JP4852818B2 - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、膜形成方法、及び電気光学装置の製造方法に関するものである。
インクジェット法を用いたデバイスとして、有機EL装置やカラーフィルタ、金属配線、マイクロレンズアレイ等が挙げられる。これらのデバイスでは、機能性物質を含有する液状体をインクジェット法により基板上に吐出し、加熱や自然放置等により溶媒を蒸発させて、機能性膜を形成している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−371196号公報
最近では、より高機能、高精細な薄膜が望まれている。そのためには、液滴の成膜工程を操作する必要がある。そして、その成膜工程の操作には、液滴の乾燥条件の制御が重要な要素となる。例えば、加熱乾燥や減圧乾燥等の乾燥条件の制御を意図的に行うことができれば、形成される被膜の機能や形状等を制御することが可能になる。
しかしながら、インクジェット法により吐出された液滴は非常に微小であるため、乾燥速度が速く、乾燥処理を施す前に自然乾燥してしまうことがある。この場合、液滴の乾燥条件を制御することができないので、形成される薄膜の機能や形状等が自然に決定されてしまう。したがって、所望の膜を形成することができないという問題がある。
また、インクジェット法を用いた膜形成において、微小な液滴を複数個並べて配置し、直ちに乾燥処理を行っても、先に吐出した液滴の方が乾燥が進行しているため、膜ごとにムラができてしまうという問題がある。また、複数個の液滴を近接配置した場合に、隣接する液滴からの蒸気の影響により乾燥速度が変化するという問題がある。これらの問題は、液滴の沸点が低く乾燥速度が速いほど顕著になる。
なお、液滴の乾燥速度を抑える方法として、インクにあらかじめ保湿材(高沸点溶媒)を添加しておく方法がある。しかし、インク自体の乾き易さは混合する高沸点溶媒の量に依存しており、混合量を増やせばそれだけ乾きにくくなる反面、高粘度や低溶解性などのデメリットの割合も増加する。さらに混合溶媒にすることで、成膜時の乾燥速度差による膜ムラが生じたり、膜の物性値が変化したりと、問題点も多く生じる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、所望の膜を一様に形成することが可能な、膜形成方法および電気光学装置の製造方法の提供を目的とする。
また、所望の機能性膜を備えることにより、表示品質に優れた電気光学装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のひとつの電気光学装置の製造方法は、基板上の隣接する複数の領域に、それぞれ沸点の異なるシリコーンオイルを予め混入させた液状体を液滴吐出装置により順次吐出し、前記各領域に吐出された前記液状体の表面に、それぞれ沸点の異なる前記シリコーンオイルを析出させて被膜を形成する液状体吐出・被膜形成工程と、前記液状体吐出・被膜形成工程のあと、前記液状体を乾燥させ、機能性膜を形成する乾燥工程と、を含み、前記各シリコーンオイルは、当該シリコーンオイルが混入される前記液状体の溶媒または分散媒より高沸点であり、先に吐出された前記液状体の表面に配置する前記シリコーンオイルの沸点は、後から吐出された前記液状体の表面に配置する前記シリコーンオイルの沸点より高沸点とする、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の膜形成方法は、液状体を塗布して膜を形成する膜形成方法であって、塗布された前記液状体の表面に、該液状体の溶媒または分散媒より高沸点であり、かつ該液状体に対して表面配向性を持つ気液界面吸着剤を吸着させることを特徴とする。
この構成によれば、塗布された液状体の表面に、高沸点の気液界面吸着剤の被膜が形成されるので、低沸点の溶媒または分散媒が蒸発することによる液状体の乾燥速度を低下させることができる。これにより、液状体の乾燥条件を制御することが可能になり、所望の膜を形成することができる。
また、隣接する複数の領域に液状体を順次塗布する第1工程と、前記第1工程のあと、一部の前記領域に塗布された前記液状体の表面のみに、気液界面吸着剤を析出させて被膜を形成する第2工程と、前記第2工程のあと、前記液状体を乾燥させ、機能性膜を形成する第3工程と、を含む。
また、隣接する複数の領域に液状体を順次塗布する第1工程と、前記第1工程のあと、一部の前記領域に塗布された前記液状体の表面のみに、気液界面吸着剤を噴霧する第2工程と、前記第2工程のあと、前記液状体を乾燥させ、機能性膜を形成する第3工程と、を含む。
一部の液状体の表面のみに気液界面吸着剤を吸着させた場合でも、その液状体からの蒸気の影響が他の液状体に及ぶのを防止することが可能になり、また他の液状体からの蒸気の影響を受けるのを防止することが可能になる。したがって、所望の膜を形成することができる。
