JP2006066482A - 面発光型半導体レーザ素子およびその製造方法、並びに光学ユニットおよび光学モジュール - Google Patents

面発光型半導体レーザ素子およびその製造方法、並びに光学ユニットおよび光学モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】電極配線に断線が生ずる虞がなく、製造時間を短縮することができると共に、歩留まり低下を防止でき、信頼性を向上させることのできる面発光型の半導体レーザ素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
基板11上に、円柱部C1,C2および角柱部S1からなるメサ部10が形成されている。メサ部10上にはp側電極層20が設けられている。p側電極層20は、p側電極コンタクト層18と電気的に接続される接続部20A、ワイヤボンディング用のパッド部20B、および接続部20Aとパッド部20Bとを電気的に接続するための配線部20Cにより構成され、接続部20Aには光を射出するための開口部20Dが設けられている。接続部20Aは円柱部C1、パッド部20Bは円柱部C2、配線部20Cは角柱部S1上にそれぞれ設けられている。開口部20Dに対向する領域内にのみ電流注入領域(AlAs層)17Aが存在している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電流狭窄層を有する面発光型半導体レーザ素子およびその製造方法に係り、特に、AlAs(アルミニウム・ヒ素)層の選択酸化により形成される電流狭窄層を有する面発光型半導体レーザ素子およびその製造方法、並びにその面発光型半導体レーザ素子を有する光学ユニットおよびその面発光型半導体レーザ素子を用いて電気信号を光信号に変換する機能と、光電変換素子を用いて光信号を電気信号に変換する機能とを兼ね備えた光学モジュールに関する。
面発光型半導体レーザ素子は、従来のファブリペロー共振器型半導体レーザ素子とは異なり、基板面に対して直交する方向に光を出射するものであり、同じ基板上に2次元アレイ状に多数の素子を配列することが可能であることから、近年、データ通信分野で注目されている。この面発光型半導体レーザ素子では、一般に、AlAs層の選択酸化により電流狭窄構造が設けられている。
面発光型半導体レーザ素子は、GaAsやInPといった半導体基板上に1対の半導体多層膜反射鏡(例えば、GaAs系ではAl(Ga)As/AlGaAs等)を形成し、その対の反射鏡の間に発光領域となる活性層を有するレーザ構造部を備えたものである。そして、電流効率を高め、しきい値電流を下げるために、Al酸化層で電流狭窄構造を構成した酸化狭窄型の面発光型半導体レーザ素子が提案されている。例えば、GaInNAs系材料は、GaAs基板上に形成できるので、熱伝導率が良好で、反射率の高いAlGaAs系DBRミラー層を用いることができ、1.2μm〜1.6μmの長波長域の光を発光できる面発光型半導体レーザ素子として有望視されている。
図15〜17は、このような電流狭窄構造を有する従来の850nm帯の面発光型半導体レーザ素子の平面図、斜視図および断面図を表したものである。この半導体レーザ素子110は、n型GaAsからなる基板111上に、それぞれの層の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)のn型Al0.9 GaAs/n型Al0.2 GaAsの35ペアからなる下部DBRミラー層112、n型Al0.7 GaAsからなる下部クラッド層113、GaInAsからなる活性層114、p型Al0.7 GaAs上部クラッド層115、およびそれぞれの層の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)のp型Al0.9 GaAs/p型Al0.2 GaAsの25ペアからなる上部DBRミラー層116、p型電極コンタクト層118、絶縁層119、p側電極層120およびn側電極層121を備えている。
上部DBRミラー層116のうち、活性層114に近い側の一層はAl0.9 GaAs層に代わってAlAs層117Aで形成されており、このAlAs層117Aの電流注入領域以外の外周領域のAl(アルミニウム)が選択的に酸化されることによりAl酸化層117Bからなる電流狭窄層117を構成している。
ところで、このような多層膜からなる従来の酸化層狭窄型の半導体レーザ素子110では、このAlAs層117Aの電流注入領域以外の外周領域のAlを選択的に酸化するために、多層膜をエッチングして円筒状のメサ構造に加工する。このメサ構造は、一般的には、上面は直径40μm程度と小さく、かつ電極部分の中央部に光を出射するための開口部120Dが設けられ、この開口部120Dで露出したp型電極コンタクト層118の面積も非常に小さい。ここで、このp型電極コンタクト層118と接続したp側電極層120をカンパッケージの端子ピン(図示せず)と電気的に接続させる必要があるが、p側電極層120のp型電極コンタクト層118との接続部120Aに直接ワイヤボンディングを行うことができず、p側電極層120を延長してメサ構造上面以外の場所にワイヤボンディング用の電極パッド120Bを設けている。
しかしながら、このメサ構造は高さが4〜6μmあり、側面は略垂直に切り立っており、他の構造物から孤立しているので、その上面にある接続部120Aからその上面以外に設けた電極パッド120Bまで配線する際にこのメサ構造の側面を介する必要がある。その結果、この電極配線120Cを形成する際に、この電極配線120Cが断線しやすいという問題が生じていた。その解決方法としては、(1)メサ構造をポリイミドなどの樹脂で埋め込むことで、メサ構造上の接続部120Aと電極パッド120Aとの間にあった段差をスロープ状にする(特許文献1参照)、(2)電極配線120Cの成膜を付き回りが良好な手法、例えばめっきにより行う、などが挙げられる。
