JP4852305B2 - 酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法 - Google Patents

酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法に関する。特に長波長面発光レーザー及びその製造工程に関わる技術で、半導体層素子構造上に双スタック方式により同時に発光活性領域とボンディング領域を直接形成する長波長面発光レーザー及びその製造方法に係る。
光情報通信システムは大量のデータを高速で移動させる主要な方法であるが、光情報通信システムの主要構成部品は光トランシーバーである。データ発射端において、光トランシーバーは電気信号形式を呈するデータ(例えば、0と1形式のデジタルデータを呈する)を光信号に転換し、伝送メディア(光ファイバーケーブルなど)を経由し伝送を行う。データ受信端においては、光トランシーバーは受信した光信号を電気信号形式のデータに再度転換する。
前記光トランシーバー構造上の主要な構成部品は光データを発射する光発射器で、典型的な光発射器の実施例は発光ダイオード(LED)及び半導体レーザーダイオード(LASER)である。
該半導体レーザーダイオード(LASER)は比較的伝送速度が高いため、現在光学情報通信システムの主要な発展と応用の課題となっている。
現在光情報通信システムに使用される光発射器技術は面発光型半導体レーザーダイオード(LASER)を主とし、例えば長波長面発光レーザー(Vertical-cavity surface emitting laser、VCSEL)のレーザー光はデバイス表面より垂直に発射される。その主な特徴は上、下二個のDBR反射層(Distributed Bragg Reflector、DBR)によりレーザー共振を形成する点である。このため端面発射型レーザーと異なる点は、端面発射型レーザーが必要とするへき開或いは乾式エッチング法によりレーザー反射層面を製造する複雑な製造工程を省略可能なことである。
この他、長波長面発光レーザー(VCSEL)は以下の長所を具える。
1.低発散の円形レーザービームは光ファイバーと結合し易い。
2.高速変調機能を具え、高速光ファイバーネットワーク伝送に有利である。
3.部品製造工程技術が大量生産に適している。
4.エピタキシー片はカット及び封入前において、チップ全体にウエハーレベリングテ スト(Wafer-leveling test)を行い、各ダイ特性を検査可能で、コストを低く抑えることができる。
5.1D或いは2Dレーザーアレーを形成可能で、直列或いは並列式光ファイバー伝送に有利である。
長波長面発光レーザー(VCSEL)は構造上、乾式エッチング型(Etched Air-Post)、イオンインプランテイション型(Ion Implanted)、埋入再長成型(Regrowth Buried Heterostruture)、及び酸化物閉じ込め型(Oxide Confined)の4種に他別できる。現在商用製品の大部分はイオンインプランテイション型(Ion Implanted)を採用する。その製造工程は簡単でかつ量産が容易だからである。
しかし、イオンインプランテイション技術を使用する時には、そのインプランテイション領域は面発光型レーザーの活性層に近づき過ぎてはならない。さもないと高エネルギー粒子は活性層を破壊し、レーザー部品特性を劣化させる恐れがある。
このため、イオンインプランテイション型の長波長面発光レーザーは高周波での操作には適していない。よって現在、商用上では徐々に酸化局限型長波長面発光レーザーに向かって開発が進められており、そのレーザー部品特性はイオンインプランテイション型より優れている。
その発光活性領域は、比較的狭いため、低い臨界電流、高量子効率、低臨界電圧を得ることができる。該酸化局限技術は、活性層に近接してアルミニウム含有量の高いAlGaAs(アルミガリウム砒素)層を導入し、エッチングを経て高温水蒸氣中において、アルミニウム含有量の高いAlGaAs(アルミガリウム砒素)層を絶縁性の酸化アルミニウム電解層に転換し、電流と光子の閉じ込め効果を達成する。
しかし、その欠点として高度の技術を要し、かつエッチング後は、素子表面が平坦でなく、その後の金属電極の形成に際してはこの非平坦な表面上に電極が形成されるため、断線、剥離などが発生し易く、部品の歩留向上を阻んでいる。
前記酸化局限型長波長面発光レーザー(VCSEL)に存在する欠点を改善するために、VCSELを製造する各種方法が開発されている。
米国公開US2003/0123502号(台湾発明公開第200306043号)、米国発明特許第6,658,040号(台湾発明特許第151547号)、及び台湾発明特許第192770号などの特許は、溝式酸化局限技術を採用しVCSELを製造するものであるが、エッチング設備に対する要求が高く、誘導結合プラズマ式シリコンエッチングシステム(ICP)を採用する必要があるため、設備と製造コストは高価にならざるを得ない。
