JP4851133B2 - 切削可能セグメント - Google Patents

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本発明は、シールド機を用いて構築されるトンネル等の円筒状壁体を構成する切削可能セグメントに関する。
従来、非開削工法による地下構造物の構築方法として、いわゆるパイプルーフ工法が知られている(特許文献1参照)。このパイプルーフ工法では、シールド機を地中で推し進めて円形または矩形断面の2つのシールド孔を平行に掘削して形成し、その後、この2つのシールド孔の間の中間部に山留め工としての複数の鋼製の推進管を配設し、それらの内側の部分を掘削して中間部を拡幅することが行われる。そして、このパイプルーフ工法では、一方のシールド孔から他方のシールド孔に掘進機を発進させて掘削し、2本のシールド孔の間を推進管で接続する工程が行われる。このとき、シールド機を用いて構築されるトンネルの壁部に配置されるセグメントのうち掘進機が掘削を開始する地点である発進部や掘削を終了する到達地点である到達部として、切削可能な部分を設けることが特許文献1において開示されている。
上述のようにセグメントとして切削可能な部分を構成する部材として、プラスチック発泡体を一方向に配列された無機繊維で補強したものを用いることが知られている(特許文献2、3参照)。特許文献2に記載された切削可能部は、プラスチック発泡体を無機繊維で補強した複数の複合材が円筒壁の一部を形成するように円周方向に沿って配置されるとともに、その互いに隣り合う複合材同士が相互に接合された接合体によって構成されているものである。また、特許文献3に記載された切削可能部は、プラスチック発泡体を無機繊維で補強した板状の複合体が所定の曲率に湾曲された状態で複数枚積層されているとともに、その各板状の複合体間に接着剤層またはFRP層が積層されているものである。
特開2004−353377号公報 特開2004−36177号公報 特開2005−61212号公報
しかしながら、特許文献2および特許文献3に記載された切削可能部(例えば切削可能セグメントとして用いる場合)では、プラスチック発泡体を一方向に配列された無機繊維で補強した薄い板状の複合体を円筒の径方向に複数積層した中実構造の断面形状となる積層体として形成されており、構造形式上は一方向板としてのみ機能するため、限られた部材厚の範囲では、トンネル壁部の一部として十分な強度を確保することが難しい。また、このような中実構造の積層体として形成されたセグメントと鋼製、ダグタイル製、RC製あるいは複合構造のセグメントとの接合部におけるそれぞれの断面の形態は大幅に異なったものとして構成されているため、それらの接合部における接合構造がかなり複雑なものになってしまうという問題がある。また、このような切削可能セグメントでは、掘進機によって切削したときにはプラスチック発泡体の部分で破断して大きな切削屑が発生するため、掘進機の刃や配管内に切削屑が挟まって切削できなくなることもある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、シールド機を用いて構築されるトンネル等の円筒状壁体を構成する切削可能セグメントに関し、壁体を構成するセグメントとして十分な強度を有するとともに掘進機による良好な切削性も確保することができ、さらに鋼製のセグメントやダグタイル製のセグメントなど、種々のセグメントと接合し易く接合構造を単純化できる切削可能セグメントを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係る切削可能セグメントは、シールド機を用いて構築されるトンネル等の円筒状壁体を構成する切削可能セグメントに関する。
そして、本発明に係る切削可能セグメントは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る切削可能セグメントにおける第1の特徴は、一方向に配列されている長繊維材である第1の繊維と当該第1の繊維の配列方向とは異なる方向に向いて配置されている第2の繊維とに樹脂が含浸されてなり、前記第1の繊維と前記第2の繊維の両方を含んだシート状の繊維補強樹脂層が、複数層積層されて硬化することによって形成され、前記第2の繊維は、ランダムな向きに配置されている短繊維材を含み、前記円筒状壁体を構成するセグメントの周方向に沿って、一方の端面から他方の端面まで延びる中空部分を有することである。
この構成によると、繊維補強樹脂層には、一方向に配列されている長繊維材に加えてこの長繊維材と異なる配列方向に配向するように配置された第2の繊維も備えられているため、複数の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができる。そして、中空断面形状となるように形成されているため、その中空部分に適宜中詰め材を充填することができ、容易に更なる強度の向上を図ることができる。よって、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。また、本発明の構成によると、第1の繊維と第2の繊維とが樹脂に配されて強度の偏りが少ない状態の繊維補強樹脂で形成されており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。また、硬化した繊維補強樹脂層で中空断面形状となるように形成されるものであり、その接合部の形状を鋼製のセグメント等、接合相手となるセグメントに適宜対応した形状に形成することができ、種々のセグメントと容易に接合することができる。したがって、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を有するとともに掘進機による良好な切削性も確保することができ、さらに種々のセグメントと接合し易く接合構造が複雑になってしまうことを抑制することができる。