特開2003−8142号公報
しかしながら、電極配線の断線防止のために、上述の方法を用いると、製造工程が増え、完成までの期間が長くなるという問題があった。更に、(1)の方法においては、使用する樹脂の長期信頼性の問題もある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、製造工程を増加することなく電極配線の断線を防止することができ、製造歩留まりを向上させることができる、信頼性の向上した面発光型半導体レーザ素子およびその製造方法並びに光学ユニットおよび光学モジュールを提供することにある。
本発明の面発光型半導体レーザ素子は、以下の構成要素(A)〜(C)を備えた構成を有するものである。
(A)基板上に、少なくとも活性層、電流狭窄層および電極コンタクト層を含む半導体層を積層して構成され、実質的に平坦面を有するメサ部
(B)メサ部の平坦面上に形成されると共に、電極コンタクト層と電気的に接続される接続部、ワイヤボンディング用のパッド部、接続部とパッド部とを電気的に接続するための配線部および光を射出するための開口部を有する電極層
(C)電流狭窄層は、電流狭窄領域と共に、前記開口部に対向する位置に電流注入領域を有すること
なお、「実質的に平坦面」とは、必ずしも厳密に平坦であることを意味するものではなく、電極コンタクト層の表面に、例えば電極層の膜厚より薄いものであれば、複数の段差があっても構わない。このことから、メサ部上の電極層も電極コンタクト層と同様にほぼ平坦になるので、電極層の膜厚が局所的に極端に薄くなるようなことはない。
メサ部の具体的な形状としては、以下の態様が考えられる。
(1)電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して第1円柱部および第2円柱部を有し、第2円柱部の径が第1円柱部のそれよりも小さい場合。
具体的には、電流狭窄層の電流狭窄領域は、メサ部を形成した後に、AlAs層の選択酸化により形成されたものであり、そのときの酸化距離をdoとすると、第1円柱部の半径はdoより大きく、第2円柱部の半径はdo以下の大きさを有している。
(2)電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して第1円柱部および第2円柱部を有し、前記第2円柱部の径が第1円柱部の径と同じ、あるいはそれよりも大きく、かつ第2の円柱部が積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を有する場合。
具体的には、電流狭窄層の電流狭窄領域は、メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成されたものであり、第2円柱部の電流狭窄層は、メサ部の外部からだけではなく、空孔の内部からも酸化されてすべてAl酸化層となる。
(3)電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して円柱部および平面形状が矩形の角柱部を有し、前記角柱部の面積が円柱部の面積よりも大きく、かつ角柱部が積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を有する場合。
この場合も具体的には、(2)と同様に、電流狭窄層の電流狭窄領域が、メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成されたものであり、角柱部の電流狭窄層は、メサ部の外部からだけではなく、空孔の内部からも酸化されてすべてAl酸化層となる。
また、本発明の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、以下の工程(A)〜(C)を含むものである。
(A)基板上に、少なくとも活性層、電流狭窄層および電極コンタクト層を含む半導体層を積層したのち、エッチングにより、実質的に平坦面を有するメサ部を形成する工程
(B)メサ部の平坦面上に電極層を形成したのち、前記電極層のリフトオフや選択エッチングにより電極コンタクト層と電気的に接続される接続部、ワイヤボンディング用のパッド部、接続部とパッド部とを電気的に接続するための配線部を形成すると共に、光を射出するための開口部を形成する工程
(C)電流狭窄層を選択酸化することにより、電流狭窄領域を形成する共に、開口部に対向する位置に電流注入領域を設ける工程
具体的には、メサ部の形状に応じて、以下の態様が考えられる。
(1)電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して第1円柱部および第2円柱部を設け、第2円柱部の径を第1円柱部のそれよりも小さくする場合には、電流狭窄層の電流狭窄領域を、メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成するものとし、そのときの酸化距離をdoとすると、第1円柱部の半径をdoより大きく、第2円柱部の半径をdo以下の大きさとする。
(2)電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して第1円柱部および第2円柱部を設け、第2円柱部の径を第1円柱部の径と同じ、あるいはそれよりも大きくする場合には、第2の円柱部に積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を形成する。このとき、第2円柱部の電流狭窄層は、メサ部の外部からだけではなく、空孔の内部からも同時に酸化されてすべて電流狭窄領域となる。
