JP4849768B2 - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Description

本発明は、耐衝撃性、耐薬品性、剛性に優れた熱可塑性樹脂組成物、更に特定の化合物を配合した難燃性に優れた熱可塑性樹脂組成物、そしてこの熱可塑性樹脂組成物からなる成形品に関する。
ABS樹脂等のゴム強化スチレン系樹脂の成形品は、耐衝撃性、成形性、剛性等の機械的強度等に優れることから電気・電子分野、OA・家電分野、車両分野、サニタリー分野等に幅広く使用されているが、使用用途によっては、耐薬品性が十分でなく、更なる耐薬品性を向上させることが要求されている。又これらの材料は、難燃化されたものも要求されるが、一般的にハロゲン系難燃剤が使用されることから、燃焼時に有害なガスを発生させる場合があること、更にハロゲン化合物が加工機器等を腐食させる等の問題があった。
一方、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂の成形品は、耐薬品性、耐熱性、流動性等に優れているため、上記スチレン系樹脂同様に、電気・電子分野、OA・家電分野、車両分野、サニタリー分野等に広く使用されているが耐衝撃性、剛性が低い、又耐衝撃性を向上する目的からゴム成分を配合すると、更に剛性が低下する等の問題があった。
上記問題点を改良する目的から、ABS樹脂とポリプロピレンをブレンドすることが考えられたが、両材料は相溶性が悪く、単に溶融混合しただけでは、非常に脆い材料しか得られない。特許文献1には、ポリスチレン樹脂とポリプロピレン樹脂を配合する際にスチレンーブタジエンーブロック共重合ゴムを存在させることが提案されているが、ABS樹脂、AS樹脂等と、ポリプロピレンとを配合した例は記載されていない。特許文献2には、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂を配合する際、水素添加したスチレンーブタジエン系ブロック共重合体を配合することが提案されているが、ABS樹脂、AS樹脂等と、ポリオレフィン系樹脂とを配合した例は記載されていない。特許文献3では、ポリオレフィン系樹脂と低分子量ポリスチレン、更にスチレンーブタジエン系ブロック共重合体からなる組成物が提案されているが、ABS樹脂、AS樹脂等を配合した例は記載されていない。
このように、ABS樹脂とポリプロピレン樹脂をスチレンーブタジエン系ブロック共重合体でアロイ化する技術は知られていない。
特公昭52−17055号公報 特開昭56−38338号公報 特開昭56−104978号公報
本発明の目的は、耐衝撃性、耐薬品性、剛性、更に特定の化合物を配合した際の難燃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、上記成形品を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂とを混合する際、特定構造のスチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体を配合することで、耐衝撃性、耐薬品性、剛性に優れた成形品が得られる熱可塑性樹脂組成物を見い出した。又、本組成物にリン酸塩化合物を配合することで、前記性能に加えて、難燃性を向上させた成形品が得られる熱可塑性樹脂組成物を見い出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、下記の熱可塑性樹脂組成物とそれを用いた成形品が提供される。
(1)(A)スチレン系樹脂として、ゴム質重合体存在下または非存在下に芳香族ビニル化合物と、ビニルシアン化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物から選ばれた少なくとも1種をグラフト共重合してなる重合体:5〜94質量%、(B)オレフィン系樹脂として、ポリプロピレン系樹脂:5〜94質量%、及び(C)一般式(A−B)n−A、または一般式(A−B)mX(式中Aは芳香族ビニル化合物重合体、Bは共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体、Xはカップリング剤の残基、nは1〜5の整数、mは1〜5の整数)で表される重合体であり、B部分に芳香族ビニル化合物が漸増するテーパーブロックを1〜10個有するブロック共重合体1〜60質量%、上記(A)+(B)+(C)成分の合計100質量%からなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
(2)(A)成分と、(C)成分の少なくとも50質量%とを先に溶融混練したあと(B)成分を含む残りの成分を溶融混練して得ることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性樹脂組成物。
(3)リン酸塩化合物(D)を、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計100質量部に対して3〜70質量部配合して難燃化された上記(1)又は(2)記載の熱可塑性樹脂組成物。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形品。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)スチレン系樹脂、(B)オレフィン系樹脂、
(C)特定構造の芳香族ビニル化合物ブロックと芳香族ビニル化合物及び共役ジエン化合物からなるブロックを有するブロック共重合体のそれぞれを特定範囲含有しているため、特に耐衝撃性、耐薬品性及び剛性に優れた成形品を、更に(D)リン酸塩化合物を上記組成物に配合することで、前記性能に加えて優れた難燃性を有する成形品を得ることが出来る。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明に関わるスチレン系樹脂は、ゴム質重合体(a)の存在下、または非存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他の単量体を含むビニル系単量体(b)を(共)重合して得られる重合体であり、耐衝撃性から好ましくはゴム質重合体存在下にグラフト(共)重合した重合体を少なくとも1種含むものである。好ましくは、ゴム質重合体(a)の含有量が3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%、特に好ましくは10〜60質量%である。
上記ゴム質重合体(a)としては特に限定されないが、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、ブタジエン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、スチレン・イソプレン系ブロック共重合体等のジエン系(共)重合体、エチレン・プロピレン・(非共役ジエン)共重合体、エチレン・ブテンー1・(非共役ジエン)共重合体、アクリルゴム、シリコーンゴム、シリコーン・アクリル系IPNゴム等が挙げられ、これらは1種単独で、あるいは2種以上を組合わせて用いることができる。