また別の米国発明特許第6,645,848及び6,570,905号、及び台湾発明特許第130588号、台湾発明特許公告第580785号など特許は、スタック酸化局限技術によりVCSELを製造するものであるが、これら特許技術が示す酸化局限型長波長面発光レーザー(VCSEL)の技術内容はすべて、単スタック式を半導体ベースの素子構造上に採用し、長波長面発光レーザー(VCSEL)の発光活性領域を確立するものである。
さらに特に注目されるJohn(et.)などが提出した米国発明特許第6,645,848号とSyn-Yem Hu(et.)などが米国において提出したUS6,658,040号(台湾発明特許第151547号)、及びKarl Joachim Ebelingが提出した米国発明特許第6,570,905号など特許は同様に単スタック式を利用し半導体素子構造上に長波長面発光レーザー(VCSEL)の活性発光領域を確立する他、さらに発光活性領域製形成後において絶縁材料を充填する手法により、金属層形成を利用し、発光活性領域と電気的に結合するボンディング領域を形成する。
しかし提案された絶縁材料を基礎として充填しボンディング領域を確立する方法は、絶縁材料の特性及び応力支持強度が充分でないため、その機械的強度が弱く、最適な機械的強度を達成することはできない。これによりボンディング工程中においてしばしば膜破壊が発生し、ボンディング結合効果に影響を及ぼし、或いはボンディングができないという状況となる。
特開平9−51139号公報 特表2003−508928号公報
公知構造には以下の欠点があった。
すなわち長波長面発光レーザー(VCSEL)の商用製品の大部分はイオンインプランテイション型を採用するが、該方式は製造工程が簡単でかつ量産が容易である一方、インプランテイション型の長波長面発光レーザーは高周波での操作には適していないため、現在では酸化局限型長波長面発光レーザーの開発が進められている。該技術では発光活性領域が狭いため、低い臨界電流、高量子効率、低臨界電圧を得ることができるが、技術レベルが高く、かつエッチング後は非平坦な表面となり、その後の金属電極の形成では断線、剥離などの状況が発生し易く歩留向上を阻んでいる。
上記酸化局限型長波長面発光レーザー(VCSEL)の欠点を改善するために開発されている各種技術では溝式酸化局限技術を採用しVCSELを製造するもの、スタック酸化局限技術によりVCSELを製造するもの、単スタック式を利用し半導体基礎フレームワーク上に長波長面発光レーザー(VCSEL)の活性発光領域を確立し、発光活性領域製造後に絶縁材料の充填を基礎とし金属層形成を利用し、発光活性領域と電気的に結合するボンディング領域を製造するものがある。
しかしそれぞれに設備と製造コストが高い、或いは絶縁材料の特性及び応力支持強度が充分でないためその機械的強度が弱いなどとという欠点がある。
本発明は上記構造の問題点を解決した酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明は下記の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法を提供する。
それは一種の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法であって、レーザー半導体層素子構造上において発光活性領域スタックとボンディング領域スタックの二個の独立したスタックを直接パターニングし、この二個の独立したスタック構造において、酸化層形成、誘電体層形成、SiN保護層形成及び金属層形成を行い、一種の酸化局限型双スタック式長波長面発光レーザーの製造を完成し、
さらにそれは一種の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法を提供し、主に双スタック式発光活性領域とボンディング領域構造を利用し、レーザー半導体層素子構造上に直接形成し、それぞれ独立した発光活性領域スタックとボンディング領域スタックを形成し、該発光活性領域スタックとボンディング領域スタックの構造を独立して形成可能で、
またそれは一種の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法を提供し、ボンディング領域スタックを利用し半導体素子構造上に独立形成し、イオンインプランテイションにより電気容量値を調整し、同時にボンディング形成工程は比較的高い機械的強度を獲得し、
加えてそれは一種の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法を提供し、主に誘電体材料を利用し双スタック外側に充填し誘電体層を形成し、こうして、良好な表面平坦化を獲得し、発光活性領域スタックとボンディング領域スタックの金属層製造に有利で、接続金属層間の電気容量を低下させることができ、
