JP4851725B2 - ポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チューブラー法によって二軸延伸されたポリエチレン系フィルムおよびその製造方法に関する。詳細には、透明性、透視感や白化がないこと等の外観および耐ブロッキング性等の取扱い性に優れるチューブラー法によって二軸延伸されたポリエチレン系フィルムおよびその製造方法に関する。
ポリエチレン系樹脂フィルムは、ポリプロピレン系樹脂フィルムに比べて融点が低く耐ブロッキング性に劣っているため、フィルムをロール状に巻き取った場合にフィルム同士がブロッキングして、巻き戻しが困難になり包装適性が低下するという問題があった。したがって、通常、微粉状もしくは微粒子状の無機物質をアンチブロッキング剤としてポリエチレン系樹脂に配合することが行われている。例えば、特許文献1には珪酸マグネシウムを主成分とする微粒子を、特許文献2にはゼオライト粉末をアンチブロッキング剤として用いたポリオレフィン系樹脂組成物及びその組成物からなるフィルムが報告されている。
このようなアンチブロッキング剤はフィルムの原料樹脂への添加量が少量であるため、通常、フィルムの原料樹脂と同じ樹脂にアンチブロッキング剤を高濃度で含有させたマスターバッチを予め用意しておき、そのマスターバッチをフィルムの原料樹脂で希釈してフィルムを製造することで、アンチブロッキング剤のフィルムへの分散性を向上させたり、アンチブロッキング剤の濃度を調整することが行われている。
特公昭48−14423号公報 特公昭52−16134号公報
しかしながら、このような方法をチューブラー法によって二軸延伸されたポリエチレン系フィルムの製造に適用した場合、フィルムに筋状の白い部分(白化という)が発生し、フィルムの外観が悪化する等の問題があった。
そこで、本発明における課題は、透明性、透視感に優れ、白化の発生が防止されたエチレン系樹脂のチューブラー二軸延伸フィルムを提供することにある。
本発明者らは上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、チューブラー法で二軸延伸フィルムを製造する際には、まず環状ダイから肉厚の未延伸原反チューブを成形し、ピンチロールで一旦はさんで偏平状にした後、再度チューブ内に空気導入して延伸して二軸延伸フィルムを得るという工程をとる関係上、肉厚で剛性の高い未延伸原反チューブをピンチロールではさんだ時にアンチブロッキング剤とその周囲のマスターバッチ用樹脂とが界面で剥離することが白化発生の原因であることを解明した。
そして特定のマスターバッチ用樹脂とアンチブロッキング剤からなるアンチブロッキング剤マスターバッチを用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした未延伸原反チューブをピンチロールではさむという工程を有するチューブラー二軸延伸法で製造されたフィルムであって、密度0.890〜0.955g/cm 3 ポリエチレン系樹脂および無機系アンチブロッキング剤マスターバッチからなり、マスターバッチの樹脂が、ポリエチレン系樹脂の密度より低い、密度0.86〜0.91g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体であり、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してアンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部からなることを特徴とするポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
(2)ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした未延伸原反チューブをピンチロールではさむという工程を有するチューブラー二軸延伸法で製造されたフィルムであって、3層以上の多層構造であって少なくとも両表層が密度0.890〜0.955g/cm 3 ポリエチレン系樹脂および無機系アンチブロッキング剤マスターバッチからなり、マスターバッチの樹脂が、ポリエチレン系樹脂の密度より低い、密度0.86〜0.91g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体であり、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してアンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部からなることを特徴とするポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
(3)前記のマスターバッチ用樹脂が、示差走査熱量計(以下DSCと略す)による融解曲線において、110℃以下の融解熱量が全融解熱量の90%以上であるエチレン−αオレフィン共重合体であることを特徴とする(1)または(2)のポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
(4)マスターバッチ中のアンチブロッキング剤の濃度が5〜15重量%である(1)ないし()のいずれかのポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
)前記無機系アンチブロッキング剤が、平均粒径が1〜10μmの不定形シリカである(1)ないし()のいずれかのポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