(3)電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して円柱部および平面形状が矩形の角柱部を設け、角柱部の面積を円柱部の面積よりも大きくする場合には、角柱部に積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を形成する。このとき、角柱部における電流狭窄層は、(2)と同様に、メサ部の外部からだけではなく、空孔の内部からも同時に酸化されてすべて電流狭窄領域となる。
本発明の面発光型半導体レーザ素子の製造方法では、接続部、パッド部および配線部を含む電極層の全体がメサ部上に形成されるので、メサ部の表面積が大きくなるが、エッチングによりメサ部を形成する際に同時に、パッド部に対応する第2円柱部(あるいは角柱部)に1または2以上の空孔を形成しておくことにより、電流狭窄層を酸化して電流狭窄領域を形成する際に、空孔の内部からも酸化され、発光用の開口部に対向する領域(電流注入領域)以外の領域に未酸化領域ができるようなことがなくなる。
本発明の面発光型半導体レーザ素子およびその製造方法によれば、面積の大きいメサ部を形成し、このメサ部上に、外部端子と接続されるパッド部を、電極コンタクト層に接続される接続部および配線部と共に形成するようにしたので、電極層に断線が生ずる虞がなくなる。従って、電極配線の断線防止のための前述のような製造工程が不要となり、製造時間を短縮することができると共に、電極配線の断線による歩留まり低下を防止でき、信頼性を向上させることができる。よって、この面発光型半導体レーザ素子を用いて光学ユニットおよび光学モジュール等を構成することにより、それぞれ信頼性が向上するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態に係る酸化層狭窄型の面発光型半導体レーザ素子1の平面図、斜視図、断面図をそれぞれ表したものである。この面発光型の半導体レーザ素子1は、基板11の上面に、下部DBRミラー層12,下部クラッド層13,活性層14,上部クラッド層15、上部DBRミラー層16およびp側電極コンタクト層18の各半導体層をこの順に積層したのち、エッチングによりメサ部10としたものである。
ここで、メサ部10は、例えば2つの円柱部を角柱でつないだ形状となっており、その2つの円柱部のうち後述の電流注入領域(アルミニウム・ヒ素(AlAs)層17A)を有する円柱部C1の直径は例えば40μmとなっており、他方の円柱部C2の直径は35μmとなっている。また、積層方向における厚さ(以下、単に厚さという)は、例えば4〜6μm程度となっている。
基板11、下部DBRミラー層12、下部クラッド層13、活性層14、上部クラッド層15および上部DBRミラー層16は、ガリウム・ヒ素(GaAs)系の化合物半導体によりそれぞれ構成されている。なお、GaAs系化合物半導体とは、短周期型周期表における3B族元素のうち少なくともガリウム(Ga)と、短周期型周期表における5B族元素のうち少なくともヒ素(As)とを含む化合物半導体のことをいう。
基板11は、例えば厚さが100μmであり、ケイ素(Si)あるいはセレン(Se)などのn型不純物を添加したn型GaAsにより構成されている。
下部DBRミラー層12は、例えばそれぞれの層の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)のn型Al0.9 GaAs/n型Al0.2 GaAsの35ペアにより構成されている。下部クラッド層13は、例えば厚さが0.1μmであり、SiあるいはSeなどのn型不純物を添加したn型Al0.7 GaAsにより構成されている。
活性層14は、例えば厚さが30nmとなっており、不純物を添加しないGaInNAsにより構成されている。この活性層14は、電流が注入される電流注入領域14Aと、この電流注入領域14A以外の非電流注入領域14Bとを有している。
上部クラッド層15は、例えば厚さが0.1μmであり、亜鉛(Zn)またはマグネシウム(Mg)などのp型不純物を添加したp型Al0.7 GaAsにより構成されている。
上部DBRミラー層16は、例えばそれぞれの層の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)のp型Al0.9 GaAs/p型Al0.2 GaAsの25ペアにより構成されている。なお、上部DBRミラー層16において、上部クラッド層15に最も近い1ペア目のp型Al0.9 GaAs層の部位が、p型Al0.9 GaAs層に代わって、AlAs層17Aにより形成されると共に、そのAlAs層17Aの一部(電流注入領域)を除く領域が選択的に酸化され、アルミニウム(Al)酸化層17Bとなっている。ここで、電流注入領域(AlAs層17A)は、例えば円形となっており、その直径は例えば5μmとなっている。これらのAlAs層17AおよびAl酸化層17Bにより電流狭窄層17が構成されている。
p側電極コンタクト層18は、例えば厚さが0.1μmであり、ZnまたはMgなどのp型不純物を添加したp型GaAsにより構成されている。p側電極コンタクト層18は、電流狭窄層17における電流注入領域に対向する領域に例えば円形の開口部18Aを有している。この開口部18Aの直径は例えば10μmである。
さらにp側電極コンタクト層18上には、絶縁層19およびp側電極層20がこの順に積層されている。
絶縁層19は、例えば厚さが0.3μmであり、SiO2により構成されている。絶縁層19は、開口部18Aより大きな直径(例えば38μm)の開口部を有しており、この絶縁層19の開口部の中心点は、例えば開口部18Aのそれと同一となっている。また、絶縁層19は、この絶縁層19の開口部を除いたp側電極コンタクト層18の表面上に積層されると共に、メサ部10の側壁およびメサ部10の周辺基板上にも積層されている。
