JP4850515B2 - 静電塗装機 - Google Patents

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本発明は静電塗装機に関する。
日本特開平01−130751号(特許文献1)は、静電塗装機を含む自動塗装システムの典型的な構成を開示している。すなわち、静電塗装機への塗料の定量供給は、外部の塗料源から塗料を静電塗装機に向けて圧送するポンプと、塗料静電塗装機とは別体のキャビネットに収容されたバルブとによって行われる。
上記特開平01−130751号公報を参照して、自動塗装システムの概要を説明すると、自動塗装ラインに設置されたロボットのアームに静電塗装機が取り付けられている。静電塗装機は、バルブキャビネットを介して、外部の圧縮エア源及び複数色の塗料タンクに連絡されている。バルブキャビネットには、数多くのソレノイドバルブが収容されている。外部の塗料タンクの塗料はポンプにより静電塗装機に向けて圧送され、バルブキャビネットのソレノイドバルブによって塗料の定量供給が実質的に制御される。
自動塗装ラインの所定位置にワークが搬送されると、バルブキャビネット内のソレノイドバルブの動作が制御され、当該ワークに塗装すべき色の塗料に関連した塗料通路が開かれて、この塗料通路を通じて圧力下で塗料が静電塗装機に供給され、この塗料の供給を受けながら静電塗装機で塗料の噴霧が行われる。
また、例えば自動車の自動塗装ラインでは、一台の塗装ロボットで複数の色の塗装を行うようになっており、このため、一台の自動車の塗装が完了すると、次の色の異なる自動車の塗装のために色替え作業が必要となる。
日本特開平8−229446号公報(特許文献2)、特開平11−262696号公報(特許文献3)は、カートリッジ式静電塗装機を提案している。上記特開平8−229446号公報(特許文献2)は、塗料定量供給手段を内蔵した塗料タンクユニットを静電塗装機に脱着可能に装着することを提案している。また、上記特開平11−262696号公報(特許文献3)は、バルブを内蔵したフィードユニットを各色毎に用意し、このフィードユニットを静電塗装機に脱着可能に装着することを提案している。
上記特開平8−229446号公報(特許文献2)に開示のカートリッジ式静電塗装機について説明すると、所定量の塗料を収容した塗料タンクユニットを塗装機に脱着可能に装着し、塗装作業が完了したら塗料タンクユニットを取り外して塗装機の内部塗料通路を洗浄するようになっている。このカートリッジ式静電塗装機によれば、色替え時に洗浄が必要とされる塗料通路の長さが短いため、洗浄に伴って廃棄される塗料の量を低減できるという利点がある。
特開平01−130751号 特開平8−229446号公報 特開平11−262696号公報
上記特開平8−229446号公報(特許文献2)に記載の塗装機の問題点を指摘すると、この従来の静電塗装機では、塗料タンクユニットに内蔵した塗料定量供給手段の一例として、流体駆動式のピストン/シリンダの組み合わせが構成されている。また、カートリッジ塗料タンクユニットに収容した塗料は、この塗料タンクユニットに内蔵したピストンで押し出すことで塗装機から塗料を噴霧させるようになっているが、流体駆動式のピストン/シリンダの組み合わせは高い機械精度が要求されることから、カートリッジ塗料タンクユニットの製造コストが高額になるという問題がある。
カートリッジ塗料タンクユニットの製造コストを下げるために、例えばピストンとシリンダとをプラスチック材料から製造したときには、プラスチック材料が塗料及び作動流体を吸収して膨張することにより寸法変化してしまう虞があり、厳しい精度で製造すると、ピストン/シリンダが固着して動作しなくなる可能性を含んでいる。
また、ピストン/シリンダを金属材料で作った場合には、必然的に静電容量が大きくなり、カートリッジ塗料タンクユニットから外部に静電気の漏れを防止するために比較的厚い絶縁層を施すことが必要となるため、ユニットの外形寸法が大型化するという問題を含んでいる。
外部塗料タンクから塗料及びカートリッジ塗料タンクユニットから塗料を圧送して塗料を噴霧する共通の問題点として、噴霧開始の立ち上がり特性及び噴霧停止のときの立ち下がり特性が比較的緩慢であり、このため噴霧開始時及び噴霧停止時に塗料が無駄に消費されるという問題を有している。
また、一台の自動車(ワーク)の塗装が完了し、次のワークの塗装を開始する前まで、静電塗装機の動作が一時的に停止されることになるが、この動作停止期間中に、静電塗装機内に加圧状態で残留している塗料が、塗装機の大気圧状態の塗料吐出口から漏れ出す現象が見られる。
本発明の目的は、被塗物の塗装に使用されず無駄に消費されている塗料の量を低減することのできる静電塗装機を提供することにある。
本発明の更なる目的は、塗装機の動作を停止しているときに塗装機から塗料が漏れ出す量を抑制することのできる静電塗装機を提供することにある。
本発明の他の目的は、脱着可能な塗料用容器を備えた静電塗装機に関して、交換すべき要素(従来であれば、カートリッジ式塗料タンク)の構造を簡素化することができる静電塗装機を提供することにある。
