JP4848951B2 - 路車間通信の判定システム及びその方法とこれに用いる車載機、光ビーコン - Google Patents

路車間通信の判定システム及びその方法とこれに用いる車載機、光ビーコン Download PDF

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Description

本発明は、道路側に設置した光ビーコンと車両に搭載された車載機との間で光信号による双方向通信を行う、路車間通信の判定システム及びその方法とこれに用いる車載機、光ビーコンに関するものである。
路車間通信システムを利用した交通情報サービスとして、光ビーコン、電波ビーコン又はFM多重放送を用いたいわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System)が既に展開されている。このうち、光ビーコンは近赤外線を通信媒体とした光通信を採用しており、車載機との双方向通信が可能となっている。
具体的には、車両の保持するビーコン間の旅行時間情報等を含むアップリンク情報が車載機からインフラ側の光ビーコンに送信され、逆に、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等を含むダウンリンク情報が光ビーコンから車載機に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
上記光ビーコンは、道路に配置され、車載機との間で双方向通信を行う投受光器を備えており、この投受光器から、ダウンリンクの切り替え前の第一情報として、車線通知情報(車両ID、車線番号無し)を含む第一のダウンリンク情報を道路のダウンリンク領域に所定の送信周期で常時送信している。ダウンリンク領域を車両が通過すると、その車両に搭載された車載機が第一のダウンリンク情報を受信し、当該車載機は、自己の車両IDを格納したアップリンク情報の送信を開始する。
光ビーコンは、前記アップリンク情報を受信すると、車載機に対して、前記車両IDを含む第二のダウンリンク情報の送信を開始し、この第二のダウンリンク情報の送信を所定時間内において可能な限り繰り返す。車載機は、当該第二のダウンリンク情報に、自己の車両IDが格納されていることを確認すると、当該第二のダウンリンク情報が自身に対して送信されていると認識し、当該第二のダウンリンク情報から必要な情報を得ることができる。
上記光ビーコンの投受光器では、例えば図3に示すように、その直下よりも上流側よりに通信領域Aが設定されている。光ビーコン(光学式車両感知器)4の「近赤外線式インタフェース規格」によれば、車載機からのアップリンク情報を受信するアップリンク領域UAは、図のように、通信領域Aの車両進行方向の上流部分に設定されており、ダウンリンク領域DAは、通信領域A全体と一致するように設定されている。従って、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端は互いに一致するとともに、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの上流部分と重複して設定されている。
なお、実際に設置されている光ビーコンでは、ダウンリンク領域DAの上流端が、アップリンク領域の上流端よりも上流側に設定されている場合がある。
特開2005−268925号公報(図1)
前記路車間通信システムを、安全運転支援システムとして利用することが提案されている(例えば、特願2006−121692号)。この安全運転支援システムは、光ビーコンからのダウンリンク情報に、前方の交差点に設置された信号機の表示予定時間等に関する信号機情報や前記交差点手前の停止線等までの距離情報を含ませておき、当該情報を利用してブレーキの自動的な制御やドライバに対する減速指示等を行うものであり、車両に前記停止線等までの距離を精度よく認識させるために、アップリンク領域等を所定の範囲に絞り込む方法が紹介されている。 具体的には、アップリンク領域等の領域長さをある所定の最大値以下に設定することによって、車両による距離認識精度の低下を防止すると共に、アップリンク領域等の領域長さをある所定の最小値以上とすることで、情報の送受信を確実なものとしている。
このように、前記アップリンク領域長さは、前記安全運転支援システムにとって大変重要であるから、前記アップリンク領域長さを長期間に渡って所定の範囲内に維持することが不可欠である。
また、前記路車間通信では、車載機に対して信号機情報等を送信する条件として、アップリンク領域において車載機が送信したアップリンク情報を光ビーコンが確実に受信する必要があるため、光ビーコンによるアップリンク情報の受信確率を高い状態に維持することが必要である。
通常、前記アップリンク領域長さやアップリンク情報の受信確率が適切であるか否かを判定するためには、前記光ビーコンの設置地点において交通規制等を実施し、光ビーコンにおける光信号の受光領域や感度等を測定する必要があるが、全ての光ビーコンについて定期的にこれらの作業を行うことは大変な労力を要すると共に、交通規制等に伴って交通渋滞を招くおそれがある。このため、交通規制等を行わずに、アップリンク領域長さ等の適否を判定できることが望ましい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、路車間通信の適否を判定することができる、路車間通信の判定システム及びその方法とこれに用いる車載機、光ビーコンを提供することを目的とする。
本発明にかかる路車間通信の判定システムは、道路を走行する車両の車載機と、前記道路の所定範囲にアップリンク領域を設定する投受光器を有し、前記車載機との間で路車間通信を行う光ビーコンと、前記路車間通信の通信状態を判定する判定装置とを備え、前記光ビーコンは、前記車載機から所定周期で連続して送信されるアップリンク情報を受信したときに、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を生成し、この実測情報を前記判定装置に送信する制御部を備え、前記判定装置は、受信した前記実測情報に基づいて前記路車間通信の適否を判定する判定部を備えている。
ここにいう実測情報は、光ビーコンが実際に車載機からアップリンク情報を受信することによって得られる情報であり、現状のアップリンク領域の状態を推定するための基礎となる情報である。従って、該実測情報を受信した判定装置の判定部は、この実測情報に基づいて、現状のアップリンク領域の状態を把握し、路車間通信の適否を判定することができる。
より具体的には、前記実測情報は、次の(1)及び(2)の実測数値を含んだものとすることができる。
(1)前記アップリンク情報の受信回数
(2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
この場合、前記判定装置の判定部は、受信した実測数値と前記アップリンク情報の送信周期を用いて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出した上で、この推定領域長さが所定の範囲内にあるか否かによって路車間通信の適否を判定するため、数値による的確な判断を行うことができる。
また、仮に、実際のアップリンク領域長さが所定の範囲内であったとしても、アップリンク情報の受信確率が低下している場合には、前記アップリンク情報の受信回数が本来受信すべき回数よりも小さくなるため、結果的に前記推定領域長さは実際の長さよりも小さく算出される。
このように、前記推定領域長さを用いた適否判定方法によって、アップリンク領域長さ及びアップリンク情報の受信確率のうち少なくとも1つが適切か否かを判断することができる。
