JP4851476B2 - 圧電/電歪デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、圧電/電歪素子の変位動作に基づいて作動する可動部を備えた圧電/電歪デバイス、もしくは可動部の変位を圧電/電歪素子により検出できる圧電/電歪デバイスに関し、詳しくは、強度、耐衝撃性、耐湿性に優れ、効率よく可動部を大きく作動させることができる圧電/電歪デバイスに関する。
近時、光学や磁気記録、精密加工等の分野において、サブミクロンオーダーで光路長や位置を調整可能な変位素子が必要とされており、圧電/電歪材料(例えば強誘電体等)に電圧を印加したときに惹起される逆圧電効果や電歪効果による変位を利用した変位素子の開発が進められている。
従来、このような変位素子としては、例えば図53に示すように、圧電/電歪材料からなる板状体400に孔部402を設けることにより、固定部404と可動部406とこれらを支持する梁部408とを一体に形成し、更に、梁部408に電極層410を設けた圧電アクチュエータが開示されている(例えば特許文献1参照)。
前記圧電アクチュエータにおいては、電極層410に電圧を印加すると、逆圧電効果や電歪効果により、梁部408が固定部404と可動部406とを結ぶ方向に伸縮するため、可動部406を板状体400の面内において弧状変位又は回転変位させることが可能である。
一方、特許文献2には、バイモルフを用いたアクチュエータに関して、そのバイモルフの電極を分割して設け、分割された電極を選択して駆動することにより、高精度な位置決めを高速に行う技術が開示され、この公報(特に第4図)には、例えば2枚のバイモルフを対向させて使用する構造が示されている。
特開平10−136665号公報 特開昭63−64640号公報
しかしながら、前記圧電アクチュエータにおいては、圧電/電歪材料の伸縮方向(即ち、板状体400の面内方向)の変位をそのまま可動部406に伝達していたため、可動部406の作動量が小さいという問題があった。
また、圧電アクチュエータは、すべての部分を脆弱で比較的重い材料である圧電/電歪材料によって構成しているため、機械的強度が低く、ハンドリング性、耐衝撃性、耐湿性に劣ることに加え、圧電アクチュエータ自体が重く、動作上、有害な振動(例えば、高速作動時の残留振動やノイズ振動)の影響を受けやすいという問題点があった。
前記問題点を解決するために、孔部402に柔軟性を有する充填材を充填することが提案されているが、単に充填材を使用しただけでは、逆圧電効果や電歪効果による変位の量が低下することは明らかである。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、デバイスの長寿命化、デバイスのハンドリング性並びに可動部への部品の取付性又はデバイスの固定性を向上させることができ、これにより、相対的に低電圧で可動部を大きく変位することができると共に、デバイス、特に、可動部の変位動作の高速化(高共振周波数化)を達成させることができ、しかも、有害な振動の影響を受け難く、高速応答が可能で、機械的強度が高く、ハンドリング性、耐衝撃性、耐湿性に優れた変位素子、並びに可動部の振動を精度よく検出することが可能なセンサ素子を得ることができる圧電/電歪デバイスを提供することを目的とする。
第1の本発明に係る圧電/電歪デバイスは、相対向する一対の金属製の薄板部と、これら薄板部を支持する固定部とからなり、少なくとも一方の薄板部上に接着剤を介して積層型圧電/電歪素子が固定されたアクチュエータ部を具備し、前記積層型圧電/電歪素子は、複数の圧電/電歪層と電極膜からなり、各圧電/電歪層の上下面に接する電極膜が互い違いに反対の端面に導出され、当該互い違いの反対の端面に導出された各電極膜を電気的に接続する端面電極が、最外層の前記圧電/電歪層の表面に設けられ、かつ、所定距離だけ離れて配置された端子部にそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする。これにより、積層化された圧電/電歪素子に対する駆動信号の供給並びに検知信号の取出しを容易に行うことができ、薄板部への積層型圧電/電歪素子の形成を実現することができる。
そして、この発明において、前記積層型圧電/電歪素子を、ほぼ直方体形状を呈するようにしてもよい。この場合、前記端子部間の所定距離は50μm以上であることが好ましい。また、少なくとも一方の前記端子部と一方の前記端面電極とを、これら端子部や端面電極より薄い膜厚の電極膜で電気的に接続するようにしてもよい。
次に、第2の本発明に係る圧電/電歪デバイスは、相対向する一対の薄板部と、これら薄板部を支持する固定部とを具備し、前記一対の薄板部のうち、少なくとも1つの薄板部に1以上の圧電/電歪素子が配設された圧電/電歪デバイスであり、前記一対の薄板部の開放端の間に前記固定部と実質的に同程度の大きさの物体が介在する場合の構造体の最小共振周波数が20kHz以上であって、前記物体と前記固定部との相対変位量が、前記共振周波数の1/4以下の周波数で実体的な印加電圧30Vで0.5μm以上であることを特徴とする。
これにより、一対の薄板部を大きく変位させることができると共に、圧電/電歪デバイス、特に、一対の薄板部の変位動作の高速化(高共振周波数化)を達成させることができ、しかも、有害な振動の影響を受け難く、高速応答が可能で、機械的強度が高く、ハンドリング性、耐衝撃性、耐湿性に優れた変位素子、並びに可動部の振動を精度よく検出することが可能なセンサ素子を得ることができる。
少なくとも前記薄板部及び固定部は、セラミックスもしくは金属を用いて構成されていてもよく、また、各部をセラミック材料同士で構成することもできるし、あるいは金属材料同士で構成することもできる。更には、セラミックスと金属の材料とから製造されたものを組み合わせたハイブリッド構造として構成することもできる。
前記圧電/電歪素子と前記薄板部との間に接着剤を介在させた場合は、前記接着剤の厚みを前記圧電/電歪素子の厚みの10%以下の厚みとすることが好ましい。また、前記一対の薄板部のうち、一方の薄板部に前記1以上の圧電/電歪素子を配設した場合は、前記一方の薄板部の厚みを、他方の薄板部の厚みよりも厚くすることが好ましい。
そして、前記一対の薄板部における開放端の間に物体が介在する場合に、前記一対の薄板部における前記物体との境界部分と前記固定部との境界部分との間の距離が0.4mm以上、2mm以下であって、前記一対の薄板部の各厚みが10μm以上、100μm以下であることが好ましい。
前記圧電/電歪素子は、圧電/電歪層と電極膜からなるアクチュエータ膜が少なくとも3層以上の多層体で構成されていることが好ましい。この場合、前記アクチュエータ膜は10層以下の多層体で構成されていることが好ましい。また、前記圧電/電歪層の厚みが5μm以上、30μm以下であることが好ましく、前記電極膜の厚みは0.5μm以上、20μm以下であることが好ましい。
また、前記圧電/電歪素子を構成する多層体の中の複数の電極膜が互い違いに積層され、1層おきに同一電圧が印加されるように接続されていることが好ましい。
特に、薄板部を金属製とした場合は、前記圧電/電歪素子は、該圧電/電歪素子を構成する多層体のうち、1層目の圧電/電歪層のみ、あるいは1層目の電極膜と1層目の圧電/電歪層が前記薄板部に接触するように形成すれば、異なる電極間の短絡現象を防止することができる。
また、前記電極膜の端部のうち、一方を、平面的に少なくとも前記固定部を含まない位置に形成するようにしてもよいし、前記圧電/電歪素子を構成する多層体の一端を、平面的に少なくとも前記固定部を含まない位置に形成するようにしてもよい。
また、前記一対の薄板部における開放端の間に物体が介在する場合に、前記一対の薄板部における前記物体との境界部分と前記固定部との境界部分との間の最短距離をLaとし、前記物体又は前記固定部のうち、前記圧電/電歪素子を構成する多層体が形成されていない一方と前記薄板部との境界部分から前記電極膜の端部までの距離のうち、最も短い距離をLbとしたとき、(1−Lb/La)が0.4以上であることが好ましく、更に好ましくは、(1−Lb/La)が0.5〜0.8である。
前記薄板部を金属とする場合は、前記薄板部を冷間圧延加工された金属板にて構成することが好ましい。
また、前記圧電/電歪素子を構成する前記多層体と前記薄板部との間に厚みが0.1μm以上、30μm以下の接着剤を介在させるようにしてもよい。この場合、前記接着剤は有機樹脂であってもよいし、ガラス、ロウ材又は半田であってもよい。
更に、前記多層体における前記薄板部との対向面に下地層を形成するようにしてもよい。また、前記薄板部のうち、少なくとも前記多層体が形成される部分に1以上の孔又は穴を形成するようにしてもよい。この場合、孔や穴内に接着剤が入り込むことから、接着面積が実質的に大きくなると共に、接着剤の厚みを薄くすることが可能となる。前記薄板部の表面のうち、少なくとも前記多層体が形成される部分を粗面としてもよい。この場合、接着面積が実質的に大きくなるため、接着を強固にすることができる。更に、前記薄板部と少なくとも前記固定部との間に厚みが0.1μm以上、30μm以下の接着剤を介在されることが好ましい。この場合、前記接着剤は有機樹脂でもよいし、ガラス、ロウ材又は半田であってもよい。
また、前記薄板部と少なくとも前記固定部との対向部分からはみ出た前記接着剤のはみ出し形状に曲率を持たせることが好ましい。この場合、固定部の内壁や各薄板部の内壁も接着面として利用されることから、接着面積が大きくなり、接着強度を大きくすることができる。また、固定部の内壁と各薄板部の内壁との接合部分(角部)への応力集中を効果的に分散させることができる。
前記一対の薄板部における開放端の間に物体が介在する場合に、少なくとも前記固定部の前記物体に対向する角部を面取りすることが好ましい。この場合、面取りの角度や曲率半径を適宜調整することにより、接着剤のはみ出し量を安定化することができ、接着強度の局部的なばらつきを抑制することができ、歩留まりの向上を図ることができる。前記薄板部が金属板を打抜き加工することによって作製されている場合に、ハンドリング性や各部材の接着方向を考慮して、前記打抜き加工によるばりを外方に向けることが好ましい。
従って、本発明に係る圧電/電歪デバイスによれば、各種トランスデューサ、各種アクチュエータ、周波数領域機能部品(フィルタ)、トランス、通信用や動力用の振動子や共振子、発振子、ディスクリミネータ等の能動素子のほか、超音波センサや加速度センサ、角速度センサや衝撃センサ、質量センサ等の各種センサ用のセンサ素子として利用することができ、特に、光学機器、精密機器等の各種精密部品等の変位や位置決め調整、角度調整の機構に用いられる各種アクチュエータに好適に利用することができる。
以上説明したように、本発明に係る圧電/電歪デバイスによれば、圧電/電歪デバイスの長寿命化、ハンドリング性並びに可動部への部品の取付性又は圧電/電歪デバイスの固定性を向上させることができ、これにより、相対的に低電圧で可動部を大きく変位させることができると共に、圧電/電歪デバイス、特に、可動部の変位動作の高速化(高共振周波数化)を達成させることができ、しかも、有害な振動の影響を受け難く、高速応答が可能で、機械的強度が高く、ハンドリング性、耐衝撃性、耐湿性に優れた変位素子、並びに可動部の振動を精度よく検出することが可能なセンサ素子を得ることができる。
以下、本発明に係る圧電/電歪デバイスの実施の形態例を図1〜図52を参照しながら説明する。
ここで、圧電/電歪デバイスは、圧電/電歪素子により電気的エネルギと機械的エネルギとを相互に変換する素子を包含する概念である。従って、各種アクチュエータや振動子等の能動素子、特に、逆圧電効果や電歪効果による変位を利用した変位素子として最も好適に用いられるほか、加速度センサ素子や衝撃センサ素子等の受動素子としても好適に使用され得る。
第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aは、図1に示すように、全体として長尺の直方体の形状を呈し、その長軸方向のほぼ中央部分に孔部12が設けられた基体14を有する。
基体14は、相対向する一対の薄板部16a及び16bと、可動部20と、前記一対の薄板部16a及び16b並びに可動部20を支持する固定部22とを具備し、少なくとも薄板部16a及び16bの各一部にそれぞれ圧電/電歪素子24a及び24bが形成されている。
なお、前記基体14については、全体をセラミックスもしくは金属を用いて構成されたもののほか、セラミックスと金属の材料で製造されたものを組み合わせたハイブリッド構造としてもよい。また、基体14は、各部を有機樹脂、ガラス等の接着剤で接着してなる構造、ロウ付け、半田付け、共晶接合もしくは溶接等で一体化した金属一体構造等の構成を採用することができる。
この第1の実施の形態については、基体14のうち、一対の薄板部16a及び16bが金属製であって、他の可動部20及び固定部22がセラミック製とされたハイブリッド構造となっている。具体的には、金属製の薄板部16a及び16bがセラミック製の可動部20と固定部22の各側面に接着剤200を介して固着されている。もちろん、薄板部16a及び16b、可動部20及び固定部22を全て金属製にしてもよい。
そして、圧電/電歪素子24a及び24bは、後述のとおり別体として圧電/電歪素子24a及び24bを準備して、基体14に有機樹脂、ガラス等の接着剤や、ロウ付け、半田付け、共晶接合等で貼り付けられるほか、膜形成法を用いることにより、前記貼り付けではなく直接基体14に形成されることとなる。第1の実施の形態では、薄板部16a及び16b上にそれぞれ圧電/電歪素子24a及び24bが接着剤202を介して固着されて構成されている。
また、この圧電/電歪デバイス10Aは、一対の薄板部16a及び16bの両内壁と可動部20の内壁20aと固定部22の内壁22aにより例えば矩形状の前記孔部12が形成され、前記圧電/電歪素子24a及び/又は24bの駆動によって可動部20が変位し、あるいは可動部20の変位を圧電/電歪素子24a及び/又は24bにより検出する構成を有する。
圧電/電歪素子24a及び24bは、圧電/電歪層26と、該圧電/電歪層26の両側に形成された一対の電極28及び30とを有して構成され、該一対の電極28及び30のうち、一方の電極28が少なくとも一対の薄板部16a及び16bに形成されている。