また、前記気液界面吸着剤は、前記液状体の溶媒または分散媒より高沸点であり、先に塗布された前記液状体の表面のみに、前記気液界面吸着剤を配置する。
この構成によれば、高沸点の気液界面吸着剤の被膜が形成されるので、低沸点の溶媒または分散媒が蒸発することによる液状体の乾燥速度を低下させることができる。そして、先に塗布された液状体と後から塗布された液状体とを同等に自然乾燥させることが可能になり、一様な膜を形成することができる。
また、隣接する複数の領域に液状体を順次塗布する第1工程と、前記第1工程のあと、前記各領域に塗布された前記液状体の表面に、それぞれ異なる気液界面吸着剤を析出させて被膜を形成する第2工程と、前記第2工程のあと、前記液状体を乾燥させ、機能性膜を形成する第3工程と、を含む。
隣接する複数の領域に液状体を順次塗布する第1工程と、前記第1工程のあと、前記各領域に塗布された前記液状体の表面に、それぞれ異なる気液界面吸着剤を噴霧する第2工程と、前記第2工程のあと、前記液状体を乾燥させ、機能性膜を形成する第3工程と、を含む。
この構成によれば、各液状体の乾燥速度を個別に制御することが可能になり、所望の膜を形成することができる。
また、前記気液界面吸着剤は、前記液状体の溶媒または分散媒より高沸点であり、先に塗布された前記液状体の表面に配置する前記気液界面吸着剤の沸点は、後から塗布された前記液状体の表面に配置する前記気液界面吸着剤の沸点より、高沸点とする。
この構成によれば、高沸点の気液界面吸着剤の被膜が形成されるので、低沸点の溶媒または分散媒が蒸発することによる液状体の乾燥速度を低下させることができる。そして、先に塗布された液状体と後から塗布された液状体とを同等に自然乾燥させることが可能になり、一様な膜を形成することができる。
また、前記液状体が前記気液界面吸着剤より沸点または粘度が低くてもよい。
これにより、塗布された液状体の表面に、高沸点の気液界面吸着剤の被膜が形成されるので、低沸点の溶媒または分散媒が蒸発することによる液状体の乾燥速度を低下させることができる。したがって、液状体の乾燥条件を制御することが可能になり、所望の膜を形成することができる。また、液状体を安定吐出することができる。
また、前記気液界面吸着剤の濃度が、前記液状体に対して、約1.0×10−7wt%以上、約0.1wt%以下であることが望ましい。
この構成によれば、成膜後に残留する気液界面吸着剤が、膜の性質に及ぼす影響は少ない。
また、前記第3工程が前記液状体から前記液状体に含まれる機能性物質を前記基板上に均等に析出させるものであることが望ましい。
この構成によれば、機能性膜を一様に形成することができる。
また、前記気液界面活性剤が前記液状体に対して表面配向性を持つものであることが望ましい。
この構成によれば、塗布された液状体の表面に気液界面吸着剤の被膜を形成することができる。
また、前記気液界面吸着剤がシリコーンオイルであることが望ましい。
この構成によれば、塗布された液状体の表面に、高沸点のシリコーンオイルの被膜を形成することができる。これにより、液状体の溶媒または分散媒が低沸点の場合でも、液状体の乾燥条件を制御することが可能になり、所望の膜を形成することができる。
一方、本発明の電気光学装置の製造方法は、上述した膜形成方法を用いることを特徴とする。
この構成によれば、塗布された液状体の表面に、気液界面吸着剤の被膜が形成されるので、液状体の乾燥条件を制御することが可能になり、所望の機能性膜を備えた電気光学装置を製造することができる。
なお、塗布前の前記液状体に、あらかじめ前記気液界面吸着剤を混入させておくことが望ましい。
この構成によれば、塗布された液状体の表面のみに、前記気液界面吸着剤の被膜を簡単かつ確実に形成することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
最初に、本発明の第1実施形態につき、図1ないし図3を用いて説明する。第1実施形態では、あらかじめ気液界面吸着剤を混入させた液状体を吐出して、吐出された液滴の表面に気液界面吸着剤の被膜を形成する。
[インクジェット用インク]
液滴吐出装置を用いて機能性膜を形成する場合、機能性膜の形成材料を溶媒に溶解させた液状体(インクジェット用インク)を作製し、その液状体を液滴吐出装置から基板上に吐出して、吐出された液状体を乾燥させることにより、機能性膜を形成する。本実施形態では、あらかじめ気液界面吸着剤を混入させた液状体を作製する。この気液界面吸着剤とは、気体と液体との自由表面に吸着して被膜を形成する物質である。
