JP4852948B2 - ミシンの送り歯運動装置 - Google Patents

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Description

本発明は被縫製物を載せる送り歯を備えるミシンの送り歯運動装置に関する。
従来、被縫製物を載せる送り歯と、横方向に沿って配置された回転可能な下軸と、下軸の回転に伴い送り歯を上下方向に運動させる上下運動機構と、下軸の回転に伴い送り歯を水平方向に運動させる水平運動機構と、上下運動機構および水平運動機構が組み付けられる機体とを備えるミシンの送り歯運動装置が知られている。(特許文献1,2)。このものによれば、上下運動機構上軸は、横方向にそってほぼ一直線状に長く延設された長尺な揺動レバーを用い、長尺な揺動レバーの中間部を揺動可能に枢支し、長尺な揺動レバーの長さ方向の一端部を送り歯側に係合させると共に、長尺な揺動レバーの長さ方向の他端部をカムのカム面に係合させている。カムが回転すると、長尺な揺動レバーの長さ方向の他端部が高さ方向に揺動すると共に、揺動レバーの長さ方向の一端部が高さ方向に揺動し、送り歯を昇降させることにしている。
実公昭63−14778号公報 実公昭64−872号公報
上記した装置によれば、揺動レバーはほぼ一直線状に延設された長尺状をなしており、方向に沿った長さが長い。このような長さが長い揺動レバーをミシン内に装備するため、揺動レバーの設置スペースが大型化する傾向がある。このためミシンの更なる小型化には限界がある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、揺動リンクをミシン内に装備するスペースを小さくでき、ミシンの小型化に貢献できるミシンの送り歯運動装置を提供することを課題とする。
発明に係るミシンの送り歯運動装置は、被縫製物を載せる送り歯と、横方向に沿って配置された回転可能な下軸と、下軸の回転に伴い送り歯を上下方向に運動させる上下運動機構と、下軸の回転に伴い送り歯を水平方向に運動させる水平運動機構と、上下運動機構および水平運動機構が組み付けられる機体とを具備するミシンの送り歯運動装置において、
上下運動機構は、
下軸と共に回転し、下軸の軸芯ののびる方向へ突出するカム作動量を備えると共に前記横方向に突出するカム面をもつカムと、カム面と接し、下軸の回転に伴い揺動する揺動リンクと、揺動リンクを揺動可能に枢支する枢支軸部とをもち、揺動リンクは、送り歯を昇降させる第1腕部と、第1腕部に対してLの字状をなしカム面に接する第2腕部とを備え、カムにより第2腕部を前記横方向に沿って揺動させ、この揺動を第1腕部の上下方向の揺動に変え、送り歯を昇降させることを特徴とする。
本発明によれば、下軸の回転によりカムが回転すると、カムのカム面と接する揺動リンクの第2腕部が横方向(下軸の軸芯がのびる方向)に沿って揺動し、ひいては第1腕部が上下方向に揺動し、送り歯が昇降する。ここで、揺動リンクは、送り歯を昇降させる第1腕部と、第1腕部に対してLの字形状をなしカム面に係合する第2腕部とを備えている。このため第2腕部の横方向の揺動を第1腕部の上下方向の揺動に変え、送り歯を昇降させる。従って、揺動リンクの長さは、上記した特許文献1,2に係る従来装置に係る揺動レバーの長さに比較して短縮されている。
本発明によれば、揺動リンクの第2腕部は、第1腕部に対してLの字形状をなす。このため揺動リンクの第2腕部の横方向の揺動を第1腕部の上下方向の揺動に変え、送り歯を昇降させる。このため揺動リンクの方向に沿った長さは、上記した従来装置に係る揺動リンクの方向に沿った長さに比較して短縮される。従ってミシン内の狭いスペースに装備することができ、ミシンの小型化に貢献できる。