上記の車両の走行速度については、当該車両が生成する走行速度に関する車速情報をアップリンク情報に格納して光ビーコンに送信してもよいが、前記車両の走行速度を検知するための検知領域を前記アップリンク領域に設定するとともに検知した走行速度を含む車速情報を前記光ビーコンの制御装置に送信する走行速度検知装置をさらに備えていてもよい。この場合、車両の走行速度を外部から客観的に測定することでより正確な走行速度を得ることができる。従って、より正確にアップリンク領域の推定領域長さを算出、把握することができる。
また、前記判定装置は、前記判定部によって前記路車間通信が不適と判定された場合に、前記判定の結果を通知する通知情報を、前記車載機に送信する通知部を備えたものであってもよく、この場合、通知部からの通知情報によって、路車間通信が不適であることを速やかに認識させることができる。
また、本発明の判定システムにおいて、前記車載機が、受信した前記光ビーコンからのダウンリンク情報に含まれる支援情報に基づいてドライバに対する安全運転支援の制御を行う支援制御部を備えている場合には、前記通知情報を受信した場合に前記支援制御部による安全運転支援を停止させる支援停止部を当該車載機に設けることが好ましい。
この停止部を有する車載機によれば、路車間通信が不適であると判断された場合に、停止部が安全運転支援を停止させるので、不正確な情報等に基づいて安全運転支援が行われてしまうのを未然に防止できる。
さらに、この場合、車載機に、前記支援停止部が作動して安全運転支援が停止したことをドライバに報知する出力部を備えていてもよく、この場合には、ドライバがその旨を認識することができる。なお、この出力部としては、ドライバに視覚で注意喚起するディスプレイや、音声で注意喚起するスピーカ装置等を採用することができる。
また例えば、アップリンク領域の長さが所定の閾値を超えている場合、車載機は、停止線等までの距離を実際の距離よりも長いと認識する場合がある。この場合、前記支援制御部が停止線手前で車両を停止させるように制御しても、認識した距離が不正確で誤差を有するために、停止線を超えた地点にある横断歩道上に停止してしまうことがある。
本発明によれば、アップリンク領域の長さが適切でないと判断される場合に支援制御部の動作を停止させ、ドライバに運転を委ねることができるため、ドライバ自身の運転によって車両を停止線の手前に停止させることが可能となる。
また、前記判定装置の通知部は、前記判定部によって前記路車間通信が不適と判定された場合に、前記通知情報、又は前記光ビーコンに対して運用停止を指示する指示情報を前記光ビーコンに送信するものであってもよい。
この場合、判定装置の通知部が、路車間通信が不適であること或いはその可能性が高いことを光ビーコンに通知するので、当該光ビーコンが運用を停止するための停止部を備えている場合には、その運用の停止を迅速に行うことができる。なお、この場合の運用停止とは、光ビーコンが全く動作しないように制御することが含まれるのは勿論のこと、単に車載機との路車間通信を停止するだけの場合や、特定の情報(例えば、停止線までの距離情報や信号情報)を車載機に送信するのを停止するだけの場合も含まれる。
また、本発明の判定システムにおいて、前記判定装置に、前記判定部によって前記路車間通信が不適と判定された場合に、不適と判定された光ビーコンをシステム管理者に報知する出力部を設けるようにすれば、システム管理者が当該光ビーコンのメンテナンスの要否を容易に判断することができる。
なお、上記出力部としては、路車間通信が不適と判定された光ビーコンをシステム管理者に視覚で注意喚起するディスプレイや、その光ビーコンを音声で注意喚起するスピーカ装置等を採用することができる。
また、本発明の判定方法は、道路を走行する車両の車載機と、前記道路の所定範囲にアップリンク領域を設定する光ビーコンの投受光器との間で行われるものであって、前記車載機から所定周期で連続して送信されるアップリンク情報を前記光ビーコンの投受光器が受信したときに、下記(1)及び(2)の実測数値を含む、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を生成し、前記実測数値と前記アップリンク情報の送信周期に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定することを特徴としている。
(1)前記アップリンク情報の受信回数
(2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
上記のように構成された路車間通信の判定方法において、アップリンク情報の受信状況に関する実測情報は、光ビーコンが実際にアップリンク情報を受信したことによって得られる情報であり、現状のアップリンク領域の状態を推定するための基礎となる情報である。従って、この実測情報に基づいて、現状のアップリンク領域の状態を把握し、路車間通信の適否を判定することができる。
また、本発明の車載機は、道路を走行する車両に搭載され、前記道路の所定範囲に設定された通信領域において光ビーコンに対してアップリンク情報を所定の周期で連続して送信する車載機であって、下記(1)及び(2)の実測数値を含む、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を前記光ビーコンから受信し、前記実測数値と前記アップリンク情報の送信周期に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定する判定部を備えていることを特徴としている。
(1)前記アップリンク情報の受信回数
(2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
上記のように構成された車載機によれば、判定部は、光ビーコンが実際にアップリンク情報を受信したことによって得られる実測情報によって、現状のアップリンク領域の状態を把握できるので、路車間通信の適否を判定することができる。
また、本発明の光ビーコンは、アップリンク領域を道路の所定範囲に設定する投受光器を有し、前記道路を走行する車両の車載機との間で路車間通信を行うものであって、前記車載機から所定周期で連続して送信されるアップリンク情報を受信したときに、下記(1)及び(2)の実測数値を含む、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を生成する制御部と、前記アップリンク情報の送信周期と、前記制御部により生成される実測数値に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定する判定部とを備えていることを特徴としている。
(1)前記アップリンク情報の受信回数
(2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
上記のように構成された光ビーコンによれば、判定部は、光ビーコンが実際にアップリンク情報を受信したことによって得られる実測情報によって、現状のアップリンク領域の状態を把握できるので、路車間通信の適否を判定することができる。
以上のように、本発明の判定システムは、実測情報に基づく路車間通信の適否の判定を、車載機とは別に設けられたインフラ側の判定装置(光ビーコンや、後述する中央装置等)において行う場合はもとより、その判定を当該車載機側で行う場合も包含する。
以上のように、本発明によれば、路車間通信の適否を判定することができる。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、光ビーコンを含む路車間通信システムの全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、この路車間通信システムは、インフラ側の交通管制システム1と、道路Rを走行する各車両Cに搭載された車載機2とから構成されている。
交通管制システム1は、管制室に設けられた中央装置3と、道路Rの各所に多数設置された光ビーコン(光学式車両感知器)4とから構成されている。光ビーコン4は、近赤外線を通信媒体とした光通信によって車載機2との間で双方向通信を行う。なお、中央装置3は交通管制室に設けられている。