図1の例では、圧電/電歪素子24a及び24bを構成する一対の電極28及び30並びに圧電/電歪層26の各先端面がほぼ揃っており、この圧電/電歪素子24a及び24bの実質的駆動部分18(一対の電極28及び30が圧電/電歪層26を間に挟んで重なる部分)が固定部22の外表面の一部から薄板部16a及び16bの外表面の一部にかけて連続的に形成されている。特に、この例では、一対の電極28及び30の各先端面が可動部20の内壁20aよりもわずかに後端寄りに位置されている。もちろん、前記実質的駆動部分18が可動部20の一部から薄板部16a及び16bの一部にかけて位置するように圧電/電歪素子24a及び24bを形成するようにしてもよい。
そして、上述の第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aにおいては、図1に示すように、可動部20に互いに対向する端面36a及び36bが形成されて構成されている。各端面36a及び36bは、可動部20の側面、即ち、素子形成面にほぼ平行な面であって、可動部20の上面から孔部12にかけて互いに分離されている。このとき、例えば図12に示すように、可動部20の中心軸nから各端面36a及び36bまでの距離Da及びDbをほぼ等しくすることが好ましい。
また、これら端面36a及び36bの間には、例えば図1に示すように、空隙(空気)38を介在させるようにしてもよいし、図9に示す第7の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Agや、図12に示すように、これら端面36a及び36bの間に前記可動部20の構成部材とは異なる部材、例えば樹脂等からなる部材40を介在させるようにしてもよい。
ところで、第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aにおいて、一対の電極28及び30への電圧の印加は、各電極28及び30のうち、それぞれ固定部22の両側面(素子形成面)上に形成された端子(パッド)32及び34を通じて行われるようになっている。各端子32及び34の位置は、一方の電極28に対応する端子32が固定部22の後端寄りに形成され、外部空間側の他方の電極30に対応する端子34が固定部22の内壁22a寄りに形成されている。
この場合、圧電/電歪デバイス10Aの固定を、端子32及び34が配置された面とは別の面を利用してそれぞれ別個に行うことができ、結果として、圧電/電歪デバイス10Aの固定と、回路と端子32及び34間の電気的接続の双方に高い信頼性を得ることができる。この構成においては、フレキシブルプリント回路(FPCとも称される)、フレキシブルフラットケーブル(FFCとも称される)、ワイヤボンディング等によって端子32及び34と回路との電気的接続が行われる。
圧電/電歪素子24a及び24bの構成としては、図1に示す構成のほか、図2に示す第1の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Aaのように、圧電/電歪素子24a及び24bを構成する一対の電極28及び30の各先端部を揃え、圧電/電歪層26の先端部のみを可動部20側に突出させるようにしてもよく、また、図3に示す第2の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Abのように、一方の電極28と圧電/電歪層26の各先端部を揃え、他方の電極30の先端部のみを固定部22寄りに位置させるようにしてもよい。この図3に示す圧電/電歪デバイス10Abにおいては、可動部20の代わりに固定部22に互いに対向する端面36a及び36bを設けた例を示す。
その他、図4に示す第3の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Acのように、一方の電極28及び圧電/電歪層26の各先端部を可動部20の側面にまで延ばし、他方の電極30の先端部を薄板部16a及び16bの長さ方向(Z軸方向)のほぼ中央に位置させるようにしてもよい。
上述の例では、圧電/電歪素子24a及び24bを、1層構造の圧電/電歪層26と一対の電極28及び30で構成するようにしたが、その他、圧電/電歪素子24a及び24bを、圧電/電歪層26と一対の電極28及び30の複数を積層形態にして構成することも好ましい。
例えば図5に示す第4の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Adのように、圧電/電歪層26並びに一対の電極28及び30をそれぞれ多層構造とし、一方の電極28と他方の電極30をそれぞれ交互に積層して、これら一方の電極28と他方の電極30が圧電/電歪層26を間に挟んで重なる部分(実質的駆動部分18)が多段構成とされた圧電/電歪素子24a及び24bとしてもよい。この図5では、圧電/電歪層26を3層構造とし、1層目の下面(薄板部16a及び16bの側面)と2層目の上面に一方の電極28をそれぞれ分離して形成し、1層目の上面と3層目の上面に他方の電極30をそれぞれ分離して形成し、更に、一方の電極28の各端部にそれぞれ端子32a及び32bを設け、他方の電極30の各端部にそれぞれ端子34a及び34bを設けた例を示している。
また、図6に示す第5の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Aeのように、圧電/電歪層26並びに一対の電極28及び30をそれぞれ多層構造とし、一方の電極28と他方の電極30を断面ほぼ櫛歯状となるようにそれぞれ互い違いに積層し、これら一方の電極28と他方の電極30が圧電/電歪層26を間に挟んで重なる部分(実質的駆動部分18)が多段構成とされた圧電/電歪素子24a及び24bとしてもよい。この図6では、圧電/電歪層26を3層構造とし、一方の電極28が1層目の下面(薄板部16a及び16bの側面)と2層目の上面に位置するように櫛歯状に形成し、他方の電極30が1層目の上面と3層目の上面に位置するように櫛歯状に形成した例を示している。この構成の場合、一方の電極28同士並びに他方の電極30同士をそれぞれつなぎ共通化することで、図5の構成と比べて端子32及び34の数を減らすことができるため、圧電/電歪素子24a及び24bの多層化に伴うサイズの大型化を抑えることができる。
また、図7に示すように、前記第5の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Aeの他の例において、圧電/電歪素子24a及び24bを、その先端部が薄板部16a及び16b上にとどまるように形成するようにしてもよい。図7の例では、圧電/電歪素子24a及び24bの先端部が薄板部の長さ方向ほぼ中央部に位置された例を示す。この場合、可動部20を大きく変位させることができるという利点がある。
また、図8に示す第6の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Afのように、2つの多段構成の圧電/電歪素子24a1及び24b1をそれぞれ固定部22と薄板部16a及び16bとを跨るように形成し、他の2つの多段構成の圧電/電歪素子24a2及び24b2をそれぞれ可動部20と薄板部16a及び16bとを跨るように形成するようにしてもよい。この場合、圧電/電歪素子24a及び24bを多段構造にする効果と、可動部20を変位させるための作用点が増えるという効果により、可動部20をきわめて大きく変位させることができ、また、高速応答性にも優れたものになり、好ましい。
また、図9に示す第7の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Agのように、圧電/電歪層26を2層構造とし、一方の電極28が1層目の下面(薄板部16a及び16bの側面)と2層目の上面に位置するように櫛歯状に形成され、他方の電極30が1層目の上面に位置するように形成された多段構成の圧電/電歪素子24a及び24bとしてもよい。この例では、可動部20の端面36a及び36b間に可動部20とは異なる部材が充填されている。
このような圧電/電歪素子24a及び24bを多段構造とすることにより、圧電/電歪素子24a及び24bの発生力が増大し、もって大変位が図られると共に、圧電/電歪デバイス10A自体の剛性が増すことで、高共振周波数化が図られ、変位動作の高速化が容易に達成できる。
なお、段数を多くすれば、駆動力の増大は図られるが、それに伴い消費電力も増えるため、実際に実施する場合には、用途、使用状態に応じて適宜段数等を決めればよい。また、この第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aでは、圧電/電歪素子24a及び24bを多段構造にして駆動力を上げても、基本的に薄板部16a及び16bの幅(Y軸方向の距離)は不変であるため、例えば非常に狭い間隙において使用されるハードディスク用磁気ヘッドの位置決め、リンギング制御等のアクチュエータに適用する上で非常に好ましいデバイスとなる。また、センサ(例えば加速度センサ)として使用する場合においても、多段構造とすることにより、静電容量が増加し、発生電荷が増加するため、センサが発生する電気信号のレベルが大きくなり、センサの後段に接続される信号処理回路での処理が容易になるという利点がある。
上述の圧電/電歪素子24a及び24bにおいては、一対の電極28及び30間に圧電/電歪層26を介在させたいわゆるサンドイッチ構造で構成した場合を示したが、その他、図10に示すように、少なくとも薄板部16a及び16bの側面に形成された圧電/電歪層26の一主面に櫛型の一対の電極28及び30を形成するようにしてもよいし、図11に示すように、少なくとも薄板部16a及び16bの側面に形成された圧電/電歪層26に櫛型の一対の電極28及び30を埋め込んで形成するようにしてもよい。
図10に示す構造の場合、消費電力を低く抑えることができるという利点があり、図11に示す構造の場合は、歪み、発生力の大きな電界方向の逆圧電効果を効果的に利用できる構造であることから、大変位の発生に有利になる。
具体的には、図10に示す圧電/電歪素子24a及び24bは、圧電/電歪層26の一主面に櫛型構造の一対の電極28及び30が形成されてなり、一方の電極28及び他方の電極30が互い違いに一定の幅の間隙29をもって相互に対向する構造を有する。図10では、一対の電極28及び30を圧電/電歪層26の一主面に形成した例を示したが、その他、薄板部16a及び16bと圧電/電歪層26との間に一対の電極28及び30を形成するようにしてもよいし、圧電/電歪層26の一主面並びに薄板部16a及び16bと圧電/電歪層26との間にそれぞれ櫛型の一対の電極28及び30を形成するようにしてもよい。
一方、図11に示す圧電/電歪素子24a及び24bは、圧電/電歪層26に埋め込まれるように、櫛型構造の一対の電極28及び30が形成され、一方の電極28及び他方の電極30が互い違いに一定の幅の間隙29をもって相互に対向する構造を有する。
このような図10及び図11に示す圧電/電歪素子24a及び24bも第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aに好適に用いることができる。図10及び図11に示す圧電/電歪素子24a及び24bのように、櫛型の一対の電極28及び30を用いる場合は、各電極28及び30の櫛歯のピッチDを小さくすることで、圧電/電歪素子24a及び24bの変位を大きくすることが可能である。
ここで、この第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aの動作について説明する。まず、例えば2つの圧電/電歪素子24a及び24bが自然状態、即ち、圧電/電歪素子24a及び24bが共に変位動作を行っていない場合は、図12に示すように、圧電/電歪デバイス10Aの長軸(固定部22の長軸)mと可動部20の中心軸nとがほぼ一致している。
この状態から、例えば図13Aの波形図に示すように、一方の圧電/電歪素子24aにおける一対の電極28及び30に所定のバイアス電位Vbを有するサイン波Waをかけ、図13Bに示すように、他方の圧電/電歪素子24bにおける一対の電極28及び30に前記サイン波Waとはほぼ180°位相の異なるサイン波Wbをかける。
そして、一方の圧電/電歪素子24aにおける一対の電極28及び30に対して例えば最大値の電圧が印加された段階においては、一方の圧電/電歪素子24aにおける圧電/電歪層26はその主面方向に収縮変位する。これにより、例えば図14に示すように、一方の薄板部16aに対し、矢印Aで示すように、該薄板部16aを例えば右方向に撓ませる方向の応力が発生することから、該一方の薄板部16aは右方向に撓み、このとき、他方の圧電/電歪素子24bにおける一対の電極28及び30には、電圧は印加されていない状態となるため、他方の薄板部16bは一方の薄板部16aの撓みに追従して右方向に撓む。その結果、可動部20は、圧電/電歪デバイス10Aの長軸mに対して例えば右方向に変位する。なお、変位量は、各圧電/電歪素子24a及び24bに印加される電圧の最大値に応じて変化し、例えば最大値が大きくなるほど変位量も大きくなる。
特に、圧電/電歪層26の構成材料として、高い抗電界を有する圧電/電歪材料を適用した場合には、図13A及び図13Bの二点鎖線の波形に示すように、最小値のレベルが僅かに負のレベルとなるように、前記バイアス電位を調整するようにしてもよい。この場合、該負のレベルが印加されている圧電/電歪素子(例えば他方の圧電/電歪素子24b)の駆動によって、例えば他方の薄板部16bに一方の薄板部16aの撓み方向と同じ方向の応力が発生し、可動部20の変位量をより大きくすることが可能となる。つまり、図13A及び図13Bにおける一点鎖線で示すような波形を使用することで、負のレベルが印加されている圧電/電歪素子24b又は24aが、変位動作の主体となっている圧電/電歪素子24a又は24bをサポートするという機能を持たせることができる。
なお、図8に示す圧電/電歪デバイス10Afの例では、対角線上に配置された例えば圧電/電歪素子24a1と圧電/電歪素子24b2に、図13Aに示す電圧(サイン波Wa参照)が印加され、他の圧電/電歪素子24a2と圧電/電歪素子24b1に、図13Bに示す電圧(サイン波Wb参照)が印加される。