(6)(1)ないし(5)のいずれかのポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルムを製造する方法であって、密度0.890〜0.955g/cm 3 のポリエチレン系樹脂および無機系アンチブロッキング剤マスターバッチからなり、マスターバッチの樹脂が、ベース樹脂の密度より低い、密度0.86〜0.91g/cm 3 のエチレン−αオレフィン共重合体であり、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してアンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部からなる、ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした未延伸原反チューブをピンチロールではさむという工程を有することを特徴とするポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルムの製造方法を要旨とする。
本発明においては、ポリエチレン系樹脂に無機系アンチブロッキング剤を添加する際に、密度が0.86〜0.91g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体、好ましくは示差走査熱量計(以下DSCと略す)による融解曲線において、110℃以下の融解熱量が全融解熱量の90%以上であるエチレン−αオレフィン共重合体をマスターバッチ用樹脂として用いた無機系アンチブロッキング剤マスターバッチを使用しているので、未延伸原反チューブをピンチロールではさんだ際にも無機系アンチブロッキング剤とその周囲の前記マスターバッチ用樹脂とが剥離することがなく、その結果として白化のないポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルムを提供することができた。
以下に、本発明のポリエチレン系のチューブラー方式の二軸延伸フィルムについて説明する。
まず、本発明の二軸延伸フィルムは、ポリエチレン系樹脂と無機系アンチブロッキング剤マスターバッチを必須成分とするものであり、ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした単層または多層のフィルムを意味している。
本発明において用いられるポリエチレン系樹脂とは、エチレンの単独重合体或いはエチレンを主成分とし、これと共重合可能な他のモノマーとの共重合体からなるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、或いはエチレンとαオレフィン(例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等)の共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられ、これらが単独で、或いは2種以上を混合して使用される。
これらの中でも、本発明においては直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を主成分とするポリエチレン系樹脂に適用するのが最も好ましい。
また、ポリエチレン系樹脂として密度が0.890〜0.955g/cm3(JIS K7112)のものが使用可能であるが、密度が0.910〜0.930g/cm3の範囲にある多少柔軟性に劣るポリエチレン系樹脂を使用した場合に本発明を適用するのが好ましい。また、ポリエチレン系樹脂のメルトフローレートは0.1〜30g/10分(JIS K7210)、好ましくは0.2〜5.0g/10分である。
本発明において用いられる無機系アンチブロッキング剤マスターバッチは無機系のアンチブロッキング剤をマスターバッチ用樹脂に高濃度で含有させたものである。
ここで、本発明で用いられる無機系アンチブロッキング剤としては、タルク、珪藻土、シリカ、ゼオライト、合成シリカ、合成ゼオライト等が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。これらの中でシリカを使用するのが好ましく、特に、不定形シリカが好ましい。また、無機系アンチブロッキング剤の平均粒径は、1〜10μmであることが好ましい。平均粒径が1μm未満では十分なアンチブロッキング効果が得られず、平均粒径が10μmを超えると、フィルムの透明性が悪化する。
次いで、本発明にて用いられるマスターバッチ用樹脂について説明する。
マスターバッチ用樹脂は密度が0.86〜0.91g/cm3の条件を満たすエチレン−αオレフィン共重合体であり、例えば、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等の他のαオレフィンとの共重合体であって、密度が0.86〜0.91g/cm3のものが単独で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。マスターバッチ用樹脂の密度が0.86g/cm3未満の場合はマスターバッチ全体がべとついて取扱性に問題が生じ、密度が0.91g/cm3を超えると柔軟性に欠けるため白化を防止する効果がない。
更に、本発明においては、マスターバッチ用樹脂として上述した条件に加えて、示差走査熱量計(以下DSCと略す)による融解曲線において、110℃以下の融解熱量が全融解熱量の90%以上であるエチレン−αオレフィン共重合体を使用するのが好ましい。すなわち、エチレン−αオレフィン共重合体のほとんどの成分が110℃以下の温度で融解する、言い換えれば110℃を超える高融点成分(比較的硬くて柔軟性に欠ける成分)を含有していないものを使用するのが好ましい。このような、エチレン−αオレフィン共重合体として、例えば、メタロセン触媒を使用したエチレン−αオレフィン共重合体(直鎖状低密度ポリエチレンもしくは超低密度ポリエチレンと呼称される。)を使用するのが好ましい。