また、一方向に配列されている長繊維材に加えてランダムな向きに配置された短繊維材も含有されているため、種々の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。そして、長繊維材に加えてランダム配置の短繊維材が樹脂に分散された状態で強度の偏りが非常に少ない状態になっており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。
また、繊維補強樹脂層を積層して一体的に硬化させることで形成できるため、寸法設計の自由度が大きく、大型の切削可能セグメントであっても容易に形成することができる。
本発明に係る切削可能セグメントにおける第の特徴は、前記第2の繊維として、前記第1の繊維の配列方向とは異なる方向において一方向に配列された長繊維材とランダムな配向方向に配置されている短繊維材とを備えていることである。

この構成によると、複数の方向に配向するように配列された長繊維材とランダムな配向方向に配置された短繊維材とが含有されているため、種々の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。そして、複数の方向に配列された長繊維材とランダム配置の短繊維材とが樹脂に分散された状態で強度の偏りが非常に少ない状態になっており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。
本発明に係る切削可能セグメントにおける第の特徴は、独立した前記中空部分を複数備えていることである。
この構成によると、独立した中空部分を複数備えていることで、高い剛性を確保することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。
本発明に係る切削可能セグメントにおける第の特徴は、複数のマンドレルの周囲にそれぞれ前記複数層の繊維補強樹脂層が配された状態で、前記繊維補強樹脂層が加熱加圧されることにより、前記複数の中空部分が、一体成形によって形成されていることである。
この構成によると、複数の中空部分が一体成形されることで、一回の工程で効率よく製造することができる。
本発明に係る切削可能セグメントにおける第の特徴は、前記繊維補強樹脂層が硬化して少なくとも1つの中空部分を有する繊維補強部材が複数接合されていることである。
この構成によると、それぞれ中空部分を有する繊維補強部材を形成してそれらを複数接合することで、中空断面形状の切削可能セグメントを容易に作製することができる。
本発明に係る切削可能セグメントにおける第の特徴は、前記中空部分において、充填された中詰め材が更に備えられていることである。
この構成によると、中空断面形状の中空部分に中詰め材が充填されていることにより、良好な切削性を確保しつつ、剛性を高めてトンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る切削可能セグメントは、シールド機を用いて構築されるトンネルの壁部に配置されるものとして広く用いることができるものである。そして、本実施形態に係る切削可能セグメントは、例えば、シールド機を用いて構築されるトンネルの壁部に配置されるセグメントのうち掘進機が掘削を開始する地点である発進部や掘削を終了する到達地点である到達部として用いることができるものである。
図1は、本実施形態に係る切削可能セグメント1aを示す斜視図である。図1に示すように、切削可能セグメント1aは、円筒壁の内外周面の一部をそれぞれ構成するように形成されている内面11と外面12とを有している。そして、この切削可能セグメント1aは、円筒壁における円周方向と直交する断面が矩形となるように構成されており、この矩形の断面が中空断面形状となるように形成されている。また、この中空断面形状は、複数の閉じられた中空断面を備えて構成されており、これにより複数の中空部分13が形成されている。
また、図2乃至図4は、図1に示す切削可能セグメント1aにおいて中空断面形状の中空部分13に対してモルタル等で構成される中詰め材が充填されて固化された切削可能セグメント1bを示したものである。なお、図2は切削可能セグメント1bの平面図を、図3は図2のIII−III線矢視断面図を、図4は図2のIV−IV線矢視断面図をそれぞれ示したものである。このように、本実施形態に係る切削可能セグメントとしては、中空部分13に中詰め材14が充填されていない切削可能セグメント1aとしても、また、中空部分13に中詰め材14が充填された切削可能セグメント1bとしても実施することができる。
切削可能セグメント1a・1b(以下、「切削可能セグメント1」ともいう)は、シート状に形成された繊維補強樹脂層を複数層積層することで形成されており、この複数層積層された繊維補強樹脂層が一体的に硬化することで中空断面形状となるように形成されている。図5は、複数層積層されるうちの1つの繊維補強樹脂層15の断面の構造を説明するための模式図である。この模式図に示す繊維補強樹脂層15は、シート・モールド・コンパウンド16(以下、「SMC16」という)に補強材のガラス長繊維材17を加えて一体で成形したガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)として構成されている。そして、ガラス長繊維材17は、一方向に並んで配列されている。