本発明の他の目的は、脱着可能なキャニスタを備えた静電塗装機を前提として、キャニスタの交換と静電塗装機の内部通路の洗浄とを含む色替え作業に要する時間を短縮することのできる静電塗装機を提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明によれば
塗料源としての柔軟な且つ気密な塗料バッグから塗料の供給を受けて帯電した塗料を被塗物に向けて噴霧する静電塗装機であって、
前記塗料バッグを収容したキャニスタであって、前記静電塗装機に対して脱着可能なキャニスタと、
該キャニスタ内に収容した前記塗料バッグから塗料の供給を受けて塗料を噴霧する塗料噴霧手段と、
前記静電塗装機の内部に配設され、前記塗料バッグから塗料を吸引し、吸引した塗料を前記塗料噴霧手段に供給する塗料吸引機構と
前記静電塗装機に設けられ且つ外部から供給される洗浄液を受け入れる洗浄液導入ポートと、
前記静電塗装機に設けられ且つ前記洗浄液導入ポートから前記静電塗装機の内部に入り込んだ洗浄液を前記キャニスタに供給するために該キャニスタとの間に設けられた洗浄用接続ポートとを有し、
該塗料吸引機構が、回転力伝達要素によって駆動されるポンプで構成され、
該回転力伝達要素の回転を制御することにより、前記塗料噴霧手段から噴霧される塗料を制御し、
前記洗浄用接続ポートを通じて前記キャニスタに入り込んだ洗浄液が、該キャニスタから前記静電塗装機に塗料を供給する塗料通路を通じて前記静電塗装機の内部塗料通路に入り込むことにより、前記キャニスタと前記静電塗装機との間の塗料接続ポートを洗浄することを特徴とする静電塗装機を提供することにより達成される。
本発明の静電塗装機によれば、塗料吸引機構を静電塗装機の内部に設けたことから、この塗料吸引機構と塗料噴霧機構との間の塗料通路が短くすることができるため、噴霧のオン/オフの応答性を改善することができ、これにより噴霧のオン/オフ時の無駄な噴霧を抑制することで塗料の無駄を少なくすることができる。
静電塗装機に内蔵される塗料吸引機構は、ギヤポンプやモノポンプのように高精度の吐出制御が可能なポンプを採用するのが好ましい。これにより、静電塗装機が噴霧する塗料の量の制御及び塗料噴霧のオン/オフの応答性を更に向上することができる。また、ギヤポンプやモノポンプの動作を停止して静電塗装機の噴霧を停止しているときには、内部塗料通路や塗料バッグは略大気圧状態になるため、静電塗装機の噴霧手段から塗料が漏れ出すのを抑制することができる。
塗料源は、静電塗装機に脱着可能なキャニスタであるのがよく、このキャニスタは、柔軟な塗料バッグを含む。柔軟な塗料バッグであれば、塗料吸引機構により塗料バッグ内の塗料を吸引すると塗料バッグが収縮するので都合がよい。
塗料吸引機構として例えばギヤポンプ又はモノポンプを採用したときには、色替えのときに逆回転させて、塗装機の内部塗料通路に残留している塗料を塗料源に戻して、この内部塗料通路を空にした後に、洗浄するのがよい。これにより、被塗物の塗装に使用されず無駄に廃棄されている塗料の量を大幅に低減することできる。
脱着可能なキャニスタを備えた静電塗装機を色替えするときに、静電塗装機の内部塗料通路を洗浄するために、外部から洗浄液を受け入れる洗浄液導入ポート及び洗浄後の洗浄液を外部に排出するための洗浄液排出ポートを静電塗装機に設けるのがよい。静電塗装機に導入した洗浄液は、静電塗装機の内部塗料通路だけでなく、脱着可能なキャニスタの内部にも導入して、この洗浄液を、キャニスタの塗料通路及び該塗料通路と静電塗装機との接続ポートを経由して静電塗装機の内部塗料通路に流すことにより、当該部分洗浄できるようにするのがよい。
静電塗装機に、塗料と洗浄液とを収容したキャニスタを少なくとも2つ脱着可能に取り付けることができる。これによれば、一方のキャニスタの塗料が無くなって新しいキャニスタと交換するときに、他方のキャニスタの洗浄液を使って、キャニスタと静電塗装機の内部塗料通路との間の接続ポート及び静電塗装機の内部塗料通路を洗浄することができるため、静電塗装機の色替え作業に要する時間を短縮することができる。
本発明の静電塗装機は、最も典型的には、塗装ロボットのアームに装着して使用される。塗料吸引機構を駆動する駆動源は静電塗装機の内部に配設するのが好ましいが、ロボットアームの内部に配設してもよい。駆動源をロボットアームの内部に設置したときには、静電塗装機を軽量化することができるという利点がある。この駆動源としてサーボモータを採用した場合、塗料の吐出量を高い精度で制御することができる。サーボモータを静電塗装機の内部に配設することにより、塗装ロボットを改良することなく、従来からの塗装ロボットに本発明の静電塗装機を組み付けることができるという利点がある。サーボモータは塗料吸引機構に直結してもよいが、動力伝達手段を介してサーボモータと塗料吸引機構とを連結してもよい。動力伝達機構を絶縁材料で構成することにより絶縁距離を確保することができる。
また、サーボモータを静電塗装機に内蔵することにより、塗料吸引機構とサーボモータとが近接して位置することになり、これにより塗料噴霧の素早いON/OFFに対する応答性を確保することができる