〔中央装置の構成〕
中央装置3は、電話回線等の通信回線5を介して各光ビーコン4と接続された通信インタフェースである通信部3aと、この通信部3aが接続された管理コンピュータ3bと、管制室のシステム管理者に対するヒューマンインタフェースとしてのディスプレイ3c及びスピーカ装置3dとを備えている。
上記管理コンピュータ3bは、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有する汎用大型コンピュータ(メインフレーム)よりなり、各種の交通情報の収集・処理・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行っている。
管理コンピュータ3bは、通信部3aを介して光ビーコン4との双方向通信を行う通信制御部としても機能しており、渋滞情報や規制情報を各光ビーコン4に対して送信し、車両Cの通行情報等を各光ビーコン4から受信している。また、管理コンピュータ3bは、ディスプレイ3c及びスピーカ装置3dの駆動制御部としても機能している。
ディスプレイ3cは、管理コンピュータ3bが管理する全ての信号機や光ビーコン4等の道路地図上での位置が表示された表示画面を有しており、不適と判断される光ビーコン4に対応するランプや画面上の図柄等を点滅等させることにより、システム管理者に当該光ビーコン4の異常とその位置を報知するようになっている。また、スピーカ装置3dは、光ビーコン4の異常発生を同時に音声でシステム管理者に報知する。
更に、管理コンピュータ3bは、本発明に関連する所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムが実行する機能部として識別部3b1及び停止部3b2を備えている。なお、これらの各機能部3b1,3b2の処理内容については後述する。
〔光ビーコンの構成〕
光ビーコン4は、電話回線等の通信回線5を介して中央装置3と接続された通信インタフェースである通信部6と、この通信部6が接続されたビーコン制御機7と、この制御機7のセンサ用インタフェースに接続された複数の投受光器8とを備えている。
各投受光器8は、筐体9の内部に発光ダイオード(LED)10、フォトセンサ11を収納して構成されている(図3参照)。このうち、LED10は、近赤外線よりなるダウンリンク情報を後述する通信領域Aに発光し、フォトセンサ11は、車載機2からの近赤外線よりなるアップリンク情報を受光する。
図2は、上記光ビーコン4の平面図である。
図2に示すように、本実施形態の光ビーコン4は、同じ方向の複数(図例では4つ)の車線R1〜R4を有する道路Rに設置されており、各車線R1〜R4に対応して設けられた前記複数の投受光器8と、これら投受光器8を一括制御する制御部である一台の前記ビーコン制御機7とを備えている。
上記ビーコン制御機7は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するマイコンにより構成されており、通信部6による中央装置3との双方向通信と、投受光器8による車載機2との路車間通信を行う通信制御部として機能する。なお、このビーコン制御機7による路車間通信の内容については後述する。
ビーコン制御機7は、道路脇に立設した支柱12に設置されており、各投受光器8は、支柱13から道路R側に水平に架設した架設バー13に取り付けられ、道路Rの各車線R1〜R4の直上に配置されている。
各投受光器8のLED10は、各車線R1〜R4の直下よりも上流側に向けて近赤外線を発光しており、これにより、車載機2との間で路車間通信を行うための通信領域Aが当該投受光器8の上流側(図2の右側)に設定されている。
また、ビーコン制御機7は、所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムが実行する機能部として、制御部7a、判定部7b、及び通知部7cを備えている(図4参照)。なお、これらの各機能部7a〜7cは、後述する通信領域を判定するための処理を行うためのものであり、その処理内容については後述する。
図3は、光ビーコン4の通信領域Aを示す側面図である。
図3に示すように、この通信領域Aは、後述する車載機2の車載ヘッド20(図4参照)がダウンリンク情報を受信することができるダウンリンク領域(図3において実線のハッチングを設けた領域)DAと、光ビーコン4の投受光器8がアップリンク情報を受信することができるアップリンク領域(図3において破線のハッチングを設けた領域)UAとからなる。
光ビーコン(光学式車両感知器)4の「近赤外線式インタフェース規格」では、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流部分(図3の右側部分)と重複しており、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端cは互いに一致している。従って、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さは通信領域A全体の同方向長さと一致する。
また、上記規格では、一般道向けの光ビーコン4の場合で、ダウンリンク領域DAの正式な下流端aは、投受光器8の直下の1.0〜1.3m上流側に位置し、ダウンリンク領域DAの正式な下流端aからアップリンク領域UAの正式な下流端bまでの距離は2.1mと規定されている。また、アップリンク領域UAの正式な下流端bから同領域UAの正式な上流端cまでの距離は1.6mと規定されている。この場合、正式な通信領域Aの車両進行方向の全長(ac間の長さ)は3.7mとなる。もっとも、各領域DA,UAの車両進行方向長さは上記各数値に限定されない。
〔車載機及び車両の構成〕
図4は、光ビーコン4、及び、これと路車間通信する車載機2が搭載された車両Cの概略構成図である。
図4に示すように、この車両Cは、ドライバの搭乗席(図示せず)を有する車体15と、この車体15に搭載された前記車載機2と、車両Cの各部を統合制御する電子制御装置(ECU)16と、車体15を駆動するエンジン17と、車体15を制動するブレーキ装置18と、車両Cの現時の速度を常時検出している速度検出器26とを備えている。ECU16は、ドライバのアクセル操作に基づくエンジン17の駆動制御や、ブレーキ操作に基づく制動制御等、車両Cに対する各種の制御を行う。
車載機2は、車載コンピュータ19と、この車載コンピュータ19のセンサ用インタフェースに接続された車載ヘッド20と、搭乗席のドライバに対するヒューマンインタフェースとしてのディスプレイ21及びスピーカ装置22とを備えている。
上記車載ヘッド20は、光ビーコンの投受光器8と同様に、発光ダイオード(LED)とフォトセンサを備えている(図示せず)。このうち、LEDは、近赤外線よりなるアップリンク情報を発光し、フォトセンサは、通信領域Aに発光された近赤外線よりなるダウンリンク情報を受光する。
車載コンピュータ19は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するマイコンによって構成されており、車載ヘッド20による光ビーコン4との路車間通信の制御処理を行う。
また、車載コンピュータ19は、所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムが実行する機能部として判定用アップリンク情報生成部23、支援制御部24及び支援停止部25を備えている。
車載コンピュータ19の判定用アップリンク情報生成部23は、後述する路車間通信の適否の判定を行うための判定用アップリンク情報を生成し、車載ヘッド20から送信を行う。なお、判定用アップリンク情報、及びこれを生成する判定用アップリンク情報生成部23については、後に詳述する。