・ミシンの送り歯運動装置は、被縫製物を載せる送り歯と、横方向に沿って配置された回転可能な下軸と、下軸の回転に伴い送り歯を上下方向に運動させる上下運動機構と、下軸の回転に伴い送り歯を水平方向に運動させる水平運動機構と、上下運動機構および水平運動機構が組み付けられる機体とを備える。水平運動機構は、下軸の回転に伴い送り歯を水平方向に運動させるものであれば良く、公知の構造を採用できる。上下運動機構は下軸の回転に伴い送り歯を上下方向に運動させる。好ましくは、上下運動機構は、下軸に直接または間接的に設けられ下軸と共に回転するカム面をもつカムと、カムのカム面に係合することにより下軸の回転により揺動する揺動リンクと、機体に直接的または間接的に設けられ揺動リンクを揺動可能に枢支する枢支軸部とをもつ。ここで、『間接的に設けられ』とは、他の部品または他の部材を介して設けられているという意味である。好ましくは、揺動リンクは、横方向に指向すると共に送り歯を昇降させる第1腕部と、第1腕部に接続され第1腕部の延びる方向に対して交差する方向にのびると共にカム面に係合する第2腕部とを備えている。第1腕部は横方向に指向する。ここで、揺動リンクの第1腕部が横方向に指向するとは、送り歯が下死点に位置するとき、芯ベッド機枠の針板の上面と平行な方向を基準として、プラスマイナス45度以内、あるいは30度以内であることが好ましい。なお、揺動リンクの第1腕部と第2腕部の交差角度は適宜選択でき、例えば30〜150度程度、50〜130度とすることができる。
本発明は、・で示した次の各形態を例示することができる。
・揺動リンクは、第1腕部が横向きで且つ第2腕部が下向きとなる少なくともLの字形状をなしている。揺動リンクは、第1腕部の先端と枢支軸部の軸芯との距離をL1とし、第2腕部の先端と枢支軸部の軸芯との距離をL2とすると、L1はL2よりも短く(L1<L2)されている。この場合、L2はL1よりも長く(L1<L2)されている。この場合、第2腕部の長さが長いため、第2腕部の揺動によるモーメント力(回転力)が増加し、ひいては揺動リンクの第1腕部を昇降させる昇降駆動力が増加される。
・送り歯を保持する送り台が設けられている。また、送り台と揺動リンクとの間に介在すると共に送り台を支持する可動子が設けられている。可動子は、揺動リンクの第1腕部および送り台に対して相対変位可能に設けられている。揺動リンクの第1腕部は鉛直線に対して円弧をもって昇降運動する。この場合、可動子の相対変位により、送り台を鉛直線に沿って昇降させるのに有利となる。
・揺動リンクの第1腕部は凸または凹状の係合部を有しており、且つ、可動子は、揺動リンクの係合部に揺動可能に係合する凹または凸状の被係合部と送り台に対して相対変位する滑り面とを備えている。係合部および被係合部の係合作用により、揺動リンクの第1腕部と可動子とを互いに相対変位可能に係合させることができる。係合部としては軸状、ピン状を例示できる。被係合部としては溝状を例示できる。なお係合部および被係合部の凹凸関係については、上記と逆でも良い。
・可動子の滑り面は平坦状である。この場合、可動子の滑り面の受け面積が確保され、可動子が送り台を良好に受けることができる。
更に、本発明は次の各形態を例示することができる。
・送り台は、送り歯の送り高さを調整する送り高さ調整部を備えている。可動子の滑り面は送り高さ調整部を介して送り台を支えている。かつ、可動子の滑り面は送り高さ調整部に対して滑ることにより送り台に対して相対変位可能に設けられている。この場合、送り高さ調整部により送り歯の高さを調整することができる。可動子の滑り面が送り高さ調整部に対して滑ることにより、可動子は送り台に対して相対変位可能に設けられている。従って、揺動リンクの第1腕部および可動子が鉛直線に対して円弧をもって昇降運動するときであっても、可動子の相対変位により、送り高さ調整部を介して送り台を鉛直線に沿って昇降させるのに有利となる。
・可動子は送り歯(送り台)の下方に位置している。送り歯を良好に昇降させるのに有利となる。
・下軸の軸芯と平行な方向に沿った断面(図7および図8相当)において、送り台の下方に揺動リンクが配置されており、送り台の両端部の寸法をLH(図8参照)とすると、寸法LHの間に揺動リンクが設置されている。この場合、送り台の寸法LHよりも揺動リンクの寸法は小さい。この場合、送り台よりも揺動リンクが突き出ないため、小型化に貢献できる。