本発明の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法は以下のステップを含み、
1.レーザーチップ層(VCSEL)を用意し、
2.前記レーザーチップ層表面において双スタック形成領域をパターニングし、
3.発光活性領域スタックとボンディング領域スタックを形成し、
4.双スタックの酸化層を形成し、
5.前記酸化層を含む発光活性領域スタックとボンディング領域スタック周囲に塗布法などにより凹部を充填して平坦面とした誘電体層を形成し、
6.表面保護層を形成し、
7.金属層を形成し、発光活性領域スタックと接続すると共に延長してボンディング領域スタックに位置するワイヤリングパッド(Pad)を形成し、
8.底電極層(及び陰極層)を形成し、酸化物閉じ込め型双スタック式長波長面発光レーザー(VCSEL)の製造を完成し、
本発明製造工程方法に基づき製造する一種の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザ(VCSEL)において、該レーザー(VCSEL)が構成する素子構造はレーザーチップ層(VCSEL)、前記レーザーチップに結合する底電極層(及び陰極層)、前記レーザーチップ層(VCSEL)に位置する発光活性領域スタック、前記レーザーチップ層(VCSEL)に位置するボンディング領域スタック、前記発光活性領域スタックとボンディング領域スタックにおいて形成する絶縁領域の酸化層、前記発光活性領域スタックとボンディング領域スタック周囲を充填して平坦面を形成する誘電体層、前記誘電体層表面の保護層に位置し、前記発光活性領域スタック位置に対応して開口するコンタクトホールを含み、
延長されてボンディング領域スタックをベースとし、発光活性領域スタックのワイヤリングパッドを形成してP電極層とすることを特徴とする酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法である。
上記のように、本発明は金属保護材料、導電金属材料、エッチング可能誘電体材料を利用し、エッチング工程、酸化物閉じ込め技術とメッキ層技術により半導体デバイス上で進行する発光活性領域とボンディング領域の双スタック形成、酸化層形成、誘電体層形成、保護層形成及び金属層形成を行うもので、発光活性領域スタックとボンディング領域スタックは独立構造とすることが可能で、かつボンディング領域スタックは半導体素子構造上に形成され、イオンインプランテイションにより電気容量値を調整することができる。さらにボンディング強度はより高く、双スタック外側において誘電体層を充填するため、接続金属層間の電気容量値を低下することが可能である。さらに平坦化を容易に獲得することができるため、金属層形成に有利である。
図1、2に示すように、本発明の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザ(VCSEL)は、レーザーチップ層(VCSEL)100、底電極層101(及び陰極層)、発光活性領域スタック102、ボンディング領域スタック103、酸化層104、誘電体層105、コンタクトホール111を開口する保護層106、金属層107からなる。
底から上方へと順番に底電極層101、レーザー(VCSEL)チップ層100、同層配置の発光活性領域スタック102、ボンディング領域スタック103、在発光活性領域スタック102、ボンディング領域スタック103、外部間に形成する絶縁領域の酸化層104、誘電体層105、及び保護層106、金属層107と配置する。
本発明の最適実施例において、レーザーチップ層(VCSEL)100は基板120を具え、及び該基板120端面において順番にエピタキシー成長する第一層DBR反射層121、活性層(Active area)122と第二層DBR反射層123により構成され、前記第二層DBR反射層123により直接、双スタック式により同時にフォトレジスト材料により発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103をパターニングする。
前記レーザーチップ層(VCSEL)100において同時にパターニングされる発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103は前記発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103外部間に位置する酸化層104に対応し、絶縁領域を具えた酸化物閉じ込め領域1021、1031を形成する。こうして、発光活性領域スタック102に位置する発光活性領域1022構造を形成し、光発生領域の活性層(Active area)122に対応し光垂直発射を行う。
前記酸化層104は、本発明の具体的実施例では隔離層を採用し、かつ酸化層形成材料の酸化工程は絶縁領域を形成することが望ましい。しかし該酸化層104はこれらの領域を隔離可能な材料を含み形成する隔離層とすることができ、あらゆる絶縁領域を形成可能で、及びスタック102、103において酸化物閉じ込め領域1021、1031を形成可能な材料により形成する隔離層である点について注意を要する。