なお、融解熱量は、示差熱量計(セイコーインスツルメンツ製、EXSTAR DSC6200R)を使用して下記条件にて測定した際の融解曲線から求めた値である。
基準物質:アルミナ10mg
試料重量:10mg
測定手順
(1)室温から昇温速度5℃/分で190℃まで昇温する。
(2)同温度で5分間保持する。
(3)降温速度5℃/分で190℃から0℃まで降温する。
(4)0℃にて5分間保持した後、
(5)再度、昇温速度5℃/分で0℃から190℃まで昇温し、得られた融解曲線から算出する。
マスターバッチ中の無機系アンチブロッキング剤の濃度は5〜15重量%、好ましくは8〜15重量%である。マスターバッチ中の無機系アンチブロッキング剤の濃度が5重量%未満であったり、15重量%を超えると、後述するようにポリエチレン系樹脂に対するマスターバッチの配合量が多すぎたり、少なすぎたりしてフィルムの物理的、機械的性質に悪影響を与えるので好ましくない。
さて、本発明のチューブラー二軸延伸フィルムは上述したポリエチレン系樹脂と無機系アンチブロッキング剤マスターバッチとからなるのであるが、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して無機系アンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部使用するのが好ましい。マスターバッチの使用量が1重量部未満では、充分混合した場合であっても樹脂中に均一に分散させることは困難であり、アンチブロッキング効果を発揮することも困難となるので好ましくない。一方、マスターバッチの使用量が10重量部を超えると、本来の物理的、機械的性質を決定づけるベース樹脂としてのポリエチレン系樹脂にマスターバッチの性質が付与され結果として物理的、機械的性質に悪影響を与えるので好ましくない。特に、ポリエチレン系樹脂として密度が0.910〜0.930g/cm3のポリエチレン系樹脂を使用した場合、ポリエチレン系樹脂とマスターバッチ用樹脂の性質が大きく異なることからその傾向が大きい。
なお、マスターバッチの使用量は、所望するアンチブロッキング剤の濃度(単層の場合は全フィルム中の濃度、多層の場合は、表層中の濃度)によって上記範囲の中から適宜選択される。通常、アンチブロッキング剤の濃度は1000〜10000ppmである。アンチブロッキング剤の濃度が1000ppm未満である場合、フィルムの耐ブロッキング性が不充分なことがあり、また、10000ppmを越えた場合、フィルムの透明性が悪化することがある。
更に、本発明のチューブラー二軸延伸フィルムは上述したポリエチレン系樹脂、無機系アンチブロッキング剤マスターバッチ以外に、公知の添加剤、例えば、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、界面活性剤、帯電防止剤、造核剤等を併用することも勿論可能である。
次いで、本発明のチューブラー二軸延伸フィルムの製造方法について説明する。
まず、フィルムのベース樹脂としてのポリエチレン系樹脂と無機系アンチブロッキング剤マスターバッチの混合物を押出機に供給(多層の場合は複数の押出機に供給)して環状ダイからチューブ状に押出成形し、冷却して肉厚(厚さ約100〜1000μm)の未延伸原反チューブを得る。次いで、ピンチロールに未延伸原反チューブを通過させて扁平状にした後、チューブ内に空気を注入してガラス転移温度以上融点以下の温度で縦×横方向に4×4〜6×6倍に延伸することによって厚さが約8〜50μmの本発明のチューブラー二軸延伸フィルムを得る。
以下、実施例、および比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例によって特に限定を受けるものではない。
本発明で使用するポリエチレン系樹脂、無機系アンチブロッキング剤、及びマスターバッチ用樹脂は以下の通りである。
<ベース樹脂としてのポリエチレン系樹脂>
B1:直鎖状低密度ポリエチレン
(密度:0.920g/cm、メルトフローレート:1.0g/10分、吸熱ピーク位置:121.1℃及び123.7℃の2カ所、全融解熱量:159.1mJ/mg、110℃以下の融解熱量:90.85mJ/mg、110℃以下の融解熱量%:57%)
<マスターバッチ用樹脂>
M1:エチレン−1−オクテン共重合体
(密度:0.902g/cm、メルトフローレート:1.0g/10分、吸熱ピーク位置:99.3℃の1カ所、全融解熱量:111.8mJ/mg、110℃以下の融解熱量:111.8mJ/mg、110℃以下の融解熱量%:100%)
M2:エチレン−1−ブテン共重合体
(密度:0.880g/cm、メルトフローレート:0.6g/10分、:63.0℃の1カ所、吸熱ピーク位置:、全融解熱量:67.7mJ/mg、110℃以下の融解熱量:67.7mJ/mg、110℃以下の融解熱量%:100%)
M3:エチレン−1−ブテン共重合体
(密度:0.905g/cm、メルトフローレート:0.6g/10分、吸熱ピーク位置:88.3℃及び110.7℃の2カ所、全融解熱量:106.7mJ/mg、110℃以下の融解熱量:93.4mJ/mg、110℃以下の融解熱量%:87%)
<アンチブロッキング剤>
AB1:不定形シリカ(平均粒径:3μm)
AB2:不定形シリカ(平均粒径:5μm)
本発明においては、アンチブロッキング剤(以下、AB剤という。)とマスターバッチ用樹脂(以下、MB樹脂という。)を表1で示す配合割合で製造した無機系アンチブロッキング剤マスターバッチ(以下、マスターバッチという。)を使用した。
Figure 0004851725
実施例1−4、比較例1