以下、本発明の実施例を図1〜図10を参照して説明する。図1に示すように、ミシンの主要素である機体1はハウジング1aにより覆われており、アーム機枠10とベッド機枠11とを備えている。アーム機枠10およびベッド機枠11は、鋳物ではなく、所定の厚みを有する金属板をプレス成形した板金成形体を主体として形成されている。図1に示すように、アーム機枠10には、針20を保持可能な針棒21が昇降可能に設けられていると共に、水平方向に沿った上軸3が回転可能に設けられている。ここで、針棒21は運動変換機構22を介して上軸3に接続されている。上軸3がこれの軸芯回りで回転すると、運動変換機構22を介して針棒21が矢印Y1,Y2方向に針20と共に昇降する。上軸3の他端部3cには、はずみ車33が設けられている。上軸3は、第1軸受7および第2軸受8により回転可能に保持されている。第1軸受7および第2軸受8は、上軸3の軸長方向において互いに所定距離離れてアーム機枠10に固定されている。第1軸受7および第2軸受8は、機体1のアーム機枠10の被着座面17において、第1固定要素74fおよび第2固定要素74sにより着脱可能に固定されている。第1軸受7は上軸3のうち針棒21側の端部に配置されている。第2軸受8は上軸3のうちはずみ車33側の端部に配置されている。
図1に示すように、下軸4はベッド機枠11の内部に保持されている。下軸4は、第1軸受7Bおよび偏芯軸受6で回転可能に支持されている。第1軸受7Bおよび偏芯軸受6は、下軸4の軸長方向において互いに所定距離離れてベッド機枠11に保持されている。偏芯軸受6は第1軸受7Bの相手となる第2軸受として機能できる。下軸4の他端部と上軸3の他端部とに動力伝達用のベルト13(動力伝達要素)が架設されている。
図3に示すように、ベッド機枠11には、前記した針棒21と連動する釜5が設けられている。釜5には、ボビン51を有するボビンケース50が設けられている。図2に示すように、機体1のベッド機枠11の上面には、針穴201を有する針板200がベッド機枠11の上面に針板締結螺子203により取り付けられている。針板200から送り歯9が露出している。図4に示すように、下軸4に下軸ギヤ40が同軸的に取り付けられている。下軸4の一端部4a側に偏芯軸受6が係止リング41を介して下軸4に一体的に取り付けられている。偏芯軸受6は樹脂製でも良いし、金属製でも良い。ここで図5に示すように、偏芯軸受6に形成されている軸支持孔60には、下軸4の一端部4aが嵌合している。偏芯軸受6の軸支持孔60を区画する内周面である軸支持面61が形成されている。軸支持面61の軸芯は、偏芯軸受6の球状外面62の軸芯に対して所定量偏芯している。偏芯軸受6は、ベッド機枠11の一部をなすようにベッド機枠11に取り付けられた釜取付板14の保持面15に係合して着脱可能に保持されている。釜取付板14の保持面15は、偏芯軸受6の球状外面62に対応するように球状凹面とされている。
さて本実施例の要部構成について図6〜図8を参照して説明を加える。被縫製物を載せる送り歯9が針板200付近に設けられている。機体1のベッド機枠11内には、送り歯9を上下方向に運動させる上下運動機構100が設けられている。上下運動機構100について説明する。図7および図8に示すように、上下運動機構100は、下軸4と共に回転するカム面101をもつ上下送りカム102(カム)と、上下送りカム102のカム面101に係合することにより上下方向に沿って揺動する揺動リンク120と、機体1のベッド機枠11に直接的または間接的に設けられた枢支軸部140とをもつ。上下送りカム102は、送り歯9および送り台92の真下付近に位置するように、下軸4の長さ方向の途中部に設けられており、下軸4の軸芯PUの回りで下軸4と共に回転する。枢支軸部140は、送り台92の位置よりも下方に設けられており、揺動リンク120を揺動可能に枢支している。図7に示すように、カム面101のカム作動量ΔSは、下軸4の軸芯PUののびる方向に突出する量である。カム作動量ΔSは、下軸4が軸芯PU回りで回転するに伴い増減する。枢支軸部140の軸芯PEは水平方向またはほぼ水平方向に沿っている。揺動リンク120は、横方向(下軸4の軸芯PUののびる方向)沿って指向する舌片状の第1腕部121と、舌片状の第2腕部122とを備えている。第2腕部122は、第1腕部121に接続されており、第1腕部121の延びる方向に対して交差する方向にのびている。第2腕部122はカム面101に係合可能とされている。