車載コンピュータ19の支援制御部24は、車載機2が受信したダウンリンク情報に含まれる支援情報に基づいてドライバに対する安全運転支援の制御を行う。この安全運転支援は後にも説明するが、例えば、信号機情報や距離情報等の支援情報に基づく車両Cの減速制御やドライバへの報知制御が含まれる。この信号機情報は、光ビーコン4の下流側にある信号機の灯色が変わるタイミング情報等であり、距離情報は、ダウンリンク領域DAから光ビーコン4の下流側の所定位置(例えば、車両走行方向の前方の交差点手前に設けられている停止線)までの長さ情報である。
これらの信号機情報及び距離情報がダウンリング情報に含まれていることにより、支援制御部24は、前方の信号機が赤に変わった後に車両Cが交差点内に進入していないように、ECU16にブレーキ装置18を作動させて車両Cを減速したり、信号機が赤に変わることを前記ディスプレイ21やスピーカ装置22によってドライバに報知する。
車載コンピュータ19の支援停止部25は、路車間通信が不適と判定されたことを通知する後述の通知情報71を含んだダウンリンク情報を車載機2が受信した場合に、支援制御部24による安全運転支援を停止させるものである。また、車載コンピュータ19は、この支援停止部25が作動して安全運転支援が停止されると、その旨の注意喚起表示をディスプレイ30に表示させたり、或いは、その旨の音声出力をスピーカ装置22から発声させたりして、ドライバに報知する。なお、ディスプレイ21とスピーカ装置22の双方で、安全運転支援の停止をドライバに報知することにしてもよい。
ディスプレイ21は、ナビゲーション装置やテレビジョン装置の画像表示部を構成する車載ディスプレイや、車体15のフロントガラス面に図形を架空表示するヘッドアップディスプレイ等よりなる。また、スピーカ装置22は、搭乗席の車体15のフロントパネルやドア等に設けられたスピーカよりなる。これらのディスプレイ21及びスピーカ装置22は、上述のように安全運転支援の停止等をドライバに報知する出力部として機能する。
〔路車間通信〕
図5は、通信領域Aにおいて光ビーコン4の投受光器8と車載機2の車載ヘッド20との間で行われる双方向での路車間通信の手順を示している。以下、図5を参照しつつ、この路車間通信の内容を説明する。
まず、光ビーコン4のビーコン制御機7は、各車線R1〜R4に対応する各投受光器8から、ダウンリンクの切り替え前の第一情報として、車線通知情報を含む第一のダウンリンク情報28を、各車線R1〜R4のダウンリンク領域DAに所定の送信周期で常に送信し続けている(図5のF1)。なお、この段階では、車線通知情報には未だ車両IDは格納されていない。
車載機2を搭載した車両Cがダウンリンク領域DAの上流側部分に進入すると、車載機2の車載ヘッド20が車線通知情報(車両ID無し)を含む第一のダウンリンク情報28を受信する。この際、車載機2の車載コンピュータ19は、当該車両Cが通信領域A内に存在していることを認識する。その後、車載コンピュータ19はアップリンク情報29の送信を開始し(図5のF2)、このアップリンク情報29を光ビーコン4の投受光器8に対して所定の送信周期で送信する(図5のF3)。
車載コンピュータ19は、アップリンク情報29の送信をアップリンク領域UA(図3参照)において行い、そのアップリンク情報29に当該車両Cに特定の車両IDを格納して当該アップリンク情報29を送信する。
なお、車載コンピュータ19は、ビーコン間の旅行時間情報を有している場合には、この情報もアップリング情報29に含ませる。また、車載コンピュータ19は、光ビーコン4のビーコン制御機7がダウンリンクの切り替えを行ったことを認識するまで、当該アップリンク情報29を送信し続ける。
一方、光ビーコン4の投受光器8がアップリンク情報29を受信すると(図5のF4)、ビーコン制御機7は、ダウンリンクの切り替え後の第二情報として、上記車両ID情報を有する車載機2のための車線通知情報を含む第二のダウンリンク情報30の送信を開始し(図5のF5)、このダウンリンク情報30の送信を所定時間内において可能な限り繰り返す(図5のF6)。
上記車線通知情報には、車線R1〜R4ごとに車両IDを格納するフィールドがあり、各車両IDに対して車線番号を付与することができる。このため、異なる車線R1〜R4を走行する各車両Cの車載コンピュータ19は、その格納フィールド内のいずれに自車両の車両IDが含まれるかを判断することにより、自車両がどの車線R1〜R4を走行しているかを認識できる。
第二のダウンリンク情報30には、車両IDを含む車線通知情報の他に、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報、及び、ドライバに対する安全運転支援のための前記支援情報等が含まれている。
この支援情報には、光ビーコン4の下流側の信号機の灯色が変わるタイミング情報である前記信号機情報や、ダウンリンク領域DAから光ビーコン4の下流側の所定位置(例えば、前方の交差点手前にある停止線)までの長さ情報である距離情報等が含まれる。
図5に示すように、第二のダウンリンク情報30は、単一又は複数の最小フレーム31で構成されている。前記「近赤外線式インタフェース規格」によれば、この最小フレーム31のデータ量は合計128バイトと規定され、ヘッダ部32に5バイト、実データ部33に123バイトが割り当てられている。
なお、前記規格によれば、第二のダウンリンク情報30は、1〜80個の最小フレーム31で構成することができ、送信可能時間は250msに設定されている。また、このダウンリンク情報30は送信すべき情報量に対応した任意数の最小フレーム31で構成され、上記送信可能時間の範囲内で繰り返し送信される。
最小フレーム31の送信周期は約1msである。従って、例えば、三つの最小フレーム31で一つのダウンリンク情報30を構成する場合には、ダウンリンク情報30の送信周期は約3msになるので、当該ダウンリンク情報30は所定の送信可能時間(250m)の間に約80回繰り返して送信されることになる。
車載機2の車載コンピュータ19は、第二のダウンリンク情報30を受信した時点(図5のF7)で光ビーコン4でのダウンリンクの切り替えを認識し、この時点でアップリンク情報29の送信を停止する。
このように、車載機2の車載コンピュータ19は、支援情報を含むダウンリンク情報30を受け、この支援情報に基づいて安全運転支援の制御を開始する(図5のF8)。
〔安全運転支援〕
上記安全運転支援は、光ビーコン4の投受光器8よりも車両走行方向の下流側にある所定位置において、車両Cを所定の速度に自動的に減速させたり、車両Cを自動的に停止させたりすることができる操作である。
図6は、支援情報を得た車両において行われる安全運転支援の制御を説明するための図である。この実施形態では、道路Rの前方の交差点Bにある信号機35の灯色に応じて車両を自動的に減速させ、交差点Bの手前に設けられている停止線Pに従って車両Cを自動的に停止させることができる安全運転支援である。このために、受信する支援情報としては、前方の信号機35の灯色の情報及びその灯色の表示継続期間に関する情報を含む信号機情報、及び、ダウンリンク領域DAから前方の停止線Pまでの長さ情報である距離情報(図6のL)を少なくとも含んでいる。なお、この距離情報は、例えばダウンリンク領域DAの上流端cから停止線Pまでの距離とすることができ、また、この距離情報は光ビーコン4を設置する際に測定したものであり、ビーコン制御機7に記憶させてある。
これにより、車載コンピュータ19の支援制御部24は、信号機情報、距離情報、及び速度検出器26から入力される現在の走行速度の情報を利用して、現走行位置から停止線Pまでの残りの距離を随時演算する。そして、支援制御部24とECU16とが連携し、支援制御部24による演算結果に基づいて、ECU16はエンジン17及びブレーキ装置18を制御し、車両Cを停止線Pに従って停止させることができる。