このように、第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aにおいては、圧電/電歪素子24a及び24bの微小な変位が薄板部16a及び16bの撓みを利用して大きな変位動作に増幅されて、可動部20に伝達することになるため、可動部20は、圧電/電歪デバイス10Aの長軸mに対して大きく変位させることが可能となる。
特に、この第1の実施の形態では、可動部20に互いに対向する端面36a及び36bを設けるようにしている。この場合、互いに対向する端面36a及び36bの間を空隙38にしたり、前記互いに対向する端面36a及び36bの間に可動部20の構成部材よりも軽い部材40を介在させることで、可動部20の軽量化を有効に図ることができ、可動部20の変位量を低下させることなく、共振周波数を高めることが可能となる。
ここで、周波数とは、一対の電極28及び30に印加する電圧を交番的に切り換えて、可動部20を左右に変位させたときの電圧波形の周波数を示し、共振周波数とは、所定の正弦波電圧を印加した際に可動部20の変位振幅が最大となる周波数を示す。
また、第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aにおいては、一対の薄板部16a及び16bが金属製であって、他の可動部20及び固定部22がセラミック製とされたハイブリッド構造となっており、すべての部分を脆弱で比較的重い材料である圧電/電歪材料によって構成する必要がないため、機械的強度が高く、ハンドリング性、耐衝撃性、耐湿性に優れ、動作上、有害な振動(例えば、高速作動時の残留振動やノイズ振動)の影響を受け難いという利点を有する。
更に、この第1の実施の形態においては、互いに対向する端面36a及び36bの間を空隙38とした場合、一方の端面36aを含む可動部20の一部20Aと、他方の端面36bを含む可動部20の別の一部20Bとが撓みやすくなり、変形に強くなる。そのため、圧電/電歪デバイス10Aのハンドリング性に優れることとなる。
また、前記互いに対向する端面36a及び36bの存在により、可動部20又は固定部22の表面積が大きくなる。従って、図1に示すように、互いに対向する端面36a及び36bを有する可動部20とした場合は、可動部20に他の部品を取り付ける場合に、その取付面積を大きくとることができ、部品の取付性を向上させることができる。ここで、部品を例えば接着剤等によって固着する場合を考えると、接着剤は可動部20の一主面(部品取付面)のほか端面36a及び36bにまで行き渡ることとなるため、接着剤の塗布不足等を解消することが可能となり、部品を確実に固着することができる。
この一例として、図15に、本実施の形態に係る圧電/電歪デバイス(一方の圧電/電歪デバイス10A1)の可動部20に別の本実施の形態に係る圧電/電歪デバイス(他方の圧電/電歪デバイス10A2)を固着した場合を示す。
一方の圧電/電歪デバイス10A1は、その固定部22が接着剤120を介して基板122の表面に固着されている。この一方の圧電/電歪デバイス10A1の可動部20には、他方の圧電/電歪デバイス10A2の固定部22が接着剤124を介して固着されている。即ち、2つの圧電/電歪デバイス10A1及び10A2が直列に配置された構成となっている。なお、他方の圧電/電歪デバイス10A2における可動部20の互いに対向する端面36a及び36b間には可動部20とは異なる軽量な部材126が介在されている。
この場合、一方の圧電/電歪デバイス10A1における可動部20の端面36a及び36bの間にまで、他方の圧電/電歪デバイス10A2を固着するための接着剤124が行き渡っており、これにより、他方の圧電/電歪デバイス10A2は一方の圧電/電歪デバイス10A1に対して強固に固着されることになる。また、このように圧電/電歪デバイス10A2を接着すれば、接着と同時に端面36a及び36b間に可動部20とは異なる軽量な部材(この例では接着剤124)を介在させることができるため、製造工程が簡略化できるという利点がある。
一方、図3に示すように、互いに対向する端面36a及び36bを有する固定部22とした場合は、前述した可動部20に互いに対向する端面36a及び36bを有する場合の効果に加え、この第2の変形例に係る圧電/電歪デバイス10Abを所定の固定部分に強固に固定することが可能となり、信頼性の向上を図ることができる。
また、この第1の実施の形態においては、一対の電極28及び30が圧電/電歪層26を間に挟んで重なる部分(実質的駆動部分18)を固定部22の一部から薄板部16a及び16bの一部にかけて連続的に形成するようにしている。実質的駆動部分18を更に可動部20の一部にかけて形成した場合、可動部20の変位動作が前記実質的駆動部分18によって制限され、大きな変位を得ることができなくなるおそれがあるが、この第1の実施の形態では、前記実質的駆動部分18を可動部20にかけないように形成しているため、可動部20の変位動作が制限されるという不都合が回避され、可動部20の変位量を大きくすることができる。
逆に、可動部20の一部に圧電/電歪素子24a及び24bを形成する場合は、前記実質的駆動部分18が可動部20の一部から薄板部16a及び16bの一部にかけて位置させるように形成することが好ましい。これは、実質的駆動部分18が固定部22の一部にまでわたって形成されると、上述したように、可動部20の変位動作が制限されるからである。
次に、第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aの好ましい構成例について説明する。
まず、可動部20の変位動作を確実なものとするために、圧電/電歪素子24a及び24bの実質的駆動部分18が固定部22もしくは可動部20にかかる距離gを薄板部16a及び16bの厚みdの1/2以上とすることが好ましい。
そして、薄板部16a及び16bの内壁間の距離(X軸方向の距離)aと薄板部16a及び16bの幅(Y軸方向の距離)bとの比a/bが0.5〜20となるように構成する。前記比a/bは、好ましくは1〜15とされ、更に好ましくは1〜10とされる。この比a/bの規定値は、可動部20の変位量を大きくし、X−Z平面内での変位を支配的に得られることの発見に基づく規定である。
一方、薄板部16a及び16bの長さ(Z軸方向の距離)eと薄板部16a及び16bの内壁間の距離aとの比e/aにおいては、好ましくは0.5〜10とされ、更に好ましくは0.5〜5とすることが望ましい。
更に、孔部12にゲル状の材料、例えばシリコンゲルを充填することが好ましい。通常は、充填材の存在によって、可動部20の変位動作が制限を受けることになるが、この第1の実施の形態では、可動部20への端面36a及び36bの形成に伴う軽量化や可動部20の変位量の増大化を図るようにしているため、前記充填材による可動部20の変位動作の制限が打ち消され、充填材の存在による効果、即ち、高共振周波数化や剛性の確保を実現させることができる。
また、可動部20の長さ(Z軸方向の距離)fは、短いことが好ましい。短くすることで軽量化と共振周波数の増大が図られるからである。しかしながら、可動部20のX軸方向の剛性を確保し、その変位を確実なものとするためには、薄板部16a及び16bの厚みdとの比f/dを2以上、好ましくは5以上とすることが望ましい。
なお、各部の実寸法は、可動部20への部品の取り付けのための接合面積、固定部22を他の部材に取り付けるための接合面積、電極用端子などの取り付けのための接合面積、圧電/電歪デバイス10A全体の強度、耐久度、必要な変位量並びに共振周波数、そして、駆動電圧等を考慮して定められることになる。
具体的には、例えば薄板部16a及び16bの内壁間の距離aは、100μm〜2000μmが好ましく、更に好ましくは200μm〜1600μmである。薄板部16a及び16bの幅bは、50μm〜2000μmが好ましく、更に好ましくは100μm〜500μmである。薄板部16a及び16bの厚みdは、Y軸方向への変位成分である煽り変位が効果的に抑制できるように、薄板部16a及び16bの幅bとの関係においてb>dとされ、かつ、2μm〜100μmが好ましく、更に好ましくは10μm〜80μmである。
薄板部16a及び16bの長さeは、200μm〜3000μmが好ましく、更に好ましくは300μm〜2000μmである。可動部20の長さfは、50μm〜2000μmが好ましく、更に好ましくは100μm〜1000μmである。
このような構成にすることにより、X軸方向の変位に対してY軸方向の変位が10%を超えないが、上述の寸法比率と実寸法の範囲で適宜調整を行うことで低電圧駆動が可能で、Y軸方向への変位成分を5%以下に抑制できるというきわめて優れた効果を示す。つまり、可動部20は、実質的にX軸方向という1軸方向に変位することになり、しかも、高速応答性に優れ、相対的に低電圧で大きな変位を得ることができる。
また、この圧電/電歪デバイス10Aにおいては、デバイスの形状が従来のような板状(変位方向に直交する方向の厚みが小さい形状)ではなく、可動部20と固定部22が概ね直方体の形状を呈しており、可動部20と固定部22の側面が連続するように一対の薄板部16a及び16bが設けられているため、圧電/電歪デバイス10AのY軸方向の剛性を選択的に高くすることができる。
即ち、この圧電/電歪デバイス10Aでは、平面内(XZ平面内)における可動部20の動作のみを選択的に発生させることができ、可動部20のYZ面内の動作(いわゆる煽り方向の動作)を抑制することができる。
次に、この第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aの各構成要素について説明する。
可動部20は、上述したように、薄板部16a及び16bの駆動量に基づいて作動する部分であり、圧電/電歪デバイス10Aの使用目的に応じて種々の部材が取り付けられる。例えば、圧電/電歪デバイス10Aを変位素子として使用する場合であれば、光シャッタの遮蔽板等が取り付けられ、特に、ハードディスクドライブの磁気ヘッドの位置決めやリンギング抑制機構に使用するのであれば、磁気ヘッド、磁気ヘッドを有するスライダ、スライダを有するサスペンション等の位置決めを必要とする部材が取り付けられる。
固定部22は、上述したように、薄板部16a及び16b並びに可動部20を支持する部分であり、例えば前記ハードディスクドライブの磁気ヘッドの位置決めに利用する場合には、VCM(ボイスコイルモータ)に取り付けられキャリッジアーム、該キャリッジアームに取り付けられた固定プレート又はサスペンション等に固定部22を支持固定することにより、圧電/電歪デバイス10Aの全体が固定される。また、この固定部22には、図1に示すように、圧電/電歪素子24a及び24bを駆動するための端子32及び34やその他の部材が配置される場合もある。
可動部20及び固定部22を構成する材料としては、剛性を有する限りにおいて特に限定されないが、後述するセラミックグリーンシート積層法を適用できるセラミックスを好適に用いることができる。具体的には、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニアをはじめとするジルコニア、アルミナ、マグネシア、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化チタンを主成分とする材料等のほか、これらの混合物を主成分とした材料が挙げられるが、機械的強度や靱性が高い点において、ジルコニア、特に安定化ジルコニアを主成分とする材料と部分安定化ジルコニアを主成分とする材料が好ましい。また、金属材料においては、剛性を有する限り、限定されないが、ステンレス鋼、ニッケル、黄銅、白銅、青銅等が挙げられる。
前記安定化ジルコニア並びに部分安定化ジルコニアにおいては、次のように安定化並びに部分安定化されたものが好ましい。即ち、ジルコニアを安定化並びに部分安定化させる化合物としては、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム、酸化カルシウム、及び酸化マグネシウムがあり、少なくともそのうちの1つの化合物を添加、含有させることにより、ジルコニアは部分的にあるいは完全に安定することになるが、その安定化は、1種類の化合物の添加のみならず、それら化合物を組み合わせて添加することによっても、目的とするジルコニアの安定化は可能である。
なお、それぞれの化合物の添加量としては、酸化イットリウムや酸化イッテルビウムの場合にあっては、1〜30モル%、好ましくは1.5〜10モル%、酸化セリウムの場合にあっては、6〜50モル%、好ましくは8〜20モル%、酸化カルシウムや酸化マグネシウムの場合にあっては、5〜40モル%、好ましくは5〜20モル%とすることが望ましいが、その中でも特に酸化イットリウムを安定化剤として用いることが好ましく、その場合においては、1.5〜10モル%、更に好ましくは2〜4モル%とすることが望ましい。また、焼結助剤等の添加物としてアルミナ、シリカ、遷移金属酸化物等を0.05〜20wt%の範囲で添加することが可能であるが、圧電/電歪素子24a及び24bの形成手法として、膜形成法による焼成一体化を採用する場合は、アルミナ、マグネシア、遷移金属酸化物等を添加物として添加することも好ましい。
なお、機械的強度と安定した結晶相が得られるように、ジルコニアの平均結晶粒子径を0.05〜3μm、好ましくは0.05〜1μmとすることが望ましい。また、上述のように、薄板部16a及び16bについては、可動部20並びに固定部22と同様のセラミックスを用いることができるが、好ましくは、実質的に同一の材料を用いて構成することが、接合部分の信頼性、圧電/電歪デバイス10Aの強度、製造の煩雑さの低減を図る上で有利である。
薄板部16a及び16bは、上述したように、圧電/電歪素子24a及び24bの変位により駆動する部分である。薄板部16a及び16bは、可撓性を有する薄板状の部材であって、表面に配設された圧電/電歪素子24a及び24bの伸縮変位を屈曲変位として増幅して、可動部20に伝達する機能を有する。従って、薄板部16a及び16bの形状や材質は、可撓性を有し、屈曲変形によって破損しない程度の機械的強度を有するものであれば足り、可動部20の応答性、操作性を考慮して適宜選択することができる。