p側電極層20は、例えば厚さが0.8μmであり、例えばチタン(Ti),白金(Pt)および金(Au)が順次積層された構造を有している。p側電極層20は、開口部18Aの外周領域において外部に露出したp側電極コンタクト層18の表面の一部と電気的に接続されると共に、絶縁膜19上に堆積されている。
また、p側電極層20は、p型電極コンタクト層18と電気的に接続された接続部20A、外部端子への実装時におけるワイヤボンディング用のパッド部20B、および接続部20Aとパッド部20Bとを電気的に接続するための配線部20Cにより構成されている。これら接続部20A、パッド部20Bおよび配線部20Cはメサ部10上に形成されている。
なお、p側電極層20の膜厚は、メサ部10上の段差による断線を防止するために、絶縁層19の膜厚よりも厚いことが望ましい。p側電極層20の膜厚が局所的に極端に薄くなることを防止することができるからである。本実施の形態では、接続部20Aと配線部20Cとの間には絶縁層19の膜厚(0.3μm)分だけ段差があるが、p側電極層20の膜厚を絶縁層19の膜厚より厚い0.8μmとしているので、この段差によってp側電極層20の膜厚が極端に薄くなることはない。従って、p側電極層20に断線が生じることはない。仮にp側電極層20とp型電極コンタクト層18との間に絶縁層19以外の層が形成されており、この層による段差が絶縁層19による段差がある箇所と同一の箇所にあるような場合には、p側電極層20がその層の膜厚と絶縁層19の膜厚とを合わせた膜厚よりも厚く形成されていればよい。
また、パッド部20Bおよび配線部20Cの一部がメサ部10の周辺の基板11上に延長して形成されていてもよい。このメサ部10の周辺の基板11上に延長して形成された領域を、例えばメサ部10上のパッド部20Bにワイヤボンディングする際にメサ部10上からはみ出したボンディング材の受け皿として用いることができるからである。本実施の形態では、メサ部10の周辺の基板11上にパッド部20Bが延長して設けられており、メサ部10の周辺に延長された領域を含めたパッド部20Bは、一辺が例えば100μmの正方形となっている。また、接続部20Aとパッド部20Bとを接続する配線部20Cは、線幅が例えば10μm、長さが例えば50μmとなっている。
基板11の裏面側にはn側電極層21が形成されている。n側電極層21は、例えばAuGe:Niおよび金(Au)を順次積層して熱処理により合金化した構造を有しており、基板11と電気的に接続されている。
次に、上記面発光型の半導体レーザ素子1の製造方法について説明する。
図4(A)〜(B)は、面発光型の半導体レーザ素子1の製造工程における断面図を表したものである。図5(A)〜(B)は、電流狭窄層17について説明するための概念図である。
まず、図4(A)に示したように、n型の{100}基板11上にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法により、例えば、基板温度810℃、成長圧力0.007MPaの条件下で、下部DBRミラー層12を35λ/4n(λは発振波長、nは屈折率)μm、下部クラッド層13を0.1μm、活性層14を30nm、上部クラッド層15を0.1μm、上部DBRミラー層16を35λ/4n(λは発振波長、nは屈折率)μm、p型電極コンタクト層18を0.1μm、順次結晶成長させる。このうち上部DBRミラー層16の1ペア目のp型Al0.9 GaAs層の部位には、p型Al0.9 GaAs層の代わりにAlAs層17Aが形成される。この層は、後に詳述するが、電流狭窄層17へ転化させるために形成されたものである。その後、エッチングによりp型電極コンタクト層18の円柱部C1の中心部分を選択的に除去して開口部18Aを形成する。
続いて、上記の半導体積層構造を例えばフォトリソグラフィとRIE(Reactive Ion Etching) によって2つの円柱部C1,C2を角柱S1でつないだ形状のメサ部10を形成する。この際、この2つの円柱部のうち後の工程で電流注入領域が形成されることとなる円柱部C1の直径が例えば40μm、他方の円柱部C2の直径が例えば30μmとなるように加工すると共に、AlAs層17Aよりも下方の層までエッチングする。本実施の形態では、下部DBRミラー層12の一部をエッチングする深さまでエッチングを行い、このときのエッチング深さ(メサ部10の厚さ)は例えば4〜6μmとなる。
次に、図4(B)に示したように、水蒸気雰囲気中にて、約400℃の温度で酸化処理を行い、メサ部10の外側からAlAs層17AのAlを選択的に酸化する。これにより、円柱部C1の中心領域に電流注入領域(AlAs層17A)が形成され、それ以外の領域には電流狭窄領域(Al酸化層17B)が形成される。
ここで、円柱部C1において、Al酸化層17Bの径方向の幅が例えば17.5μmの帯状のリングとなった場合には、径の中心領域にあるAlAs層17Aの面積、即ち電流注入される面積は、約80μm2 になる。一方、円柱部C2においては、このような電流注入領域は形成されない。なぜなら、円柱部C1において、Al酸化層17Bの径方向の幅が例えば17.5μmの帯状のリングとなるようにAlAs層17Aを酸化すると、円柱部C2の半径が15μmであることから、円柱部C2におけるAlAs層17Aは全て酸化されてしまうからである。