前記誘電体層105は前記レーザーチップ層(VCSEL)100の上、及び発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103の周囲に充填され、それによって容易に平坦表面を形成可能で、前記発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103表面間において保護層106と金属層107を段差による断線なく形成することができる。さらに、誘電体層105の充填は、発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103間の接続金属間の電気容量値を低下させることができる。
前記誘電体層105表面を被覆する保護層106は主に誘電体層105の表面保護を形成する。該保護層106にはコンタクトホール111を開口し、前発光活性領域スタック102の発光活性領域1022に対応して金属層107の電極コンタクト用とする。
前記金属層107は、誘電体層105表面上に平坦に配線されて発光活性領域スタック102と電気的に接続するP電極層(及び陽極層)を確立し、金属層107は第一独立スタック102一端に位置して発光孔1071を開口する。同時に金属層107は、コンタクトホール111を貫通して、第一独立スタック102頂面と結合し、かつこの金属層107はボンディング領域スタック103を支持ベースとし、発光活性領域スタック102から延長するP電極層のワイヤリングパッド(PAD)1025を形成する。
以下は最適実施例の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法で、図3〜18は、図1、2の本発明の底電極層101、発光活性領域スタック102、ボンディング領域スタック103、酸化層104、誘電体層105、及び保護層106、金属層107の形成ステップを示す。
図3〜18に示すように、本発明の酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザの製造方法は以下の製造ステップを含む。
1.レーザーチップ層(VCSEL)を用意し、
2.前記レーザーチップ層(VCSEL)表面において双スタック形成領域をパターニン グし、
3.前記双スタック形成領域において発光活性領域スタックとボンディング領域スタ ックを形成し、
4.双スタックの酸化層を形成し、
5.誘電体層を発光活性領域スタックとボンディング領域スタック周辺に形成し、
6.保護層を誘電体層表面に形成し、
7.金属層を形成し、発光活性領域スタックボンディング領域スタックに位置するワ イヤリングパッド(Pad)を形成し、
8.底電極層(及び陰極層)を形成し、酸化物閉じ込め型双スタック式長波長面発光 レーザーの製造を完成する。
前記各ステップには対する詳細巻明は以下の通りである。
ステップ1:レーザー(VCSEL)チップ層を提供する。
前記レーザー(VCSEL)チップ層は、酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザを構成するレーザー(VCSEL)チップ層100を提供する。3〜5層からなるエピタキシー生成したレーザー半導体層で、具体的実施例では、図3に示すように、該レーザー半導体層は、基板120を具え、及び順番に基板120端面の第一層DBR反射層121上にエピタキシー成長した、活性層(Active area)122と第二層DBR反射層123により構成する(図3)。
後続の製造ステップ2〜9では、第二層DBR反射層123上の双スタック領域の同時形成を行い、こうして発光活性領域スタック102を製造可能である他、半導体素子構造により確立するボンディング領域スタック103を設けることができる。公知の絶縁材料を使用して充填し基礎を確立する製造方法と形成されたボンディング領域或いはそのスタックと比較し、イオンインプランテイションにより電気容量値の調整を行うことができ、同時にボンディング工程は比較的高い機械的強度を獲得することができる。同時に形成された誘電体層105も良好な平坦性を確保することが可能で、断層のない保護層106と金属層107を形成することができる。
また前記の該基板120は本実施例中ではn+ GaAs材質を採用する。第一層DBR反射層121はN型DBRs材質を採用する。第二層DBR反射層123はP型DBRs材質を採用する。
ステップ2:前記レーザー半導体デバイス表面において双スタック形成領域をパターニングする(図4)。
前記ステップ2は、双スタック形成領域108、109のパターニングを行い、その内該第一スタック形成領域108は第一独立スタック形成において、後続の工程に対応し発光活性領域スタック102を形成する。該第二スタック形成領域109は第二独立スタック形成において、後続の工程に対応しボンディング領域スタック103を形成する。