薄板部16a及び16bの厚みdは、2μm〜100μm程度とすることが好ましく、薄板部16a及び16bと圧電/電歪素子24a及び24bとを合わせた厚みは7μm〜500μmとすることが好ましい。電極28及び30の厚みは0.1〜50μm、圧電/電歪層26の厚みは3〜300μmとすることが好ましい。また、薄板部16a及び16bの幅bとしては、50μm〜2000μmが好適である。
一方、薄板部16a及び16bの形状や材質は、可撓性を有し、屈曲変形によって破損しない程度の機械的強度を有するものであれば足り、金属が好ましく採用される。この場合、前述のとおり、可撓性を有し、屈曲変形が可能な金属材料、具体的には、ヤング率100GPa以上の金属材料であればよい。
好ましくは、鉄系材料としては、SUS301、SUS304、AISI653、SUH660等のオーステナイト系ステンレス鋼、SUS430、434等のフェライト系ステンレス鋼、SUS410、SUS630等のマルテンサイト系ステンレス鋼、SUS631、AISI632等のセミオーステナイト系等のステンレス鋼、マルエージングステンレス鋼、各種バネ鋼鋼材で構成することが望ましい。また、非鉄系材料としては、チタン−ニッケル合金をはじめとする超弾性チタン合金、黄銅、白銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン、ベリリウム銅、リン青銅、ニッケル、ニッケル鉄合金、チタン等で構成することが望ましい。
薄板部16a及び16bとして、可動部20や固定部22と同様に、セラミックスを用いる場合はジルコニアが好適である。中でも安定化ジルコニアを主成分とする材料と部分安定化ジルコニアを主成分とする材料は、薄肉であっても機械的強度が大きいこと、靱性が高いこと、圧電/電歪層26や電極材との反応性が小さいことから最も好適に用いられる。
圧電/電歪素子24a及び24bは、少なくとも圧電/電歪層26と、該圧電/電歪層26に電界をかけるための一対の電極28及び30を有するものであり、ユニモルフ型、バイモルフ型等の圧電/電歪素子を用いることができるが、薄板部16a及び16bと組み合わせたユニモルフ型の方が、発生する変位量の安定性に優れ、軽量化に有利であるため、このような圧電/電歪デバイス10Aに適している。
例えば、図1に示すように、一方の電極28、圧電/電歪層26及び他方の電極30が層状に積層された圧電/電歪素子等を好適に用いることができるほか、図5〜図9に示すように、多段構成にしてもよい。この場合、電極28及び30を構成する膜(電極膜)の位置ずれ、即ち、1層おきの例えば電極28の垂直投影面における面方向の位置ずれが50μm以下となっている。これは電極30も同様である。
前記圧電/電歪素子24a及び24bは、図1に示すように、圧電/電歪デバイス10Aの外面側に形成する方が薄板部16a及び16bをより大きく駆動させることができる点で好ましいが、使用形態などに応じて、圧電/電歪デバイス10Aの内面側、即ち、孔部12の内壁面に形成してもよく、圧電/電歪デバイス10Aの外面側、内面側の双方に形成してもよい。
圧電/電歪層26には、圧電セラミックスが好適に用いられるが、電歪セラミックスや強誘電体セラミックス、あるいは反強誘電体セラミックスを用いることも可能である。但し、この圧電/電歪デバイス10Aをハードディスクドライブの磁気ヘッドの位置決め等に用いる場合は、可動部20の変位量と駆動電圧又は出力電圧とのリニアリティが重要とされるため、歪み履歴の小さい材料を用いることが好ましく、抗電界が10kV/mm以下の材料を用いることが好ましい。
具体的な材料としては、ジルコン酸鉛、チタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、マンガンタングステン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ナトリウムビスマス、ニオブ酸カリウムナトリウム、タンタル酸ストロンチウムビスマス等を単独であるいは混合物として含有するセラミックスが挙げられる。
特に、高い電気機械結合係数と圧電定数を有し、薄板部16a及び16bをセラミックスとし、圧電/電歪層26を一体焼成する場合には、薄板部16a及び16b(セラミックス)との反応性が小さく、安定した組成のものが得られる点において、ジルコン酸鉛、チタン酸鉛、及びマグネシウムニオブ酸鉛を主成分とする材料、もしくはチタン酸ナトリウムビスマスを主成分とする材料が好適に用いられる。
更に、前記材料に、ランタン、カルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン、セリウム、カドミウム、クロム、コバルト、アンチモン、鉄、イットリウム、タンタル、リチウム、ビスマス、スズ等の酸化物あるいは最終的に酸化物となる少なくとも1つの成分を含む化合物等を単独で、もしくは混合したセラミックスを用いてもよい。
例えば、主成分であるジルコン酸鉛とチタン酸鉛及びマグネシウムニオブ酸鉛に、ランタンやストロンチウムを含有させることにより、抗電界や圧電特性を調整可能となる等の利点を得られる場合がある。
なお、シリカ等のガラス化し易い材料の添加は避けることが望ましい。なぜならば、シリカ等の材料は、圧電/電歪層の熱処理時に、圧電/電歪材料と反応し易く、その組成を変動させ、圧電特性を劣化させるからである。
一方、圧電/電歪素子24a及び24bの一対の電極28及び30は、室温で固体であり、導電性に優れた金属で構成されていることが好ましく、例えばアルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛等の金属単体、もしくはこれらの合金が用いられ、更に、これらに圧電/電歪層26と同じ材料あるいは違う材料のセラミックスを分散させたサーメット材料を用いてもよい。
圧電/電歪素子24a及び24bにおける電極28及び30の材料選定は、圧電/電歪層26の形成方法に依存して決定される。例えば薄板部16a及び16b上に一方の電極28を形成した後、該一方の電極28上に圧電/電歪層26を焼成により形成する場合は、一方の電極28には、圧電/電歪層26の焼成温度においても変化しない白金、パラジウム、白金−パラジウム合金、銀−パラジウム合金等の高融点金属を使用する必要があるが、圧電/電歪層26を形成した後に、該圧電/電歪層26上に形成される最外層に位置する場合の他方の電極30は、低温で電極形成を行うことができるため、アルミニウム、金、銀等の低融点金属を使用することができる。
前記積層型圧電/電歪素子24が薄板部16a及び16bに対して接着剤202で貼り合わされる場合は、圧電/電歪層26と電極28及び30(電極膜)とは多層に積層されて一体にされた後、一括に焼成されることが好ましく、その際の電極28及び30は白金、パラジウム、それらの合金等の高融点金属を使用する。また、電極28及び30は、高融点金属と圧電/電歪材料、あるいは他のセラミックスとの混合物であるサーメットとすることが好ましい。
また、電極28及び30の厚みは、少なからず圧電/電歪素子24a及び24bの変位を低下させる要因ともなるため、特に圧電/電歪層26の焼成後に形成される電極には、焼成後に緻密でより薄い膜が得られる有機金属ペースト、例えば金レジネートペースト、白金レジネートペースト、銀レジネートペースト等の材料を用いることが好ましい。
次に、第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aのいくつかの製造方法を図16A〜図23を参照しながら説明する。
第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aは、薄板部16a及び16bを金属製とし、可動部20及び固定部22の構成材料をセラミックスとしている。従って、圧電/電歪デバイス10Aの構成要素として、薄板部16a及び16b並びに圧電/電歪素子24a及び24bを除く、固定部22及び可動部20についてはセラミックグリーンシート積層法を用いて製造することが好ましく、一方、圧電/電歪素子24a及び24bをはじめとして、各端子32及び34については、薄膜や厚膜等の膜形成手法を用いて製造することが好ましい。
そして、可動部20及び固定部22の側面に対する薄板部16a及び16bの固着は接着剤200による固着が好ましく、薄板部16a及び16b上への圧電/電歪素子24a及び24bの固着は接着剤202による固着が好ましい。
圧電/電歪デバイス10Aの可動部20や固定部22を一体的に成形することが可能なセラミックグリーンシート積層法によれば、各部材の接合部の経時的な状態変化がほとんど生じないため、接合部位の信頼性が高く、かつ、剛性確保に有利な方法である。
この第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aでは、薄板部16a及び16bと固定部22との境界部分並びに薄板部16a及び16bと可動部20との境界部分は、変位発現の支点となるため、これら境界部分の信頼性は圧電/電歪デバイス10Aの特性を左右する重要なポイントである。
また、以下に示す製造方法は、生産性や成形性に優れるため、所定形状の圧電/電歪デバイスを短時間に、かつ、再現性よく得ることができる。
以下、具体的に第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aの第1の製造方法について説明する。ここで、定義付けをしておく。セラミックグリーンシートを積層して得られた積層体をセラミックグリーン積層体158(例えば図16B参照)と定義し、このセラミックグリーン積層体158を焼成して一体化したものをセラミック積層体160(例えば図17A参照)と定義し、セラミック積層体160と金属板を貼り合わせたものをハイブリッド積層体162(図18参照)と定義し、このハイブリッド積層体162から不要な部分を切除して可動部20、薄板部16a及び16b並びに固定部22が一体化されたものを基体14D(図19参照)と定義する。
また、この第1の製造方法においては、最終的にハイブリッド積層体162をチップ単位に切断して、圧電/電歪デバイス10Aを多数個取りするものであるが、説明を簡単にするために、圧電/電歪デバイス10Aの1個取りを主体にして説明する。
まず、ジルコニア等のセラミック粉末にバインダ、溶剤、分散剤、可塑剤等を添加混合してスラリーを作製し、これを脱泡処理後、リバースロールコーター法、ドクターブレード法等の方法により、所定の厚みを有するセラミックグリーンシートを作製する。
次に、金型を用いた打抜き加工やレーザ加工等の方法により、セラミックグリーンシートを図16Aのような種々の形状に加工して、複数枚の基体形成用のセラミックグリーンシート、具体的には、少なくとも後に孔部12を形成する窓部54が形成された複数枚(例えば4枚)のセラミックグリーンシート50A〜50Dと、後に孔部12を形成する窓部54と互いに対向する端面36a及び36bを有する可動部20を形成するための窓部100とが連続形成されたセラミックグリーンシート102とを用意する。
その後、図16Bに示すように、セラミックグリーンシート50A〜50D及び102を積層・圧着して、セラミックグリーン積層体158とする。この積層にあたってはセラミックグリーンシート102を中央に位置させて積層する。その後、セラミックグリーン積層体158を焼成して、図17Aに示すように、セラミック積層体160を得る。このとき、セラミック積層体160には、窓部54及び100による孔部130が形成されたかたちとなる。
次に、図17Bに示すように、別体として構成した圧電/電歪素子24a及び24bをそれぞれ薄板部となる金属板152A及び152Bの表面にエポキシ系接着剤202で接着する。
次に、金属板152A及び152Bでセラミック積層体160を挟み込むように、かつ、孔部130を塞ぐようにして、これら金属板152A及び152Bをセラミック積層体160にエポキシ系の接着剤200で接着し、ハイブリッド積層体162(図18参照)とする。
次に、図18に示すように、圧電/電歪素子24a及び24bが形成されたハイブリッド積層体162のうち、切断線C1、C2、C5に沿って切断することにより、ハイブリッド積層体162の側部と先端部を切除する。この切除によって、図19に示すように、基体14Dのうち、金属板で構成された薄板部16a及び16bに圧電/電歪素子24a及び24bが形成され、かつ、互いに対向する端面36a及び36bを有する可動部20が形成された第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aを得る。
一方、第2の製造方法は、まず、図20Aに示すように、少なくとも後に孔部12を形成する窓部54が形成された複数枚(例えば4枚)のセラミックグリーンシート50A〜50Dと、後に孔部12を形成する窓部54と互いに対向する端面36a及び36bを有する可動部20を形成するための窓部100とが連続形成されたセラミックグリーンシート102とを用意する。
その後、図20Bに示すように、セラミックグリーンシート50A〜50D及び102を積層・圧着して、セラミックグリーン積層体158とする。その後、セラミックグリーン積層体158を焼成して、図21Aに示すように、セラミック積層体160を得る。このとき、セラミック積層体160には、窓部54及び100による孔部130が形成されたかたちとなる。
次に、図21Bに示すように、金属板152A及び152Bでセラミック積層体160を挟み込むように、かつ、孔部130を塞ぐようにして、これら金属板152A及び152Bをセラミック積層体160にエポキシ系の接着剤200で接着し、ハイブリッド積層体162とする。このとき、接着した金属板152A及び152Bの表面に圧電/電歪素子24a及び24bを貼り合わせる際に、十分な接着圧力がかけられるように、図21Aに示すように、必要に応じて、孔部130に充填材164を充填する。
充填材164は、最終的には除去する必要があるため、溶剤等に溶解しやすく、また、硬い材料であることが好ましく、例えば有機樹脂やワックス、ロウなどが挙げられる。また、アクリル等の有機樹脂にセラミック粉末をフィラーとして混合した材料を採用することもできる。
次に、図21Bに示すように、ハイブリッド積層体162における金属板152A及び152Bの表面に、別体として形成した圧電/電歪素子24a及び24bをエポキシ系の接着剤202で接着する。別体の圧電/電歪素子24a及び24bは、例えばセラミックグリーンシート積層法、印刷多層法により形成することができる。