ここで図8に示すように、揺動リンク120は枢支軸部140に係止具125により取り付けられている。揺動リンク120はLの字形状をなしており、第1腕部121が横向きであり、且つ、第2腕部122が下向きとされている。揺動リンク120の第1腕部121と第2腕部122との交差角度θとしては適宜選択でき、例えば60〜110度とされている。ここで、揺動リンク120では、第1腕部121の先端と枢支軸部140の軸芯との距離をL1(図8参照)とし、第2腕部122の先端と枢支軸部140の軸芯との距離をL2(図8参照)とすると、L1はL2よりも短く設定されており、つまり、L2はL1よりも長く設定されている(L1<L2)。本実施例によれば、図7から理解できるように、下軸4の軸芯PUに対して平行な仮想面に沿って、つまり、矢印M1,M2方向に沿って、揺動リンク120は枢支軸部140を中心として揺動することができる。この場合、揺動リンク120の第1腕部121を上下方向(矢印Y1,Y2方向)にそって良好に昇降させるのに有利となる。更に、図7および図8に示すように、送り歯9は、送り歯本体9mと、送り歯本体と一体的に設けられた取付フランジ9nとをもつ。送り歯9の取付フランジ9nを螺子90により保持する送り台92が設けられている。送り台92は、図7および図8に示すように、横方向(下軸4の軸芯PUののびる方向)に沿っている水平部92aと、水平部92aから下向きに延設された鍔部92cとを備えている。更に、送り歯9の送り高さを調整する送り高さ調整部93が、送り台92の水平部92aに設けられている。送り高さ調整部93は、下向きの頭部94をもつ上下方向に延設されたボルト95と、ボルト95の雄螺子部95mに螺合する雌螺子部をもつナット96とを備えている。ボルト95の雄螺子部95mは、送り台92の水平部92aの雌孔92mに螺合する。
送り歯9の送り高さを調整するにあたっては、送り台92上のナット96を緩める。この状態で、ボルト95の雄螺子部95mと送り台92の雌孔92mの雌螺子部との螺合量を調整すれば、送り台92の下面92uからのボルト95の突出量H1(図8参照)が調整される。これにより送り台92ひいては送り歯9の高さ位置が調整される。更に、図8に示すように、送り台92の水平部92aと揺動リンク120との間には、可動子97が介在している。可動子97は、送り高さ調整部93を介して送り台92の水平部92aの下面92uを載せて支持する機能を有する。図8に示すように、揺動リンク120の第1腕部121の先端部に、凸状(軸状)をなす係合部126が設けられている。可動子97は、下向の開口126cをもつ凹状(溝状)の被係合部126xと、送り台92の水平部92aに対して相対変位する平坦な滑り面97cとを備えている。可動子97の被係合部126xと揺動リンク120の係合部126とが揺動可能に係合している。これにより係合部126と被係合部126xとは互いに回動可能に係合している。このため、揺動リンク120の第1腕部121に対して、可動子97は軸状の係合部126の回りで回動可能とされている。
可動子97の滑り面97cは平坦状である。このため、可動子97の滑り面97cが送り台92の送り高さ調整部93の頭部94の下面94uを受ける受け面積が確保される。これにより可動子97が送り台92の送り高さ調整部93を良好に受けることができる。このように可動子97の滑り面97cは送り高さ調整部93を介して送り台92の下面92uを支えており、ひいては送り歯9を支えている。この場合、可動子97の滑り面97cは、送り高さ調整部93の頭部94の下面94uに対してこれの面方向(矢印S1,S2方向,図8参照)に滑ることができる。これにより可動子97の滑り面97cは送り台92に対して相対変位可能に設けられている。