本製造工程ステップにおいて、イオンインプランテイション工程により、その後のボンディング領域スタック103を形成する第二スタック形成領域109に対して、イオンインプランテイションを行い電気容量値の調整を行う。すなわち、前記レーザー半導体材料1の第二層DBR反射層123端面上にフォトレジスト層200を形成して第二層DBR反射層123においてイオンインプランテイションを行い、二個のスタック形成領域108、109をパターニングする。
図4に示すように、イオンインプランテイションしない第一独立スタックを発光活性領域スタック102とする。もう一つは該第二独立スタックはイオンインプランテイションを受けたボンディング領域スタック103とする。
さらに、このイオンインプランテイション工程を経てパターニング形成されるボンディング領域スタック103の電気容量値はこのイオンインプランテイションを利用し調整を行うことができる。
その他の具体的な製造実施例中においては、ステップ1においてレーザーチップ層(VCSEL)100の第二層DBR反射層123端面上に直接提供し、直接ステップ3の発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103の形成を行う。すなわち、ステップ2のレーザー半導体材料表面に双スタック形成領域108、109をパターニングする必要はなく、ボンディング領域スタック103を形成する領域109に対して、イオンインプランテイション工程を行う必要はない。こうして、製造コストを低下させることができ、低コストによる素子構造製造に適している。
ステップ3:前記双スタック形成領域においてそれぞれ発光活性領域スタックとボンディング領域スタックを形成する。
該発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103は、本発明においてはそれぞれ前記ステップ2で行うパターニングを経て、レーザーチップ層(VCSEL)100上の二個のスタック形成領域108、109が同時に形成される。
その製造ステップは、図5〜8に示すように、先ず前記レーザーチップ層(VCSEL)100がパターニングする二個のスタック製造領域面において、CVDなどにより保護層201を形成する(図5参照)。続いて、前記二個のスタック領域端面においてフォトレジスト層202、203を形成し、双スタック形成領域において発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103のパターンをそれぞれ形成する(図6参照)。
前記発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103のパターンを形成後、該フォトレジスト層202、203を除去し、エッチング工程により前記二個のスタック領域上において、発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103を形成し、図7、8のエッチング完成後の双スタック断面図に示すように、同時にレーザーチップ層(VCSEL)100端面上に確立する。
本発明の実施例中では、前記保護層の使用材料は窒化シリコン(SiN)或いは酸化シリコン(SiO2)或いはその他任意の誘電体材料で、前記パターニングされた双スタック領域端面において膜層披覆により保護層を形成する。該エッチング製造工程については、本発明一実施例中においては湿式エッチング製造工程を採用したが、その他のエッチング製造工程を採用し製造することもでき、本発明に対して制限を加えるものではない。
その他具体的製造実施例中では、該発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103もまたステップ1において直接レーザーチップ層(VCSEL)100の第二層DBR反射層123端面において提供し、形成位置を設定して形成する。よって、イオンインプランテイションを経由し発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103の双スタック製造領域108、109を形成する必要はない。その形成方法は図5〜8に示す前記ステップと同様で、先ず前記レーザーチップ層(VCSEL)100表面にCVDなどにより保護層201を形成する(図5参照)。
続いて、前記二個のスタック領域端面においてフォトレジスト層202、203を形成し、双スタック形成領域においてそれぞれ発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103のパターンを形成する(図6参照)。