次に、図22に示すように、圧電/電歪素子24a及び24bが形成されたハイブリッド積層体162のうち、切断線C1、C2、C5に沿って切断することにより、ハイブリッド積層体162の側部と先端部を切除する。この切除によって、図23に示すように、基体14Dのうち、金属板で構成された薄板部16a及び16bに圧電/電歪素子24a及び24bが形成され、かつ、互いに対向する端面36a及び36bを有する可動部20が形成された第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aを得る。
また、基体部をすべて金属とする場合には、例えば図17Aにおけるセラミック積層体160に相当する部位を鋳造により形成するほか、バルク状部材を研削加工、ワイヤ放電加工、金型打抜き加工、ケミカルエッチングの方法で形成したり、薄板状の金属を積層し、クラッディング法により形成すればよい。
次に、第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bについて図24〜図52を参照しながら説明する。
この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bは、図24に示すように、相対向する一対の薄板部16a及び16bと、これら薄板部16a及び16bを支持する固定部22とを具備し、前記一対の薄板部16a及び16bのうち、一方の薄板部16aに積層型圧電/電歪素子24が配設されて構成されている。なお、積層型圧電/電歪素子24は構造が複雑であるため、図24及び図25において、簡略化して示し、図26〜図29において、その詳細な拡大図を示してある。
一対の薄板部16a及び16bの各後端部の間には、固定部22が例えば接着剤200によって固着され、一対の薄板部16a及び16bの各先端部は開放端となっている。
一対の薄板部16a及び16bにおける各先端部の間には、例えば図25に示すように、上述の可動部20、あるいは種々の部材や部品が例えば接着剤200を介して固着される。図25の例では、一対の薄板部16a及び16bにおける各先端部の間に、固定部22と同一の部材で構成された可動部20を接着剤200を介して固着した例を示す。
一対の薄板部16a及び16bは、それぞれ金属にて構成され、固定部22や可動部20については、セラミックスもしくは金属を用いて構成される。特に、図24や図25の例では、一対の薄板部16a及び16bのうち、積層型圧電/電歪素子24が形成される一方の薄板部16aの厚みが他方の薄板部16bの厚みよりも大とされている。
また、積層型圧電/電歪素子24は、薄板部16aに対して有機樹脂、ガラス、ロウ付け、半田付け、共晶接合等の接着剤202で貼り付けられる。即ち、金属製の薄板部16aに前記積層型圧電/電歪素子24が接着剤202を介して固着されることによって、圧電/電歪デバイス10Bの駆動源であるアクチュエータ部204が構成されることになる。
そして、この圧電/電歪デバイス10Bは、アクチュエータ部204の駆動によって薄板部16a(図25の例では16a及び16b)における先端部(可動部20が取り付けられた部分)が変位する。あるいは薄板部16aにおける先端部の変位がアクチュエータ部(センサとして使用する場合はドランスデューサ部)204を通じて電気的に検出されることになる。この場合、センサとして利用されることになる。
積層型圧電/電歪素子24は、例えば図26に示すように、圧電/電歪層26並びに一対の電極28及び30をそれぞれ多層構造とし、一方の電極28と他方の電極30をそれぞれ交互に積層して、これら一方の電極28と他方の電極30が圧電/電歪層26を間に挟んで重なる部分が多段構成とされている。
図26では、圧電/電歪層26並びに一対の電極28及び30をそれぞれ多層構造とし、一方の電極28と他方の電極30を断面ほぼ櫛歯状となるようにそれぞれ互い違いに積層し、これら一方の電極28と他方の電極30が圧電/電歪層26を間に挟んで重なる部分が多段構成とされている。
詳しくは、前記積層型圧電/電歪素子24は、ほぼ直方体形状を呈し、複数の圧電/電歪層26と電極膜28及び30から構成されている。そして、各圧電/電歪層26の上下面に接する電極膜28及び30が互い違いに反対の端面208及び209にそれぞれ導出され、当該互い違いの反対の端面208及び209に導出された各電極膜28及び30を電気的に接続する端面電極28c及び30cが、最外層の圧電/電歪層26の表面に設けられ、かつ、所定距離Dkだけ離れて配置された端子部28b及び30bに電気的に接続されている。
前記端子部28b及び30b間の所定距離Dkは、20μm以上であることが好ましい。また、圧電/電歪層26の上下面に接する電極膜28及び30の材質と端面電極28c及び30cの材質を異ならせるようにしてもよい。また、少なくとも一方の端子部(図26の例では、端子部28b)と該端子部28bと対応する端面電極28cとを、これら端子部28bや端面電極28cより薄い薄膜の電極膜(外表面電極)28dで電気的に接続するようにしてもよい。
また、圧電/電歪層26の焼成後に形成される表面の電極膜28d、端面電極28c及び30c、端子部28b及び30bは、圧電/電歪層26の焼成前に形成される、あるいは同時に焼成される電極膜28及び30よりも薄く、また、耐熱性の低いものとしてもよい。
この図26では、圧電/電歪層26を5層構造とし、一方の電極28を1層目の上面と3層目の上面と5層目の上面に位置するように櫛歯状に形成し、他方の電極30を2層目の上面と4層目の上面に位置するように櫛歯状に形成した例を示している。
また、図28では、圧電/電歪層26を同じく5層構造とし、一方の電極28を1層目の上面と3層目の上面と5層目の上面に位置するように櫛歯状に形成し、他方の電極30を1層目の下面と2層目の上面と4層目の上面に位置するように櫛歯状に形成した例を示している。
これらの構成の場合、一方の電極28同士並びに他方の電極30同士をそれぞれつなぎ共通化することで、端子の数の増加を抑制することができるため、積層型圧電/電歪素子24を用いたことによるサイズの大型化を抑えることができる。
このように積層型圧電/電歪素子24を用いることにより、アクチュエータ部204の駆動力が増大し、もって大変位が図られると共に、圧電/電歪デバイス10B自体の剛性が増すことで、高共振周波数化が図られ、変位動作の高速化が容易に達成できる。
なお、段数を多くすれば、アクチュエータ部204の駆動力の増大は図られるが、それに伴い消費電力も増えるため、実施する場合には、用途、使用状態に応じて適宜段数等を決めればよい。また、この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bでは、積層型圧電/電歪素子24を用いることによって、アクチュエータ部204の駆動力を上げても、基本的に薄板部16a及び16bの幅(Y軸方向の距離)bは不変であるため、例えば非常に狭い間隙において使用されるハードディスク用磁気ヘッドの位置決め、リンギング制御等のアクチュエータに適用する上で非常に好ましいデバイスとなる。
ここで、薄板部16aに対する積層型圧電/電歪素子24の形成位置に関しては、前記積層型圧電/電歪素子24を構成する多層体の先端面208が、平面的に少なくとも固定部22を含まない位置(図25の例では、可動部20と固定部22との間に形成される孔に含まれる位置)で、前記積層型圧電/電歪素子24を構成する多層体の後端面209が、平面的に少なくとも固定部22を含む位置であって、電極28の端部28aは平面的に少なくとも固定部22を含む位置であって、電極30の端部30aは平面的に固定部22を含まない位置(図25の例では、同じく可動部20と固定部22との間に形成される孔に含まれる位置)に形成されることが好ましい。
なお、一対の電極28及び30への電圧の印加は、5層目の圧電/電歪層26上に形成された各電極28及び30の端部(端子部28b及び30b)を通じて行われるようになっている。各端子部28b及び30bは電気的に絶縁できる程度に離間して形成されている。
端子部28b及び30bの所定間隔Dkは、20μm以上が好ましく、更に、端子部28b及び30bの厚みが1μm〜30μmの場合は、50μm以上が好ましい。また、端子部28b及び30bは、内部電極28及び30と同じ材質であっても異なる材質であっても構わない。例えば、圧電/電歪層26と同時焼成する場合は、同じ材質とし、別焼成では異なる材質とすればよい。
端面電極28c及び30cは、内部電極28及び30並びに圧電/電歪層26の焼成後、これらの端面を研削、研磨等して内部電極と端面電極とを電気的に接続することが好ましい。端面電極28c及び30cの材質も内部電極28及び30と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、内部電極28及び30には白金ペースト、外表面電極28dには金レジネート、端面電極28c及び30c並びに端子部28b及び30bには金ペーストを利用することが好ましいが、上述した第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aとほぼ同じ構成をとることもできる。
この場合、圧電/電歪デバイス10Bの固定を、端子部28b及び30bが配置された面とは別の面を利用してそれぞれ別個に行うことができ、結果として、圧電/電歪デバイス10Bの固定と、回路と端子部28b及び30b間の電気的接続の双方に高い信頼性を得ることができる。この構成においては、フレキシブルプリント回路、フレキシブルフラットケーブル、ワイヤボンディング等によって端子部28b及び30bと回路との電気的接続が行われる。
このように、第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bにおいては、アクチュエータ部204を、金属製の薄板部16a上に接着剤202を介して積層型圧電/電歪素子24を固着させて構成するようにしているため、積層型圧電/電歪素子24の平面上の面積を広げなくても薄板部16a(及び16b)を大きく変位させることができ、しかも、薄板部16a(及び16b)が金属製であるため、強度や靱性に優れ、急激な変位動作にも対応できる。
つまり、この第2の実施の形態では、使用環境の変動や過酷な使用状態においても十分に対応でき、耐衝撃性に優れ、圧電/電歪デバイス10Bの長寿命化、ハンドリング性の向上を図ることができ、しかも、相対的に低電圧で薄板部16a(及び16b)を大きく変位させることができると共に、薄板部16a(及び16b)の剛性が高く、またアクチュエータ部204の膜厚が厚く、剛性が高いため、薄板部16a(及び16b)の変位動作の高速化(高共振周波数化)を達成させることができる。
通常、薄板部16aと、歪み変形する積層型圧電/電歪素子24とを組み合わせたアクチュエータ部204において、これを高速に駆動するにはアクチュエータ部204の剛性を高めることが必要であり、大きな変位を得るにはアクチュエータ部204の剛性を低めることが必要である。
しかし、この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bにおいては、アクチュエータ部204を構成する薄板部16a及び16bを対向させて一対の薄板部16a及び16bとし、この一対の薄板部16a及び16bの各後端部の間に固定部22を接着剤200により固着し、積層型圧電/電歪素子24を多段構造とし、当該積層型圧電/電歪素子24の位置及び構成部材の材質、大きさを適宜選択して、圧電/電歪デバイス10Bを構成するようにしたので、上述のような相反する特性を両立させることが可能となり、前記一対の薄板部16a及び16bの開放端の間に固定部22と実質的に同程度の大きさの物体が介在する場合の構造体の最小共振周波数が20kHz以上であって、前記物体と固定部22との相対変位量が、前記共振周波数の1/4以下の周波数で実体的な印加電圧30Vで0.5μm以上とすることが可能となる。
その結果、一対の薄板部16a及び16bを大きく変位させることができると共に、圧電/電歪デバイス10B、特に、一対の薄板部16a及び16bの変位動作の高速化(高共振周波数化)を達成させることができる。
また、この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bにおいては、積層型圧電/電歪素子24の微小な変位が薄板部16a及び16bの撓みを利用して大きな変位動作に増幅されて、可動部20に伝達することになるため、可動部20は、圧電/電歪デバイス10Bの長軸m(図14参照)に対して大きく変位させることが可能となる。
また、この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bにおいては、すべての部分を脆弱で比較的重い材料である圧電/電歪材料によって構成する必要がないため、機械的強度が高く、ハンドリング性、耐衝撃性、耐湿性に優れ、動作上、有害な振動(例えば、高速作動時の残留振動やノイズ振動)の影響を受け難いという利点を有する。
また、図24に示すように、一対の薄板部16a及び16bの先端部を開放端としているため、この圧電/電歪デバイス10Bに種々の部材や部品を取り付ける場合に、前記一対の薄板部16a及び16bの先端部を利用することができ、これら先端部で部材や部品を挟み込むようにして取り付けることができる。この場合、部材や部品の取付面積を大きくとることができ、部品の取付性を向上させることができる。しかも、取り付けられる部材や部品が一対の薄板部16a及び16b内に含まれる形になるため、部材や部品を取り付けた後の圧電/電歪デバイスのY方向の大きさを小さくすることができ、小型化において有利となる。
もちろん、図25に示すように、一対の薄板部16a及び16bにおける各先端部の間に可動部20を固着した場合は、可動部20の一主面に種々の部材や部品が例えば接着剤を介して固着されることになる。
また、この第2の実施の形態においては、前記積層型圧電/電歪素子24を構成する多層体の先端面208が平面的に少なくとも固定部22を含まない位置で、前記多層体の後端面209が、平面的に少なくとも固定部22を含む位置であって、電極28の端部28aは平面的に少なくとも固定部22を含む位置であって、電極30の端部30aは平面的に固定部22を含まない位置に形成するようにしている。