実施例の静電塗装機に使用されるカートリッジ式塗料タンクの概略斜視図である。 図1のカートリッジ式塗料タンクの中空パイプの下端面を示す部分斜視図である。 第1参考例の静電塗装機の構成を説明するための分解図である。 第1参考例の静電塗装機にモノポンプを採用した場合のポンプ部の概要を説明するための断面図である。 図4のモノポンプを採用した静電塗装機の内部構造を説明するための図である。 第1参考例の静電塗装機にモノポンプを採用した場合の静電塗装機の内部構造を説明するための図である。 第2参考例の静電塗装機に採用されるキャニスタの斜視図である。 図7のキャニスタ内の塗料タンクユニット(中空パイプ付き塗料バッグ)を交換する作業を説明するための分解斜視図である。 第3参考例の双頭式の塗装機の全体構成を説明するための図である。 第1実施例の静電塗装機において、外部から供給される洗浄液による洗浄回路を説明するための図である。 実施例の静電塗装機の概略側面図である。 図11の静電塗装機の正面図である。 図11の静電塗装機の内部構造を説明するための図である。 実施例の静電塗装機の変形例の内部構造の要部を説明するための図である。 実施例の静電塗装機の変形例を示すものであり、双頭式静電塗装機の内部構造を説明するための図である。 2つのキャニスタを備えた静電塗装機の色替え工程表である。 外部塗料源から塗料の供給を受ける第4参考例の静電塗装機の側面図である。
以下に、添付の図面に基づいて参考例及び本発明の好ましい実施例を説明する。
実施例に適用される塗料タンクユニット(図1、図2)
図1は、静電塗装機に装着可能なカートリッジ式の塗料タンクユニット1を示す。図示の塗料タンクユニット1は、塗料を収容するための塗料容器としての柔軟な塗料バッグ2を含む。塗料バッグ2は略直方体の輪郭形状を有し、また、互いに対向する一対の側壁3に比較的硬質の矩形フレーム4を有する。塗料バッグ2は、少なくとも二つの端壁及び矩形フレーム4に対応して位置する一対の側壁3を除く他の二つの壁、つまり一対のフレーム4、4間に亘って延びる互いに対向する二つの側壁が比較的柔軟な材料から作られており、これにより、一対のフレーム4、4が互いに接近可能である。塗料バッグ2の柔軟な側壁3は、アルミニウム又は他の金属からなる金属シートに、ポリプロピレン、フッ化炭素樹脂など、水性塗料や油性塗料であればシンナー(塗料用溶剤)に浸食されない保護膜(耐溶剤保護プラスチック膜)を積層した比較的柔軟なラミネート材料から作るのがよい。塗料バッグ2の別の好ましい態様として、全体を柔軟な可撓性袋だけで構成してもよい。
塗料タンクユニット1は、塗料バッグ2を上下に貫通する中空パイプ5を有する。中空パイプ5は、塗料バッグ2の下部に位置する単数又は複数の透孔6を有し、この透孔6を通じて塗料バッグ2の内部空間と中空パイプ5の内部通路とが連通されている。この中空パイプ5は、塗料バッグ2内の塗料を外部に流出させるための通路であり、また、空になった塗料バッグ2に塗料を充填するための通路でもある。
塗料の充填を中空パイプ5の上から行うタイプの場合には、中空パイプ5の上端面、つまり塗料バッグ2側の端面を開放し、他方、中空パイプ5の下端面7を、例えばフィルム又はシートで閉塞するのがよい。なお、中空パイプ5をプラスチック材料で作る場合には、閉塞端面7を一体成形するようにしてもよい。この閉塞端面7には、図2に示すように、周方向に延びる弱化線8を設けるのが好ましい。他方、塗料の充填を中空パイプ5の下から行うタイプの場合には、中空パイプ5の下端にチェック弁又は開閉弁を設けるのがよい。
すなわち、塗料バッグ2に対する塗料の充填は中空パイプ5の上端又は下端から行われる。中空パイプ5の上端開口又は下端から塗料を注入すると、塗料は、中空パイプ5の内部通路を通り、次いで透孔6を通じて塗料バッグ2の中に入る。塗料の充填が完了すると、中空パイプ5の上端開口はキャップ10によって密閉される。キャップ10は中空パイプ5の上端に螺合するネジ留め形式により固定するようにしてもよいし、中空パイプ5と密に嵌合及び/又は接着することにより固定するようにしてもよい。
第1参考例(図3〜図6)
図3は、カートリッジ式塗料タンクユニット1を脱着可能に装着できる静電塗装機20を示す。塗装機20は静電塗装機であり、より詳しくは、自動車のボディやバンパーなどの塗装に適した静電塗装機である。静電塗装機20は、既知のように、例えば内蔵のエアモータによって駆動されるベルカップ21が高速回転することにより塗料を霧化する。
静電塗装機20は、塗料タンクユニット1を含めたときに、大別して3つの部分22〜24から構成され、これら3つの部分22〜24は互いに分離可能である。第1の部分22は、ベルカップ21及びエアモータ(図示せず)を含む霧化生成部であり、この霧化生成部22には、ベルカップ21の中心に通じる中心通路25が形成されている。第2の部分23は、塗料吸引ポンプを含むポンプ部である。第3の部分24は、カートリッジ式塗料タンクユニット1を好ましくは脱着可能に収容する、例えばプラスチック材料から作られたキャニスタである。
塗料タンクユニット1は、例えば中空パイプ5の下端を螺着させることにより、静電塗装機20に装着する前に、図1に示すように、中空パイプ5の下端を突き刺すための鋭利な先端を備えた挿入用中空針30が装着され、この挿入用中空針30は、後述する塗料フィードチューブの一部を構成する。