また、これらのうち、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、エチレン・プロピレン・(非共役ジエン)共重合体、アクリルゴム、シリコーンゴムが好ましい。
上記ゴム質重合体のゲル含率は、特に限定しないが、乳化重合で(A)成分を得る場合、ゲル含率は、好ましくは98質量%以下であり、更に好ましくは40〜98質量%、特に好ましくは50〜95質量%である。この範囲にあれば、難燃性、耐衝撃性に優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
尚、上記ゲル含率は、以下に示す方法により求めることができる。即ち、ゴム質重合体1gをトルエン100mlに投入し、室温で48時間静置した後、100メッシュの金網(質量をW1グラムとする)で濾過したトルエン不溶分と金網を80℃で6時間真空乾燥して秤量(質量をW2グラムとする)する。
[数1]
ゲル含率(%)=[{W2(g)―W1(g)}/1(g)]×100
ゲル含率は、ゴム質重合体の製造時に、分子量調整剤の種類及び量、重合時間、重合温度、重合転化率等を適宜設定することにより調整される。
上記ビニル単量体(b)を構成する芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン、ヒドロキシスチレン等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、スチレン、α―メチルスチレンが好ましい。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な、他の単量体としては、ビニルシアン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物、不飽和酸化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物、アミノ基・置換アミノ基含有不飽和化合物等が挙げられ、これらは、それぞれ、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで使用されるシアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N―フェニルマレイミド、N―シクロヘキシルマレイミド等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、マレイミド単位を導入するために、無水マレイン酸を共重合させ、後イミド化する方法でもよい。
不飽和酸化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組合わせて用いることができる。
水酸基含有不飽和化合物としては、3−ヒドロキシー1−プロペン、4−ヒドロキシー1−ブテン、シスー4−ヒドロキシー2−ブテン、トランスー4−ヒドロキシー2−ブテン、3−ヒドロキシー2−メチルー1−プロペン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N―(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミノ基・置換アミノ基含有不飽和化合物としては、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、N―ビニルジエチルアミン、N―アセチルビニルアミン、アクリルアミン、メタクリルアミン、N―メチルアクリルアミン、アクリルアミド、N―メチルアクリルアミド、p―アミノスチレン等があり、これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記芳香族ビニル化合物と共重合可能な他の単量体は、ビニル系単量体(b)の合計を100質量%とした場合、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。好ましい、単量体の組み合わせは、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル/グリシジルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリル/2−ヒドロキシエチルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリル/(メタ)アクリル酸である。
本発明の(A)成分は、公知の重合法、例えば、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及びこれらを組み合わせた重合法で製造することができる。これらのうち、ゴム質重合体(a)の存在下に、ビニル系単量体(b)を(共)重合して得られる重合体の好ましい重合法は、乳化重合および溶液重合である。一方、ゴム質重合体(a)非存在下に、ビニル系単量体(b)を(共)重合して得られる重合体の好ましい重合法は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合である。
乳化重合で製造する場合、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等が用いられるが、これらは公知のものが使用できる。
重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、p―メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサオド、tert―ブチルハイドロパーオキサイド、
過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。また、重合開始助剤として、各種還元剤、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方等のレドックス系を用いることが好ましい。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n―ドデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン、n―ヘキシルメルカプタン、ターピノーレン類等が挙げられる。
乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、ラウリン酸カリウム、ステアリン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、ロジン酸塩等を用いることが出来る。
尚、乳化重合において、ゴム質重合体(a)及びビニル系単量体(b)の使用方法は、ゴム質重合体(a)全量の存在下にビニル系単量体(b)を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加して重合してもよい。また、ゴム質重合体(a)一部を重合途中で添加してもよい。