なお、上記において、第二のダウンリンク情報30の最初の送信時(図5のT0)から、車載機2が前記支援情報の受信を完了するまでに、車両Cはある距離だけ進行することとなる。このため、受信した距離情報に誤差が生じてしまう。そこで、各ダウンリンク情報30の最小フレーム31中に、アップリンク情報29を受信した後の最初のダウンリンク情報の送信を基準とした経過情報をさらに含ませ、支援制御部24は、この経過情報及び現在の走行速度の情報を用いて前記距離情報を補正し、停止線Pまでの距離を求めるように構成されている。
すなわち、補正後の距離情報は、車載機2からのアップリンク情報29を投受光器8が受信したときを基準として補正し算出されている。このため、アップリンク領域UAは、補正後の距離情報の算出基準となるアップリンク情報29の受信時における車両Cの存在しうる位置を定める範囲となる。
このように支援制御部24は、受信した距離情報を補正することにより停止線Pまでの実際の距離をより正確に認識することができ、車両Cを停止線Pで正確に停止させることができる。なお、前記経過情報としては、最初のダウンリンク情報の送信を基準とした時間情報としたり、最初のダウンリンク情報の送信を基準とした回数情報としたりできる。なお、回数情報の場合は、この回数情報にダウンリンク情報30の送信周期を乗算することにより、最初のダウンリンク情報の送信時からの経過時間を求めることができる。
以上のように、車載コンピュータ19の支援制御部24は、車載機2の車載ヘッド20により受信した支援情報に基づいてドライバに対する安全運転支援の制御を行う。
次に、本実施形態の路車間通信の判定システムによる、路車間通信の適否の判定方法について説明する。
〔アップリンク領域の推定領域長さの算出方法〕
図7は、車両Cが判定用アップリンク情報を投受光器8に対して送信する際の態様を説明するための模式図である。
図7において、車両Cは、車載コンピュータ19の有する、判定用アップリンク情報生成部23(図4)によって生成される判定用アップリンク情報40を所定の送信周期で送信しながら走行している。
車載コンピュータ19(図4)は、例えば、上記で説明した、通常の路車間通信及び安全運転支援を行うための通常モードの他、アップリンク領域の推定領域長さを算出しながら路車間通信及び安全運転支援を行うための判定モードに切り替えることができるように構成されており、この判定モードを選択することで、判定用アップリンク情報生成部23は、判定用アップリンク情報40を生成し、車載コンピュータ19は、この生成された判定用アップリンク情報40を所定の周期で送信する。
判定モードにおいて送信される判定用アップリンク情報40は、図5で示したアップリンク情報29と同様に、第一のダウンリンク情報28を受信した後に送信が開始される。
その後、第二のダウンリンク情報30を受信したときには、アップリンク情報29の場合は送信を中止するが、判定用アップリンク情報40を送信する場合には、第二のダウンリンク情報30を受信したとしても、車載コンピュータ19は、判定用アップリンク情報40の送信を継続する。
また、判定用アップリンク情報生成部23は、判定用アップリンク情報40に、当該車両Cに対応する車両IDを格納するとともに、車両Cの速度検出器26から得られる車両Cの走行速度と、判定用アップリンク情報40の送信周期や、車載機2の設定高さ等を格納して生成する。
また、判定用アップリンク情報40であることを光ビーコン4に認識させるための認識情報等を判定用アップリンク情報40に格納してもよい。この場合、光ビーコン4は、通常モードによるアップリンク情報29を受信したのか、判定用アップリンク情報40を受信したのかを判断することが容易となる。
図7において、車両Cの車載機2は、現状のアップリンク領域UA´に進入すると、第一のダウンリンク情報28を受信し、その後すぐに判定用アップリンク情報40の送信を開始する。
そして、投受光器8は、車載機2からの判定用アップリンク情報40の受信を開始し、車両Cが、現状のアップリンク領域UA´を退出すると、投受光器8は、判定用アップリンク情報40の受信を止める。
ここで、判定用アップリンク情報40は所定の送信周期で送信されているため、投受光器8が判定用アップリンク情報40を受信した受信回数をN、判定用アップリンク情報40を受信している間の車両Cの走行速度をV、判定用アップリンク情報40の送信周期をPとすると、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUは、下記式(1)によって示すことができる。
(N−1)×P×V≦U≦N×P×V ・・・(1)
現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUは、上記式(1)のように上下限値をもって示すことができる。
〔路車間通信の適否の判定処理〕
ビーコン制御機7の制御部7a(図4)は、図7に示すように、車載機2から所定周期で連続して送信される判定用アップリンク情報40を受信したときに、その受信回数をカウントし、実測数値としての受信回数Nを取得する。さらに制御部7aは、この受信回数Nと、判定用アップリンク情報40に格納された実測数値としての車両Cの走行速度V、及び判定用アップリンク情報40の送信周期Pと、車載機2の設定高さH等を含んだ実測情報70を生成し、ビーコン制御機7の記憶装置又はメモリに記憶させる。
なお、このとき、ビーコン制御機7が連続して受信した判定用アップリンク情報40が同一の車両Cから送信されたものであるかを判断する必要があるが、ビーコン制御機7は、連続送信される判定用アップリンク情報40に格納された車両IDを参照することで、同一の車両Cから送信されたものか否かを判断する。そして、例えば、連続して受信している同一の車両IDを有する判定用アップリンク情報40が、所定時間(例えば1秒程度)以上経過しても次の同一の車両IDを有する判定用アップリンク情報40を受信しない場合に受信回数のカウントを中止し、受信回数を確定する。
続いて、ビーコン制御機7の判定部7bは、制御部7aにより生成された実測情報70を読み込み、この実測情報70に基づいて、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUの上限値及び下限値を算出する。そして、この現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さU(の上限値及び下限値)と、予め設定された所定の閾値とを比較する。
ビーコン制御機7の判定部7bは、推定領域長さUが所定の範囲外の場合には、現状のアップリンク領域UA´の領域長さが不良(異常)であると判断し、路車間通信の通信状態が不適であると判定する。逆に推定領域長さUが所定範囲内の場合には、現状のアップリンク領域UA´の領域長さが正常であると判断し、路車間通信の通信状態が適正であると判定する。
具体的には、ビーコン制御機7は、光ビーコン設置時の実測値又は前記「近赤外線式インターフェイス規格」で定められた基準値として、アップリンク領域UAの正規の距離U1を記憶しており、判定部7bは、推定領域長さU(の上限値及び下限値)が、例えば下記式(2)、及び式(3)を満たせば正常であると判断し、その範囲外であれば異常と判断する。もっとも、正規の距離U1に対する係数は、下記の0.8や1.2に限定されるものではない。
0.8×U1≦(N−1)×P×V ・・・(2)
N×P×V ≦1.2×U1 ・・・(3)
以上のように、本実施形態では、光ビーコン4のビーコン制御機7が、上記判定処理を行う判定部7bを備えており、このビーコン制御機7が、路車間通信の適否を判定する判定装置を兼ねている。
なお、車載機2の車載ヘッド20の設置高さHは、通常1mか2mであり、それぞれの高さでのダウンリンク領域DAの基準距離は、前記「近赤外線インタフェース規格」に規定されている。従って、上述の推定領域長さUを算出する上において、車載ヘッド20の設置高さHを考慮せずともよく、この場合には、車載ヘッド20の設置高さHが1mか2mであると仮定して、推定領域長さUを求めることにすればよい。