挿入用中空針30は、金属又は硬質プラスチックからなる。上端から塗料を充填するタイプでは、塗料タンクユニット1の中空パイプ5の下端端面7に挿入用中空針30を突き刺すことにより、閉塞端面7が弱化線8(図2)で切断され、塗料バッグ2内の塗料は、透孔6を通って挿入用中空針30から外部に流出可能な状態になる。下端から塗料を充填するタイプでは、中空パイプ5の下端に開閉弁を設けた場合には、この開閉弁を開くことにより、塗料バッグ2内の塗料が外部に流出可能な状態になる。
ポンプ部23には、霧化生成部22の中心通路25に挿入可能な塗料フィードチューブ31が設けられ、この塗料フィードチューブ31には塗料吸引機構が組み付けられている。
この塗料吸引機構として採用可能なポンプとして、図3には、モノポンプ35とギポンプ40とが例示されている。図4、図5を参照して、モノポンプ35は、フィードチューブ31内に嵌装された螺旋シャフト36を有し、この螺旋シャフト36は、歯車37を介して駆動伝達手段としての駆動シャフト38に連結され、駆動シャフト38が回転することにより、螺旋シャフト36が回転駆動される。動力伝達手段として、駆動シャフト38に代えてワイヤであってもよいが、捻れや撓みの無い駆動シャフト38の方が応答性の点で優れている。
駆動シャフト38を回転させるための駆動源としては、エア、液体又は電気式の駆動源の何れであってもよいが、応答性に優れ、また、精度の高い制御が可能な防爆ACサーボモータであるのが好ましい。駆動源は、静電塗装機20の外部(典型的には塗装ロボット)又は静電塗装機20の内部に配設される。静電塗装機20の内部に駆動源を設けた場合、駆動源をモノポンプ35に直結してもよいし、上述した駆動シャフト38を介してモノポンプ35を駆動するようにしてもよい。
モノポンプ35の駆動源としてサーボモータを採用したときには、電気的絶縁を確保するため、上述した駆動伝達手段(典型的には駆動シャフト)38を絶縁材料で作るのがよい。フィードチューブ31の一部を構成する管体に嵌装された螺旋シャフト36が回転することにより塗料バッグ2から塗料が吸引され、吸引した塗料は、フィードチューブ31を通じてベルカップ21に供給される。なお、図3、図5では、歯車37と噛合する、駆動シャフト36の先端に設けられた歯車は図示を省略してある。
塗料フィードチューブ31は、入口側のポート31aを有する。塗料タンクユニット1をキャニスタ24に装着すると、キャニスタ24の下端から下方に突出する挿入用中空針30の下端開口が、例えばフィードチューブ31の入口ポート31aの中に嵌入して、挿入用中空針30がフィードチューブ31の一部を構成する部材となる。
入口ポート31aには切替弁39が設けられ、この切替弁39を動作させることにより、塗料バッグ2から塗料を吸引する第1の態様と、塗料源との連通を絶ってエア源からのエアをフィードチューブ31に導入する第2の態様と、塗料源(塗料バッグ2)との連通を絶ってシンナーなどの洗浄液をフィードチューブ31に導入する第3の態様とをとることができる。この第2、第3の態様は、色替えなどで静電塗装機20を外部から供給される洗浄液(例えばシンナー)を使って洗浄するのに用いられる。
塗料吸引機構の第2の例であるギヤポンプ40は、その塗料吸い込みポート40aがポンプ部23Bから上方に向けて突出している。塗料吸い込みポート40aは、上述したキャニスタ24の中空パイプ5の下端又は挿入用中空針30と嵌合可能である。塗料吸い込みポート40aに入った塗料は、ポンプ部23Bから下方に延びる塗料フィードチューブ31を通じて、高速回転するベルカップ21の中心部に供給される。ギヤポンプ40は、前述した駆動シャフト38によって駆動される。
ギヤポンプ40は、軸洗浄入口ポート、出口ポート40b、40cとを有し(図3、図4)、軸洗浄入口ポート40b及び軸洗浄出口ポート40cに通じる洗浄液通路に夫々バルブが設けられている。色替えなどのときには、外部から洗浄液(例えばシンナー又は水)が静電塗装機20の内部塗料通路に導入され、ギヤポンプ40内部や軸を洗浄し、また、塗装機20の内部塗料通路を洗浄した後の洗浄液が外部に排出される。この廃液はウオッシング・シュラウドにより捕集して、塗装ブース外のコレクタータンクに収容されるのが好ましい。特に導電性塗料(典型的には水性塗料)の場合には、塗装機20を洗浄した後にエアによって内部に残留する洗浄液が強制的に外部に排出され、これにより、塗装機20の内部の塗料通路やギヤポンプ40の絶縁性が確保される。
モノポンプ35及びギヤポンプ40は、ポンプに関する技術分野では周知のように、ポンプの回転数を制御することで塗料吐出量を精度良く制御することができる。したがって、モノポンプ35又はギヤポンプ40の駆動シャフト38の回転数を検出することで、塗料吐出量を精度良く制御することができる。
内蔵したモノポンプ35又はギヤポンプ40を駆動する動力源を静電塗装機20内部に配設した場合、動力を伝達するための駆動シャフト38の長さ寸法が短くて済むため、モノポンプ35、ギヤポンプ40を駆動するための経路を短縮することができ、駆動源の動作とポンプ35、40の動作とのタイミングを実質的に一致させることができるため、塗料噴霧の素早いON/OFF制御に対する応答性を確保することができる。