乳化重合後、得られたラテックスは、通常、凝固剤により凝固させ、水洗、乾燥することにより、本発明の(A)成分粉末を得る。この際、乳化重合で得た2種以上の(A)成分のラテックスを適宜ブレンドした後凝固してもよい。ここで使用される凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩、あるいは硫酸、塩酸、酢酸、クエン酸等の酸を用いることもできる。
溶液重合により(A)成分を製造する場合、用いることのできる溶剤は、通常のラジカル重合で使用される不活性重合溶媒であり、例えば、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N―メチルピロリドン等が
挙げられる。重合温度は、好ましくは80〜140℃、更に好ましくは85〜120℃の各範囲である。
重合に際し、重合開始剤を用いてもよいし、重合開始剤を使用せずに、熱重合で重合してもよい。重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物等が好ましく用いられる。
また、連鎖移動剤を用いる場合、例えば、メルカプタン類、α―メチルスチレンダイマー、ターピノーレン類等を用いることが出来る。
また、塊状重合、懸濁重合で製造する場合、溶液重合において説明した重合開始剤、連鎖移動剤を用いることができる。
尚、ゴム質重合体(a)の存在下、ビニル系単単量体(b)を重合して得られる重合体)成分には、通常、上記ビニル系単量体(b)がゴム質重合体(a)にグラフト共重合した共重合体と上記ビニル系単量体にグラフトしていない未グラフト成分(上記ビニル系単量体(b)の(共)重合体)が含まれる。
上記各重合方法によって得た、(A)成分中に残存する単量体量は、好ましくは10,000ppm以下、更に好ましくは5,000ppm以下である。
上記(A)成分のグラフト率は、好ましくは20〜200質量%、更に好ましくは30〜150質量%、特に好ましくは40〜120質量%である。
[数2]
グラフト率(質量%)={(T−S)/S}×100
上記式中、Tは(A)成分1gをアセトン20mlに投入し、振とう機により2時間振とうした後、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Sは(A)成分1gに含まれるゴム質重合体の質量(g)である。
また、本発明に関わる(A)成分のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕(溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は、好ましくは0.2〜1.2dl/g、更に好ましくは0.2〜1dl/g、特に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。
本発明に関わる(A)成分中に分散するグラフト化ゴム質重合体粒子の平均粒径は、好ましくは500〜30,000Å、更に好ましくは1,000〜20、000Å、特に好ましくは1,500〜8,000Åの範囲である。平均粒径は、電子顕微鏡を用いる公知の方法で測定できる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量%とした場合、成分(A)の含有量は5〜94質量%であり、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは15〜85質量%、特に好ましくは20〜80質量%である。その使用量が5質量%未満では、耐衝撃性及び剛性が劣り、94質量%を超えると耐薬品性が劣る。
本発明に関わるオレフィン系樹脂(B)は、ポリプロピレン系樹脂であり、X線回折により室温で結晶化度を示すものが好ましく、より好ましくは結晶化度が20%以上であり、40℃以上の融点を有するものである。また、このオレフィン系樹脂は、常温において成形用樹脂として十分な分子量が必要である。
例えば、JIS K―6758に準拠して測定したメルトフローレートが、好ましくは0.01〜500g/10分、より好ましくは0.05〜100g/10分に相当する分子量のものである。
上記オレフィン系樹脂の単量体であるα―オレフィンの例としては、エチレン、プロピレン、ブテンー1、ペンテンー1、ヘキセンー1、3−メチルブテンー1、4−メチルペンテンー1、3−メチルヘキセンー1等があり、好ましくは、エチレン、プロピレン、ブテンー1、3−メチルブテンー1、4―メチルペンテンー1である。また他に、4−メチルー1、4−ヘキサジエン、5−メチルー1、4−ヘキサジエン、7−メチルー1、6−オクタジエン、1,9−デカジエン等の非共役ジエンを重合体成分の一部として使用することができる。
また、本発明の(B)成分の一部として、エポキシ基、アミノ・置換アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基、水酸基等で変性されたものを用いてもよい
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量%における、(B)成分の含有量は5〜94質量%であり、好ましくは7〜9
0質量%、更に好ましくは10〜85質量%、特に好ましくは10〜80質量%である。
その使用量が5質量%未満では、耐薬品性が劣り、94質量%を超えると、耐衝撃性及び剛性が劣る。
本発明に関わる(C)成分は、一般式(1)の(A―B)n―A、または一般式(2)の(A―B)mX(式中Aは芳香族ビニル化合物重合体、Bは共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体、Xはカップリング剤の残基、nは1〜5の整数、mは1〜5の整数)で表される重合体であり、B部分に芳香族ビニル化合物が漸増するテーパーブロックを1〜10個有するブロック共重合体である。
ここで使用される芳香族ビニル化合物としては、前記したものが全て使用できるが、好ましいものはスチレンである。また共役ジエン化合物としては前記したものが全て使用でき、好ましくはブタジエン、イソプレンである。
本発明の(C)成分における、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の使用割合は、芳香族ビニル化合物/共役ジエン化合物=10〜70/30〜90質量%の範囲が好ましく、更に好ましくは15〜65/35〜85質量%、特に好ましくは20〜60/40〜80質量%であり、この範囲のあることが耐衝撃性の面から好ましい。
本発明の(C)成分は、芳香族ビニル化合物ブロックと芳香族ビニル化合物が漸増するテーパーブロックを1〜10個、好ましくは1〜8個、更に好ましくは2〜5個有する芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなる共重合体ブロックを有するものであり、テーパーブロックが無い場合、耐衝撃性が劣る。またテーパーブロックが10を超えたところでは本発明の組成物の性能は変わらないが、(C)成分の製造が煩雑かつ重合時間が長くなり経済的でない。この芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなる共重合体ブロックにおける芳香族ビニル化合物/共役ジエン化合物比は3〜80/20〜97質量%の範囲にあることが、耐衝撃性の面から好ましい。
芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなるブロック共重合体は、アニオン重合の技術分野で公知のものであり、例えば特公昭47―28915号公報、特公昭47−3252号公報、特公昭48−2423号公報、更に特公昭48−20038号公報等で開示されている。また、テーパーブロックを有する重合体ブロックの製造方法については、特開昭60−81217号公報に開示されている。
本発明の(C)成分の共役ジエン化合物に由来するビニル結合量(1,2−及び3,4−結合)含有量は、好ましくは5〜80%の範囲であり、本発明の(C)成分の重量平均分子量は、好ましくは10,000〜1,000,000、更に好ましくは20,000〜500,000、特に好ましくは20,000〜200,000である。これらのうち上記一般式で表したA部の重量平均分子量は3,000〜150,000、B部の重量平均分子量は5,000〜200,000の範囲にあることが好ましい。
共役ジエン化合物のビニル結合量の調節は、N、N、N′、N′―テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジアゾビシクロ(2,2,2)オクタン等のアミン類、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコーエウジブチルエーテル等のエーテル類、チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホアミド類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムやナトリウムのアルコキシド等が挙げられる。
上記方法で重合体を得た後、カップリング剤を使用して重合体分子鎖がカップリング剤残基を介して延長または分岐された重合体も本発明の(C)成分に含めれる。ここで用いられるカップリング剤としてはアジピン酸ジエチル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩化炭素、ブチルトリクロロ珪素、テトラクロロ錫、ブチルトリクロロ錫、ジメチルクロロ珪素、テトラクロロゲルマニウム、1,2―ジブロモエタン、1,4―クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベンゼントリイソシアネート等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量%とした場合、(C)成分の含有量は、1〜60質量%、好ましくは3〜50質量%、更に好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜40質量%であり、1質量%未満では耐衝撃性及び耐薬品性が劣り、60質量%を超えると耐薬品性及び剛性が低下する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、芳香族ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステルを単独で、または組み合わせて用いることが出来る。
ここで使用される芳香族ポリカーボネートとしては、種々のヒドロキシアリール化合物とホスゲンとの界面重縮合によって得られるもの、またはジヒドロキシアリール化合物とジフェニルカーボネート等のカーボネート化合物とのエステル交換反応(溶融重縮合)によって得られるもの等、公知の重合法によって得られるものが使用できる。ここで使用されるジヒドロキシアリール化合物として、特に好ましいものは、2,2―ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]である。
上記芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量は、好ましくは、13000〜32000、更に好ましくは17000〜31000、特に好ましくは18000〜30000である。
熱可塑性ポリエステルは、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体とジオール成分とを重縮合させて得られるもの等が上げられ、好ましいジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸等がり、好ましいジオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等である。これらの中で特に好ましいものは、ポリブチレンテレフタレートである。ポリブチレンテレフタレートの固有粘度(IV値;単位dl/g、o―クロロフェノールを溶媒として25℃で測定)は、0.4〜2.0のものが好ましい。
これらの芳香族ポリカーボネート及び/または熱可塑性ポリエステルは、本発明の熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して1〜100質量部の範囲で使用することが好ましく、更に好ましくは、3〜70質量部の範囲であり、この範囲にある場合、特に低温衝撃性に優れる。
また、上記芳香族ポリカーボネートと熱可塑性ポリエステルを併用する場合、好ましい比率は、芳香族ポリカーボネート/熱可塑性ポリエステル=40〜95/5〜60質量%の範囲であり、低温衝撃性が1段と優れる。
本発明の(D)成分は、(d1)下記一般式(3)で表されるリン酸塩化合物、または(d2)下記一般式(5)と下記一般式(6)でそれぞれ表されるリン酸塩化合物の組み合わせである。
Figure 0004849768

Figure 0004849768

Figure 0004849768

(式中、X1,p及びnは上記一般式()で表すものと同様である)
Figure 0004849768
(式中、Y1,q及びnは上記一般式()で表すものと同様である)
上記一般式(3)で表されるリン酸塩化合物において、式中R1、R2,R3及びR4で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル等が挙げられる。
本発明で用いられる上記一般式(3)で表されるリン酸塩化合物としては、ジアミンとトリアジン誘導体及び(ポリまたはピロ)リン酸から得られるリン酸アミン塩であり、該リン酸アミン塩は、例えば次の方法によって得ることができる。すなわち、反応容器に、不活性溶剤もしくは溶剤を添加することなしに、所定のリン酸もしくは縮合度約2〜100の縮合リン酸を仕込む。次いで〔R12N(CH2mNR34〕で表されるジアミン