また、上記のように判定モードが選択され、車載機2から判定用アップリンク情報40を送信し続けながら車両Cが走行している場合においても、光ビーコン4は、上記のように送信され続ける判定用アップリンク情報40を最初に受信したときに、ダウンリンクの切り替えを行い、車両Cの車両IDを格納した第二のダウンリンク情報30を車載機2に対して送信する。
〔車載機及び中央管制室への通知〕
また、ビーコン制御機7の判定部7bが、現状の路車間通信の状態が不適であると判定したとき、ビーコン制御機7の通知部7c(図4)は、現状の路車間通信の状態が不適と判定されたことを通知する通知情報71を生成する。ビーコン制御機7は、この通知情報71を、車両Cの車両IDを格納した第二のダウンリンク情報30に格納して、車両Cの車載機2に送信する。
車載機2の車載コンピュータ19は、通知情報71を受信すると、その旨の注意喚起表示をディスプレイ21に表示させたり、或いは、その旨の音声出力をスピーカ装置22から発声させたりして、ドライバに報知する。なお、ディスプレイ21とスピーカ装置22の双方で、路車間通信が不適であると判断されたことをドライバに報知することもできる。
さらに、車載機2が通知情報71を受信すると、車載コンピュータ19の支援停止部25は、支援制御部24による安全運転支援を停止させる。そして、車載コンピュータ19は、この支援停止部25が作動して安全運転支援が停止されると、その旨の注意喚起表示をディスプレイ21に表示させたり、或いは、その旨の音声出力をスピーカ装置22から発声させたりして、ドライバに報知する。なお、ディスプレイ21とスピーカ装置22の双方で、安全運転支援の停止をドライバに報知してもよい。
また例えば、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUが所定の閾値を超えている場合、車載機2は、停止線等までの距離を実際の距離よりも長いと認識するおそれがある。この場合、支援制御部24が停止線手前で車両Cを停止させるように制御しても、認識した距離が不正確で誤差を有するために、停止線を超えた地点にある横断歩道上に停止してしまうことがある。
本実施形態によれば、推定領域長さUが適切でないと判断される場合に支援制御部24の動作を停止させ、その旨をドライバに報知することで当該ドライバに運転を委ねることができるため、ドライバ自身の運転によって車両Cを停止線の手前に停止させることが可能となる。
また、上記通知部7cにより生成される通知情報71は、通信部6を介して交通管制室の中央装置3に送信してもよい。この場合、通知情報71を受信した中央装置3の管理コンピュータ3bは、その識別部3b1(図1)によって、どの光ビーコン4の投受光器8の通信状態が不適であると判定されたのかを特定し、その光ビーコン4を認識することができる。
また、管理コンピュータ3bの停止部3b2は、識別部3b1よって路車間通信が不適と判定された光ビーコン4の存在が認識されると、その光ビーコン4の運用を停止するための運用停止情報を当該光ビーコン4に送信する。このようにすることで、路車間通信が不適と判定された場合にも速やかに当該光ビーコン4の運用を停止し、不正確な情報を車載機2等に送信するのを防止できる。
さらに、管理コンピュータ3bは、識別部3b1よって路車間通信が不適と判定された光ビーコン4の存在が認識されると、ディスプレイ3cやスピーカ装置3d等の出力装置によって、その旨を出力するように構成されており、交通管制室のシステム管理者に、どの光ビーコン4の路車間通信の状態が不適と判定されたのかを報知することができる。このように、現状の路車間通信の状態が不適と判定された光ビーコン4があることをシステム管理者に報知することで、速やかにメンテナンス等の対処を採ることができる。
上記の通り、本実施形態の路車間通信の判定システムにおいて、光ビーコンの制御部7aが生成する、判定用アップリンク情報40の受信状況に関する実測情報70は、光ビーコン4が実際に判定用アップリンク情報40を受信したことによって得られる情報であり、現状のアップリンク領域の状態を推定するための基礎となる情報である。従って、判定装置としてのビーコン制御機7の判定部7bは、この実測情報70に基づいて、現状のアップリンク領域UA´の状態を把握でき、路車間通信の適否を判定することができる。
本実施形態において、現状のアップリンク領域UA´は、安全運転支援を行う上で、上述の補正後の距離情報を算出するための基準となるアップリンク情報29の受信時における、車両Cの存在しうる位置を定める範囲となる。このため、本実施形態の判定システムによって、路車間通信の適否を判定し、かつ適宜メンテナンスを行うことで、安全運転支援における距離情報の精度を維持できる。これによって、ドライバーに対して正確な指示を行うことができ、適切な安全運転支援を行うことができる。
また、判定部7bは、受信した実測数値と、判定用アップリンク情報40の送信周期Pを用いて現状のアップリンク領域の推定領域長さUを算出した上で、この推定領域長さUが所定の範囲内にあるか否かによって、路車間通信の適否を判定するため、数値による的確な判断を行うことができる。
また、仮に、現状のアップリンク領域の推定領域長さUが所定の範囲内であったとしても、判定用アップリンク情報40の受信確率が低下している場合には、判定用アップリンク情報40の受信回数が本来受信すべき回数よりも小さくなるため、結果的に推定領域長さUは実際の長さよりも小さく算出される。
このように、推定領域長さUを用いた適否判定方法によって、推定領域長さU、及びアップリンク情報の受信確率のうち少なくとも1つが適切か否かを判断することができる。
なお上記実施形態では、アップリンク情報の受信回数Nを用いて推定領域長さUを算出する方法を示したが、例えば、最初(1つ目)のアップリンク情報を受信した時点から最後のアップリンク情報を受信した時点までの経過時間と車両の走行速度に基づいて、推定領域長さUを算出する方法を用いても良い。
また、アップリンク情報の送信周期Pは、光ビーコン4がアップリンク情報を順次受信する受信間隔を計測して取得するようにしても良い。光ビーコン4側で、M番目のアップリンクを受信した時点と(M+1)番目のアップリンクを受信した時点の時間差を順次測定する場合、例えば、通常の前記時間差は30msであるのに時間差が60msとなる場合が含まれているならば、その60msの間に1度アップリンクの受信に失敗している可能性がある。そのような現象を確認した場合には、アップリンク受信確率が低下していると判断して、路車間通信領域が不適であると判定しても良い。
このように、車載機から継続して送信されるアップリンクの実測情報を生成することにより、路車間通信の適否を判定することが可能となる。
また、上記実施形態において、判定用アップリンク情報40の送信周期Pは、当該判定用アップリンク情報40に格納することで、ビーコン制御機7の判定部7bに送信したが、予め送信周期Pが定められている場合には、ビーコン制御機7の記憶装置やメモリに格納しておき、これを参照するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、判定モードの車載コンピュータ19は、通常モードと同様、第一のダウンリンク情報28を車載機2が受信した後に、判定用アップリンク情報40の連続送信を開始させたが、例えば、判定用アップリンク情報40を、常時、送信し続けたまま車両を走行させてもよい。この場合、車載機2は、第一のダウンリンク情報28を受信することなく判定用アップリンク情報40を送信しているので、現状のアップリンク領域をより正確に把握できる。
