL2)(%)が5000(MPa・%)以上であるとともに、評点間に溶接シーム部を含むように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸び(UEL1)と、評点間に溶接シーム部を含まないように鋼管を展開して採取した板状引張試験片の均一伸び(UEL2)の比(UEL1/UEL2)が45%以上95%未満であることを特徴とするハイドロフォーム加工用鋼管。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された鋼組成を有する鋼片または連続鋳造スラブを、加熱炉に装入して1150〜1350℃に加熱してから1パス当たりの圧下率を40%以下とした粗圧延を行い、仕上げ熱間圧延の温度範囲を(Ar点+200℃)〜Ar点とするとともに該仕上げ熱間圧延の累積圧下率を50%以上とし、該仕上げ熱間圧延の終了後5秒以内であってかつ前記加熱炉から抽出されてから350秒以内に水冷を開始して、550〜800℃で冷却を停止し、3秒以上空冷した後に350〜650℃で巻き取り、さらに、圧下率が0.1〜4%の調質圧延を行うことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたハイドロフォーム加工用鋼板の製造方法。
  6. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたハイドロフォーム加工用鋼板を素材とし、該ハイドロフォーム加工用鋼板の圧延方向が管軸方向となるようにして製管することを特徴とするハイドロフォーム加工用鋼管の製造方法。
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