(ここでR1、R2、R3及びR4は、それぞれHもしくは炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、R1、R2、R3及びR4は同一の基であっても異なっていてもよい。また、mは1〜10の整数である。)、ピペラジンもしくはピペラジン環を含むジアミンである化合物(以下これらを総称してジアミン類という。)を直接あるいは水等に溶解または溶剤で希釈して添加し、―10〜100℃で反応させる。反応は中和反応であり、速やかに進行する。ついでここで生成した生成物を単離、もしくは単離することなく、アンモニアもしくは上記一般式(4)で表されるトリアジン誘導体を水等の溶媒で希釈あるいは希釈することなしに添加、加熱反応させることによりリン酸アミン塩が得られる。反応に関与するジアミン類、アンモニア及びトリアジン誘導体の量は、使用するリン酸もしくは縮合リン酸の濃度によって変化する。即ち、ジアミン類は、リン酸もしくは縮合リン酸中に含まれる水酸基の数の2分の1よりも少ないモル数、好ましくはリン酸もしくは縮合リン酸とほぼ等モル量を添加し、反応させ、中間生成物を得る。次いで該中間生成物に残留している水酸基に相当する量のアンモニアもしくはトリアジン誘導体を添加し、反応させる。
上記ジアミン類の具体的な例としては、N、N、N′、N′―テトラメチルジアミノメタン、エチレンジアミン、N、N′―ジメチルエチレンジアミン、N、N′―ジエチルエチレンジアミン、N、N―ジメチルエチレンジアミン、N、N―ジエチルエチレンジアミン、N、N、N′、N′―テトラメチルエチレンジアミン、N、N、N′、N′―ジエチルエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、ピペラジン、trans―2,5―ジメチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等が挙げられる。
また、トリアジン誘導体の具体的な例としては、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、アクリルグアナミン、2,4−ジアミノー6−ノニルー1、3,5―トリアジン、2,4―ジアミノー6−ハイドロキシー1,3,5―トリアジン、2−アミノー4,6−ジハイドロキシー1,3,5―トリアジン、2,4−ジアミノー6−メトキシー1,3,5―トリアジン、2,4−ジアミノー6−エトキシー1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノー6−プロポキシー1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノー6−イソプロポキシー1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノー6−メルカプトー1,3,5―トリアジン、2−アミノー4,6−ジメルカプトー1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
また、上記一般式(5)で表されるリン酸塩化合物は、(ポリ又はピロ)リン酸とジアミンの塩であり、任意の反応比率で反応させて得ることができる。例えばピロリン酸ピペラジン塩の場合は、ピペラジン塩酸塩とピロリン酸ナトリウムとを水溶液中で反応させて、水難性沈殿として容易に得られる。本発明で使用される好ましいリン酸・ジアミン塩としては、リン酸ピペラジン塩が挙げられ、具体的にはオルトリン酸ピペラジン塩、ピロリン酸ピペラジン塩、ポリリン酸ピペラジン塩等が挙げられる。
また、上記一般式(6)で表されるリン酸塩化合物は、リン酸・トリアジン誘導体塩であり、次の方法によって得ることができる。例えばリン酸メラミン塩の場合は、リン酸とメラミンを任意の反応比率で反応させて得られる。本発明で好ましく使用されるリン酸メラミン塩の具体的な例としては、例えばオルトリン酸メラミン塩、ピロリン酸メラミン塩、ポリリン酸メラミン塩等が挙げられる。
本発明で使用するリン酸塩化合物は、平均粒子径40μm以下、更に好ましくは10μm以下のものが好適である。リン酸塩化合物の平均粒径が40μmより大きい場合には、本発明の樹脂組成物への分散性が悪くなり、難燃性、耐衝撃性が劣る場合がある。
上記(D)成分は、本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計を100質量部に対して3〜70質量部、好ましくは5〜50質量部、更に好ましくは10〜50質量部、特に好ましくは10〜40質量部であり、その使用量が3質量部未満では難燃性が劣り、70質量部を超えると耐衝撃性が劣る。
さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物の難燃性を向上させる目的から、ドリッピング防止剤、多価水酸基含有化合物、金属・半金属酸化物、遷移金属酸化物、シリコーン化合物、有機酸の金属塩、及び金属水酸化部物等を配合することができ、これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで使用されるドリッピング防止剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素系樹脂、パーフルオロメタンスルホン酸、パーフルオローn―ブタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸、パーフルオロー2−エチルヘキサンスルホン酸等のパーフルオロオクタンスルホン酸のナトリウム、カリウム、カルシウム塩等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩、リン酸化合物のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、スルホン酸化合物のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩等が挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのドリッピング防止剤は、本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して0.01〜3質量部の範囲で用いることが好ましい。
多価水酸基含有化合物としては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチルイソシアネート、ポリエチレングリコール、グリセリン、デンプン、ブドウ糖、セルロース、ソルビトール等がある。これらの多価水酸基含有化合物のうち多価アルコール化合物は樹脂との馴染みがよく、低水溶性及び低吸湿性の点で好ましく、とりわけジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール(縮合度≧4)は、水溶性、吸湿性等が特に低いため本発明に適している。これらの多価水酸基含有化合物は、本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して1〜15質量部の範囲で用いることが好ましい。