例えば一対の電極28及び30の各端部を、可動部20に含まれる位置に形成した場合、一対の薄板部16a及び16bの変位動作が積層型圧電/電歪素子24によって制限され、大きな変位を得ることができなくなるおそれがあるが、この第2の実施の形態では、上述の位置関係としているため、可動部20の変位動作が制限されるという不都合が回避され、一対の薄板部16a及び16bの変位量を大きくすることができる。
次に、第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bの好ましい構成例について説明する。好ましい構成例については、上述した第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Aとほぼ同じであるため、この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bに特有の好ましい構成例のみ説明する。
まず、この第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bにおいては、該圧電/電歪デバイス10Bの形状が従来のような板状ではなく、可動部20を設けた場合、可動部20と固定部22が直方体の形状を呈しており、可動部20と固定部22の側面が連続するように一対の薄板部16a及び16bが設けられて、矩形の環状構造となっているため、圧電/電歪デバイス10BのY軸方向の剛性を選択的に高くすることができる。
即ち、この圧電/電歪デバイス10Bでは、平面内(XZ平面内)における可動部20の動作のみを選択的に発生させることができ、一対の薄板部16a及び16bのYZ面内の動作(いわゆる煽り方向の動作)を抑制することができる。
薄板部16a及び16bは金属であることが望ましく、固定部22や可動部20は異種材料であってもよいが、金属であることがより好ましい。薄板部16a及び16bと固定部22、薄板部16a及び16bと可動部20とは、有機樹脂、ロウ材、半田等で接着してもよいが、金属間で拡散接合あるいは溶接させた一体構造がより好ましい。更に、冷間圧延加工された金属を利用すると、転位が多く存在することから高強度であり、更に望ましい。
また、この第2の実施の形態では、一方の薄板部16aのみに積層型圧電/電歪素子24を形成するようにしたので、図30に示すように、一対の薄板部16a及び16bにそれぞれ圧電/電歪素子24a及び24bを形成したもの(変形例)と比して安価に作製することができる。更に、この第2の実施の形態では、可動部20を固着した状態で見た場合、積層型圧電/電歪素子24が形成された厚みの大きい薄板部16aが直接変位し、これに連動して積層型圧電/電歪素子24が形成されていない厚みの薄い薄板部16bが変位することになるため、より大きく変位させることができる。
また、薄板部16aへの積層型圧電/電歪素子24の形成は、薄板部16aに積層型圧電/電歪素子24を有機樹脂、ロウ材、半田等で接着させることにより実現させることができるが、低温で接着させる場合は、有機樹脂が望ましく、高温で接着させてもよい場合は、ロウ材、半田、ガラス等が好ましい。しかし、薄板部16aと積層型圧電/電歪素子24と接着剤202は、一般に熱膨張率が異なることが多いため、積層型圧電/電歪素子24に熱膨張率の差による応力を生じさせないようにするために、接着温度は低いことが望ましい。有機樹脂であれば、概ね180℃以下の温度で接着が可能であるため、好ましく採用される。更に好ましくは、室温硬化型の接着剤を用いることが望ましい。また、薄板部16a及び16bと圧電/電歪素子24との固定が、固定部22、可動部20と薄板部16a及び16bとの固定後あるいは同時固定の場合、固定部22あるいは可動部20が開放型の構造であれば、異種材料間に発生する歪みを効果的に低減することができる。
積層型圧電/電歪素子24に熱応力を及ぼさないようにするために、積層型圧電/電歪素子24と薄板部16aとの接着は、有機樹脂で行い、薄板部16a及び16bと固定部22や可動部20の固定は別工程にすることが好ましい。
また、図31に示すように、積層型圧電/電歪素子24の一部が固定部22に位置する場合において、一対の薄板部16a及び16bにおける可動部20との境界部分と固定部22との境界部分との間の最短距離をLa、可動部20と薄板部16aとの境界部分から積層型圧電/電歪素子24の一対の電極28及び30におけるいずれかの端部28a又は30aまでの距離のうち、最も短い距離をLbとしたとき、(1−Lb/La)が0.4以上であることが好ましく、0.5〜0.8がより好ましい。0.4以下の場合は、変位を大きくとれない。0.5〜0.8の場合は、変位と共振周波数の両立が達成しやすいが、この場合、一方の薄板部16aにのみ積層型圧電/電歪素子24が形成された構造のものがより適している。これは、積層型圧電/電歪素子24の一部が可動部20に位置する場合においても同様である。
積層型圧電/電歪素子24の総厚は、40μm以上とすることが好ましい。40μm未満であると、積層型圧電/電歪素子24を薄板部16aに接着することが困難である。また、前記総厚は180μm以下が望ましい。180μmを超過すると、圧電/電歪デバイス10Bの小型化が困難となる。
積層型圧電/電歪素子24のうち、薄板部16aと接する部分は、接着剤202としてロウ材や半田等の金属を利用する場合、図28や図29に示すように、濡れ性の関係から最下層に電極膜が存在することが好ましい。図28や図29では、他方の電極30を構成する電極膜を配置した状態を示す。
また、図26や図28に示す積層型圧電/電歪素子24を薄板部16aにロウ材や半田等の金属層を介して接着する場合は、図27や図29に示すように、積層型圧電/電歪素子24の下面うち、少なくとも一方の電極28が存在する角部を面取りすることが好ましい。これは、一対の電極28及び30が金属層及び薄板部16aを通じて短絡するのを防止するためである。図27は、一対の電極28及び30が存在する2つの角部を面取りした例を示し、図29は一方の電極28が存在する角部を面取りした例を示す。
薄板部16aに積層型圧電/電歪素子24を接着するための接着剤202や薄板部16a及び16bを固定部22等に接着するための接着剤200としては、エポキシ、イソシアネート系のような2液型の反応性接着剤、シアノアクリレート系等の瞬間接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のホットメルト接着剤等でよいが、特に、薄板部16aに積層型圧電/電歪素子24を接着するための接着剤202としては、硬度がショアDで80以上のものが好ましい。
また、薄板部16a及び16bと積層型圧電/電歪素子24(24a及び24b)とを接着する接着剤202としては、金属、セラミックス等のフィラーを含有した有機接着剤とすることが望ましい。この場合、接着剤202の厚みは、100μm以下の厚みにすることが望ましい。フィラーを含有させることで、実質的な樹脂分の厚みが小さくなることと、接着剤の硬度を高く保つことができるからである。
接着剤200及び202としては、上述の有機接着剤のほか、無機接着剤でもよく、この無機接着剤としては、ガラス、セメント、半田、ロウ材等がある。
一方、薄板部16a及び16bの形状や材質は、可撓性を有し、屈曲変形によって破損しない程度の機械的強度を有するものであれば足り、金属が好ましく採用される。この場合、前述のとおり、可撓性を有し、屈曲変形が可能な金属材料、具体的には、ヤング率100GPa以上の金属材料であればよい。
好ましくは、鉄系材料としては、SUS301、SUS304、AISI653、SUH660等のオーステナイト系ステンレス鋼、SUS430、434等のフェライト系ステンレス鋼、SUS410、SUS630等のマルテンサイト系ステンレス鋼、SUS631、AISI632等のセミオーステナイト系等のステンレス鋼、マルエージングステンレス鋼、各種バネ鋼鋼材で構成することが望ましい。また、非鉄系材料としては、チタン−ニッケル合金をはじめとする超弾性チタン合金、黄銅、白銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン、ベリリウム銅、リン青銅、ニッケル、ニッケル鉄合金、チタン等で構成することが望ましい。
次に、第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイス10Bを作製するためのいくつかの製造方法を図32〜図40を参照しながら説明する。
第3の製造方法は、まず、図32に示すように、縦1.6mm×横10mm×厚み0.9mmのステンレス板250の中央部に縦1mm×横8mmの矩形状の孔252を穿設して、該孔252の両側にそれぞれ支持部254及び256が配された矩形の環状構造を有する基体258を作製する。
その後、図33に示すように、縦1.6mm×横10mm×厚み0.05mmの第1のステンレス薄板260と、縦1.6mm×横10mm×厚み0.02mmの第2のステンレス薄板262(図35参照)を用意する。
その後、図33に示すように、第1のステンレス薄板260の上面のうち、積層型圧電/電歪素子24が形成される部分に接着剤202(例えばエポキシ樹脂製接着剤)をスクリーン印刷によって形成する。その後、図34に示すように、第1のステンレス薄板260に接着剤202を介して積層型圧電/電歪素子24を接着する。
その後、図35に示すように、基体258の各支持部254及び256上に接着剤200(例えばエポキシ樹脂製接着剤)をスクリーン印刷によって形成する。
その後、各支持部254及び256の一方の面上に接着剤200を介して、すでに前記積層型圧電/電歪素子24が形成されている第1のステンレス薄板260を接着し、各支持部254及び256の他方の面上に接着剤200を介して第2のステンレス薄板262を接着し、更に、これら第1及び第2のステンレス薄板260及び262を基体258を挟む方向に加圧して、図36に示すデバイス原盤270を作製する。なお、加圧力は0.1〜10kgf/cm2である。
その後、図36に示すように、デバイス原盤270を切断線272の部分で切断して、図25に示すような、個々の圧電/電歪デバイス10Bに分離する。この切断処理は、線径0.1mm、間隔0.2mmのワイヤソーを使って行った。ワイヤソーを使用することにより、それぞれ材料が異なるにも拘わらず、積層型圧電/電歪素子24の幅と薄板部16aの幅並びに接着剤200及び202の幅をほぼ同一に規定することができる。
次に、第4の製造方法は、図37に示すように、縦1.6mm×横10mm×厚み0.9mmのステンレス板250の中央部に縦1mm×横8mmの矩形状の孔252を穿設して、該孔252の両側にそれぞれ支持部254及び256が配された矩形の環状構造を有する基体258を作製する。
その後、基体258の各支持部254及び256上に接着剤200(例えばエポキシ樹脂製接着剤)をスクリーン印刷によって形成する。
その後、図38に示すように、各支持部254及び256の一方の面上に接着剤200を介して縦1.6mm×横10mm×厚み0.05mmの第1のステンレス薄板260を接着し、各支持部254及び256の他方の面上に接着剤200を介して縦1.6mm×横10mm×厚み0.02mmの第2のステンレス薄板262を接着し、更に、これら第1及び第2のステンレス薄板260及び262を基体258を挟む方向に加圧する。なお、加圧力は0.1〜10kgf/cm2である。
その後、第1のステンレス薄板260の上面のうち、積層型圧電/電歪素子24が形成される部分に接着剤202(例えばエポキシ樹脂製接着剤)をスクリーン印刷によって形成する。
その後、図40に示すように、第1のステンレス薄板260に接着剤202を介して積層型圧電/電歪素子24を接着してデバイス原盤270を作製する。
その後、図36に示すように、デバイス原盤270を切断線272の部分で切断して、図25に示すような、個々の圧電/電歪デバイス10Bに分離する。
これら第3及び第4の製造方法にて作製された圧電/電歪デバイス10Bの一部(例えば固定部22)を固定し、積層型圧電/電歪素子24の一対の電極28及び30間にバイアス電圧15V、正弦波電圧±15Vを印加して、可動部20の変位を測定したところ、±1.2μmであった。また、正弦波電圧±0.5Vとして、周波数を掃引して変位の最大を示す最低共振周波数を測定したところ、50kHzであった。
上述の第3及び第4の製造方法では、基体258の構成として、後に可動部20となる支持部254と後に固定部22となる支持部256を有する矩形の環状構造としたが、その他、図41に示すように、孔252を広くし、第1及び第2のステンレス薄板260及び262を支持する枠状の部分254a(少なくとも後に可動部20が介在する部分の厚みを実質的に規定する部分)と後に固定部22となる支持部256を有する矩形の環状構造としてもよい。
この場合、基体258を第1及び第2のステンレス薄板260及び262で挟むように接着剤200を介して固着して図36に示すものと同様のデバイス原盤270を作製し、更に、図36で示すような切断線272に沿って切断することにより、例えば図44に示すように、薄板部16a及び16bの先端部間に可動部20が存在しない圧電/電歪デバイス10Bを作製することができる。
次に、上述した第3及び第4の製造方法とは異なる第5の製造方法について図42〜図46を参照しながら説明する。
この第5の製造方法は、上述した第3及び第4の製造方法と同様に、第1のステンレス薄板260と第2のステンレス薄板262に、支持部254及び256を接着してデバイス原盤270を作製し、その後、個々の圧電/電歪デバイス10Bに分離する場合にも適用できるし、薄板部16a及び16bに積層型圧電/電歪素子24a及び24bを形成してなる各アクチュエータ部204に分離形成された単位を、同様に分離して用意された固定部22(及び適宜に可動部20)を固着することで圧電/電歪デバイス10Bを作製する場合にも適用できる。
以下の説明では、後に可動部20となる支持部254並びに可動部20を便宜的に「可動部20」と記し、後に固定部22となる支持部256並びに固定部22を便宜的に「固定部22」と記し、後に薄板部16a及び16bとなる第1及び第2のステンレス薄板260及び262並びに薄板部16a及び16bを便宜的に「薄板部16a及び16b」と記す。