押出機にベース樹脂(B1)95重量部と表2に示すマスターバッチ5重量部の割合で混合した原料を供給して環状ダイからチューブ状に押出成形した後冷却して厚さ375μmの未延伸原反チューブを得た。次いで、原反チューブをピンチロールで扁平状にした後、再度チューブ内に空気を入れて、約100℃の温度で縦×横が5×5倍に二軸延伸して厚さ15μmのチューブラー二軸延伸フィルムを得た。得られたチューブラー二軸延伸フィルムの白化の発生度合いは、目視によって、ボイド状、スジ状等の白濁、或いはムラになった少し広範囲の白濁等の有無を観察し、これらが認められなかったものに○、これらがやや認められたものに△、これらが認められたものに×、の3段階で評価した。結果は同じく表2に示す。
Figure 0004851725
表2からも明らかなように、マスターバッチ用樹脂として密度が0.860〜0.910g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体を使用したマスターバッチを用いた本発明の実施例1−4にかかるフィルムは白化の発生が防止され、とりわけ高融点成分を含有しない110℃以下の結晶融解熱量%が90%以上である実施例1−3のフィルムが全く白化が発生しなかったのに対して、ベース樹脂と同じ樹脂をマスターバッチ用樹脂として用いた比較例1にかかるフィルムは白化の発生が見られた。
本発明によって、無機系アンチブロッキング剤をある程度使用しても白化の発生が防止でき、透明性の高い、外観のよい熱収縮性を有する二軸延伸フィルムがブロッキングすることなくチューブラー方式で製造することができたので、ディスプレイ効果が要求されるDVDやビデオ、或いは化粧品などのパッケージに好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした未延伸原反チューブをピンチロールではさむという工程を有するチューブラー二軸延伸法で製造されたフィルムであって、密度0.890〜0.955g/cm 3 ポリエチレン系樹脂および無機系アンチブロッキング剤マスターバッチからなり、マスターバッチの樹脂が、ポリエチレン系樹脂の密度より低い、密度0.86〜0.91g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体であり、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してアンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部からなることを特徴とするポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
  2. ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした未延伸原反チューブをピンチロールではさむという工程を有するチューブラー二軸延伸法で製造されたフィルムであって、3層以上の多層構造であって少なくとも両表層が密度0.890〜0.955g/cm 3 ポリエチレン系樹脂および無機系アンチブロッキング剤マスターバッチからなり、マスターバッチの樹脂が、ポリエチレン系樹脂の密度より低い、密度0.86〜0.91g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体であり、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してアンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部からなることを特徴とするポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
  3. 前記のマスターバッチ用樹脂が、示差走査熱量計(以下DSCと略す)による融解曲線において、110℃以下の融解熱量が全融解熱量の90%以上であるエチレン−αオレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1または2のポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
  4. マスターバッチ中のアンチブロッキング剤の濃度が5〜15重量%である請求項1ないしのいずれかのポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
  5. 前記無機系アンチブロッキング剤が、平均粒径が1〜10μmの不定形シリカである請求項1ないしのいずれかのポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかのポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルムを製造する方法であって、密度0.890〜0.955g/cm 3 のポリエチレン系樹脂および無機系アンチブロッキング剤マスターバッチからなり、マスターバッチの樹脂が、ベース樹脂の密度より低い、密度0.86〜0.91g/cm 3 のエチレン−αオレフィン共重合体であり、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してアンチブロッキング剤マスターバッチ1〜10重量部からなる、ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とした未延伸原反チューブをピンチロールではさむという工程を有することを特徴とするポリエチレン系のチューブラー二軸延伸フィルムの製造方法。
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