金属・半金属酸化物は、典型金属元素及び半金属元素の酸化物であり、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化燐、酸化ビスマス等があり、これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、遷移金属酸化物は、遷移金属元素の酸化物であり、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等があり、これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記金属酸化物は、本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して20質量部以下で使用することが好ましい。
上記シリコーン化合物としては、任意の割合でM単位、D単位、T単位、及びQ単位を含むポリオルガノシロキサンから選ばれるものであり、液状、粉体、ゴム状のものの何れも使用可能であるが、M単位、D単位、及びT単位からなり、置換アルキル基がメチル基とフェニル基からなるポリメチル・フェニルシロキサンが特に好ましい。またこれらのポリオルガノシロキサンには、アルコキシ基、ビニル基、水酸基、水素基等が置換基として付加されていてもよい。シリコーン化合物は、本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して0.5〜20質量部の範囲で使用することが好ましい。
有機酸の金属塩としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等の有機酸のアルカリ金属塩、及びアルケリ土類金属塩等があり、これらは、本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、連続ニーダー等により、各成分を混練することにより調製することができる。好ましい製造法は押出機を用いる方法であり、特に好ましくは多軸押出機を用いる方法、あるいはバンバリーミキサ、連続ニーダーを用いる方法、及びこれらを組み合わせた方法である。
更に、各々の成分を混練するに際して、それらの成分を一括して混練してもよく、多段、分割配合して混練してもよい。好ましい方法は、(A)成分及び(C)成分の少なくとも50質量%を先に溶融混練したあと、(B)成分を含む残りの(A)成分、(C)成分を添加し、溶融混練する方法であり、更に好ましくは(A)成分の50質量%以上と(C)成分の全量を先に溶融混練したあと、(B)成分と残りの(A)成分を添加し、溶融混練する方法であり、特に好ましくは(A)成分と(C)成分の全量を先に溶融混練したあと、(B)成分を添加・溶融混練する方法である。この特定の分割混練により、より高い耐衝撃性の熱可塑性樹脂を得ることができる。また、この方法で溶融混練することで良好な耐衝撃性を得るための(C)成分の配合量を減らすことができことから、剛性がより向上した成形品を得ることができる熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
また、(D)成分のリン酸塩化合物は、何れの箇所で添加し溶融混練してもよいが、分散性を良くする目的から、1段目の添加成分に配合することが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の無機充填材を配合することができる。ここで使用される無機充填材としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ミルドガラス、ガラスビーズ、中空ガラス、炭素繊維、炭素繊維のミルドファイバー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウイスカー、ワラストナイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、ヘキトライト、酸化亜鉛ウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、板状アルミナ、板状シリカ、及び有機物処理されたスメクタイト、アラミド繊維、フェノール繊維、ポリエステル繊維等があり、これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記無機充填材の分散性を向上させる目的から、公知のカップリング剤で表面処理したものを用いることができる。公知のカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等がある。上記無機充填材は、本発明の熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、1〜100質量部の範囲で通常使用される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の耐候(光)剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、着色剤、染料、結晶核剤、抗菌剤、防かび剤、発泡剤、上記記載以外の難燃剤(リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤等)を配合することができる。
更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、他の公知の重合体でる、ポリアミド樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリフェニレンエーテル、ポリオキシメチレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、LCP、ポリフェニレンスルフィド、熱可塑性ポリウレタン、尿素樹脂、フェノキシ樹脂、PMMA等を適宜配合できる。
このようにして調製された本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、プレス成形、シート押出成形、真空成形、異形押出成形、発泡成形等の公知の成形法により、成形品を得ることができる。これらの成形法で成形品としては、下記のものが例示される。
各種ギア、各種ケース、センサー、LEPランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ部品、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶FDDキャリッジ、FDDシャーシー、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品等に代表される電気・電子部品。VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーデイオ・レーザーディスク・コンパクトディスクなどの音声器部品、照明部品、冷蔵庫部品などに代表される家庭・事務電気製品部品。オフィスコンピューター関連部品、電話機器関連部品、ファクシミリー関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具関連部品。便座、タンクカバー、ケーシング、台所回りの部品、洗面台関連部品、浴室関連パーツ等のサニタリー関連部品。窓枠、家具、床材、壁材等の住宅・住設関連部品。顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機器関連部品。オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種バルブ。エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウオーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、ディストリビューター、スタータースイッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイパーハーネス、ウインドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁弁用コイルボビン、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローラー、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース。パソコン、プリンター、ディスプレイ、CRTディスプレイ、ノートパソコン、携帯電話、PHS、DVDドライブ、PDドライブ、フロッピーディスクドライブ等の記憶装置のハウジング、シャーシー、リレー、スイッチ、ケース部材、トランス部材、コイルボビン等の電気・電子機器部品。バンパー、フェンダー等の車両用外装部材、その他各種用途。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。尚、実施例中において部および%は、特に断らない限り質量基準である。また、実施例、比較例中の各種測定は、下記の方法に拠った。
〔1〕評価方法
(1)ゴム質重合体のゲル含率;
前記したため省略する。
(2)ゴム質重合体ラテックスの平均粒子径;
(A)成分の形成に用いるゴム質重合体ラテックスの平均粒子径は光散乱法で測定した。測定機は、大塚電子社製LPA―3100型を使用し、70回積算でミュムラント法を用いた。尚、(A)成分中の分散グラフト化ゴム質重合体粒子の粒子径は、ラテックス粒子径とほぼ同じであることを電子顕微鏡で確認した。
(3)(A)成分のグラフト率(A)成分;前記したため省略する。
(4)(A)成分のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕;前記したため省略する。
(5)(C)成分の結合スチレン量、重量平均分子量
(5−1)結合スチレン量;699cm―1のフェニル基の吸収に基づいた赤外法による検量線から求めた。
(5−2)重量平均分子量;ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)から求めた。
(6)耐衝撃性
(6−1)シャルピー衝撃強さ;ISO試験法179に準じて、ノッチ付きシャルピー衝撃強さ(KJ/m2)を測定した。
(6−2)低温落錘衝撃強さ;1.6mm肉厚成形品を用い、径12.7mm、先端R12.7mmのタップをを用い、2.4m/secの速度で成形品を打ち抜いた時の破壊エネルギー(kgf・cm)をー30℃の環境条件で測定した。
(7)耐薬品性;肉厚3.2mm×幅12.7mm×長さ127mmの試験片に1%の歪みをかけ、下記薬品を塗布し、23℃で24時間放置した後の成形品の表面状態を下記評価基準に基づき目視評価した。
○;変化無し
×;クラック発生または破断
耐薬品性―1;エチルアルコール
耐薬品性―2;ブレーキフルード
(8)剛性;ISO試験法178に準じて、曲げモジュラス(MPa)を測定した。
(9)難燃性;UL94V規格に準じて、1.6mm肉厚試験片で燃焼試験を行った。V試験の規格外のものは、NRと記載した。
〔2〕熱可塑性樹脂組成物成分
(1)(A)成分
(1−1)製造例A1;ABS樹脂
撹拌機を備えた内容積7Lのガラス製フラスコに窒素気流中で、イオン交換水75部、ロジン酸カリウム0.5部、t―ドデシルメルカプタン0.1部、ポリブタジエンラテックス(平均粒子径;3500Å、ゲル含率;85%)40部(固形分)、スチレン15部、アクリロニトリル5部を加え、撹拌しながら昇温した。内温が45℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部およびブドウ糖0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.07部を加えて重合を開始した。1時間重合させた後、更にイオン交換水50部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン30部、アクリロニトリル10部、t―ドデシルメルカプタン0.05部およびクメンハイドロパーオキサイド0.01部を3時間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続させた後、2,2′―メチレンービス(4―エチルー6−t―ブチルフェノール)0.2部を添加し重合を完結させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してスチレン系樹脂A1を得た。このA1のグラフト率は68%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は、
0.45dl/gであった。
(1−2)製造例A2;AS樹脂
内容積30Lのリボン翼を備えたジャケット付き重合反応容器を2基連結し、窒素置換したあと、1基目の反応容器にスチレン75部、アクリロニトリル25部、トルエン20部を連続的に添加した。分子量調節剤としてt―ドデシルメルカプタン0.12部およびトルエン5部の溶液、及び重合開始剤として、1,1′―アゾビス(シクロヘキサンー1―カーボニトリル)0.1部およびトルエン部の溶液を連続的に供給した。1基目の重合温度は、110℃にコントロールし、平均滞留時間2.0時間、重合転化率57%であった。得られた重合体溶液は、1基目の反応容器の外部に設けられたポンプにより、スチレン、アクリロニトリル、トルエン、分子量調節剤、及び重合開始剤の供給量と同量を連続的に取り出し2基目の反応容器に供給した。2基目の反応容器の重合温度は、130℃で行い、重合転化率は75%であった。2基目の反応容器で得られた共重合体溶液は、2軸3段ベント付き押出機を用いて、直接未反応単量体と溶剤を脱揮し、極限粘度〔η〕0.48のスチレン系樹脂A2を得た。
(2)(C)成分
(2−1)製造例C1;スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体
撹拌機及びジャケット付きオートクレーブを乾燥、窒素置換し、窒素気流中でシクロヘキサン4,000部、テトラヒドロフラン0.8部を添加した。その後、昇温し内温が70℃に到達した時点で、n―ブチルリチウム0.52部を含むヘキサン溶液を添加後、スチレン155部を添加し60分重合した(1段目)。次いでスチレン30部、ブタジエン200部の混合物を添加して60分間重合した(2段目)。また、スチレン30部、ブタジエン200部の混合物を添加して60分間重合した(3段目)。更に、スチレン30部、ブタジエン200部の混合物を添加60分間重合し(4段目)、3個目のテーパーブロックを重合した。次いでスチレン155部を添加し60分重合した(5段目)。転化率は、100%であった。尚、重合中は、内温が70℃になるようにコントロールした。重合終了後、重合体溶液に2,6−ジーtert―ブチルカテコールを添加した後、シクロヘキサンを加熱除去してB部にテーパーブロックを3個有するブロック共重合体C1を得た。