塗料バッグ2が空になったら塗料タンクユニット1をキャニスタ24から取り外して、新しい塗料タンクユニット1をキャニスタ24に装着される。変形例として、キャニスタ24を交換するようにしてもよい。塗料タンクユニット1又は塗料バッグ2は使い捨てであってもよいが、回収後の空の塗料バッグ2に塗料を再充填することにより塗料タンクユニット1を再使用するのが好ましい。
塗料タンクユニット1を反復して使用するには、例えば中空パイプ5の下端に例えば螺合する脱着可能な下方キャップを用意し、例えば下方キャップをプラスチック材料で成形するときには、その帽部に弱化線を設ける、又は下方キャップの帽部を、挿入用中空針30(図1)により破ることができるフィルム又はシートで形成して、下方キャップの帽部を挿入用中空針30で破断することにより塗料を取り出すようにしてもよい。
これによれば、空になった塗料タンクユニット1を回収し、破砕されている下方キャップを新しい下方キャップと交換することにより、塗料タンクユニット1を再利用するのが容易になる。勿論、上述した参考例の塗料タンクユニット1にあっても、下端面が破砕された中空パイプ5を新しい中空パイプと交換することにより再生して、再利用するようにしてもよい。
また、上述した塗料タンクユニット1を回収して塗料バッグ2の内部を洗浄し、これに塗料を再充填することもできる。塗料タンクユニット1を回収して僅かな時間しか経過していないときには、塗料タンクユニット1の内部を洗浄することなく塗料を再充填して使用してもよい。但し、何回も洗浄しないで再使用を繰り返すと、塗料タンクユニット1の内部に堆積物が発生することも考えられるため、定期的に内部洗浄するのが好ましい。
また、塗料タンクユニット1の中空パイプ5の下端部にオリフィスを設けて、中空パイプ5の下端部の通路径を小さく設計することにより、事実上、回収した空の塗料タンクユニット1(塗料バッグ2)に塗料を再充填しても中空パイプ5から液漏れしない状態にすることは可能である。
第2参考例(図7、図8)
色替えや塗料バッグ2の塗料が空になったときに、上述した第1参考例では、塗料バッグ2を含む塗料タンクユニット1を交換するようにしたが、この第2参考例では、キャニスタ24を交換するようになっている。すなわち、図7に示すように、塗料バッグ2を含む塗料タンクユニット1を収容したキャニスタ24は、図外の自動化システムによって、霧化生成部22とポンプ部23とを含む塗装機20のポンプ部23に対して脱着可能である。色替えや塗料バッグ2が空になると、キャニスタ24が塗装機20から取り外され、新しいキャニスタ24が塗装機20のポンプ部23に装着される。
キャニスタ24には、例えば、キャニスタ24の塗料出口ポート50又は塗料タンクユニット1の中空パイプ5の下端にチェック弁又は開閉バルブ52が設けられている(図7、図8)。空のキャニスタ24(塗料バッグ2)に塗料を再充填する作業は、塗料バッグ2をキャニスタ24に収容したまま、この塗料出口ポート50を通じて行われる。
また、塗料バッグ2が使用により劣化したり、その内部に塗料が固着したような場合には、キャニスタ24のキャニスタ蓋42を取り外した後に、キャニスタ24から塗料タンクユニット1(塗料バッグ2)を取り外して新しい塗料タンクユニット1と交換できるようにするのが都合がよく、具体的には、例えば、塗料バッグ2を貫通する中空パイプ5の下端をキャニスタ24の塗料出口ポート50に取り外し可能に螺着させるのがよい。変形例として、キャニスタ24は塗料タンクユニット1を含まない構成であってもよい。すなわち、キャニスタ24を、硬質のカートリッジ式塗料容器として構成してもよい。この第2参考例は後に説明する本発明の実施例に適用可能である。
第3参考例(図9)
上述した第1、第2参考例では、キャニスタ24から単一のベルカップ21に塗料を供給するようにした塗装機を例示して説明したが、図9に例示するように、単一のキャニスタ24から二以上のベルカップ21に塗料を供給するようにしてもよい。図9に図示の双頭塗装機は二つのヘッドを有する。二つのヘッドは、夫々、ポンプ部23及び霧化生成部22を有し、各ポンプ部23には、単一のキャニスタ24の塗料出口ポート50から二股に分岐した塗料供給通路55A、55Bを通じてから塗料が供給される。図9に示す参照符号56は洗浄ゲートバブルを示し、色替えのときには、この洗浄ゲートバルブ56を開いて、外部からシンナーなどの洗浄液が塗装機20の内部塗料通路に導入される。また、図9に示す参照符号57はモータカップリングを示し、58はウオッシング・シュラウドを示す。この第3参考例は後に説明する本願発明の実施例に適用可能である。
第1実施例(図10)
第1〜第3参考例に関連して、色替えの際に塗装機20の内部塗料通路及びキャニスタ24との接続ポートを洗浄するのに好適な洗浄回路を図10に示す。V1〜V5は洗浄回路に設けられたバルブである。静電塗装機20は、洗浄に関して第1〜第3の3つのポートP1〜P3を有する。図10では、ギヤポンプ40を図示してあるが、モノポンプ35であってもよい。第1の洗浄液導入ポートP1を通じて外部から供給される洗浄液(例えばシンナー)は、バルブV2及び洗浄用接続ポートP4を通じて介してキャニスタ24に供給され、キャニスタ24内の塗料通路を通って、静電塗装機20側の接続ポート40a、ギヤポンプ40の上流側の内部塗料通路を主に洗浄する。第2の洗浄液導入ポートP2を通じて外部から供給される洗浄液はギヤポンプ40の内部及びその下流側の内部塗料通路31を主に洗浄する。洗浄後の廃液は、洗浄液排出ポートP3を通じて外部に排出される。導電性塗料(典型的には水性塗料)の場合には、水で洗浄した後に、ポートP1、P2からエアが導入され、このエアによって塗装機20の内部に残留する水が強制的に外部に排出される。図10のバルブV2は、エアをポートP1から送り込むときの態様を示してあり、洗浄液による洗浄の後にキャニスタ24が取り除かれるために、ポートP1から導入されるエアは、静電塗装機20の内部の洗浄通路を乾燥させるために用いられる。