図1は、インクジェットヘッドのノズル部における側面断面の部分拡大図である。あらかじめ気液界面吸着剤が混入された液状体2を、インクジェットヘッド(以下、単にヘッドと呼ぶ)20から吐出すると、基板48に付着した液滴4の自由表面に、気液界面吸着剤が吸着して被膜6が形成される。
特に本実施形態では、液状体2の溶媒より高沸点の気液界面吸着剤を採用する。この気液界面吸着剤の被膜6を液滴4の表面に形成すれば、低沸点の溶媒が蒸発することによる液滴の乾燥速度を低下させることができる。なお高沸点の気液界面吸着剤として、溶媒の2倍程度の沸点を有するものや、溶媒より100℃程度沸点が高いものを採用することが望ましい。また気液界面吸着剤として、従来のインクに採用されていた高沸点の溶媒と同等の沸点を有するものを採用すれば、少なくとも従来と同様の乾燥速度を確保することができる。しかも、低沸点の溶媒を使用することが可能となると、従来のインクに採用されるような高沸点溶媒に限定されずに、得たい薄膜を作成するのに適した溶媒の選択が可能となる。それにより、例えば低沸点ではあるが、溶解性の高いもの、低粘度であるもの、低い表面張力であるもの、等の溶媒を使用したインク作成が可能となり、製膜工程のスループットや膜の品質を向上させることができる。
また、液状体2に対する気液界面吸着剤の混入割合は、飽和吸着濃度以上、0.1wt%以下とすることが望ましい。飽和吸着濃度は、溶媒への溶解性および分子量によって異なるが、例えば、約1.0×10−7wt%である。気液界面吸着剤の混入割合が少なすぎると、液滴4の表面に一様な被膜6が形成されにくくなるからである。逆に、気液界面吸着剤の混入割合が多すぎると、成膜後に残留する気液界面吸着剤が多くなって、膜の性質に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
具体的な気液界面吸着剤の一つとして、シリコーンオイルを採用する。シリコーンオイルとは、線状で低重合度のシリコーンであり、常温で流動性を示すものをいう。なおシリコーンとは、ケイ素原子および酸素原子によるシロキサン結合の繰り返し構造からなるポリシロキサンのうち、アルキル基やアニール基などの有機基を持つものをいう。また側鎖の官能基を選択的に変更させた、水溶性、非水溶性のシリコーンオイルがある。代表的なシリコーンオイルであるポリジメチルシロキサンは、次の化学式で表される物質である。
Figure 0004852818
シリコーンオイルの沸点は、シロキサン結合の重合度によって異なる。そこで、液状体2の溶媒より高沸点となるように重合度を調整したシリコーンオイルを採用する。なお一例を挙げれば、シリコーンオイルの沸点は300℃程度である。このシリコーンオイルより低沸点のインク溶媒として、水(沸点100℃)やエタノール(沸点78℃)、キシレン(沸点138.4℃〜144.4℃)等を採用することが可能になる。
別の具体的な気液界面吸着剤として、シランカップリング剤を採用する。シランカップリング剤とは一般になじみの悪い無機材料と有機材料の両者と化学結合できる官能基を持つ有機ケイ素化合物である。Y〜CH2SiX3の一般式を持つ。Xはアルコキシ基やハロゲンなどの加水分解性の置換基である。Yは有機質と反応しやすいビニル基、エポキシ基、アミノ基などである。
シランカップリング剤の沸点は、主に一般式中のYの分子量によって異なる。そこで液状体2の溶媒より高沸点となるような分子量の大きいシランカップリング剤を採用する。なお一例を挙げれば、オクタデシルトリメトキシシランの沸点は170℃程度である。このシランカップリング剤より低沸点のインク溶媒として、水(沸点100℃)やエタノール(沸点78℃)、キシレン(沸点138℃〜144.4℃)等を採用することが可能になる。
(液滴吐出装置)
上述した液状体は、液滴吐出装置によって吐出する。図2は、液滴吐出装置の斜視図である。液滴吐出装置10は、ベース12、第1移動手段14、第2移動手段16、重量測定手段である電子天秤(不図示)、ヘッド20、キャッピングユニット22、およびクリーニングユニット24を主として構成されている。第1移動手段14および第2移動手段16を含む液滴吐出装置10の動作は、制御装置23により制御されるようになっている。なお図2において、X方向はベース12の左右方向であり、Y方向は前後方向であり、Z方向は上下方向である。
第1移動手段14は、ガイドレール40,40をY軸方向に一致させて、ベース12の上面に直接設置されている。この第1移動手段14は、ガイドレール40,40に沿って移動可能なスライダ42を有している。このスライダ42の駆動手段として、例えばリニアモータを採用することができる。これにより、スライダ42がY軸方向に沿って移動可能とされ、また任意の位置で位置決め可能とされている。