ここで、下軸4がこれの軸芯PUのまわりで回転すると、上下送りカム102のカム面101のカム作用により、揺動リンク120の第1腕部121が枢支軸部140を中心として縦方向(図7に示す矢印M1,M2方向)に沿って揺動する。このため、揺動リンク120の第1腕部121は、鉛直線K(図8参照)に沿ってでなく、円弧RA(図8参照)に沿って矢印Y1,Y2方向に昇降運動する。この場合、上記した可動子97は軸状の係合部126を中心として第1腕部121に対して回動可能である。このため可動子97の滑り面97cはボルト95の頭部94の下面94uを滑る。従って、可動子97の滑り面97cを鉛直線Kの直角方向またはほぼ直角方向に維持したまま、可動子97を昇降させるのに有利となる。ひいては、送り高さ調整部93を鉛直線Kまたはほぼ鉛直線Kに沿って昇降させることができる。この結果、送り台92の水平部92aおよび送り歯9を鉛直線Kまたはほぼ鉛直線Kに沿って上下方向に良好に昇降させることができる。図5に示すように、送り台92とベッド機枠11の底部との間には、上下送り用のバネ127が設けられている。上下送り用のバネ127は送り台92を下向き(矢印Y2方向)に付勢している。これにより揺動リンク120の第1腕部121を下向き(矢印Y2方向)に付勢し、カム作用時における第2腕部122の先端部122f(従動子)とカム102のカム面101との接触性を確保する。
本実施例によれば、図9および図10に示すように、送り歯9を水平方向(矢印X方向)に運動させる水平運動機構300が機体1のベッド機枠11内に設けられている。ベッド機枠11には水平運動機構300が設けられている。水平運動機構300は、下軸4の回転に伴い送り歯9を水平方向に運動させる。水平運動機構300は、下軸4に設けられた水平送りカム301と、水平送り軸302を回動中心として回動させる水平送り腕303と、水平送り腕303の中間部に第1ピン304を介して回動可能に接続された水平送りロッド305と、水平送りロッド305に設けられた水平送りロッドピン306と、水平送りロッド305を水平送りカム301に向けて付勢させるように水平送りロッド305とベッド機枠11とに繋がる水平送りロッドバネ308と、送り量を調整する送り調節器309とを備える。水平送り腕302の先端部には、第2ピン310を介して送り台92が回動可能に設けられている。ここで、下軸4がこれの軸芯PU回りで矢印F1方向に回転すると、水平送りカム301が同方向に回転し、水平送りロッド305が送り調整器309の傾きによって斜め上方(矢印F3方向,図9参照)に移動する。すると、水平送り腕303が横方向(矢印F5方向,図9参照)に水平送り軸302を中心として揺動し、送り台92が送り歯9と共に左方向(矢印F5方向,図9参照)に移動する。下軸4の回転が更に進むと、送り台92は逆方向に移動する。このような水平運動機構300は周知機構である。
ところで、ミシンの使用時には図略のモータが駆動すると、ベルト13を介して上軸3および下軸4が回転する。上軸3の回転により、運動変換機構22を介して針棒21および針20が昇降する。下軸4の回転により下軸ギヤ40が回転し、下軸ギヤ40を介して釜5が回転する。これにより縫製が行われる。縫製時には、上下運動機構100は、送り台92および送り歯9を上下方向に運動させると共に、水平運動機構300は送り台92および送り歯9を水平方向に運動させる。この結果、送り歯96および送り台92は、上下方向の運動と水平方向の運動とが混合した往復移動を所定のタイミングで行ない、布等の被縫製物を移送する。
以上説明したように本実施例によれば、図7および図8に示すように、上下運動機構100は、下軸4と共に回転し、下軸4の軸芯PUののびる方向へ突出するカム作動量を備えると共に横方向に突出するカム面101をもつカム102と、カム面101と接し下軸4の回転に伴い揺動する揺動リンク120と、揺動リンク120を揺動可能に枢支する枢支軸部140とをもつ。すなわち、上下運動機構100は、下軸4に設けられ下軸4と共に回転するカム面101をもつ上下送りカム102(カム)と、上下送りカム102のカム面101に係合することにより上下方向(矢印Y1,Y2方向)に沿ってつまり円弧RA(図8参照)に沿って揺動する揺動リンク120と、揺動リンク120を揺動可能に枢支する枢支軸部140とをもつ。