図5(A)〜(B)を参照しながら、更に詳細に説明する。メサ部10の外周上の任意の点を中心とした半径doの円R1をメサ部10の外周に渡って移動させたときに、円R1内に含まれなかった領域が酸化されない領域に相当し、逆に円R1内に含まれた領域が酸化される領域に相当する。すなわち、AlAs層17Aがメサ部10の側面から酸化される距離が円R1の半径doに相当する。本実施の形態では、円柱部C1の半径がdoより大きく、円柱部C2の半径がdoより小さくなるように設定されているので、AlAs層17の酸化工程で酸化されない領域、すなわち電流注入領域(AlAs層17A)は円柱部C1内にだけ存在することになり、円柱部C2内にはAlAs層17の酸化工程で酸化される領域、すなわち電流狭窄領域(Al酸化層17B)のみ存在し、電流注入領域は存在しないことになる。
次に、図1〜図3に示したように、メサ部10上およびメサ部10の周辺基板上に例えばCVD(Chemical Vapor Deposition) 法により絶縁層19を例えば0.3μm積層させる。その後、エッチングにより絶縁層19の円柱部C1の表面部分を選択的に除去する。
続いて、p側電極コンタクト層18および絶縁膜19上に例えば真空蒸着法により例えばTi、PtおよびAuを順次積層して、膜厚が例えば0.8μmのp側電極層20を形成する。その後、リフトオフまたは選択エッチングにより、p側電極コンタクト層18の開口部18Aに対応する領域に、直径が例えば15μmの開口部20Dを形成する。これにより、径方向の幅が例えば17.5μmのリング状の接続部20A、一辺が例えば100μmの正方形からなるパッド部20B、および線幅が例えば10μm、長さが例えば20μmの配線部20Cがメサ部10上に形成されると共に、直径が例えば15μmの開口部20Dが円柱部C1上に形成される。なお、リフトオフにより開口部20Dを形成する場合には、p側電極層20を形成する前に、円柱部C1上に例えば15μmの円形パターンからなるフォトレジスト膜をあらかじめ形成しておく。その後、p側電極層20の円形パターン上の部分をそのフォトレジストと共に除去することにより、p側電極層20に開口部20Dを形成することができる。
次いで、基板11の裏面を適宜研磨して、基板厚さを例えば100μmの厚さに調整した後、その面上にn側電極層21を形成する。このようにして面発光型の半導体レーザ素子1が製造される。
次に、この面発光型の半導体レーザ素子1の作用・効果について説明する。
すなわち、この半導体レーザ素子1では、n側電極層21とp側電極層20との間に所定の電圧が印加されると、電流注入領域(AlAs層17A)を通して活性層14に電流が注入され、これにより電子と正孔の再結合による発光が生じる。この光は、一対の下部DBRミラー層12および上部DBRミラー層16により反射され、素子内を一往復したときの位相の変化が2πの整数倍となる波長でレーザ発振を生じ、円柱部C1の開口部20Dからレーザビームとして外部に出射される。
本実施の形態では、接続部20A、パッド部20Bおよび配線部20Cを有する電極層(p側電極層20)全体を、メサ部10の平坦面上に形成するようにしたので、配線の断線が生ずる虞がなくなる。すなわち、電極配線の断線防止のための従来のような製造工程が不要となり、製造時間を短縮することができると共に、電極配線の断線による歩留まり低下を防止できるので信頼性が向上する。
また、本実施の形態では、電流が円R1内のAlAs層17Aのみを集中して流れるようにしたので、メサ部10の面積を大きくしたとしても、しきい値電流が大きくなることはない。
以下、他の実施の形態について説明する。
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態では、メサ部10を、2つの円柱部C1,C2を角柱部S1でつないだ形状とし、円柱部C2の直径を円柱部C1の直径より小さくしたが、円柱部C2の直径を円柱部C1の直径より大きくしたり、円柱部C1,C2を円柱に限らず正方形やその他の形状に変更することも可能である。以下、第2の実施の形態として、第1の実施の形態の円柱部C2を、平面形状が正方形の角柱部S2に変更し、さらに角柱部S2の面積を円柱部C1の面積より大きくする例について説明する。
図6〜図7および図10〜図12は、第1の実施の形態における円柱部C2を角柱部S2に変更し、さらに角柱部S2の面積を円柱部C1の面積より大きくした場合における、面発光型の半導体レーザ素子2の製造工程における平面図、斜視図および断面図を表したものである。図8(A)〜(B)〜図9(A)〜(B)は、空孔Hを形成する工程およびその後に酸化する工程を説明するための断面図である。
図6〜図8(A)に示したように、まず、例えばフォトリソグラフィとRIEによって円柱部C1,角柱部S2を角柱部S1でつないだ形状のメサ部30を形成すると共に、後述の未酸化領域37C内に1つまたは2つ以上の空孔Hを形成する。この際、円柱部C1の直径が例えば40μm、角柱部S2の表面の一辺が例えば100μmとなるように形成すると共に、電流注入領域が形成されることとなるAlAs層37Aよりも下方の層までエッチングする。本実施の形態では、下部DBRミラー層12の一部をエッチングする深さまでエッチングを行い、このときのエッチング深さ(メサ部10の厚さ)は例えば4〜6μmとなる。
続いて、AlAs層37Aを酸化することにより、図8(B)に示したように、水蒸気雰囲気中にて、約400℃の温度で酸化処理を行い、メサ部30の外側および空孔Hの内部からAlAs層17AのAlを選択的に酸化する。これにより、円柱部C1の中心領域に電流注入領域(AlAs層17A)が形成され、それ以外の領域には電流狭窄領域(Al酸化層17B)が形成される。
ここで、上述のように、円柱部C1の中心領域にのみ電流注入領域(AlAs層17A)が形成されるように空孔Hを形成する方法について詳細に説明する。