スライダ42の上面にはモータ44が固定され、モータ44のロータにはテーブル46が固定されている。このテーブル46は、基板48を保持しつつ位置決めするものである。すなわち、図示しない吸着保持手段を作動させることにより、テーブル46の穴46Aを通して基板48が吸着され、基板48をテーブル46上に保持することができる。また、モータ44は、たとえばダイレクトドライブモータである。このモータ44に通電することにより、ロータとともにテーブル46がθz方向に回転して、テーブル46をインデックス(回転割り出し)することができるようになっている。なお、テーブル46には、ヘッド20が液状体を捨打ち、或いは試し打ち(予備吐出)するための予備吐出エリアが設けられている。
一方、ベース12の後方には支柱16A、16Aが立設され、その支柱16A,16Aの上端部にコラム16Bが架設されている。そして、そのコラム16Bの前面に第2移動手段16が設けられている。この第2移動手段16は、X軸方向に沿って配置されたガイドレール62A,62Aを有し、またガイドレール62A,62Aに沿って移動可能なスライダ60を有している。このスライダ60の駆動手段として、たとえばリニアモータを採用することができる。これにより、スライダ60がX軸方向に沿って移動可能とされ、また任意の位置で位置決め可能とされている。
スライダ60には、ヘッド20が設けられている。ヘッド20は、揺動位置決め手段としてのモータ62,64,66,68に接続されている。モータ62は、ヘッド20をZ軸方向に移動可能とし、また任意の位置で位置決め可能とするものである。モータ64は、ヘッド20をY軸回りのβ方向に揺動可能とし、また任意の位置で位置決め可能とするものである。モータ66は、ヘッド20をX軸回りのγ方向に揺動可能とし、また任意の位置で位置決め可能とするものである。モータ68は、ヘッド20をZ軸回りのα方向に揺動可能とし、また任意の位置で位置決め可能とするものである。
以上のように、基板48はY方向に移動および位置決め可能とされ、θz方向に揺動および位置決め可能とされている。また、ヘッド20はX,Z方向に移動および位置決め可能とされ、α,β,γ方向に揺動および位置決め可能とされている。したがって、本実施形態の液滴吐出装置10は、ヘッド20のインク吐出面20Pと、テーブル46上の基板48との相対的な位置および姿勢を、正確にコントロールすることができるようになっている。
(インクジェットヘッド)
ここで、ヘッド20の構造例について、図3を参照して説明する。図3は、インクジェットヘッドの側面断面図である。ヘッド20は、液滴吐出方式により液状体2をノズル91から吐出するものである。液滴吐出方式として、圧電体素子としてのピエゾ素子を用いて液状体を吐出させるピエゾ方式や、液状体を加熱して発生した泡(バブル)により液状体を吐出させる方式など、公知の種々の技術を適用することができる。このうちピエゾ方式は、液状体に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えないという利点を有する。そこで、図3のヘッド20には、上述したピエゾ方式が採用されている。
ヘッド20のヘッド本体90には、リザーバ95およびリザーバ95から分岐された複数のインク室93が形成されている。リザーバ95は、各インク室93に液状体2を供給するための流路になっている。また、ヘッド本体90の下端面には、インク吐出面を構成するノズルプレートが装着されている。そのノズルプレートには、液状体2を吐出する複数のノズル91が、各インク室93に対応して開口されている。そして、各インク室93から対応するノズル91に向かって、インク流路が形成されている。一方、ヘッド本体90の上端面には、振動板94が装着されている。なお、振動板94は各インク室93の壁面を構成している。その振動板94の外側には、各インク室93に対応して、ピエゾ素子92が設けられている。ピエゾ素子92は、水晶等の圧電材料を一対の電極(不図示)で挟持したものである。その一対の電極は、駆動回路99に接続されている。
そして、駆動回路99からピエゾ素子92に電圧を印加すると、ピエゾ素子92が膨張変形または収縮変形する。ピエゾ素子92が収縮変形すると、インク室93の圧力が低下して、リザーバ95からインク室93に液状体2が流入する。またピエゾ素子92が膨張変形すると、インク室93の圧力が増加して、ノズル91から液状体2が吐出される。なお、印加電圧を変化させることにより、ピエゾ素子92の変形量を制御することができる。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子92の変形速度を制御することができる。すなわち、ピエゾ素子92への印加電圧を制御することにより、液状体2の吐出条件を制御しうるようになっている。