SMC16は、不飽和ポリエステル樹脂である樹脂マトリックス中に低収縮剤、充填剤、添加剤等を加えた混合物を強化材であるガラス短繊維材(図示せず)に含浸させ、厚さ1〜5mm程度のシート状に加工した熱硬化性成形材料として構成されている。ガラス短繊維材は、SMC16中においてランダムな配向方向に配置されている。なお、ガラス長繊維材17とSMC16におけるガラス短繊維材との原料物性は表1に示すとおりであり、SMC16における不飽和ポリエステル樹脂の原料物性は表2に示すとおりである。
Figure 0004851133
Figure 0004851133
このように、切削可能セグメント1の形成に用いられる繊維補強樹脂層15は、一方向に配列されているガラス長繊維材17である第1の繊維とこのガラス長繊維材17の配列方向とは異なる方向に配向するように配置されている第2の繊維とに樹脂が含浸されて形成されている。この第2の繊維が、前述したように、SMC16においてランダム配置されているガラス短繊維材により構成されている。
次に、本実施形態の切削可能セグメント1の製造方法について説明する。図6は、前述した複数の繊維補強樹脂層15により中空断面形状の切削可能セグメント1を成形する工程を説明する模式断面図である。図6に示す成形工程においては、上金型18aおよび下金型18bで構成される金型18と、マンドレル19とが用いられる。
まず、矩形断面の各マンドレル19に対して複数の繊維補強樹脂層15を芯の外周に沿って重ねていきながら順次巻付けていく。所定の厚みまで繊維補強樹脂層15を芯に対して巻き付けると、それらを上金型18aと下金型18bとの間に隣接させた状態で平行に並べて配設する。これにより、図6の模式断面図に示す状態となり、この状態でボルト締め等により上金型18aと下金型18bとが固定される。なお、上金型18aは切削可能セグメント1の内面11を形成可能な曲面に形成されており、下金型18bは外面12を形成可能な曲面に形成されている。また、マンドレル19は、上金型18aおよび下金型18bが形成する曲面と略平行に配置可能な形状に形成されている。
図6に示す状態で金型18が固定されると、続いて、適宜の手段により所定の圧力温度まで加熱する。これにより、金型18とマンドレル19との間で複数積層されて成る繊維補強樹脂層15が加熱加圧成形されることになる。そして、この加熱加圧成形終了後は、金型18を分解し、マンドレル19を抜き取ることで切削可能セグメント1aが得られることになる。このように、図1に示すような複数の閉じられた中空断面は、一体成形によって形成されることになる。なお、こうして得られた切削可能セグメント1aの中空部分13に前述のように中詰め材14を充填することで切削可能セグメント1bが得られることになる。
このようにして得た切削可能セグメント1をシールドトンネルのセグメントとして組み込むことにより、掘進機で直接切削可能なトンネルとなり、トンネル内からの分岐や複数トンネルの交差が可能となる。
以上説明した本実施形態の切削可能セグメント1によると、繊維補強樹脂層15には、一方向に配列されている第1の繊維である長繊維材17に加えてこの長繊維材17と異なる配列方向に配向するように配置された第2の繊維も備えられているため、複数の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができる。そして、中空断面形状となるように形成されているため、その中空部分13に適宜中詰め材14を充填することができ、容易に更なる強度の向上を図ることができる。よって、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。また、切削可能セグメント1によると、第1の繊維と第2の繊維とが樹脂に配された状態で強度の偏りが少ない状態の繊維補強樹脂15で形成されており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。また、硬化した繊維補強樹脂層15で中空断面形状となるように形成されるものであり、その接合部の形状を鋼製、ダグタイル製、RC製あるいは複合構造などのセグメントに適宜対応した形状に形成することができ、これらのセグメントと容易に接合することができる。したがって、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を有するとともに掘進機による良好な切削性も確保することができ、さらに種々のセグメントと接合し易く接合構造が複雑になってしまうことを抑制することができる。
また、切削可能セグメント1によると、一方向に配列されている長繊維材17に加えてランダムな配向方向に配置された短繊維材も含有されているため、種々の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。そして、長繊維材17に加えてランダム配置の短繊維材が樹脂に分散された状態で強度の偏りが非常に少ない状態になっており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。
また、切削可能セグメント1によると、繊維補強樹脂層15を積層して一体的に硬化させることで形成できるため、寸法設計の自由度が大きく、大型の切削可能セグメントであっても容易に形成することができる。
また、切削可能セグメント1によると、複数の閉じられた中空断面を備える中空断面形状として形成されていることで、高い剛性を確保することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。
また、切削可能セグメント1によると、複数の閉じられた中空断面を備える中空断面形状が一体成形されることで、一回の工程で効率よく製造することができる。
また、切削可能セグメント1によると、中空断面形状の中空部分に中詰め材が充填されていることにより、良好な切削性を確保しつつ、剛性を高めてトンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