図9(A)〜(B)に示したように、メサ部30の外周上の任意の点を中心とした半径doの円R1をメサ部30の外周に渡って移動させたときに円R1内に含まれない未酸化領域37Cが存在する場合には、未酸化領域37C内に空孔Hを形成する。その後、空孔Hの外周上の任意の点を中心とした半径doの円R2を空孔Hの外周に渡って移動させたときに、角柱部S2内に円R2内に含まれない未酸化領域37Cが残存する場合には、さらにその残存した未酸化領域37C内に新たに空孔Hを形成する。そして、最終的にはその未酸化領域37Cがなくなるように、言い換えると、後の工程で円柱部C1の電流注入領域となるAlAs層37Aを除いた全ての領域が円Rx(xは1以上の整数)によって含まれるように、空孔Hを繰り返し形成する。
次に、図10〜図12に示したように、メサ部30上およびメサ部30の周辺基板上に例えばCVD(Chemical Vapor Deposition) 法により絶縁層39を例えば0.3μm積層させる。その後、エッチングにより絶縁層39の円柱部C1の表面部分を選択的に除去する。続いて、p側電極コンタクト層38および絶縁膜39上に例えば真空蒸着法により例えばTi、PtおよびAuを順次積層して、膜厚が例えば0.8μmのp側電極層40を形成する。その後、リフトオフまたは選択エッチングにより、p側電極コンタクト層38の開口部38Aに対応する領域に、直径が例えば15μmの開口部40Dを形成する。これにより、径方向の幅が例えば17.5μmのリング状の接続部40A、一辺が例えば100μmの正方形からなるパッド部40B、および線幅が例えば10μm、長さが例えば20μmの配線部40Cがメサ部30上に形成されると共に、直径が例えば15μmの開口部40Dが円柱部C1上形成される。
次いで、基板31の裏面を適宜研磨して、基板厚さを例えば100μmの厚さに調整した後、その面上にn側電極層41を形成する。このようにして面発光型の半導体レーザ素子2が製造される。
本実施の形態では、角柱部S2に1または2以上の空孔Hを形成するようにしたので、角柱部S2の面積を円柱部C1の面積より大きくした場合であっても、角柱部S2ではAlAs層37Aがすべて酸化され、その結果電流注入領域を円柱部C1内に1つだけ形成することが可能となる。よって、本実施の形態においても、しきい値電流が大きくなることはない。その他の作用効果は第1の実施の形態と同様である。
次に、上記面発光型の半導体レーザ素子1,2の具体的なデバイスへの適用例について半導体レーザ素子1を代表して説明する。
(光学ユニット)
図13は、半導体レーザ素子1を備えた光学ユニット60の構成を表すものである。この光学ユニット60は、例えば受送信装置における送信部に用いられるものであり、半導体レーザ素子1の他に、光ファイバ50を備えている。
光ファイバ50は、半導体レーザ素子1からの光LBを伝送するコア層50Aを有し、コア層50Aの周囲に光を閉じ込めるためのクラッド層50Bが設けられている。コア層50Aの径φ50Aは例えば50μm、クラッド層50Bの径φ50Bは例えば200μmである。
なお、光ファイバ50は、半導体レーザ素子1からの光LBを効率よく取り入れることができるように配置されていることが望ましい。
この光学ユニット60では、半導体レーザ素子1の発光領域で発生した光LBは、開口部20Dから外部に射出され、光ファイバ50のコア層50Aまたはクラッド層50Bに入射する。コア層50Aに入射した光はそのままコア層50A内部に進入するが、一部はコア層50Aの端面で反射される。クラッド層50Bに入射した光は、クラッド層50Bの端面で反射される。これらの反射光は、例えばモニタ光電変換素子(図示せず)に受光され、光出力モニタリングに利用される。
(光学モジュール)
図14は、上記光学ユニット60を備えた光学モジュール70の概略構成を表したものである。この光学モジュール70は、高速光通信システムにおいて光信号と電気信号とを変換するFEM(フロントエンドモジュール)などとして用いられるものであり、光学ユニット60を有する送信部70Aと、受信部70Bとを備えている。
送信部70Aには、光学ユニット60と、ドライバ51とが含まれている。ドライバ51は、公知のドライバIC(Integrated Circuit;集積回路)から構成されており、これにより半導体レーザ素子1が駆動される。
受信部70Bには、光ファイバ52と、光電変換素子53と、増幅器54とが含まれている。光電変換素子53は、例えばフォトダイオードにより構成されており、光ファイバ52からの光信号P2を受光するものである。増幅器54は、例えば、TIA(トランスインピーダンスアンプリファイア)またはLIA(リミティングインピーダンスアンプリファイア)などから構成されており、光電変換素子53からの信号を増幅するものである。なお、光ファイバ52は、コネクタ(図示せず)を介して光電変換素子53に接続されている。
この光学モジュール70では、送信部70Aにおいて、外部から供給された電気信号Sig1に基づいてドライバ51により半導体レーザ素子1が駆動され、光信号P1が光ファイバ50を介して送信される。また、受信部70Bにおいて、光ファイバ52を介して供給された光信号P2が光電変換素子53に入射して電気信号に変換され、この電気信号が増幅器54により増幅され、必要な変換処理が加えられて電気信号Sig2として外部へ出力される。
以上の光学ユニット60および光学モジュール70では、上記半導体レーザ素子1を備えているので、電極配線の断線が生ずる虞がなく、信頼性が向上したものとなる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した半導体レーザ素子1の各層の材料、厚さおよび基板、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料、厚さおよび基板としてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