一方、図2に示す液滴吐出装置は、キャッピングユニット22およびクリーニングユニット24を備えている。キャッピングユニット22は、ヘッド20におけるインク吐出面20Pの乾燥を防止するため、液滴吐出装置10の待機時にインク吐出面20Pをキャッピングするものである。またクリーニングユニット24は、ヘッド20におけるノズルの目詰まりを取り除くため、ノズルの内部を吸引するものである。なおクリーニングユニット24は、ヘッド20におけるインク吐出面20Pの汚れを取り除くため、インク吐出面20Pのワイピングを行うことも可能である。
[膜形成方法]
次に、上述した液滴吐出装置を用いて液状体を吐出し、基板上に膜を形成する方法について、図1を用いて説明する。
まず、インクジェット用インクとなる液状体2を作製する。その液状体2は、膜の構成材料を溶媒に溶解し、さらに気液界面吸着剤を混入して作製する。その気液界面吸着剤として、上述したシリコーンオイルを採用する。なお重合度を調整することにより、液状体2の溶媒より高沸点のシリコーンオイルを採用する。またシリコーンオイルは、0.1wt%以下の割合で液状体2に混入する。なお後述するように、溶媒には低沸点の溶媒を使用することが可能である。また、低沸点の溶媒の多くは溶質の溶解性が高いことから、高濃度の溶質を含む液状体2を作製することも可能である。
次に、作製した液状体2をヘッド20に充填する。具体的には、作製した液状体2を図示しないタンクに充填し、ポンプ等によりヘッド20に供給する。ヘッド20に供給された液状体2は、図3に示すように、リザーバ95から各インク室93に分配され、さらにノズル91の内部に充填される。
次に、図2に示すヘッド20および/または基板48を所定位置に移動させ、ヘッド20から基板48に対して液状体を吐出する。すると、図1に示すように、吐出された液滴4の自由表面に、気液界面吸着剤であるシリコーンオイルが吸着して、被膜6が形成される。
次に、吐出された液滴4を乾燥させて膜を焼成する。一般に、溶媒が蒸発することによって液滴4は乾燥する。ここで、低沸点の溶媒ほど蒸気圧が高いので、液滴4が低沸点であるほど乾燥速度が速くなる。この場合、乾燥処理を施す前に液滴が自然乾燥してしまうことがある。しかし、本実施形態の膜形成方法では、高沸点の気液界面吸着剤の被膜6が液滴4の表面に形成されるので、低沸点の溶媒の蒸発を抑制することができる。これにより、液滴4の乾燥速度を低下させることができる。したがって、液滴4の乾燥条件を制御することが可能になり、所望の機能性膜を所望形状に成形することができる。
また、上述した膜形成方法により、低沸点の溶媒を用いて液状体2を作製することが可能になる。低沸点の溶媒の多くは低粘度であるため、液状体2を安定吐出することができる。また、低沸点の溶媒の多くは溶質の溶解性が高く、高濃度の溶質を含んだ液状体2を作製することができる。これにより、成膜後の膜厚が厚くなるので、液滴吐出装置による液状体2の重ね打ちが不要となり、成膜工程のスループットを向上させることができる。
[電気光学装置]
次に、本実施形態の膜形成方法を使用して製造した電気光学装置の一例である有機EL装置につき、図4および図5を用いて説明する。
図4は、有機EL装置の構成を模式的に示す平面図である。本実施形態の有機EL装置200は、基板210の表面に形成されている。基板210の表面中央部には、画像表示領域204が形成されている。画像表示領域204には複数のドット領域208がマトリクス状に配置されている。各ドット領域208には赤色発光素子R、緑色発光素子Gまたは青色発光素子Bが形成され、1組の発光素子R,G,Bにより1個の画素領域が形成されている。そして、各色発光素子R,G,Bの発光を制御することにより、画像表示領域204において画像を表示し得るようになっている。なお、画像表示領域204の周辺部には、各色発光素子R,G,Bのスイッチング素子に通電するための走査線駆動回路等が形成されている。
図5は、図4のA−B線に沿った側面断面の部分拡大図である。図5に示すように、基板210の表面には回路部220が形成され、その回路部220の表面には各色発光素子R,G,Bに対応する画素電極240が形成されている。なお各画素電極240の周囲には、電気絶縁性材料からなる厚膜のバンク245が形成されている。また、陽極として機能する画素電極240の表面には、正孔注入層250および発光層260が順次形成されている。さらに、発光層260およびバンク245の表面全体に、電子注入層270および共通陰極280が形成されている。そして、画素電極240と共通陰極280との間に電圧を印加することにより、発光層260が各色に発光するようになっている。なお、基板210の端部に封止基板(不図示)が貼り合わされて、有機EL装置200の全体が密閉封止されている。
[電気光学装置の製造方法]
次に、本実施形態の電気光学装置の製造方法につき、図6および図7を用いて説明する。なお図6および図7では、理解を容易にするため回路部等の記載を省略している。以下には、上述した膜形成方法を応用して有機EL装置の発光層を形成する方法について説明する。