前記発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103のパターンを形成後、該フォトレジスト層202、203除去し、エッチング工程により前記二個のスタック領域上において、発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103を同時にエッチングして、双スタック断面図である図7、8に示すようにレーザーチップ層(VCSEL)100端面上に形成する。
ステップ4:双スタックの酸化層を製造する。
前記発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103の双スタック形成後、酸化層を形成して絶縁領域を形成し、発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103の構造を形成する。該酸化層の製造プロセスと方法は湿式酸化工程などの標準的な酸化工程を採用して製造する。しかしこの酸化工程の採用は、本発明に制限を加えるものではない。該酸化製造工程を利用し前記発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103の外周に、絶縁領域を具えた酸化物閉じ込め領域1021、1031の酸化絶縁層1041、1042を形成し、発光活性領域スタック102に位置する発光活性領域構造及びボンディング領域スタック103のボンディング領域構造を形成する(図9、10参照)。
前記酸化層104は、本発明具体的実施例方法では隔離層を採用し、かつ酸化層形成材料の酸化工程は絶縁領域を形成することが望ましい。しかし該酸化層104は任意の一種の隔離可能材料を含み形成する隔離層とすることができ、該可隔離材料は被酸化可能な可酸化材料で、部分被酸化可能材料の内の一つである。
ステップ5:誘電体層を発光活性領域スタックとボンディング領域スタックの周囲に形成する。
図11に示すように、該誘電体層105はSOG、BCB、Polyimide或いはその他絶縁材料などを含む重合物材料(Polymer Material)などの誘電体材料を利用し、発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103周囲のレーザー(VCSEL)チップ層100上に塗布法などによって凹部を充填した平坦面として形成し、次いで一様にエッチング除去して発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103を露出するまで誘電体材料を除去して平坦化する。
このようにして、図12に示すように誘電体層105によって各スタック間を充填して平坦化することにより、発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103を結ぶ保護層106と金属層107の製造に有利となる。
ステップ6:保護層を誘電体層表面に形成する。
図13に示すように、表面平坦化する誘電体層105の形成後、直接誘電体層105及び発光活性領域スタック102及びボンディング領域スタック103表面に、保護性を具えた材料を用いCVDなどにより一層の保護層106を製造する。保護層106は、前記発光活性領域スタック102位置に対応してコンタクトホール111を形成し、後述する金属層107の電極コンタクト用とする。
フォトレジスト層204を保護層106表面に形成し、コンタクトホール111のパターンを形成する。図14に示すように、フォトエッチングによりパターニングしたパターン領域の保護層106を除去し、フォトレジスト層204を除去して、発光活性領域スタック102表面を露出したコンタクトホール111を形成する(図15参照)。
前記コンタクトホール111は、本発明の図16の具体的実施例中では、円環形状として形成するが、その他の形状として製造することもできる。
本発明の実施例中において、前記保護層106を形成する使用材料は、窒化シリコン(SiN)或いは酸化シリコン(SiO2)などの誘電体材料で、膜層披覆を呈し誘電体層105及び発光活性領域スタック102とボンディング領域スタック103表面を覆い、保護層を形成する。
ステップ7:金属層を形成し、発光活性領域スタック、ボンディング領域スタックに位置するワイヤリングパッド(Pad)を形成する。
このステップの要点は、発光活性領域スタックのボンディング領域形成時に、ボンディング領域スタック103上に、発光活性領域スタック102から延長するボンディング用ワイヤリングパッド(Pad)1025を製造する点にある。
該金属層107の形成には、保護層106表面に金、銀、銅及びその他導電性を具えた合金などの材料を用いてメッキ工程により金属膜層を形成し、その上にフォトレジスト層205により金属層パターンを形成する。
図17に示すように、エッチング後にフォトレジスト層205を除去すると金属層107による電極パターンが形成され、該金属層107は発光活性領域スタック102の位置に発光孔1071を開口する。