また、半導体レーザ素子1,2を適用するデバイスとしては、上記光学ユニット60および光学モジュール70以外のものであってもよいことは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ素子の平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ素子の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ素子の断面図である。 半導体レーザ素子の製造工程を説明するための断面図である。 半導体レーザ素子の酸化狭窄層を説明するための平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ素子の製造工程を説明するための平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ素子の製造工程を説明するための斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ素子の製造工程を説明するための断面図である。 半導体レーザ素子の酸化狭窄層を説明するための平面図である。 図8に続く工程を説明するための平面図である。 図8に続く工程を説明するための斜視図である。 図8に続く工程を説明するための断面図である。 光学ユニットの概略構成図である。 光学モジュールの概略構成図である。 従来の半導体レーザ素子の平面図である。 従来の半導体レーザ素子の斜視図である。 従来の半導体レーザ素子の断面図である。
符号の説明
1,2…面発光型半導体レーザ素子、10,30…メサ部、11,31…基板、12,32…下部DBRミラー層、13,33…下部クラッド層、14,34…活性層、15,35…上部クラッド層、16,36…上部DBRミラー層、17,37…電流狭窄層、17A,37A…AlAs層、17B,37B…Al酸化層、18,38…p型電極コンタクト層、18A,20D,38A,40D…開口部、19,39…絶縁層、20,40…p側電極層、20A,40A…接続部、20B,40B…パッド部、20C,40C…配線部、21,41…n側電極層、37C…未酸化領域、50, 52…光ファイバ、50A…コア層、50B…クラッド層、51…ドライバ、53…光電変換素子、54…増幅器、60…光学ユニット、70…光学モジュール、70A…送信部、70B…受信部、C,C1,C2…円柱部、H…空孔、LB…光、Sig1,Sig2…信号、S1,S2…角柱部、R1,R2…円、φ50A…コア層の直径、φ50B…クラッド層の直径

Claims (18)

  1. 基板上に、少なくとも活性層、電流狭窄層および電極コンタクト層を含む半導体層を積層して構成され、実質的に平坦面を有するメサ部と、
    前記メサ部の平坦面上に形成されると共に、前記電極コンタクト層と電気的に接続される接続部、ワイヤボンディング用のパッド部、前記接続部とパッド部とを電気的に接続するための配線部および光を射出するための開口部を有する電極層とを備え、
    前記電流狭窄層は、電流狭窄領域と共に、前記開口部に対向する位置に電流注入領域を有する
    ことを特徴とする面発光型半導体レーザ素子。
  2. 前記メサ部は、前記電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して第1円柱部および第2円柱部を有し、第2円柱部の径は第1円柱部のそれよりも小さい
    ことを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ素子。
  3. 前記電流狭窄層の電流狭窄領域は、前記メサ部を形成した後に、AlAs層の選択酸化により形成されたものであり、そのときの酸化距離をdoとすると、第1円柱部の半径はdoより大きく、第2円柱部の半径はdo以下の大きさを有する
    ことを特徴とする請求項2記載の面発光型半導体レーザ素子。
  4. 前記メサ部は、前記電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して第1円柱部および第2円柱部を有し、前記第2円柱部の径は第1円柱部の径と同じ、あるいはそれよりも大きく、かつ第2の円柱部は積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ素子。
  5. 前記電流狭窄層の電流狭窄領域は、前記メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成されたものであり、前記第2円柱部の電流狭窄層はすべてAl酸化層により構成されている
    ことを特徴とする請求項4記載の面発光型半導体レーザ素子。
  6. 前記メサ部は、前記電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応して円柱部および平面形状が矩形の角柱部を有し、前記角柱部の面積は円柱部の面積よりも大きく、かつ角柱部は積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ素子。
  7. 前記電流狭窄層の電流狭窄領域は、前記メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成されたものであり、前記角柱部における電流狭窄層はすべてAl酸化層により構成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の面発光型半導体レーザ素子。