図6は、有機EL装置の製造方法の第1説明図であって、図4のA−B線に沿った断面図である。有機EL装置の発光層は有機化合物によって構成されている。その有機化合物として、気相プロセスを必要とする低分子化合物に比べて、液相プロセスを利用しうる高分子化合物が好適に用いられている。例えば、赤色の発光層の形成材料としてMEHPPV(ポリ(3−メトキシ 6−(3−エチルヘキシル)パラフェニレンビニレン)を、緑色の発光層の形成材料としてポリジオクチルフルオレンとF8BT(ジオクチルフルオレンとベンゾチアジアゾールの交互共重合体)の混合溶液を、青色の発光層の形成材料としてポリジオクチルフルオレンを、それぞれ用いることができる。
そこで、まず赤色発光層の形成材料である高分子化合物を溶媒に溶解し、その溶液に気液界面吸着剤を混入させて、赤色発光層用の液状体を作製する。その気液界面吸着剤として、上述したシリコーンオイルを採用する。そのシリコーンオイルには、溶媒より高沸点となるように重合度が調整されたものを採用する。またシリコーンオイルは、約0.1wt%以下の割合でインクに混入する。なおインクの溶媒として、トルエン、キシレン等の低沸点の無極性溶媒を使用することが可能である。また、低沸点溶媒の多くは溶質の溶解性が高いことから、高濃度の高分子化合物を含む液状体を作製することも可能である。同様にして、緑色発光層用の液状体および青色発光層用の液状体を作成する。
そして、図6(a)に示すように、赤色発光素子の形成領域rに対して、液滴吐出装置により赤色発光層用の液状体を吐出する。すると、吐出された液滴4rの表面にシリコーンオイルが吸着して、被膜6rが形成される。ここで、シリコーンオイルの沸点は液滴4rの溶媒より高く設定されているので、低沸点の溶媒の蒸発による液滴4rの乾燥速度を低下させることができる。したがって、緑色発光層および青色発光層を形成する前に、赤色発光層が自然乾燥するのを防止することができる。
次に、図6(b)に示すように、青色発光素子の形成領域bに対して、液滴吐出装置により青色発光層用の液状体を吐出する。なお、領域rへの液滴の吐出に続けて、隣接する領域gに液滴を吐出すると、一方の液滴の蒸気圧により他方の液滴の乾燥速度が変化するおそれがある。そこで、領域rから離間した領域bに液滴4bを吐出することにより、各液滴4r,4bの乾燥速度を独立に制御することができる。
そして、吐出された液滴4bの表面にシリコーンオイルが吸着して、被膜6bが形成される。ここで、被膜6bを構成するシリコーンオイルの沸点は、被膜6rを構成するシリコーンオイルの沸点より、低沸点とすることが望ましい。後述する乾燥工程では各液滴を一様に乾燥処理するので、その乾燥処理前の各液滴は同等に自然乾燥した状態となっていることが望ましい。そこで、先に吐出される液滴4rの乾燥速度を、後から吐出される液滴4bの乾燥速度より遅くすることにより、乾燥工程前の各液滴を同等に自然乾燥した状態とすることができるからである。これによって、膜ムラのない一様な発光層の被膜を形成することができる。
次に、図6(c)に示すように、緑色発光素子の形成領域gに対して、液滴吐出装置により緑色発光層用の液状体を吐出する。すると、吐出された液滴4gの表面にシリコーンオイルが吸着して、被膜6gが形成される。なお上記と同様に、被膜6gを構成するシリコーンオイルの沸点は、被膜6rおよび被膜6bを構成するシリコーンオイルの沸点より、低沸点とすることが望ましい。これにより、乾燥工程前の各液滴を同等に自然乾燥した状態とすることが可能になり、一様な発光層の被膜を形成することができる。
なお、液滴4gの吐出直後に乾燥工程を行う場合には、緑色発光層用の液状体にシリコーンオイルを混入させなくてもよい。この場合でも、液滴4r,4bからの蒸気圧は被膜6r,6bによって低下するので、液滴4gがその影響を受けることはない。また、液滴4gからの蒸気圧は低下しないが、液滴4r,4bに対する影響は被膜6r,6bによって遮断される。したがって、各液滴の乾燥速度を独立に制御することができる。そして、乾燥工程前の各液滴を同等に自然乾燥した状態とすることができる。
そして、図6(d)に示すように、各領域に吐出された液滴4r,4g,4bを乾燥させる(乾燥工程)。これにより各液滴の溶媒が蒸発して、赤色発光層260r、緑色発光層260gおよび青色発光層260bが焼成される。なお、焼成された各色発光層に、シリコーンオイルが残留する場合がある。しかし、各色発光層用の液状体に対するシリコーンオイルの混入割合は約0.1wt%以下と微量であり、各色発光層の機能に悪影響を及ぼすことはほとんどない。