第2実施例(図11〜図15)
図1〜図を参照して前述した第1〜第3の参考例及び図10を参照して前述した第1実施例では、塗料を収容したキャニスタ24を塗装機20に装着するようにしたが、塗料と洗浄液とを収容したキャニスタを塗装機20に装着するようにしてもよい。塗装機20には、上方に開放したケース60に収容された複数のキャニスタ24A、24Bが装着される。具体的には第1、第2のキャニスタ24A、24Bは静電塗装機20に対して脱着自在である。第1、第2キャニスタ24A、24Bは、夫々、自動車1台分又は2台分の水性又は油性の塗料を収容した塗料バッグ2と、洗浄液(典型的には水又はシンナー)を収容した洗浄バッグ61とを有する。洗浄バッグ61は、塗料バッグ2と実質的に同じ構成であり、耐薬品性の柔軟な可撓性の材料、例えばアルミニウム又は他の金属からなる金属シートに、ポリプロピレン、フッ化炭素樹脂など保護膜(耐洗浄液保護プラスチック膜)を積層したラミネート材料から作られている。
各キャニスタ24A(24B)は、塗料バッグ2及び洗浄バッグ61に関連したエア駆動式三方切替弁62を有し、この切替弁62の出口側通路63は、これに対応する塗装機20側の第1接続ポート64を通じて塗装機20の塗料通路65に連結される。塗装機20の塗料通路65は例えばギヤポンプ40(モノポンプ35でもよい)に接続されており、塗料バッグ2内の塗料は、ギヤポンプ40、塗料フィードチューブ31を通じてベルカップ21に供給される。また、三方切替弁62を動作させることにより、洗浄バッグ61内の洗浄液(典型的にはシンナー)をギヤポンプ40、塗料フィードチューブ31に供給して、これらを洗浄することができる。第1、第2のキャニスタ24A、24B内の洗浄バッグ61は、第2接続ポート67を通じて塗装機20のバイパス洗浄液通路68に連通可能であり、このバイパス洗浄液通路68には、エア駆動式の通路開閉弁69が介装されている。
塗装機20は、ギヤポンプ40の近傍から横方向に真っ直ぐに延びる分岐延長部70を有する。この分岐延長部70はロボットアームで構成されてもよい。分岐延長部70内には、高電圧を発生するカスケード71とACサーボモータ72などが設けられる。カスケード71で生成された高電圧は従来と同様にベルカップ21に供給される。ACサーボモータ72の出力軸は、絶縁材料から作られた駆動シャフト38を介してギヤポンプ40に連結されている。静電塗装機20に対する圧縮エア、電力及び制御信号の供給はロボットアーム80内を通過するエアホースや信号線などを通じて行われる。
第1キャニスタ24Aの塗料バッグ2が空になると、第1キャニスタ24Aが静電塗装機20から取り外され、塗料で満たされた塗料バッグ2を含む新しいキャニスタと交換される。同様に、第2キャニスタ24Bの塗料バッグ2内の塗料が空になったら、塗料で満たされた塗料バッグ2を含む新しいキャニスタと交換される。
第1、第2のキャニスタ24A、24Bの各々が、洗浄液(典型例としてシンナー又は水)を収容した洗浄バッグ61を有するため、この洗浄バッグ61内の洗浄液を使うことで、特に洗浄が難しい第1接続ポート64の洗浄を確実に行うことができる。すなわち、静電塗装機20は、三方切替弁62を動作させて通路切替えを行うことにより、第1、第2のキャニスタ24A又は24Bの塗料バッグ2から塗料を吸引してベルカップ21に塗料を送って霧化する第1の態様と、塗料バッグ2との連通を絶つ一方で洗浄バッグ61と連通して洗浄液(例えばシンナー)を塗料通路68及びギヤポンプ40に供給してベルカップ21に至る塗料通路を洗浄する第2の態様とを取ることができ、これに加えて、エア駆動式の通路開閉弁69を開いて、第1キャニスタ24A又は第2キャニスタ24Bに収容した洗浄バッグ61内の洗浄液を使って、塗装機20の塗料入口ポート31a、40a(図3)、塗装機20の内部塗料通路、ギヤポンプ40などのポンプ軸を洗浄することができる。なお、ギヤポンプ40及び塗装機20の内部塗料通路を外部から供給される洗浄液を使って洗浄し、洗浄バッグ61内の洗浄液を使って主に第1接続ポート64を洗浄するようにしてもよい。
色替えのために第2、第3の態様に切り替える前に、ギヤポンプ40を逆回転させて、ポンプ40の下流側に残留している塗料を塗料バッグ2に回収するようにしてもよい。これにより色替え工程で廃棄対象になる塗料の量を低減することができる。
