JP4851970B2 - イミド変性シリコンエラストマー - Google Patents
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- 0 CCC(C)*OC(Nc1ccc(CC(C=C)=CC=C2*(*)C*2)cc1)=O Chemical compound CCC(C)*OC(Nc1ccc(CC(C=C)=CC=C2*(*)C*2)cc1)=O 0.000 description 2
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Description
しかしながら、この文献に記載されているイミド変性シリコンエラストマーは、ポリシロキサンの含有量が多くなると(例えば50%以上)、高温(例えば100℃以上)での弾性率が著しく低下するという問題がある。
しかしながら、特許文献2〜4には、エラストマーについては特に記載がない。
nは1〜100の整数、好ましくは2〜50の整数を示す。mは2〜100の整数、好ましくは2〜50の整数を示す。
上記反応行程式(A)に示すように、まず、ジイソシアナート(a)とシリコン系ポリオール(b)とから分子両末端にイソシアナート基を有するシリコンプレポリマー(c)を得る。本発明のイミド変性シリコンエラストマー(I)は、シロキサン成分とウレタン成分とを有するこのシリコンプレポリマー(c)をエラストマー成分とするので、ゴム状領域(室温付近)の弾性率が低くなり、よりエラスティックにすることができると共に、このシリコンプレポリマー(c)の分子量を制御することにより、主鎖に連続した2つのイミドユニットを、その分布を制御しつつ所望の割合で導入することが可能となる。
・同社製の商品名「X-22-160AS」
・同社製の商品名「KF-6001」
・同社製の商品名「X-22-176DX」
・同社製の商品名「X-22-176F」
上記で得られたシリコンプレポリマー(c)を用いて、反応行程式(B)に従ってイミド前駆体であるシリコン−ウレア化合物(e)を合成する。すなわち、シリコンプレポリマー(c)をジアミン化合物(d)でウレア結合により鎖延長してシリコン−ウレア化合物(e)を得る。
上記で得られたシリコン−ウレア化合物(e)を用いて、反応行程式(C)に従って一般式(I)で表されるイミド変性シリコンエラストマーを合成する。すなわち、テトラカルボン酸二無水物(f)でウレア結合部にイミドユニットを導入してブロック共重合体であるイミド変性シリコンエラストマー(I)を得る。
<合成例1>
表1に示すシリコンオリゴマー(シリコン系ポリオール)、ジイソシアネート、ジアミン化合物およびテトラカルボン酸二無水物を、それぞれ表1に示す割合(モル比)で用いて、イミド変性シリコンエラストマー(1)を得た。具体的には、以下のようにして得た。
まず、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)[日本ポリウレタン工業(株)社製]を減圧蒸留した。また、両末端カルビノールポリジメチルシロキサン(ジカルビノールポリジメチルシロキサン) [信越化学工業(株)製の商品名「X-22−160AS」、重量平均分子量:1000]を80℃、2〜3mmHg、24時間の条件で減圧乾燥した。
上記で得たシリコンプレポリマー10gを脱水処理したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)60mlに溶解させたものと、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)1.058gを脱水処理したNMP20mlに溶解させたものとを、攪拌機およびガス導入管を備えた500mlの四つ口セパラブルフラスコにそれぞれ加え、アルゴン雰囲気下、室温(23℃)で24時間攪拌して、シリコン−ウレア化合物の溶液を得た。
上記で得たシリコン−ウレア化合物の溶液中に、無水ピロメリット酸(PMDA)2.328gを加え、アルゴンガス雰囲気下、150℃で2時間攪拌して、シリコンアミック酸(PSA)溶液を得た。ついで、該PSA溶液を遠心成形機に流し込み、150℃で1,000rpm、1時間遠心成形してPSAシートを得た。このPSAシートを減圧デシケータ内で200℃、2時間加熱処理(脱水縮合反応)して、厚さ100μmのシート状の下記式(1)で表されるイミド変性シリコンエラストマー(1)(PSIシート)を得た(イミド分率:35重量%)。なお、前記イミド分率は、前記式(α)から算出して得た値である。
図1から明らかなように、1780cm-1、1720cm-1および1380cm-1にイミド環に由来する吸収が観察された。
シリコンオリゴマー、ジイソシアネート、ジアミン化合物およびテトラカルボン酸二無水物を、それぞれ表1に示す割合(モル比)で用いた以外は、前記合成例1と同様にしてイミド変性シリコンエラストマー(2),(3)を得た。得られたイミド変性シリコンエラストマー(2),(3)の各物性を表1に併せて示す。
<合成例4>
表1に示すシリコンオリゴマーおよびテトラカルボン酸二無水物を、それぞれ表1に示す割合(モル比)で用いて、エラストマーを得た。具体的には、シリコンオリゴマーのTHF溶液に、テトラカルボン酸酸二無水物を加え、室温にて24時間反応させたものを、ポリプロピレン(PP)製のトレーにキャストして乾燥させ、厚さ100μmのシート状のエラストマーを得た。
上記合成例1〜3で得たイミド変性エラストマー(1)〜(3)の各PSIシートと、合成例4で得たエラストマーのシートについて、破断強度(TB)、23℃の弾性率、耐熱老化性および耐薬品性の評価を行った。各評価方法を以下に示すと共に、その結果を表2に示す。
PSIシートおよびエラストマーのシートをそれぞれ3号ダンベルで打ち抜き、標線間20mm、500mm/分の条件で、JIS K6251に準拠し、破断強度(TB)を測定した。
セイコーインスツルメンツ社(Seiko Instruments Inc.)製の動的粘弾性測定装置「DMS 6100」を用い、20Hz、5℃/分、−100〜400℃の昇温過程にて、23℃での貯蔵弾性率E’を測定した。
PSIシートおよびエラストマーのシートをそれぞれ3号ダンベルで打ち抜き、150℃で96時間、ギアオーブン中で熱老化後、上記した破断強度の評価方法と同じ条件で、JIS K6257に準拠して引張試験を行った。そして得られた値を式:(熱老化後の破断強度/熱老化前の破断強度)×100に当てはめて破断強度の保持率(%)を算出した。そして、得られた破断強度の保持率が80%以上の場合を○、80%未満の場合を×とした。
PSIシートおよびエラストマーのシートをそれぞれトルエンに室温(23℃)で96時間浸漬し、浸漬前後の重量増加を計量し、得られた値を式:[(浸漬後の重量−浸漬前の重量)/浸漬前の重量]×100に当てはめて膨潤率(%)を算出した。そして、得られた膨潤率が10%以下の場合を○、10%より高いものを×とした。
厚さ100μmのシート状にした市販のシリコンゴムについて、上記実施例1〜3と同様にして、破断強度(TB)、23℃の弾性率、耐熱老化性および耐薬品性の評価を行った。その結果を表2に示す。
Claims (6)
- ジイソシアナートとシリコン系ポリオールとから得た分子両末端にイソシアネート基を有するシリコンプレポリマーをジアミン化合物でウレア結合により鎖延長し、テトラカルボン酸二無水物でウレア結合部にイミドユニットを導入したブロック共重合体である請求項1記載のイミド変性シリコンエラストマー。
- 前記シリコンプレポリマーの重量平均分子量が300〜50,000である請求項2記載のイミド変性シリコンエラストマー。
- 前記シリコン系ポリオールがジカルビノールポリジメチルシロキサンである請求項2または3記載のイミド変性シリコンエラストマー。
- イミド分率が5〜45重量%である請求項1〜4のいずれかに記載のイミド変性シリコンエラストマー。
- 弾性率が1×103〜1×109Paである請求項1〜5のいずれかに記載のイミド変性シリコンエラストマー。
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