上記実施形態では、光ビーコン4は、判定用アップリンク情報40を受信することで、第二のダウンリンク情報30に切り替えるようにしたが、例えば、車載機2がアップリンク領域の判定を目的として走行している等、安全運転支援を必要としない場合には、第二のダウンリンク情報30に切り替えなくてもよい。もっとも、この場合、路車間通信が不適である場合には、光ビーコン4は、通知情報71を格納したダウンリンク情報を送信するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUを、上記式(1)のように上下限値をもって示したが、例えば、上下限値の平均値を推定領域長さUとして算出してもよい。
上記実施形態では、光ビーコン4のビーコン制御機7が、路車間通信の適否を判定する判定装置を兼ねていたが、例えば、図8に示すように、光ビーコン4と同じインフラ側である中央装置3が判定装置を兼ねた構成とすることもできる。
この場合、中央装置3の管理コンピュータ3bが、判定部3b3及び通知部3b4を機能的に有しており、光ビーコン4から送信されてくる実測情報70に基づいて現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUを算出するとともに、路車間通信の適否を判定する。現状のアップリンク領域UA´に異常が認められ、路車間通信が不適であると判定された場合には、通知情報71や、光ビーコン4に対して運用停止を指示する指示情報等を光ビーコン4に送信し、さらに光ビーコン4を介して車載機2にも送信する。
この場合、中央装置3によって、システム全体を集中的に管理することができる。
またさらに、光ビーコン4の運用を停止させる停止部3b2は、上記実施形態では、中央装置3の管理コンピュータ3bがその機能を有する構成としたが、光ビーコン4のビーコン制御機7に、機能部として配置することもできる。
〔第二実施形態〕
図9は、本発明の第二実施形態の路車間通信の判定システムの側面図である。
本実施形態のシステムが第一実施形態のシステムと異なる点は、道路Rの各車線それぞれに配置されるとともに、アップリンク領域UA内に車両Cの走行速度を検知するための検知領域Kを設定する車速センサ61を有する走行速度検知装置60を設けた点にある。
この走行速度検知装置60は、検知領域Kを車両が通過すると車速センサ61がその車両の走行速度を検知し、この走行速度の情報を含んだ車速情報をビーコン制御機7の判定部7bに送信するように構成されている。
なお、上記検知領域Kは、現状のアップリンク領域UA´内に確実に位置するようにするために、例えば、正規のアップリンク領域のほぼ中心付近に設定される。
本実施形態では、アップリンク情報40を送信しながら現状のアップリンク領域UA´を通過する車両Cの走行速度Vを外部から客観的に測定することができ、より正確な走行速度を得ることができる。従って、ビーコン制御機7の判定部7bは、より正確に現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUを算出、把握することができる。
〔第三実施形態〕
図10は、本発明の第三の実施形態の路車間通信の判定システムの光ビーコン4、及び車載機2が搭載された車両Cの概略構成図である。
本実施形態のシステムが第一実施形態(図4)のシステムと異なる点は、車載機2の車載コンピュータ19が、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUを算出し路車間通信の適否を判定する判定部19aと、現状の路車間通信が不適と判定されたことを通知するための通知情報71を生成する通知部19bを機能的に有している点にある。
すなわち、上記第一の実施形態では、光ビーコン4のビーコン制御機7が、路車間通信の適否を判定する判定装置を兼ねていたが、本実施形態では、車載機2の車載コンピュータ19が判定装置を兼ねる構成となっている。
本実施形態では、光ビーコン4の投受光器8は、所定周期で連続的に送信される判定用アップリンク情報40を受信すると、ダウンリンクの切り替えを行い、第二のダウンリンク情報30を送信する。また、判定用アップリンク情報40を受信するごとにその送信する情報を更新する。
また、ビーコン制御機7の制御部7aは、判定用アップリンク情報40を受信すると、その受信回数をカウントし、得られた受信回数Nと、そのときアップリンク情報40に格納されている車両の走行速度Vをその都度ごとに更新される第二のダウンリンク情報30に格納する。すなわち、制御部7aは、実測情報70として、アップリンク情報の受信回数N、及び車両の走行速度V(アップリンク情報を受信中の走行速度V)を車載機2に送信する。
実測情報70を格納した第二のダウンリンク情報30を、車載機2が受信すると、車載コンピュータ19は、受信回数Nを随時取得する。
ビーコン制御機7は、判定用アップリンク情報40を受信するたびに第二のダウンリンク情報30を更新するため、これに格納される受信回数Nは、更新のたびに増加する。車載コンピュータ19は、第二のダウンリンク情報30格納された受信回数Nが、所定時間(例えば、送信周期Pの2倍)以上変化しないと判断すると、受信回数Nの値を確定する。
なお、本実施形態の車載機2は、アップリンク情報の送信と同時にダウンリンク情報を受信できるように構成されている。
上記のように確定した受信回数Nを取得すると、車載コンピュータ19の判定部19aは、受信回数Nに加えて、当該車両Cの走行速度V、予め所定の値に設定されている判定用アップリンク情報40の送信周期Pや、車載機2の設定高さ等、他の実測数値を参照し、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUを算出し、路車間通信の適否の判定を行う。
なお、このときの車両Cの走行速度は、車両Cの速度検出器26から得る構成とすることもできる。
判定の結果、現状の路車間通信の状態が不適と判断された場合、車載コンピュータ19の通知部19bは、通知情報71を生成する。この通知情報71に基づいて、車載コンピュータ19、及びその支援停止部25は、ドライバへの報知、及び安全運転支援の停止を行う。また、車載コンピュータ19は、通知情報71をアップリンク情報に格納して光ビーコン4に送信する。これを受信した光ビーコン4は、中央装置3に当該通知情報71を送信し、当該ビーコン4の路車間通信が不適と判定された旨を中央装置3に認識させる。
上記のように構成された路車間通信の判定システムによれば、車両C(車載機2)側で、現状のアップリンク領域UA´の推定領域長さUの算出及び路車間通信の適否の判定を行うので、不適と判定された場合においても、車載コンピュータ19は、通知部19bにより生成される通知情報71を迅速に取得でき、ドライバへの判定結果の報知や、車載コンピュータ19の支援停止部25による安全運転支援の停止を迅速に行うことができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態では、車両Cの車載機2は、判定モードにおいては、判定用アップリンク情報40を連続的に送信しつつ、安全運転支援を行うように構成されたものを示したが、例えば、現状の路車間通信の適否を判定することに特化した車載機2を用いることもできる。
この判定処理に特化した車載機2としては、例えば、上記第一及び第二の実施形態においては、判定用アップリンク情報40を連続的に送信する機能のみを有するものとすることができる。第一及び第二の実施形態では、光ビーコン4のビーコン制御機7が、路車間通信の適否の判定を行う判定装置を兼ねているためである。
このような判定処理に特化した車載機2を搭載した車両を用いることで、路車間通信システムのメンテナンスを行うに際しての現状把握を容易に行うことができる。
また、路車間通信の判定を行うことを目的とした専用の保守カーを準備しても良い。前記保守カーの車載機がアップリンク情報を連続して送信する場合には、当該アップリンク情報に含ませる車両IDを特殊なID番号としておき、光ビーコン4の記憶装置(ROM)等に記憶させておくこともできる。