上述した電気光学装置の製造方法では、あらかじめ各色発光層用の液状体にシリコーンオイルを混入させ、吐出された各液滴の表面に被膜を形成するので、各液滴の乾燥条件を制御することが可能になる。これにより、すべての液滴を吐出した後に、一度の乾燥工程を行えば足りることになる。従来では、液滴の乾燥条件を制御することができなかったので、各液滴を吐出するたびにプレベークを行い、加えてすべての液滴を吐出した後にポストベークを行っていた。しかし上述した電気光学装置の製造方法によれば、一度の乾燥工程を行えば足りるので、製造工程のスループットを向上させることができる。
図7は、有機EL装置の製造方法の第2説明図であって、図4のC−D線に沿った断面図である。なお図4のドット領域208には、各発光素子R,G,Bが略長方形状に形成されている。その発光素子は、図4のA−B線に沿った短辺を有し、図4のC−D線に沿った長辺を有している。図7では、一つのドット領域208に発光層を形成する方法について説明する。まず上記と同様に、発光層の形成材料である高分子化合物を溶媒に溶解し、その溶液にシリコーンオイルを混入させて液状体を作製する。
そして、図7(a)に示すように、ドット領域208の両端部に、液滴吐出装置から第1液滴4f,4fを吐出する。すると、吐出された第1液滴4f,4fの表面にシリコーンオイルが吸着して、被膜6f,6fが形成される。このように、複数の第1液滴4f,4fを相互に離間した領域に吐出することにより、一方の液滴の蒸気圧により他方の液滴の乾燥速度が変化するおそれが小さくなり、各液滴の乾燥速度を独立に制御することができる。
次に、図7(b)に示すように、ドット領域208の中央部に、液滴吐出装置から第2液滴4sを吐出する。すると、吐出された第2液滴4sの表面にシリコーンオイルが吸着して、被膜6sが形成される。なお、被膜6sを構成するシリコーンオイルの沸点は、被膜6f,6fを構成するシリコーンオイルの沸点より、低沸点とすることが望ましい。これにより、乾燥工程前の各液滴を同等に自然乾燥した状態とすることが可能になり、一様な発光層の被膜を形成することができる。
そして、上記のように吐出された第1液滴4fおよび第2液滴4sは、図7(c)に示すように、ドット領域208の全体に濡れ広がる。そして、各液滴の表面に吸着していたシリコーンオイルは、濡れ広がった液状体5の自由表面に再吸着して、被膜7が再形成される。なお、第2液滴4sが吐出直後に濡れ広がる場合には、第2液滴4sにシリコーンオイルを混入させなくてもよい。また、第1液滴と同じシリコーンオイルを第2液滴に混入させてもよい。
そして、図7(d)に示すように、濡れ広がった液状体5を乾燥させる(乾燥工程)。これにより、液状体5の溶媒が蒸発して発光層260が形成される。
上述した電気光学装置の製造方法では、あらかじめ液状体にシリコーンオイルを混入させ、吐出された各液滴の表面に被膜を形成する。これにより、各液滴の乾燥条件を制御することが可能になり、ドット領域208全体について一様な発光層260の被膜を形成することができる。
なお、図5に示す発光層260以外の機能層についても、上述した電気光学装置の製造方法を使用して形成することにより、製造工程のスループットを向上させることが可能である。また有機EL装置の機能層以外にも、カラーフィルタや金属配線、マイクロレンズアレイなどを、各実施形態の液滴吐出方法を使用して製造することにより、製造工程のスループットを向上させることが可能である。
[第2参考形態]
次に、本発明の第2参考形態につき、図8を用いて説明する。第2参考形態では、あらかじめ基板上に気液界面吸着剤を塗布しておき、その基板上に液状体を吐出して、吐出された液滴の表面に気液界面吸着剤の被膜を形成する。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図8は、第2参考形態の膜形成方法の説明図である。図8(a)に示すように、第2参考形態の膜形成方法では、機能性膜を形成する基板48の表面に、あらかじめ気液界面吸着剤8を塗布しておく。一方で、膜の形成材料を溶媒に溶解して、液状体を作製しておく。
次に、図8(b)に示すように、作製した液状体を液滴吐出装置により基板48上に吐出する。なお、基板48上に塗布された気液界面吸着剤8が乾燥する前に、インクを吐出することが望ましい。すると、基板48上に塗布された気液界面吸着剤8が、基板48上に吐出された液滴4の内部に流入し、その液滴4の表面に吸着して被膜6が形成される。
上述した第2参考形態の膜形成方法によっても、低沸点の溶媒の蒸発による液滴4の乾燥速度を低下させることができるので、液滴の乾燥条件を制御することが可能になる。これにより、所望の膜を形成することができる。
[第3参考形態]