(1)本実施形態においては、第1の繊維として一方向に配列された長繊維材を含有し、第2の繊維としてランダムな配向方向に配置された短繊維材を含有する場合について説明したが、この通りでなくてもよい。第2の繊維としては、第1の繊維の配向方向とは異なる方向において一方向に配列された長繊維材であってもよい。すなわち、切削可能セグメント1を形成する繊維補強樹脂層15において、SMC16中にガラス長繊維材17とは異なる方向(例えば、直交する方向)において一方向に配列されたガラス長繊維材などであってもよい。
この変形例によると、第1および第2の繊維として複数の方向に配向するように配列された長繊維材が含有されているため、複数の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。そして、長繊維材が複数の方向に配向して配列されているため強度の偏りが少ない状態になっており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。
(2)また、第2の繊維として、第1の繊維の配列方向とは異なる方向において一方向に配列された長繊維材とランダムな配向方向に配置されている短繊維材とを備えているものであってもよい。この変形例によると、複数の方向に配向するように配列された長繊維材とランダムな配向方向に配置された短繊維材とが含有されているため、種々の方向から外力が作用する場合であってもそれぞれの方向において高い耐力を発揮することができ、トンネル壁部を構成するセグメントとして十分な強度を確保することができる。そして、複数の方向に配列された長繊維材とランダム配置の短繊維材とが樹脂に分散された状態で強度の偏りが非常に少ない状態になっており、大きな切削屑が発生することがない。このため、良好な切削性を確保することができる。
(3)また、本実施形態においては、切削可能セグメントにおける複数の閉じられた中空断面が一体成形によって形成されているものを例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、繊維補強樹脂層が硬化して少なくとも1つの中空断面を有する断面形状となるように形成されている繊維補強部材が複数接合されることで複数の中空断面を備える中空断面形状が形成されている切削可能セグメントであってもよい。
図7は、繊維補強樹脂層が硬化して1つの中空断面を有する断面形状となるように形成されている複数の繊維補強部材50を示す模式断面図である。これらの繊維補強部材50を図中矢印で示す方向に接合することで、図8の模式断面図に示すように、複数の閉じられた中空断面を有する中空断面形状の切削可能セグメント2を得ることができる。この切削可能セグメント2によると、それぞれ中空断面を有する断面形状の繊維補強部材50を形成してそれらを複数接合することで、中空断面形状の切削可能セグメントを容易に作製することができる。
本発明の一実施の形態に係る切削可能セグメントを示す斜視図である。 本発明の他の形態に切削可能セグメントを示す平面図である。 図2のIII−III線矢視断面図である。 図2のIV−IV線矢視断面図である。 図1に示す切削可能セグメントを形成するための繊維補強樹脂層の断面の構造を説明するための模式図である。 図1に示す切削可能セグメントを成形する工程を説明する模式断面図である。 変形例に係る切削可能セグメントを形成するための繊維補強部材を示す模式断面図である。 変形例に係る切削可能セグメントを示す模式断面図である。
符号の説明
1、1a、1b 切削可能セグメント
13 中空部分
15 繊維補強樹脂層
16 シート・モールド・コンパウンド(樹脂、第2の繊維)
17 ガラス長繊維材(第1の繊維)

Claims (6)

  1. シールド機を用いて構築されるトンネル等の円筒状壁体を構成し、掘進機で切削される、切削可能セグメントであって、
    一方向に配列されている長繊維材である第1の繊維と当該第1の繊維の配列方向とは異なる方向に向いて配置されている第2の繊維とに樹脂が含浸されてなり、前記第1の繊維と前記第2の繊維の両方を含んだシート状の繊維補強樹脂層が、複数層積層されて硬化することによって形成され、
    前記第2の繊維は、ランダムな向きに配置されている短繊維材を含み、
    前記円筒状壁体を構成するセグメントの周方向に沿って、一方の端面から他方の端面まで延びる中空部分を有することを特徴とする切削可能セグメント。
  2. 前記第2の繊維として、前記第1の繊維の配列方向とは異なる方向において一方向に配列された長繊維材とランダムな向きに配置されている短繊維材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の切削可能セグメント。
  3. 独立した前記中空部分を複数備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削可能セグメント。
  4. 複数のマンドレルの周囲にそれぞれ前記複数層の繊維補強樹脂層が配された状態で、前記繊維補強樹脂層が加熱加圧されることにより、前記複数の中空部分が、一体成形によって形成されていることを特徴とする請求項に記載の切削可能セグメント。
  5. 前記繊維補強樹脂層が硬化して少なくとも1つの中空部分を有する繊維補強部材が複数接合されていることを特徴とする請求項に記載の切削可能セグメント。
  6. 記中空部分において、充填された中詰め材が更に備えられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の切削可能セグメント。
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