ここで、揺動リンク120は、横方向に指向する第1腕部121と、第1腕部121に対してL字形状をなすように第1腕部121に接続され第1腕部121の延びる方向に対して交差する方向(すなわち、上下方向)にのびる第2腕部122とを備えている。ここで、図8から理解できるように、揺動リンク120の第2腕部122は、横方向に指向する第1腕部121の延びる方向にそって延設されているのではなく、第1腕部121の延びる方向(横方向)に対して交差する方向(つまり、上下方向)に指向している。このため揺動リンク120の方向(下軸4の軸芯PUがのびる方向)に沿った長さLK(図8参照)は、上記した特許文献1,2に係る従来装置に係る揺動レバーの方向に沿った長さに比較してかなり短縮されている。従ってミシン内のスペースが狭いときであっても、揺動リンク120をミシン内に装備することができ、ミシンの小型化に貢献できる。
また本実施例によれば、図8に示すように、揺動リンク120は、第1腕部121の先端と枢支軸部140の軸芯との距離をL1とし、第2腕部122の先端と枢支軸部140の軸芯との距離をL2とすると、L1はL2よりも短く、つまり、L2はL1よりも長く(L1<L2)設定されている。このように第2腕部122の長さL2が第1腕部121の長さL1よりも長い。このため、カム面101で矢印E1方向に押圧されて揺動リンク120の第2腕部122が枢支軸部140を中心として揺動するとき、揺動によるモーメント力(回転駆動力)を増加させることができる。これにより揺動リンク120の第1腕部121を上下方向(矢印Y1,Y2方向)に沿って昇降させる昇降駆動力を増加させるのに有利となる。ひいては送り台および送り歯9を上下方向(矢印Y1,Y2方向)に沿って昇降させる昇降駆動力を増加させるのに有利となる。
また本実施例によれば、図6に示すように、送り歯9の下方に位置するようにベッド機枠11に取り付けられた釜取付板14に、釜5、送り系部品(上下運動機構100および水平運動機構300)が組み付けられている。この結果、図8に示すように、送り歯9の真下に、揺動リンク120、可動子97、上下送りカム102が配置されている。このように送り歯9の真下付近に設けられた上下送りカム102からの駆動力を、送り歯9の真下に位置する揺動リンク120に伝達させることにしている。従って、コンパクト化を図りつつ、送り台92ひいては送り歯9を上下方向に昇降させるのに有利となる。殊に、図8(下軸1の軸芯PUと平行な方向に沿った断面)に示すように、送り台92の両端部(鍔部92c)の間の寸法をLH(図7および図8参照)とすると、揺動リンク120を送り台92の下方に位置させつつ、寸法LH内に枢支軸部140と共に揺動リンク120を設置しているため、揺動リンク120の設置スペースは小さくなり、小型化に貢献できる。
本発明は家庭用ミシン、業務用のミシン等に適用できる。
ミシンの内部構造を示す正面図である。 ミシンのベッド機枠を示す平面図である。 図1のIII−III線に沿った矢視を示し、ミシンのベッド機枠の内部構造を示す平面図である。 ミシンのベッド機枠の内部構造の一部を示す正面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。 ミシンの内部構造を示す背面図である。 揺動リンク付近の内部構造を示す構成図である。 揺動リンク付近の内部構造を示す構成図である。 図6のX−X線に沿った矢視であり、水平運動機構を示す構成図である。 送り歯を移動させる水平運動機構を示す構成図である。
図中、1は機体、10はアーム機枠、11はベッド機枠、20は針、21は針棒、3は上軸、4は下軸、40は下軸ギヤ、5は釜、9は送り歯、90は螺子、92は送り台、93は送り高さ調整部、94は頭部、95はボルト、96はナット、97は可動子、97cは滑り面、97aは被係合部、100は上下運動機構、102は上下送りカム、101はカム面、120は揺動リンク、121は第1腕部、122は第2腕部、125は係止具、126は係合部、127は上下送りバネ、140は枢支軸部、300は水平運動機構、301は水平送りカムを示す。