  8. 前記電極コンタクト層の表面は、少なくとも1つ以上の段差を有し、個々の段差は前記電極層の厚みより薄い
    ことを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ素子。
  9. 前記メサ部は、GaInNAs系材料により形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ素子。
  10. 基板上に、少なくとも活性層、電流狭窄層および電極コンタクト層を含む半導体層を積層したのち、エッチングにより、実質的に平坦面を有するメサ部を形成する工程と、
    前記メサ部の平坦面上に電極層を形成したのち、前記電極層のリフトオフまたは選択エッチングにより前記電極コンタクト層と電気的に接続される接続部、ワイヤボンディング用のパッド部、前記接続部とパッド部とを電気的に接続するための配線部を形成すると共に、光を射出するための開口部を形成する工程と、
    前記電流狭窄層を選択酸化することにより、電流狭窄領域を形成する共に、前記開口部に対向する位置に電流注入領域を設ける工程と
    を含むことを特徴とする面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  11. 前記メサ部の、前記電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応する領域を、第1円柱部および第2円柱部とし、第2円柱部の径を第1円柱部のそれよりも小さくする
    ことを特徴とする請求項10記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  12. 前記電流狭窄層の電流狭窄領域を、前記メサ部を形成した後に、AlAs層の選択酸化により形成し、そのときの酸化距離をdoとすると、第1円柱部の半径をdoより大きく、第2円柱部の半径をdo以下の大きさとする
    ことを特徴とする請求項11記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  13. 前記メサ部の、前記電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応する領域を、第1円柱部および第2円柱部とし、前記第2円柱部の径を第1円柱部の径と同じ、あるいはそれよりも大きくし、かつ第2の円柱部に積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を形成し、選択酸化を前記メサ部の外部および空孔の内部から同時に行う
    ことを特徴とする請求項10記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  14. 前記電流狭窄層の電流狭窄領域を、前記メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成し、前記第2円柱部の電流狭窄層をすべてAl酸化層とする
    ことを特徴とする請求項13記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  15. 前記メサ部の、前記電極層の接続部およびパッド部それぞれに対応する領域を、円柱部および平面形状が矩形の角柱部とし、前記角柱部の面積を円柱部の面積よりも大きくし、かつ角柱部は積層方向に貫通する少なくとも1つの空孔を形成する
    ことを特徴とする請求項10記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  16. 前記電流狭窄層の電流狭窄領域を、前記メサ部を形成した後にAlAs層の選択酸化により形成し、前記角柱部における電流狭窄層をすべてAl酸化層とする
    ことを特徴とする請求項15記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  17. 面発光型半導体レーザ素子と、前記面発光型半導体レーザ素子からの光を伝送するコア層を有する光ファイバとを備えた光学ユニットであって、
    前記面発光型半導体レーザ素子は、
    基板上に、少なくとも活性層、電流狭窄層および電極コンタクト層を含む半導体層を積層して構成され、実質的に平坦面を有するメサ部と、
    前記メサ部の平坦面上に形成されると共に、前記電極コンタクト層と電気的に接続される接続部、ワイヤボンディング用のパッド部、前記接続部とパッド部とを電気的に接続するための配線部および光を射出するための開口部を有する電極層とを備え、
    前記電流狭窄層は、電流狭窄領域と共に、前記開口部に対向する位置に電流注入領域を有する
    ことを特徴とする光学ユニット。
  18. 面発光型半導体レーザ素子を用いて電気信号を光信号に変換する機能と、光電変換素子を用いて光信号を電気信号に変換する機能とを兼ね備えた光学モジュールであって、
    前記面発光型半導体レーザ素子は、
    基板上に、少なくとも活性層、電流狭窄層および電極コンタクト層を含む半導体層を積層して構成され、実質的に平坦面を有するメサ部と、
    前記メサ部の平坦面上に形成されると共に、前記電極コンタクト層と電気的に接続される接続部、ワイヤボンディング用のパッド部、前記接続部とパッド部とを電気的に接続するための配線部および光を射出するための開口部を有する電極層とを備え、
    前記電流狭窄層は、電流狭窄領域と共に、前記開口部に対向する位置に電流注入領域を有する
    ことを特徴とする光学モジュール。
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