このものの、重量平均分子量は12.8万であり、スチレン含量40%であった。
(2−2)製造例C2;スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体
ブロック共重合体C1の重合条件で、1段目;スチレンを200部、2段目;スチレン50部、ブタジエン150部、3段目;スチレン50部、ブタジエン150部、4段目;スチレン50部、ブタジエン150部、5段目;スチレン200部で重合し、重量平均分子量12.9万、スチレン含量55%、B部に3個のテーパーブロックを有する共重合体C2を得た。
(2−3)製造例C3;スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体
ブロック共重合体C1の重合条件で、1段目;スチレン155部、2段目;スチレン45部、ブタジエン300部、3段目;スチレン45部、ブタジエン300部、4段目;スチレン155部で重合し、重量平均分子量12.8万、スチレン含量40%、B部に2個のテーパーブロックを有するブロック共重合体C3を得た。
(2−4)製造例C4;スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体
ブロック共重合体C1の重合条件で、1段目;スチレン20部、2段目;ブタジエン60部、3段目;スチレン20部で重合し、重量平均分子量12.8万、スチレン含量40%のB部にテーパーブロックを有しないブロック共重合体C4を得た。
(3)(B)成分;
(3−1)B1;ポリプロピレン樹脂
日本ポリケム社製ブロックタイプポリプロピレン“ノバテックBC6C”を用いた。
(3−2)B2;ポリプロピレン樹脂
日本ポリケム社製ブロックタイプポリプロピレン“ノバテックBC06C”を用いた。
(4)(D)成分
(4−1)D1;ピロリン酸メラミン塩
メラミン2モルとピロリン酸1モルを反応させて得たものを用いた。
(4−2)D2;ピロリン酸ピペラジン
ピペラジン1モルとピロリン酸1モルを反応させて得たものを用いた。
(4−3)D3;ピロリン酸メラミンピペラジン塩
メラミン1モル、ピペラジン1モルとピロリン酸1モルを反応させて得たものを用いた。
(5)(E)その他の成分
(5−1)E1;ポリテトラフルオロエチレン
住友スリーエム社製“ホスタフロンTF1620”を用いた。
(5−2)E2;ジペンタエリスリトール
和光純薬工業社製試薬を用いた。
(5−3)E3;芳香族ポリカーボネート
三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ノバレックス7022PJ」(粘度平均分子量22000)を用いた。
(5−4)E4;ポリブチレンテレフタレート
ポリプラスチックス社製「ジュラネックスXD477」(固有粘度1.2dl/g)を使用した。
実施例1〜15 、比較例1〜6
表1記載の配合割合で、ヘンシエルミキサーにより混合した後、二軸押出機(シリンダー設定温度220℃)を用いて溶融混練し、ペレット化した。尚、1段目配合成分とは、押出機の根元より添加した成分であり、2段目配合成分とは、押出機途中からサイドフィードした成分を示す。
得られたペレットを十分に乾燥したのち、射出成形機(シリンダー設定温度220℃)により評価用試験片を作製した。
この試験片を用い、前記の方法で、耐衝撃性、耐薬品性、剛性、及び難燃性を評価した。評価結果を表1に示した。
Figure 0004849768
表1に示される結果から、以下のことが明らかである。
本発明の実施例1〜15の成形品は、耐衝撃性、剛性、耐薬品性、難燃性のいずれも優れている。
一方、比較例1は、本発明の(C)成分がテーパーブロックを有しないブロック共重合体を用いたものであり、耐衝撃性が劣る。比較例2は、本発明の(A)成分の使用量が発明の範囲外で少ない例であり、耐衝撃性及ぶ剛性が劣る。比較例3は、本発明の(B)成分の使用量が発明の範囲外で少ないものであり、耐薬品性が劣る。比較例4は、本発明の(A)成分の使用量が発明の範囲外で少なく、また(B)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、耐衝撃性及び剛性が劣る。比較例5は、本発明の(C)成分の使用量が発明の範囲外で少ない例であり、耐衝撃性及び耐薬品性が劣る。比較例6は、本発明の(C)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、耐薬品性及び剛性が劣る。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、従来にない優れた耐衝撃性、耐薬品性、及び剛性を有し、更に特定の化合物を配合した際に優れた難燃性を有するものであり、
高度な性能が要求される、車両分野、電気・電子分野、OA・家電分野等の各種部品として適用できる。





Claims (4)

  1. (A)スチレン系樹脂として、ゴム質重合体存在下または非存在下に芳香族ビニル化合物と、ビニルシアン化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物から選ばれた少なくとも1種をグラフト共重合してなる重合体:5〜94質量%、
    (B)オレフィン系樹脂として、ポリプロピレン系樹脂:5〜94質量%、及び、
    (C)一般式(A−B)n−A、または一般式(A−B)mX(式中Aは芳香族ビニル化合物重合体、Bは共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体、Xはカップリング剤の残基、nは1〜5の整数、mは1〜5の整数)で表される重合体であり、B部分に芳香族ビニル化合物が漸増するテーパーブロックを1〜10個有するブロック共重合体1〜60質量%、
    上記(A)+(B)+(C)成分の合計100質量%からなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. (A)成分と、(C)成分の少なくとも50質量%とを先に溶融混練したあと(B)成分を含む残りの成分を溶融混練して得ることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. リン酸塩化合物(D)を、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計100質量部に対して3〜70質量部配合して難燃化された請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形品。
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