次に、本発明の第3参考形態につき、図9を用いて説明する。第3参考形態では、基板48上に吐出された液滴4に気液界面吸着剤を吹き付けて、その液滴4の表面に気液界面吸着剤の被膜6を形成する。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図9は、第3参考形態の膜形成方法の説明図である。第3参考形態の膜形成方法では、まず膜の形成材料を溶媒に溶解して、液状体を作製する。そして、作製した液状体をヘッド20により基板48上に吐出する。次に、吐出された液滴4の表面に気液界面吸着剤を吹き付ける。これにより、気液界面吸着剤が液滴4の表面に吸着して被膜6が形成される。なお、気液界面吸着剤の吹き付けは、液滴吐出装置に設けられた気液界面吸着剤の噴霧手段130によって行う。この噴霧手段130は、気液界面吸着剤をミスト状にして噴霧しうるように形成することが望ましい。これにより、液滴4の表面に一様な被膜6を形成することができる。
上述した第3参考形態の膜形成方法によっても、低沸点の溶媒の蒸発による液滴の乾燥速度を低下させることができるので、液滴の乾燥条件を制御することが可能になる。これにより、所望の膜を形成することができる。
[電子機器]
次に、各実施形態の膜形成方法を使用して形成した電子機器につき、図10を用いて説明する。図10は、携帯電話の斜視図である。図10において符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は表示部を示している。この携帯電話1000は、各実施形態の膜形成方法を使用して形成した表示部1001を備えている。したがって、良好な表示特性を発揮する携帯電話1000を低コストで提供することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。例えば、以上には液滴吐出装置を用いて液状体(インクジェット用インク)を塗布する場合を例にして説明したが、これ以外の方法により液状体を塗布する場合にも本発明を適用することが可能である。また、以上には溶質を溶媒に溶解させた溶液を用いて膜を形成する場合を例にして説明したが、分散質を分散媒に分散させた分散液を用いて膜を形成する場合にも本発明を適用することが可能である。
複数のインクを作製し、基板上に液滴を形成して、その乾燥速度を比較した。
分散媒としてエタノール、キシレンおよび水を採用し、各分散媒にポリスチレン微粒子(粒径1.5μm)を0.1wt%の濃度で分散させた。また各分散液につき、シリコーンオイルを添加したものと添加しないものを作製した。なお、シリコーンオイルは0.1wt%以下の濃度で添加した。
その結果、エタノールを分散媒とする分散液では、シリコーンオイルを添加することにより、乾燥速度が3倍遅くなった(乾燥するまでに3倍の時間を要した)。また、キシレンを分散媒とする分散液では、シリコーンオイルを添加することにより、乾燥速度が1.5倍遅くなった。また、水を分散媒とする分散液では、シリコーンオイルを添加することにより、乾燥速度が1.2倍遅くなった。以上により、上記3種類の分散媒を用いる場合には、いずれもシリコーンオイルを添加することにより乾燥速度を低下させ得ることが確認された。
第1実施形態の膜形成方法の説明図である。 液滴吐出装置の斜視図である。 インクジェットヘッドの側面断面図である。 有機EL装置の構成を模式的に示す平面図である。 図4のA−B線に沿った側面断面の部分拡大図である。 有機EL装置の製造方法の第1説明図である。 有機EL装置の製造方法の第2説明図である。 第2参考形態の膜形成方法の説明図である。 第3参考形態の膜形成方法の説明図である。 携帯電話の斜視図である。
符号の説明
2液状体 4液滴 6被膜 48基板

Claims (3)

  1. 基板上の隣接する複数の領域に、それぞれ沸点の異なるシリコーンオイルを予め混入させた液状体を液滴吐出装置により順次吐出し、前記各領域に吐出された前記液状体の表面に、それぞれ沸点の異なる前記シリコーンオイルを析出させて被膜を形成する液状体吐出・被膜形成工程と、
    前記液状体吐出・被膜形成工程のあと、前記液状体を乾燥させ、機能性膜を形成する乾燥工程と、を含み、
    前記各シリコーンオイルは、当該シリコーンオイルが混入される前記液状体の溶媒または分散媒より高沸点であり、
    先に吐出された前記液状体の表面に配置する前記シリコーンオイルの沸点は、後から吐出された前記液状体の表面に配置する前記シリコーンオイルの沸点より高沸点とする、電気光学装置の製造方法
  2. 請求項1において、
    前記シリコーンオイルの濃度が、前記液状体に対して、約1.0×10−7wt%以上、約0.1wt%以下である、電気光学装置の製造方法
  3. 請求項1または2において、
    前記乾燥工程が、前記液状体から前記液状体に含まれる機能性物質を前記基板上に均等に析出させるものである、電気光学装置の製造方法
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