同時に該金属層107は、コンタクトホール111を貫通して第一独立スタック102頂面と結合し、さらに該金属層107は第二独立スタック103上に延長されてボンディングスタックのボンディング領域スタック103をその支持基盤として、発光活性領域スタックボンディング用P電極層のワイヤリングパッド(PAD)1025を形成する。
前記発光孔1071は、前記コンタクトホール111の孔径内において発光活性領域スタック102の酸化物閉じ込め領域1021に対応し、光発生領域の活性層(Active area)122に対応する光垂直発射口となる。
ステップ8:底電極層(及び陰極層)を製造する。
本発明は、前記双スタック製造方法によりレーザー(VCSEL)チップ層100、発光活性領域スタック102を完成し、ボンディング領域スタック103をスタック基礎として、発光活性領域スタック102ボンディングのワイヤリングパッド(Pad)1025を完成後、さらにレーザー(VCSEL)チップ層100基板120を適当な厚さに削った後、底電極層101を形成する。図2に示すように、該底電極層は陰極層として形成されて本発明は、酸化物閉じ込め型双スタック式長波長面発光レーザーの製造を完成する。
本発明の具体的実施例によるVCSELの平面図である。 本発明の具体的実施例によるVCSELの側面断面図である。 本発明の実施例のレーザー(VCSEL)チップ層断面図である。 本発明の実施例のレーザー(VCSEL)チップ層において双スタック領域を形成する断面図である。 本発明の実施例で双スタック形成において保護層を形成する断面図である。 本発明の実施例で双スタック形成領域において双スタック領域をパターニングする断面図である。 本発明の実施例でレーザー(VCSEL)チップ層において双スタック領域を形成する断面図である。 本発明の実施例でレーザー(VCSEL)チップ層において双スタック領域を形成する俯瞰図である。 本発明の実施例で双スタック領域において形成される酸化層の断面図である。 本発明の実施例で双スタック領域において酸化層を形成する平面図である。 本発明の実施例で双スタック領域において形成される誘電体層の断面図である。 本発明の実施例で双スタック領域において形成された平坦化酸化層の断面図である。 本発明の実施例で保護層を形成した断面図である。 本発明の実施例で保護層においてコンタクトホールを形成した断面図である。 本発明の実施例でコンタクトホールを具えた保護層の断面図である。 本発明の実施例でコンタクトホールを具えた保護層の平面図である。 本発明の実施例で金属層を形成した断面図である。 本発明の実施例で金属層形成後の断面図である。
符号の説明
100レーザーチップ層
101 底電極層
102 発光活性領域スタック
103 ボンディング領域スタック
104酸化層
105 誘電体層
106 保護層
107 金属層
108、109双スタック形成領域
111コンタクトホール
120基板
121第一層DBR反射層
122活性層
123 第二層DBR反射層
201保護層
202、203、204、205 フォトレジスト層
1041、1042酸化絶縁層
1021、1031 酸化物閉じ込め領域
1022 発光活性領域
1025 ワイヤリングパッド
1071 発光孔

Claims (9)

  1. 酸化物閉じ込め型の垂直共振器型面発光半導体レーザーの製造方法であって、基板上に順番にピタキシー成長により形成された第一層DBR反射層、活性層及び第二層DBR反射層により構成されるレーザーチップ層において、
    1.レーザーチップ層の第二層DBR反射層表面において、保護層を形成し、前記保護層上に発光活性領域となる第一独立スタックとボンディング領域となる第二独立スタックのフォトレジストパターンを形成し、
    2.前記パターンにより保護層をエッチング後、フォトレジスト層を除去し、
    3.記保護層をレジストパターンとして記第二層DBR反射層をエッチングすることにより発光活性領域第一独立スタックとボンディング領域第二独立スタックを同時に形成し
    4.前記二個の独立したスタック外周に酸化層を形成して酸化物閉じ込め構造を形成し、
    5.前記二個の独立したスタック間の前記レーザーチップ層表面上に塗布法などによって誘電体層を充填し、さらにエッチングによって表面を平坦化し、
    6.前記誘電体層平坦化表面において第一独立スタックに対応するコンタクトホールを設けた前記保護層を形成し、
    7.金属層を前記保護層上に形成して、第一独立スタックに対応するコンタクトホールより第一独立スタックに結合すると共に、第二独立スタック上に延長して第一独立スタックに接続するボンディング用ワイヤリングパッドとし、
    8.底電極層を前記レーザーチップ層底部に形成して陰極を形成