そして、図42に示すように、固定部22及び可動部20に接着剤200を介して薄板部16a及び16bを接着する際に、流動性のある接着剤を用いる場合は、接着剤200の形成場所を規定するために、各薄板部16a並びに16bに段差280am及び280an並びに280bm及び280bnを設けることが好ましい。もちろん、粘性の高い接着剤を用いる場合は、このような段差を設ける必要はない。なお、段差280am及び280an並びに280bm及び280bnは、板状物の積層によって形成してもよい。
図43は、可動部20と各薄板部16a及び16bとの接着に用いる接着剤200として流動性の高い接着剤とし、固定部22と各薄板部16a及び16bとの接着に用いる接着剤200として粘性の高い接着剤を用いた場合であって、薄板部16a及び16bのうち、流動性の高い接着剤を用いる部分に段差280an及び280bnを設けた例を示す。
図44は、固定部22と薄板部16a及び16bとの接着に用いる接着剤200として粘性の高い接着剤を用いた場合を示し、上述のような段差280am及び280an並びに280bm及び280bnを設けていない構造を示す。
図45は、固定部22及び可動部20と薄板部16a及び16bとの接着に用いる接着剤200として共に流動性の高い接着剤を用いた場合であって、特に、薄板部16a並びに16bに接着剤200の形成領域を区画するための突起282am及び282an並びに282bm及び282bnを設けた例を示す。
図46に示すように、図42に示す例において、固定部22及び可動部20の大きさ、特に、固定部22における薄板部16a及び16bの段差280am及び280bmと対向する面の面積を段差280am及び280bmの面積よりも大きくし、可動部20における薄板部16a及び16bの段差280an及び280bnと対向する面の面積を段差280am及び280bmの面積よりも大きくするようにしてもよい。これにより、例えば薄板部16a及び16bのうち、実質的な駆動部分(段差280am及び280an間の部分並びに段差280bm及び280bn間の部分)を、段差280am及び280bmによって規定することができる。図42に示すように、固定部22における各薄板部16a及び16bの段差280am及び280bmと対向する面の面積を段差280am及び280bmの面積とほぼ同じにし、可動部20における各薄板部16a及び16bの段差280an及び280bnと対向する面の面積を段差280an及び280bnの面積とほぼ同じにした場合は、固定部22と段差280am及び280bmとの大きさのばらつき並びに可動部20と段差280an及び280bnとの大きさのばらつきが前記実質的駆動部分の長さに影響するおそれがある。なお、図46では、固定部22を可動部20に向けて大きくした例を示したが、その他、前記可動部20の方向とは反対方向である外方に向けて大きくするようにしてもよい。これは可動部20においても同様である。
図42〜図46では、段差280am、280bm、280an及び280bnや突起282am、282bm、282an及び282bnと、薄板部16a及び16bとが一体化しているが、適宜加工した板を図19や図23と同様に、接着剤を介して積層して設けてもよい。一体化して設ける場合は、板部材をエッチングや切削等で薄くすることによって薄板部16a及び16bを形成すると同時に前記段差280am、280bm、280an及び280bnや突起282am、282bm、282an及び282bnを一体的に設けることができる。
なお、上述の例では、接着剤200及び202の形成をスクリーン印刷により行った例を示したが、その他、デッピング、ディスペンサ、転写等を用いることができる。
次に、例えば薄板部16aと積層型圧電/電歪素子24との間に介在する接着剤202並びに薄板部16a及び16bと可動部20及び固定部22との間に介在する接着剤200に関する様々な構成例について図47〜図52を参照しながら説明する。
まず、図47に示す第1の手法においては、薄板部16aに多数の孔290を設け、これら孔290が設けられた部分に接着剤202を介して積層型圧電/電歪素子24を接着するようにする。この場合、孔290内に接着剤202が入り込むことから、接着面積が実質的に大きくなると共に、接着剤202の厚みを薄くすることが可能となる。前記接着剤202の厚みとしては、積層型圧電/電歪素子24の総厚の5%以下であって、薄板部16aと接着剤202の熱膨張率の差による熱ストレスを吸収できる程度の厚み以上であることが好ましい。
孔290の径としては、5μm〜100μmが好ましく、その配列パターンはマトリックス状でもよいし、千鳥配列でもよい。もちろん、複数の孔290を1列に配列させてもよい。孔290の配列ピッチとしては、10μm〜200μmが好ましい。また、孔290の代わりに凹部(穴)であってもよい。この場合、穴の径は、5μm〜100μmが好ましく、その配列パターンはマトリックス状でもよいし、千鳥配列でもよい。穴の配列ピッチとしては、10μm〜200μmが好ましい。特に、凹部(穴)の場合は、例えば平面矩形状とし、その開口面積を積層型圧電/電歪素子24の薄板部16aに対する投影面積よりも僅かに小さくするようにしてもよい。なお、薄板部16aに孔290や穴を形成する手法としては、例えばエッチングやレーザ加工、打抜き、ドリル加工、放電加工、超音波加工等を採用することができる。
図48に示す第2の手法においては、薄板部16aのうち、積層型圧電/電歪素子24が形成される部分の表面292を、ブラスト処理、エッチング処理あるいはめっき処理によって粗くする。この場合、積層型圧電/電歪素子24の下面294も粗くする。これにより、接着面積が実質的に大きくなるため、接着剤202の厚みを薄くすることが可能となる。
図48では、薄板部16aの表面と積層型圧電/電歪素子24の下面(薄板部16aと対向する面)を粗くした例を示したが、接着剤202との接着力が小さい方の面を粗くすればよく、例えば薄板部16aの表面のみを粗くしただけでも十分に効果がある。表面粗さとしては、例えば中心線平均粗さでみたとき、Ra=0.1μm〜5μmが好ましく、より好ましくは、0.3μm〜2μmである。
図49に示す第3の手法においては、接着剤200のはみ出し形状、特に、薄板部16a及び16bの内壁、可動部20の内壁20a及び固定部22の内壁22aにて形成される孔(基体258の孔252)への接着剤200のはみ出し形状に曲率296を持たせるようにする。この場合、曲率半径を0.05mm以上とし、はみ出し形状が直線状になる、あるいは直線部分を含むようにすることが好ましい。接着剤200の前記はみ出し部分に対する曲率296の形成は、接着剤200の硬化前に例えば円筒状の心材を孔252に挿通させることで実現させることができる。実際には、接着剤200の物性、塗布量によって制御し、少なくともはみ出し形状が凸状にならないようにする。
これにより、可動部20の内壁20aや固定部22の内壁22a並びに各薄板部16a及び16bの内壁も接着面として利用されることから、接着面積が大きくなり、接着強度を大きくすることができる。また、固定部22の内壁22aと各薄板部16a及び16bの内壁との接合部分(角部)への応力集中を効果的に分散させることができる。
図50に示す第4の手法は、可動部20の角部のうち、固定部22と対向する角部、及び/又は固定部22の角部のうち、可動部20と対向する角部をそれぞれ面取りしてテーパ面298とすることである。面取りの角度や曲率半径を適宜調整することにより、接着剤200のはみ出し量を安定化することができ、接着強度の局部的なばらつきを抑制することができ、歩留まりの向上を図ることができる。
前記角部を面取りする方法としては、例えば、組立前において、一方の支持部254と他方の支持部256の前記角部となる部分に対して事前に研削・研磨を行ってテーパ面298としておくことが好ましい。もちろん、組立後において、前記面取りを行ってもよい。この場合は、レーザ加工や超音波加工、サンドブラスト等が好ましく採用される。
図51に示す第5の手法は、例えば薄板部16a及び16bを作製する際に、通常、打抜き加工を行うが、この場合、ばり300が発生することになる。発生したばり300を組立前に除去するようにしてもよいが、そのまま残すようにしてもよい。その場合、発生するばり300の方向をハンドリングや各部材の接着方向、接着剤の量に対する制御の容易さ等を考慮して規定することが好ましい。図51の例では、薄板部16a及び16bのばり300を外方に向けた状態を示す。
図52に示す第6の手法は、上述したように、一方の薄板部16aの厚みを、他方の薄板部16bの厚みよりも大きくする。そして、アクチュエータ部204並びにセンサとして使用する場合には、一方の薄板部16a上に積層型圧電/電歪素子24を形成することが好ましい。
なお、その他の手法としては、例えば積層型圧電/電歪素子24を薄板部16a及び16bに接着剤202を介して接着する際に、積層型圧電/電歪素子24の下面に例えばZrO2層を下地層として介在させるようにしてもよい。
また、ステンレス薄板260及び262(図33等参照)を薄板部16a及び16bとして使用する場合は、薄板部16a及び16bの長手方向とステンレス薄板260及び262の冷間圧延方向とがほぼ一致するようにすることが好ましい。
なお、積層型圧電/電歪素子24を構成する圧電/電歪層26は、3層〜10層ほど積層することが好ましい。
上述した圧電/電歪デバイス10A及び10Bによれば、各種トランスデューサ、各種アクチュエータ、周波数領域機能部品(フィルタ)、トランス、通信用や動力用の振動子や共振子、発振子、ディスクリミネータ等の能動素子のほか、超音波センサや加速度センサ、角速度センサや衝撃センサ、質量センサ等の各種センサ用のセンサ素子として利用することができ、特に、光学機器、精密機器等の各種精密部品等の変位や位置決め調整、角度調整の機構に用いられる各種アクチュエータに好適に利用することができる。
なお、この発明に係る圧電/電歪デバイス及びその製造方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第1の変形例を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第2の変形例を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第3の変形例を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第4の変形例を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第5の変形例を示す斜視図である。 第5の変形例に係る圧電/電歪デバイスの他の例を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第6の変形例を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの第7の変形例を示す斜視図である。 圧電/電歪素子の他の例を一部省略して示す斜視図である。 圧電/電歪素子の更に他の例を一部省略して示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスにおいて、圧電/電歪素子が共に変位動作を行っていない場合を示す説明図である。 図13Aは一方の圧電/電歪素子に印加される電圧波形を示す波形図であり、図13Bは他方の圧電/電歪素子に印加される電圧波形を示す波形図である。 第1の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスにおいて、圧電/電歪素子が変位動作を行った場合を示す説明図である。 一方の圧電/電歪デバイスの可動部に他方の圧電/電歪デバイスを固着した場合を示す斜視図である。 図16Aは第1の製造方法において、必要なセラミックグリーンシートの積層過程を示す説明図であり、図16Bはセラミックグリーン積層体とした状態を示す説明図である。 図17Aはセラミックグリーン積層体を焼成してセラミック積層体とした状態を示す説明図であり、図17Bは別体として構成した圧電/電歪素子をそれぞれ薄板部となる金属板の表面に接着した状態を示す説明図である。 第1の製造方法において、金属板をセラミック積層体に接着してハイブリッド積層体とした状態を示す説明図である。 ハイブリッド積層体を所定の切断線に沿って切断して、第1の変形例に係る圧電/電歪デバイスを作製した状態を示す説明図である。 図20Aは第2の製造方法において、必要なセラミックグリーンシートの積層過程を示す説明図であり、図20Bはセラミックグリーン積層体とした状態を示す説明図である。 図21Aはセラミックグリーン積層体を焼成してセラミック積層体とした後、孔部に充填材を充填した状態を示す説明図であり、図21Bはそれぞれ薄板部となる金属板をセラミック積層体に接着してハイブリッド積層体とした状態を示す説明図である。 別体として構成した圧電/電歪素子をハイブリッド積層体の金属板の表面に接着した状態を示す説明図である。 ハイブリッド積層体を所定の切断線に沿って切断して、第1の変形例に係る圧電/電歪デバイスを作製した状態を示す説明図である。 第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの他の構成を示す斜視図である。 積層型圧電/電歪素子の一構成例を示す拡大図である。 図26に示す積層型圧電/電歪素子の好ましい構成例を示す拡大図である。 積層型圧電/電歪素子の他の構成例を示す拡大図である。 図28に示す積層型圧電/電歪素子の好ましい構成例を示す拡大図である。 第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの更に他の構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの好ましい寸法関係を示す説明図である。 第3の製造方法において、ステンレス板の中央部に矩形状の孔を穿設して矩形の環状構造の基体を作製した状態を示す説明図である。 第1のステンレス薄板に接着剤を形成する状態を示す説明図である。 第1のステンレス薄板に接着剤を介して積層型圧電/電歪素子を接着した状態を示す説明図である。 基体に接着剤を介して第1及び第2のステンレス薄板を接着する状態を示す説明図である。 作製されたデバイス原盤を切断する状態を示す説明図である。 第4の製造方法において、ステンレス板の中央部に矩形状の孔を穿設して矩形の環状構造の基体を作製し、更に、該基体に接着剤を介して第1及び第2のステンレス薄板を接着する状態を示す説明図である。 基体に接着剤を介して第1及び第2のステンレス薄板を接着した状態を示す説明図である。 第1のステンレス薄板に接着剤を形成する状態を示す説明図である。 第1のステンレス薄板に接着剤を介して積層型圧電/電歪素子を接着した状態を示す説明図である。 他の例の基体に接着剤を介して第1及び第2のステンレス薄板を接着する状態を示す説明図である。 第5の製造方法において、各薄板部のうち、少なくとも固定部が接着される部分に段差を設けた例を示す説明図である。 第5の製造方法において、各薄板部のうち、少なくとも固定部が接着される部分に段差を設けない例を示す説明図である。 第5の製造方法において、各薄板部に段差を設けない例を示す説明図である。 第5の製造方法において、各薄板部のうち、固定部が接着される部分に接着の区画を形成するための突起を設けた例を示す説明図である。 第5の製造方法において、固定部を大きくした例を示す説明図である。 第1の手法(薄板部に孔を設ける)を示す説明図である。 第2の手法(薄板部及び圧電/電歪素子の表面を粗くする)を示す説明図である。 第3の手法(接着剤のはみ出し部分に曲率を設ける)を示す説明図である。 第4の手法(固定部の角部を面取りする)を示す説明図である。 第5の手法(ばりを外方に向ける)を示す説明図である。 第6の手法(薄板部の厚みを変える)を示す説明図である。 従来例に係る圧電/電歪デバイスを示す構成図である。