Claims (9)

  1. 被縫製物を載せる送り歯と、横方向に沿って配置された回転可能な下軸と、前記下軸の回転に伴い前記送り歯を上下方向に運動させる上下運動機構と、前記下軸の回転に伴い前記送り歯を水平方向に運動させる水平運動機構と、前記上下運動機構および前記水平運動機構が組み付けられる機体とを具備するミシンの送り歯運動装置において、
    前記上下運動機構は、
    前記下軸と共に回転し、前記下軸の軸芯ののびる方向へ突出するカム作動量を備えると共に前記横方向に突出するカム面をもつカムと、
    前記カム面と接し、前記下軸の回転に伴い揺動する揺動リンクと、
    前記揺動リンクを揺動可能に枢支する枢支軸部とをもち、
    前記揺動リンクは、前記送り歯を昇降させる第1腕部と、前記第1腕部に対してLの字状をなし前記カム面に接する第2腕部とを備え、前記カムにより前記第2腕部を前記横方向に沿って揺動させ、この揺動を前記第1腕部の上下方向の揺動に変え、前記送り歯を昇降させることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  2. 請求項1において、前記揺動リンクは、前記第1腕部が横向きで且つ前記第2腕部が下向きとなる少なくともLの字形状をなしていることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  3. 請求項1または2において、前記揺動リンクは、前記第1腕部の先端と前記枢支軸部の軸芯との距離をL1とし、前記第2腕部の先端と前記枢支軸部の軸芯との距離をL2とすると、L1はL2よりも短く(L1<L2)されていることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  4. 請求項1〜3のうちのいずれか一項において、前記送り歯を保持する送り台が設けられ、前記送り台と前記揺動リンクとの間に介在すると共に前記送り台を支持する可動子が設けられ、
    前記可動子は、前記揺動リンクの前記第1腕部および前記送り台に対して相対変位可能に設けられていることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  5. 請求項4において、前記揺動リンクの前記第1腕部は凸または凹状の係合部を有しており、且つ、前記可動子は、前記揺動リンクの前記係合部に揺動可能に係合する凹または凸状の被係合部と前記送り台に対して相対変位する滑り面とを備えていることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  6. 請求項5において、前記可動子の前記滑り面は平坦状であることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  7. 請求項6において、前記送り台は、前記送り歯の送り高さを調整する送り高さ調整部を備えており、前記可動子の前記滑り面は前記送り高さ調整部を介して前記送り台を支えており、かつ、前記送り高さ調整部に対して滑ることにより前記送り台に対して相対変位可能に設けられていることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  8. 請求項4〜7のうちのいずれか一項において、前記可動子は前記送り歯の下方に位置していることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
  9. 請求項〜8のうちのいずれか一項において、前記下軸の軸芯と平行な方向に沿った断面において、前記送り台の下方に前記揺動リンクが配置されており、前記送り台の両端部の寸法をLHとすると、寸法LHの間に前記揺動リンクが設置されていることを特徴とするミシンの送り歯運動装置。
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