変形例として、図14に示すように、塗料バッグ2と洗浄バッグ61とを備えた単一のキャニスタ40を塗装機20に脱着可能に設けるようにしてもよい。また、同じ図14に示すように、三方切替弁62とギヤポンプ40との間にチェック弁74を介装し、キャニスタ40からギヤポンプ40への液体の流れを許容するがその逆は禁止するようにしてもよい。静電塗装機20に対して、洗浄液および塗料を含む単一又は複数のキャニスタ24を脱着可能に搭載することは、図9を参照して前述した複数のベルカップ21を備えた双頭塗装機に対しても同様に適用可能である(図15)。なお、ギヤポンプ40を洗浄するのに、洗浄バッグ61とは別の外部から供給される洗浄液を使うようにしてもよい。
脱着自在の2つのキャニスタ24A、24Bの各々に搭載した洗浄バッグ61を使って塗装機20を洗浄するときの一つの好ましい実施態様を以下に説明する。下記の洗浄方法の概要は、色替えのために一方のキャニスタ24A(又は24B)を交換するときに、他方のキャニスタ24B(又は24A)の洗浄バッグ61を使って塗装機20を洗浄することで色替えに要する時間を短縮することができる。図16は色替え工程表を例示している。図11などに示す参照符号75はエアモータであり、エアモータ75によって従来と同様にベルカップ21が回転駆動される。
図16のマス目は1秒を意味する。例えば第1キャニスタ24Aを交換する場合、第1キャニスタ24Aに収容されている第1塗料バッグ2A内の塗料Aを使用して塗装が完了し、この第1塗料バッグ2Aが空になると、ロボットアーム1がホームポジションに戻り、このホームポジションで第1キャニスタ24Aの取り外しが開始される。第1キャニスタ24Aの取り外しと同期して、第2キャニスタ24Bに収容されている洗浄バッグ61内の洗浄液(例えばシンナー)とエアとを使って塗装機20の内部塗料通路およびギヤポンプ40の洗浄が行われる。そして、この洗浄工程の過程で、次の色の塗料Bを収容した新しい第1キャニスタ24Aが塗装機20に装着される。次の色の塗料Bを収容したキャニスタ24Aの装着及び塗装機20の洗浄が完了すると、ロボットアーム1が塗装ポジションまで移動して、塗料Bの塗装が実行される。このように、キャニスタの交換作業のための時間を使って塗装機20の洗浄を行うことができるため、色替えの作業時間を大幅に短縮することができる。
図11〜図15に図示の第実施例では、塗料バッグ2と洗浄バッグ61とを収容したキャニスタ24を交換するようにしたが、これに代えて、塗料バッグ2と洗浄バッグ61とを夫々静電塗装機20に対して脱着可能にし、塗料バッグ2や洗浄バッグ61が空になったとき個々に交換できるようにしてもよい。また、塗料バッグ2や洗浄バッグ61を比較的柔軟な容器で構成したが、これに代えて、比較的硬質の容器で構成してもよい。また、上述した第1〜第3参考例及び第1、第2実施例ではベルタイプの静電塗装機を説明したが、これに限定されない。エアアシスト又は液圧により塗料を霧化するベルヘッド無しの塗装ガンであってもよい。
上述した第1〜第3参考例及び第1、第2実施例のように、キャニスタ24に内蔵した塗料タンク(実施例では柔軟な塗料バッグ2)の回りを大気圧雰囲気にする(例えば図9に示すキャニスタ蓋42に小さな通気孔を設ける)ことで、ポンプ部23の上流側を大気圧に維持することができるため、ポンプ部23の動作だけに依存させた状態で静電塗装機から塗料を吐出させることができ、また、モノポンプ35又はギヤポンプ40は高い精度の吐出流量制御が可能であることから、静電塗装機20からの塗料の吐出量を高い精度で制御することができる。また、モノポンプ35又はギヤポンプ40は密閉性が高いため、これらポンプ35(又は40)が停止中に静電塗装機20から塗料が漏れ出すのを防止することができる。
ポンプ部23の駆動源としてサーボモータを採用したときには、このサーボモータは応答性に優れていることから、塗料のON/OFF時の吐出流量の立ち上がりや立ち下がり特性は非常に良好なものになる。このことは、また、静電塗装機20の内部にポンプ部23を配置したことにより、ポンプ部23の下流の塗料フィードチューブ31の通路長さが短いため、塗料の吐出流量の立ち上がりや立ち下がり特性は一層良好になる。
また、静電塗装機20内部に設けられたポンプ部23を使って塗料バッグ2内の塗料を噴霧するようにしてあるため、従来に比べてカートリッジ式塗料タンクのように塗料供給駆動機構を設ける必要が無く、これにより塗料タンクユニット1の構成を簡素化することができ、従来のカートリッジ式の塗料タンクに比べて安価に提供することができる。
第4参考例(図17)
図1〜図15を参照して前述した第1〜第3参考例及び第1、第2の実施例では、脱着可能な塗料タンクユニット1又はキャニスタ24から静電塗装機20に塗料を供給するようにしたが、外部塗料タンクから静電塗装機20に塗料を供給するようにしてもよい(図17)。図17を参照して、ポンプ部23を備えた静電塗装機20には、塗装ロボットアーム80内に設けられた塗料配管81を通じて外部塗料タンク(図示せず)から塗料が供給される。すなわち、塗装ロボットには、ソレノイドバルブ群82と、色替えバルブ群83とが設けられ、塗装機20には、ロボットアーム80を通じて塗料及び圧縮エアが供給される。
4参考例の外部塗料源から塗料の供給を受ける静電塗装機20にあっても、噴霧される塗料は、塗装機20の内部のポンプ部23によって制御される。すなわち、外部塗料タンクから供給される塗料は、静電塗装機20に内蔵したポンプ部23によって吸引され、吸引した塗料は、塗料フィードチューブ31を通じてベルカップ21に定量供給される。また、第4参考例の静電塗装機20にあっても、ポンプ部23の駆動源(典型的にはサーボモータ)を静電塗装機20の内部に配設してもよいし、ロボットアーム80に配設するようにしてもよい。