符号の説明
10A、10Aa〜10Ag、10A1、10A2、10B…圧電/電歪デバイス
12…孔部 16a、16b…薄板部
24…圧電/電歪素子 152A、152B…金属板
200、202…接着剤 204…アクチュエータ部
208…多層体の先端面 209…多層体の後端面
258…基体 270…デバイス原盤
280am、280bm、280an、280bn…段差
282am、282bm、282an、282bn…突起

Claims (32)

  1. 相対向する一対の金属製の薄板部と、これら薄板部を支持する固定部とからなり、少なくとも一方の薄板部上に接着剤を介して積層型圧電/電歪素子が固定されたアクチュエータ部を具備し、
    前記積層型圧電/電歪素子は、複数の圧電/電歪層と電極膜からなり、
    各圧電/電歪層の上下面に接する電極膜が互い違いに反対の端面に導出され、当該互い違いの反対の端面に導出された各電極膜を電気的に接続する端面電極が、最外層の前記圧電/電歪層の表面に設けられ、かつ、所定距離だけ離れて配置された端子部にそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  2. 請求項1記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記積層型圧電/電歪素子は、ほぼ直方体形状を呈していることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  3. 請求項1又は2記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記端子部間の所定距離は50μm以上であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    少なくとも一方の前記端子部と一方の前記端面電極とが、これら端子部や端面電極より薄い膜厚の電極膜で電気的に接続されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  5. 相対向する一対の薄板部と、これら薄板部を支持する固定部とを具備し、
    前記一対の薄板部のうち、少なくとも1つの薄板部に1以上の圧電/電歪素子が配設された圧電/電歪デバイスであって、
    前記一対の薄板部の開放端の間に前記固定部と実質的に同程度の大きさの物体が介在する場合の構造体の最小共振周波数が20kHz以上であり、前記物体と前記固定部との相対変位量が、前記共振周波数の1/4以下の周波数で実体的な印加電圧30Vで0.5μm以上であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  6. 請求項5記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪素子と前記薄板部との間に接着剤が介在され、
    前記接着剤の厚みが前記圧電/電歪素子の厚みの10%以下の厚みであることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  7. 請求項5又は6記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記一対の薄板部のうち、一方の薄板部に前記1以上の圧電/電歪素子が配設され、
    前記一方の薄板部の厚みが、他方の薄板部の厚みよりも厚いことを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記一対の薄板部における開放端の間に物体が介在する場合に、
    前記一対の薄板部における前記物体との境界部分と前記固定部との境界部分との間の距離が0.4mm以上、2mm以下であって、
    前記一対の薄板部の各厚みが10μm以上、100μm以下であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪素子は、圧電/電歪層と電極膜からなるアクチュエータ膜が少なくとも3層以上の多層体で構成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  10. 請求項9記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記アクチュエータ膜が10層以下の多層体で構成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  11. 請求項9又は10記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪層の厚みが5μm以上、30μm以下であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    少なくとも前記圧電/電歪層に挟まれる電極膜の厚みが0.5μm以上、20μm以下であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪素子を構成する多層体の中の複数の電極膜が互い違いに積層され、1層おきに同一電圧が印加されるように接続されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  14. 請求項13記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪素子は、該圧電/電歪素子を構成する多層体のうち、1層目の圧電/電歪層のみ、あるいは1層目の電極膜と1層目の圧電/電歪層が前記薄板部に接触するように形成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  15. 請求項13又は14記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記電極膜の端部のうち、一方は、平面的に少なくとも前記固定部を含まない位置に形成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  16. 請求項9〜15のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪素子を構成する多層体の一端が、平面的に少なくとも前記固定部を含まない位置に形成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  17. 請求項15又は16記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記一対の薄板部における開放端の間に物体が介在する場合に、
    前記一対の薄板部における前記物体との境界部分と前記固定部との境界部分との間の最短距離をLaとし、
    前記物体又は前記固定部のうち、前記圧電/電歪素子を構成する多層体が形成されていない一方と前記薄板部との境界部分から前記電極膜の端部までの距離のうち、最も短い距離をLbとしたとき、
    (1−Lb/La)が0.4以上であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  18. 請求項17記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    (1−Lb/La)が0.5〜0.8であることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  19. 請求項5〜18のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部が金属からなることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  20. 請求項19記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部が冷間圧延加工された金属板からなることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  21. 請求項9〜20のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記圧電/電歪素子を構成する前記多層体と前記薄板部との間に厚みが0.1μm以上、30μm以下の接着剤が介在されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  22. 請求項21記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記接着剤が有機樹脂からなることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  23. 請求項21記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記接着剤がガラス、ロウ材又は半田からなることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  24. 請求項21〜23のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記多層体における前記薄板部との対向面に下地層が形成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  25. 請求項21〜24のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部のうち、少なくとも前記多層体が形成される部分に1以上の孔又は穴が形成されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  26. 請求項21〜24のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部の表面のうち、少なくとも前記多層体が形成される部分が粗面とされていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  27. 請求項5〜26のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部と少なくとも前記固定部との間に厚みが0.1μm以上、30μm以下の接着剤が介在されていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  28. 請求項27記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記接着剤が有機樹脂からなることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  29. 請求項27記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記接着剤がガラス、ロウ材又は半田からなることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  30. 請求項27〜29のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部と少なくとも前記固定部との対向部分からはみ出た前記接着剤のはみ出し形状に曲率を持たせていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  31. 請求項27〜29のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記一対の薄板部における開放端の間に物体が介在する場合に、
    少なくとも前記固定部の前記物体に対向する角部が面取りされていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
  32. 請求項27〜29のいずれか1項に記載の圧電/電歪デバイスにおいて、
    前記薄板部が金属板の打抜き加工によって作製されている場合に、
    前記打抜き加工によるばりが外方に向けられていることを特徴とする圧電/電歪デバイス。
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