光ビーコン4は、前記特殊ID番号を含むアップリンク情報を受信した場合には、そのアップリンク情報の受信の都度、受信した回数の累積値を前記特殊ID番号と対応付けて保守カーに通知するようにすると良い。
この場合、前記累積値を通知された保守カーは、自身の走行速度と、アップリンク領域の領域長さから前記累積値が妥当か否か、前記累積値のカウントアップされる間隔が自身のアップリンク情報の送信周期と比較して妥当か否か等を判定することができる。
当該判定結果は、光ビーコン4を識別する情報(設置地点の情報等)と共に記録できるようにしておくと良い。また、判定に用いた前記累積値等も、前記車載機の記憶部に記録すると共に、ディスプレイ等に表示して、前記保守カーの搭乗者に通知すると良い。
前記保守カーで複数の地点を定期的に走行し、前記記録を取り出して分析することで、容易に各光ビーコン4の路車間通信の適否を判定することができる。
第一実施形態の路車間通信システムの全体構成を示すブロック図である。 光ビーコンの平面図である。 光ビーコンの通信領域を示す側面図である。 光ビーコン、及び、これと路車間通信する車載機が搭載された車両の概略構成図である。 通信領域で行われる路車間通信の手順とデータ内容を示す概念図である。 支援情報を得た車両において行われる安全運転支援の制御を説明するための図である。 車両が判定用アップリンク情報を投受光器に対して送信する際の態様を説明するための模式図である。 中央装置が判定装置を兼ねた場合の態様を示す路車間通信システムのブロック図である。 本発明の第二実施形態の路車間通信の判定システムの側面図である。 本発明の第三実施形態の路車間通信の判定システムの光ビーコン、及び車載機が搭載された車両の概略構成図である。
符号の説明
1 交通管制システム
2 車載機
3b3 判定部
3b4 通知部
4 光ビーコン
6 通信部
7 ビーコン制御機
7a 情報生成部
7b 判定部
7c 通知部
8 投受光器
19 車載コンピュータ
19a 判定部
19b 通知部
20 車載ヘッド
24 支援制御部
25 支援停止部
28 第一のダウンリンク情報
29 アップリンク情報
30 第二のダウンリンク情報
40 判定用アップリンク情報
60 走行速度検知装置
C 車両
K 検知領域
N 判定用アップリンク情報の受信回数
P 判定用アップリンク情報の送信周期
R 道路
V 車両の走行速度
U 推定領域長さ
UA (正規の)アップリンク領域
UA´ 現状のアップリンク領域

Claims (11)

  1. 道路を走行する車両の車載機と、
    前記道路の所定範囲にアップリンク領域を設定する投受光器を有し、前記車載機との間で路車間通信を行う光ビーコンと、前記路車間通信の通信状態を判定する判定装置とを備えた路車間通信の判定システムであって、
    前記光ビーコンは、前記車載機から所定周期で連続して送信されるアップリンク情報を受信したときに、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を生成し、この実測情報を前記判定装置に送信する制御部を備え、
    前記実測情報は、次の(1)及び(2)の実測数値を含んでおり、
    (1)前記アップリンク情報の受信回数
    (2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
    前記判定装置は、受信した前記実測数値と前記アップリンク情報の送信周期に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定する判定部を備えていることを特徴とする路車間通信の判定システム。
  2. 前記車両の走行速度を検知するための検知領域を前記アップリンク領域に設定するとともに検知した走行速度を含む車速情報を前記光ビーコンの制御装置に送信する走行速度検知装置をさらに備えている請求項1に記載の路車間通信の判定システム。
  3. 前記判定装置は、前記判定部によって前記路車間通信が不適と判定された場合に、前記判定の結果を通知する通知情報を、前記車載機に送信する通知部を備えている請求項1又は2に記載の路車間通信の判定システム。
  4. 前記車載機は、受信したダウンリンク情報に含まれる支援情報に基づいてドライバに対する安全運転支援の制御を行う支援制御部と、前記通知情報を受信した場合に前記支援制御部による安全運転支援を停止させる支援停止部とを備えている請求項3に記載の路車間通信の判定システム。
  5. 前記車載機は、前記支援停止部が作動して安全運転支援が停止したことをドライバに報知する出力部を備えている請求項4に記載の路車間通信の判定システム。
  6. 前記判定装置の通知部は、前記判定部によって前記路車間通信が不適と判定された場合に、前記通知情報、又は前記光ビーコンに対して運用停止を指示する指示情報を前記光ビーコンに送信する請求項3に記載の路車間通信の判定システム。
  7. 前記光ビーコンは、前記通知情報又は指示情報を受信した場合に、当該光ビーコンの運用を停止する停止部を備えている請求項6に記載の路車間通信の判定システム。
  8. 前記判定装置は、前記判定部によって前記路車間通信が不適と判定された場合に、不適と判定された光ビーコンをシステム管理者に報知するための出力部を備えている請求項1〜7のいずれか1項に記載の路車間通信の判定システム。
  9. 道路を走行する車両の車載機と、前記道路の所定範囲にアップリンク領域を設定する光ビーコンの投受光器との間で行われる路車間通信の判定方法であって、
    前記車載機から所定周期で連続して送信されるアップリンク情報を前記光ビーコンの投受光器が受信したときに、下記(1)及び(2)の実測数値を含む、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を生成し、前記実測数値と前記アップリンク情報の送信周期に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定することを特徴とする路車間通信の判定方法。
    (1)前記アップリンク情報の受信回数
    (2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
  10. 道路を走行する車両に搭載され、前記道路の所定範囲に設定された通信領域において光ビーコンに対してアップリンク情報を所定の周期で連続して送信する車載機であって、
    下記(1)及び(2)の実測数値を含む、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を前記光ビーコンから受信し、前記実測数値と前記アップリンク情報の送信周期に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定する判定部を備えていることを特徴とする車載機。
    (1)前記アップリンク情報の受信回数
    (2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
  11. アップリンク領域を道路の所定範囲に設定する投受光器を有し、前記道路を走行する車両の車載機との間で路車間通信を行う光ビーコンであって、
    前記車載機から所定周期で連続して送信されるアップリンク情報を受信したときに、下記(1)及び(2)の実測数値を含む、前記アップリンク情報の受信状況に関する実測情報を生成する制御部と、
    前記アップリンク情報の送信周期と、前記制御部により生成される実測数値に基づいて前記アップリンク領域の推定領域長さを算出し、この推定領域長さが所定範囲にあるか否かによって前記路車間通信の適否を判定する判定部とを備えていることを特徴とする光ビーコン。
    (1)前記アップリンク情報の受信回数
    (2)前記アップリンク情報を前記光ビーコンが受信中の前記車両の走行速度
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