この第4参考例の静電塗装機20にあっても、内蔵したポンプ部23の下流側(吐出側)の塗料通路の通路長が短いため、ベルカップ21に供給する塗料の吐出流量の立ち上がりや立ち下がり特性は良好なものとなる。また、ポンプ部23の駆動源としてサーボモータを採用したときには、このサーボモータは応答性に優れていることから、塗料のON/OFF時の吐出流量の立ち上がりや立ち下がり特性は非常に良好なものになる。
また、第4参考例の静電塗装機20にあっても、塗装作業が完了して色替え作業に移る前に、ポンプ部23を逆回転させて、静電塗装機20の内部に残留している塗料を塗料源に回収するようにしてもよい。これによれば、色替え工程で廃棄対象になる静電塗装機20の内部に残留する塗料の量を低減することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば以下の変形例を包含する。
(1)本発明の実施例をベルタイプの静電塗装機を例に説明したが、エアアシスト又は液圧により塗料を霧化するガン式の静電塗装機に対しても本発明を同様に適用することができるのは勿論である。
(2)新しいキャニスタ24を使って塗装を開始する前に、ポンプ部23に初期塗料を供給するために、例えばキャニスタ24に加圧エアを供給してキャニスタ24の内圧を高め、これにより塗料バッグ2を圧迫して強制的に塗料をポンプ部23に送り込むようにしてもよい。このポンプ部23に対する塗料の初期供給に関し、塗料バッグ2に外力を加える手段として、上述したようにキャニスタ24の内圧を高める代わりに、例えば塗料バッグ2を挟む一対のプレートを用意し、この一対のプレート間の間隔を狭めるようにしてもよい。
(3)塗装が完了して、塗料バッグ2を含む塗料タンクユニット1又はキャニスタ24を交換する前に、前述したようにモノポンプ又はギヤポンプを逆回転させて、塗装機20の内部に存在している塗料を塗料バッグ2に戻すようにするのが好ましい。これによれば、塗装完了時に塗装機20に残留して廃棄対象になる塗料の量を低減することができる。このことは、特に、色替えの際に、洗浄用シンナーを使って塗装機の内部を洗浄するときに効果的である。
(4)ポンプ部23としてモノポンプ35を採用したときには、キャニスタの出口ポート50を、フィードチューブ31の入口ポート31aと直接的に嵌合させるようにしてもよい。
(5)ポンプ部23としてギヤポンプ40を採用したときには、キャニスタの出口ポート50をギヤポンプ40の塗料吸い込みポート40aと直接的に嵌合させるようにしてもよい
)塗料バッグ2に充填される塗料は、特に制限されるものではなく、油性塗料であっても導電性塗料(典型的には水性塗料)であってもよい。
2 塗料バッグ
20 静電塗装機
24 キャニスタ
35 モノポンプ
40 ギヤポンプ
31 フィードチューブ
61 洗浄バッグ
P1 洗浄液導入ポート
P4 洗浄用接続ポート

Claims (4)

  1. 塗料源としての柔軟な且つ気密な塗料バッグから塗料の供給を受けて帯電した塗料を被塗物に向けて噴霧する静電塗装機であって、
    前記塗料バッグを収容したキャニスタであって、前記静電塗装機に対して脱着可能なキャニスタと、
    該キャニスタ内に収容した前記塗料バッグから塗料の供給を受けて塗料を噴霧する塗料噴霧手段と、
    前記静電塗装機の内部に配設され、前記塗料バッグから塗料を吸引し、吸引した塗料を前記塗料噴霧手段に供給する塗料吸引機構と
    前記静電塗装機に設けられ且つ外部から供給される洗浄液を受け入れる洗浄液導入ポートと、
    前記静電塗装機に設けられ且つ前記洗浄液導入ポートから前記静電塗装機の内部に入り込んだ洗浄液を前記キャニスタに供給するために該キャニスタとの間に設けられた洗浄用接続ポートとを有し、
    前記塗料吸引機構が、回転力伝達要素によって駆動されるポンプで構成され、
    該回転力伝達要素の回転を制御することにより、前記塗料噴霧手段から噴霧される塗料を制御し、
    前記洗浄用接続ポートを通じて前記キャニスタに入り込んだ洗浄液が、該キャニスタから前記静電塗装機に塗料を供給する塗料通路を通じて前記静電塗装機の内部塗料通路に入り込むことにより、前記キャニスタと前記静電塗装機との間の塗料接続ポートを洗浄することを特徴とする静電塗装機。
  2. 前記静電塗装機内に配設され且つ前記回転力伝達要素を回転させるための駆動源を更に有する、請求項1に記載の静電塗装機。
  3. 前記キャニスタが、塗料を収容した前記塗料バッグと、前記静電塗装機の内部塗料通路を洗浄するための洗浄液を収容した洗浄バッグとを含む、請求項1又は2に記載の静電塗装機。
  4. 少なくとも2つの前記キャニスタが前記静電塗装機に脱着可能に装着されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の静電塗装機。
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