    前記エッチング形成するボンディング領域の第二独立スタックは、エッチング前に予めイオンインプランテイション工程を行うことにより電気容量値を調整することを特徴とする、酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  2. 前記保護層は、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO2)などの誘電体材料からなる膜であって、前記第二層DBR反射層表面に被覆することを特徴とする請求項1記載の酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  3. 前記酸化層を形成する隔離層形成材料は酸化層形成材料、部分的に酸化された酸化層形成材料のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  4. 前記誘電体層を形成する誘電体材料は、SOG、BCB、Polyimideなどの絶縁材料、重合物材料のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  5. 前記保護層のコンタクトホールは円形状に形成することを特徴とする請求項1記載の酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  6. 前記保護層表面上に形成する前記金属層は、メッキ工程により形成した、ことを特徴とする請求項1記載の酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  7. 酸化局限型長波長面発光レーザーの製造方法において、基板上に順番にエピタキシー成長により形成された第一層DBR反射層、活性層及び第二層DBR反射層により構成されるレーザーチップ層において、
    1.発光活性領域及びボンディング領域がパターニングされた表面を保護層で被覆し、フォトレジスト層により前記保護層表面において発光活性領域スタックとボンディング領域スタックのパターンを形成し、
    2.前記保護層をパターニング後、フォトレジスト層を除去し、パターニングされた前記保護層をレジストパターンとするエッチング工程により、二つのスタック製造領域において発光活性領域スタックとボンディング領域スタックを同時に形成し、
    3.前記発光活性領域スタックとボンディング領域スタック周壁において酸化層を形成し、
    4.前記二個のスタック間のレーザーチップ層表面上に塗布法などによって誘電体層を充填し、さらにエッチングによって表面を平坦化し、
    5.保護層を前記スタックを含む前記誘電体層表面に形成すると共に、前記発光活性領域の保護層にコンタクトホールを形成し、
    6.金属層を前記保護層上に形成して、前記コンタクトホールを介して前記発光活性領域スタックに接続すると共に、前記発光活性領域スタックから延長された前記ボンディング領域スタックを
    支持ベースとするワイヤリングパッドを形成し、
    7.底電極層を前記レーザーチップ層底部に陰極として形成
    前記エッチング形成するボンディング領域の第二独立スタックは、エッチング前に予めイオンインプランテイション工程を行うことにより電気容量値を調整することを特徴とする、酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  8. 前記2つのスタック形成領域パターンはさらに、フォトレジスト層により第二層DBR反射層表面上においてパターニングし、イオンインプランテイション工程によりボンディング領域スタック形成領域の電気容量値を調整することを特徴とする請求項8項記載の酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザーの製造方法。
  9. 酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザー(VCSEL)であって、
    レーザーチップ層、
    前記レーザーチップ底面に形成された電極層、
    前記レーザーチップ層上に形成された発光活性領域スタック、
    前記レーザーチップ層上に形成されたボンディング領域スタック、
    前記発光活性領域スタックと前記ボンディング領域スタック外周に形成された絶縁領域の酸化層、
    前記発光活性領域スタックと前記ボンディング領域スタック間の凹部を充填して前記スタックを含む表面を平坦化する誘電体層、
    前記誘電体層表面の保護層上の前記発光活性領域スタック位置に対応して開口するコンタクトホールを設け、前記コンタクトホールを介して前記発光活性領域スタックと接続すると共に、それより延長されてボンディング領域スタックをベースとする発光活性領域スタックのワイヤリングパッドを形成するP電極層、とからなり、
    前記エッチング形成するボンディング領域の第二独立スタックは、エッチング前に予めイオンインプランテイション工程を行うことにより電気容量値を調整することを特徴とする、酸化物閉じ込め型垂直共振型面発光半導体レーザー。

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